JP2646842B2 - 対地車速検出装置 - Google Patents

対地車速検出装置

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JP2646842B2 JP2305828A JP30582890A JP2646842B2 JP 2646842 B2 JP2646842 B2 JP 2646842B2 JP 2305828 A JP2305828 A JP 2305828A JP 30582890 A JP30582890 A JP 30582890A JP 2646842 B2 JP2646842 B2 JP 2646842B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は路面に対する車両の走行速度である対地車速
を検出する装置に関するものであり、特にその検出精度
を向上させる技術に関するものである。
従来の技術 対地車速を検出する装置は特開昭61−14586号公報に
も開示されているように、車輪が接する路面に向かって
放射波を送信する送信部およびその放射波が路面で反射
した反射波を受信する受信部を有し、放射波の送信周波
数と反射波の受信周波数とに基づき、波のドップラ効果
を利用して車速を検出するドップラ型車速検出装置を備
え、かつ、その車速を対地車速に決定するように構成さ
れるのが普通である。そして、このようにして決定され
た対地車速は例えば、車両制動時に車輪に過大なスリッ
プが生じないように車輪のブレーキ圧を制御するアンチ
ロック制御装置や、車両加速時に車輪に過大なスリップ
が生じないようにエンジンのスロットル開度または車輪
のブレーキ圧を制御するトラクション制御装置に使用さ
れる。
上記ドップラ型車速検出装置は常に正常に作動し得る
とは限らない。以下、そのことを具体的に説明する。
送信部および受信部は例えば、ドップラ型車速検出装
置が車速を検出すべき方向、すなわち、車両の前後方向
に平行に延び、かつ、車両の左右方向に並んで路面に斜
めに対向する状態で車体に取り付けられる。送信部から
の放射波が路面で反射した反射波のうち受信部に向かっ
て進行するもののみが受信部に入射するのである。しか
し、放射波が常に十分大きな強度が受信部に向かって反
射するとは限らず、例えば、路面上に水溜りがあるなど
のために路面が通常より滑らかである場合には、放射波
は路面で正規の反射をし得ないためにほとんど受信部に
到達し得ず、そのため、受信部における受信強度が不足
してドップラ型車速検出装置が車速を精度よく検出し得
ないのである。
また、それら送信部および受信部は普通、路面に近接
し、かつ、路面に直に臨まされて車体に取り付けられ
る。そのため、送信部および受信部のうち放射波または
反射波が通過する部分に汚れが付着する場合があり、こ
の場合にも受信部における受信強度が不足してドップラ
型車速検出装置が車速を精度よく検出し得ないのであ
る。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来の対地車速検出装置はドップラ型車速検
出装置の作動状態が正常であるか異常であるかを問わ
ず、それによる検出車速を対地車速に決定していた。そ
のため、その検出車速にやや大きな誤差が生じると対地
車速にもやや大きな誤差が生じてしまい、その対地車速
を用いて作動する装置の作動精度が低下するという問題
があった。
本発明は、車輪の回転状況から車速を検出する車輪利
用型車速検出装置を備えた車両に設けられるとともに前
記ドップラ型車速検出装置を含む対地車速検出装置にお
いて、車輪利用型車体速度検出装置による検出車速を有
効に利用することにより上記の問題を解決することを課
題として為されたものである。
課題を解決するための手段 そして、本発明の要旨は第1図に示すように、前記車
輪利用型車速検出装置1およびドップラ型車速検出装置
2を含む対地車速検出装置を、(a) 車両が旋回中で
あることと車輪の前後方向のスリップが大きいこととの
少なくとも一方に基づいて、車輪利用型車速検出装置1
により検出された第一車速が実車速に精度よく一致する
車速一致状態にあるか精度よく一致しない車速不一致状
態にあるかを判定する状態判定手段3と、(b) その
状態判定手段3により車速一致状態にあると判定された
場合に、第一車速とドップラ型車速検出装置2により検
出された第二車速との車速差を求める車速差決定手段4
と、(c) 状態判定手段3により車速不一致状態にあ
ると判定された場合に、ドップラ型車速検出装置2によ
り検出された現在の第二車速と車速差決定手段4により
決定された最新の車速差とに基づいて現在の対地車速を
決定する対地車速決定手段5とを含むものとしたことに
ある。
なお、車輪利用型車速検出装置は例えば、車輪に近接
しかつそれと一体的に回転するロータの回転を検出し、
その検出結果に基づいて車速を検出する形式としたり、
エンジンと車輪とを互いに連結する回転軸(例えばトラ
ンスミッションのアウトプットシャフト,プロペラシャ
フト等)に近接しかつそれと一体的に回転するロータの
回転を検出し、その検出結果に基づいて車速を検出する
形式とすることができる。
また、送信部および受信部は、互いに独立した2つの
構成要素がそれぞれ専ら送信および受信を行なう独立形
式としても、それらに共通の一構成要素が送信と受信と
を交互に行なう時分割形式としてもよい。
作用 車輪利用型車速検出装置により検出される第一車速は
車輪の前後方向スリップの影響を受け、そのスリップが
大きいほど実車速からのずれが大きくなるのに対し、ド
ップラ型車速検出装置により検出される第二車速は車輪
の前後方向スリップの影響を受けない。例えば、車両が
定速走行している状態でかなり強いブレーキ操作を短時
間だけ行い、その後、かなり強いアクセル操作を行う
と、第二車速は第9図はグラフで表す一例のように実車
速に精度よく追従して変化するのに対し、第一車速を検
出するのに用いる車輪速度(車両の車輪の周速度)は第
10図のグラフで表す一例のように、急制動時と急加速時
とにそれぞれ車輪のスリップの急変に起因して急変する
ため、第一車速は実車速に精度よく追従して変化するこ
とができないのである。そのため、車輪のスリップが小
さい状態では、第一車速も第二車速も実車速に精度よく
一致するのに対し、車輪のスリップが大きい状態では、
第二車速は実車速に精度よく一致するが、第一車速は精
度よく一致しない。
以上、第一車速が実車速に精度よく一致しない理由が
車輪のスリップが大きいことである場合を例にとって説
明したが、その理由は他にも存在する。車両が旋回中で
あることがその一例である。車両の旋回中においては、
旋回外側の車輪の速度が大きくなる一方、旋回内側の車
輪速度が小さくなるため、それら車輪の回転状況から車
輪利用型車速検出装置により検出される第一車速は実車
速に精度よく一致しないのである。
これらの事情から、対地車速を正確に検出するために
は、対地車速検出装置を例えば、車輪のスリップが小さ
い状態や車両が直進中である状態、すなわち第一車速
(車輪利用型車速)が本来、実車速に精度よく一致する
車速一致状態では、第一車速を対地車速に決定するのに
対し、車輪のスリップが大きい状態や車両が旋回中であ
る状態、すなわち第一車速が本来、実車速に精度よく一
致しない車速不一致状態では、第二車速(ドップラ型車
速)を対地車速に決定するように設計することが考えら
れる。
しかし、そのように設計した場合には、ドップラ型車
速検出装置が常に正常であるとは限らないことから、車
速不一致状態でドップラ型車速検出装置に異常が生じた
場合には、第二車速に誤差が生じ、対地車速にも誤差が
生じてしまう。ここに、対地車速の誤差は第二車速の誤
差であり、また、この第二車速の誤差は第二車速と実車
速との差、すなわち、車速一致状態での第一車速と第二
車速との差に等しいと考えられる。
そこで、本発明に係る対地車速検出装置においては、
車速差決定手段により、車速一致状態で第一車速(車輪
利用型車速)と第二車速(ドップラ型車速)との差が車
速差として決定され、対地車速決定手段により、車速一
致状態で現在の第二車速と最新の車速差とに基づいて現
在の対地車速が決定される。
ドップラ型車速検出装置に異常が生じていない場合に
は、車速不一致状態で第二車速(ドップラ型車速)に対
地車速を決定しても支障はない。したがって、本発明に
おける「対地車速決定手段」は例えば、ドップラ型車速
検出装置がそれに異常が生じているか否かを判定する異
常判定手段を備えていることを条件とし、車速不一致状
態では、ドップラ型車速検出装置に異常が生じていると
判定されているときには、第二車速と車速差とに基づい
て対地車速を決定するが、ドップラ型車速検出装置に異
常が生じていないと判定されているときには、第二車速
に対地車速を決定する態様とすることができる。ただ
し、「対地車速決定手段」は、ドップラ型車速検出装置
に異常が生じているか否かを問わず、車速不一致状態で
は、第二車速と車速差とに基づいて対地車速を決定する
態様としてもよいのはもちろんである。
また、本発明における「対地車速決定手段」は、車速
不一致状態でのみ対地車速を決定する態様とすることが
できるが、車速一致状態でのみならず車速不一致状態で
も対地車速を決定する態様とすることもできる。
そして、後者の態様とする場合には、「対地車速決定
手段」は例えば、車速一致状態では、ドップラ型車速検
出装置に異常が生じているか否かを問わず、第一車速
(車輪利用型車速)に対地車速を決定する態様とした
り、車速一致状態では、第二車速(ドップラ型車速)と
車速差すなわち第二車速の誤差とに基づいて対地車速を
決定する態様とすることができる。また、「対地車速決
定手段」は、車速一致状態では、常には第二車速に対地
車速を決定するが、ドップラ型車速検出装置に異常が生
じていると判定されている場合には第一車速に対地車速
を決定する態様としたり、車速一致状態では、常には第
一車速または第二車速に対地車速を決定するが、ドップ
ラ型車速検出装置に異常が生じていると判定されている
場合には第二車速と車速差とに基づいて対地車速を決定
する態様とすることもできる。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明に従えば、車
輪利用型車速検出装置により検出される第一車速が有効
に利用されて対地車速が精度よく検出され、対地車速を
用いて作動する装置の作動信頼性が向上するという効果
が得られる。
実施例 以下、本発明のいくつかの実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
第2図に本発明の一実施例である対地車速検出装置を
含む4輪自動車用のアンチロック/トラクション型ブレ
ーキシステムを示す。このシステムにおいては、左右前
輪10,12の回転をそれぞれ抑制するブレーキ14,16のブレ
ーキ圧はアクチュエータ18,20、左右後輪22,24の回転を
それぞれ抑制するブレーキ26,28のブレーキ圧はアクチ
ュエータ30,32によってそれぞれ制御される。また、各
車輪10,12,22,24の車輪速度はそれぞれ車輪速度センサ4
0,42,44,46によって検出される。各車速速度センサ40,4
2,44,46は、各車輪10,12,22,24に近接しかつそれと一体
的に回転するロータ(図示しない)の回転を検出してそ
の回転に応じた信号を出力するものである。
このシステムは、車両の前後方向における車速(これ
が本発明における車速に相当する)を検出する超音波セ
ンサ48を備えている。超音波センサ48は、放射波として
の超音波を送信する送信部52と、反射波としての超音波
を受信する受信部54とを備えていて、それら送信部52お
よび受信部54は共に、車両の車体底面であって車両の重
心位置近傍に取り付けられ、しかも、送信部52および受
信部54は車体底面に前向きで、かつ路面にそれと一定角
度φを有して対応する状態で取り付けられている。した
がって、送信部52から超音波が路面に向かって送信され
れば、その送信波が路面で反射した反射波のうち送信波
の送信方向とはほぼ逆の方向に進行するものが受信部54
に入射する。
以上説明した車輪速度センサ40,42,44,46は,アクチ
ュエータ18,20,30,32,超音波センサ48の送信部52および
受信部54は第3図に示すコントローラ60に接続されてい
る。コントローラ60にはさらに、車両のステアリングホ
イールの操舵角を検出する操舵角センサ62と、ブレーキ
14,16,26,28を作用させるために操作されるブレーキペ
ダルの踏込みを検出するストップランプスイッチ64とが
接続されている。コントローラ60は、CPU70,ROM72およ
びRAM74がバス76により互いに接続されて成るコンピュ
ータを主体とするものであって、そのバス76にそれぞれ
図示しない制御回路を介して上記車輪速度センサ40等が
接続されているのである。
ROM72には第4図のフローチャートで表される元車速
演算ルーチン,第5図のフローチャートで表される補正
量演算ルーチン,第6図のフローチャートで表される真
正車速演算ルーチン,車両制動時に各車輪10,12,22,24
に過大なスリップが生じないようにアクチュエータ18,2
0,30,32を制御するアンチロック制御ルーチン,車両加
速時に駆動輪である左右後輪22,24に過大なスリップが
生じないようにアクチュエータ30,32を制御するトラク
ション制御ルーチンを始め、種々のプログラムが格納さ
れている。なお、アンチロック制御ルーチンおよびトラ
クション制御ルーチンはいずれも、真正車速決定ルーチ
ンにより決定された真正車速を参照しつつアクチュエー
タ18,20,30,32を制御するプログラムである。
RAM74には、1にセットされている状態でトラクショ
ン制御中であることを示し、0にリセットされている状
態でトラクション制御中ではないことを示すフラグXT,
後述のフラグXAおよび各種メモリが設けられている。
以上のように構成されたブレーキシステムにおいて
は、車両の電源が投入されれば、超音波センサ48の送信
部52から一定の送信周波数ftを有する超音波が送信され
るとともに、CPU70が前記元車速演算ルーチン,補正量
演算ルーチン,真正車速演算ルーチン,アンチロック制
御ルーチンおよびトラクション制御ルーチンをそれぞれ
繰返し実行する。
元車速演算ルーチンの各回の実行時にはまず、第4図
のステップS1(以下、単にS1で表す。他のステップにつ
いても同じ)において、ROM72に設けられたタイマ(図
示しない)において5msが経過した否か、すなわち、タ
イマの計測時間が5の倍数であるか否かが判定され、そ
うでなければ本ルーチンの一回の実行が終了するが、そ
うであれば、S2以後のステップが実行される。すなわ
ち、本ルーチンの実質的な実行は5msが経過する毎に繰
り返されるように設計されているのである。
S2においては、超音波センサ48の受信部54からの出力
信号に基づいて、受信部54が受信した超音波の受信周波
数frが計測され、その受信周波数frざRAM74の受信周波
数メモリ80(第3図参照。他のメモリについても同じ)
に格納される。さらに、本ステップにおいては、その受
信周波数frと前記送信周波数ftとを次式に代入すること
により元ドップラ車速VDが演算される。
ただし、 a:音速 φ:送信部52および受信部54の取付角度 このようにして演算された元ドップラ車速VDはRAM74
の元ドップラ車速メモリ82に格納される。
続いて、S3において、車輪速度センサ40,42,44,46の
出力信号に基づいて各車輪10,12,22,24の車輪速度が演
算され、RAM74の車輪速度メモリ84に各車輪に関連付け
て格納される。さらに、本ステップにおいては、それら
車輪速度に基づいて元推定車速VEが演算される。具体的
には、車両制動時には、4つの車輪10,12,22,24のうち
車輪速度が最大である最速車輪の車輪速度が真の車速を
表すと推定され、その最速車輪の減速度が予め設定され
ている上限値を超えた後には減速度をその上限値に固定
して元推定車速VEが演算され、一方、車両加速時または
惰力走行時には、非駆動輪である左右前輪10,12の2つ
の車輪速度の平均値が真の車速を表すと推定されて元推
定車速VEが演算されるのである。演算された元推定車速
VEはRAM74の元推定車速メモリ90に格納される。以上で
本ルーチンの一回の実行が終了する。
第5図の補正量演算ルーチンの各回の実行時には、ま
ず、S11において、前記フラグXAが1にセットされてい
るか否かが判定される。フラグXAはコントローラ60の電
源投入に伴って0にリセットされていて、現在もフラグ
XAの値は0であるから、S12以後のステップに移行す
る。S12においては、ROM72のタイマにおいて100msが経
過したか否かが判定され、そうでなければ本ルーチンの
一回の実行が終了するが、そうであればs13以後のステ
ップに移行する。すなわち、本ルーチンの実質的な100m
sが経過する毎に繰り返されるように設計されているの
である。
S13においては、操舵角センサ62の出力信号に基づい
て車両が旋回状態にあるか否かが判定される。そうであ
れば本ルーチンの一回の実行が終了するが、そうでなけ
ればS14においてフラグXTが1にセットされているか否
か、すなわち、現在トラクション制御中であるか否かが
判定される。それらS13および14はいずれも、たとえ非
駆動輪を用いて元推定車速VEを演算してもそれが実車速
に精度よく一致しない可能性があるか否かを判定するス
テップなのである。フラグXTが1にセットされていれば
本ルーチンの一回の実行が終了するが、そうでなければ
S15において、ストップランプスイッチ64の出力信号に
基づいて現在ブレーキ操作中であるか否かが判定され
る。ブレーキ操作中であるために各車輪10,12,22,24に
非ブレーキ操作時より大きなスリップが生じて、元推定
車速VEが実車速に精度よく一致しない可能性があるか否
かが判定されるのである。そうであれば本ルーチンの一
回の実行が終了するが、そうでなければS16以後のステ
ップに移行する。
S16においてはフラグXAが1にセットされ、その後、S
17において、元ドップラ車速VDと元推定車速VEとのそれ
ぞれの検出順序に応じて1ずつ増加する番号iの値が1
にセットされ、その後、S18において、ROM72のタイマに
おいて5msが経過したか否かが判定される。後述のS19〜
22の実行が5msが経過する毎に繰り返されるようになっ
ているのである。5msが経過しなければ本ルーチンの一
回の実行が終了するが、そうであればS19において、元
ドップラ車速メモリ82に格納されている元ドップラ車速
VDがドップラ車速VD1としてRAM74のドップラ車速VDi
モリ92に格納され、続いて、S20において、元推定車速
メモリ90に格納されている元推定車速VEが元推定車速V
E1としてRAM74の推定車速VEiメモリ94に格納される。そ
の後、S21において、iの値が16以上であるか否かが判
定され、今回はiの値は1であって16以上ではないか
ら、S22においてiの値が1だけ増加させられて2とさ
れた後、本ルーチンの一回の実行が終了する。
その後、本ルーチンが実行されれば、現在フラグXAは
1にセットされているから、S11においてフラグXAが1
にセットされているか否かが判定されれば、その判定の
結果がYESとなり、S18において5msが経過したか否かが
判定され、そうであればS19において元ドップラ車速メ
モリ82に格納されている元ドップラ車速VDがドップラ車
速VD2としてドップラ車速VDiメモリ92に格納され(先の
ドップラ車速VD1とは別に格納され)、続いて、S20にお
いて、元推定車速メモリ90に格納されている元推定車速
VEが元推定車速VE2として推定車速VEiメモリ94に格納さ
れる(先の推定車速VE1とは別に格納される)。その
後、S21において、iの値が16以上であるか否かが判定
され、今回はiの値は2であって16以上ではないから、
S22においてiの値が1だけ増加させられて3とされた
後、本ルーチンの一回の実効が終了する。
その後、本ルーチンの実行が何回も繰り返されたため
にドップラ車速VD1〜VD16と推定車速VE1〜VE16とがドッ
プラ車速VDiメモリ94と推定車速VEiメモリ96と格納され
れば、S21の判定結果がYESとなり、S23において、フラ
グXAが0にセットされる。続いて、S24において、ドッ
プラ車速VD1〜VD16の平均値が平均ドップラ車速VDmとし
て演算され、RAM74の平均ドップラ車速メモリ98に格納
され、続いて、S25において、推定車速VE1〜VE16の平均
値が平均推定車速VEmとして演算され、RAM74の平均推定
車速メモリ100に格納される。すなわち、平均推定車速V
Emが本発明における第一車速、平均ドップラ車速VDm
本発明における第二車速なのである。その後、S26にお
いて、平均推定車速VEmから平均ドップラ車速VDmを差し
引くことによって補正量ΔVが演算され、RAM74の補正
量メモリ102に格納される。すなわち、補正量ΔVが本
発明における車速差なのである。以上で本ルーチンの一
回の実行が終了する。
第6図の真正車速演算ルーチンの各回の実行時には、
まず、S31において、ROM72のタイマにおいて100msが経
過したか否かが判定され、そうでなければ本ルーチンの
一回の実行が終了するが、そうであればS32に移行す
る。S32においては、平均ドップラ車速メモリ98に格納
されている現在の平均ドップラ車速VDmと補正量メモリ1
02に格納されている最新の補正量ΔVとの和が真正車速
VTとして演算され、RAM76の真正車速メモリ104に格納さ
れる。すなわち、真正車速VTが本発明における対地車速
なのである。以上で本ルーチンの一回の実行が終了す
る。
以上要するに、本実施例においては、車両が直進走行
中であり、かつ、トラクション制御中でなく、かつ、ブ
レーキ操作中でない補正量演算期間に、平均推定車速V
Emから平均ドップラ車速VDmを差し引くことによって補
正量ΔVが演算され、また、補正量演算期間には最新の
補正量ΔVを用いて平均ドップラ車速VDmが補正される
ことによって真正車速VTが演算される一方、補正量演算
期間以外の期間には、それの直前の補正量演算期間すな
わち最新の補正量演算期間において演算された最新の補
正量ΔVを用いて平均ドップラ車速VDmが補正されるこ
とによって真正車速VTが演算されるのであり、超音波セ
ンサ48の検出に誤差が生じればその誤差の大きさが推定
されるとともにその誤差が勘案されて真正車速VTが演算
されるのである。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、コンピュータの第4図のS3,第5図のS17,18,19,21,
22および24を実行する部分が車輪速度センサ40,42,44,4
6と共同して車輪利用型車速検出装置1を構成し、コン
ピュータの第4図のS2,第5図のS17,18,20,21,22および
25を実行する部分が超音波センサ48と共同してドップラ
型車速検出装置2を構成し、コンピュータの同図のS13
〜15を実行する部分が操舵角センサ62,ストップランプ
スイッチ64およびフラグXT(トラクション制御用)と共
同して状態判定手段3を構成し、コンピュータの同図の
S11,12,16および26を実行する部分が車速差決定手段4
を構成し、コンピュータの第6図のルーチンを実行する
部分が対地車速決定手段5を構成している。
第7図に別の実施例を示す。なお、本実施例は、先の
実施例とは第6図の真正車速演算ルーチンおよびそれに
関連する部分が異なるのみで他の部分については共通で
あるから、異なる部分についてのみ詳細に説明し、共通
の部分については文章および図による説明を省略する。
第7図の真正車速演算ルーチンにおいては、まず、S4
1において、ROM72のタイマにおいて100msが経過したか
否かが判定され、そうでなければ本ルーチンの一回の実
行が終了するが、そうであればS42に移行する。S42にお
いては、真正車速メモリ104に格納されている真正車速V
T(本ルーチンの前回の実行により演算された最新の真
正車速VT)と元ドップラ車速メモリ82に格納されている
元ドップラ車速VD(第4図の元車速演算ルーチンの実行
により演算された最新の元ドップラ車速VD)との差が一
定値より大きいか否かが判定される。この一定値は、超
音波センサ48が正常である場合には決して取り得ない大
きさに選定されている。そうであればS43においてRAM74
に設けられたカウンタC(図示しない)の値が1だけ増
加させられ、そうでなければS44おいてカウンタCの値
が0にリセットされる。なお、カウンタCの値はコント
ローラ60の電源投入に伴って0にリセットされる。
いずれの場合にもその後、S45においてカウンタCの
値が10より大きいか否かが判定される。そうでなければ
超音波センサ48は正常であると判定されて、S46におい
て、平均ドップラ車速メモリ98に格納されている現在の
平均ドップラ車速VDmが今回の真正車速VTとして真正車
速メモリ104に格納され、その後、本ルーチンの一回の
実行が終了する。それに対して、カウンタCの値が10よ
り大きいためにS45の判定結果がYESとなれば、S47にお
いて、現在の平均ドップラ車速VDmと補正量メモリ102に
格納されている最新の補正量ΔVとの和が今回の真正車
速VTとして真正車速メモリ104に格納され、S48において
カウンタCの値が0にリセットされた後、本ルーチンの
一回の実行が終了する。
したがって、S42の判定結果が続けて10回YESである場
合、すなわち、真正車速VTと元ドップラ車速VDとの差が
一定値より大きい状態が1秒続いた時に超音波センサ48
が異常であると判定され、S47において平均ドップラ車
速VDmが補正量ΔVで補正されることにより真正車速VT
が演算されるのである。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、コンピュータの第4図のS3,第5図のS17,18,19,21,
22および24を実行する部分が車輪速度センサ40,42,44,4
6と共同して車輪利用型車速検出装置1を構成し、コン
ピュータの第4図のS2,第5図のS17,18,20,21,22および
25を実行する部分が超音波センサ48と共同してドップラ
型車速検出装置2を構成し、コンピュータの同図のS13
〜15を実行する部分が操舵角センサ62,ストップランプ
スイッチ64およびフラグXT(トラクション制御用)と共
同して状態判定手段3を構成し、コンピュータの同図の
S11,12,16および26を実行する部分が車速差決定手段4
を構成し、コンピュータの第7図のルーチンを実行する
部分が対地車速決定手段5を構成している。また、コン
ピュータの同図のS42〜45および48を実行する部分が、
超音波センサ48に異常が生じているか否かを判定する異
常判定手段を構成している。
第8図に別の実施例を示す。なお、本実施例も最先の
実施例と第6図の真正車速演算ルーチンおよびそれに関
連する部分が異なるのみで他の部分については共通であ
るから、異なる部分についてのみ詳細に説明し、共通の
部分については文章および図による説明を省略する。
第8図の真正車速演算ルーチンにおいては、まず、S5
1において、ROM72のタイマにおいて100msが経過したか
否かが判定され、そうでなければ本ルーチンの一回の実
行が終了するが、そうであればS52以後のステップに移
行する。S52においては、超音波センサ48の受信部54か
らの出力信号(これは高さが周期的に変化する電圧を表
している)に基づいて、一定時間(例えば50ms)内にお
ける最大電圧Vmaxが算出され、RAM74に設けられた最大
電圧メモリ(図示しない)に格納される。最大電圧メモ
リには最新の10個の最大電圧Vmaxが格納されるようにな
っている。続いて、S53において、その最新の10個の最
大電圧Vmaxの平均電圧Vmが演算され、RAM74に設けられ
た平均電圧メモリ(図示しない)に格納される。
その後、S54において、平均電圧メモリに格納されて
いる平均電圧Vm(最新の平均電圧Vm)がそれの下限値v
loより小さいか否かが判定され、そうでなければ超音波
センサ48は正常であると判定されて、S55において、平
均ドップラ車速メモリ98に格納されている現在の平均ド
ップラ車速VDmが今回の真正車速VTとして真正車速メモ
リ104に格納される。それに対して、平均電圧vmが下限
値vloより小さい場合には、超音波センサ48は異常であ
ると判定されて、S56において、現在の平均ドップラ車
速VDmと補正量メモリ102に格納されている最新の補正量
ΔVとの和が今回の真正車速VTとして真正車速メモリ10
4に格納される。いずれの場合にも以上で本ルーチンの
一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、コンピュータの第4図のS3,第5図のS17,18,19,21,
22および24を実行する部分が車輪速度センサ40,42,44,4
6と共同して車輪利用型車速検出装置1を構成し、コン
ピュータの第4図のS2,第5図のS17,18,20,21,22および
25を実行する部分が超音波センサ48と共同してドップラ
型車速検出装置2を構成し、コンピュータの同図のS13
〜15を実行する部分が操舵角センサ62,ストップランプ
スイッチ64およびフラグXT(トラクション制御用)と共
同して状態判定手段3を構成し、コンピュータの同図の
S11,12,16および26を実行する部分が車速差決定手段4
を構成し、コンピュータの第8図のルーチンを実行する
部分が対地車速決定手段5を構成している。また、コン
ピュータの同図のS52〜54を実行する部分が、超音波セ
ンサ48に異常が生じているか否かを判定する異常判定手
段を構成している。
以上、本発明のいくつかの実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これらの他にも当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を概念的に示す図である。第2図
は本発明の一実施例である対地車速検出装置を含むアン
チロック/トラクション型ブレーキシステムの系統図で
ある。第3図は上記ブレーキシステムの電気系統図であ
る。第4図〜第6図はそれぞれ、第3図のROMに格納さ
れているプログラムのうち本発明と関連が深いものを取
り出して示すフローチャートである。第7図および第8
図はそれぞれ、別の実施例である対地車速検出装置を含
むアンチロック/トラクション型ブレーキシステムに用
いられるプログラムであって第6図のものに対応するも
のを示すフローチャートである。第9図は本発明におけ
る第二車速の変化の一例を示すグラフ、第10図は本発明
における第一車速を検出するのに用いる車輪速度の変化
の一例を示すグラフである。 1:車輪利用型車速検出装置 2:ドップラ型車速検出装置 3:車速差決定手段 4:対地車速決定手段 40,42,44,46:車輪速度センサ 48:超音波センサ 60:コントローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の回転状況から車体の走行速度である
    車速を検出する車輪利用型車速検出装置を備えた車両に
    設けられ、 前記車輪が接する路面に向かって放射波を送信する送信
    部およびその放射波が路面で反射した反射波を受信する
    受信部を有し、前記放射波の送信周波数と前記反射波の
    受信周波数とに基づき、波のドップラ効果を利用して前
    記車速を検出するドップラ型車速検出装置と、 前記車両が旋回中であることと前記車輪の前後方向のス
    リップが大きいこととの少なくとも一方に基づいて、前
    記車輪利用型車速検出装置により検出された第一車速が
    実車速に精度よく一致する車速一致状態にあるか精度よ
    く一致しない車速不一致状態にあるかを判定する状態判
    定手段と、 その状態判定手段により車速一致状態にあると判定され
    た場合に、前記第一車速と前記ドップラ型車速検出装置
    により検出された第二車速との車速差を求める車速差決
    定手段と、 前記状態判定手段により車速不一致状態にあると判定さ
    れた場合に、前記ドップラ型車速検出装置により検出さ
    れた現在の第二車速と前記車速差決定手段により決定さ
    れた最新の車速差とに基づいて現在の対地車速を決定す
    る対地車速決定手段と を含むことを特徴とする対地車速検出装置。
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