JP2646727B2 - 糸条の巻取装置 - Google Patents

糸条の巻取装置

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JP2646727B2
JP2646727B2 JP2345489A JP2345489A JP2646727B2 JP 2646727 B2 JP2646727 B2 JP 2646727B2 JP 2345489 A JP2345489 A JP 2345489A JP 2345489 A JP2345489 A JP 2345489A JP 2646727 B2 JP2646727 B2 JP 2646727B2
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winding
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宏 渡辺
栄三 出野
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Shimazu Seisakusho KK
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、予め定めた所望の巻径−綾角曲線が得られ
るようにワインド比を制御しつつ糸条を巻き取る装置に
関する。
B.従来の技術 従来からワインド比一定制御方式の糸条巻取装置が知
られている。これは、糸速を一定にして糸条を巻取ると
ともに、糸条を巻き取るスピンドルの回転数と、糸条を
スピンドルに沿ってトラバース駆動するトラバース装置
のトラバース速度とを機械的に連動させてワインド比を
一定に制御するものである。しかし、ワインド比を一定
のまま糸条を巻取ると巻径の増加に伴い綾角が大きく減
少し、パッケージの形状が悪化する。そのため、綾角を
ほぼ一定の範囲内に保持するように糸条の巻き取り開始
から終了まで段階的にワインド比を変更するようにした
巻取制御方式が特公昭63−48790号公報に開示されてい
る。
C.発明が解決しようとする課題 しかしながら、この公報に開示された装置において
は、綾角がある特定の値を最大値として一定の範囲内に
保持されながら巻き取られていくので、巻径が大きくな
ってもトラバース速度が早く、トラバース装置を構成す
る各種の要素の耐久性に問題が生じることがある。
本発明の技術的課題は、巻径の増大にともなってパッ
ケージ形状が悪化するほどに綾角が減少せずかつトラバ
ース装置の耐久性に支障がない程度にトラバース速度を
抑えることにある。
D.課題を解決するための手段 一実施例を示す第1図により本発明を説明すると、本
発明は、糸条を巻き取るスピンドル1を回転駆動する駆
動手段2と、スピンドル1に巻き取られる糸条をトラバ
ース駆動するトラバース手段3,4と、巻径に拘らず糸条
の速度を一定となるように駆動手段2を制御するスピン
ドル回転数制御手段9と、ワインド比一定で巻取る際に
得られる巻径に対する綾角の変化曲線よりもどの巻径で
も大きな綾角でかつ巻径増大に伴って減少する綾角が得
られるようなワインド比に設定すべくトラバース手段4
を制御するトラバース速度制御手段9とを具備すること
により、上述の技術的課題を解決する。
E.作用 パッケージ巻径の増大にともなって、予め定めた巻径
−綾角曲線にしたがって綾角が小さくなる(第3図の曲
線23参照)。その巻径−綾角曲線は、ワインド比一定時
に得られる巻径−綾角曲線(第3図の曲線21)よりもど
の巻径についても綾角が大きくかつ減少する曲線であ
る。そのため、パッケージ形状を良好に保持しながら、
綾角一定制御方式に比べてトラバース速度が抑えられ、
トラバース装置の耐久性が向上する。
なお、本発明の構成を説明する上記D項およびE項で
は、本発明を分かり易くするために実施例の図を用いた
が、これにより本発明が実施例に限定されるものではな
い。
F.実施例 第1図および第2図により本発明に係る糸条巻取装置
の一実施例を説明する。
第1図は全体構成である。糸条(例えば紡糸機により
紡出され、冷却され、油剤処理され、必要に応じて、所
望の程度に延伸された糸条)が巻き取られるスピンドル
1はスピンドルモータ2で回転駆動され、このスピンド
ルモータ2の回転数は回転数センサ11で検出される。ト
ラバース装置3は、巻き取られる糸条をスピンドル1に
沿ってトラバース駆動するもので、トラバース要素3A
と、このトラバース要素3Aを往復動させるトラバースカ
ム3Bと、このトラバースカム3Bを回転するトラバースモ
ータ4とで構成される。このトラバース装置3は、パッ
ケージ径に拘らずパッケージ表面と常時一定の間隔とな
るように離行モータ5によりパッケージに対して離接さ
れる。トラバースモータ4の回転数は回転数センサ12で
検出され、スピンドル1上に糸条が巻取られて形成され
るパッケージの巻径は巻径センサ13により検出される。
制御回路9は、CPU,ROM,RAM,入力インターフェース
(I/O)などから成る周知のマイクロプロセッサを含む
回路であり、後述のように巻径センサ13からの検出信号
などに従ってスピンドルモータ回転数NSとトラバースモ
ータ回転数NTをそれぞれ演算し、それら演算された回転
数と回転数センサ11,12で検出された回転数との偏差に
応じてそれぞれモータドライバ6,7を介してモータ2,4の
回転数を制御する。また、巻径センサ13からの検出信号
に応じ離行モータ5をモータドライバ8を介して制御す
る。このような制御回路9には、綾角,ワインド比,糸
速,巻取り時間等の各種のデータを入力するキーボード
14が接続されると共に、各種データを表示する表示器15
が接続されている。
このような糸条巻取装置は第2図に示す処理手順によ
り制御される。
第2図に示す手順はスピンドル1の巻取り指令信号が
出力されると開始され、まずストップS1において、スピ
ンドルモータ回転数NSおよびトラバースモータ回転数NT
としてこれらの初期値NS0,NT0を記憶する。さらに、巻
径の初期値D0として巻径センサ13からの検出値Dを記憶
する。次いでステップS2においてスピンドルモータ2と
トラバースモータ4を駆動制御して初期回転数NS0,NT0
で回転させて、ステップS3に進む。ステップS3では、巻
径センサ13からの検出信号によりパッケージの巻径Dを
検出してステップS4に進む。ステップS4では、スピンド
ルモータ回転数NSを、 から求める。ステップS5では、予め定められている巻径
D−綾角θの曲線(綾角変化曲線)から綾角θを求め
る。
ここで、巻径D−綾角θの曲線について詳述する。
パッケージの巻径に拘らず糸速を一定に制御する場
合、(1)式からわかるように巻径の増加に比例してス
ピンドルモータ回転数NSが減少する。そのため、トラバ
ースモータ回転数NTを一定にすると第3図の曲線21に示
すとおり綾角θが巻径に比例して大きく減少しパッケー
ジ形状が悪くなる。そのため、上述した特公昭63−4879
0号公報に開示されているように第3図の曲線22の如く
最大綾角θmaxを一定としかつ所定の範囲内で綾角θを
制御する場合、a〜hの各区間でのワインド比は一定保
持されるが、区間aから区間hに移行するにつれてワイ
ンド比が小さくなるから、トラバースモータ回転数NT
巻径が増加しても変化せず初期回転数のまま巻取られて
いくことになり、トラバース要素3Aやトラバースカム3B
の耐久性が悪化する。そこで、本発明では、曲線21と曲
線22の中間に、巻径にほぼ比例して綾角θが減少する曲
線23を設定して、巻径の増大にともなってパッケージ形
状が悪化するほどに綾角が小さくならずかつトラバース
装置3の耐久性に支障がない程度にトラバース速度を抑
えるようにする。
第2図において、ステップS5に続きステップS6に進
み、予め知られているトラバース幅TSと検出された巻径
Dと演算された綾角θとに基づいて、 を演算してトラバースモータ回転数NTを求める。ここ
で、トラバース幅TSは、1トラバース当たりのスピンド
ル1に沿った長さ、kは、1トラバース当たりのトラバ
ースモータ4の回転数である。
その後ステップS7において、パッケージ巻径Dが予め
定めた所定値DRになったか否かを判定し、否定されると
ステップS2に戻り、ステップS4,6で新たに設定された回
転数NS,NTでスピンドルモータ2とトラバースモータ4
を制御する。ステップS7が肯定されるとステップS8でス
ピンドルモータ2、トラバースモータ4、離行モータ5
を停止して処理を終了する。
このような制御手順により、パッケージ巻径の増大に
ともなってパッケージ形状が悪化するほどに綾角が減少
しない程度に綾角を小さくするようにしたので、(2)
式にしたがってトラバースモータ回転数NTが低下してト
ラバース速度を抑えることができ、パッケージ形状を良
好に保ちつつトラバース装置の耐久性を向上することが
できる。
なお、パッケージの径を巻径センサで検出するように
したが、巻取時間をモータして糸速とスピンドル径とか
らの逐次のパッケージ径を検出すうようにしてもよい。
また、綾角を巻径に比例して小さくしたが、第3図の曲
線22のように所定の巻径の範囲a〜hの各区間内でワイ
ンド比を一定に制御しかつa〜hに進むにつれてワイン
ド比を小さく設定するとともに、各ワインド比(各区
間)における量大綾角を巻径に応じて小さくするように
してもよい。この場合、綾角は鋸歯状波形で減少する。
G.発明の効果 本発明によれば、パッケージの形状の良好に保ちつつ
巻径に応じて綾角を小さくしたので、トラバース速度が
抑えられトラバース装置の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る糸巻取装置の全体概略構成を示す
ブロック図、第2図はその処理手順例を示すフローチャ
ート、第3図は巻径−綾角曲線を示す図である。 1:スピンドル、2:スピンドルモータ 3:トラバース装置、4:トラバースモータ 5:離行モータ、9:制御回路 11,12:回転数センサ 13:巻径センサ、14:キーボード 15:表示器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸条を巻き取るスピンドルを回転駆動する
    駆動手段と、前記スピンドルに巻き取られる糸条をトラ
    バース駆動するトラバース手段と、巻径に拘らず糸条の
    速度が一定となるように前記駆動手段を制御するスピン
    ドル回転数制御手段と、ワインド比一定で巻取る際に得
    られる巻径に対する綾角の変化曲線よりもどの巻径でも
    大きな綾角でかつ巻径増大に伴って減少する綾角が得ら
    れるようなワインド比に設定すべく前記トラバース手段
    を制御するトラバース速度制御手段とを具備することを
    特徴とする糸条の巻取装置。
JP2345489A 1989-01-31 1989-01-31 糸条の巻取装置 Expired - Lifetime JP2646727B2 (ja)

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JPH03115060A (ja) * 1989-09-29 1991-05-16 Murata Mach Ltd パッケージの巻取方法
JPH0397453U (ja) * 1990-01-26 1991-10-07
JPH0494376A (ja) * 1990-08-10 1992-03-26 Murata Mach Ltd パッケージの巻取方法
JP4987621B2 (ja) * 2007-08-20 2012-07-25 Tmtマシナリー株式会社 糸巻取装置
DE102018112801A1 (de) * 2018-05-29 2019-12-05 Maschinenfabrik Rieter Ag Verfahren zum Ermitteln von Eigenschaften eines Fasermaterials an einer Arbeitsstelle einer Textilmaschine und eine Textilmaschine

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