JP2646388B2 - ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

ガスシールドアーク溶接方法

Info

Publication number
JP2646388B2
JP2646388B2 JP2673889A JP2673889A JP2646388B2 JP 2646388 B2 JP2646388 B2 JP 2646388B2 JP 2673889 A JP2673889 A JP 2673889A JP 2673889 A JP2673889 A JP 2673889A JP 2646388 B2 JP2646388 B2 JP 2646388B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
groove
current
arc
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2673889A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02207971A (ja
Inventor
和男 長友
裕久 藤山
盈昭 乙黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2673889A priority Critical patent/JP2646388B2/ja
Publication of JPH02207971A publication Critical patent/JPH02207971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2646388B2 publication Critical patent/JP2646388B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はソリツドワイヤを使用する上向片面溶接方法
に関し、特に開先変動が大きくても安定した凸形の裏波
ビードを形成することができ、同時に平滑な表ビードが
得られるガスシールドアーク溶接方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 造船における船底外板や橋梁における大ブロツクの建
造等に当たつては、上向姿勢で行なわなければならない
溶接箇所がある。ところが上向姿勢の溶接では溶接金属
の溶け落ちが発生しやすく、溶接の中断を余儀なくされ
る事が多い。
従つて、溶接欠陥が生じた場合、溶接箇所の裏面側か
ら下向姿勢で溶接(補修溶接を含む)を実施しなければ
ならなくなり、余分な工程や工数が増えてしまう。
そこで上向片面溶接においても良好な溶接継手を得る
ことのできる方法について色々の工夫及び提案がなされ
ているが、実用面において完璧と言えるものは未だ知ら
れていない。
その原因の1つとしては、母材の開先形状が一定でな
いことを挙げることができる。
即ち、母材間のルートギヤツプが小さすぎると裏波ビ
ードが形成されず、反対にルートギヤツプが大きすぎる
と裏波ビードにへこみが生じたり、或いは表ビードに凸
部が生じ、次層での溶込み不良を引き起こしたり、又は
溶融金属の垂れ落ち等を引き込こすので、開先ルート巾
は溶接線全長に亘つて可及的均等なものにしなければな
らない。
そこで例えば特開昭48−56543号公報では、開先巾の
変動を打消し得るような巾に調整された薄鋼板をルート
ギヤツプ内に挿入するという試みがなされているが、こ
の様な条件を満足する薄鋼板を形成することは実用上殆
んど不可能である。
又、裏当材として一般に使用されているガラステープ
状の物を上向溶接に使用した場合、融点が低く粘性が乏
しいため溶融金属が表側に下がる。したがつて、裏波ビ
ードはへこみを生じ、凸形状の裏波ビードは得られな
い。
(発明が解決しようとする課題) 立向姿勢や上向姿勢の溶接では、ソリツドワイヤを用
いた一定電流による短絡移行(シヨートアーク)溶接が
採用されることがある。短絡移行ではアーク電圧を低く
し、アーク長を短かくして安定移行させるのであるが、
溶融金属の垂れ落ちを防止するには、小電流で溶接しな
ければならない。
従つて、実質的な電流は140〜160Aで、アーク電圧は1
4〜16V程度の比較的狭い範囲となり、この範囲を外れる
とアークが不安定となつて、安定溶接の連続溶接が困難
となる。
さらに、一定電流により上向姿勢の片面溶接を実施し
た場合、母材の許容ルートギヤツプ範囲が狭い(実質上
4±1mm)という問題があり、母材間のルートギヤツプ
が一定しない上向溶接には不向きであり、実用性に乏し
い。
また、一般に市販されている裏当材は下向姿勢用とし
てガラステープを使用した物が多く、上記の様な裏当材
を使つて上向片面溶接を実施した場合、裏波ビードが凹
状となり、へこみの部分を下向溶接で補修しなければな
らない。
そこで本発明者等はルートギヤツプの変動を伴う開先
であつても、上向姿勢で安定した凸状の裏波ビードが連
続して得られる片面溶接方法を提供すべく、種々研究を
積み重ねた結果、本発明を完成させるに至つた。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成し得た本発明の要旨は、ソリツドワイ
ヤを用いる上向片面溶接において、開先裏面に長手方向
に連続的な溝を有したコーデイエライト質のセラミツク
スタイプの裏当材を設置し、ワイヤを溶接線と直角方向
に周期的に揺動し、開先壁面部で揺動を停止すると共に
大電流を発生させ、その他の部分を小電流にして溶接す
ることを特徴とするガスシールドアーク溶接方法であ
る。
(作 用) 本発明は溶接電流を大電流、小電流に周期的に変化さ
せると共に、溶接進行方向に対してワイヤを周期的に横
に交互に動かしてワイヤを揺動運動させて、その揺動運
動の各周期ではワイヤの開先壁面部で一時的に停止さ
せ、その一時停止時期と大電流又は小電流時点とを同期
させて、コーデイエライト質のセラミツクスタイプの裏
当材を溶かして溶接を行なうものである。
本発明で使用するワイヤをソリツドワイヤに限定した
のは、フラツクス入りワイヤを使用して一定電流で上向
溶接した場合、スプレー移行させてスパツタ発生量をで
きるだけ少なくするためには、大電流で溶接しなければ
ならない。大電流で上向溶接を行なつた場合、溶融金属
の垂れ落ちが発生し、良好なビード形成が非常に難かし
い。
又、電流を大、小に変化させて溶接した場合、溶滴移
行がグロビユラー移行とスプレー移行が繰り返されるた
め、グロビユラー移行時および溶滴移行変化時に、上向
溶接で障害となる大粒のスパツタが発生し、ワイヤ送給
不良やシールド不足が起る。
ソリツドワイヤの場合は、電流を大、小に変化させて
もその影響が少なく、特に問題がない。
以下、図によつて詳細に説明する。
第1図は、水平母材5a・5bを上向片面溶接する場合の
説明図である。
水平母材5a・5bの開先裏面に長手方向に連続的な溝を
有したコーデイエライト質のセラミツクスタイプの裏当
材6を設置し、上向溶接を行う。
ワイヤの揺動運動の各周期における停止および移動に
ついては、大電流アーク時間Tに開先壁面でワイヤの揺
動を停止させて大電流アーク1a・1bを発生し、小電流ア
ーク時間tに小電流アーク2a・2bを発生させながら開先
内を移動して、反対側の開先面まで達し、次の大電流ア
ーク時間Tに該壁面で大電流アーク3a・3bを発生させ
る。
通常、ワイヤの揺動運動は停止させないで連続的に移
動させて行うのが普通であるが、本発明においては特に
溶着金属量の制御、溶込みの制御、溶融・凝固状況の制
御により耐割れ性を向上させるため、溶接電流の変化と
同期させてワイヤの揺動運動を上記の如く停止および移
動させる。
本発明における揺動運動は両端停止型であれば、その
軌跡はどのような型であつても良い。何故なら電極の主
たる溶融は大電流アーク時に行つており、小電流アーク
時には大電流溶融池の凝固促進が目的でいかなる経路を
とつても、この時の電極溶融量は少ないので全体として
ビード形成に与える影響は無視できるからである。
このように大電流溶融池の急速凝固によつて従来法に
比し、格段に溶接金属を開先に平滑に溶着させることが
可能となる。
本発明で使用する裏当材はコーデイエライト質のセラ
ミツクスタイプであるが、第2図に示すようにコーデイ
エライトはMgO−Al2O3−SiO2の三成分系の中央にあり、
五つの共融点をむすんだ線で囲まれている範囲である。
コーデイエライト質の裏当材は、従来使用されている
ガラステープ又はガラステープ併用(融点約900〜1000
℃)の裏当材に比べ、融点が高い(融点約1400〜1500
℃)ため粘性が大きい。
したがつて溶接中、溶融金属と溶融スラグが分離しに
くくなり、適度なスラグの流動性および溶接電流の大小
変化の効果により、溶融金属が垂れ下がる前に凝固で
き、凸型の光沢のある良好な裏波ビードが得られる。
本発明に使用する開先形状は溶込み形状からV型開先
が好ましく、開先角度θは30〜50度、ルートギヤツプb
は3〜10mm程度が適当である。
一般に大電流アーク時間T、小電流アーク時間tは0.
1〜2.0秒が好ましい。
本発明に使用する溶接電流値は例えば1.2mmのソリツ
ドワイヤを使用して片面溶接する場合、大電流は140〜2
60A、小電流値は100〜130A程度が適正であり、大電流ア
ーク時に溶込みを確保し、小電流アーク時に凝固を促進
することにより溶融金属の溶け落ちを防止し、良好な上
向片面溶接ができる。
(実施例) 実施例により本発明の効果を具体的に示す。
本発明法と従来法とを以下に示す諸条件および第2表
に示す溶接条件で実施し、結果の対比を行つた。
<供試材料> 試験板:SM−41B形状は第3図の通り。(a:9mm、b:第2
表の通り、θ:50゜) 溶接ワイヤ:JIS Z3312 YGW16 1.2mm シールドガス:80%Ar−20%CO2(混合ガス) 流量25
/min 裏当材:ガラステープタイプ :コーデイエライト質のセラミツクタイプ 形状
は第4の通り台形である。(c:27mm d:8mm e:12mm
f:1.0mm) 成分を第1表に示す。
第2表においてNo.1〜8は比較例を示したもので、N
o.1〜4は裏当材としてガラステープタイプを使用、No.
5〜8は裏当材としてコーデイエライト質のセラミツク
スタイプを使用したものであり、No.1とNo.5〜8はアー
ク条件としてA条件で、No.2〜4はアーク条件としてB
条件で上向片面溶接を実施したものである。
また、No.9〜12は本発明例を示したもので、いずれも
裏当材としてコーデイエライト質のセラミツクスタイプ
を使用し、アーク条件としてB条件で上向片面溶接を実
施したものである。
No.1〜4は裏当材がガラステープタイプの場合で、ア
ーク条件がA条件、B条件を使用しても、裏ビードが凹
状となり、いずれも良好な裏波ビードが得られない。
No.5〜8は裏当材がコーデイエライト質のセラミツク
スタイプ、アーク条件がA条件の場合であるが、ルート
ギヤツプが狭すぎる場合(No.5)には裏に溶融金属が抜
けず裏ビードが凹状となる。ルートギヤツプが広すぎる
場合(No.7〜8)には、溶融金属が垂れ下がり、裏ビー
ドが凹状となり、ルートギヤツプが4mm程度でなければ
良好なビード形状は得られない。
No.9〜12は本発明実施例であり、表、裏共、良好なビ
ード形状及び溶接作業性を示した。
(発明の効果) 本発明により、従来ソリツドワイヤによる上向溶接に
おいて凸状の裏波ビードを得ることが非常に難しいとさ
れていたルートギヤツプ変動の大きい部材であつても、
安定した連続的な上向溶接ができるようになり、表裏
共、良好なビード形状を得ることができ、上向片面溶接
の自動化が推進され船底ブロツクの継手や橋梁等の大ブ
ロツクの継手においても良好なビード形状および溶接作
業性を得ることが可能になつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法により裏当材を設置し、時間経過とと
もに周期的に大電流アークと小電流アークを継続的に発
生し、それに同期して電極がウイービングしている様相
を示す模式図、第2図はMgO−Al2O3−SiO2の三成分系の
コーデイエライト範囲を示す状態図、第3図は実施例に
用いた試験板の形状を示す側面図、第4図は実施例に用
いたコーデイエライト質のセラミツクスタイプの裏当材
の形状を示す側面図である。 1a,1b,3a,3b……大電流アーク、2a,2b……小電流アー
ク、4a,4b,4c……電極、5a,5b……母材、6……裏当
材、7……溶接金属、8……アルミ箔テープ、T……大
電流アーク時間、t……小電流アーク時間、H……ウイ
ービング巾、W……溶接進行方向、a……板厚、b……
ルートギヤツプ、θ……開先角度、c……裏当材の巾、
d……裏当材の厚み、e……裏当材の溝巾、f……裏当
材の溝深さ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソリツドワイヤを用いる上向片面溶接にお
    いて、開先裏面に長手方向に連続的な溝を有したコーデ
    イエラスト質のセラミツクスタイプの裏当材を設置し、
    ワイヤを溶接線と直角方向に周期的に揺動し、開先壁面
    部で揺動を停止すると共に大電流を発生させ、その他の
    部分を小電流にして溶接することを特徴とするガスシー
    ルドアーク溶接方法。
JP2673889A 1989-02-07 1989-02-07 ガスシールドアーク溶接方法 Expired - Lifetime JP2646388B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2673889A JP2646388B2 (ja) 1989-02-07 1989-02-07 ガスシールドアーク溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2673889A JP2646388B2 (ja) 1989-02-07 1989-02-07 ガスシールドアーク溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02207971A JPH02207971A (ja) 1990-08-17
JP2646388B2 true JP2646388B2 (ja) 1997-08-27

Family

ID=12201645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2673889A Expired - Lifetime JP2646388B2 (ja) 1989-02-07 1989-02-07 ガスシールドアーク溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2646388B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5175411A (en) * 1991-08-23 1992-12-29 Westinghouse Electric Corp. Method for welding structural gaps
CN113894392A (zh) * 2021-09-30 2022-01-07 北京博清科技有限公司 仰焊打底的焊接工艺方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02207971A (ja) 1990-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3922519A (en) Method for a build-up welding of different metals
JP2646388B2 (ja) ガスシールドアーク溶接方法
US4037078A (en) Process for welding aluminum and aluminum alloys in horizontal welding position
JPH0994658A (ja) 片面突合せ溶接方法
JPH02187272A (ja) 片面溶接における第一層溶接法
JP2000288735A (ja) 溶接作業性および裏波ビード外観に優れた2電極立向エレクトロガスア−ク溶接方法
JP2003164968A (ja) 溶接方法
JPH081325A (ja) 亜鉛めっき鋼板のアーク溶接方法
JPH09206946A (ja) 3電極サブマージアーク溶接方法
JPH05185234A (ja) 多電極片面サブマージアーク溶接法の終端処理方法
JPS6050544B2 (ja) 狭開先溶接方法及びその装置
JP6715682B2 (ja) サブマージアーク溶接方法
JPH0373387B2 (ja)
JPH05285662A (ja) 多電極片面サブマージアーク溶接法の終端処理方法
SU1593851A1 (ru) Способ электрошлаковой сварки плав щимс мундштуком
JPH0221910B2 (ja)
JPS6335352B2 (ja)
JPH054185B2 (ja)
JPH0747218B2 (ja) 高速片面サブマージアーク溶接法
JP3105124B2 (ja) 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法
JP2001300774A (ja) 溶接用当金
JPS61232066A (ja) 狭開先潜弧溶接方法
JPH081337A (ja) 亜鉛めっき鋼板のアーク溶接方法
JPH055582B2 (ja)
JPH09276928A (ja) スパイラル鋼管の溶接方法