JP2645944B2 - 充填軟包装袋の加圧加熱殺菌処理方法及び装置 - Google Patents

充填軟包装袋の加圧加熱殺菌処理方法及び装置

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JP2645944B2
JP2645944B2 JP3332303A JP33230391A JP2645944B2 JP 2645944 B2 JP2645944 B2 JP 2645944B2 JP 3332303 A JP3332303 A JP 3332303A JP 33230391 A JP33230391 A JP 33230391A JP 2645944 B2 JP2645944 B2 JP 2645944B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パウチ等の軟包装袋に
液状の充填物を含気状態で充填密封した後、得られた充
填軟包装袋を回転させつつ加圧加熱殺菌処理を施す方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特願平2−80383号は、パウチ等の
軟包装袋に液状物を含気状態で充填密封した後、得られ
た含気密封軟包装袋を回転させつつ加圧加熱殺菌処理を
施す技術を開示している。しかしながら、該方法は、充
填軟包装袋の容積に対するヘッドスペースすなわち気体
部分の容積比である含気率が2%以下と低いものである
ために、加圧加熱殺菌処理時に充填物の充分な撹拌効果
を得ることができない。従って、短時間で充分な殺菌を
行うことができないことや、加熱殺菌ムラが発生する等
の問題点があった。こうした問題点は、充填軟包装袋が
容量1kg以上、特に2.5kg以上の大容量のもので
ある場合に顕著であった。
【0003】また、特開昭61−63271号は、パウ
チ等の軟包装袋に液状の充填物を含気状態で充填密封し
た後、得られた含気密封軟包装袋を回転させつつ加圧加
熱殺菌処理を施す技術を開示している。しかしながら、
該発明は、軟包装袋を1つの処理槽に連続的に導入しつ
つ加圧加熱殺菌処理するものであるために、加圧加熱殺
菌処理時における処理槽内の圧力は、例えば2.5kg
/平方cmといった一定圧とならざるを得ず、加圧加熱
殺菌処理を行っている間、充填軟包装袋内部に充分なヘ
ッドスペースを確保することが困難であった。その結
果、上記従来技術と同じ問題があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、従来の回転式の加圧加熱殺菌
処理装置の上述した問題点に鑑みてなされたものであっ
て、回転殺菌処理中に充填軟包装袋内の充填物が充分に
攪拌され、熱効率良く短時間に、さらに均一に殺菌処理
を行うことができる充填軟包装袋の加圧加熱殺菌処理方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】本願の第1発明は、縦長
軟包装袋に充填物を充填し密封して充填縦長軟包装袋と
し、加圧加熱殺菌処理槽内において該充填縦長軟包装袋
を回転させながら加圧加熱殺菌処理する充填縦長軟包装
袋の加圧加熱殺菌処理方法において、上記縦長軟包装袋
への充填物の充填を含気率が2ないし20%となるよう
に行い、かつ上記加圧加熱殺菌処理を充填縦長軟包装袋
の含気率が2ないし20%を保つように行い、縦長軟包
装袋の回転を縦長軟包装袋の長手方向を回転軸線に対し
ほぼ直交させて行うことを特徴とする充填縦長軟包装袋
の加圧加熱殺菌処理方法である。
【0006】本願の第2発明は、縦長軟包装袋に充填物
を充填し密封して充填縦長軟包装袋とし、加圧加熱殺菌
処理槽内において該充填縦長軟包装袋を回転させながら
加圧加熱殺菌処理する充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌
処理装置において、加圧加熱殺菌処理槽内の温度が10
0°C以上の場合に、充填縦長軟包装袋の含気率が2な
いし20%となるような加圧加熱殺菌処理槽内の時間圧
力領域を記憶する記憶手段と、加圧加熱殺菌処理槽の圧
力調節手段と、上記記憶手段の記憶情報に基づいて上記
圧力調節手段を制御する制御手段とを有し、縦長軟包装
袋の回転が縦長軟包装袋の長手方向を回転軸線に対しほ
ぼ直交させて行われることを特徴とする充填縦長軟包装
袋の加圧加熱殺菌処理装置である。
【0007】本願の第3発明は、縦長軟包装袋に充填物
を充填し密封して充填縦長軟包装袋とし、加圧加熱殺菌
処理槽内において該充填縦長軟包装袋を回転させながら
加圧加熱殺菌処理する充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌
処理装置において、予め定めた加圧加熱殺菌処理槽内の
時間温度曲線に対応する充填縦長軟包装袋の内圧変化曲
線を記憶する記憶手段と、加圧加熱殺菌処理槽内の圧力
検出手段と、加圧加熱殺菌処理槽内の温度が100°C
以上の場合に、上記内圧変化曲線と上記圧力検出手段の
検出値との差圧を演算する演算手段と、充填縦長軟包装
袋の含気率が2ないし20%となるような所定の圧力差
となるように加圧加熱殺菌処理槽の圧力を調整する圧力
調節手段とを有し、縦長軟包装袋の回転を縦長軟包装袋
の長手方向を回転軸線に対しほぼ直交させて行うことを
特徴とする充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理装置で
ある。
【0008】
【作用】本発明によれば、加圧加熱殺菌処理中、充填軟
包装袋内部に2ないし20%の含気率の気体が存在する
から、充填軟包装袋内の充填物は充填軟包装袋内で充分
に攪拌され、充填軟包装袋の外部からの殺菌用の熱エネ
ルギーが充填物に均一かつ迅速に伝達される。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、充填軟包装袋を回転さ
せながら加圧加熱殺菌処理を施す場合、充填軟包装袋内
において充填物の攪拌が充分に行われ、殺菌を効率的か
つ均一に行うことができ、また殺菌のための熱伝達も効
率的に行うことができる効果を有する。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例の回転式レトルト殺菌
機を図に基づいて説明する。内容物を充填した密封軟包
装袋、すなわち充填軟包装袋を回転させながら殺菌する
いわゆる回転式レトルト殺菌機1は、図1に示すよう
に、加圧加熱殺菌処理を施すための横向き円筒形の加圧
加熱殺菌処理槽2、加圧加熱殺菌処理槽2の上方に設け
られ、熱水を一時的に貯える熱水槽3、回転式レトルト
殺菌機1の制御情報を記憶する記憶部4、記憶部4の記
憶情報に基づいて加圧加熱殺菌処理槽2の作動等を制御
する制御部5を有し、これらを連通パイプや連結線で連
結してなる。
【0011】加圧加熱殺菌処理槽2は、図2に示すよう
に、横向き円筒形の殺菌処理ドラム201と、複数のベ
アリング202によって支持され、かつ殺菌処理ドラム
201の軸線を中心に回転する回転枠203とを包含し
ている。回転枠203の底部付近には、2本のレール2
04が配置されている。レール204は、充填軟包装袋
を入れた複数のトレー206を載置するための台車20
8が、回転枠203の軸線と平行に摺動できるように設
けられている。
【0012】殺菌処理ドラム201は、上面に上側給排
水口210及び給排気口211が設けられ、下面に下側
給排水口212が設けられている。殺菌処理ドラム20
1にはまた、収容されたトレー206が台車208から
はずれず、かつ台車208がレール204からはずれる
ことがないように、殺菌処理ドラム201にこれらのも
のを固定するための押さえ機構214が設けられてい
る。
【0013】殺菌処理ドラム201は、図1に示すよう
に、その一方の側面にトレー206及び台車208を出
し入れするための開閉扉224が設けられており、他方
の側面は密閉されていてる。殺菌処理ドラム201の密
閉された上記側面には、該側面を貫通して回転駆動軸2
26が設けられている。回転駆動軸226は、殺菌処理
ドラム201の外部に配置された回転動力源(図示せ
ず)からの駆動力を回転枠203に伝達するためのもの
である。
【0014】トレー206は、図3に示すように、アル
ミニュウム板に複数の円孔を設けた板材によって形成さ
れている。トレー206の底面230は、全体がアルミ
ニュウム板を、例えば1cm以上、好ましくは2cm以上の
間隔をおいて配置したいわゆる二重底構造であり、全外
周に囲い板232が設けらている。トレー206の四隅
にあたる囲い板232の上部には、トレー206を積み
重ねたとき、上下のものが互いに横滑りを起こすことを
防ぐための滑り止め234が設けられいる。囲い板23
2には、適所に把手233が設けられている。
【0015】トレー206は、殺菌処理ドラム201に
収容されたとき回転軸線と平行となる中心部分に、幅が
例えばトレー206の同一方向の幅の10%以上、好ま
しくは15ないし40%と広く、囲い板232と同じ高
さの中心加熱媒体通路235が設けられている。これに
より、トレー206を多数積み重ねた状態で、上記回転
軸線を中心に回転させた場合、充分量の熱水(加熱媒
体)が該加熱媒体流通路235を介して後述する充填包
装袋の収容領域240に供給されることになる。トレー
206にはさらに、トレー206が殺菌処理ドラム20
1に収容されたとき回転軸線と直交する方向に、間隔を
おいて互いに平行に、幅が比較的狭く、囲い板232よ
りも低い高さの複数の放射方向加熱媒体通路236が設
けられている。
【0016】トレー206において、囲い板232、中
心加熱媒体通路235及び放射方向加熱媒体通路236
によって形成された矩形の部分が充填軟包装袋の収容領
域240であり、ここに充填軟包装袋を寝かせた状態で
収容する。この充填軟包装袋として、スタンディングバ
ウチ等の縦長の包装袋を使用する場合には、収容した充
填軟包装袋は、その長手方向が上記回転軸線に対してほ
ぼ直交する状態で回転しつつ加圧加熱殺菌されることに
なり、加熱殺菌ラムの発生をより有効に防止することが
できると共に、より短時間で十分な殺菌効果を奏するこ
とができる。また、スタンディングバウチを使用すると
きには、その底部が外向きになるように寝かせた状態で
収容することが、トレー内での移動に起因する傷、破袋
の発生を有効に防止することができる点で望ましい。ト
レー206は、図2に示すように、台車208に積み重
ねられる。
【0017】熱水槽3は、図1に示すように、上面に吸
排気口250、下面に第1給排水口252及び第2給排
水口254が設けられ、さらに、熱水槽3内の下部に蒸
気供給パイプ256が配置されている。制御部5は、記
憶部4の出力信号、及び加圧加熱殺菌処理槽2に設けら
れた圧力センサー(図示せず)及び温度センサー(図示
せず)の出力に基づいてバルブ326、バルブ330の
開閉を制御する。
【0018】記憶部4は、加圧加熱殺菌処理槽2内に搬
入された充填軟包装袋の含気率が2%を超える状態を保
持したまま殺菌処理するための圧力・温度制御情報を記
憶している。該圧力・温度制御情報は、図4に示すよう
に、横軸に経過、縦軸に圧力及び温度をとると、温度グ
ラフA及び圧力領域グラフBとなる。図4に示す圧力・
温度制御を行うために、加圧加熱殺菌処理槽2は次のよ
うに操作される。すなわち、殺菌開始LからMまでの期
間は、熱水を所定温度にして加圧加熱殺菌を行う。期間
MNにおいて、加圧加熱殺菌処理槽2内を高圧にすると
もに、加圧加熱殺菌処理槽2内の熱水を熱水槽3に戻
し、その後加圧加熱殺菌処理槽2に冷却水を供給する。
期間NOは加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力が所定値だけ
上昇した直後であって、冷却水を加圧加熱殺菌処理槽2
内で流動させて充填軟包装袋の一次冷却を行う。期間O
Pは、さらに低温まで冷却を行うための準備期間であっ
て、冷却水を低温のものに入れ換えるため、加圧加熱殺
菌処理槽2内の高温になった冷却水を排出し、新しい低
温の冷却水を供給する。期間PQは、冷却水を循環させ
て二次冷却を行う。期間QRにおいて、冷却水を排出し
て加圧加熱殺菌及び冷却の1サイクルが終了する。
【0019】次に、加圧加熱殺菌処理槽2と熱水槽3、
及びこれに関連した装置の連結について説明する。加圧
加熱殺菌処理槽2の下側給排水口212は、バルブ30
2、循環ポンプ304、蒸気混合部306、バルブ30
8を介して第2給排水口254に連結されている。この
連結路によって加圧加熱殺菌処理槽2内の熱水を熱水槽
3に戻すことができる。
【0020】下側給排水口212はまた、バルブ30
2、バルブ310、給水ポンプ312を介して給水源3
13に連結されている。この連結路により冷却水を加圧
加熱殺菌処理槽2に供給することができる。下側給排水
口212はさらに、バルブ314を介して外部に連結さ
れている。この連結路によって加圧加熱殺菌処理槽2内
の熱水・冷却水を外部に排出することができる。
【0021】上側給排水口210は、バルブ316、蒸
気混合部306、循環ポンプ304、バルブ302を介
して下側給排水口212に連結されている。蒸気混合部
306は、バルブ318を介して蒸気供給源320に配
置されている。これらの連結路によって、加圧加熱殺菌
処理槽2内の熱水を取り出して蒸気混合部306におけ
る蒸気混入によって再加熱し、再び加圧加熱殺菌処理槽
2に戻すことができる。
【0022】加圧加熱殺菌処理槽2の給排気口211
は、バルブ326を介して空気抜き口328に連結さ
れ、またバルブ330を介して加圧空気源332に連結
されている。熱水槽3の第1給排水口252は、バルブ
334、バルブ310、給水ポンプ312を介して給水
源313に連結されている。熱水槽3はこの連結路によ
って給水を受けることができる。第1給排水口252は
また、バルブ336を介して外部に連通されている。
【0023】熱水槽3の蒸気供給パイプ256は、バル
ブ340を介して蒸気供給源320に連結ている。この
連結路によって熱水槽3内の熱水を蒸気混入によって加
熱することができる。熱水槽3の吸排気口250は、バ
ルブ350を介して空気抜き口352に連結され、また
バルブ354を介して加圧空気源356に連結されてい
る。
【0024】上記回転式レトルト殺菌機1で殺菌すべき
軟包装袋としては、例えばスタンディングパウチ等があ
り、その容量は、比重1として1kg以上、好ましくは
2.5kg〜5kgのものである。また、軟包装袋の材
質は、例えば、第1層(外層)ポリエチレンテレフタレ
ート/第2層ナイロン/第3層アルミニウム/第4層無
延伸ポリプロピレンの積層物である。
【0025】殺菌されるものは、縦長の軟包装袋に充填
されたスープ、シチュー、カレー等の液状物である。充
填は、密封後の軟包装袋の全容積に対するヘッドスペー
ス(空間)の容積比率、すなわち含気率が2ないし20
%であるように行われる。ヘッドスペースは、一般には
空気であるが、窒素ガス、アルゴンガスであってもよ
い。含気率は、さらに詳しくは、例えば3〜20%であ
り、好ましくは3〜10%である。
【0026】含気率が2%以下の場合、充填物の容量に
対しヘッドスペースの割合が少なく、殺菌時に充填物全
体について充分な攪拌が行われない。一方、含気率が2
0%以上の場合、含気率の上昇に比例して殺菌時の充填
物の攪拌効率が上昇せず、また充填軟包装袋が充填物に
対し嵩高になり、充填軟包装袋の搬送・保管に不利であ
る。さらに、ヘッドスペースが空気で満たされている場
合には、殺菌中に充填物が酸化して変色したり品質の劣
化するおそれが高くなり、ヘッドスペースが不活性ガス
で満たされている場合には不経済である。
【0027】複数の充填軟包装袋を一回の加圧加熱殺菌
処理によって同時に均一に加圧加熱殺菌処理を施すため
には、それらの複数の充填軟包装袋において含気率のバ
ラツキを設定含気率に対して−3〜+50%以内、好ま
しくは−3〜+10%以内となるようにする。次に、上
記構成の回転式レトルト殺菌機1の殺菌作動について説
明する。 〔熱水準備ステップ〕バルブ310、バルブ334を開
状態にし、給水ポンプ312を作動させ、給水源313
から熱水槽3に所定量の水を供給する。給水終了後、バ
ルブ310、バルブ334を閉状態にすると共に、バル
ブ340を開状態にし、蒸気を、蒸気供給源320から
蒸気供給パイプ256を介して熱水槽3中の水に注入す
る。バルブ350・354の開閉を調整して、熱水槽3
の水の温度を殺菌処理予定温度より5〜10°C高くな
るようにする。この場合、バルブ350・354の開閉
を調整して熱水槽3内の圧力調整を行うことにより、熱
水槽3内の突沸を防止することが望ましい。 〔充填軟包装袋の加圧加熱殺菌処理槽への搬入ステッ
プ〕トレー206に形成された矩形の収容領域240に
充填軟包装袋を寝かせた状態で収容する。充填軟包装袋
が自立可能なスタンディングパウチであるときには、ス
タンディングパウチの厚さの大きい底部が放射方向の外
側となるようにすると、充填軟包装袋がトレー206内
での移動に起因して発生する損傷、破袋を有効に防止す
ることができ、さらに充填軟包装袋内で充填物を有効に
攪拌することができる。充填軟包装袋の厚さは、内部底
面230からの囲い板232の高さに等しいかこれより
も少し厚くする。
【0028】続いて、上記トレー206を台車208に
所定段積み重ねる。これにより、トレー206の収容領
域240に収容された充填軟包装袋は、その上の段のト
レー206の底面によって押さえられる。次に、殺菌処
理ドラム201の開閉扉224を開け、複数台準備され
た台車208を順次殺菌処理ドラム201内へ搬入す
る。その後、積み重ねられたトレー206及び台車20
8を押さえ機構214によって回転枠203に固定し、
開閉扉224を閉じる。 〔加圧加熱殺菌処理ステップ〕バルブ334、バルブ3
16を開状態にし、循環ポンプ304を作動させて、熱
水槽3の熱水を上側給排水口210から殺菌処理ドラム
201に供給する。供給する熱水の量は、回転させられ
たトレー206が常に熱水内にあるように決められる。
これにより、加圧加熱殺菌処理槽2は、徐々に昇温し殺
菌設定温度に達する。
【0029】回転枠203は、熱水槽3に熱水の供給が
完了すると回転を開始する。回転枠203の回転数は、
充填物の種類、充填量、粘度、充填軟包装袋の含気率等
により異なるが、10〜50rpm、好ましくは20〜
30rpmである。次に、バルブ334、バルブ308
を閉状態し、バルブ302を開状態した後、循環ポンプ
304を作動させ、殺菌処理ドラム201内で熱水を上
部から下部へ流動させる。
【0030】同時に、バルブ318の開閉を制御し、殺
菌処理ドラム201から排出された熱水に蒸気供給源3
20から蒸気を混入させる。こうして、殺菌処理ドラム
201内の温度を、図4に示す時間温度曲線Aとなるよ
うに制御する。加圧加熱殺菌処理槽2内の温度を制御す
る方法としては、例えばPID制御等がある。加圧加熱
殺菌処理槽2に熱水が導入されて以降冷却処理がほぼ完
了する時点(図4のPの時点)までは、圧力センサー
(図示せず)により、加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力を
検知する。
【0031】上記加圧加熱殺菌処理槽2内の温度を10
0°C以上にして殺菌を行うとき、該圧力が、充填軟包
装袋の含気率が2%を超えるように定められた、図4の
時間圧力領域B内に入るように、上記バルブ326、バ
ルブ330の開閉を制御する。これにより、充填軟包装
袋はほぼ加圧加熱殺菌処理が完了するまで充填軟包装袋
内に充分なのヘッドスペースが確保され、充填軟包装袋
が回転させられることによって充填軟包装袋内の充填物
が充分に撹拌されることになり、高い熱効率で短時間で
殺菌できると共に、加熱殺菌ムラの発生を有効に防止す
ることができる。 〔冷却ステップ〕加圧加熱殺菌がほぼ完了する時点(図
4のMの時点)で殺菌処理ドラム201の回転を停止さ
せる。その後、加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力を加圧加
熱殺菌処理時の圧力より0.1〜0.8kg/平方c
m、好ましくは0.2〜0.4kg/平方cm高くなる
ように上昇させる(図4の時間圧力領域C)。次に、バ
ルブ310を閉状態にし、バルブ308を開状態にする
ことにより、加圧加熱殺菌処理槽2内の熱水を、下側給
排水口212、バルブ302、循環ポンプ304、バル
ブ308を介して熱水槽3に戻す。
【0032】その後、バルブ308を閉状態にし、バル
ブ310を開状態にし、続いて給水ポンプ312を作動
させ、所定量の冷却水をバルブ310、バルブ302を
介して下側給排水口212から加圧加熱殺菌処理槽2内
に給水する。さらにその後、バルブ310を閉状態と
し、一方バルブ316を開状態とした後、循環ポンプ3
04を作動させる。こうして、殺菌処理ドラム201内
で冷却水を流動させ、冷却処理を開始する。この後、所
望により、図4に示すように、新しい低温の冷却水によ
って再度冷却してもよい。
【0033】これらの冷却により、加圧加熱殺菌処理槽
2内の圧力は急激に低下する。その原因は、加圧加熱殺
菌処理槽2に供給した冷却水の循環によって加圧加熱殺
菌処理槽2内の気体が急激に冷却されてその容積を減縮
することに加えて、循環ポンプ310のポンプ作用によ
って発生する負圧によるものと推定される。この加圧加
熱殺菌処理槽2内の圧力の急激な低下は、上記圧力セン
サー(図示せず)により検知される。仮にこのような急
激な圧力低下があったとすると、充填軟包装袋の破袋が
発生するはずである。
【0034】しかし、本回転式レトルト殺菌機1におい
ては、上述したように冷却水の供給に先立ち、加圧加熱
殺菌処理槽2内の圧力を加圧加熱殺菌処理時の圧力より
0.1〜0.8kg/平方cm高くなるように上昇させ
ているので、加熱殺菌処理槽2内の圧力の急激な低下が
生じても、加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力を、充填軟包
装袋が膨張して破袋しない程度の高さに保つことができ
る。
【0035】また、上記冷却開始(冷却水の循環開始)
と同時に回転枠203を再度回転させる。この場合の回
転数は、前記と同様に10〜50rpm、好ましくは2
0〜30rpmであることが望ましい。冷却、すなわち
冷却水の循環の開始以降、充填軟包装袋の充填物の品温
が充填時の品温に低下するまでの間、加圧加熱殺菌処理
槽2の圧力が図4に示す時間圧力領域D内にあるように
して、充填軟包装袋の含気率が2%を超えるように制御
する。これにより、充填軟包装袋は、その内部に充分な
ヘッドスペースを確保することができ、回転枠203の
回転に伴い充填物は充填軟包装袋内で充分に撹拌される
ことになり、短時間で効率的かつ均一に冷却される。
【0036】本実施例の変形例は、加圧加熱殺菌処理の
とき、充填軟包装袋の含気率が2%を超えるようにする
ために、予め定められた加圧加熱殺菌処理槽2内の時間
温度曲線に対応する充填軟包装袋の内圧変化曲線を記憶
する手段と、加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力を検知する
手段により検知した加圧加熱殺菌処理槽2内の圧力と充
填軟包装袋の圧力変化曲線との差圧を演算する回路と、
加圧加熱殺菌処理槽2内の温度が100°C以上の場合
において、充填軟包装袋の含気率を2%を超えるように
加圧空気供給部及び排気部を制御して上記差圧を得る制
御手段とを包含してなる回転式レトルト殺菌機がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の回転式レトルト殺菌機の説明
図である。
【図2】上記実施例の殺菌処理ドラムの断面図である。
【図3】上記実施例のトレーの斜視図である。
【図4】上記実施例の加圧加熱殺菌処理槽内の圧力、温
度の制御方法を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 回転式レトルト殺菌機 2 加圧加熱殺菌処理槽 3 熱水槽 4 記憶部 5 制御部 201 殺菌処理ドラム 202 ベアリング 203 回転枠 204 レール 206 トレー 208 台車 210 上側給排水口 212 下側給排水口 224 開閉扉 226 回転駆動軸 234 中心加熱媒体通路 235 放射方向加熱媒体通路 240 収容領域 250 吸排気口 252 第1給排水口 254 第2給排水口 313 給水源 320 蒸気供給源

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦長軟包装袋に充填物を充填し密封して
    充填縦長軟包装袋とし、加圧加熱殺菌処理槽内において
    該充填縦長軟包装袋を回転させながら加圧加熱殺菌処理
    する充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理方法におい
    て、 上記縦長軟包装袋への充填物の充填を含気率が2ないし
    20%となるように行い、かつ上記加圧加熱殺菌処理を
    充填縦長軟包装袋の含気率が2ないし20%を保つよう
    に行い、縦長軟包装袋の回転を縦長軟包装袋の長手方向
    を回転軸線に対しほぼ直交させて行うことを特徴とする
    充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理方法。
  2. 【請求項2】 縦長軟包装袋に充填物を充填し密封して
    充填縦長軟包装袋とし、加圧加熱殺菌処理槽内において
    該充填縦長軟包装袋を回転させながら加圧加熱殺菌処理
    する充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理装置におい
    て、 加圧加熱殺菌処理槽内の温度が100°C以上の場合
    に、充填縦長軟包装袋の含気率が2ないし20%となる
    ような加圧加熱殺菌処理槽内の時間圧力領域を記憶する
    記憶手段と、加圧加熱殺菌処理槽の圧力調節手段と、上
    記記憶手段の記憶情報に基づいて上記圧力調節手段を制
    御する制御手段とを有し、縦長軟包装袋の回転を縦長軟
    包装袋の長手方向を回転軸線に対しほぼ直交させて行う
    ことを特徴とする充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理
    装置。
  3. 【請求項3】 縦長軟包装袋に充填物を充填し密封して
    充填縦長軟包装袋とし、加圧加熱殺菌処理槽内において
    該充填縦長軟包装袋を回転させながら加圧加熱殺菌処理
    する充填縦長軟包装袋の加圧加熱殺菌処理装置におい
    て、 予め定めた加圧加熱殺菌処理槽内の時間温度曲線に対応
    する充填縦長軟包装袋の内圧変化曲線を記憶する記憶手
    段と、加圧加熱殺菌処理槽内の圧力検出手段と、加圧加
    熱殺菌処理槽内の温度が100°C以上の場合に、上記
    内圧変化曲線と上記圧力検出手段の検出値との差圧を演
    算する演算手段と、充填縦長軟包装袋の含気率が2ない
    し20%となるような所定の圧力差となるように加圧加
    熱殺菌処理槽の圧力を調整する圧力調節手段とを有し、
    縦長軟包装袋の回転を縦長軟包装袋の長手方向を回転軸
    線に対しほぼ直交させて行うことを特徴とする充填縦長
    軟包装袋の加圧加熱殺菌処理装置。
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