JP2645212B2 - インチワーム装置 - Google Patents

インチワーム装置

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JP2645212B2 JP31958393A JP31958393A JP2645212B2 JP 2645212 B2 JP2645212 B2 JP 2645212B2 JP 31958393 A JP31958393 A JP 31958393A JP 31958393 A JP31958393 A JP 31958393A JP 2645212 B2 JP2645212 B2 JP 2645212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランプ動作と伸長動
作とを交互に繰り返して、対象物を移送したり或いは自
分自身が移動するインチワーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クランプ動作と伸長動作とを交互
に繰り返して、対象物を移送したり自分自身が移動する
機構としてインチワーム装置が良く知られている。この
インチワーム装置は超小型ロボットの分野に属し、特に
狭隘部点検ロボットなどの駆動機構としての応用などに
期待されている。ところで、このインチワーム機構の一
方式として、クランプ部を電磁石で、伸長部を圧電素子
でそれぞれ構成した、いわゆる電磁圧電型インチワーム
装置がある。この装置は例えば図4に示されるように、
外部構造体10にガイド孔部11が穿されており、磁性
体シャフト12が嵌設されている。電磁石13は積層型
圧電素子14に取着され、外部構造体10の凹部15の
側壁に固着されている。磁性体シャフト12を移送する
場合、まず電磁石13に電流が付与され電磁石13と磁
性体シャフト12との間に吸引力を作用させ、この状態
で積層型圧電素子14の電圧を印加して、この圧電素子
14を伸長させる。電磁石13の吸引力が十分であれ
ば、磁性体シャフト12は上記圧電素子の伸長する方向
にその量だけ移動する。次に、電磁石13への電流の付
与を停止し、電磁石13の吸引力を解除した後、積層型
圧電素子14の電圧印加を停止すれば、この電磁石13
と圧電素子14とからなるインチワーム装置は磁性体シ
ャフト12から放れ、圧電素子14が伸長していない基
準長さまで戻る。以上の動作を繰り返せば磁性体シャフ
ト12は圧電素子14の伸長方向に移送されることにな
る。この磁性体シャフト12の移送方向を変更する場合
は、電磁石13へ電流を付与する位相を、圧電素子14
に電流を印加する位相に対して反転させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電磁圧
電型のインチワーム装置に合っては、上述のように想定
したシーケンス通りに必ずしも動作しない場合があっ
た。この問題は、特に、被作動体である磁性体シャフト
への負荷やクランプ用の電磁石の寸法が小さくなる場合
に顕著に現れた。これは上記の条件では磁性体シャフト
とこれを嵌設するガイド孔との間の摩擦力の影響が大き
くなり、これ以上の摩擦力を電磁石端部と磁性体シャフ
トとの間のクランプ力として確保するためには、電磁石
に比較的大きな電流を付与する必要があることによる。
すなわち、磁性体シャフトを移送して次の動作に移るた
めに電磁石に付与された電流を切っても、電磁石の継鉄
中に磁束が残留して吸引力が解除されず、圧電素子が伸
長状態から元の長さに戻る際に磁性体シャフトも一緒に
引き込んでしまっていた。
【0004】そこで本発明は上述のような条件の場合で
も、電磁石の吸引力の解除を容易に行えるインチワーム
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、インチワーム装置のクランプ部である
電磁石の端部を高導電率材料で形成し、この部分を介し
て被作動対象である磁性体シャフトに吸引力を付与する
構造としている。また電磁石側ではなく被作動体側の吸
引力を付与される部分を高導電率材料で形成して同様の
機能を実現させている。
【0006】さらに上記電磁石に付与する電流を切って
クランプ用の吸引力を解除する際、この電流を切るより
前に、この電流値より高いレベルの電流をこの電流付与
期間より短い時間で重畳させた。
【0007】
【作用】本発明によれば、被作動体を大負荷の印加され
たり電磁石の寸法が微小化された場合、クランプ力を上
げるために電磁石への付与電流値を増加しても、高レベ
ルの電流が短い時間で印加されるので上記高導電率材料
には誘導電流が流れ、この誘導電流が電磁石の吸引力と
は逆極性の磁界を発生させるため反発力となって、電磁
石を被作動体から容易に放すことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、図4に示した従来例と同一構成要素には同
一符号を付し、重複した説明を省略する。
【0009】図1は本発明を電磁圧電型インチワーム装
置に応用した例である。本実施例ではクランプ用電磁石
の端部に銅やアルミニウムに代表される高導電率材料薄
膜20,21が鍍金や薄板の接着によって形成されてい
る。高導電率材料としては、銅、アルミニウムの他、
金、銀、プラチナ、それらを含むチタニウム合金等が採
用可能である。図1ではこの高導電率材料薄膜は、ほぼ
均一の厚さで描かれているが、この部位の形状は本発明
を適用するインチワーム装置の用途によって任意に成型
する。例えばクランプ部と被作動対象との摩擦力を低減
したり、被作動対象の形状の不均一を考慮にいれる場合
は、逆半球状に成型した高導電率材料薄膜を取着すれば
よい。高導電率材料薄膜の厚さは、インチワームの駆動
周期と電流値との関係で決まるが、実用上は数100μ
mの厚さで十分である。
【0010】図3は本発明の動作を従来技術と対比して
模式的に説明する図である。図3(a)は高導電率材料
薄膜20,21が形成されない従来の典型的な電磁石へ
の時間的な電流付与パターンである。すなわち、電磁石
13には微視的に見れば、ある傾斜をもって電流が付与
され(31)、その後一定値で被作動体である磁性体シ
ャフト12に吸引力を付与し(32)、再びある傾斜で
電流を付与しながら停止する(33)。続いて、電流が
付与されない期間が暫く持続し(34)、これらの過程
が繰り返される。被作動体を積層型圧電素子14の伸長
方向に移送するには、クランプ部である電磁石13に電
流が付与されている間(31〜33)に圧電素子14に
電圧を印加して伸長させ、電流が停止している間(3
4)に電圧印加を止め、圧電素子14を基準長さまで戻
すのが一般的である。また、逆方向に被作動体を移送す
るには上述の電流付与と電圧印加とに関する位相関係を
逆転させている。この場合、寸法の微小化に伴い、電磁
石継鉄の断面積が小さくなると、継鉄の磁気特性の非線
形性が顕著となり、電流を切っても磁束が残留して磁性
体シャフト12と電磁石13との分離が困難なことがあ
る。
【0011】図3(b)は本実施例の動作を示したもの
で、電磁石13に付与した電流を切る段階で急激に増加
(35)した後に漸減する(36)電流が重畳されてい
る。この時、電磁石13端部及び磁性体シャフト12に
誘導電流が流れ、電磁石13による磁束変化を抑制する
方向の磁束を誘起する。したがって電磁石13端部と磁
性体シャフト12は磁気的な反発力で分離し、積層型圧
電素子14が運動を行う際に意図しないクランプ力を排
除でき、電磁圧電インチワームのクランプ動作と伸長動
作を独立に扱うことができる。誘導起電力に起因する磁
束は、上述した重畳電流の変化率に比例するから、本例
の場合は急激な増加過程で大きな反発力を得、漸減過程
の傾きは吸引力で再度クランプされない程度の変化率に
抑えられている。前述した重畳電流のコンフィギュレー
ションは、電磁石13への電流付与期間より短く、電磁
石13への付与レベルよりも高い電流を、電磁圧電型イ
ンチワーム装置を如何なる対象に適用するかに応じ個別
に設定すればよい。
【0012】また、高導電率材料薄膜20,21の存在
により、被作動体である磁性体シャフト12と電磁石1
3との接触摩擦力の低減を図ることができ、この点から
も被作動体と電磁石部との分離を容易にすることができ
る。
【0013】図2は本発明に係る他の実施例を示したも
ので、高導電率材料薄膜41,42がインチワーム装置
側の電磁石にではなく、被作動対象である磁性体シャフ
ト12上の電磁石13の端部と対向する部分に形成され
ている。本実施例においても上に説明したような誘導電
流による磁気反発力が発生し、クランプ部と磁性体シャ
フト12との分離が容易になる。
【0014】また、高導電率材料薄膜41,42の存在
により、本実施例によっても、被作動体と電磁石部との
接触摩擦力低減効果が得られる。
【0015】なお、第1実施例では電磁石側に、第2実
施例では被作動体側に高導電率材料薄膜を設けている点
で両実施例は異なっているが、それぞれに利点がある。
【0016】まず、第1実施例のように電磁石側に設け
ておくと、被作動体側に設ける場合に比べて、高導電率
材料薄膜が小さくて済むようになる。
【0017】次に、第2実施例のように被作動体側に設
けた場合、従来のインチワーム装置本体部との組合せで
本発明と同等の特長が得られることとなる。
【0018】さらに、第2実施例のように、高導電率材
料薄膜を被作動体に設ける場合、その駆動側の面にさえ
設けておけば良い。第2実施例のものは、被作動体の両
面駆動や、片面駆動であってもその面が切換るものに対
向したものである。
【0019】被作動体の進行方向を逆転させる場合に
は、クランプ用電磁石13の吸引力を解除したい時に上
述と同様の誘導起電力発生用の電流を重畳させればよ
い。また、重畳電流の付与及び高導電率材料薄膜の形成
は同時に行われるのが望ましいが、誘導電流発生時の熱
が問題にならなかったり、或いは十分大きな電流を重畳
できる場合には、必ずしも高導電率材料薄膜の形成を行
う必要はない。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
磁圧電型インチワーム機構において、被作動対象を介し
てクランプ部に大負荷が印加される場合や、上記インチ
ワーム機構の寸法が微小化される場合など、クランプ用
電磁石のコイルへの電流付与が相対的に大きく電流付与
を切った時に電磁石継鉄に磁束が残留して吸引力が十分
に解除されなくても、高導電率材料上に誘起される誘導
電流で生じる逆磁界によって電磁石の磁束を相殺し、容
易にクランプ力の解除を実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るインチワーム装置
の断面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係るインチワーム装置
の断面図。
【図3】従来及び本発明のクランプ部への電流付与パタ
ーンを示す波形図。
【図4】従来のインチワーム装置の断面図。
【符号の説明】
10 外部構造体 11 ガイド孔部 12 磁性体シャフト 13 電磁石 14 積層型圧電素子 15 窪部 20,21 高導電率材料の部位 31〜36 クランプ部に付与される電流パターン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層された圧電素子製の伸縮部と、継鉄に
    コイルを装着した電磁石とからなる電磁圧電型インチワ
    ーム本体と、 該インチワーム本体の動作によって該インチワーム本体
    と相対的に移動する被作動部と、 前記インチワーム本体と前記被作動部との接触部であっ
    て、前記インチワーム本体と被作動部との少なくとも一
    方の側に設けられた高導電率材料薄膜とを備えたことを
    特徴とするインチワーム装置。
  2. 【請求項2】電磁石の吸引力を解除する際、この電磁石
    の吸引力電流付与期間より短く、かつこの電流付与レベ
    ルよりも高い電流が、前記吸引力電流の解除時点より前
    に重畳されるように前記電磁石のコイルへの電流供給を
    行う電流供給制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載のインチワーム装置。
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