JP2644003B2 - 蓄熱式空調装置 - Google Patents

蓄熱式空調装置

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JP2644003B2
JP2644003B2 JP63239293A JP23929388A JP2644003B2 JP 2644003 B2 JP2644003 B2 JP 2644003B2 JP 63239293 A JP63239293 A JP 63239293A JP 23929388 A JP23929388 A JP 23929388A JP 2644003 B2 JP2644003 B2 JP 2644003B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は蓄熱式空調装置に関し、詳しくは、熱源装置
と、蓄熱運転において前記熱源装置の発生熱を蓄熱する
蓄熱槽とを設け、前記蓄熱槽の蓄熱量を消費して熱負荷
に対処する暖房運転(すなわち、蓄熱消費運転)におい
て、前記熱源装置の運転は停止した状態で、前記蓄熱槽
の蓄熱量だけで熱負荷に対処する槽単独運転モードと、
前記熱源装置を運転して、この熱源装置の発生熱量と前
記蓄熱槽の蓄熱量との両方で熱負荷に対処する併用運転
モードとの切り換えを可能にした蓄熱式空調装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、この種の蓄熱式空調装置においては、蓄熱槽の
出入口温度、及び、蓄熱槽における熱媒体通過流量の検
出結果に基づき、暖房運転の各時点における蓄熱量の消
費傾向を測定して、その測定結果から各時点における熱
負荷(すなわち暖房負荷)の大小を判定し、そして、こ
の判定結果に基づき、熱負荷が小さいときには、熱源装
置の運転は停止して、蓄熱槽の蓄熱量だけで熱負荷に対
処する槽単独運転モードを実施し、また、熱負荷が大き
いときには、熱源装置を運転して、この熱源装置の発生
熱量と蓄熱槽の蓄熱量との両方で熱負荷に対処する併用
運転モードを実施するようにしていた。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、上記の従来方式では、運転開始後、蓄熱槽の
出入口温度や、蓄熱槽における熱媒体通過流量が安定化
して、熱負荷の大小が蓄熱量の消費傾向として的確に反
映されるに至るまでに相当の時間を要することから、暖
房運転の開始時の熱負荷までは正確に判定できず、この
為、暖房運転の開始は常に併用運転モードで行う、ある
いは、常に槽単独運転モードで行うといったように、暖
房運転の開始時に採用する運転モードを予め固定的に決
めておく方式を採っていたが、この場合、暖房運転の開
始時における熱負荷に対し採用運転モードが不適合とな
って、暖房の立ち上がり性の低下や、不必要な熱源装置
運転によるエネルギ浪費などの不都合を招く問題があっ
た。
つまり、従来方式において、暖房運転の開始を常に併
用運転モードで行うようにした場合には、暖房運転開始
時の熱負荷が大きくても、暖房の立ち上がり性は良好に
確保できるものの、暖房運転開始時の熱負荷が小さいと
き、この熱負荷に対し蓄熱槽における蓄熱量の消費(す
なわち、蓄熱槽からの熱量取り出し)だけで充分に対処
できるにもかかわらず、熱源装置を無駄に運転すること
となって、エネルギ浪費を招くことがあり、一方、従来
方式において、暖房運転の開始を常に槽単独運転モード
で行うようにした場合には、暖房運転開始時の熱負荷が
小さいときにおける上記の如き無駄な熱源装置運転は回
避できるものの、暖房運転開始時の熱負荷が大きいと
き、この熱負荷に対し蓄熱槽からの取り出し熱量だけで
は充分に対処できず、暖房の立ち上がり性が大きく損な
われるといったことがあった。
この実情に鑑み、本発明の目的は、簡単な改良によ
り、暖房運転開始時における熱源装置の無駄な運転を防
止しながら、暖房運転開始時の熱負荷が大きいときの暖
房の立ち上がり性も高く確保できるようにする点にあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
(請求項1に係る発明) 請求項1に係る発明の特徴構成は、 熱源装置と、蓄熱運転において前記熱源装置の発生熱
を蓄熱する蓄熱槽とを設け、前記蓄熱槽の蓄熱量を消費
して熱負荷に対処する暖房運転において、前記熱源装置
の運転は停止した状態で、前記蓄熱槽の蓄熱量だけで熱
負荷に対処する槽単独運転モードと、前記熱源装置を運
転して、この熱源装置の発生熱量と前記蓄熱槽の蓄熱量
との両方で熱負荷に対処する併用運転モードとの切り換
えを可能にした蓄熱式空調装置において、 外気の温度を検出する外気温センサを設け、 暖房運転の開始時に、前記外気温センサによる検出外
気温度が第1設定温度よりも高いときには、前記の槽単
独運転モードで暖房運転を開始し、かつ、前記外気温セ
ンサによる検出外気温度が前記の第1設定温度以下のと
きには、前記の併用運転モードで暖房運転を開始するよ
うに、前記外気温センサの検出外気温度に応じて暖房運
転開始時の運転モードを切り換える制御手段を設けたこ
とにある。
(請求項2に係る発明) 請求項2に係る発明の特徴構成は、上記した請求項1
に係る発明の実施にあたり、 前記の併用運転モードにおいて、前記熱源装置を100
%未満の出力で運転する部分併用運転モードと、前記熱
源装置を100%出力で運転する全部併用運転モードとの
切り換えを可能にし、 前記制御手段は、暖房運転の開始時に、前記外気温セ
ンサによる検出外気温度が前記の第1設定温度以下の範
囲で、この第1設定温度よりも低く設定された第2設定
温度よりも高いときには、前記の部分併用運転モードで
暖房運転を開始し、かつ、前記外気温センサによる検出
外気温度が前記の第2設定温度以下のときには、前記の
全部併用運転モードで暖房運転を開始する構成としてあ
ることにある。
(請求項3に係る発明) 請求項3に係る発明の特徴構成は、上記した請求項2
に係る発明の実施にあたり、 前記制御手段は、 暖房運転の開始時に、前記外気温センサによる検出外
気温度が前記の第2設定温度よりも低く設定された第3
設定温度よりも低いときには、前記の全部併用運転モー
ドで暖房運転を開始した後、運転モードの切り換えは実
施せず、前記の全部併用運転モードを継続して実施し、 これに対し、暖房運転の開始時に前記外気温センサに
よる検出外気温度が前記の第3設定温度以上の範囲にあ
って、前記の槽単独運転モード、部分併用運転モード、
又は、全部併用運転モードで暖房運転を開始したときに
は、その運転開始後、前記蓄熱槽及び前記熱源装置の側
から熱負荷装置の側への熱運搬のための循環熱媒体の検
出温度に基づいて、前記の槽単独運転モードから前記の
併用運転モードへのモード切り換え、又は、前記の併用
運転モードにおける前記の部分併用運転モードと前記の
全部併用運転モードとのモード切り換えを行う構成とし
てあることにある。
〔作 用〕
(請求項1に係る発明の作用) 請求項1に係る発明の特徴構成では、一般に外気温度
が低いほど熱負荷(すなわち暖房負荷)は大きくなる傾
向があることから、暖房運転の開始にあたり、外気温セ
ンサにより検出する外気温度に基づき、その時の熱負荷
状況を判定する形態で、この検出外気温度が第1設定温
度よりも高いときには、蓄熱槽における蓄熱量の消費
(すなわち、蓄熱槽からの熱量取り出し)だけで熱負荷
に対処できる状況にあるとして、制御手段に、熱源装置
の運転は停止した状態で、蓄熱槽の蓄熱量だけで熱負荷
に対処する槽単独運転モードで暖房運転を開始させる。
また逆に、この検出外気温度が上記の第1設定温度以
下のときには、蓄熱槽における蓄熱量の消費(蓄熱槽か
らの熱量取り出し)だけでは熱負荷に対処できない状況
にあるとして、制御手段に、熱源装置の発生熱量と蓄熱
槽の蓄熱量との両方で熱負荷に対処する併用運転モード
で暖房運転を開始させる。
(請求項2に係る発明の作用) 請求項2に係る発明の特徴構成では、上記した請求項
1に係る発明の実施において、検出外気温度が第1設定
温度以下のとき、併用運転モードで暖房運転を開始させ
るにあたり、この運転モードを更に細分化し、外気温セ
ンサによる検出外気温度が前記の第1設定温度以下の範
囲で、この第1設定温度よりも低く設定された第2設定
温度よりも高いときには、併用運転モードを実施するに
しても熱源装置を100%出力で運転する必要までは無い
熱負荷状況にあるとして、制御手段に、熱源装置を100
%未満の出力で運転する部分併用モードで暖房運転を開
始させる。
また逆に、検出外気温度が上記の第2設定温度以下の
ときには、併用運転モードの実施においても熱源装置を
100%出力で運転する必要がある熱負荷状況にあるとし
て、制御手段に、熱源装置を100%出力で運転する全部
併用運転モードで暖房運転を開始させる。
(請求項3に係る発明の作用) 請求項3に係る発明の特徴構成では、上記した請求項
2に係る発明の実施において、暖房運転の開始時に、外
気温センサによる検出外気温度が前記の第2設定温度よ
りも低く設定された第3設定温度よりも低いときには、
前述の如く検出外気温度が前記の第2設定温度以下であ
ることをもって、制御手段に全部併用運転モードで暖房
運転を開始させるとともに、暖房運転開始時の外気温度
がこのように低い状況では、その後の運転予定期間中も
熱負荷が大きく、全部併用運転モードを継続実施しなけ
れば暖房運転の終了予定時刻に至る以前に蓄熱槽の蓄熱
量を使い切ってしまって、残りの暖房運転に支障を来す
可能性が高いとして、全部併用運転モードでの暖房運転
の開始後、運転モードの切り換えは非実施とし、全部併
用運転モードを制御手段に継続実施させる。
これに対し、暖房運転の開始時に検出外気温度が前記
の第3設定温度以上の範囲にあって、前記の槽単独運転
モード、部分併用運転モード、又は、全部併用運転モー
ドで暖房運転を開始したときには、暖房運転の終了予定
時刻に至った時点で蓄熱槽の蓄熱量をほぼ過不足無く使
い切るような理想的な蓄熱消費形態に極力近づけるにあ
たり、暖房運転中の熱負荷状況に応じ、槽単独運転モー
ドから併用運転モードへのモード切り換え、ないし、併
用運転モードにおける部分併用運転モードと全部併用運
転モードとのモード切り換えが必要であるとして、暖房
運転の開始後、熱負荷に対して蓄熱量の消費状況が適当
か否かを、蓄熱槽及び熱源装置の側から熱負荷装置の側
への熱運搬のための循環熱媒体(つまり、後述の実施例
ではブライン循環路(3)の循環ブライン、及び、水循
環路(8)の循環水)の温度に基づき判定する形態で、
この熱媒体の検出温度に応じ、槽単独運転モードから併
用運転モードへのモード切り換え、又は、併用運転モー
ドにおける部分併用運転モードと全部併用運転モードと
のモード切り換えを制御手段に実行させる。
〔発明の効果〕
(請求項1に係る発明の効果) 請求項1に係る発明によれば、暖房運転の開始時に、
外気温度から熱負荷を判定する形態で、検出外気温度に
応じて、暖房運転を槽単独運転モードで開始するか、併
用運転モードで開始するかを選択させるから、先述の従
来システムの如く、熱負荷が小さく熱源装置の運転は不
要であるにもかかわらず、併用運転モードで暖房運転を
開始して、不必要な熱源装置運転によるエネルギ浪費を
招いたり、また逆に、熱負荷が大きく蓄熱槽からの取り
出し熱量だけでは熱負荷に対処できないにもかかわら
ず、槽単独運転モードで暖房運転を開始して、暖房の立
ち上がり性が大きく損なわれるといったことを効果的に
防止でき、省エネ面及び暖房立ち上がり性に一層優れた
ものとなる。
また、暖房運転開始時の熱負荷を判定するための付加
構成としては、外気温度の検出センサを装備するだけで
あるから、装置製作性の低下は殆ど伴わず、また、装置
コストの上昇も僅かであり、この点でも有利なものとな
る。
しかも、暖房運転開始時の熱負荷が小さいときには、
それに応じて槽単独運転モードで暖房運転を開始し、ま
た、暖房運転開始時の熱負荷が大きいときには、それに
応じて併用運転モードで暖房運転を開始するといったこ
とは、上述の如く、熱源装置の無駄な運転を回避しなが
ら暖房立ち上がり性を高く確保することに有効であるの
みならず、暖房運転の終了予定時刻に至った時点で蓄熱
槽の蓄熱量をほぼ過不足無く使い切るような理想的な蓄
熱消費形態に実際の蓄熱消費を極力近づける上でも有効
であり、このことから、暖房運転の終了予定時刻に至る
以前に蓄熱槽の蓄熱量を使い切ってしまって、残りの暖
房運転に支障を来すといったことや、逆に、暖房運転が
予定時刻に終了したにもかかわらず蓄熱槽に未だ大量の
蓄熱量が残って大きな放熱損を招くといったことも少な
くし得る。
(請求項2に係る発明の効果) 請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明の
実施において、検出外気温度に基づく槽単独運転モード
が併用運転モードかの選択の結果、併用運転モードで暖
房運転を開始する場合に、この併用運転モードをさらに
細分化して、検出外気温度に基づく熱負荷判定に応じ、
暖房運転を部分併用運転モードで開始するか、全部併用
運転モードで開始するかを選択させるから、暖房運転開
始時の熱負荷に対し一層的確に適合した運転モードで暖
房運転を開始でき、これにより、熱源装置の無駄な運転
を防止しながら暖房の立ち上がり性を高く確保するとい
う所期目的をさらに効果的に達成することができる。ま
た、蓄熱消費を前述の如き理想的な蓄熱消費形態に近づ
ける上でも一層効果的なものとなる。
(請求項3に係る発明の効果) 請求項3に係る発明によれば、請求項2に係る発明の
実施において、検出外気温度に応じ、槽単独運転モー
ド、部分併用運転モード、全部併用運転モードの中から
運転モードを選択して暖房運転を開始した後につき、そ
の暖房運転開始時の検出外気温度が第3設定温度よりも
低かった場合には、その後の運転モード切り換えを非実
施として全部併用運転モードを継続実施させ、これによ
り、運転期間中の大きな熱負荷に対し、暖房運転の終了
予定時刻に至る以前に蓄熱槽の蓄熱量を全て使い切って
しまうといったことを確実に防止するから、また、暖房
運転開始時の検出外気温度が第3設定温度以上であった
場合には、熱負荷に対して蓄熱量の消費状況が適当か否
かを、蓄熱槽及び熱源装置の側から熱負荷装置の側への
熱運搬のための循環熱媒体の温度に基づき判定する形態
で、この熱媒体の検出温度に応じ、槽単独運転モードか
ら併用運転モードへのモード切り換え、又は、併用運転
モードにおける部分併用運転モードと全部併用運転モー
ドとのモード切り換えを実施させ、これにより、実際の
蓄熱消費を、暖房運転の終了予定時刻に至った時点で蓄
熱槽の蓄熱量をほぼ過不足無く使い切るような理想的な
蓄熱消費形態に極力近づけるから、全体として、暖房運
転の終了予定時刻に至る以前に蓄熱槽の蓄熱量を使い切
ってしまって、残りの暖房運転に支障を来すといったこ
との防止を確実にしながら、合わせ、暖房運転が予定時
刻に終了したにもかかわらず蓄熱槽に未だ大量の蓄熱量
が残って大きな放熱損を招くといった相反する不都合も
効果的に防止できる。
〔実施例〕
図1は蓄熱式空調装置の装置構成を示し、熱源装置と
してのヒートポンプ(1)と負荷側熱交換器(4A)と蓄
熱槽(2)とにわたって、その順に第1熱媒体としての
ブラインを循環させるブライン循環路(3)を設け、ま
た、熱負荷装置(4)(つまり、空調負荷としての熱負
荷を担う装置)と負荷側熱交換器(4A)との間で第2熱
媒体としての水を循環させる水循環路(8)を設けてあ
る。
つまり、これら循環ブライン及び循環水をもって、ヒ
ートポンプ(1)及び蓄熱槽(2)の側から熱負荷装置
(4)の側へ負荷側熱交換器(4A)を介して熱運搬する
ようにしてある。
ヒートポンプ(1)は、膨張弁(1d)、蒸発器(1
a)、圧縮機(1b)、凝縮器(1c)を備え、暖房運転で
は、このヒートポンプ(1)を運転することにより、ブ
ライン循環路(3)を循環するブラインを凝縮器(1c)
で加熱(換言すれば、ヒートポンプの発生温熱をブライ
ンに付与)する。
蓄熱槽(2)は、分割された4つの槽(2a),(2
b),(2c),(2d)を有し、これら槽のうち1つの槽
(2a)を温熱蓄熱槽とし、また、他の3つの槽(2b),
(2c),(2d)は冷房運転用の冷熱蓄熱槽としてあり、
暖房運転では、ブライン循環路(3)を循環するブライ
ンを温熱蓄熱槽(2a)の蓄熱温熱をもって加熱する。
ブライン循環路(3)には、負荷側熱交換器(4A)を
迂回する第1バイパス路(9)、及び、蓄熱槽(2)を
迂回する第2バイパス路(10)を設けてあり、夜間の蓄
熱運転では、図中破線の矢印で示す如く、第1バイパス
路(9)を用いて負荷側熱交換器(4A)を迂回させる状
態でブラインを循環させ、この循環により、暖房目的の
温熱蓄熱では、ヒートポンプ(1)の発生温熱を温熱蓄
熱槽(2a)に蓄熱する。
また、図中実線の矢印に示す如く、負荷側熱交換器
(4A)にブラインを通過させながら第2バイパス路(1
0)を用いることにより、暖房運転において、ブライン
の一部量のみを温熱蓄熱槽(2a)に通過させ、残りブラ
インは蓄熱槽(2)を迂回させて循環させる形態を採れ
るようにしてある。
(7)はブライン循環路(3)における蓄熱槽出口の
ブライン温度(TB)を検出する第1温度センサ、(11)
は水循環路(8)における負荷側熱交換器出口の水温
(TO)を検出する第2温度センサ、(5)は外気の温度
(TA)を検出する外気温センサであり、また、(6)
は、これらセンサ(5),(7),(11)の検出情報に
基づいてヒートポンプ(1)及びその他の電磁弁等を制
御する制御手段としてのコンピュータ内蔵制御器であ
る。
次に暖房運転の運転制御形態を説明するが、上記制御
器(6)は暖房運転において、下記の「槽単独運転モー
ド」と「併用運転モード」とを選択的に実施し、また、
「併用運転モード」の実施としては下記の「部分併用運
転モード」と「全部併用運転モード」とを選択的に実施
する。
槽単独運転モード:ヒートポンプ(1)は停止して、温
熱蓄熱槽(2a)だけで循環ブラインを加熱する。すなわ
ち、蓄熱槽(2)における温熱の蓄熱量だけで熱負荷
(暖房運転時の空調負荷=暖房負荷)に対処する運転モ
ード。
併用運転モード(部分併用運転モード):ヒートポンプ
(1)を50%出力で運転して、このヒートポンプ(1)
と温熱蓄熱槽(2a)との両方で循環ブラインを加熱す
る。すなわち、50%出力運転でのヒートポンプ(1)の
発生熱量と蓄熱槽(2)における温熱の蓄熱量との両方
で熱負荷(暖房負荷)に対処する運転モード。
併用運転モード(全部併用運転モード):ヒートポンプ
(1)を100%出力で運転して、このヒートポンプ
(1)と温熱蓄熱槽(2a)との両方で循環ブラインを加
熱する。すなわち、100%出力運転でのヒートポンプ
(1)の発生熱量と蓄熱槽(2)における温熱の蓄熱量
との両方で熱負荷(暖房負荷)に対処する運転モード。
そして、これら三つの運転モードを用いた暖房運転制
御として、制御器(6)は次のステップI〜IVの制御
(第2図及び第3図参照)を行うようにしてある。
ステップI:朝の暖房運転開始にあたり、外気温センサ
(5)による検出外気温度(TA)が第1設定温度(15
℃)よりも高いときには、槽単独運転モードが適合する
負荷状況であるとして、槽単独運転モードで暖房運転を
開始する。
そして、この運転開始後、槽単独運転モードの実施状
況下で残りの蓄熱量が不足傾向になることを未然に判定
するため、第2温度センサ(11)による検出水温(TO
を監視し、この監視において、検出水温(TO)が所定水
温(44℃)に低下するまでは槽単独運転モードを継続
し、一方、検出水温(TO)が所定水温(44℃)以下とな
ったときには、運転モードを槽単独運転モードから部分
併用運転モードに切り換え、以降、この部分併用運転モ
ードを継続する。
ステップII:朝の暖房運転開始にあたり、外気温センサ
(5)による検出外気温度(TA)が前記の第1設定温度
(15℃)以下で、かつ、この第1設定温度(15℃)より
も低く設定された第2設定温度(10℃)よりも高いとき
には、部分併用運転モードが適合する負荷状況であると
して、部分併用運転モードで暖房運転を開始する。
そして、この運転開始後、前述のステップIの場合と
同様、部分併用運転モードの実施状況下で残りの蓄熱量
が不足傾向になることを未然に判定するため、第2温度
センサ(11)による検出水温(TO)を監視し、この監視
において、検出水温(TO)が前記の所定水温(44℃)に
低下するまでは部分併用運転モードを継続し、一方、検
出水温(TO)が所定水温(44℃)以下となったときに
は、運転モードを部分併用運転モードから全部併用運転
モードに切り換え、以降、この全部併用運転モードを継
続する。
ステップIII:朝の暖房運転開始にあたり、外気温センサ
(5)による検出外気温度(TA)が前記の第2設定温度
(10℃)以下で、かつ、この第2設定温度(10℃)より
も低く設定された第3設定温度(5℃)以上のときに
は、全部併用運転モードが適合する負荷状況であるとし
て、全部併用運転モードで暖房運転を開始する。
そして、この運転開始後、全部併用運転モードの実施
状況下で蓄熱量の消費が適当に進んでいるか否かを判定
するため、所定時間(4時間程度の時間)の経過時点か
ら第1温度センサ(7)による検出ブライン温度(TB
を監視し、この監視において、検出ブライン温度(TB
が所定ブライン温度(48℃)以上になるまでは、蓄熱量
の消費が適当に進んでいるとして全部併用運転モードを
継続し、一方、検出ブライン温度(TB)が所定ブライン
温度(48℃)以上になったときには、ヒートポンプ
(1)の発生熱量が過剰で蓄熱量の消費とは逆に蓄熱傾
向にあるとして、運転モードを全部併用運転モードから
部分併用運転モードへ切り換える。
また、部分併用運転モードへ運転モードを切り換えた
後は、前述のステップIIの場合と同様、部分併用運転モ
ードの実施状況下で残りの蓄熱量が不足傾向になること
を未然に判定するため、第2温度センサ(11)による検
出水温(TO)を監視し、この監視において、検出水温
(TO)が前記の所定水温(44℃)に低下するまでは部分
併用運転モードを継続し、一方、検出水温(TO)が所定
水温(44℃)以下となったときには、運転モードを部分
併用運転モードから全部併用運転モードに切り換え、以
降、この全部併用運転モードを継続する。
ステップIV:朝の暖房運転開始にあたり、外気温センサ
(5)による検出外気温度(TA)が前記の第3設定温度
(5℃)よりも低いときには、ステップIIIの場合と同
様、全部併用運転モードが適合する負荷状況であるとし
て、全部併用運転モードで暖房運転を開始するが、この
運転開始後、運転モードの切り換えは行わず、全部併用
運転モードを継続する。
以上要するに、本実施例では、暖房運転の開始時にお
ける外気温度に基づき熱負荷(暖房負荷)を判定する形
態で、 暖房運転開始時の検出外気温度(TA)が第1設定温度
よりも高いときには、槽単独運転モードで暖房運転を開
始し、 暖房運転開始時の検出外気温度(TA)が第1設定温度
以下の範囲で、この第1設定温度よりも低く設定された
第2設定温度よりも高いときには、部分併用運転モード
で暖房運転を開始し、 暖房運転開始時の検出外気温度(TA)が第2設定温度
以下のときには、全部併用運転モードで暖房運転を開始
するようにしてある。
また、この暖房運転開始後の制御として、 暖房運転開始時における検出外気温度(TA)が第2設
定温度よりも低く設定された第3設定温度よりも低くか
ったときには、その後も熱負荷(暖房負荷)が大きく、
全部併用運転モードを継続実施しなければ暖房運転の終
了予定時刻に至る以前に蓄熱槽の蓄熱量を使い切ってし
まう可能性が高いとして、全部併用運転モードでの暖房
運転の開始後、運転モードの切り換えは実施せず、全部
併用運転モードを継続して実施するようにしてあり、 これに対し、暖房運転開始時における検出外気温度
(TA)が第3設定温度以上の範囲にあって、槽単独運転
モード、部分併用運転モード、又は、全部併用運転モー
ドで暖房運転を開始したときには、その運転開始後、熱
負荷に対して蓄熱量の消費状況が適当か否かを、前記の
第2温度センサ(11)による検出水温(TO)や前記の第
1温度センサ(7)による検出ブライン温度(TB)に基
づき判定する形態、すなわち、蓄熱槽(2)及びヒート
ポンプ(1)の側から熱負荷装置(4)の側への熱運搬
のための循環熱媒体の温度に基づき判定する形態で、こ
れら熱媒体の検出温度に応じ、槽単独運転モードから併
用運転モードへのモード切り換えや、併用運転モードに
おける部分併用運転モードと全部併用運転モードとのモ
ード切り換えを行うようにしてある。
なお、第3図の(イ)〜(ニ)は、前記のステップI
〜IVの夫々を実施した場合の熱負荷(暖房負荷)と蓄熱
量とヒートポンプ発生熱量との関係を、暖房運転の終了
時点で蓄熱槽の蓄熱量を過不足無く使い切った理想的な
蓄熱消費形態で示している。
〔別実施例〕
ヒートポンプ(1)の出力制御としては、インバータ
制御により出力を無段階に調整する制御方式を採っても
よい。
検出外気温度(TA)に応じた選択運転モードで暖房運
転を開始した後の制御については、前述の実施例で示し
た制御形態に限定されるものではなく、任意に変更が可
能である。
暖房運転開始時の採用運転モードを選択するための条
件である外気温度についての設定温度は、前述の実施例
で示した具体的温度値に限定されるものではなく、任意
に変更が可能である。
熱源装置(1)としては、ヒートポンプとボイラを併
用するようにしてもよい。
また、蓄熱槽(2)及び熱源装置(1)の側から熱負
荷装置(4)の側への熱運搬のための熱媒体は、ブライ
ン、工場用水、井戸水など各種のものが使用可能であ
る。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
ために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の
構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る蓄熱式空調装置の実施例を示し、第
1図は装置構成図、第2図は制御形態を示すフローチャ
ート、第3図(イ)〜(ニ)は夫々、熱負荷と蓄熱量と
ヒートポンプ発生熱量との関係を示すグラフである。 (1)……熱源装置、(2)……蓄熱槽、(TA)……外
気温度、 (5)……外気温センサ、(6)……制御手段、 (TO),(TB)……熱媒体温度。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源装置(1)と、蓄熱運転において前記
    熱源装置(1)の発生熱を蓄熱する蓄熱槽(2)とを設
    け、 前記蓄熱槽(2)の蓄熱量を消費して熱負荷に対処する
    暖房運転において、前記熱源装置(1)の運転は停止し
    た状態で、前記蓄熱槽(2)の蓄熱量だけで熱負荷に対
    処する槽単独運転モードと、前記熱源装置(1)を運転
    して、この熱源装置(1)の発生熱量と前記蓄熱槽
    (2)の蓄熱量との両方で熱負荷に対処する併用運転モ
    ードとの切り換えを可能にした蓄熱式空調装置であっ
    て、 外気の温度(TA)を検出する外気温センサ(5)を設
    け、 暖房運転の開始時に、前記外気温センサ(5)による検
    出外気温度(TA)が第1設定温度よりも高いときには、
    前記の槽単独運転モードで暖房運転を開始し、かつ、前
    記外気温センサ(5)による検出外気温度(TA)が前記
    の第1設定温度以下のときには、前記の併用運転モード
    で暖房運転を開始するように、前記外気温センサ(5)
    の検出外気温度(TA)に応じて暖房運転開始時の運転モ
    ードを切り換える制御手段(6)を設けた蓄熱式空調装
    置。
  2. 【請求項2】前記の併用運転モードにおいて、前記熱源
    装置(1)を100%未満の出力で運転する部分併用運転
    モードと、前記熱源装置(1)を100%出力で運転する
    全部併用運転モードとの切り換えを可能にし、 前記制御手段(6)は、暖房運転の開始時に、前記外気
    温センサ(5)による検出外気温度(TA)が前記の第1
    設定温度以下の範囲で、この第1設定温度よりも低く設
    定された第2設定温度よりも高いときには、前記の部分
    併用運転モードで暖房運転を開始し、かつ、前記外気温
    センサ(5)による検出外気温度(TA)が前記の第2設
    定温度以下のときには、前記の全部併用運転モードで暖
    房運転を開始する構成としてある請求項1記載の蓄熱式
    空調装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段(6)は、 暖房運転の開始時に、前記外気温センサ(5)による検
    出外気温度(TA)が前記の第2設定温度よりも低く設定
    された第3設定温度よりも低いときには、前記の全部併
    用運転モードで暖房運転を開始した後、運転モードの切
    り換えは実施せず、前記の全部併用運転モードを継続し
    て実施し、 これに対し、暖房運転の開始時に前記外気温センサ
    (5)による検出外気温度(TA)が前記の第3設定温度
    以上の範囲にあって、前記の槽単独運転モード、部分併
    用運転モード、又は、全部併用運転モードで暖房運転を
    開始したときには、その運転開始後、前記蓄熱槽(2)
    及び前記熱源装置(1)の側から熱負荷装置(4)の側
    への熱運搬のための循環熱媒体の検出温度(TO),
    (TB)に基づいて、前記の槽単独運転モードから前記の
    併用運転モードへのモード切り換え、又は、前記の併用
    運転モードにおける前記の部分併用運転モードと前記の
    全部併用運転モードとのモード切り換えを行う構成とし
    てある請求項2記載の蓄熱式空調装置。
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