JP2643867B2 - 重量物の搬送方法および搬送装置 - Google Patents

重量物の搬送方法および搬送装置

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JP2643867B2 JP6288826A JP28882694A JP2643867B2 JP 2643867 B2 JP2643867 B2 JP 2643867B2 JP 6288826 A JP6288826 A JP 6288826A JP 28882694 A JP28882694 A JP 28882694A JP 2643867 B2 JP2643867 B2 JP 2643867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延機の圧延用ロール
または鋼板のコイルなどの重量物を所定場所まで搬送す
るための方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、圧延機に装備した圧延用ロール
は、損傷による交換や定期的な保守点検を行うに際して
補修場に移して保管されるが、このロールは50〜10
0トン程度の極めて大きな重量を有するため、ロールの
両端のチョックには、圧延機に対する脱着を容易に行う
ための車輪が装着されているか、または脱着場所にロー
ル取出用の台車が用意されている。ロールは、交換装置
により圧延機から取り出されたあと、チョックに装着さ
れた車輪の転動または取出用台車により移動されて、基
盤の走行ピット内に移動自在に配置された専用の搬送用
台車に乗せられて前記補修場へと送られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、圧延機から引
き出されたロールの車輪または取出用台車の車輪が載せ
られる第1レールを基盤上に敷設するとともに、搬送用
台車上に前記第1レールと同方向に第2レールを設け、
この搬送用台車を、その第2レールが基盤上の第1レー
ルに連なる所定の接続位置に停止させて、車輪を接続状
態の両レール上を転動させながら搬送用台車に乗せてい
る。しかし、前記両レールを接続する突き合わせ部分に
はどうしても僅かな隙間と段差が生じるため、車輪が基
盤上の第1レールから搬送用台車上の第2レールに乗り
移るときに、搬送用台車はロールの極めて大きい重量に
より激しい衝撃を受ける。そのため、搬送用台車の車
輪、この車輪の軸受用ベアリングおよび車輪の下の搬送
レールは、損傷を受けたり、寿命が短くなる。
【0004】このような問題を解消するために、台車上
にスライドレールを設けて、重量物を台車に載せるとき
に、スライドレールをスライドさせて基盤上のレールに
隙間なく接続する構成とした装置が開示されている(実
開平4−67569号公報参照)。しかし、この装置
は、重量物が載った状態のスライドレールを移動させる
ための引張機構とスライドレールを移動させるスペース
とを必要とするため、台車の構成が複雑かつ大型化する
とともに、信頼性に欠ける。一方、スライドレールを分
割するとともに、この分割した各スライドレールの端部
をスライド動作に際しても隙間が生じないようにラップ
させて連結したものも存在するが、スライドレールの継
ぎ目が大きな面圧を受けて損傷し易い欠点がある。
【0005】そこで、本発明は、台車の大型化や複雑化
を招くことなく、台車に殆ど衝撃を与えずに重量物を台
車上に載せることができる重量物の搬送方法および搬送
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の請求項1に係る重量物の搬送方法は、
重量物を、基盤に取り付けられた第1レール上を移動さ
せて台車で受け取り、この台車により搬送する重量物の
搬送方法であって、上面に前記重量物を受け取る第2レ
ールを有し、かつ前記台車に設けられて昇降する上部構
造体を、昇降装置により下降させて、その昇降装置およ
び搬送用の車輪を有しかつ前記台車に前記上部構造体と
は別体に設けられた下部構造体から離間させ、前記基盤
に設けた荷重受部に支持させることにより、前記第2レ
ールを前記第1レールに連なる所定の接続位置に設定す
る工程と、前記重量物を前記第1レールから前記第2レ
ールに移送する工程と、前記上部構造体を前記昇降装置
により上昇させて前記荷重受部から離間させ、前記下部
構造体に支持させる工程と、前記台車を搬送経路に沿っ
て移動させる工程とを備えている。
【0007】一方、本発明の請求項2に係る重量物の搬
送装置は、基盤に取り付けられて重量物を移動させる第
1レールと、移動する重量物を前記第1レールから受け
取って搬送する台車とを備えた重量物の搬送装置であっ
て、前記台車は、搬送用の車輪を有する下部構造体と、
前記下部構造体とは別体に設けられ、上面に前記重量物
を受け取る第2レールを有し、前記基盤に設けた荷重受
部に支持されたとき、前記第2レールが前記第1レール
に連なる所定の接続位置に設定され、前記重量物を前記
第1レールから受け取る上部構造体と、前記下部構造体
に設けられ、前記上部構造体を下降させて前記下部構造
体から離間させかつ前記荷重受部に支持させ、上昇させ
て前記荷重受部から離間させかつ前記下部構造体に支持
させる昇降装置とを備えている。
【0008】本発明の請求項3に係る重量物の搬送装置
は、請求項2の搬送装置において、前記車輪が、搬送レ
ール上を走行するものである。
【0009】本発明の請求項4に係る重量物の搬送装置
は、請求項2の台車が基盤に設けた走行ピット内に移動
自在に配置され、前記走行ピットの上部が下部よりも幅
広に形成されて、これら上部と下部の間に位置する段部
に、前記荷重受部を形成する荷重受台が設置されてい
る。
【0010】本発明の請求項5に係る重量物の搬送装置
は、請求項2の重量物が移送用の車輪を備え、第2レー
ル上の停止位置に設けられた停止用凹所に前記車輪が落
とし込まれて停止している重量物に対し、地震その他の
振動を検知して前記停止位置からの重量物の移動を阻止
する振動用ストッパ装置が設けられ、この振動用ストッ
パ装置が、おもりと、このおもりが載せられる凹部を有
する回動自在な検知片と、おもりの重量による検知片の
回動方向と逆方向の回動力を検知片に付加する回動力付
与手段と、前記おもりが凹部から脱落したときに前記回
動力を受けた検知片の回動により、前記停止位置にある
車輪に進出してその車輪の移動を阻止するストッパ片と
を備えており、前記凹部は、レールの長手方向に沿った
振動によって前記おもりを脱落させる形状を有している
【0011】本発明の請求項6に係る重量物の搬送装置
は、請求項5の停止用凹所および凹部が、レールの横方
向から見てV形の溝により形成されている。
【0012】
【作用および効果】請求項1および請求項2では、台車
の上部構造体を、下降させてコンクリートなどからなる
基盤に設けた荷重受部に支持させると、上部構造体の第
2レールが基盤上の第1レールに連なる所定の接続位置
に設定される。この状態において、重量物を、例えば引
張機構により第1レールから第2レールに移送して上部
構造体上に載せたのちに、上部構造体を上昇させて荷重
受部から離間させることにより重量物を台車の全体で受
けて、この台車を搬送経路に沿って移動させる。
【0013】したがって、基盤から台車に乗り移るとき
の重量物の荷重は、台車の上部構造体を介して基盤の荷
重受部で受けることから、台車の車輪やこの車輪が乗っ
ている搬送レールなどには全くかからない。そのため、
第1レールと第2レールとの接続部分に僅かな隙間や段
差が存在していても、それによる重量物の衝撃が車輪、
ベアリングおよび搬送レールなどには全く伝わらない。
また、重量物が載せられた上部構造体を上昇させると
き、重量物の荷重が車輪や搬送レールに徐々にかかるの
で、車輪や搬送レールに衝撃を与えることはない。した
がって、台車のフレーム、車輪および搬送レールなど
は、強度を大きくしなくても破損が生じない。さらに、
上部構造体を荷重受部から僅かに離間するだけ上昇させ
れば、台車を搬送経路に向け支障なく移動させられるの
で、上部構造体の昇降機構としては、ストロークの極め
て小さい小型のものでよく、台車が大型化することがな
い。
【0014】請求項3では、車輪が、搬送レール上を走
行するものであり、したがって、台車を簡単な構成とす
ることができ、容易に実用化できる。
【0015】請求項4では、基盤に設けた走行ピット内
に台車を移動自在に配置して、この走行ピットの上部を
下部に対し幅広に形成して設けた段部に、荷重受部とし
ての荷重受台を設置しているので、台車の上部構造体を
据え付けるときに、荷重受台の調整により第2レールを
第1レールに対し同じ高さレベルに容易に合わせること
ができ、設置作業を容易に、かつ迅速に行える。また、
第2レールが磨耗して第1レールに対して高さレベルに
差が生じたときにも、荷重受台の調整により第2レール
の高さが第1レールに合うように上部構造体の荷重受台
に載置したときの高さ位置を容易に補正できる。
【0016】請求項5では、車輪が外れるおそれのある
レール長手方向に沿った振動のみを凹部とその上のおも
りにより機械式に捉えておもりを脱落させ、この脱落作
用と回動力付与手段による回動力により検知片およびス
トッパ片を機械式に連動させてストッパ片を車輪に進出
させる振動用ストッパ装置を設けている。したがって、
構成が簡単で安価な振動用ストッパ装置によって、シー
ケンス制御等の制御系は全く不要になるとともに、地震
のような大きな床振動の発生時には、電源等の作動源が
絶たれても振動そのものを利用してストッパ作動が確実
に行われて、振動発生時に対する作動の信頼性が確保さ
れる。
【0017】請求項6では、レールの停止用凹所および
おもりを載せる凹部が、レールの横方向から見てV形の
溝を設けているので、振動用ストッパ装置は、前記横方
向の振動は検知せず、レールの長手方向の振動のみを検
知して作動する。したがって、必要なストッパ作動を正
確に行うことができる。また、停止用凹所および凹部を
それぞれ形成する各V形溝の水平からの傾斜角を、凹所
に対し凹部を僅かに小さく設定することにより、車輪が
凹所から外れる前のタイミングでおもりを脱落させるこ
とができ、地震の検知による車輪の作動をさらに確実に
阻止できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら詳述する。図1は本発明の一実施例に係
る重量物の搬送装置の正面図を示し、同図には重量物と
して圧延用ロール1を搬送する場合を例示している。圧
延工場などにおけるコンクリート基盤2の所定箇所に
は、圧延ロール1の補修場や保管庫などの所定場所まで
延びる走行ピット3が設けられている。この走行ピット
3は、搬送方向(図の前後方向)に対し直交方向の左右
の幅が下部に対し上部を広く形成されており、この左右
における上部と下部との間に、搬送方向に延びる段部3
1が形成されている。両側の段部31には、荷重受部を
形成する複数個(例えば50個)の荷重受台17が搬送
方向に所定間隔で配置して固定されている。一方、基盤
2上には、圧延機(図示せず)から走行ピット3に対し
直交方向に延びる第1レール4が敷設されている。圧延
用ロール1の両端のチョック5には、車輪6が装着され
ており、圧延用ロール1は、圧延機から取り出されたの
ちに、車輪6が第1レール4上を転動して走行ピット3
まで移送される。
【0019】上記走行ピット3の底面には、レール台8
を介して一対の搬送レール7が敷設されている。この搬
送レール7上に、台車9の車輪10が支持されており、
台車9は、搬送レール7上を走行して所定場所まで移動
する。上記台車9は、車輪10が設けられた下部構造体
11と、この下部構造体11に対し別体に形成された上
部構造体12とを備えている。
【0020】上部構造体12は、底板部13上に複数本
のH形鋼14が搬送方向(図の前後方向)に平行に配置
され、各H形鋼14の上面に、鉄板からなる二枚のレー
ル台16が搬送方向に対し直交方向に向けて互いに平行
に配置されて接合されており、さらに、各レール台16
上にそれぞれ一対の第2レール15が配置されている。
したがって、上部構造体12の上面は、二台の圧延用ロ
ール1を搬送方向に対し直交方向に平行に並べて載せら
れるスペースを有している。この上部構造体12には、
矩形状の四隅部分の下面から上記荷重受台17上に載置
される支持部材18が突設されているとともに、これら
の支持部材18の内方位置に、受け部材19が下方に突
設されている。この受け部材19は、前後方向に一対ず
つ備えた第2レール15に対応して前後に一対ずつ、つ
まり計4本設けられている。また、上部構造体12に
は、第2レール15におけるロール1が停止する所定箇
所に対応して後述する空気圧式のストッパ装置36が設
けられている。
【0021】上記下部構造体11には、左右に一対ずつ
の車輪10を回転駆動するためのモータ20と、このモ
ータ20の回転を減速して車輪10に伝達する減速機2
1と、上部構造体12の四本の受け部材19を介して上
部構造体12を昇降させるジャッキ(昇降装置の一例)
22とが下部フレーム23上に搭載されている。ジャッ
キ22は、図3の概略平面図に示すように、二対の第2
レール15,15に対応して四台設置されており、この
各ジャッキ22は、図2の正面図に示すような駆動系に
より互いに同期して駆動される。
【0022】すなわち、ジャッキ22は、図2に示すよ
うに、下部フレーム23上に設置された支持フレーム2
4上にケース体25が固定され、このケース体25に内
装された歯車機構26がこれに噛み合ったウォーム27
の回転を受けて作動軸28を上下動させる。作動軸28
は、上動されたときに上部フレーム30の挿通孔30a
を通って受け部材19を押し上げ、下動されたときに受
け部材19から僅かに離間する。また、上記四台のジャ
ッキ22は、図3に示す構成により互いに同期して作動
される。すなわち、互いに同期して回転する二台のモー
タ33の回転がそれぞれ減速機34により減速され、こ
の減速された回転力が、相互に噛み合う3個の傘歯車か
らなる歯車機構35をそれぞれ介して前後に一対ずつ設
けられたウォーム27に伝達される。したがって、四個
の各作動軸28は、互いに同期して上下動されことによ
って、上部構造体12を水平状態を保持しながら昇降さ
せる。また、上記各モータ20,33は、台車9と走行
ピット3の側壁に設けられた集電装置32によって給電
される。
【0023】図4は前述の空気圧式のストッパ装置36
が設けられた部分の横断面図、図5は図4の左側から見
た正面図である。第2レール15の所定箇所の上面に
は、V字形の溝からなる停止用凹所15aが形成され、
この凹所15aに車輪6が落とし込まれることで、ロー
ル1を移動規制して停止状態とするようになっている。
この車輪10の停止位置である凹所15aに対向する箇
所にストッパ装置36が設けられている。なお、車輪6
は、両側に脱輪防止用のフランジ6aを備えている。た
だし、左右の車輪6の一方はフランジレスの場合も多
い。
【0024】上記ストッパ装置36について説明する。
支持ブラケット37が、図5に示すように、隣接するH
形鋼14の相対向するウエブ14a間に架けわたす状態
で溶接により取り付けられている。この支持ブラケット
37は、図4に示すように、一対設けられており、一方
(図4の右側)の支持ブラケット37の一面に固着され
た座板38に取付ブラケット39がボルト止めされ、同
ブラケット39には、図5に示すレール長手方向に離れ
た一対の取付フランジ40を介してレール長手方向に軸
中心が向くように一本の支持軸41が挿通固定されてい
る。
【0025】この支持軸41には、回動体42が回動自
在に取り付けられており、この回動体42には、図4に
示すように、他方の支持ブラケット37に固定した取付
ブラケット43に基部が取り付けられたエアシリンダ4
4のピストンロッド44aが回動自在に連結されてい
る。また、回動体42の上端面には、先端が二股になっ
たストッパ片45が退避状態で斜め45度程度となるよ
うに取り付けられている。
【0026】つぎに、上記構成の動作について説明す
る。図1の台車9は、第2レール15が第1レール4に
対向する所定位置に停止されると、図3のモータ33が
回転駆動して、この回転力が減速機34および歯車機構
35を介してジャッキ22の各ウォーム27に伝達さ
れ、このウォーム27に噛み合っている図2の歯車機構
26を介して作動軸28が下動する。したがって、図1
の四本の作動軸28により受け部材19を介して下部構
造体11の上方に持ち上げられていた上部構造体12が
下降し、この上部構造体12の四隅部分に設けられてい
る支持部材18がそれぞれ荷重受台17に当接して載置
される。そののちに、ジャッキ22がさらに作動して作
動軸28が受け部材19の下方に離間する。すなわち、
下部構造体11が上部構造体12から離間し、上部構造
体12の荷重は、支持部材18を介して荷重受台17で
受けられることになる。このとき、荷重受台17上に設
けるシム29の調整により、第2レール15が第1レー
ル4に接続状態となるよう上部構造体12の高さが予め
設定されている。
【0027】このように台車9が所定状態に設置される
と、圧延機から取り出された圧延用ロール1が、図示し
ない周知の引張機構により第1レール4上を走行しなが
図1に実線で示す走行ピット3の近傍位置まで移送さ
れる。ロール1は、この状態からさらに引張機構により
矢印方向に移送されて、車輪6が第1レール4から第2
レール15に乗り移って2点鎖線で示すように上部構造
体12上に乗せられる。この車輪6の乗り移りときのロ
ール1の荷重は、支持部材18および荷重受台17を介
して基盤2の段部31で全て受けられる。そのため、第
1レール4と第2レール15との接続部分に僅かな隙間
や段差が存在していても、ロール1の荷重による衝撃が
台車9の車輪10、この車輪10の軸受ベアリング(図
示せず)および搬送レール7などには全く伝わらない。
【0028】搬入先側の車輪6が、図4に示すように、
停止用凹所15aに落とし込まれてロールが停止したの
ちに、電磁バルブ(図示せず)によりストッパ装置36
のエアーシリンダ44が作動し、ピストンロッド44a
が図4に2点鎖線で示すように突出されると、回動体4
2が上方に回動し、その上端のストッパ片45が図4の
矢印方向に第2レール15の上方へ向けて回動し、2点
鎖線で示すように、停止中の車輪6の前後に少しの隙間
を置くように進出する。これにより、ロール1は車輪6
が第2レール15から脱輪するのを防止して安定に停止
される。
【0029】続いて、図3のモータ33が前述の上部構
造体12を下降させたときとは逆方向に回転駆動し、そ
れにより図2の作動軸28が、受け部材19に当接した
のちにさらに上動して受け部材19を介して上部構造体
12を持ち上げる。すなわち、ジャッキ(昇降装置)2
2により、上部構造体12を上昇させて荷重受台(荷重
受部)17から離間させ、下部構造体11に支持させ
る。このとき、図1のロール1の荷重は台車9の車輪1
0や搬送レール7に徐々にかかるので、車輪10や搬送
レール7に支障を与えるような衝撃は加わらない。した
がって、台車9のフレーム23,30、車輪10、これ
の軸受ベアリングおよび搬送レール7などは、強度の大
きなものでなくても損傷を受けない。また、上部構造体
12は、支持部材18が荷重受台17から僅かに離間さ
せる程度だけ上昇させれば、つぎに台車9が搬送レール
7上を走行するときに、同一高さに設定されている他の
荷重受台17に支持部材18が当たることがなく、台車
9を搬送経路に向け支障なく移動させられる。そのた
め、ジャッキ22はストロークの極めて小さい小型のも
のでよく、台車9が大型化することがない。
【0030】上記実施例では、荷重受部を形成する荷重
受台17を設けているため、台車9の据え付け時に、荷
重受台17に設けるシム29の調整により第2レール1
5を第1レールに対し同じ高さレベルに容易に合わせる
ことができ、設置作業を容易に、かつ迅速に行える。ま
た、第2レール15が磨耗して第1レールに対して高さ
レベルに差が生じたときにも、シム29の調整により第
2レール15の高さが第1レール4に合うように上部構
造体12の荷重受台17に載置したときの高さを容易に
補正できる。上記実施例の構成は、圧延ロール1の搬送
以外に、鋼板などのストリップのコイルなどの他の重量
物の搬送にも適用できる。
【0031】図6ないし図8は、前記実施例の空気圧式
のストッパ装置36に代えて、振動用ストッパ装置46
を設けた他の実施例を示す。図6は横断面図、図7は図
6の平面図、図8は図6のA−A線断面図、図9は図8
のB部拡大図である。
【0032】支持ブラケット37、座板38、取付ブラ
ケット39、一対の取付フランジ40、支持軸41は、
前述の空気圧式のストッパ装置36の場合と同様のもの
である。支持軸41の外周には、第1、第2回動体4
7,48が前記長手方向に離れて回動自在とされ、第1
回動体47は、図6に示すように、ベルクランク形で、
その下側一端には、実線で示す退避時に水平に向く検知
片49が一体に形成されている。この検知片49の上部
には、図9に示すように、V字形の溝からなる凹部49
aが形成されており、この溝は溝の中心方向が前記レー
ル長手方向に直交する横方向に向いている。前記凹部4
9aは、図8に示すように、その上に載せられる円柱状
のおもり50が前記長手方向に沿った振動によって脱落
し得るようになっている。尚、取付ブラケット39側か
らは、図8に示すように、第1回動体47の背に当たり
退避状態を保持する退避ストッパ51が突設されてい
る。
【0033】一方、第2回動体48側には、図6、図7
に示すように、他のブラケット43に基部が取り付けら
れた回動力付与手段である圧縮ばね内蔵のばねケース5
2の先端が連結されている。この回動力付与手段52
は、おもり50の重量による検知片49の回動方向と逆
方向の回動力を検知片49に付加する。また、これら第
1、第2回動体47,48の上端間には、先端が二股状
になったストッパ片45が退避状態で斜め45度程度と
なるように取り付けられている。このストッパ片45
は、おもり50が凹部49aから脱落したときに、図6
に仮想線で示すように、前記回動力を受けた検知片49
の回動により、前記停止位置にある車輪6に水平に進出
してその車輪6の移動を阻止する。
【0034】次に上記構成の作動について説明する。搬
入先側の車輪6は、図6ないし図8に示すように、停止
用凹所15a内に落とし込まれてロール1が停止してい
る。地震、周囲の機械の作動による基盤振動等の大きな
振動が発生すると、その振動のうちレール長手方向への
振動をおもり50が受けて凹部49aから脱落する。こ
れにより、回動力付与手段52が作用することで第1お
よび第2回動体47,48が検知片49とともに上方に
回動し、その上端のストッパ片45が図6に矢印方向に
にレール15の上方へ向けて回動し、2点鎖線で示すよ
うに、停止中の車輪6の前後に少しの隙間を置くように
進出する。尚、おもり50の凹部49aからの脱落は、
車輪3が停止用凹所15aから外れるより前のタイミン
グで発生するよう設定されている。つまり、この実施例
では、凹部49aを形成する図9のV字形の溝の水平か
らの傾斜角θ1をレール15上の停止用凹所15aを形
成するV形溝の傾斜角θ2よりも若干小さくしており、
これによって前記おもり50の脱落のタイミングを若干
早めている。その結果、振動があっても車輪止めされて
いるので、ロール1が移動することがない。なお、前記
実施例の空気圧式のストッパ装置36は、振動により停
電が発生すると、電磁バルブに通電されなくなって作動
しない。これに対し、この振動用ストッパ装置46は、
停電が発生した場合も振動を機械式に確実に検知して、
ストッパ動作を行える。
【0035】ところで、圧延用ロール1のような重量物
を移動規制する機構として、特開平5−7089号公報
に開示されているものでは、案内ローラをレール上に転
動させることでロールの出し入れが可能とされたものに
おいて、ローラの自在な抜け出しを、付勢されたストッ
パが凹部へ係合することにより防止する構成になってい
る。しかし、この方式は、ストッパが常時レール方向に
付勢されて構成であるため、振動が発生しない多くの場
合においても手動でストッパを押し上げながらローラを
抜き出すといった煩わしい作業が必要である。これに対
し前記実施例における振動用ストッパ装置46では、振
動が発生しない多くの場合には、おもり50が脱落しな
いので、ストッパ片45は退避しており、ストッパを外
す等の操作を必要とせずにロール1を搬出することがで
きる。
【0036】また、第2レール15の横方向に沿った振
動に対しては、車輪6はそのフランジ6aがあるために
脱輪はしない。したがって、この横方向の振動を検出す
る必要はない。これに対し、前記構成の振動用ストッパ
装置46は、その凹部49aが横方向から見てV字形に
形成されているから、前記横方向の振動は検知せず、第
2レール15の長手方向の振動のみを検知して作動す
る。したがって、必要なストッパ作動を正確に行うこと
ができる。
【0037】図10は別の振動用ストッパ装置53を備
さらに他の実施例を示し、同実施例は、第2レール
15の上面一側に固定されたガイド部材54に、前記長
手方向に直交する水平方向に進退するストッパ片55が
スライド自在にガイドされている。このストッパ片55
の後端は、第1、第2回動体47,48の上端に形成さ
れた長孔56に連動ピン57を介してスライド連動可能
に連結されている。このようにストッパ片55は直線的
に進退する構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る重量物の搬送装置の正
面図である。
【図2】同上実施例における昇降装置の一例を示すジャ
ッキの拡大正面図である。
【図3】同上のジャッキの駆動系を示す概略平面図であ
る。
【図4】同上実施例のおけるストッパ装置の切断側面図
である。
【図5】図4の切断正面図である。
【図6】本発明の他の実施例の要部を示す切断側面図で
ある。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6のA−A線断面図である。
【図9】図8のB部拡大図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例の要部を示す切断
側面図である。
【符号の説明】
1…圧延用ロール(重量物)、2…基盤、3…走行ピッ
ト、4…第1レール、6…ロールの車輪、7…搬送レー
ル、9…台車、10…台車の車輪、11…下部構造体、
12…上部構造体、15…第2レール、15a…停止用
凹所、17…荷重受台、22…ジャッキ(昇降装置)、
31…段部、45,55…ストッパ片、46,53…振
動用ストッパ装置、47,48…回動体、49…検知
片、49a…凹部、50…おもり、52…ばねケース
(回動力付与手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽家 幹雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 佐久間 博郎 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 野村 信彰 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平2−66011(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量物を、基盤に取り付けられた第1レ
    ール上を移動させて台車で受け取り、この台車により搬
    送する重量物の搬送方法であって、上面に 前記重量物を受け取る第2レールを有しかつ前記
    台車に設けられて昇降する上部構造体を、昇降装置によ
    下降させて、その昇降装置および搬送用の車輪を有し
    かつ前記台車に前記上部構造体とは別体に設けられた下
    部構造体から離間させ、前記基盤に設けた荷重受部に支
    持させることにより、前記第2レールを前記第1レール
    に連なる所定の接続位置に設定する工程と、 前記重量物を前記第1レールから前記第2レールに移送
    する工程と、 前記上部構造体を前記昇降装置により上昇させて前記荷
    重受部から離間させ、前記下部構造体に支持させる工程
    と、 前記台車を搬送経路に沿って移動させる工程とを備えた
    重量物の搬送方法。
  2. 【請求項2】 基盤に取り付けられて重量物を移動させ
    る第1レールと、 移動する重量物を前記第1レールから受け取って搬送す
    る台車とを備えた重量物の搬送装置であって、 前記台車は、搬送用の車輪を有する下部構造体と、 前記下部構造体とは別体に設けられ、上面に 前記重量物
    を受け取る第2レールを有し、前記基盤に設けた荷重受
    部に支持されたとき、前記第2レールが前記第1レール
    に連なる所定の接続位置に設定され、前記重量物を前記
    第1レールから受け取る上部構造体と、前記下部構造体に設けられ、 前記上部構造体を下降させ
    前記下部構造体から離間させかつ前記荷重受部に支持
    させ、上昇させて前記荷重受部から離間させかつ前記下
    部構造体に支持させる昇降装置とを備えた重量物の搬送
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記車輪は、搬送レ
    ール上を走行するものである重量物の搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記台車は基盤に設
    けた走行ピット内に移動自在に配置され、 走行ピットの上部は下部よりも幅広に形成されて、これ
    ら上部と下部の間に位置する段部に、前記荷重受部を形
    成する荷重受台が設置されている重量物の搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記重量物は移送用
    の車輪を備え、前記第2レール上の停止位置に設けられ
    た停止用凹所に前記車輪が落とし込まれて停止している
    重量物に対し、地震その他の振動を検知して前記停止位
    置からの重量物の移動を阻止する振動用ストッパ装置を
    設け、 この振動用ストッパ装置は、 おもりと、 このおもりが載せられる凹部を有する回動自在な検知片
    と、 おもりの重量による前記検知片の回動方向と逆方向の回
    動力を前記検知片に付加する回動力付与手段と、 前記おもりが凹部から脱落したときに前記回動力を受け
    た前記検知片の回動により、前記停止位置にある前記車
    輪に進出してその車輪の移動を阻止するストッパ片とを
    備え、 前記凹部は、レールの長手方向に沿った振動によって前
    記おもりを脱落させる形状を有している重量物の搬送装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記停止用凹所およ
    び凹部は、レールの横方向から見てV形の溝により形成
    されている重量物の搬送装置。
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