JP2643386B2 - 電磁誘導加熱調理器用加熱容器 - Google Patents
電磁誘導加熱調理器用加熱容器Info
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- JP2643386B2 JP2643386B2 JP63289307A JP28930788A JP2643386B2 JP 2643386 B2 JP2643386 B2 JP 2643386B2 JP 63289307 A JP63289307 A JP 63289307A JP 28930788 A JP28930788 A JP 28930788A JP 2643386 B2 JP2643386 B2 JP 2643386B2
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- Japan
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- heating
- electromagnetic induction
- container
- silver
- induction heating
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電磁誘導加熱調理器に使用する鍋やプレー
ト等の加熱容器に関するものである。
ト等の加熱容器に関するものである。
従来の技術 従来の電磁誘導加熱調理器に使用される加熱容器は、
たとえば、実開昭60−145596号公報に示されているよう
に、溶射法により、アルミニウムの溶射層を形成してい
た。また、実公昭59−11436号公報においては、銀ペー
ストを印刷法により被着形成し、これを焼付けることに
より、銀薄膜を形成していた。
たとえば、実開昭60−145596号公報に示されているよう
に、溶射法により、アルミニウムの溶射層を形成してい
た。また、実公昭59−11436号公報においては、銀ペー
ストを印刷法により被着形成し、これを焼付けることに
より、銀薄膜を形成していた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の加熱容器を使用した場合、
加熱容器の内部に調理物を入れずに空炊き状態で電磁誘
導加熱調理器のプレート上に載せて通電したり、また加
熱容器の内部に調理物を入れて電磁誘導加熱調理器のプ
レート上で調理している場合においても、餅やうどんが
焦げついた時には、発熱部の温度が700℃近くに上昇
し、アルミニウムや銀ペースト中のガラス等が溶融し、
そして薄膜金属被膜が溶断して使用不可能な状態になっ
たり、薄膜金属被膜がふくれ上がったりする等の問題点
があった。
加熱容器の内部に調理物を入れずに空炊き状態で電磁誘
導加熱調理器のプレート上に載せて通電したり、また加
熱容器の内部に調理物を入れて電磁誘導加熱調理器のプ
レート上で調理している場合においても、餅やうどんが
焦げついた時には、発熱部の温度が700℃近くに上昇
し、アルミニウムや銀ペースト中のガラス等が溶融し、
そして薄膜金属被膜が溶断して使用不可能な状態になっ
たり、薄膜金属被膜がふくれ上がったりする等の問題点
があった。
本発明は、このような問題点に鑑み、空炊きや焦げつ
き等の異常加熱状態においても特性が損なわれることの
ない電磁誘導加熱調理器用加熱容器を提供することを目
的とするものである。
き等の異常加熱状態においても特性が損なわれることの
ない電磁誘導加熱調理器用加熱容器を提供することを目
的とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、電磁誘導加熱調
理器用加熱容器において、容器の底部に、銀と3重量%
以上20重量%以下の結晶化ガラスを含む薄膜金属被膜を
形成したものである。
理器用加熱容器において、容器の底部に、銀と3重量%
以上20重量%以下の結晶化ガラスを含む薄膜金属被膜を
形成したものである。
作用 上記構成によれば、アルミニウムや従来の銀ペースト
に比較して、融点の高い薄膜金属被膜を形成したもので
ある。
に比較して、融点の高い薄膜金属被膜を形成したもので
ある。
特に銀を土鍋や陶板あるいは金属性容器に固着するた
めのバインダとして結晶化ガラスを用い、結晶化ガラス
の量を極力抑制したもので、後述する実施例において示
すように、種々の実験結果より20重量%以下としたもの
である。またこの結晶化ガラスは、ガラスフリットとし
て銀粉末中に添加し、銀ペーストとして加熱容器の底部
に、スプレー,印刷,転写等の適当な方法によりコーテ
ィングし、焼成を行なって結晶化を行なうことにより結
晶化ガラスとなり、これを銀粉末と一体化して薄膜金属
被膜を形成し、加熱容器として完成するものである。
めのバインダとして結晶化ガラスを用い、結晶化ガラス
の量を極力抑制したもので、後述する実施例において示
すように、種々の実験結果より20重量%以下としたもの
である。またこの結晶化ガラスは、ガラスフリットとし
て銀粉末中に添加し、銀ペーストとして加熱容器の底部
に、スプレー,印刷,転写等の適当な方法によりコーテ
ィングし、焼成を行なって結晶化を行なうことにより結
晶化ガラスとなり、これを銀粉末と一体化して薄膜金属
被膜を形成し、加熱容器として完成するものである。
このようにして結晶化によりガラスの融点が焼成温度
以上となり、本来高融点の銀の特性と相乗することにな
るため、空炊きや焦げつきにおける急激な熱膨張差にも
追従でき、しかも溶融しないため、寿命の長い優れた加
熱容器を得ることができるものである。
以上となり、本来高融点の銀の特性と相乗することにな
るため、空炊きや焦げつきにおける急激な熱膨張差にも
追従でき、しかも溶融しないため、寿命の長い優れた加
熱容器を得ることができるものである。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。
する。
まず、口径25cm、底面径18cm、高さ10cm、平均肉厚4m
mの8号寸大の土鍋1を準備した。この土鍋1は、スポ
ジュメンを主成分としたもので、底部には高台1aが設け
られている。
mの8号寸大の土鍋1を準備した。この土鍋1は、スポ
ジュメンを主成分としたもので、底部には高台1aが設け
られている。
一方、銀と、この銀を前記土鍋1の底部外面に固着す
る結晶化ガラスとなるガラスフリットを第1表に示す配
合比で混合し、各種配合比の銀ペーストを準備した。
る結晶化ガラスとなるガラスフリットを第1表に示す配
合比で混合し、各種配合比の銀ペーストを準備した。
これらの銀ペーストを用いて、転写紙を作製し、この
転写紙を用いて土鍋1の底部外面に転写し、800℃〜900
℃で焼成して、ガラス中に結晶を析出させて結晶化ガラ
スにするとともに、銀を主成分とする薄膜金属被膜2を
形成して土鍋に固着し、試料番号1〜8のそれぞれの土
鍋からなる電磁誘導加熱調理器用加熱容器を完成した。
転写紙を用いて土鍋1の底部外面に転写し、800℃〜900
℃で焼成して、ガラス中に結晶を析出させて結晶化ガラ
スにするとともに、銀を主成分とする薄膜金属被膜2を
形成して土鍋に固着し、試料番号1〜8のそれぞれの土
鍋からなる電磁誘導加熱調理器用加熱容器を完成した。
次に、これらの加熱容器の評価を行なうために、空炊
きおよび餅による焦げつき試験を行ない、その結果を第
1表に示した。また比較のために、従来のアルミニウム
溶射を行なった土鍋や従来の銀ペーストタイプの土鍋の
試験番号も試料番号9,10として第1表に示した。
きおよび餅による焦げつき試験を行ない、その結果を第
1表に示した。また比較のために、従来のアルミニウム
溶射を行なった土鍋や従来の銀ペーストタイプの土鍋の
試験番号も試料番号9,10として第1表に示した。
なお、第1表において、○印は前記試験において異常
が見られなかったことを示し、△印は十分な消費電力が
得られなかったことを示し、また×印は薄膜金属被膜の
溶断や急激な消費電力の低下など何らかの異常が見られ
たことを示す。
が見られなかったことを示し、△印は十分な消費電力が
得られなかったことを示し、また×印は薄膜金属被膜の
溶断や急激な消費電力の低下など何らかの異常が見られ
たことを示す。
第1表から明らかなように、20重量%を越える結晶化
ガラスの配合比を示す試料番号7,8では特性が不十分で
あり、また従来例では異常が確認された。
ガラスの配合比を示す試料番号7,8では特性が不十分で
あり、また従来例では異常が確認された。
試料番号7,8では消費電力が十分得られなかったが、
これは第2図の拡大図に示した薄膜金属被膜2中の結晶
化ガラス2aの量が多く、発熱体としての見かけの固有抵
抗が増加したことによるものと考えられる。
これは第2図の拡大図に示した薄膜金属被膜2中の結晶
化ガラス2aの量が多く、発熱体としての見かけの固有抵
抗が増加したことによるものと考えられる。
またこの第2図の拡大図からも明らかなように、薄膜
金属被膜2中の結晶化ガラス2aは、図中の上部に多く、
下部に少ない分布となり、上部に絶縁層を形成するた
め、土鍋のような非金属容器だけでなく、金属容器でも
使用可能となるものである。
金属被膜2中の結晶化ガラス2aは、図中の上部に多く、
下部に少ない分布となり、上部に絶縁層を形成するた
め、土鍋のような非金属容器だけでなく、金属容器でも
使用可能となるものである。
このように、土鍋1等の容器の底部に、銀2bと20重量
%以下の結晶化ガラス2aを含む薄膜金属被膜2を形成す
ることにより、空炊きや焦げつきにおいても特性が損な
われないものを得ることができるものである。
%以下の結晶化ガラス2aを含む薄膜金属被膜2を形成す
ることにより、空炊きや焦げつきにおいても特性が損な
われないものを得ることができるものである。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、容器の底部に、銀と20重量%以下の結晶化ガラスを
含む薄膜金属被膜を形成しているため、空炊きや焦げつ
き等の異常加熱状態においても、特性が損なわれること
のない電磁誘導加熱調理器用加熱容器を提供することが
できるものである。
ば、容器の底部に、銀と20重量%以下の結晶化ガラスを
含む薄膜金属被膜を形成しているため、空炊きや焦げつ
き等の異常加熱状態においても、特性が損なわれること
のない電磁誘導加熱調理器用加熱容器を提供することが
できるものである。
第1図は本発明の一実施例を示す電磁誘導加熱調理器用
加熱容器の断面図、第2図は第1図のA部の拡大図であ
る。 1……土鍋(容器)、2……薄膜金属被膜、2a……結晶
化ガラス、2b……銀。
加熱容器の断面図、第2図は第1図のA部の拡大図であ
る。 1……土鍋(容器)、2……薄膜金属被膜、2a……結晶
化ガラス、2b……銀。
Claims (1)
- 【請求項1】容器の底部に、銀と3重量%以上20重量%
以下の結晶化ガラスを含む薄膜金属被膜を形成した電磁
誘導加熱調理器用加熱容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63289307A JP2643386B2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 電磁誘導加熱調理器用加熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63289307A JP2643386B2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 電磁誘導加熱調理器用加熱容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02135687A JPH02135687A (ja) | 1990-05-24 |
JP2643386B2 true JP2643386B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=17741488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63289307A Expired - Lifetime JP2643386B2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 電磁誘導加熱調理器用加熱容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2643386B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53142696A (en) * | 1977-05-18 | 1978-12-12 | Hitachi Ltd | Conductive paste and thick film conductor |
JPS60136090U (ja) * | 1984-02-22 | 1985-09-10 | ハリオ株式会社 | 誘導加熱調理器用ガラス容器 |
-
1988
- 1988-11-16 JP JP63289307A patent/JP2643386B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02135687A (ja) | 1990-05-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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