JP2642484B2 - スクリュ式流体機械 - Google Patents

スクリュ式流体機械

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JP2642484B2
JP2642484B2 JP1180740A JP18074089A JP2642484B2 JP 2642484 B2 JP2642484 B2 JP 2642484B2 JP 1180740 A JP1180740 A JP 1180740A JP 18074089 A JP18074089 A JP 18074089A JP 2642484 B2 JP2642484 B2 JP 2642484B2
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rotor
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば真空装置に用いるスクリュ式流体機
械に関するものである。
(従来の技術) 従来、第4図に示すスクリュ式流体機械が公知であ
り、一方が吸込口21に、他方が吐出口22に開口したケー
シング23のロータ室24内に互いに噛み合う雌雄一対のス
クリュロータ25,26が回転可能に収納してある。また、
第5図に示すようにロータ室24の吸込口側開口部である
吸込みポート27はアキシアル側に略C形に設けるととも
に、このC形の両端部間には閉込み用壁28が設けてあ
る。ここで、スクリュロータ25,26の最外周部およびそ
れに近接する部分を第5図のVI−VI線に沿って展開する
と第6図に示すようになり、F1,F2…,M1,M2…で示す歯
溝部はスクリュロータ25,26の回転とともに矢印A,Bで示
す方向に移動していく。
そして、歯溝部F1,F2,M1,M2では吸込口21よりガスを
吸込み、歯溝部F3,M3で閉込み用壁28により第6図中右
端を閉じられることにより吸込んだガスを歯溝部内に閉
込め、以後この空間容積を縮小しつつ圧縮し、歯溝部
F7,M7で圧縮ガスを吐出口22へ吐出するようになってい
る。ここで、閉込み用壁28は歯溝部を密閉してガス閉込
み空間を形成する働きをしており、このガス閉込み空間
が形成される範囲で、閉込み用壁28の幅は小さい程、ス
クリュ式流体機械の吸込容量は大きくなる。また、この
ガス閉込み空間の容積は、ある一定の長さまではロータ
長が長くなる程、大きくなる。
そして、ロータ長が長くなってスクリュロータ25,26
の巻き角(ロータ軸の回りにロータ歯が巻く角度)が36
0゜以上になると第7図中クロスハッチング部で示すよ
うに上記閉込み用壁28がなくとも同図中左側のロータ室
壁面と相隣り合うロータ歯だけでガス閉込み空間である
歯溝部F5〜F7,M5〜M7を形成するようになる。
(発明が解決しようとする課題) 第7図においてクロスハッチング部で示す部分のうち
歯溝部F5,M5が最大容積になっており、これによって理
論上の吸込み量Vthが定まる。
しかしながら、この歯溝部F5,M5はガス閉込み空間を
形成する直前は第7図中2点鎖線Iで示す位置にあっ
て、そのときの吸込みポート側の開口部の大きさは同図
中Wで示すように非常に小さくなっており、現実には歯
溝部F5,M5内へのガスの吸込みは円滑には行われない。
即ち、歯溝部F5,M5がガス閉込み状態に近づくにつれて
ガス吸込み部での流動抵抗は増大し、実際に吸込まれる
ガスの量はVthより小さいVactとなり、この小さくなる
分だけスクリュ式流体機械の容積効率ηv=Vact/Vthが
悪くなるという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題点を課題としてなされたも
ので、容積効率の向上を可能としたスクリュ式流体機械
を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために、第1発明は、一方が吸込
口に、他方が吐出口に開口したケーシングのロータ室内
に互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロータを回転可能
に収納したスクリュ式流体機械において、上記スクリュ
ロータの巻き角を360゜以上とし、かつ吸込口側のアキ
シアル方向の吸込みポートを360゜開口させたものにす
るとともに、上記スクリュロータの軸に平行なロータ室
壁部に上記吐出口に連通せず、かつ最大容積となる上記
スクリュロータの歯溝部を上記吸込口に連通させる貫通
孔を設けて形成した。
さらに、第2発明は、上記貫通孔を上記雌雄スクリュ
ロータ同志の噛み合い部と重なりあう位置に設けて形成
した。
(作用) 第1発明のように構成することにより、歯溝部が最大
容積となる直前でも、貫通孔から円滑にガスを吸込める
ようになり、さらに第2発明のように貫通孔を所定位置
に設けることにより、雌雄のスクリュロータ同志の噛み
合い状態が見えるようになる。
(実施例) 次に、本発明の一実施例を図面にしたがって説明す
る。
第1図〜第3図は、第1発明および第2発明に係るス
クリュ式流体機械を示し、一方が吸込口1に他方が吐出
口2に開口したケーシング3のロータ室4内に巻き角36
0゜以上の互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロータ5,6
が回転可能に収納してある。また、吸込口1へのロータ
室4の開口部である吸込みポート7は360゜全周にわた
って開口している。さらに、スクリュロータの軸に平行
なロータ室4の壁部に歯溝部F1,F2…,M1,M2…のうち吐
出口2に連通せず、かつ最大容積となるスクリュロータ
5,6の歯溝部F5,M5を吸込口1に連通させる貫通孔8を設
けて形成してある。以上のように第1発明は貫通孔8を
設けて形成してあり、さらに、第2発明は第2図,第3
図に示すように貫通孔8をスクリュロータ5,6同志の噛
み合い部と重なり合う位置に設けて形成してある。
そして、第1発明のように形成することにより、歯溝
部が最大容積になる迄は吸込みポート7からガスを吸込
み、自らのロータ歯により吸込みポート7側の開口部を
閉じつつ、貫通孔8よりガスを吸込み、最大容積となる
歯溝部F5,M5内にガスを十分に吸込むようになってい
る。
また、第2発明のように形成することにより、貫通孔
8より最大容積の歯溝部F5,M5へのガスの吸込みを円滑
にする他、吸込口1からスクリュロータ5,6同志の噛み
合い状態、具体的には両ロータ間の隙間の大きさを確認
できるようになり、両ロータのセッティングをこの隙間
を実際に確認しながら適当な大きさに調整して行えるよ
うになる。
(発明の効果) 以上の説明より明らかなように第1発明によれば、ス
クリュロータの巻き角を360゜以上とし、かつ吸込口側
のアキシアル方向の吸込みポートを360゜開口させたも
のにするとともに、上記スクリュロータの軸に平行なロ
ータ室壁部に上記吐出口に連通せず、かつ最大容積とな
る上記スクリュロータの歯溝部を上記吸込口に連通させ
る貫通孔を設けて形成してある。
このため、スクリュロータの最大容積の歯溝部内へガ
スを円滑に吸込ませ、この空間をガスで十分充てんでき
るようになるので、容積効率を向上させることが可能に
なるという効果を奏する。
また、第2発明によれば、上記貫通孔を上記雌雄スク
リュロータ同志の噛み合い部と重なりあう位置に設けて
形成してある。
このため、上記容積効率の向上の他スクリュロータ同
志の実際の噛み合い状態が見えるようになる結果、装置
の組立時に両ロータを実際の状態を確認しながら適正、
かつ迅速にセッティングできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るスクリュ式流体機械の断面図、第
2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第2図中のII
I−III線に沿った展開図、第4図は従来のスクリュ式流
体機械の断面図、第5図は第4図のV−V線断面図、第
6図は第5図中のVI−VI線に沿った展開図、第7図はロ
ータ長を長くして閉込み用壁を無くした場合の第6図に
対応する展開図である。 1……吸込口、2……吐出口、3……ケーシング、4…
…ロータ室、5,6……スクリュロータ、7……吸込みポ
ート、8……貫通孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方が吸込口に、他方が吐出口に開口した
    ケーシングのロータ室内に互いに噛み合う雌雄一対のス
    クリュロータを回転可能に収納したスクリュ式流体機械
    において、上記スクリュロータの巻き角を360゜以上と
    し、かつ吸込口側のアキシアル方向の吸込みポートを36
    0゜開口させたものにするとともに、上記スクリュロー
    タの軸に平行なロータ室壁部に上記吐出口に連通せず、
    かつ最大容積となる上記スクリュロータの歯溝部を上記
    吸込口に連通させる貫通孔を設けたことを特徴とするス
    クリュ式流体機械。
  2. 【請求項2】上記貫通孔を上記雌雄スクリュロータ同志
    の噛み合い部と重なりあう位置に設けたことを特徴とす
    る請求項(1)に記載のスクリュ式流体機械。
JP1180740A 1989-07-13 1989-07-13 スクリュ式流体機械 Expired - Fee Related JP2642484B2 (ja)

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