JP2640910B2 - 電子素子およびその製造方法 - Google Patents

電子素子およびその製造方法

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JP2640910B2 JP34662593A JP34662593A JP2640910B2 JP 2640910 B2 JP2640910 B2 JP 2640910B2 JP 34662593 A JP34662593 A JP 34662593A JP 34662593 A JP34662593 A JP 34662593A JP 2640910 B2 JP2640910 B2 JP 2640910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子素子の構造および
その製造方法に係わり、さらに詳細には導電性部材の上
に、窒化珪素系の絶縁膜を有する電子素子およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子素子の絶縁膜、例えば図6
および図6の1点鎖線部の断面略図である図7に示すよ
うなアクティブマトリクス液晶表示素子の駆動に用いら
れる薄膜トランジスタ(以下TFTと記載)アレーの多
層金属配線の交差部の絶縁膜3として、窒化珪素薄膜が
多用されている。この窒化珪素薄膜の組成としては、珪
素:窒素の比が約3:4であり、安定化のために水素が
微量含まれているものが好ましいとされていた。このよ
うな膜は、主にプラズマCVD法(以下CVD法と記
載)で成膜されており、原料ガス系としては、シラン−
窒素系、シラン−アンモニア/窒素系、シラン−アンモ
ニア−水素系、シラン−窒素−水素系さらにはシラン−
アンモニア−窒素−水素系が知られている。この際膜質
を安定化するために300℃以上の温度で成膜されてい
た。この温度は、電子素子に多用されているアモルファ
スシリコンの成膜温度より数十℃高い温度である。また
スパッタ法により同様の絶縁膜を成膜する場合には、ア
ルゴン元素を0.50Pa以上雰囲気中に入れて行って
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な混合ガス系を用いたCVD法やスパッタ法により成膜
された窒化珪素薄膜は、シリコンの高温酸化による酸化
膜と異なり、ピンホールが多くて絶縁耐圧が悪く、電子
素子に用いた場合、一層だけで必要な絶縁耐圧を得るこ
とが困難であった。このため、図6および図7に示した
様にTFTアレーでは他の膜を多層金属配線間の交差部
に積層し、多層膜として必要な絶縁耐圧を得ようとして
いた(特開昭58−190042)。このため、構造・
工程が複雑になるという問題点があった。
【0004】また、絶縁膜のCVD法での成膜温度が高
いため、成膜時に成膜装置の内壁からの異物の放出が多
く、膜質に悪影響を与える場合があった。さらに、絶縁
膜に直接接しているアモルファスシリコン膜を有するT
FTの様な電子素子にあっては、前記絶縁膜と前記アモ
ルファスシリコン膜との成膜温度が異なるため、一層目
の膜の成膜後に次の膜の成膜温度になるように基板の温
度を冷却または加熱する必要があり、この温度調節工程
に長時間を要していた。
【0005】本発明は、上記不都合を解消するためにな
されたものであり、単層でも優れた特性を有する絶縁膜
を有する、TFTに代表される電子素子、およびこれを
効率よく確実に製造する製造方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
絶縁膜を具備した電子素子において、前記絶縁膜は主成
分が珪素および窒素であり、前記珪素:窒素の元素比は
約3:4であり、前記絶縁膜は希ガス元素の含有率が元
素含有率0.01〜3atm %であることを特徴とする電
子素子である。
【0007】請求項2記載の発明は、前記請求項1の発
明で特に、前記電子素子が、薄膜トランジスタであるこ
とを特徴とするものである。
【0008】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は請求項2の発明で、特に希ガス元素が、アルゴン元素
であることを特徴とするものである。
【0009】請求項4記載の発明は、主成分が珪素と窒
素である絶縁膜を有する電子素子の製造方法であって、
前記絶縁膜をプラズマCVD法で成膜するためのガス組
成が、少なくともシランとアンモニアと窒素と希ガス元
素とを含む混合ガスであり、前記希ガス元素と窒素との
モル比が、希ガス元素/窒素=0.1〜10の範囲であ
ることを特徴とする電子素子の製造方法である。
【0010】請求項5記載の発明は、主成分が珪素と窒
素である絶縁膜を有する電子素子の製造方法であって、
前記絶縁膜をスパッタ法で成膜するためのターゲット
が、少なくとも珪素を含んでおり、スパッタ成膜時の雰
囲気ガスが、少なくとも希ガス元素ガスと水素ガスと窒
素ガスまたはアンモニアガスの混合系であり、そのガス
分圧が、希ガス元素分圧0.20〜0.40Pa、水素
分圧0.02〜0.15Paの範囲であること、を特徴
とする電子素子の製造方法である。
【0011】請求項6記載の発明は、前記請求項4また
は請求項5の発明で、特に希ガス元素が、アルゴン元素
であることを特徴とするものである。
【0012】請求項7の発明は、前記請求項4の発明
で、特に前記絶縁膜が、220℃〜280℃の範囲で成
膜されること、を特徴とするものである。
【0013】請求項8の発明は、前記請求項4または請
求項7の発明で、特に前記電子素子が、前記絶縁膜に直
接接しているアモルファスシリコン膜を有する電子素子
であり、前記絶縁膜と前記アモルファスシリコン膜とが
ほぼ同じ温度で成膜されることを特徴とするものであ
る。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明によれば、絶縁膜である窒
化珪素薄膜の絶縁耐圧が、飛躍的に向上し、それを用い
た電子素子の絶縁耐圧が向上する。本来であれば、不純
物として歓迎されない存在であるはずの希ガス元素が、
微量ではあるが一定範囲で含まれていた方が好ましい特
性を示す理由は、詳細には解明されていないが、膜中に
珪素や窒素に比べて不活性で安定な元素が適量導入され
ることによる、一種の楔効果による膜の安定化が寄与し
ているのではないかと考えられる。一方希ガス元素が多
すぎると、窒化珪素としての優れた特性が減殺されてし
まい絶縁耐圧が悪化すると考えられる。
【0015】請求項2記載の発明によれば、電子素子が
TFTであるため、上記絶縁膜がTFTのゲート絶縁膜
および多層配線の交差部の絶縁膜として機能する。この
ためTFTのゲート電極上の絶縁膜の特性が安定化し
て、ゲート耐圧や多層配線間の絶縁耐圧が向上する。
【0016】請求項3記載の発明によれば、希ガス元素
が他の希ガス元素に比べて安価で安定的に入手できるア
ルゴン元素を用いているため、請求項1または請求項2
記載の発明を、安価で安定的に実施できる。このこと
は、産業上非常に有効なことである。
【0017】請求項4記載の発明によれば、主成分が珪
素と窒素である絶縁膜をCVD法で形成する電子素子を
製造するに際して、上記絶縁膜を成膜するための希釈ガ
スとして窒素と希ガス元素とを用いており、窒素と希ガ
ス元素との混合比を、希ガス元素/窒素=0.1〜10
の範囲としているため、絶縁膜中に所定量の希ガス元素
を導入することができ、電子素子の絶縁耐圧が向上す
る。
【0018】希ガス元素ガスは電離しやすさを示す特性
である電離特性が窒素と異なるため、希釈ガスに希ガス
元素を添加して混合ガスの組成を制御することにより、
CVD成膜中のプラズマ密度とプラズマのポテンシャル
とを独立に制御することができる。本発明者らの実験に
よれば、希釈ガスの窒素含有率を増やすと、プラズマの
ポテンシャルが増加する。つまり、適度な窒素含有率で
あれば、緻密で良質な絶縁膜が得られるが、窒素組成を
増やしすぎると、成膜中の膜に損傷を与えることにつな
がる。一方希ガス元素組成は、プラズマ密度の制御に関
係し、希ガス元素含有率が少ないとプラズマ密度の分布
は良好であるが密度が低く、逆に希ガス元素含有率が多
過ぎると、プラズマ密度の分布が悪くなり、基板端部で
の異常放電が起こり易くなる。このため、希釈ガスの窒
素と希ガス元素の組成比には最適範囲が存在し、本請求
項の組成範囲であれば成膜中の膜に損傷を与えることな
く、また異常放電を起こすこともなく、緻密で絶縁耐圧
が高い良質な絶縁膜が得られる。
【0019】請求項5記載の発明によれば、従来のスパ
ッタ法で作成されている絶縁膜より少ない所定量の希ガ
ス元素を導入することができ、膜構造が安定化するた
め、電子素子の絶縁耐圧が向上する。また水素ガスが適
量含まれているため、成膜された膜中の珪素原子の未結
合手に水素原子が結合し、膜中の欠陥が減少し、併せて
電子素子の絶縁耐圧が向上する。また、ターゲットとし
てシリコン結晶や窒化珪素の焼結体を用いるため、危険
で慎重な取扱いが求められるシランガスを用いなくても
よい。
【0020】請求項6記載の発明によれば、希ガス元素
として、他の希ガス元素に比べて安価で安定的に入手で
きるアルゴン元素を用いているため、請求項4または請
求項5記載の発明を、安価で安定的に実施できる。この
ことは、工業的に非常に有効なことである。
【0021】また、請求項7記載の発明によれば、前記
絶縁膜の成膜温度が220℃〜280℃と低いため、成
膜時に成膜装置の内壁からの異物の放出が少なくなる。
【0022】さらに、請求項8記載の発明によれば、絶
縁膜と前記アモルファスシリコン膜とがほぼ同じ温度で
成膜されため、一層目の膜の成膜後に基板を冷却また
は加熱する必要が無く、直ちに次の膜を成膜でき温度調
節工程に長時間を要する必要がなくなる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)本発明による電子素子が容量素子である実
施例を、図2を用いて説明する。図2(A)は容量素子
27の平面略図、図2(B)は図2(A)の1点鎖線部
の断面略図である。容量素子27の構成は、縦横各1cm
の基板5表面に、下側配線端子28およびそれに接続さ
れている下側配線21と、上側配線端子29およびそれ
に接続されている上側配線23とが絶縁膜25を介して
形成されている。下側配線21と上側配線23との交差
箇所は、10行×10列で100箇所有り、各配線はC
rで形成されており、その膜厚及び線幅は0.1μm及
び7μmとした。また絶縁膜25は後に詳述するCVD
法で成膜し、その膜厚は0.3μmとした。
【0024】膜は珪素と窒素を主成分とし、元素比が約
3:4である窒化珪素薄膜であり、膜中のアルゴン元素
含有率が0atm %(従来の絶縁膜)から3atm %を越え
るものまでの絶縁膜25を用いた。なおアルゴン元素の
定量分析は、パーキンエルマ社製SIMS6600を用
いて行った。この容量素子27で電荷は、下側配線21
と上側配線23との100箇所の交差部に保持される。
この容量素子27を用いて、下側配線端子28と上側配
線端子29との間の絶縁耐圧をヒューレットパッカード
社製#4142Bを用いて測定した。
【0025】この結果を図1に示した。図1で、縦軸は
絶縁耐圧を、横軸は膜中のアルゴン元素含有率を表して
いる。絶縁耐圧としては、一般的に50ボルト以上必要
であり、図1から明らかなように、容量素子27の絶縁
膜25のアルゴン元素の含有率が0.01atm %に満た
ないと絶縁耐圧は50ボルト以下であり、逆にアルゴン
元素の含有率が3atm %を越えても絶縁耐圧は50ボル
ト以下であり、アルゴン元素の含有率としては、0.0
1atm %〜3atm %が適しており、さらに望ましくは、
1atm %〜2atm %であることが確認された。
【0026】上記絶縁膜25の内部応力をフレクサス社
製基板応力測定装置を用いて測定した結果を図5に示し
た。図5で、縦軸は内部応力を、横軸は膜中のアルゴン
元素含有率を表している。内部応力は、一般的に絶対値
が小さい方が良好であり、±4×109 dyn /cm2 以内
であることが必要であるとされている。図5から明らか
なように、容量素子27の絶縁膜25のアルゴン元素の
含有率が0.01atm%に満たないと内部応力は4×1
9 dyn /cm2 を越えており、逆にアルゴン元素の含有
率が3atm %を越えても内部応力は−4×109 dyn /
cm2 以下であり、アルゴン元素の含有率としては、0.
01atm %〜3atm %が適しており、さらに望ましく
は、1atm %〜2atm %であることが確認された。
【0027】以上詳述したように、アルゴン元素の含有
率が0.01atm %〜3atm %の範囲である窒化珪素薄
膜を絶縁膜として用いた本実施例記載の容量素子であれ
ば、単層の絶縁膜であっても十分な絶縁耐圧を有してい
ることが確認された。
【0028】次に、本実施例で用いた絶縁膜25の成膜
方法を詳述する。絶縁膜25は表1に示したA〜Fまで
の各種条件のCVD法により、アネルバ社製平行平板型
インラインタイプの成膜装置を用いて成膜した。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示した成膜条件で形成した絶縁膜2
5の膜特性を表2に示した。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、主成分は全ての
条件とも珪素と窒素であり、その元素組成比は、X線光
電子分光分析装置(パーキンエルマ・PHI5500)
による定量の結果約3:4であった。膜中のアルゴン元
素含有率は、ガス組成中にアルゴンガスが含まれていな
い従来の成膜方法の場合(成膜条件A)には、当然0at
m %であり、ガス組成の希釈ガス(窒素+アルゴン)を
全てアルゴンガスとした場合(成膜条件F)には、3.
5atm %であった。このように希釈ガスの組成を、窒素
100%またはアルゴン100%とした場合には、絶縁
耐圧は10ボルトと低かった。これに対して、成膜条件
B〜Eに示したように、希釈ガスのアルゴン/窒素の値
が0.1(成膜条件B)〜10(成膜条件E)の範囲で
は、絶縁膜中に0.01atm %〜3atm %のアルゴン元
素が取り込まれ、図1にも示したように、それぞれ50
ボルト以上の良好な絶縁耐圧を示した。さらに、成膜条
件C,Dに示したように、希釈ガスのアルゴン/窒素の
値が0.33(成膜条件C)〜3(成膜条件D)の範囲
では、絶縁膜中に1atm %〜2atm %のアルゴン元素が
取り込まれ、それぞれ150ボルト以上である、更に良
好な絶縁耐圧を示した。
【0033】また、表2に示したように、成膜条件によ
り内部応力が変化し、希釈ガスの組成を、窒素100%
(成膜条件A)またはアルゴン100%(成膜条件F)
とした場合には、内部応力はそれぞれ4.2×109 dy
n /cm2 および−5.6×109 dyn /cm2 と大きな絶
対値を示していた。このような素子では、内部応力は、
±4×109 dyn /cm2 以内であることが必要であると
されている。これに対して、成膜条件B〜Eに示したよ
うに、希釈ガスのアルゴン/窒素の値が0.1(成膜条
件B)〜10(成膜条件E)の範囲では、図5にも示し
たように、内部応力はそれぞれ2×109 dyn /cm2
−3.8×109 dyn /cm2 と小さな絶対値を示してい
た。さらに、成膜条件B〜Dに示したように、希釈ガス
のアルゴン/窒素の値が0.1(成膜条件B)〜3(成
膜条件D)の範囲では、内部応力は±2×109 dyn /
cm2 の範囲に納まっており、更に良好な内部応力の特性
を示した。
【0034】さらに、表1に示した成膜条件のうち、成
膜温度だけを280℃として絶縁膜25の成膜を行っ
た。その結果、膜元素組成および絶縁耐圧は表2に示し
た特性と同等で、内部応力のみ約2×109 dyn /cm2
引っ張り応力側にシフトした。つまり、希釈ガスの組成
を、窒素100%(成膜条件A)またはアルゴン100
%(成膜条件F)とした場合には、内部応力はそれぞれ
7×109 dyn /cm2 および−4×109 dyn /cm2
大きな絶対値を示し、成膜条件B〜Eに示したように、
希釈ガスのアルゴン/窒素の値が0.1(成膜条件B)
〜10(成膜条件E)の範囲では、図5にも示したよう
に、内部応力はそれぞれ4×109 dyn /cm2 〜−2×
109 dyn /cm2 と小さな絶対値を示していた。さら
に、成膜条件C〜Eに示したように、希釈ガスのアルゴ
ン/窒素の値が1(成膜条件C)〜10(成膜条件E)
の範囲では、内部応力は±2×109 dyn /cm2 の範囲
に納まっていた。
【0035】以上説明したように、成膜条件B〜成膜条
件Eで、絶縁膜25の絶縁耐圧は50ボルト以上であ
り、内部応力は±4×109 dyn /cm2 の範囲内に納ま
り、これらの絶縁膜を用いた容量素子は、従来の絶縁膜
を用いたものより良好なものであることが確認された。
【0036】また、表1には原料ガス(シラン+アンモ
ニア)の元素組成が1:2である条件を示したが、この
比を約1:10まで変化させても、ほぼ同等の膜特性が
得られた。さらに、原料ガス(シラン+アンモニア)の
流量に対して、希釈ガス(窒素+アルゴン)の流量がほ
ぼ10倍である例を表1に示したが、希釈ガスは約50
倍程度まで増やしても、表2に示した膜特性と同等の膜
特性をそなえた絶縁膜が得られ、これらの絶縁膜を用い
た容量素子は、従来の絶縁膜を用いたものより良好なも
のであることを確認した。また、絶縁膜成膜時の高周波
電力が0.11W/cm2 である条件を示したが、高周波
電力を0.4W/cm2 まで高めてもほぼ同様の膜質の絶
縁膜が得られており、この絶縁膜を用いた容量素子は、
従来の絶縁膜を用いたものより良好なものであることを
確認した。
【0037】(実施例2)図3および図4は、TFT1
を用いたアクティブマトリクス液晶表示素子の基板の一
部を示す図である。このTFTアレー電子素子の多層金
属配線の交差部の絶縁膜3に、実施例1で用いた絶縁膜
を適用した実施例を説明する。なお図4は、図3の1点
鎖線部の断面略図である。TFTの基本的構造は従来よ
り知られている、逆スタガ構造であり、片面に画素電極
となる所定の形状の透明電極7を形成したガラス製の基
板(コ−ニング#7059)5の表面に、Crの膜厚が
0.1μmで幅が7μmのゲート配線10とそれに続く
幅が13μmのゲート電極9とが形成されている。基板
5およびゲート配線10の上には、膜厚0.3μmの窒
化珪素より成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3の
表面には、水素により安定化されたアモルファスシリコ
ンよりなる半導体層15(膜厚0.2μm)が、さらに
チャネル部を介して、リンが添加されたアモルファスシ
リコンよりなるオーミックコンタクト層17(膜厚0.
02μm)およびCrよりなり幅が12μmのソース電
極11とドレイン電極13とが積層されている。ソース
電極11には、幅が7μmのソース配線12が接続され
ており、ドレイン電極13には、コンタクトホールを介
して透明電極7が接続されている。このTFT1のチャ
ネル長は7μm、チャネル幅は12μmとした。
【0038】このようなTFTにおいて、ゲート配線1
0とソース配線12との間の絶縁耐圧を実施例1と同様
に評価したところ、絶縁膜中のアルゴン元素の含有率に
従い、容量素子で得られた図1と同様の耐圧特性が得ら
れ、アルゴン元素の含有率が0.01atm %〜3atm %
の範囲である窒化珪素薄膜を絶縁膜として用いたTFT
では、単層の絶縁膜であっても十分な絶縁耐圧を有して
いることが確認された。なお、これらのTFTのしきい
値、オン電流、オフ電流はすべて従来のアルゴン元素が
含有されていない窒化珪素の絶縁膜を用いたTFTの特
性と同等であり全く問題なかった。
【0039】本実施例で用いた絶縁膜25の成膜方法
は、前記実施例1と同様であり、前記表1に示したA〜
Fまでの各種条件、および前記実施例1と同様に成膜温
度、原料ガス組成、原料ガスの流量に対する希釈ガスの
流量等の条件を変えたCVD法により成膜した。この結
果得られた絶縁膜25の膜特性は前記表2に示した膜特
性と同様であり、主成分は全ての条件とも珪素と窒素で
あり、その元素組成比は約3:4であり、膜中のアルゴ
ン元素含有率は、成膜時のガス組成中の希釈ガスのアル
ゴンガス含有率に従い、0atm %〜3.5atm %であっ
た。また絶縁耐圧、内部応力とも前記実施例1で示した
通りであった。
【0040】以上説明したように、実施例1で説明した
絶縁膜と同様の絶縁膜を用いることにより、絶縁膜25
の絶縁耐圧は50ボルト以上であり、内部応力は±4×
109 dyn /cm2 の範囲内に納まり、これらの絶縁膜を
用いたTFTは、従来の絶縁膜を用いたものより良好な
ものであることが確認された。
【0041】(実施例3)本実施例が実施例2と異なる
点は、用いている絶縁膜25の成膜方法だけであり、以
下にその形成に用いたスパッタ法に付いて詳述する。絶
縁膜25は表3に示したG〜Lまでの各種条件のスパッ
タ法により成膜した。また表3には、形成された絶縁膜
25の膜特性も併せて記載した。
【0042】
【表3】
【0043】表3かららかなように、形成された膜の
主成分は全ての条件とも珪素と窒素であり、その元素組
成比は実施例1同様約3:4であった。雰囲気ガスのア
ルゴンガス分圧が、0.10Pa(成膜条件G・J)で
は、ターゲットの種類、水素分圧、成膜温度に関わらず
プラズマが安定せず、ほとんど成膜されなかった。なお
雰囲気ガスとして他に、窒素ガスまたはアンモニアガス
を用いた(ターゲットとして珪素を用いた成膜条件G〜
Iでは一部反応ガスとして窒素元素が膜中に取り込まれ
ている)。これに対して、雰囲気ガス組成中のアルゴン
ガス分圧が0.20Pa〜0.40Pa(成膜条件H・
K)に増加するに従い、プラズマが安定し、安定して成
膜が行われ、膜中のアルゴン元素含有率は、0.01a
tm%〜3atm%に増加した。また従来より行われて
いる0.50Pa(成膜条件I・L)程度アルゴンガス
を含む雰囲気ガスでの成膜では、膜中のアルゴン含有率
は5atm%であった。
【0044】成膜された窒化珪素薄膜の絶縁耐圧及び内
部応力は表3に示したように、成膜条件Hおよび成膜条
件Kで良好な結果を示し、TFTの絶縁膜として用いる
のに十分な膜特性を示した。これに対し、従来より行わ
れているアルゴンガスを多量に用いるスパッタ法(成膜
条件I・L)では、絶縁耐圧は10ボルト程度、内部応
力は−6×109 dyn /cm2 程度であり、TFTの絶縁
膜として用いるには、不十分な特性であった。
【0045】以上説明したように、成膜条件Hおよび成
膜条件Kで、絶縁膜25の絶縁耐圧は50ボルト以上で
あり、内部応力は±4×109 dyn /cm2 の範囲内に納
まり、これらの絶縁膜を用いたTFTは、従来の絶縁膜
を用いたものより良好なものであることが確認された。
【0046】本実施例の雰囲気ガス組成中の水素分圧
は、0.02〜0.15Paであり、この範囲では、ほ
ぼ同等の膜特性が得られた。この水素元素は、窒化珪素
膜中の未結合手の終端処理に寄与しているものと考えら
れる。また、表3には全圧力が2.0Paである条件を
示したが、全圧力が約1.0Pa〜7.0Paであれ
ば、ほぼ同等の膜特性が得られた。また、本実施例によ
れば、ターゲットとしてシリコン結晶や窒化珪素の焼結
体を用いるため、危険で慎重な取扱いが求められるシラ
ンガスを用いなくてもよいという効果も得られた。
【0047】(実施例4)本実施例が実施例1と異なる
点は、絶縁膜25の形成方法だけであり、以下にその形
成に用いたイオン注入法に付いて詳述する。前記成膜条
件Aで得られた絶縁膜に対して、イオン注入法によりア
ルゴン元素をドープした。アルゴンのドープは、バリア
ン社製の熱陰極放電型のイオン源を持った装置を用いて
行い、加速電圧は150kVとし、イオン電流は800
μAで行った。種々の処理時間で得られた膜中のアルゴ
ン元素含有量は、前記同様パーキンエルマ社製SIMS
6600を用いて行った。この結果、前記表2に示した
結果と同様に、アルゴン元素の含有率が0.01atm %
〜3atm %の範囲で、50ボルト以上の良好な絶縁耐圧
が得られた。以上のように、アルゴン元素の含有率が
0.01atm %〜3atm %の範囲である窒化珪素薄膜を
絶縁膜として用いた本実施例記載の容量素子であれば、
単層の絶縁膜であっても十分な絶縁耐圧を有しているこ
とが確認された。
【0048】以上詳述したように、窒化珪素の絶縁膜
は、CVD法、スパッタ法あるいはイオン注入法といっ
た絶縁膜の製法の如何に関わらず、膜中にアルゴン元素
を0.01atm %〜3atm %含むことにより、良好な絶
縁耐圧を持った膜となる。このため、このような絶縁膜
を用いる電子素子では単層の絶縁膜で十分な絶縁耐圧が
得られた。
【0049】(実施例5)本発明による電子素子がMO
S型トランジスタである実施例を説明する。MOS型ト
ランジスタのパシベーション膜として、前記表1記載の
成膜方法で成膜した窒化珪素の絶縁膜をもちいた。本実
施例でもMOS型トランジスタの各種特性が安定化し
た。その内でパッシベーション膜の特性に敏感に依存す
る、ナトリウムイオンの浸透性について図8を用いて詳
細に説明する。図8は膜中のアルゴン元素含有率とパシ
ベーション膜中に浸透したナトリウムイオンのピーク濃
度との関係を示すものである。ナトリウムイオンの浸透
試験は、試料であるMOS型トランジスタを一般室内大
気の雰囲気中で20時間550℃に加熱して行なった。
なお、ナトリウムイオンのピーク濃度の測定は前記パー
キンエルマ社製SIMS6600を用いて、膜を深さ方
向にスパッタリングしながら行った。
【0050】この図8から明らかなように、MOS型ト
ランジスタのパシベーション膜のアルゴン元素の含有率
が0.01atm %〜3atm %であると、ナトリウムイオ
ンの浸透量が非常に少ないことが確認された。この結果
は、アルゴン元素の含有率が0.01atm %〜3atm %
であるパシベーション膜が非常に緻密な膜であることを
表わしており、MOS型トランジスタの絶縁耐圧も前記
表2の結果から予想される通り良好であった。
【0051】以上希ガス元素がアルゴン元素である実施
例を説明したが、本発明の効果はこれに限られるもので
はなく、ヘリウム元素、ネオン元素、クリプトン元素、
キセノン元素等の希ガス元素を用いても有効であるが、
他の希ガス元素に比べて安価で安定的に入手できるアル
ゴン元素を用いていることが産業上は最適である。
【0052】(実施例6)本実施例では、実施例2と同
様のTFTアレー電子素子の絶縁膜3、アモルファスシ
リコンよりなる半導体層15、さらにリンが添加された
アモルファスシリコンよりなるオーミックコンタクト層
17をすべて250℃で成膜した。絶縁膜3の他の成膜
条件は表1Cによっており、他の諸条件は、実施例2と
同様とした。本実施例の絶縁膜3、アモルファスシリコ
ンよりなる半導体層15、さらにリンが添加されたアモ
ルファスシリコンよりなるオーミックコンタクト層17
を成膜する際の温度プロファイルを図10に実線で示し
た。比較例として、従来の希ガス元素を含まないCVD
法で絶縁膜を成膜する際の一般的成膜温度である320
℃で絶縁膜を成膜し、250℃に冷却後にアモルファス
シリコンよりなる半導体層15およびリンが添加された
アモルファスシリコンよりなるオーミックコンタクト層
17を成膜した際の温度プロファイルを図10に破線で
示した。
【0053】図10で、AおよびBはそれぞれ本実施例
および比較例での、成膜装置へ基板を投入し、前記三層
を成膜し、基板を取り出すまでの時間である。このうち
A1,B1は絶縁膜を成膜するのに要する時間(1時
間)、A2,B2はアモルファスシリコンよりなる半導
体層を成膜するのに要する時間(30分間)、さらにA
3,B3はリンが添加されたアモルファスシリコンより
なるオーミックコンタクト層を成膜するのに要する時間
(10分間)で、本実施例と比較例とで等しい。三層の
成膜に要する時間は上記のように、ともに1時間40分
であるが、基板投入から取り出しまでの時間は大きく異
なる。これは、温度制御のための時間が大きく異なるた
めである。
【0054】絶縁膜成膜温度に達するまでの時間は、比
較例では30分間を要していたが、本実施例では約20
分間であった。また、次にアモルファスシリコンよりな
る半導体層を成膜するためには、比較例では1時間30
分を要して250℃に冷却していたが、本実施例では絶
縁膜成膜温度と同温での成膜であるために、絶縁膜成膜
直後に半導体層を成膜開始できた。この結果、基板投入
から全ての成膜が終了して基板を室温まで冷却し、成膜
装置から取り出すまでに要する時間は、比較例では4時
間30分を要していたのに対し、本実施例では2時間5
0分となり、本実施例では所用時間が1時間40分(約
3割)短縮された。本実施例では、成膜のための所用時
間が大幅に短縮されたが、成膜のための装置も絶縁膜成
膜後の温度調節用の機構を必要としないため、コンパク
トになり、さらにクリーンルーム内の設置面積も狭くて
済み、非常に経済的である。
【0055】(実施例7)本実施例は、成膜温度を32
0℃、300℃、280℃、250℃さらに220℃と
し、前記実施例6と同様に絶縁膜3とアモルファスシリ
コンよりなる半導体層15とを同じ温度で成膜した。絶
縁膜3の他の成膜条件は表1Cによっており、他の諸条
件は、実施例2と同様とした。この様に成膜したアモル
ファスシリコンよりなる半導体層15中の異物の個数を
計数した。その結果を図9に示した。横軸は2層の連続
成膜温度を、縦軸は同一条件で形成した1cm2 の基板1
00枚の表面に認められた異物の個数を表した。図9よ
り、明らかに成膜温度が低い方が異物の個数が少なく、
特に成膜温度が280℃以下であると、この傾向が顕著
であった。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電子
素子では、用いている絶縁膜の絶縁耐圧が高いため、絶
縁膜が単層構成であっても必要な絶縁耐圧が得られる。
このため、本発明の電子素子は、製造するに当たって絶
縁膜を多層構成にする手間がかからない。この効果は、
TFTにおいても発揮される。また本発明の電子素子の
製造方法によれば、得られる電子素子の絶縁膜の絶縁耐
圧が高いため、絶縁膜が単層構成であっても必要な絶縁
耐圧が得られる。このため、電子素子の絶縁膜を多層構
成にする手間がかからず、単純な工程で製造することが
可能になる。さらにスパッタ法により絶縁膜を得る電子
素子の製造方法によれば、絶縁膜の形成時に、危険で慎
重な取扱いが求められるシランガスを用いる必要がな
い。希ガス元素としてアルゴン元素を用いると、本発明
を安定的・経済的に実施することが可能となる。
【0057】さらに、絶縁膜の成膜温度を低くすること
ができ、成膜中の異物発生が押さえられ、異物付着の無
い良質の膜を成膜することが可能となる。また、半導体
層であるアモルファスシリコンと同じ温度で絶縁膜を成
膜することができるため、本発明の電子素子の製造方法
では、成膜に要する時間を大幅に短縮することが可能と
なる上、製造のための成膜装置をコンパクトにすること
が可能となり、安価な装置で製造可能であるとともに、
高価な環境であるクリーンルームを有効に活用すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた絶縁膜中のアルゴン元
素含有率と絶縁耐圧との関係を示す図である。
【図2】(A)は本発明の実施例の容量素子の平面略
図、(B)は(A)の1点鎖線部の断面図である。
【図3】本発明の実施例のTFTを用いたアクティブマ
トリクス基板の一部を示す平面略図である。
【図4】図3の1点鎖線部の断面略である。
【図5】本発明の実施例の電子素子に用いた絶縁膜中の
アルゴン元素含有率と内部応力との関係を示す図であ
る。
【図6】従来のアクティブマトリクス基板用TFTアレ
ーを示す図である。
【図7】図6の1点鎖線部の断面略図である。
【図8】膜中のアルゴン元素含有率と膜中のナトリウム
イオンのピーク濃度との関係を示す図である。
【図9】成膜温度と異物発生個数との関係を示す図であ
る。
【図10】実施例と比較例の三層成膜の温度プロファイ
ルを示す図である。
【符号の説明】
1 TFT 3 絶縁膜 5 基板 7 透明電極 9 ゲート電極 10 ゲート配線 11 ソース電極 12 ソース配線 13 ドレイン電極 15 半導体層 17 オーミックコンタクト層 21 下側配線 23 上側配線 25 絶縁膜 27 容量素子 28 下側配線端子部 29 上側配線端子部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 傑 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 宮崎 正徳 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 北川 均 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 笠間 泰彦 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 岩崎 千里 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 福井 洋文 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 大見 忠弘 宮城県仙台市青葉区米ヶ袋2−1−17− 301 (56)参考文献 特開 平3−19340(JP,A) 特開 平5−129276(JP,A) 特開 昭63−261838(JP,A) 応用物理学会/薄膜・表面物理分科会 編 薄膜作製ハンドブック 共立出版 (1991−3−25)P.285−286

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁膜を具備した電子素子において、前
    記絶縁膜は主成分が珪素および窒素であり、前記珪素:
    窒素の元素比は約3:4であり、前記絶縁膜は希ガス元
    素の含有率が元素含有率0.01〜3atm %であること
    を特徴とする電子素子。
  2. 【請求項2】 前記電子素子は、薄膜トランジスタであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  3. 【請求項3】 希ガス元素は、アルゴン元素であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子素
    子。
  4. 【請求項4】 主成分が珪素と窒素である絶縁膜を有す
    る電子素子の製造方法であって、前記絶縁膜をプラズマ
    CVD法で成膜するためのガス組成が、少なくともシラ
    ンとアンモニアと窒素と希ガス元素とを含む混合ガスで
    あり、前記希ガス元素と窒素とのモル比が、希ガス元素
    /窒素=0.1〜10の範囲であることを特徴とする電
    子素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 主成分が珪素と窒素である絶縁膜を有す
    る電子素子の製造方法であって、前記絶縁膜をスパッタ
    法で成膜するためのターゲットが、少なくとも珪素を含
    んでおり、スパッタ成膜時の雰囲気ガスが、少なくとも
    希ガス元素ガスと水素ガスと窒素ガスまたはアンモニア
    ガスの混合系であり、そのガス分圧が、希ガス元素分圧
    0.20〜0.40Pa、水素分圧0.02〜0.15
    Paの範囲であることを特徴とする電子素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 希ガス元素は、アルゴン元素であること
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載の電子素子
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁膜は、220℃〜280℃の範
    囲で成膜されること、を特徴とする請求項4に記載の電
    子素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記電子素子は、前記絶縁膜に直接接し
    ているアモルファスシリコン膜を有する電子素子であ
    り、前記絶縁膜と前記アモルファスシリコン膜とがほぼ
    同じ温度で成膜されることを特徴とする請求項4または
    請求項7に記載の電子素子の製造方法。
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