JP2640563B2 - 引っ張りワイヤロープ - Google Patents

引っ張りワイヤロープ

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JP2640563B2 JP2282895A JP28289590A JP2640563B2 JP 2640563 B2 JP2640563 B2 JP 2640563B2 JP 2282895 A JP2282895 A JP 2282895A JP 28289590 A JP28289590 A JP 28289590A JP 2640563 B2 JP2640563 B2 JP 2640563B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明はワイヤロープ、特に引っ張り方向の力を伝達
するワイヤロープに関するものである。
【従来の技術】 ワイヤロープは、複数の針金(素線、鋼線)を撚り合
わせたものであるが、その中には1本の針金を芯材とし
てその外周に複数のワイヤを撚り合わせた構成のものが
ある。 この種のワイヤロープの場合、上記芯材として、予め
伸線工程により所定径とされた真直な素線が従来一般に
用いられている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のワイヤロープにおい
ては、上記のように芯材が真直な素線によって構成され
ている一方、その外周に撚り合わされた複数のワイヤは
螺旋状であることから、それらのワイヤの弾性限界内の
伸長量に比べて上記芯材の弾性限界内の伸長量が余りに
も小さく、そのため当該ワイヤロープに所定値以上の引
っ張り荷重が作用した時に、上記芯材がその周りの各ワ
イヤより先に断線してしまうのである。 その結果、芯材によって保たれていた芯材周囲の複数
のワイヤ(6本の場合、横断面六角形であり、その他ワ
イヤの本数によって多角形を呈するように撚り合わせて
いる)の相互の保形が崩れ、荷重が6本に相互に伝達さ
れなくなり、最も引っ張り作用を受けるワイヤから瞬時
のうちに順次断線してゆき、最悪の場合にはワイヤロー
プ自身の切断に至るのである。 また、複数の素線で形成された芯材を有する大荷重用
のワイヤロープの場合にも同様の切断現象が発生する。 本発明はワイヤロープに関する上記のような切断現象
に鑑み、ワイヤロープの芯材の形状を改良することによ
り、芯材切断に起因してロープ自身が容易に切断せず、
従来よりも数倍乃至数十倍疲労に強く、且つ、大きな引
っ張り強度が得られ、より大きな荷重に耐え、疲労に強
く容易に切断されない複数の素線からなる芯材の太いワ
イヤロープを提供出来るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る引っ張りワイヤロ
ープは、伸長差吸収用の小ピッチで連続する波形に予め
形成された複数の芯線を大ピッチのS撚りまたはZ撚り
にし、若しくは伸長差吸収用の小ピッチで連続する波形
に予め形成された芯線の周囲に複数の素線を大ピッチの
S撚りまたはZ撚りにして芯材を形成し、該芯材の周囲
に直接当接して撚られる複数の素線の撚り方向を芯材の
外周面を形成する撚り方向とは逆の撚り方向で、且つ、
芯材の外周を形成する部分と略同ピッチで撚り合わされ
たことを特徴とするものである。
【作 用】
本発明のワイヤロープに引っ張り荷重が作用した際
に、芯線の周囲に配設された線材がその螺旋径を細めつ
つ引っ張り方向に伸長するが、芯線には伸長差吸収用の
波形が予め形成されているので、この伸長差吸収用の波
形が直線に成る間の伸び代により、芯材と線材との間に
発生する伸長差を吸収する。 これにより、従来の真直の素線からなる芯材のよう
に、その周りのワイヤより先に芯材が先に伸ばされて断
線するといった事態を防止することが出来、その結果、
芯材によって保たれている芯材周囲の複数のワイヤの相
互の保形(六角やその他)が崩れるのを未然に防止で
き、荷重が常時各ワイヤ及び芯材に略均等に伝達される
こととなって、芯材切断に起因するロープ自体の強度低
下乃至は切断を防止できる。 また、複数の素線で形成される芯線とのワイヤと互い
に撚り方向を異ならせてあるので、引き伸ばされるよう
にしたときに、ワイヤと芯材とは右回り方向及び左回り
方向と夫々異なる方向に収縮しようとするので複数の素
線で形成された芯材でも“バラ”ける事がない。 これにより、芯材が先に伸び切って切断されてしまう
のを未然に防止することができ、大荷重用のワイヤロー
プとして従来に比べて格段の疲労試験に耐える効果を発
揮するのである。
【実施例】
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図及び第2図は夫々ワイヤロープを示す側面及び
断面図である。 これらの図面に示すようにワイヤロープ1は、1本の
鋼線(素線)からなる芯材2と、この芯材2の外周に撚
り合わされた同じく鋼線(素線)からなる複数本のワイ
ヤ3・・・3とで構成されている。 その場合に、ワイヤ3・・・3の夫々撚り方として、
この実施例においては所謂Z撚りが採用されているが、
所謂S撚りであってもよいことは勿論である。 また、図例では上記芯材2とワイヤ3・・・3とは同
じ太さの鋼線によって構成されているが、該中心となる
芯材2の径についてはワイヤ3・・・3の径より僅かに
太いのが好ましいが、細くてもよい。 上記ワイヤロープ1においては、上記芯材2は予め伸
長差吸収用の波形に形成されている。 即ち、芯材2の伸長差吸収用の波形は山形の歯から成
る歯車同士を噛合わせ、この噛み合う歯車の間に真っ直
ぐな鋼線を挿入してこの鋼線に比較的細かなピッチで二
次元方向の波形に癖づけしたものであって、第3図に線
図で示すように、該ワイヤロープ1の先端部分を解きほ
ぐすと、従来のものとは異なって中心の芯材2が伸長差
吸収用の波形に形成された上で、更にその中心の芯材2
の外周にこれを取り巻くようにして上記6本のワイヤ3
・・・3が撚り合わされている。 このような構成によれば、ワイヤロープ1の中心部に
位置する伸長差吸収用の波形に形成された芯材2の周り
に6本のワイヤ3・・・3が螺旋状に撚り合わされてい
るから、該ロープ1に引っ張り荷重が作用した際には上
記ワイヤ3・・・3がその螺旋径を小さくしつつ引っ張
り方向に沿って伸長する。 その場合に、上記中心の芯材2が従来のように真直な
鋼線によって構成されていると、撚られたワイヤ3・・
・3の伸長に伴って僅かに伸びた後断線してしまうので
あるが、上記構成のワイヤロープ1においては中心の芯
材2が伸長差吸収用の波形に形成されているので、引っ
張り荷重が作用した際に、上記ワイヤ3・・・と同じよ
うに中心の芯材2も引っ張り方向に波形から直線になる
まで伸長するのである。 これにより、従来のように中心の芯材がその周りのワ
イヤより先に断線するといった事態を未然に防止するこ
とができ、従来よりも引っ張り強度特性に優れたワイヤ
ロープを実現し得ることになる。 この実施例におけるワイヤ3の撚り方向は、右旋回
(S撚り)でも、左旋回(Z撚り)でもよい。 また、上記中心の芯材2の伸長差吸収用の波形は、螺
旋状でもよいし、螺旋状と波形を組み合わせてもよい。 次に、上記のようにして形成されたワイヤロープの特
徴を利用して第4図及び第5図に示すような複数の素線
からなる芯材を有する太いワイヤロープに構成する場合
を次に説明する。 第4図に示すワイヤロープ1Bは、12本のワイヤ3Bと、
7本の素線からなる芯材2Bとによって構成された例を示
している。 前記芯材2Bは、伸長差吸収用の波形に形成された一本
の素線2bの周囲に多数(6本)の直線の素線2b′・・・
を右旋回または左旋回に撚り合わせて形成するものであ
る。 この芯材2Bを中心として、その周囲に実質的に円形に
12本のワイヤ3B・・・・が配置され、前記多数の素線2
b′と撚り合わされて一体になっている。 そして、前記ワイヤ3Bの撚り方向が右旋回の場合には
前記芯材2Bは、左旋回となる。 第5図は、別の実施例を示すもので、この図面に示す
ワイヤロープ1Cは、9本のワイヤ3Cと、これらの中心に
位置され、3本の伸長差吸収用の波形の芯材2Cを右旋回
または左旋回に撚り合わせて形成された芯材2Cとで構成
されており、芯材2Cの撚り方向とその外周に配設される
9本のワイヤ3Cとは同ピッチて、且つ撚り方向は異なら
せてある。 即ち、ワイヤ3Cの撚り方向が右旋回の場合には芯材2C
の撚り方向は、左旋回となる。 上述した各実施例において述べた芯材となる伸長差吸
収用の波形とは、ジグザクや螺旋、或いはこれらの組み
合わせをも含むものである。 また、撚り合わされた芯材2B・2Cとその周囲に位置す
るワイヤ3B・3C同士は同ピッチで互いに撚り方向を異な
らせてあるので、引き伸ばされるようにしたときに、伸
長差吸収用の波形の芯線側に互いに締めつけ合う方向に
収縮しようとするので、交叉状に点接触する部分で複数
の素線からなる芯材2B・2Cは内方に締めつけられ、“バ
ラ”ける事がない。 しかも、この撚り芯材を構成する芯材2B・2C、この芯
材2B・2Cの周囲に配置された複数のワイヤ3B・3Cの全て
が波形であるので、この芯材2B・2C自身が伸び代を有す
ることとなって、この撚られ芯材2B・2Cと外側の前記複
数のユニットと共に延びることができて、この撚られた
芯材2B・2C自身が先に伸び切って切断されてしまうのを
未然に防止することができるのである。 因みに、本出願人が本発明によるワイヤロープで疲労
試験をしてところ、従来品では6千回の疲労試験回数で
破断していたものが60万回の疲労試験に耐えられる程の
驚異的な耐久性の向上を確認できたのである。
【発明の効果】
本発明にかかるワイヤロープによれば、ワイヤロープ
の芯材の形状を伸び代を備えるように波形或いは螺旋状
に改良することにより、芯材切断に起因してロープ自身
が容易に切断せず、従来よりも格段に疲労に強く、且
つ、大きな引っ張り強度が得られるに効果を奏するに至
った。 また、より大きな荷重に耐える為に、一本の伸長差吸
収用波形の素線の周囲に複数の伸長差吸収用波形の素線
を撚り合わせたり、伸長差吸収用波形の素線を撚り合わ
せて形成された芯材を有する本発明の3ワイヤロープで
は、伸長差吸収用の波形を形成した素線、及びその周囲
に大ピッチで撚り合わされた素線乃至ワイヤにより、伸
長差吸収用の波形が伸ばされる傾向にあるが、この伸長
差吸収用の波形が小ピッチで形成されている為に、外周
に大ピッチで撚り合わされた素線乃至ワイヤ内には数多
くの伸長差吸収用の波形が有る状態になり、本発明のワ
イヤロープに大荷重が作用し、周囲の素線が伸びても、
この数多くの伸長差吸収用の波形が伸びるので充分な伸
び代を確保出来、芯材とワイヤとが協同して大きな荷重
を受け止める事ができ、疲労に強くて容易に切断されな
い大荷重用のワイヤロープを提供できるに至ったのであ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明のワイヤロープの実施例を示すもので、第
1図はワイヤロープの側面図、第2図は、第1図II−II
線で切断した断面図、第3図は上記ワイヤロープの先端
部分を解きほぐした状態を示す簡略図、第4図は太く形
成されたワイヤロープの横断面図、第5図はその変形例
のワイヤロープの横断面図である。 1……ワイヤロープ、2・2B・2a・2b′2c……芯材、3
・3B・3a・3b′3c……ワイヤ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸長差吸収用の小ピッチで連続する波形に
    予め形成された複数の芯線を大ピッチのS撚りまたはZ
    撚りにし、若しくは伸長差吸収用の小ピッチで連続する
    波形に予め形成された芯線の周囲に複数の素線を大ピッ
    チのS撚りまたはZ撚りにして芯材を形成し、該芯材の
    周囲に直接当接して撚られる複数の素線の撚り方向を芯
    材の外周面を形成する撚り方向とは逆の撚り方向で、且
    つ、芯材の外周を形成する部分と略同ピッチで撚り合わ
    されたことを特徴とする引っ張りワイヤロープ。
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