JP2640290B2 - 先行待機型ポンプの吐出し水量測定装置および吐出し水量測定方法 - Google Patents

先行待機型ポンプの吐出し水量測定装置および吐出し水量測定方法

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JP2640290B2
JP2640290B2 JP2225229A JP22522990A JP2640290B2 JP 2640290 B2 JP2640290 B2 JP 2640290B2 JP 2225229 A JP2225229 A JP 2225229A JP 22522990 A JP22522990 A JP 22522990A JP 2640290 B2 JP2640290 B2 JP 2640290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、通常のポンプ運転水位以下で空気が吸引混
合される水位から全速運転を行なわせる先行待機型ポン
プの吐出し水量を測定するための吐出し水量測定装置お
よび吐出し水量測定方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、都市部において市街地化や宅地化による舗装率
の向上および下水管渠の普及等によって、雨水がポンプ
設備に急激かつ大量に流入する傾向にある。しかし、こ
の大量の雨水が流入するのに充分な容量の吸水槽を設備
することは、土地が高価である等のため経済的に困難で
ある。そこで、吸水槽の容量が充分でなく、水位が大幅
に急激に変化をし易い。この水位の急激な変化に対応す
るために、雨水の流入を予測して予めポンプを全速運転
状態とする先行待機運転が試みられている。
この先行待機運転にあっては、通常のポンプ運転水位
以下で全速運転がなされるので、気水混合運転状態およ
び気中運転状態を生じさせる。そこで、気水混合運転状
態における異常な振動や騒音を軽減する試みとして、第
8図に示すごとく、大気に連通する吸管10が、立軸ポン
プ12の羽根車14より下方の羽根車ケーシング16または吸
入ベルマウス18に開口されたものが提案されている。な
お、第8図で、20は吸込水槽である。
この第8図に示す先行待機型ポンプは、羽根車14の入
口部に生じる負圧により空気が自然に吸気管10を介して
立軸ポンプ12内に吸引されるので、異常な振動や騒音の
発生が軽減される。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記第8図に示す先行待機型ポンプにあっ
ては、吸引された空気が吐出し流量に混合されており、
吐出し流量から混合された空気量を除いた吐出し水量を
正確に測定することが困難である。これは従来の空気が
混入されない状態で運転するポンプであるならば、予め
ポンプの実揚程と吐出し水量との一本の特性曲線を求
め、ポンプの実揚程の測定値から簡単に吐出し水量を算
出することができる。しかしながら、先行待機型ポンプ
にあっては、性能が空気量と吐出し水量の混合比をパラ
メータとして、実揚程と吐出し流量(空気量+吐出し水
量)の特性曲線群で表わされ、実揚程の測定値のみから
吐出し水量を算出することができない。
本発明は、上述のごとき従来の先行待機型ポンプの事
情に鑑みてなされたもので、実揚程と吸込まれる空気量
とから吐出し水量が正確に算出されるようにした先行待
機型ポンプの吐出し水量測定装置および吐出し水量測定
方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するために、本発明の先行待機型ポ
ンプの吐出し水量測定装置は、立軸ポンプの羽根車より
下方の羽根車ケーシングまたは吸込ベルマウスに大気と
連通する吸気管を開口し、この吸気管から立軸ポンプ内
に吸引される空気量を測定する空気量測定手段を設け、
吸込水槽の水位を測定する吸込水槽水位測定手段を設
け、吐出し水槽の水位を測定する吐出し水槽水位測定手
段を設け、前記空気量測定手段から出力される前記空気
量に応じた信号と、前記吸込および吐出し水槽水位測定
手段からそれぞれ出力される前記水位に応じた信号と、
予め実測された前記立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出
し水量の性能特性データまたはそれらの関係式とから、
演算手段で吐出し水量を演算するように構成されてい
る。
そして、前記吸込水槽水位測定手段と前記吐出し水槽
水位測定手段に代えて、前記吸込水槽と前記吐出し水槽
にそれぞれ水圧測定手段を配置し、これらの水圧測定手
段から出力される水圧に応じた信号およびこれらの水圧
測定手段が配置された高低差と、前記空気量に応じた信
号と、予め実測された前記立軸ポンプの空気量と実揚程
と吐出し水量の性能特性データまたはそれらの関係式と
から、演算手段で吐出し量を演算するように構成しても
良い。
さらに、前記吐出し水槽水位測定手段に代えて、前記
立軸ポンプの吐出し圧力を測定する吐出し圧力測定手段
を設け、前記吸込水槽水位測定手段から出力される信号
と、前記吐出し圧力測定手段から出力される信号と、前
記空気量測定手段から出力される信号と、予め実測され
た前記立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出し水量の性能
特性データまたはそれらの関係式とから、演算手段で吐
出し水量を演算するように構成しても良い。
そしてさらに、前記吐出し水槽水位測定手段に代え
て、前記吐出し水槽に水圧測定手段を配置し、前記吸込
水槽水位測定手段から出力される信号と、前記水圧測定
手段から出力される信号およびこの水圧測定手段が配置
された高さと、前記空気量測定手段から出力される信号
と、予め実測された前記立軸ポンプの空気量と実揚程と
吐出し水量の性能特性データまたはそれらの関係式とか
ら、演算手段で吐出し水量を演算するように構成しても
良い。
また、本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測定方
法は、予め実測された立軸ポンプの実揚程と前記立軸ポ
ンプ内に吸引される空気量および前記立軸ポンプから吐
出される吐出し水量の性能特性データから、前記実揚程
と前記空気量および前記立軸ポンプから吐出される空気
量と吐出し水量の混合比の関係式を算出し、吸込水槽水
位測定手段および吐出し水槽水位測定手段から出力され
るそれぞれの水位に応じた信号から実揚程を算出し、こ
の実揚程と空気量測定手段から出力される前記空気量と
から前記関係式をニュートン・ラフソン法により近似計
算して前記混合比を特定し、この混合比と前記空気量か
ら前記立軸ポンプから吐出される吐出し水量を演算す
る。
そして、吸込水槽および吐出し水槽の水位に応じた信
号に代えて、吸込水槽および吐出し水槽の底に配置され
た水圧測定手段から出力される水圧に応じた信号と前記
吸込水槽と吐出し水槽の底の高低差から実揚程を算出
し、この実揚程と空気量から吐出し水量を演算しても良
い。
さらに、前記吐出し水槽の水位に応じた信号に代え
て、前記立軸ポンプの吐出し圧力に応じた信号を用い、
この信号と前記吸込水槽の水位に応じた信号から実揚程
を算出しても良い。
そしてさらに、前記吐出し水槽の水位に応じた信号に
代えて、前記吐出し水槽に配置された水圧測定手段から
出力される信号およびこの水圧測定手段が配置された高
さから実揚程を算出しても良い。
(作用) 予め実測された立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出し
水量の性能特性データから、空気量と吐出し水量の混合
比をパラメータとして実揚程と吐出し流量の特性曲線群
が得られる。さらに、これらの特性曲線群は、実揚程と
空気量および混合比の関係式として表わされる。そこ
で、吸水槽水位と吐出し水槽で実測される水位差から実
揚程を求め、この実揚程と実測される空気量を関係式に
与えて混合比を演算し、さらに混合比と空気量から吐出
し水量が演算される。
そして、吸水槽と吐出し水槽で実測される水圧差から
実揚程を求め、この実揚程と空気量から吐出し水量が演
算される。
さらに、吸水槽の水位と立軸ポンプの吐出し圧力から
実揚程が求められる。そしてさらに、吸水槽の水位と吐
出し水槽の圧力からも実揚程が求められる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図ないし第5図を参照し
て説明する。第1図は、本発明の先行待機型ポンプの吐
出し水量測定装置の一実施例の構造図であり、第2図
は、第1図に示す立軸ポンプの吐出し流量に対する実揚
程および効率を示す特性図であり、第3図は、空気量と
吐出し水量の混合比に対する最高効率点流量を示す特性
図であり、第4図は、吐出し流量と最高効率点流量の流
量比に対する実揚程を示す特性図であり、第5図は、第
1図の演算手段で行なわれる吐出し水量を演算するため
の一例のフローチャートである。
まず、第1図を参照してその構造を説明する。吸水槽
20に、吸気管10を備えた立軸ポンプ12が配置され、この
立軸ポンプ12に、蝶形弁22と伸縮管24および漸拡管26が
順次に連結され、漸拡管26が吐出し水槽28に開口され
る。吸気管10には、立軸ポンプ12内に吸引される空気量
を測定するための空気量測定手段30が設けられ、空気量
に応じた信号が演算手段32に与えられる。また、吸込水
槽20には、水位を測定する吸込水槽水位測定手段34が設
けられ、吸込み水位に応じた信号が演算手段32に与えら
れる。同様に、吐出し水槽28には、水位を測定する吐出
し水槽水位測定手段36が設けられ、吐出し水位に応じた
信号が演算手段32に与えられる。そして、演算手段32
で、測定された水位差から実揚程hを演算し、さらにこ
の実揚程hと空気量Qaとから吐出し水量Qwを後述のごと
く演算する。ここで、実揚程hは、吐出し水位と吸込み
水位の差から求まることは周知のとおりである。なお、
吐出し水槽28と吸込水槽20の両水面には同じ大気圧が加
わるものとする。さらに、演算手段32より吐出し水量Qw
の演算結果に応じた信号が表示手段38に与えられて吐出
し水量Qwが適宜に表示される。
次に、演算手段32における吐出し水量Qwの演算方法に
ついて説明する。予め立軸ポンプ12の特性を製造工場等
にて正確に多数の点で実測して、吐出し流量q(Qa+Q
w)に対する実揚程hと効率ηを、混合比R(Qa/Qw)を
パラメータとして第2図のごとく図示する。特性の実測
において、吐出し水量Qwは例えば吐出し水槽28から流出
する水量をJIS B 8302に規定する「せき」により測
定する。また、空気量Qaは、体積量として空気量測定手
段30で、例えば空気が通過する管内面積とその流速との
積により求まる。そして、流入される空気は、大気圧状
態で吸込まれ、立軸ポンプ12を通過した後は、吐出し水
槽28の自由水面から大気に解放されるので、空気量Qaお
よび吐出し水量Qwの測定に空気の圧縮性を考慮する必要
はない。なお、立軸ポンプ12内に空気が混入すること
で、全揚程が大きく変化することは公知の通りである。
実際に特性を測定する手段は、吐出し水量Qwが一定値と
なるように、吸込水槽20の吸込み水位と蝶形弁22を調整
するならば、吸込み水位が変化するのに応じて吸込まれ
る空気量Qaが変化する。そこで、吐出し水位と吸込み水
位の差から実揚程hを求め、この実揚程hと吐出し水量
Qwと空気量Qaの関係が求まる。言い換えれば、空気量Qa
の混合比Rをパラメータとした吐出し流量(Qa+Qw)と
実揚程hの第2図に示すグラフが求まる。この第2図
で、混合比Rが0%、2%、4%、6%のそれぞれの最
高効率点流量はW1、W2、W3、W4である。そして、第2図
から求めた最高効率点流量Wと混合比Rの特性図が第3
図として示せる。この第3図を示す関係式を W=C0+C1R+C2R2+C3R3 ・・・(1) で示せば、実測データを(1)式に代入して係数C0
C1、C2、C3の値を最小二乗法で求めることができる。そ
して、これらの係数C0、C1、C2、C3は定数である。
さらに、第2図の流量qに対する実揚程hの特性曲線
を最高効率点流量Wで規格化した。流量比ζ(q/W)に
対する実揚程hの特性曲線が第4図である。ここで、第
4図の各混合比Rをパラメータとする関係式はそれぞれ h=A0+A1ζ+A2ζ+A2ζ+A4ζ ・・・(2) で示せる。そして、第4図のデータを(2)式に代入し
て各混合比Rの曲線ごとに、係数A0、A1、A2、A3、A4
値を最小二乗法で求めれば、各混合比Rごとに定数が定
まる。ここで、係数A0は、混合比Rの変化に応じて変化
し、Rを変数とする関係式で示せる。同様に係数A1
A2、A3、A4が混合比Rを変数とする関係式で示される。
ところで(1)式と ζ=q/W ・・・(3) q=Qa+Qw ・・・(4) R=Qa/Qw ・・・(5) より、流量比ζは、 ζ=(1+1/R)×Qa/(C0+C1R+C2R2+C3R3) ・・・(4) と示すことができる。したがって、(2)式を変形した g=A0+A1ζ+A2ζ+A3ζ+A4ζ−h=0 ・・・(2′) は、実測できる実揚程hと空気量Qaを定数と考えれば、
g(R)と変数がRだけの関係式として示される。
そこで、この(2′)式からニュートン・ラフソン法
により混合比Rを求め、さらにこの混合比Rから吐出し
水量Qwを求める手順を第5図のフローチャートにより説
明する。
まず、混合比Rの仮の初期設定数X1とニュートン・ラ
フソン法の収束計算を打ち切るためのしきい値εとを適
宜に設定する(ステップ)。次に、実測された空気量
Qaと実揚程hが入力される(ステップ)。ここで、空
気量Qaが零であれば(ステップ)、立軸ポンプ12は空
気を吸引しない通常排水域で運転されており、従来の流
量計算により立軸ポンプ12の流量qと実揚程hの特性曲
線を参照して実揚程hから直ちに流量qが演算される
(ステップ)。ステップで、空気量Qaが零でなけれ
ば、混合比Rを初期設定値X1に設定し(ステップ)、
さらに関係式(2′)をニュートン・ラフソン法で近似
計算して新たな近似値を求める(ステップ)。この新
たな近似値と前の近似値との誤差の絶対値がしきい値ε
より大きければ(ステップ)、新たな近似値を混合比
Rに設定して(ステップ)、ステップに戻り、繰り
返し計算がなされる。そして、誤差の絶対値がしきい値
εより小さくなれば(ステップ)、そのときの混合比
Rの近似値と空気量Qaとから吐出し水量Qwを求める(ス
テップ)。このようにして演算された吐出し水量Qw
CRT等の表示手段38で適宜に表示する。
この関係式(2′)をニュートン・ラフソン法で近似
計算する方法は、本発明者らの実施において、16ビット
の小型の電子計算機を用いて2秒以下で処理することが
でき、短いサンプリングタイムにより実用上充分に吐出
し水量Qwの変化に対応できる。
第6図は、本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測
定装置の他の実施例の構成図である。第6図において、
第1図と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を
省略する。
第6図において、第1図と相違するところは、吸込水
槽20には吸込水槽水位測定手段34に代えて底面に水圧を
測定する吸込水槽水圧測定手段40が配置され、吸込水槽
水圧に応じた信号が演算手段32に与えられる。また、吐
出し水槽28には吐出し水槽水位測定手段36に代えて底面
に水圧を測定する吐出し水槽水圧測定手段42が配置さ
れ、吐出し水槽水圧に応じた信号が演算手段32に与えら
れることにある。さらに、演算手段32で、吸込および吐
出し水槽水圧測定手段40、42の配置された位置の高低差
および測定された水圧差から実揚程hを演算することに
ある。すなわち、吸込および吐出し水槽水圧測定手段4
0,42に加わる圧力は、大気圧と測定手段40,42から水面
までの距離に応じた水圧との和であり、測定圧力から大
気圧を差し引き、これを水の比重で割ることで、水面ま
での水深が求まる。そして、吸込および吐出し水槽水圧
測定手段40,42の配置された高低差および各水槽での前
記水深から、吸込み水位と吐出し水位の差、すなわち実
揚程hが演算される。この実揚程hと実測される空気量
Qaから、第5図のフローチャートにより吐出し水量Qw
演算する。
なお、第6図において、水圧測定手段40、42は、それ
ぞれ吸水槽20および吐出し水槽28の底面に配置したが、
配置する位置は底面に限られず水中であれば水槽の途中
の深さであっても良い。
第7図は、本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測
定装置のさらに別の実施例の構成図である。第7図にお
いて、第1図と同一部材には同一符号を付けて重複する
説明を省略する。
第7図において、第1図と相違するところは、吐出し
水槽水位測定手段36に代えて、立軸ポンプ12の吐出し圧
力を測定する吐出し圧力測定手段50が設けられ、吐出し
圧力に応じた信号が演算手段32に与えられることにあ
る。さらに、演算手段32で、吸込み水位と吐出し圧力お
よび吐出し圧力測定手段50が設けられた高さから実揚程
hを演算することにある。第7図にあっては、蝶形弁22
による圧力損失の影響を無くすために蝶形弁22の上流に
吐出し圧力測定手段50を設けたが、蝶形弁22が全開で用
いられるならば圧力損失が生じないので、蝶形弁22の下
流に設けても良い。ここで、吐出し圧力測定手段50によ
り測定された圧力は、該立軸ポンプ12が揚水できる吐出
し水位を示し、測定手段50が配置された位置から吐出し
水槽28の吐出し水位までの高低差に応じたものである。
そこで、この測定手段50により測定された吐出し圧力
と、測定定手段50が配置された高さおよび吸込み水位と
から実揚程hが演算し得る。
さらに、吸込水槽20に設けた吸込水槽水位測定手段34
から出力される吸込み水位に応じた信号と、吐出し水槽
28の底面に設けられた吐出し水槽水圧測定手段42から出
力される吐出し水槽水圧に応じた信号およびこの吐出し
水槽水圧測定手段42が設けられた高さから、実揚程hを
演算するものであっても良い。すなわち、大気圧はほぼ
一定であるので、吐出し水槽水圧から吐出し水位までの
水深が算出できることは前述のとおりであり、この水深
と吐出し水槽水圧測定手段42の配置された位置から吐出
し水位を算出でき、これと吸込み水位から実揚程hが演
算されることは容易に理解できるであろう。
なお、上記実施例における空気量測定手段は、吸気管
10を通過する風量自体を計測しても良いが、風速を計測
したこの風速から風量を演算手段32で演算しても良い。
また、演算手段32による吐出し水量Qwの演算方法は、上
記実施例に限られない。すなわち、第2図に示した混合
比Rをパラメータとする空気量Qaと吐出し水量Qwおよび
実揚程hの実測データから、まず適宜な混合比Rの特性
曲線に実揚程hを代入し、このときの特性曲線から流量
qを求め、この流量qと混合比Rから空気量Qaを求め、
この特性曲線による空気量Qaが実測の空気量Qaと相違す
れば、混合比Rを変更して特性曲線から求まる空気量Qa
と実測の空気量Qaとが一致するまで繰り返し、一致した
ところで特性曲線から求まる流量qと混合比Rから吐出
し水量Qwを求めても良い。
さらに、実揚程hと空気量Qaおよび吐出し水量Qwのデ
ータテーブルを予め設け、実測された実揚程hと空気量
Qaとからデータテーブルの中から吐出し水量Qwを求める
ようにしても良い。
(発明の効果) 本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測定装置およ
び吐出し水量測定方法は、以上のように構成されている
ので、以下のような効果を奏する。
請求項1記載の先行待機型ポンプの吐出し水量測定装
置にあっては、実測された吸水槽と吐出し水槽の水位差
から求めた実揚程と、立軸ポンプに吸引される空気量
と、予め実測された立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出
し水量の性能特性データまたはそれらの関係式とから、
吐出し水量が演算されるので、立軸ポンプが設置された
現地で吐出し水量を簡単かつ正確に求めることができ
る。
そして、請求項2記載の先行待機型ポンプの吐出し水
量測定装置においても、水圧差と水圧測定手段が配置さ
れた高低差から実揚程を求め、請求項1と同様に、吐出
し水量を簡単に求めることができる さらに、請求項3または4記載の先行待機型ポンプの
吐出し水量測定装置にあっても、吸込み水位と吐出し圧
力、または吸込み水位と吐出し水槽の水圧および水圧測
定手段が配置された高さから実揚程が求められ、請求項
1と同様に、吐出し水量を簡単に求めることができる。
また、請求項5ないし8記載の先行待機型ポンプの吐
出し水量測定方法にあっては、予め実測された立軸ポン
プの空気量と実揚程と吐出し水量の性能特性データか
ら、実揚程と空気量および空気量と吐出し水量の混合比
の関係式を算出し、実測された実揚程と空気量を関係式
に代入してニュートン・ラフソン法で混合比を演算し、
この混合比と空気量から吐出し水量を演算するので、演
算手段に比較的に小型の電式計算機を用いても短時間内
に吐出し水量を求めることができ、吐出し水量の変化に
対し充分に対応でき、実用上極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測定
装置の一実施例の構造図であり、第2図は、第1図に示
す立軸ポンプの吐出し流量に対する実揚程および効率を
示す特性図であり、第3図は、空気量と吐出し水量の混
合比に対する最高効率点流量を示す特性図であり、第4
図は、吐出し流量と最高効率点流量の流量比に対する実
揚程を示す特性図であり、第5図は、第1図の演算手段
で行なわれる吐出し水量を演算するための一例のフロー
チャートであり、第6図は、本発明の先行待機型ポンプ
の吐出し水量測定装置の他の実施例の構成図であり、第
7図は、本発明の先行待機型ポンプの吐出し水量測定装
置のさらに別の実施例の構成図であり、第8図は、先行
待機型ポンプの一例を示す図である。 10:吸気管、12:立軸ポンプ、 14:羽根車、16:羽根車ケーシング、 18:吸込ベルマウス、20:吸込水槽、 28:吐出し水槽、30:空気量測定手段、 32:演算手段、 34:吸込水槽水位測定手段、 36:吐出し水槽水位測定手段、 40:吸込水槽水圧測定手段、 42:吐出し水槽水圧測定手段、 50:吐出し圧力測定手段。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立軸ポンプの羽根車より下方の羽根車ケー
    シングまたは吸込ベルマウスに大気と連通する吸気管を
    開口し、この吸気管から立軸ポンプ内に吸引される空気
    量を測定する空気量測定手段を設け、吸込水槽の水位を
    測定する吸込水槽水位測定手段を設け、吐出し水槽の水
    位を測定する吐出し水槽水位測定手段を設け、前記空気
    量測定手段から出力される前記空気量に応じた信号と、
    前記吸込および吐出し水槽水位測定手段からそれぞれ出
    力される前記水位に応じた信号と、予め実測された前記
    立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出し水量の性能特性デ
    ータまたはそれらの関係式とから、演算手段で吐出し水
    量を演算するように構成したことを特徴とする先行待機
    型ポンプの吐出し水量測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定装置において、前記吸込水槽水位測定手段と前
    記吐出し水槽水位測定手段に代えて、前記吸込水槽と前
    記吐出し水槽にそれぞれ水圧測定手段を配置し、これら
    の水圧測定手段から出力される水圧に応じた信号および
    これらの水圧測定手段が配置された高低差と、前記空気
    量に応じた信号と、予め実測された前記立軸ポンプの空
    気量と実揚程と吐出し水量の性能特性データまたはそれ
    らの関係式とから、演算手段で吐出し水量を演算するよ
    うに構成したことを特徴とする先行待機型ポンプの吐出
    し水量測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定装置において、前記吐出し水槽水位測定手段に
    代えて、前記立軸ポンプの吐出し圧力を測定する吐出し
    圧力測定手段を設け、前記吸込水槽水位測定手段から出
    力される信号と、前記吐出し圧力測定手段から出力され
    る信号と、前記空気量測定手段から出力される信号と、
    予め実測された前記立軸ポンプの空気量と実揚程と吐出
    し水量の性能特性データまたはそれらの関係式とから、
    演算手段で吐出し水量を演算するように構成したことを
    特徴とする先行待機型ポンプの吐出し水量測定手段。
  4. 【請求項4】請求項1記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定装置において、前記吐出し水槽水位測定手段に
    代えて、前記吐出し水槽に水圧測定手段を配置し、前記
    吸込水槽水位測定手段から出力される信号と、前記水圧
    測定手段から出力される信号およびこの水圧測定手段が
    配置された高さと、前記空気量測定手段から出力される
    信号と、予め実測された前記立軸ポンプの空気量と実揚
    程と吐出し水量の性能特性データまたはそれらの関係式
    とから、演算手段で吐出し水量を演算するように構成し
    たことを特徴とする先行待機型ポンプの吐出し水量測定
    装置。
  5. 【請求項5】予め実測された立軸ポンプの実揚程と前記
    立軸ポンプ内に吸引される空気量および前記立軸ポンプ
    から吐出される吐出し水量の性能特性データから、前記
    実揚程と前記空気量および前記立軸ポンプから吐出され
    る空気量と吐出し水量の混合比の関係式を算出し、吸込
    水槽水位測定手段および吐出し水槽水位測定手段から出
    力されるそれぞれの水位に応じた信号から実揚程を算出
    し、この実揚程と空気量測定手段から出力される前記空
    気量とから前記関係式をニュートン・ラフソン法により
    近似計算して前記混合比を特定し、この混合比と前記空
    気量から前記立軸ポンプから吐出される吐出し水量を演
    算することを特徴とした先行待機型ポンプの吐出し水量
    測定方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定方法において、前記吸込水槽および吐出し水槽
    の水位に応じた信号に代えて、前記吸込水槽および吐出
    し水槽に配置された水圧測定手段から出力される水圧に
    応じた信号およびこれらの水圧測定手段が配置された高
    低差から実揚程を算出し、この実揚程と前記空気量から
    吐出し水量を演算することを特徴とした先行待機型ポン
    プの吐出し水量測定方法。
  7. 【請求項7】請求項5記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定方法において、前記吐出し水槽の水位に応じた
    信号に代えて、前記立軸ポンプの吐出し圧力に応じた信
    号を用い、この信号と前記吸込水槽の水位に応じた信号
    から実揚程を算出することを特徴とした先行待機型ポン
    プの吐出し水量測定方法。
  8. 【請求項8】請求項5記載の先行待機型ポンプの吐出し
    水量測定方法において、前記吐出し水槽の水位に応じた
    信号に代えて、前記吐出し水槽に配置された水圧測定手
    段から出力される信号およびこの水圧測定手段が配置さ
    れた高さから実揚程を算出することを特徴とした先行待
    機型ポンプの吐出し水量測定方法。
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