JP2638107B2 - 固形燃料スラリー組成物 - Google Patents
固形燃料スラリー組成物Info
- Publication number
- JP2638107B2 JP2638107B2 JP63200082A JP20008288A JP2638107B2 JP 2638107 B2 JP2638107 B2 JP 2638107B2 JP 63200082 A JP63200082 A JP 63200082A JP 20008288 A JP20008288 A JP 20008288A JP 2638107 B2 JP2638107 B2 JP 2638107B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- salt
- dispersant
- solid fuel
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特定の分散剤を含有する固形燃料スラリー
組成物に関する。
組成物に関する。
従来、石油を主体としたエネルギー構造がとられてき
たが、近年、石油資源の枯渇により、石炭、石油コーク
ス、ピッチなどの固形燃料が再認識され、その利用法が
種々検討されている。
たが、近年、石油資源の枯渇により、石炭、石油コーク
ス、ピッチなどの固形燃料が再認識され、その利用法が
種々検討されている。
しかしながら、これらの固形燃料は、石油などの液体
燃料と異なり固体であるため、通常のパイプライン、タ
ンクローリーなどによる輸送が困難である。
燃料と異なり固体であるため、通常のパイプライン、タ
ンクローリーなどによる輸送が困難である。
このため、従来、これらの固形燃料の輸送手段とし
て、固形燃料を粉末化し、水と混合して水スラリー組成
物とする方法、あるいはこのような水スラリー組成物に
界面活性剤を添加し固形燃料の水への分散性、安定性を
高める手段などが提案されるようになった。
て、固形燃料を粉末化し、水と混合して水スラリー組成
物とする方法、あるいはこのような水スラリー組成物に
界面活性剤を添加し固形燃料の水への分散性、安定性を
高める手段などが提案されるようになった。
しかしながら、かかる前者の水スラリー組成物は、固
形燃料の濃度を上げると組成物の粘度が上昇し流動性が
悪化し、一方濃度を下げるとスラリーの安定化が妨げら
れるうえ、燃焼効率が悪化するなどの問題点を有する。
形燃料の濃度を上げると組成物の粘度が上昇し流動性が
悪化し、一方濃度を下げるとスラリーの安定化が妨げら
れるうえ、燃焼効率が悪化するなどの問題点を有する。
また、後者の界面活性剤を添加した水スラリー組成物
においても、分散性、スラリーの経時安定性がいまだ充
分満足できる域に達していない。
においても、分散性、スラリーの経時安定性がいまだ充
分満足できる域に達していない。
本発明は、これら従来の技術的課題を背景になされた
もので、特定の新規な分散剤を見出したものであり、従
来の分散剤に比し固形燃料の高濃度化と分散剤の低添加
性が可能となり、しかもスラリーに高い流動性を与える
ことができ、かつ長時間放置しても高い流動性を保つこ
とが可能な固形燃料スラリー組成物を提供することを目
的とする。
もので、特定の新規な分散剤を見出したものであり、従
来の分散剤に比し固形燃料の高濃度化と分散剤の低添加
性が可能となり、しかもスラリーに高い流動性を与える
ことができ、かつ長時間放置しても高い流動性を保つこ
とが可能な固形燃料スラリー組成物を提供することを目
的とする。
本発明は、(a)脂肪族ジエン(共)重合体を、無水
硫酸と電子供与性化合物からなる錯体を用いてスルホン
化して得られ、しかもスルホン酸含量が4〜5.4ミリモ
ル/g、かつ水溶液の表面張力が50ダイン/cm以上である
脂肪族ジエン(共)重合体スルホン化物を主成分とする
分散剤、(b)固形燃料粉末、および(c)水を主成分
とする固形燃料スラリー組成物を提供するものである。
硫酸と電子供与性化合物からなる錯体を用いてスルホン
化して得られ、しかもスルホン酸含量が4〜5.4ミリモ
ル/g、かつ水溶液の表面張力が50ダイン/cm以上である
脂肪族ジエン(共)重合体スルホン化物を主成分とする
分散剤、(b)固形燃料粉末、および(c)水を主成分
とする固形燃料スラリー組成物を提供するものである。
本発明において分散剤〔(a)成分〕の原料となる脂
肪族ジエンとは、分子中に二重結合を2個含有する炭素
数4〜7の炭化水素類であり、この脂肪族ジエンとして
は、例えば1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,2−
ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ペンタジエ
ン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘ
キサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘ
プタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、
1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタ
ジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5
−ヘプタジエンなどのほか、分岐した炭素数4〜7の各
種ジエン類が挙げられ、好ましくは1,3−ブタジエン、
イソプレン、1,3−ペンタジエンである。
肪族ジエンとは、分子中に二重結合を2個含有する炭素
数4〜7の炭化水素類であり、この脂肪族ジエンとして
は、例えば1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,2−
ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ペンタジエ
ン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘ
キサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘ
プタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、
1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタ
ジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5
−ヘプタジエンなどのほか、分岐した炭素数4〜7の各
種ジエン類が挙げられ、好ましくは1,3−ブタジエン、
イソプレン、1,3−ペンタジエンである。
これらの脂肪族ジエンは、1種または2種以上を併用
することができる。
することができる。
また、本発明において、前記脂肪族ジエンに、他の共
重合可能な単量体(以下「他の単量体」という)を併用
することもできる。
重合可能な単量体(以下「他の単量体」という)を併用
することもできる。
この他の単量体としては、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香
族化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸メチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアクリル酸あ
るいはメタクリル酸のアルキルエステル類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などのモノもしくはジカルボン酸または
ジカルボン酸の無水物;アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのビニルシアン化合物;塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、ビニルメチル
エーテル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、アリルアセテー
ト、メタアリルアセテート、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクロレイン、
アリルアルコールなどの不飽和基含有化合物;エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、
スチレンオキシド、ブチレンオキシドなどの環状化合物
を挙げることができる。
レン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香
族化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸メチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアクリル酸あ
るいはメタクリル酸のアルキルエステル類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などのモノもしくはジカルボン酸または
ジカルボン酸の無水物;アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのビニルシアン化合物;塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、ビニルメチル
エーテル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、アリルアセテー
ト、メタアリルアセテート、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクロレイン、
アリルアルコールなどの不飽和基含有化合物;エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、
スチレンオキシド、ブチレンオキシドなどの環状化合物
を挙げることができる。
これらの他の単量体は、1種単独でも、あるいは2種
以上を併用することもできる。
以上を併用することもできる。
これらの他の単量体を併用する場合には、該単量体の
使用量は、全単量体の70重量%以下、好ましくは1〜50
重量%、さらに好ましくは2〜30重量%程度である。
使用量は、全単量体の70重量%以下、好ましくは1〜50
重量%、さらに好ましくは2〜30重量%程度である。
本発明の(a)分散剤に使用される脂肪族ジエン
(共)重合体とは、前記脂肪族ジエンのうちの少なくと
も1種を重合して得られる重合体、または他の単量体を
併用する場合には前記の脂肪族ジエンと他の単量体とを
共重合して得られるランダム型の共重合体である。
(共)重合体とは、前記脂肪族ジエンのうちの少なくと
も1種を重合して得られる重合体、または他の単量体を
併用する場合には前記の脂肪族ジエンと他の単量体とを
共重合して得られるランダム型の共重合体である。
かかる(共)重合体の製造方法は、下記の通りであ
る。
る。
例えば、前記脂肪族ジエン(および他の単量体)を、
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤;n−ブチルリ
チウム、ナトリウムナフタレン、金属ナトリウムなどの
アニオン重合開始剤などの存在下、反応温度、通常、−
100〜150℃、好ましくは0〜130℃で、0.1〜20時間にわ
たり重合反応させ(共)重合体を製造することができ
る。
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤;n−ブチルリ
チウム、ナトリウムナフタレン、金属ナトリウムなどの
アニオン重合開始剤などの存在下、反応温度、通常、−
100〜150℃、好ましくは0〜130℃で、0.1〜20時間にわ
たり重合反応させ(共)重合体を製造することができ
る。
前記(共)重合反応において、反応を円滑に行うため
重合反応用溶媒を用いることができ、この重合反応用溶
媒としては、(共)重合反応に支障がない限り水などの
極性溶媒、または炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類な
ど任意のものを用いることができる。
重合反応用溶媒を用いることができ、この重合反応用溶
媒としては、(共)重合反応に支障がない限り水などの
極性溶媒、または炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類な
ど任意のものを用いることができる。
このようにして得られる脂肪族ジエン(共)重合体の
分子量は、反応条件、特に重合開始剤の種類およびその
量、ならびに溶媒の種類およびその量または反応温度、
反応時間により適宜変化させることができる。
分子量は、反応条件、特に重合開始剤の種類およびその
量、ならびに溶媒の種類およびその量または反応温度、
反応時間により適宜変化させることができる。
例えば、この脂肪族ジエン(共)重合体を固形燃料用
分散剤の原料として用いる場合には、固形燃料の種類、
粒径などによって特性が変わるため一義的に決めること
はできないが、通常、数平均分子量が300〜500,000、好
ましくは1,000〜200,000である。
分散剤の原料として用いる場合には、固形燃料の種類、
粒径などによって特性が変わるため一義的に決めること
はできないが、通常、数平均分子量が300〜500,000、好
ましくは1,000〜200,000である。
本発明に使用される(a)分散剤は、前記脂肪族ジエ
ン(共)重合体を、無水硫酸と電子供与性化合物からな
る錯体を用いてスルホンして得られるものである。
ン(共)重合体を、無水硫酸と電子供与性化合物からな
る錯体を用いてスルホンして得られるものである。
ここで、無水硫酸の使用量は、脂肪族ジエン(共)重
合体中の脂肪族ジエンユニット1モルに対して、通常、
0.6〜1.2モル、好ましくは0.7〜1.1モルであり、0.6モ
ル未満では本発明の組成物の分散性、機械的安定性が低
下し、一方1.2モルを超えると該組成物の分散性が低下
する。
合体中の脂肪族ジエンユニット1モルに対して、通常、
0.6〜1.2モル、好ましくは0.7〜1.1モルであり、0.6モ
ル未満では本発明の組成物の分散性、機械的安定性が低
下し、一方1.2モルを超えると該組成物の分散性が低下
する。
また、電子供与性化合物としては、ジオキサン、トリ
アルキルリン酸、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリ
ブチルアミン、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィ
ド、アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリ
ルなどの無水硫酸と錯体を形成する化合物を挙げること
ができ、特にジオキサンが好ましい。
アルキルリン酸、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリ
ブチルアミン、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィ
ド、アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリ
ルなどの無水硫酸と錯体を形成する化合物を挙げること
ができ、特にジオキサンが好ましい。
この錯体の生成において、電子供与性化合物の使用量
は、通常、無水硫酸1モルに対して、0.5モル以上、好
ましくは1モル以上、さらに好ましくは2〜10モルであ
り、0.5モル未満ではスルホン化の際に副反応が起こり
脂肪族ジエン(共)重合体の炭化が起こることがあり好
ましくない。
は、通常、無水硫酸1モルに対して、0.5モル以上、好
ましくは1モル以上、さらに好ましくは2〜10モルであ
り、0.5モル未満ではスルホン化の際に副反応が起こり
脂肪族ジエン(共)重合体の炭化が起こることがあり好
ましくない。
また、この錯体生成の際の反応温度は、通常、40℃以
下、好ましくは30℃以下、さらに好ましくは10〜25℃で
あり、40℃を超えると錯体生成速度が著しく速くなるた
め、副反応が生じやすく、また電子供与性化合物が炭化
するので好ましくない。
下、好ましくは30℃以下、さらに好ましくは10〜25℃で
あり、40℃を超えると錯体生成速度が著しく速くなるた
め、副反応が生じやすく、また電子供与性化合物が炭化
するので好ましくない。
なお、スルホン化の際、この錯体の添加方法は、脂肪
族ジエン(共)重合体中にこの錯体を添加するか、また
は両者を同時に添加することが望ましい。スルホン化の
際、錯体中に脂肪族ジエン(共)重合体を添加すると、
得られるスルホン化物の表面張力が小さくなり、結果と
してスラリー組成物中に泡が生じ、キャビテーションの
問題が生じるばかりでなく、分散性、機械的安定性が悪
くなる。
族ジエン(共)重合体中にこの錯体を添加するか、また
は両者を同時に添加することが望ましい。スルホン化の
際、錯体中に脂肪族ジエン(共)重合体を添加すると、
得られるスルホン化物の表面張力が小さくなり、結果と
してスラリー組成物中に泡が生じ、キャビテーションの
問題が生じるばかりでなく、分散性、機械的安定性が悪
くなる。
この脂肪族ジエン(共)重合体のスルホン化反応を均
一かつ円滑に進行させるために、適当な溶媒を用いるこ
とができる。
一かつ円滑に進行させるために、適当な溶媒を用いるこ
とができる。
有利に使用できる溶剤としては、例えばn−ペンタ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−
ノナン、n−デカン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、
シクロデカンなどの3級炭素を有しない炭素数5〜10の
飽和炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルエ
タンなどのハロゲン化炭化水素;および前述の電子供与
性化合物などを挙げることができる。
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−
ノナン、n−デカン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、
シクロデカンなどの3級炭素を有しない炭素数5〜10の
飽和炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルエ
タンなどのハロゲン化炭化水素;および前述の電子供与
性化合物などを挙げることができる。
これらの溶剤は、1種単独でも、また2種以上を併用
することもできる。
することもできる。
スルホン化の反応温度は、通常、−60〜80℃、好まし
くは−20〜40℃であり、−60℃未満ではスルホン化反応
速度が遅くなって、スルホン化の効率が悪くなり、一方
80℃を超えると炭化物の生成が起こり好ましくない。
くは−20〜40℃であり、−60℃未満ではスルホン化反応
速度が遅くなって、スルホン化の効率が悪くなり、一方
80℃を超えると炭化物の生成が起こり好ましくない。
また、スルホン化は、常圧あるいは加圧下のいずれで
も実施することができる。
も実施することができる。
なお、得られるスルホン化物のカチオン種は、特に限
定されるものでないが、水溶性にするためには、水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
アミンなどの塩基性化合物が好ましい。
定されるものでないが、水溶性にするためには、水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
アミンなどの塩基性化合物が好ましい。
この塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸
化亜鉛、水酸化カドミウムなどの金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメト
キシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−
ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;メチルリ
チウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−
ブチルリチウム、アミルリチウム、プロピルナトリウ
ム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウ
ムブロマイド、プロピルマグネシウムアイオダイド、ジ
エチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機金属化
合物;アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、ピリジン、ピペラジンなど
のアミン類;ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシ
ウム、亜鉛などの金属化合物を挙げることができ、これ
らの塩基性化合物のうちでも、アルカリ金属水酸化化
物、特に水酸化ナトリウムが好ましい。これらの塩基性
化合物は、1種単独で使用することも、また2種以上を
併用することもできる。
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸
化亜鉛、水酸化カドミウムなどの金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメト
キシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−
ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;メチルリ
チウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−
ブチルリチウム、アミルリチウム、プロピルナトリウ
ム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウ
ムブロマイド、プロピルマグネシウムアイオダイド、ジ
エチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機金属化
合物;アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、ピリジン、ピペラジンなど
のアミン類;ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシ
ウム、亜鉛などの金属化合物を挙げることができ、これ
らの塩基性化合物のうちでも、アルカリ金属水酸化化
物、特に水酸化ナトリウムが好ましい。これらの塩基性
化合物は、1種単独で使用することも、また2種以上を
併用することもできる。
塩基性化合物の使用量は、スルホン化時に使用したス
ルホン化剤である無水硫酸1モルに対し、通常、0.1〜
3モル、好ましくは0.5〜2モルであり、0.1モル未満で
は生成物の水に対する溶解性が悪くなり、分散剤として
使用した場合に分散性能の低下をもたらし、一方3モル
を超えると未反応の塩基性化合物が多く残り、純度が低
下して好ましくない。
ルホン化剤である無水硫酸1モルに対し、通常、0.1〜
3モル、好ましくは0.5〜2モルであり、0.1モル未満で
は生成物の水に対する溶解性が悪くなり、分散剤として
使用した場合に分散性能の低下をもたらし、一方3モル
を超えると未反応の塩基性化合物が多く残り、純度が低
下して好ましくない。
なお、この際のスルホン基の中和の度合は、スルホン
化物またはその塩が水溶性または水分散性となる範囲内
で適宜選択すればよく、さらににスルホン基がそれぞれ
異なった塩を形成していてもよい。
化物またはその塩が水溶性または水分散性となる範囲内
で適宜選択すればよく、さらににスルホン基がそれぞれ
異なった塩を形成していてもよい。
このような本発明に使用されるスルホン化物(塩)の
構造は、赤外線吸収スペクトルによってスルホン基の吸
収より確認でき、これらの組成比は電位差、電導度など
の酸・アルカリ滴定により知ることができる。
構造は、赤外線吸収スペクトルによってスルホン基の吸
収より確認でき、これらの組成比は電位差、電導度など
の酸・アルカリ滴定により知ることができる。
また、核磁気共鳴スペクトルにより、その構造を確認
することができる。
することができる。
本発明に使用される(a)分散剤は、以上のような脂
肪族ジエン(共)重合体のスルホン化物あるいはこの塩
(以下「スルホン化物(塩)」という)からなるが、こ
のスルホン化物(塩)のスルホン酸含量は4〜5.4ミリ
モル/g、好ましくは4.4〜5.2ミリモル/g、かつ水溶液の
表面張力が50ダイン/cm以上、好ましくは55ダイン/cm以
上であることが必要である。
肪族ジエン(共)重合体のスルホン化物あるいはこの塩
(以下「スルホン化物(塩)」という)からなるが、こ
のスルホン化物(塩)のスルホン酸含量は4〜5.4ミリ
モル/g、好ましくは4.4〜5.2ミリモル/g、かつ水溶液の
表面張力が50ダイン/cm以上、好ましくは55ダイン/cm以
上であることが必要である。
前記スルホン化物(塩)のスルホン酸含量が4ミリモ
ル/g未満では得られる組成物の分散性、機械的安定性が
低下するとともに、(a)分散剤の必要量が多くなり経
済性が悪く、一方5.4ミリモル/gを超えると組成物の分
散性、流動性が低下し好ましくない。
ル/g未満では得られる組成物の分散性、機械的安定性が
低下するとともに、(a)分散剤の必要量が多くなり経
済性が悪く、一方5.4ミリモル/gを超えると組成物の分
散性、流動性が低下し好ましくない。
また、スルホン化物(塩)の表面張力が50ダイン/cm
未満では、得られる組成物の分散性が低下するととも
に、組成物中に多数の泡が生じ、組成物をスラリーポン
プで移送する際、キャビテーションが生ずるなどの好ま
しくない現象が起こる。
未満では、得られる組成物の分散性が低下するととも
に、組成物中に多数の泡が生じ、組成物をスラリーポン
プで移送する際、キャビテーションが生ずるなどの好ま
しくない現象が起こる。
なお、本発明で使用される分散剤は、前記スルホン化
物(塩)を単独で用いてもよいが、他の水溶性重合体を
併用することによってさらに良い効果が得られる。
物(塩)を単独で用いてもよいが、他の水溶性重合体を
併用することによってさらに良い効果が得られる。
他の水溶性重合体としては、 (イ)ナフタレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、例えはナフタレンスルホン酸(塩)のアルデヒド縮
合物、ポリビニルナフタレンスルホン酸(塩)など; (ロ)リグニンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合体
およびその誘導体; (ハ)スチレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、例えばポリスチレンスルホン酸(塩)、スチレン/
スチレンスルホン酸(塩)共重合体; (ニ)ノルボルネンスルホン酸(塩)構造単位を含む重
合体、例えば5−プロペニル−ノルボルネン−2、ジシ
クロペンタジエン、5−エチリデン−ノルボルネン−2
などのノルボルネン誘導体のスルホン化物の(共)重合
体; (ホ)カルボン酸(塩)構造単位を含む重合体、例えば
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸
などの(共)重合体; (ヘ)ポリエーテル構造単位を含む重合体、例えばエチ
レンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドな
どの(共)重合体あるいはこれらの誘導体、ポリアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。これらの水溶性重合体は、1種単独でも、また2
種以上を併用することもできる。
体、例えはナフタレンスルホン酸(塩)のアルデヒド縮
合物、ポリビニルナフタレンスルホン酸(塩)など; (ロ)リグニンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合体
およびその誘導体; (ハ)スチレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、例えばポリスチレンスルホン酸(塩)、スチレン/
スチレンスルホン酸(塩)共重合体; (ニ)ノルボルネンスルホン酸(塩)構造単位を含む重
合体、例えば5−プロペニル−ノルボルネン−2、ジシ
クロペンタジエン、5−エチリデン−ノルボルネン−2
などのノルボルネン誘導体のスルホン化物の(共)重合
体; (ホ)カルボン酸(塩)構造単位を含む重合体、例えば
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸
などの(共)重合体; (ヘ)ポリエーテル構造単位を含む重合体、例えばエチ
レンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドな
どの(共)重合体あるいはこれらの誘導体、ポリアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。これらの水溶性重合体は、1種単独でも、また2
種以上を併用することもできる。
本発明で使用されるスルホン化物(塩)と前記水溶性
重合体との併用割合は、通常、重量比で前者が15〜95重
量%、好ましくは25〜75重量%、後者が85〜5重量%、
好ましくは75〜25重量%であり、スルホン化物(塩)の
使用量が15重量%未満では得られる組成物の分散性、静
置安定性、熱的安定性、機械的安定性のいずれか1つ以
上が低下し好ましくない。
重合体との併用割合は、通常、重量比で前者が15〜95重
量%、好ましくは25〜75重量%、後者が85〜5重量%、
好ましくは75〜25重量%であり、スルホン化物(塩)の
使用量が15重量%未満では得られる組成物の分散性、静
置安定性、熱的安定性、機械的安定性のいずれか1つ以
上が低下し好ましくない。
本発明の(a)分散剤に使用されるスルホン化物
(塩)は、水溶液として調製された場合、そのまま分散
剤として使用することもできるが、必要に応じて水溶液
からこれらの塩を分離乾燥することによって固形の水溶
性スルホン化物(塩)を得ることもできる。
(塩)は、水溶液として調製された場合、そのまま分散
剤として使用することもできるが、必要に応じて水溶液
からこれらの塩を分離乾燥することによって固形の水溶
性スルホン化物(塩)を得ることもできる。
次に、本発明に用いられる固形燃料は、石炭、石油コ
ークス、ピッチ、および木炭である。
ークス、ピッチ、および木炭である。
石炭は褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭、無煙炭などいずれで
あってもよく、またこれらをクリーン化した石炭でもよ
く特に制限はない。
あってもよく、またこれらをクリーン化した石炭でもよ
く特に制限はない。
石油コークスは、石油精製の際に蒸留による重質残留
として得られるアスファルト、ピッチなどをさらに高温
で熱分解して分解油を留出させた残留コークスのことで
あり、一般に無材質を含有する石炭に比較すると極めて
水に濡れ難いものである。
として得られるアスファルト、ピッチなどをさらに高温
で熱分解して分解油を留出させた残留コークスのことで
あり、一般に無材質を含有する石炭に比較すると極めて
水に濡れ難いものである。
ピッチは、石油蒸留の際の重質残留物および石炭乾留
により得られるタールを蒸留し油分を残した重質残留物
であり、その軟化点は50〜180℃のものが好ましく、50
℃より低いと粉砕が困難である。ピッチは石炭に較べる
と灰分および水分を殆ど含まず高発熱量のスラリー燃料
にすることができる。
により得られるタールを蒸留し油分を残した重質残留物
であり、その軟化点は50〜180℃のものが好ましく、50
℃より低いと粉砕が困難である。ピッチは石炭に較べる
と灰分および水分を殆ど含まず高発熱量のスラリー燃料
にすることができる。
これらの固形燃料の粒度は、粉末であればどのような
粒度であってもよいが、現在火力発電所で燃焼される微
粉炭は、200メッシュパス分70重量%以上のものである
から、この粒度が一応の目安となる。
粒度であってもよいが、現在火力発電所で燃焼される微
粉炭は、200メッシュパス分70重量%以上のものである
から、この粒度が一応の目安となる。
しかし、本発明に使用される分散剤は、粒度および固
形燃料の種類によって影響されるものではなく、どのよ
うな固形燃料粉末に対しても優れた効果を発揮する。
形燃料の種類によって影響されるものではなく、どのよ
うな固形燃料粉末に対しても優れた効果を発揮する。
本発明の分散剤は1種以上、必要に応じて後記する界
面活性剤、添加剤などと併用して、特に限定されない
が、組成物全量中の固形燃料濃度が50〜85重量%、好ま
しくは60〜80重量%の固形燃料スラリーに添加される。
面活性剤、添加剤などと併用して、特に限定されない
が、組成物全量中の固形燃料濃度が50〜85重量%、好ま
しくは60〜80重量%の固形燃料スラリーに添加される。
分散剤の添加量は、大きくなるほどスラリーの粘度は
低下するため、所望の粘度に応じた添加量を選ぶことが
でき、スラリー組成物全量に対し、通常、0.01〜10重量
%でよいが、作業性および経済性の観点から0.05〜2重
量%が好ましい。
低下するため、所望の粘度に応じた添加量を選ぶことが
でき、スラリー組成物全量に対し、通常、0.01〜10重量
%でよいが、作業性および経済性の観点から0.05〜2重
量%が好ましい。
本発明のスラリー組成物に必要に応じて使用される界
面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、オ
レイン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルコー
ルエトキシサルフエイト、第2級アルカンスルホネー
ト、α−オレフインスルホン酸、タモールなどがあり、
それらを配合したカルボン酸系、硫酸エステル系、スル
ホン酸系、燐酸エステル系、アルキルアリルスルホネー
ト系などの市販の製品を分散剤あるいは湿潤剤として用
いることができる。
面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、オ
レイン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルコー
ルエトキシサルフエイト、第2級アルカンスルホネー
ト、α−オレフインスルホン酸、タモールなどがあり、
それらを配合したカルボン酸系、硫酸エステル系、スル
ホン酸系、燐酸エステル系、アルキルアリルスルホネー
ト系などの市販の製品を分散剤あるいは湿潤剤として用
いることができる。
添加剤としては、例えば固形燃料中の灰分に含まれる
多価金属トラップ用のキレート剤、テトラポリ燐酸カリ
ウム、クエン酸ソーダ、グルコン酸ソーダ、ポリアクリ
ル酸ソーダ、ポリカルボン酸などがある。
多価金属トラップ用のキレート剤、テトラポリ燐酸カリ
ウム、クエン酸ソーダ、グルコン酸ソーダ、ポリアクリ
ル酸ソーダ、ポリカルボン酸などがある。
また、発泡を抑えるために消泡剤を添加することもで
きる。消泡剤としては、例えばシリカシリコン系、金属
石鹸系、アマイド系、エステル系、あるいはポリエーテ
ル系エマルジョンがあり、これらのなかでもシリカシリ
コン系エマルジョンが最も好ましい。
きる。消泡剤としては、例えばシリカシリコン系、金属
石鹸系、アマイド系、エステル系、あるいはポリエーテ
ル系エマルジョンがあり、これらのなかでもシリカシリ
コン系エマルジョンが最も好ましい。
さらに、安定化剤としては、有機系と無機系のものが
有効であり、有機系としてはセルロース系の半合成糊料
やキサンタンガムなどが挙げられ、無機系のものとして
は、ベントナイトが挙げられる。
有効であり、有機系としてはセルロース系の半合成糊料
やキサンタンガムなどが挙げられ、無機系のものとして
は、ベントナイトが挙げられる。
さらに、冬期の凍結を防止するため、凝固点降下剤を
添加することも可能である。凝固点降下剤としては、例
えばエチレングリコールなどの低級アルコール、または
多価アルコールなどが用いられる。
添加することも可能である。凝固点降下剤としては、例
えばエチレングリコールなどの低級アルコール、または
多価アルコールなどが用いられる。
本発明のスラリー組成物の製造方法は、特に限定され
ず、所望の方法で固形燃料、水および本発明に用いられ
る分散剤を混合することからなる。
ず、所望の方法で固形燃料、水および本発明に用いられ
る分散剤を混合することからなる。
例えば、固形燃料をあらかじめ乾式で粉砕したのち、
分散剤を溶かした水溶液中に混合する方法、スラリーを
作ったのち、分散剤を添加する方法、ミル中に固形燃
料、水、分散剤を加えて、該燃料を粉砕しながら混合す
る方法など、任意の方法が実施できる。
分散剤を溶かした水溶液中に混合する方法、スラリーを
作ったのち、分散剤を添加する方法、ミル中に固形燃
料、水、分散剤を加えて、該燃料を粉砕しながら混合す
る方法など、任意の方法が実施できる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例中、%とあるのは、重量基準である。
る。なお、実施例中、%とあるのは、重量基準である。
また、実施例中、各種の測定は、下記に従って測定し
たものである。
たものである。
スルホン酸含量は、各分散剤の20%水溶液を調製し、
透析膜(半井化学薬品(株)製、Cellulose Diolyzer T
ubing−VT351)により、低分子物を除去、精製したサン
プルを用い、このサンプルを陽イオン交換樹脂〔オルガ
ノ(株)製、アンバーライトIR−118(H)〕でイオン
交換し、完全に酸型にしたのち、そのスルホン酸含量を
電位差滴定から求めた。
透析膜(半井化学薬品(株)製、Cellulose Diolyzer T
ubing−VT351)により、低分子物を除去、精製したサン
プルを用い、このサンプルを陽イオン交換樹脂〔オルガ
ノ(株)製、アンバーライトIR−118(H)〕でイオン
交換し、完全に酸型にしたのち、そのスルホン酸含量を
電位差滴定から求めた。
表面張力は、各分散剤の4%水溶液を用い、表面張力
計を用いて測定した。
計を用いて測定した。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フ(GPC)により、標準サンプルとしてポリスチレンあ
るいはポリスチレンスルホン酸ナトリウムを用いて測定
した。
フ(GPC)により、標準サンプルとしてポリスチレンあ
るいはポリスチレンスルホン酸ナトリウムを用いて測定
した。
分散性は、石炭スラリーの粘度を25℃において測定し
た。
た。
静置安定性は、石炭スラリーを30日間放置し、放置後
の粘度を測定し、初期粘度との比較により評価した。な
お、30日後の粘度/初期粘度=Pとし、Pが2以下を
○、2を超える場合を×と評価した。
の粘度を測定し、初期粘度との比較により評価した。な
お、30日後の粘度/初期粘度=Pとし、Pが2以下を
○、2を超える場合を×と評価した。
機械的安定性は、石炭スラリーをホモミキサーを用い
て60分撹拌し(3,000rpm)、撹拌後の粘度を測定し、初
期粘度との比較により評価した。なお、60分後の粘度/
初期粘度=Qとし、Qが2以下を○、2を超える場合を
×と評価した。
て60分撹拌し(3,000rpm)、撹拌後の粘度を測定し、初
期粘度との比較により評価した。なお、60分後の粘度/
初期粘度=Qとし、Qが2以下を○、2を超える場合を
×と評価した。
熱的安定性は、石炭スラリーを80℃で10分間静置し、
静置後の粘度を測定し、初期粘度との比較により評価し
た。なお、80℃での粘度/初期粘度=Rとし、Rが0.8
以下を○、0.8を超える場合を×と評価した。
静置後の粘度を測定し、初期粘度との比較により評価し
た。なお、80℃での粘度/初期粘度=Rとし、Rが0.8
以下を○、0.8を超える場合を×と評価した。
低添加性は、分散剤量を、対石炭0.3%の石炭スラリ
ー粘度と、対石炭0.5%の石炭スラリー粘度の比較によ
り評価した。なお、0.3%での石炭スラリーの粘度/0.5
%での石炭スラリーの粘度=Sとし、Sが1.3以下を○
とし、1.3を超える場合を×と評価した。
ー粘度と、対石炭0.5%の石炭スラリー粘度の比較によ
り評価した。なお、0.3%での石炭スラリーの粘度/0.5
%での石炭スラリーの粘度=Sとし、Sが1.3以下を○
とし、1.3を超える場合を×と評価した。
参考例1 耐圧反応容器に、イソプレン35.0g、n−ブチルリチ
ウム0.44g、シクロヘキサン200gを仕込み、60〜90℃で
4時間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)
を1g加えて重合を停止した。
ウム0.44g、シクロヘキサン200gを仕込み、60〜90℃で
4時間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)
を1g加えて重合を停止した。
次いで、減圧下で溶剤、未反応単量体を留去したの
ち、1,2−ジクロルエタン50gで希釈した。
ち、1,2−ジクロルエタン50gで希釈した。
次に、別容器でN,N−ジメチルホルムアミド150gに無
水硫酸45.3gを内温を25℃に保ちながら添加し、2時間
撹拌し、無水硫酸−N,N−ジメチルホルムアミド錯体を
得た。
水硫酸45.3gを内温を25℃に保ちながら添加し、2時間
撹拌し、無水硫酸−N,N−ジメチルホルムアミド錯体を
得た。
前記で得られたポリマー溶液中に、前記で得られ
た錯体を、内温10℃に保ちながら1時間かけて添加し
た。添加後、2時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム25.0g、水150gを添加し、1時間撹拌した。撹拌後、
減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄色粉末
の化物塩を得た。
た錯体を、内温10℃に保ちながら1時間かけて添加し
た。添加後、2時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム25.0g、水150gを添加し、1時間撹拌した。撹拌後、
減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄色粉末
の化物塩を得た。
この生成物をポリマー1と称する。
参考例2 耐圧反応容器に、イソプレン35.0g、n−ブチルリチ
ウム0.44g、シクロヘキサン200gを仕込み、60℃で2時
間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)を1g
加えて重合を停止した。
ウム0.44g、シクロヘキサン200gを仕込み、60℃で2時
間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)を1g
加えて重合を停止した。
次いで、減圧下で溶剤、未反応単量体を留去したの
ち、1,2−ジクロルエタン50gで希釈した。
ち、1,2−ジクロルエタン50gで希釈した。
次に、別容器のジオキサン100g中に無水硫酸32.9gを
内温25℃に保ちながら添加し、2時間撹拌して、無水硫
酸−ジオキサン錯体を得た。
内温25℃に保ちながら添加し、2時間撹拌して、無水硫
酸−ジオキサン錯体を得た。
前記で得られたポリマー溶液中に、前記で得られ
た錯体を、内温25℃に保ちながら2時間かけて添加し
た。添加後、2時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム18.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹
拌後、減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄
色粉末のスルホン化物塩を得た。
た錯体を、内温25℃に保ちながら2時間かけて添加し
た。添加後、2時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム18.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹
拌後、減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄
色粉末のスルホン化物塩を得た。
この生成物をポリマー2と称する。
なお、本参考例の重合体スルホン化物のスルホン酸分
布を調べるため、反応途中におけるスルホン酸含量を測
定した結果を、第1図に示す。
布を調べるため、反応途中におけるスルホン酸含量を測
定した結果を、第1図に示す。
第1図から明らかなように、本参考例では、スルホン
化反応時間の経過とともにスルホン酸含量が比例的に増
加し、スルホン化物は均質な組成を有していることが類
推できる。
化反応時間の経過とともにスルホン酸含量が比例的に増
加し、スルホン化物は均質な組成を有していることが類
推できる。
参考例3 耐圧反応容器に、イソプレン35.0g、n−ブチルリチ
ウム0.12g、シクロヘキサン200gを仕込み、60℃で2時
間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)を1g
加えて重合を停止した。
ウム0.12g、シクロヘキサン200gを仕込み、60℃で2時
間重合したのち、イソプロピルアルコール(IPA)を1g
加えて重合を停止した。
次いで、減圧下で溶剤、未反応単量体を留去したの
ち、ジオキサン50gで希釈した。
ち、ジオキサン50gで希釈した。
次に、別容器のジオキサン100g中に無水硫酸32.9gを
内温25℃に保ちながら添加し、2時間撹拌して、無水硫
酸−ジオキサン錯体を得た。
内温25℃に保ちながら添加し、2時間撹拌して、無水硫
酸−ジオキサン錯体を得た。
前記で得られたポリマー溶液中に、前記で得られ
た錯体を、内温25℃に保ちながら1時間かけて添加し
た。添加後、1時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム15.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹
拌後、減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄
色粉末のスルホン化物塩を得た。
た錯体を、内温25℃に保ちながら1時間かけて添加し
た。添加後、1時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウ
ム15.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹
拌後、減圧下で水および溶剤を留去し、生成物である黄
色粉末のスルホン化物塩を得た。
参考例4 参考例1において、イソプレン35.0gを1,3−ブタジエ
ン28.0gに、また無水硫酸の量を32.9gに、さらに水酸化
ナトリウムの量を16.5gに変える以外は、実施例1と同
様にして生成物を得た。
ン28.0gに、また無水硫酸の量を32.9gに、さらに水酸化
ナトリウムの量を16.5gに変える以外は、実施例1と同
様にして生成物を得た。
参考例5 参考例2において、イソプレン35.0gを1,3−ペンタジ
エン24.7gに、n−ブチルリチウムの量を0.08gに、無水
硫酸の量を24.7gに、水酸化ナトリウムの量を12.4gに変
える以外は、実施例1と同様にして生成物を得た。
エン24.7gに、n−ブチルリチウムの量を0.08gに、無水
硫酸の量を24.7gに、水酸化ナトリウムの量を12.4gに変
える以外は、実施例1と同様にして生成物を得た。
参考例6 参考例1において、イソプレン35.0gを1,3−ブタジエ
ン28.0gおよびメチルメタクリレート3gに、またn−ブ
チルリチウムの量を0.12gに、さらに無水硫酸の量を24.
7gに、水酸化ナトリウムの量を12.4gに変える以外は、
実施例1と同様にして生成物を得た。
ン28.0gおよびメチルメタクリレート3gに、またn−ブ
チルリチウムの量を0.12gに、さらに無水硫酸の量を24.
7gに、水酸化ナトリウムの量を12.4gに変える以外は、
実施例1と同様にして生成物を得た。
参考例7 参考例2において、イソプレン35.0gを1,3−ペンタジ
エン17.5g、またn−ブチルリチウムの量を0.12gに、さ
らに無水硫酸の量を41.2gに、水酸化ナトリウムの量を2
0.6gに変える以外は、参考例1と同様にして生成物を得
た。
エン17.5g、またn−ブチルリチウムの量を0.12gに、さ
らに無水硫酸の量を41.2gに、水酸化ナトリウムの量を2
0.6gに変える以外は、参考例1と同様にして生成物を得
た。
参考例8 参考例1において、n−ブチルリチウムの代わりにア
ゾビスイソブチロニトリル7gを使用し、重合時間を8時
間に変え、さらに無水硫酸の量を16.5gに、水酸化ナト
リウムの量を8.3gに変える以外は、参考例1と同様にし
て生成物を得た。
ゾビスイソブチロニトリル7gを使用し、重合時間を8時
間に変え、さらに無水硫酸の量を16.5gに、水酸化ナト
リウムの量を8.3gに変える以外は、参考例1と同様にし
て生成物を得た。
参考例9 参考例8において、イソプレンの代わりに1,3−ブタ
ジエンを使用する以外は、参考例8と同様にして生成物
を得た。
ジエンを使用する以外は、参考例8と同様にして生成物
を得た。
参考例10〜15 第1表のように、前記ポリマー1あるいはポリマー2
と、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合
物、リグニンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレ
ンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、あるい
はスルホン化ジシクロペンタジエンの重合体とのブレン
ド物を分散剤とした。
と、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合
物、リグニンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレ
ンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、あるい
はスルホン化ジシクロペンタジエンの重合体とのブレン
ド物を分散剤とした。
参考例16 参考例2において、前記で得られた無水硫酸−ジオ
キサン錯体中に、前記で得られたポリマー溶液を2時
間かけて添加する方法に変えた以外は、参考例2と同様
にして生成物を得た。
キサン錯体中に、前記で得られたポリマー溶液を2時
間かけて添加する方法に変えた以外は、参考例2と同様
にして生成物を得た。
なお、本参考例の重合体スルホン化物のスルホン酸分
布を調べるため、反応途中におけるスルホン酸含量を測
定した結果を、第1図に示す。
布を調べるため、反応途中におけるスルホン酸含量を測
定した結果を、第1図に示す。
第1図から明らかなように、本参考例では、スルホン
化反応の初期に高いスルホン酸含量を示しており、これ
は得られるスルホン化物が、スルホン酸含量の高いもの
と低いものとの混合物になっていることを示している。
化反応の初期に高いスルホン酸含量を示しており、これ
は得られるスルホン化物が、スルホン酸含量の高いもの
と低いものとの混合物になっていることを示している。
参考例17 参考例2において、無水硫酸の量を16.5g、水酸化ナ
トリウムの量を8.2gに変えた以外は、参考例2と同様に
して生成物を得た。
トリウムの量を8.2gに変えた以外は、参考例2と同様に
して生成物を得た。
参考例18 参考例2において、無水硫酸の量を53.5g、水酸化ナ
トリウムの量を26.8gに変えた以外は、参考例2と同様
にして生成物を得た。
トリウムの量を26.8gに変えた以外は、参考例2と同様
にして生成物を得た。
参考例19 撹拌装置、温度計を備えた内容積30のステンレス製
オートクレーブ中に、1,3−ペンタジエン1,000g、亜硫
酸水素ナトリウム1,530g、硝酸カリウム62.5g、メチル
アルコール3、および蒸溜水1,500gを入れ、室温でオ
ートクレーブ中の内圧が1.0kg/cm2・Gになるまで窒素
ガスを供給したのち、バルブを密閉して強撹拌下で混合
しながら110℃で5時間にわたり反応させた。
オートクレーブ中に、1,3−ペンタジエン1,000g、亜硫
酸水素ナトリウム1,530g、硝酸カリウム62.5g、メチル
アルコール3、および蒸溜水1,500gを入れ、室温でオ
ートクレーブ中の内圧が1.0kg/cm2・Gになるまで窒素
ガスを供給したのち、バルブを密閉して強撹拌下で混合
しながら110℃で5時間にわたり反応させた。
その後、室温まで放冷し、蒸溜によりメチルアルコー
ルの大部分を除去したのち、蒸溜水および石油エーテル
を加えて充分混合し、分離した石油エーテル層および沈
澱物を除去して得られた水層を濃縮し、蒸溜乾固した。
これを氷酢酸に溶解し、無機塩からなる酢酸不溶分を遠
心分離機で分離した。得られた酢酸可溶分を濃縮するこ
とによって、白色の固体1,200gが得られた。これをスル
ホン化物Aとする。
ルの大部分を除去したのち、蒸溜水および石油エーテル
を加えて充分混合し、分離した石油エーテル層および沈
澱物を除去して得られた水層を濃縮し、蒸溜乾固した。
これを氷酢酸に溶解し、無機塩からなる酢酸不溶分を遠
心分離機で分離した。得られた酢酸可溶分を濃縮するこ
とによって、白色の固体1,200gが得られた。これをスル
ホン化物Aとする。
次いで、撹拌装置を備えた内容積5のグラスライニ
ングしたオートクレーブに、前記スルホン化物Aを1.0k
g、硫酸1.0kgおよび水0.45kgを仕込み、120℃で12時間
にわたって重合反応させた。
ングしたオートクレーブに、前記スルホン化物Aを1.0k
g、硫酸1.0kgおよび水0.45kgを仕込み、120℃で12時間
にわたって重合反応させた。
反応終了後、炭酸カルシウムでライミングを実施し、
硫酸を除去したところ、得られた固形分は、0.9kgであ
った。
硫酸を除去したところ、得られた固形分は、0.9kgであ
った。
このものの数平均分子量は、23,000であった。また、
このものの4%水溶液の表面張力は、63.8ダイン/cmと
高かった。
このものの4%水溶液の表面張力は、63.8ダイン/cmと
高かった。
得られた重合体24gを、水1,000g中に溶解し、これを
酸型に変換された強酸性カチオン交換樹脂1,000g中に入
れ、一昼夜放置後、前記樹脂をろ過して除いたろ液を乾
固した。
酸型に変換された強酸性カチオン交換樹脂1,000g中に入
れ、一昼夜放置後、前記樹脂をろ過して除いたろ液を乾
固した。
このものの元素分析を実施したところ、炭素39.0%、
水素6.6%、硫黄22.1%、酸素32.3%であり、この重合
体の理論値である炭素40.0%、水素6.7%、硫黄21.3
%、酸素32.0%と極めてよく一致していた。
水素6.6%、硫黄22.1%、酸素32.3%であり、この重合
体の理論値である炭素40.0%、水素6.7%、硫黄21.3
%、酸素32.0%と極めてよく一致していた。
次に、このものを水酸化ナトリウムで中和滴定したと
ころ、当量の水酸化ナトリウムで中和された。これらの
結果から、カチオン交換処理後の重合体は、スルホン基
が中和後はナトリウム塩に変換されたことになる。スル
ホン酸含量は、5.8ミリモル/gであった。また、この重
合体塩の四%水溶液の表面張力は64.2ダイン/cmであっ
た。
ころ、当量の水酸化ナトリウムで中和された。これらの
結果から、カチオン交換処理後の重合体は、スルホン基
が中和後はナトリウム塩に変換されたことになる。スル
ホン酸含量は、5.8ミリモル/gであった。また、この重
合体塩の四%水溶液の表面張力は64.2ダイン/cmであっ
た。
参考例20 参考例2ので得たポリマー溶液とジオキサン100gと
を、反応容器に入れ、無水硫酸32.9gと1,2−ジクロルエ
タン100gからなる溶液を内温25℃に保ち、2時間かけて
添加した。
を、反応容器に入れ、無水硫酸32.9gと1,2−ジクロルエ
タン100gからなる溶液を内温25℃に保ち、2時間かけて
添加した。
添加後、2時間撹拌を続けたのち、水酸化ナトリウム
18.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹拌
後、減圧下で水および溶剤を除去した。参考例1などの
錯体を用いた生成物では淡黄色であったが、錯体を用い
ない本参考例の生成物は黒褐色の水溶性の重合体であ
り、一部タール状の生成物が生じていた。
18.0g、水150gを添加し、80℃で1時間撹拌した。撹拌
後、減圧下で水および溶剤を除去した。参考例1などの
錯体を用いた生成物では淡黄色であったが、錯体を用い
ない本参考例の生成物は黒褐色の水溶性の重合体であ
り、一部タール状の生成物が生じていた。
参考例1〜9および参考例15〜20で得られた分散剤の
スルホン酸含量、表面張力、数平均分子量を第2表に示
す。
スルホン酸含量、表面張力、数平均分子量を第2表に示
す。
実施例1〜15、比較例1〜5 石炭は、オーストラリア産で200メッシュパス分を80
%含有し、灰分6.5%、硫黄1.6%を含むものを用いた。
%含有し、灰分6.5%、硫黄1.6%を含むものを用いた。
水の中にあらかじめ第3表に記載した分散剤(対石炭
0.5%)を入れ、その中に所定量の石炭粒子を徐々に入
れ、ホモミキサーによって3,000rpmで15分間撹拌して濃
度70%の石炭スラリーを調製した。
0.5%)を入れ、その中に所定量の石炭粒子を徐々に入
れ、ホモミキサーによって3,000rpmで15分間撹拌して濃
度70%の石炭スラリーを調製した。
また、このようにして得られた石炭スラリーを評価し
た。その結果を第3表に示す。
た。その結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明によって得られる
スラリー組成物は、粘度が低く、静置安定性、機械的安
定性、熱的安定性および低添加性に優れている。
スラリー組成物は、粘度が低く、静置安定性、機械的安
定性、熱的安定性および低添加性に優れている。
これに対し、比較例1の脂肪族ジエン重合体を無水硫
酸−ジオキサン錯体に加えて作製された表面張力の低い
スルホン化物を分散剤として用いた石炭スラリーは、静
置安定性、熱的安定性および低添加性に劣り、特に低添
加性は粘度の測定ができないほどスラリーの分散状態が
悪かった。
酸−ジオキサン錯体に加えて作製された表面張力の低い
スルホン化物を分散剤として用いた石炭スラリーは、静
置安定性、熱的安定性および低添加性に劣り、特に低添
加性は粘度の測定ができないほどスラリーの分散状態が
悪かった。
また、比較例2のスルホン酸含量の少ないものは、分
散安定性が劣り、泡立ちが激しくてスラリーの製造が困
難であるという欠点を有している。
散安定性が劣り、泡立ちが激しくてスラリーの製造が困
難であるという欠点を有している。
さらに、比較例3のスルホン酸含量が本発明の範囲外
に多量に付加したものは、スラリーの調製が困難でスラ
リーとして評価することができなかった。
に多量に付加したものは、スラリーの調製が困難でスラ
リーとして評価することができなかった。
さらに、比較例4は、市販のナフタレンスルホン酸ナ
トリウムとホルマリンとの縮合物を分散剤として用いた
ものであり、スラリー粘度が高く、静置安定性、機械的
安定性、低添加性が悪い。
トリウムとホルマリンとの縮合物を分散剤として用いた
ものであり、スラリー粘度が高く、静置安定性、機械的
安定性、低添加性が悪い。
さらに、比較例5は、市販のエチルオキサイド/プロ
ピレンオキサイド共重合体を分散剤とし用いたものであ
り、スラリー粘度が低いが、機械的安定性、熱的安定
性、低添加性が悪い。
ピレンオキサイド共重合体を分散剤とし用いたものであ
り、スラリー粘度が低いが、機械的安定性、熱的安定
性、低添加性が悪い。
実施例16〜18、比較例6〜8 200メッシュパス分を70%含有し、灰分0.65%、硫黄
0.30%を含む石油コークスを用いた。
0.30%を含む石油コークスを用いた。
水の中にあらかじめ第3表に記載した分散剤を入れ、
その中に所定量の石油コークスを徐々に入れ、ホモミキ
サーによって3,000rpmで15分間撹拌して石油コークス水
スラリーを調製した。
その中に所定量の石油コークスを徐々に入れ、ホモミキ
サーによって3,000rpmで15分間撹拌して石油コークス水
スラリーを調製した。
石油コークス濃度は、70%、分散剤の添加量は、対石
油コークス0.5%一定とした。
油コークス0.5%一定とした。
このようにして得られた石炭スラリーを評価した。そ
の結果を第3表に示す。
の結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明によって得られる
スラリー組成物は、粘度が低く、静置安定性、機械的安
定性、熱的安定性および低添加性に優れている。
スラリー組成物は、粘度が低く、静置安定性、機械的安
定性、熱的安定性および低添加性に優れている。
これに対し、比較例6〜7では、分散剤の表面張力が
50ダイン/cm未満であり、得られるスラリー組成物の粘
度が高く、各種スラリー安定性のいずれかに劣り、かつ
低添加性が悪い。
50ダイン/cm未満であり、得られるスラリー組成物の粘
度が高く、各種スラリー安定性のいずれかに劣り、かつ
低添加性が悪い。
また、比較例8では、分散剤のスルホン酸含量が5.4
ミリモル/gを超えるため、スラリーが流動化しない。
ミリモル/gを超えるため、スラリーが流動化しない。
比較例9 参考例19によって得られた重合体塩を分散剤として用
い、石炭に対し0.5%の割合で添加し、実施例1と同様
に石炭スラリーを調製し、評価した。結果を第3表に示
す。
い、石炭に対し0.5%の割合で添加し、実施例1と同様
に石炭スラリーを調製し、評価した。結果を第3表に示
す。
比較例9では、分散性、静置安定性に優れているが、
機械的安定性、熱的安定性、低添加性に劣り、特に分散
剤を0.3%(対石炭)にした場合、全く流動性を示さな
かった。
機械的安定性、熱的安定性、低添加性に劣り、特に分散
剤を0.3%(対石炭)にした場合、全く流動性を示さな
かった。
比較例10 参考例20で得られた重合体塩を用いた以外は、比較例
9と同様にして石炭スラリーを調製し、評価した。結果
を第3表に示す。
9と同様にして石炭スラリーを調製し、評価した。結果
を第3表に示す。
比較例10では、熱的安定性には優れているが、分散
性、静置安定性、強化的安定性、低添加性に劣ることが
分かる。
性、静置安定性、強化的安定性、低添加性に劣ることが
分かる。
第3表から本発明の石油コークス水スラリー組成物の
優れていることが分かる。
優れていることが分かる。
〔発明の効果〕 本発明の分散剤は、特定の製造方法によって得られる
脂肪族ジエン(共)重合体スルホン化物を主成分とする
ものであり、スルホン酸含量が均一であり、水溶液の表
面張力が大であり、この分散剤を用いた固形燃料スラリ
ー組成物は、従来技術によって得られる組成物に比較
し、スラリー分散性がよく、少量の添加量より優れた分
散性を持つとともに、静置安定性、機械的安定性、熱的
安定性を示す。
脂肪族ジエン(共)重合体スルホン化物を主成分とする
ものであり、スルホン酸含量が均一であり、水溶液の表
面張力が大であり、この分散剤を用いた固形燃料スラリ
ー組成物は、従来技術によって得られる組成物に比較
し、スラリー分散性がよく、少量の添加量より優れた分
散性を持つとともに、静置安定性、機械的安定性、熱的
安定性を示す。
第1図は、スルホン化物のスルホン化反応時間とスルホ
ン酸含量の関係を示すグラフである。
ン酸含量の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 寿男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−129031(JP,A) 特開 昭62−48795(JP,A) 特開 昭62−232496(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】(a)脂肪族ジエン(共)重合体を、無水
硫酸と電子供与性化合物からなる錯体を用いてスルホン
化して得られ、しかもスルホン酸含量が4〜5.4ミリモ
ル/g、かつ水溶液の表面張力が50ダイン/cm以上である
脂肪族ジエン(共)重合体スルホン化物を主成分とする
分散剤、(b)固形燃料粉末、および(c)水を主成分
とする固形燃料スラリー組成物。 - 【請求項2】(a)分散剤が、前記脂肪族ジエン(共)
重合体スルホン化物15〜95重量%と、下記(イ)〜
(ヘ)から選ばれる少なくとも1種の水溶性重合体85〜
5重量%からなる請求項1記載の固形燃料スラリー組成
物。 (イ)ナフタレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、 (ロ)リグニンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、 (ハ)スチレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、 (ニ)ノルボルネンスルホン酸(塩)構造単位を含む重
合体、 (ホ)カルボン酸(塩)構造単位を含む重合体、(ヘ)
ポリエーテル構造を含む重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63200082A JP2638107B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 固形燃料スラリー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63200082A JP2638107B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 固形燃料スラリー組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8352412A Division JP2741506B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 分散剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0252032A JPH0252032A (ja) | 1990-02-21 |
JP2638107B2 true JP2638107B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=16418553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63200082A Expired - Fee Related JP2638107B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 固形燃料スラリー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2638107B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1992003222A1 (en) * | 1990-08-28 | 1992-03-05 | Nippon Zeon Co., Ltd. | Dispersant, surface-treated particulate substance, method of using dispersant, and dispersion composition |
JP4825038B2 (ja) * | 2006-04-06 | 2011-11-30 | 株式会社日立産機システム | 空気清浄機及びこれを用いたクリーンルーム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54129031A (en) * | 1978-03-30 | 1979-10-06 | Nippon Oil Co Ltd | Water-based corrosionproof coating composition |
-
1988
- 1988-08-12 JP JP63200082A patent/JP2638107B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0252032A (ja) | 1990-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7411104B2 (en) | Method for producing polybutene | |
Zhang et al. | Synthesis of a novel dispersant with topological structure by using humic acid as raw material and its application in coal water slurry preparation | |
CA1210232A (en) | Drilling fluids based on a mixture of a sulfonated thermoplastic polymer and a sulfonated elastomeric polymer | |
JP2638107B2 (ja) | 固形燃料スラリー組成物 | |
US4897088A (en) | Dispersing agent and a solid fuel slurry composition containing the same | |
EP0337738A2 (en) | Process for producing a sulfonation product of conjugated diene, polymer of the sulfonation product and dispersion composition containing the sulfonation product and/or of the polymer | |
JP2741506B2 (ja) | 分散剤 | |
DE69513576T2 (de) | Additiv für einen wässrigen Kohle-Wasser Schlamm, Verfahren zu dessen Herstellung und wässrige Kohle-Wasser Schlammzusammensetzung | |
US4547200A (en) | Slurry composition of solid fuel | |
JPH07242885A (ja) | 固形燃料スラリー組成物 | |
JP3555089B2 (ja) | 固形燃料スラリー組成物 | |
JPS61152796A (ja) | 固形燃料スラリ−組成物 | |
JPH0469676B2 (ja) | ||
JPS62588A (ja) | 固形燃料スラリ−組成物 | |
JPH0367556B2 (ja) | ||
JP2718069B2 (ja) | 分散体組成物 | |
CN112898468B (zh) | 一种沥青质抑制剂及其制备方法 | |
CN109021154B (zh) | 一种两步法制备速溶型阴离子高分子量聚丙烯酰胺的方法 | |
JPH06340887A (ja) | 固形燃料スラリー組成物 | |
JPH0532984A (ja) | 固形燃料スラリー組成物 | |
JPH02227403A (ja) | スルホン基含有脂肪族ジエン系(共)重合体 | |
JPH0515757B2 (ja) | ||
JPH09143483A (ja) | 石炭−水スラリー組成物 | |
JPH0515758B2 (ja) | ||
CN111457397A (zh) | 一种工业黄油溶解掺烧方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |