JPH09143483A - 石炭−水スラリー組成物 - Google Patents

石炭−水スラリー組成物

Info

Publication number
JPH09143483A
JPH09143483A JP7323567A JP32356795A JPH09143483A JP H09143483 A JPH09143483 A JP H09143483A JP 7323567 A JP7323567 A JP 7323567A JP 32356795 A JP32356795 A JP 32356795A JP H09143483 A JPH09143483 A JP H09143483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
water
component
slurry
slurry composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7323567A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Bessho
啓一 別所
Tomio Nagatsuka
富雄 長塚
Katsuhiro Ishikawa
克広 石川
Shinji Takano
伸司 高野
Kazuo Manome
一生 馬目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON COM KK
JSR Corp
Original Assignee
NIPPON COM KK
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON COM KK, Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical NIPPON COM KK
Priority to JP7323567A priority Critical patent/JPH09143483A/ja
Publication of JPH09143483A publication Critical patent/JPH09143483A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化が進行した石炭、あるいはもともと酸化
度が高い石炭を使用して、高濃度においても、高い流動
性を有し、しかも長期間、貯蔵安定性を保持することが
可能である石炭−水スラリー組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)水溶性重合体、(B)ジフェニル
アミン、ベンジルアミンおよびジベンジルアミンの群か
ら選ばれた少なくとも1種の芳香族アミン系化合物、
(C)石炭、ならびに(D)水を主成分とする石炭−水
スラリー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の添加剤を含
有してなる石炭−水スラリー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石油を主体としたエネルギー構造
がとられてきたが、近年、石油資源の枯渇により、石
炭、石油コークス、ピッチなどの固形燃料が再認識さ
れ、その利用法が種々検討されている。しかしながら、
これらの固形燃料は、石油などの液体燃料と異なり固体
であるため、通常のパイプライン、タンクローリーなど
による輸送が困難である。このため、石炭などの固形燃
料を微粉化し、水に分散させスラリーとして液体と同様
に取り扱う技術が種々提案されている。この場合、石炭
濃度を低くし水を多量に使用したスラリーとすれば、低
粘度のスラリーとすることも可能であるが、燃料の効率
の上で得策ではない。また、このようにして得られたス
ラリーは、静置すると、石炭粒子が沈降してくるという
欠点を有している。
【0003】石炭濃度を高める方法として、スラリー中
に各種分散剤を添加し、石炭の水への分散性を高める手
段が提案されている。この各種分散剤を添加した石炭−
水スラリーは、添加しない場合に較べ流動性、安定性が
大幅に改善されるので、分散剤を使用すれば高濃度の石
炭−水スラリーを製造することが可能となる。しかしな
がら、このような高濃度の石炭−水スラリーの流動性、
安定性などの性能は、使用する石炭の種類、性質によっ
て大きく異なる。この性能の違いは、石炭の種類、銘柄
によって酸化度合いが違うことに由来する場合がある。
石炭種間で酸化度合いが異なることはもちろんである
が、同一石炭種においても、その採掘場所の違いから、
酸化の度合いが異なったり、同一石炭でもコールヤード
などに長期間放置された場合には、酸化が大幅に進行す
る。このように、石炭の酸化度合いが大きいと、それを
使用したスラリーの流動性、安定性などが大幅に低下し
てしまうという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
の技術的課題を背景になされたもので、コールヤードな
どに放置されて酸化が進行した石炭、あるいはもともと
酸化度が高い石炭を使用して、高濃度においても、高い
流動性を有し、しかも長期間、貯蔵安定性を保持するこ
とが可能である石炭−水スラリー組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)水溶性
重合体、(B)ジフェニルアミン、ベンジルアミンおよ
びジベンジルアミンの群から選ばれた少なくとも1種の
芳香族アミン系化合物、(C)石炭、ならびに(D)水
を主成分とする石炭−水スラリー組成物を提供するもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、(A)水溶性重
合体は、本発明のスラリー組成物において、分散剤とし
ての主要成分となるものである。 (A)水溶性重合体としては、例えば下記(イ)〜
(ト)成分から選ばれた少なくとも1種の水溶性重合体
を挙げることができる。 (イ)ナフタレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、例えばナフタレンスルホン酸(塩)のアルデヒド縮
合物、ポリビニルナフタレンスルホン酸(塩)など。
【0007】(ロ)リグニンスルホン酸(塩)構造単位
を含む重合体およびその誘導体。 (ハ)スチレンスルホン酸(塩)構造単位を含む重合
体、例えばポリスチレンスルホン酸(塩)、スチレン−
スチレンスルホン酸(塩)共重合体など。 (ニ)ノルボルネンスルホン酸(塩)構造単位を含む重
合体、例えば5−プロペニル−ノルボルネン−2、ジシ
クロペンタジエン、5−エチリデン−ノルボルネン−2
などのノルボルネン誘導体のスルホン化物の(共)重合
体など。
【0008】(ホ)カルボン酸(塩)構造単位、ス
ルホン酸(塩)構造単位およびポリアルキレングリコ
ール構造単位の群から選ばれた少なくとも1種の構造単
位を含む(共)重合体。ここで、成分としては、例え
ば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などが挙げられる。成分としては、例えばスチレ
ンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ブタジエンスル
ホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−
スルホプロピル(メタ)アクリレートなどのスルホアル
キル(メタ)アクリレート類などが挙げられる。成分
としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート類、メトキシポリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレ
ート類などが挙げられる。 (ヘ)ポリエーテル構造単位を含む重合体、例えばエチ
レンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドな
どの(共)重合体あるいはこれらの誘導体など。
【0009】(ト)脂肪族ジエン系(共)重合体のスル
ホン化物。上記(ト)成分は、脂肪族ジエン系(共)重
合体を、公知の方法でスルホン化して得られる。ここ
で、(ト)成分の原料となる脂肪族ジエンとは、分子中
に二重結合を2個含有する炭素数4〜7の炭化水素類で
あり、この脂肪族ジエンとしては、例えば1,3−ブタ
ジエン、1,2−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、
1,3−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、イソプ
レン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、
1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3
−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタ
ジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエ
ン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、
1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,5
−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプ
タジエンなどのほか、分岐した炭素数4〜7の各種ジエ
ン類が挙げられ、好ましくは1,3−ブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエンである。これらの脂肪族
ジエンは、1種または2種以上を併用することができ
る。
【0010】なお、本発明の(ト)成分を構成する上記
脂肪族ジエンに、他の共重合可能な単量体(以下「他の
単量体」という)を併用することもできる。この他の単
量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合
物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
メチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートなどのアクリル酸あるいは
メタクリル酸のアルキルエステル類;アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などのモノもしくはジカルボン酸またはジカルボン
酸の無水物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのビニルシアン化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ビニルメチルエチルケトン、ビニルメチルエーテ
ル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、アリルアセテート、メタ
アリルアセテート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、アクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジル、アクロレイン、アリル
アルコールなどの不飽和基含有化合物;エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレ
ンオキシド、ブチレンオキシドなどの環状化合物などを
挙げることができる。これらの他の単量体は、1種単独
でも、あるいは2種以上を併用することもできる。これ
らの他の単量体の使用量は、全単量体の70重量%以
下、好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは2〜
30重量%程度である。
【0011】本発明の(ト)成分に使用される脂肪族ジ
エン系(共)重合体とは、上記脂肪族ジエンのうちの少
なくとも1種を重合して得られる重合体、または他の単
量体を併用する場合には上記の脂肪族ジエンと他の単量
体とを共重合して得られるランダムもしくはブロック型
の共重合体である。この脂肪族ジエン系(共)重合体
は、例えば特開平2−52032号公報第3頁左上欄第
12行〜同右上欄下から第2行に示される方法で製造す
ることができる。
【0012】なお、脂肪族ジエン系(共)重合体の分子
量は、石炭の種類、粒径などによって特性が変わるため
一義的に決めることはできないが、通常、数平均分子量
が300〜500,000、好ましくは1,000〜2
00,000である。
【0013】また、本発明に使用される(ト)成分は、
上記脂肪族ジエン系(共)重合体を、スルホン化剤によ
ってスルホン化することによって得られる。ここで、ス
ルホン化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸、発
煙硫酸、クロルスルホン酸、三酸化イオウ(無水硫
酸)、三酸化イオウと電子供与性化合物の錯体などが挙
げられる。これらのなかで、三酸化イオウ、三酸化イオ
ウと電子供与性化合物の錯体などが好ましい。
【0014】ここで、電子供与性化合物としては、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエ
ーテル類;ピリジン、ピペラジン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類;
ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドなどのスルフ
ィド類;アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニ
トリルなどのニトリル化合物などの三酸化イオウと錯体
を形成する化合物が挙げられ、このうちでもN,N−ジ
メチルホルムアミド、ジオキサンが好ましい。以上のス
ルホン化反応は、例えば特開平2−52032号公報第
3頁右上欄最終行〜第5頁左上欄第6行で示される方法
で実施することができる。
【0015】得られるスルホン化物のカチオン種は、特
に限定されるものでないが、水溶性にするためには、水
素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ
ム、アミンなどの塩基性化合物が好ましい。
【0016】なお、(ト)脂肪族ジエン系(共)重合体
のスルホン化物のスルホン酸含量は、好ましくは3.5
〜5.5ミリモル/g、さらに好ましくは4.0〜5.
3ミリモル/gであり、3.5ミリモル/g未満ではス
ラリー組成物の分散性、機械的安定性が低下するととも
に、該(ト)成分の必要量が多くなり経済性が悪く、一
方5.5ミリモル/gを超えると得られるスラリー組成
物の分散性、流動性が低下し好ましくない。
【0017】また、本発明に使用される(ト)脂肪族ジ
エン系(共)重合体のスルホン化物の重量平均分子量は
特に制限されないが、通常、1,000〜1,000,
000、好ましくは3,000〜500,000、さら
に好ましくは5,000〜100,000である。重量
平均分子量が、1,000未満では長期間スラリーの流
動性を維持することができず、一方1,000,000
を超えると、石炭の濃度を高めた場合にスラリー粘度が
著しく増加し、問題となる。
【0018】以上の(イ)〜(ト)成分は、1種単独で
もあるいは2種以上を併用することができる。(A)水
溶性重合体のうち、好ましくは(ト)成分である。本発
明の石炭−水スラリー組成物において、上記(A)成分
は、本発明のスラリー組成物中に0.01〜10重量
%、作業性および経済性の面から0.05〜2重量%が
好ましい。0.01重量%未満では、スラリーの粘度が
著しく増大し流動性が失われ、一方10重量%を超える
と、経済性が悪化する。
【0019】次に、(B)成分の芳香族アミン系化合物
は、本発明の組成物中において石炭の酸化部分に作用し
て、石炭の流動性あるいは長期安定性の維持、向上を付
与する役目を果たすものである。(B)成分として、脂
肪族アミン系化合物(脂肪族アミン)を用いたのでは、
スラリー粘度があまり低下せず、貯蔵安定性も改善され
ない。
【0020】この(B)芳香族アミン系化合物として
は、ジフェニルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルア
ミンを挙げることができる。これらの(B)芳香族アミ
ン系化合物は、1種単独で使用することも、あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。特に好ましい
(B)芳香族アミン系化合物は、ジフェニルアミン、ジ
ベンジルアミンである。これら(B)芳香族アミン系化
合物は、そのままの形で石炭−水スラリー組成物の調製
に使用してもよいし、トルエンなどの有機溶剤に溶解し
て使用することもできる。また、乳化剤あるいは上記
(A)水溶性重合体を用いて、水中に乳化あるいは分散
させて使用することもできる。
【0021】上記(B)成分は、本発明のスラリー組成
物中に0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜
1重量%であり、0.001重量%未満では流動性ある
いは安定化効果が小さく、一方5重量%を超えると、経
済性が悪化する。
【0022】次に、本発明に用いられる(C)石炭は、
褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭、無煙炭などいずれであっても
よく、またこれらをクリーン化した石炭でもよく特に制
限はない。特に、本発明は、酸化が進んだ石炭に対して
効果的である。ここでいう酸化が進んだ石炭とは、石炭
表面にカルボン酸、水酸基、カルボニル基などの酸素含
有官能基が多いものであり、元来石炭の種類によって異
なる。また、同一の石炭であっても、コールヤードなど
の日光が直接当たる場所に放置されていたり、高温にさ
らされた場所に放置された場合などに酸化が進み含酸素
官能基が増加する。本発明のスラリー組成物は、特にこ
のように酸化が進行した石炭に対して効果的であり、酸
化が進んだ石炭に特有なスラリーの流動性低下、長期安
定性の低下といった問題を解決するものである。
【0023】これらの(D)石炭の粒度は、粉末であれ
ばどのような粒度であってもよいが、現在、火力発電所
で燃焼される微粉炭は、200メッシュパス分70重量
%以上のものであるから、この粒度が一応の目安とな
る。しかし、本発明に使用される添加剤である(A)〜
(B)成分は、粒度および石炭の種類によって影響され
るものではなく、どのような石炭粉末に対しても優れた
効果を発揮する。本発明の組成物中における(C)石炭
の濃度は、通常、50〜85重量%、好ましくは60〜
80重量%である。
【0024】次に、(D)水の種類は特に制限されず、
水道水、工業用水などが使用される。(D)水の使用量
は、(A)〜(B)成分が上記の割合となり、かつ組成
物中における(D)石炭が上記の濃度範囲内で、適宜使
用される。
【0025】本発明のスラリー組成物の製造方法は、特
に限定されず、所望の方法で(A)〜(D)成分を混合
することからなる。例えば、(C)石炭をあらかじめ乾
式で粉砕したのち、添加剤である(A)〜(B)成分を
溶かした水溶液中に混合する方法、(C)石炭、(D)
水、(A)成分をミル内で湿式粉砕してスラリーを作成
したのち、(B)成分を添加する方法、同様にミル中に
(C)石炭、(D)水、(A)成分および(B)成分を
添加して湿式粉砕する方法など、任意の方法が実施でき
るが、好ましくは(C)石炭、(D)水、(A)成分お
よび(B)成分を添加して湿式する方法が挙げられる。
スラリーの調製温度、あるいは湿式粉砕時の粉砕温度は
特に制限はないが、50〜100℃程度の高温が好まし
い。
【0026】本発明の石炭−水スラリー組成物には、
(A)〜(D)成分以外に、必要に応じ他の添加剤を添
加することができる。他の添加剤としては、アルカリ
(土類)金属などの水酸化物、アンモニア、ノニオン系
あるいはアニオン系の界面活性剤、キレート剤、イオン
封鎖剤、消泡剤、凝固点降下剤、セルロース系増粘剤、
クレーなどの無機鉱物などが挙げられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、%とあるのは、重量基準
である。 実施例1〜20、比較例1〜18 石炭としては表1に示す3種の石炭を使用した。Y炭
は、酸化の進んでいない石炭(すなわちカルボン酸など
の少ない石炭)である。Y′炭は、Y炭を長期間、直射
日光下および高温下にさらして酸化を促進した石炭であ
る。また、Z炭は、もともと酸化が進行している石炭
(表面カルボン酸の比較的多い石炭)であり、Y炭とは
種類が異なる。なお、石炭の表面カルボン酸量は、既報
(燃料協会誌、46巻、487号、p277−826,
1967年)に基づき測定した。この表面カルボン酸量
は、カルボン酸に基づく酸素が全石炭中の何%を占める
かという値で示した。
【0028】表1に示す性状の石炭、表2に示す(A)
成分、表3に示す(B)成分、水、NaOH(対CWM
500ppm)およびSUS製ボールをSUS製ボール
ミルに入れ、ボールミルの内温が60〜70℃になるよ
うに加温しながら、200メッシュパス分80%になる
ように湿式粉砕して石炭−水スラリーを調製した。結果
を表4〜5に示す。
【0029】表4から明らかなように、本発明のスラリ
ー組成物は、酸化の進んでいない石炭(Y炭)に対して
だけでなく、酸化の進んだ石炭(Y′炭およびZ炭)に
対してもスラリー粘度が低く、流動性・安定性に優れて
いる。これに対し、表5から明らかなように、例えば
(B)成分が欠けると、酸化の進んだ石炭(Y′炭およ
びZ炭)に対して、スラリー粘度が上昇したり、安定性
が不良となるという欠点が生じることが分かる。また、
本発明で規定する(B)芳香族アミン系化合物の代わり
に、脂肪族アミンを用いた場合にも、本発明の効果を達
成できないことが分かる。以上の結果から、本発明のス
ラリー組成物は、酸化の進んでいない石炭に対してスラ
リー化性能が悪化せず、酸化の進んだ石炭に対しては、
スラリー化性能が向上することが分かる。
【0030】なお、スラリー粘度は、上記のようにして
調製したスラリーの25℃における粘度を測定すること
によって評価した。また、スラリーの貯蔵安定性は、内
径80mm高さ500mmの透明なアクリルパイプ製の
容器に2週間静置後、スラリーの状態を観察することに
より評価した。静置後も流動性を保っているものを○、
ゲル化状態のものを×とした。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明の石炭スラリー組成物は、上記
(A)〜(B)成分の添加剤を併用することにより、酸
化の進んでいない石炭に対してスラリー性能が悪化せ
ず、酸化の進んだ石炭に対しては、スラリー性能が向上
するという優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 47/00 LKH C08L 47/00 LKH 101/00 LSY 101/00 LSY (72)発明者 石川 克広 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 高野 伸司 福島県いわき市小名浜字渚9番地の3 日 本コム株式会社小名浜事業本部内 (72)発明者 馬目 一生 福島県いわき市小名浜字渚9番地の3 日 本コム株式会社小名浜事業本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水溶性重合体、(B)ジフェニル
    アミン、ベンジルアミンおよびジベンジルアミンの群か
    ら選ばれた少なくとも1種の芳香族アミン系化合物、
    (C)石炭、ならびに(D)水を主成分とする石炭−水
    スラリー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分が脂肪族ジエン系(共)重合
    体のスルホン化物である請求項1記載の石炭−水スラリ
    ー組成物。
JP7323567A 1995-11-20 1995-11-20 石炭−水スラリー組成物 Pending JPH09143483A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7323567A JPH09143483A (ja) 1995-11-20 1995-11-20 石炭−水スラリー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7323567A JPH09143483A (ja) 1995-11-20 1995-11-20 石炭−水スラリー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09143483A true JPH09143483A (ja) 1997-06-03

Family

ID=18156146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7323567A Pending JPH09143483A (ja) 1995-11-20 1995-11-20 石炭−水スラリー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09143483A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4565549A (en) Aqueous slurry of a solid fuel and a process for the production thereof
CN102031168A (zh) 一种阴离子-非离子复配型煤气化用水煤浆添加剂
CN105038879A (zh) 一种水煤浆添加剂的应用
US4897088A (en) Dispersing agent and a solid fuel slurry composition containing the same
JPH09143483A (ja) 石炭−水スラリー組成物
JP3555089B2 (ja) 固形燃料スラリー組成物
CN110575913A (zh) 一种新型环保的选矿用捕收剂
JPH07242885A (ja) 固形燃料スラリー組成物
JPS5823887A (ja) 高濃度石炭−水スラリ−用減粘剤
JP2638107B2 (ja) 固形燃料スラリー組成物
JPS61152796A (ja) 固形燃料スラリ−組成物
JPS6248795A (ja) 固形燃料スラリ−組成物
JPS5918791A (ja) 石炭微粉末の造粒物スラリ−の製造法
JPH02189390A (ja) 長寿命高濃度石炭一水スラリー用安定剤
CA1091016A (en) Production of solid fuel-water slurries
CN108795522A (zh) 一种水煤浆添加剂及其制备方法
JPS58117253A (ja) 燃料組成物
JPH0369390B2 (ja)
EP0092142A1 (en) Water slurries of carbonaceous materials
JPH0357956B2 (ja)
JPH0269595A (ja) 固体燃料−水スラリ−用分散安定剤
JPS62215695A (ja) 高濃度石炭−水スラリ−用分散安定剤
JPS5815057A (ja) セメントモルタル又はコンクリ−ト用空気連行剤
JPS62121789A (ja) 石炭−水スラリ−用分散剤
JPH02140292A (ja) 固体燃料‐水スラリー

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060214