JP2637142B2 - 紙葉類の取込み装置 - Google Patents

紙葉類の取込み装置

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JP2637142B2
JP2637142B2 JP4973988A JP4973988A JP2637142B2 JP 2637142 B2 JP2637142 B2 JP 2637142B2 JP 4973988 A JP4973988 A JP 4973988A JP 4973988 A JP4973988 A JP 4973988A JP 2637142 B2 JP2637142 B2 JP 2637142B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、たとえば紙幣の入出金を行なう自動預出金
機において、紙幣の取込みに適用される紙葉類取込み装
置に関する。
(従来の技術) 従来、たとえば銀行券の入出金を行なう自動預出金機
においては、第5図に示すように銀行券(P)を一括し
て入出金口部(1)から装置内のフロア(3)上へ投入
するようになっており、その投入された銀行券(P)は
摩擦力によってフロア(3)から取り込む取込みローラ
と、この取込みローラに対向して2枚取出しを防止する
ためのゲートローラとを設けたものが一般に用いられて
いる。そして、上記フロア(3)上に投入された銀行券
の取込み時には、押圧機構(11)または銀行券(P)の
自重によって銀行券を上記取込みローラ(5)に圧接す
るとともに取込みローラ(5)を回転させることによ
り、銀行券(P)は取込みローラ(5)とゲートローラ
(8)との間の取込み部(9)(第3図参照)に導か
れ、さらに取込みローラ(5)とゲートローラ(8)と
の分離作用により銀行券(P)を1枚ずつ分離して順次
装置内へ取り込むようになっている。
しかして、上記取込みローラを回転するのに必要なト
ルクは、通常銀行券(P)と取込みローラとの間の圧接
力や銀行券相互間の摩擦力などを考慮に入れ、値が設定
されている。しかも、このトルク値は銀行券(P)の取
込みに伴ない或る範囲内で周期的に変動するものであ
る。すなわち、 第4図は銀行券の取込み時において、取込みローラを
回転するのに必要なトルクの時間変化を示したものであ
る。第4図(a)は通常の銀行券が取込まれているとき
のトルクで、1つの周期が銀行券1枚の取込みに対応し
ている。図中、T1,T2,T3は銀行券(P)を取込むときの
トルクである。すなわち、T1は銀行券の送り初めを示す
トルクであって、このトルクT1は送りローラ(7)を駆
動するカム(10)による損失や銀行券(P)を加速する
際の衝撃により少し高い値を示している。また、T2は取
込みローラ(5)と送りローラ(7)が協調して取込み
を行なっているトルクであって、このトルク(T2)はバ
ックアップ(11)の押圧力と取込まれる銀行券(P)と
つぎの銀行券(P)との間に生ずる摩擦力によって発生
するものである。また、T3は銀行券(P)が半分ほど取
込まれたところで、取込みローラ(5),(5)によっ
て残りの半分を取込むときのトルクである。このとき、
送りローラ(7)はフリー状態となって駆動されず、バ
ックアップ(11)の押圧力の一部を受止めるため、取込
みローラ(5),(5)に加わるバックアップ(11)の
押圧力が減少するためにトルクが半減している。さら
に、T4は取込みローラ(5)の金属部(5b)が銀行券
(P)に摺接して発生するトルクであって、このトルク
(T4)は金属部(5b)と銀行券(P)との間の摩擦力が
低いため小さな値を示している。したがって、このよう
な取込みの場合、取込みローラ軸(21)を駆動させる回
転力はトルク(T1)より大きな値であればよい。
第4図(b)は異常な銀行券が取込まれているときの
トルクを示したものである。図中、T5は取込まれる銀行
券(P)の先端に折曲りが存在している場合で、このと
きは銀行券(P)が取込み部(9)に導入すると同時に
過大な負荷が発生することを示している。上記トルクT5
は銀行券先端の折曲り状態によって差異はあるが一般に
微小でもトルクT1に比べて可成り大きな値となる。ま
た、T6は銀行券(P)に“しわ”や折曲りがある場合
で、取込み部(9)に抵抗を受けながら取込まれたとき
のトルクで、このトルクT6は銀行券(P)の状態によっ
て可成り大きな値となる。
したがって、取込みローラ(5)の駆動力をトルクT1
より少し大きな値に設定した場合、通常の銀行券(P)
に対しては支障なく取込み可能であるが、折曲った銀行
券(P)や“しわ”を生じている銀行券(P)が取込み
部(9)に取込まれると同時に取込み不能の状態とな
る。
また、銀行券(P)の取込み時において、取込みロー
ラ(5),(5)は回転しているのに銀行券(P)が取
込みローラ(5)とゲートローラ(8)との間の取込み
部(9)に停滞して取込まれないことがある(第5図参
照)。この場合、一旦取込み動作を中断して取込み部
(9)に停滞している銀行券(P)を何らかの手段で抜
き取る方法が行なわれていた(第6図参照)。しかし、
取込み部(9)の抵抗が大きいため抜取れなかったり、
たとえ抜取ることができても銀行券(P)に損傷を与え
てしまうという欠点があった。
また、取込みローラ(5)を逆回転させることも考え
られるが、上記取込みローラ(5)に対向して配置され
るゲートローラ(8)には従来十分な駆動力を有してい
ないため、銀行券(P)を入出金口部(1)へ排出する
だけの搬送力が得られないという問題を有していた。
(発明が解決しようとする課題) 従来は上述したように入出金口部に投入された紙葉類
(P)が取込みローラ(5)の回転により取込み部
(9)に導入される際、上記紙葉類(P)が折れ曲って
いたり、あるいは“しわ”を生じている場合には、取込
みローラ(5)を回転させても取込み部(9)に大きな
抵抗がかヽるため取込み部(9)で停滞して取込まれな
いという欠点があり、また取込みローラ(5)を逆回転
させて銀行券(P)を入出金口部へ排出するようにして
もゲートローラ(8)には十分な駆動力がないため、入
出金口部へ排出するだけの搬送力が得られないという問
題を有していた。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、
供給部に投入された紙葉類が取込み部で停滞し、取込み
ローラを正回転しても紙葉類が取込まれないとき、上記
取込みローラを逆回転すると同時にゲートローラも供給
部側へ駆動回転し、かつ取込みローラおよびゲートロー
ラの周速を一致させることにより、停滞させる紙葉類が
取込み部より脱出して供給部に排出され搬送力を増大さ
せることができる紙葉類の取込み装置を提供することを
目的とする。
〔発明の構成〕 (課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するために、供給部に集積さ
れた紙葉類を取り込む取込みローラと、この取込みロー
ラを駆動する正逆回転可能な駆動手段と、上記取込みロ
ーラに対向して設けられ、紙葉類の複数枚取出しを防止
するゲートローラとを備え、上記駆動手段により取込み
ローラを取込み方向へ正回転させて紙葉類を1枚ずつ分
離しながら取り込む紙葉類の取込み装置において、上記
駆動手段に接続した回転軸と上記取込みローラを固定す
る取込み用ローラ軸との間に接続されて上記駆動手段の
回転力を取込み用ローラ軸に伝達する機構を有してなる
第1の伝達系と、上記取込み用ローラ軸を逆回転するこ
とにより上記取込みローラを取込み方向と逆方向に回転
させるとともに上記ゲートローラを取込みローラと反対
の正方向に駆動回転し、取込みローラとゲートローラと
の間に存在する紙葉類を前記供給部に排出させる第2の
伝達系とを具備して構成されるものである。
(作 用) すなわち、本発明は上記構成とすることにより、取込
み中断等によって取込みローラとゲートローラとの間の
取込み部に紙葉類が挟まったとき、上記取込みローラお
よびゲートローラをそれぞれ取込み方向とは逆に駆動回
転させることにより、取込み部に挟まった紙葉類が解除
され供給部へ排出することができる。
(実施例) 以下、本発明を第1図乃至第4図に示す一実施例にも
とづいて説明する。第1図は銀行券取込み装置における
取込み機構を示す斜視図、第2図はその要部を示す断面
図、第3図は銀行券取込み装置を備えた自動預出金機の
入出金口部を示す断面図である。
第3図において、(1)は銀行券(P)…の投入およ
び受渡しを行なうための入出金口部、(2)は上記入出
金口部(1)を開閉するシャッタで、このシャッタ
(2)は利用客より銀行券(P)を受入れるとき、およ
び利用客に出金される銀行券(P)を受渡すときに開か
れるようになっている。また、(3)は上記入出金口部
(1)の底部に設けられ、銀行券(P)を立位状態で集
積保持するフロア、(4)は上記フロア(3)上に立設
されて入金した銀行券(P)…のガイドを形成するフロ
ントパネルである。
つぎに、(5),(5)は上記フロントパネル(4)
の外側、すなわち入出金口部(1)の反対側に設けら
れ、第1図に示す取込み用モータ(6)の駆動によって
回転し、装置内と取り込む取込みローラ、(7),
(7)は上記取込みローラ(5),(5)の上方に位置
して設けられ、取込みローラ(5),(5)と第1図に
示すゲートローラ(8),(8)との間の取込み部
(9)に銀行券(P)を送り込む送りローラで、この送
りローラ(7),(7)は取込みローラ(5),(5)
と、同軸上に嵌着されたカム(10)(第1図参照)を介
して間欠的に回転するようになっている。
上記フロントパネル(4)は取込みローラ(5),
(5)および送りローラ(7),(7)に対して平行運
動し、接近あるいは退避できるように構成されており、
銀行券(P)の取込み時にのみフロントパネル(4)が
矢印x方向に移動することにより、取込みローラ
(5),(5)および送りローラ(7),(7)はフロ
ントパネル(4)から入出金口部(1)内に突出し、投
入された銀行券(P)…と当接するようになっている。
こヽで、上記ゲートローラ(8),(8)は常時取込み
ローラ(5),(5)と接触又は僅かの隙間を存して逆
方向、すなわち時計方向へゆっくり回転し、2枚取出し
を防止するようにしてある。
また、(11)は上記フロントパネル(4)に対向して
立設されるバックアップで、このバックアップ(11)は
図示しないバックアップ用モータの駆動により平行移動
し、銀行券(P)…の取込み時には取込みローラ
(5),(5)および送りローラ(7),(7)にフロ
ア(3)上の銀行券(P)…を圧接する一方、出金時に
は取込みローラ(5),(5)および送りローラ
(7),(7)に対して後退し、搬出路(12)より搬
送、放出されてくる出金用銀行券(P)…を入出金口部
(1)へ受入れるようになっている。
なお、(13)は上記取込みローラ(5),(5)とゲ
ートローラ(8),(8)との間を通過した銀行券
(P)を装置内に送り込む搬入路である。
つぎに、第1図および第2図に示す銀行券の取込み機
構を説明する。図中、取込みローラ(5),(5)は取
込み用ローラ軸(21)に嵌着されていて、正逆回転可能
なモータ(6)の駆動により、回転し、正回転の場合に
は後述する第1および第2の伝達系を介して銀行券
(P)が装置内に取込まれる一方、逆回転の場合には前
記取込み部(9)に送出された銀行券(P)が前記入出
金口(1)へ送り込まれるようになっている。
また、ゲートローラ(8),(8)はゲート用ローラ
軸(22)に嵌着されていて、上記取込み用ローラ軸(2
1)が正回転のとき、後述する第3の伝達系を介してゆ
っくりと駆動され、時計方向へ回転する。一方、取込み
用ローラ軸(21)が逆回転のとき、取込みローラ(5)
と同一の外周速度で時計方向へ回転するようになってい
る。
また、送りローラ(7),(7)は上記取込み用ロー
ラ軸(21)に嵌着されたカム(10)により中間ローラ
(23)を介して間欠的に駆動されるものである。すなわ
ち、カム(10)は取込み用ローラ軸(21)の回転によっ
て間欠的に中間ローラ(23)と接触するように取着さ
れ、さらに中間ローラ(23)は常時送りローラ用軸(2
4)に接触して設けられ、送りローラ(7),(7)を
間欠駆動するようになっている。また、上記取込みロー
ラ(5),(5)の外周には一部摩擦部材(5a),(5
a)が設けられていて、この摩擦部材(5a),(5a)が
銀行券(P)に接触するとき、上記送りローラ(7),
(7)の回転を行なうようにカム(10)の突部(10a)
が形成されている。
なお、(25)は上記取込み用ローラ軸(21)に嵌着さ
れた切欠部(25a)を有するタイミングディスク、(2
6)は上記タイミングディスク(25)に係合して配置さ
れる検知器で、上記タイミングディスク(25)は検知器
(26)により取込みローラ(5),(5)に設けられて
いる摩擦部材(5a),(5a)のイニシャルポジションを
検知するようにしてある。
つぎに、上記取込みローラへの駆動伝達系について説
明する。第1図において、モータ(6)から取込み用ロ
ーラ軸(21)へ回転力を伝達するため2つの伝達系が設
けられている。第1の伝達系(A)は上記モータ(6)
の軸に直結された回転軸(27)からディテント機構(2
8)を介して上記取込み用ローラ軸(21)に伝達される
ようになっており、第2の伝達系(B)は回転軸(27)
に固定された小歯車a(29)から補助軸(30)の一端に
固定されたワンウェイクラッチ(31a)を有する歯車A
(31)とかみ合っており、上記補助軸(30)の他端に固
定された小歯車b(32)は上記取込み用ローラ軸(21)
上に固定された歯車B(33)とかみ合って回転力が伝達
されるもので、上記回転軸(27)の回転力に対して補助
軸(30)の回転力が減速するように設定されている。
第2図は上記ディテント機構の示す断面図である。図
中、(28a)は回転軸(27)に固定された結合部材A、
(28b)は取込み用ローラ軸(21)とスプラインによっ
てかみ合い、取込み用ローラ軸(21)の軸方向に摺動可
能な結合部材Bで、この結合部材B(28b)は取込み用
ローラ軸(21)と一体で回転するようになっている。ま
た、(28c)は上記取込み用ローラ軸(21)に固定され
る結合部材C、(28d)は結合部材C(28c)と上記結合
部材B(28b)との間に挿入されるコイルスプリング
で、このコイルスプリング(28d)を上記結合部材B(2
8b)に押圧して固定することにより、結合部材B(28
b)と上記結合部材A(28a)との接触面は(P)で示す
ように圧接される。ここで、上記結合部材A(28a)お
よび結合部材B(28b)の圧接面は適当な摩擦係数が得
られるように設定される。したがって、上記ディテント
機構(28)は結合部材C(28c)によって生ずる結合部
材A(28a)と結合部材B(28b)との圧接力、および摩
擦係数によって生ずる結合部材A(28a)と結合部材B
(28b)との摩擦力が作用し、回転軸(27)から取込み
用ローラ軸(21)に回転力を伝達するようになってい
る。
上記ディテント機構(28)において、結合部材A(28
a)と結合部材B(28b)との間に滑りがないときの摩擦
係数は静止摩擦係数であるのでこのときの伝達トルクを
Tとする。ここで、モータ(6)の駆動によって回転軸
(27)に伝達されるトルクがTより大きく、かつ、取込
み用ローラ軸(21)に伝達される負荷トルクもTより大
きくなると、結合部材A(28a)と結合部材B(28b)と
の間に滑りを発生し、滑り摩擦による伝達が行なわれる
ため、伝達トルクTよりも稍々小さい値の伝達トルク
T′が回転軸(27)から取込み用ローラ軸(21)に伝達
されることとなる。
また、上記第2の伝達系(B)の歯車A(31)は内蔵
されたワンウェイクラッチ(31a)により小歯車a(2
9)が時計方向に正回転したときのみ歯車A(31)を介
して補助軸(30)に回転力が伝達されるようになってい
る。
つぎに、ゲートローラの駆動機構について説明する。
第1図において、(22)はゲートローラ用シャフトで、
このゲートローラ用シャフト(22)には取込みローラ
(5),(5)と適宜の隙間を設けたゲートローラ
(8),(8)が固定されるとともに上記シャフト(2
2)の一端に小歯車c(34)が固定されている。そし
て、この小歯車c(34)は、取込み用ローラ軸(21)に
嵌着されたワンウェイクラッチ(35a)を有する歯車C
(35)と噛合していて、取込み用ローラ軸(21)が正回
転のとき、上記歯車C(35)はフリー状態となり、逆回
転することにより歯車C(35)は小歯車c(34)を介し
て回転力がゲートローラ用シャフト(22)に伝達され、
ゲートローラ(8),(8)を時計方向へ回転させるよ
うになっている。また、上記取込み用ローラ軸(21)に
は小歯車d(36)が固定されており、さらに歯車D(3
7)、小歯車e(38)が別体の軸に固定されている。そ
して、上記小歯車d(36)は歯車D(37)とかみ合って
おり、小歯車e(38)は第2の補助軸(39)の一端に固
定されたワンウェイクラッチ(40a)を有する歯車E(4
0)と噛合し、他端に固定された小歯車f(41)は前記
歯車F(35)と噛合するように構成されている。図中、
(42)は上記取込み用ローラ軸(21)の端部に取付けら
れ、逆回転することによりゲートローラ(8),(8)
を強制的に回転させるための把手である。
上記構成において、上記取込み用ローラ軸(21)が正
回転の場合には、小歯車d(36)、歯車D(37)、小歯
車e(38)を介して歯車E(40)に伝達されるとき、歯
車E(40)のワンウェイクラッチ(40a)は第2の補助
軸(39)とのかみ合いが外れるようになっているため、
第2の補助軸(39)に回転力が伝達されない。一方、取
込み用ローラ軸(21)が逆回転の場合には歯車E(40)
を介してワンウェイクラッチ(40a)が第2の補助軸(3
9)とかみ合うため、第2の補助軸(39)の回転力は小
歯車f(41)を介して歯車C(35)に伝達される。する
と、歯車C(35)のワンウェイクラッチ(35a)の取込
み用ローラ軸(21)とのかみ合いが外れ、フリーの状態
となるため、この歯車C(35)から小歯車c(34)を介
してゲートローラ(8),(8)が時計方向に回転する
ようになっている。
上記歯車C(35)の径と小歯車c(34)の径とは取込
みローラ(5)の径とゲートローラ(8)の径とほぼ同
じ比に形成されており、また歯車C(35)および小歯車
c(34)には大きなバックラッシュが与えられ、このバ
ックラッシュにより取込みローラ(5)とゲートローラ
(8)との間の隙間が調製できるように設定されてい
る。
つぎに、上記構成にもとづく本発明の動作を説明す
る。第3図において、利用客によって開かれている入出
金口部(1)に銀行券(P)が一括して投入されると、
シャッタ(2)を閉じ、しかる後フロントパネル(4)
が取込みローラ(5),(5)側に前進する。すると、
取込みローラ(5),(5)および送りローラ(7),
(7)はフロントパネル(4)より入出金口部(1)側
に突出するとともにバックアップ(11)が前進して銀行
券(P)…を取込みローラ(5),(5)および送りロ
ーラ(7),(7)に圧接する。つぎに、モータ(6)
の駆動により回転軸(27)が時計方向に正回転し、ディ
テント機構(28)を介して取込みローラ(5),(5)
が回転すると、取込みローラ(5),(5)は摩擦部材
(5a),(5a)が銀行券(P)に接触するとともに送り
ローラ(7),(7)がカム(10)を介して間欠的に駆
動されて銀行券(P)を取込み部(9)に導入する。取
込み部(9)に導入された銀行券(P)は取込みローラ
(5),(5)の回転とゲートローラ(8),(8)の
ブレーキ作用とによって取込みローラ(5),(5)に
接している銀行券(P)から順次1枚ずつ分離されなが
ら装置内に取込まれ、搬入路(13)を搬送する。
さて、上記銀行券(P)を取込み部(9)に所定の速
度で取込むためにはモータ(6)を回転数Nで正回転
し、取込み用ローラ軸(21)に回転数Nで正回転させる
必要がある。こヽで、ディテント機構(28)の結合部材
(28a)と結合部材(28b)との間に滑りがない場合、第
1の伝達系(A)の回転軸(27)から取込み用ローラ軸
(21)に伝達されるトルクは回転数Nで正回転される。
すると、小歯車a(29)にかみ合っている第2の伝達系
(B)の歯車A(31)は逆回転するが、ワンウェイクラ
ッチ(31a)が補助軸(30)から外れる方向にあるため
補助軸(30)は駆動されない。一方、歯車B(33)が回
転数Nで正回転し小歯車b(32)に伝達されると補助軸
(30)は逆回転させられる。したがって、歯車A(31)
と補助軸(30)とはいずれも逆回転するが、このとき歯
車A(31)の回転数は補助軸(30)の回転数よりも小さ
いため歯車A(31)のワンウェイクラッチ(31a)と補
助軸(30)とはかみ合わなく静止状態に保持される。
このようにモータ(6)が所定の回転数Nで正回転
し、かつディテント機構(28)が滑りを生ずることなく
かみ合っている場合には第1の伝送系(A)によって回
転力が取込み用ローラ軸(21)に伝達され、取込みロー
ラ(5),(5)により銀行券(P)の取込みが行なわ
れる。しかし、取込まれる銀行券(P)が折曲っていた
り、あるいは“しわ”を生じていると取込み部(9)に
負荷が発生し、取込み用ローラ軸(21)に対して負荷の
トルクが増大する。この負荷が伝達トルクTに達する
と、ディテント機構(28)の結合部材A(28a)と結合
部材B(28b)との間に滑りが発生するため、上記取込
み用ローラ軸(21)は回転軸(27)からトルクT′で駆
動されながら回転数が減少する。
そこで、補助軸(30)の回転数が減少し、歯車A(3
1)の回転数と一致すると、歯車A(31)のワンウェイ
クラッチ(31a)と補助軸(30)とがかみ合い歯車A(3
1)の回転数で小歯車b(32)を介して歯車B(33)に
伝達される。このときの取込み用ローラ軸(21)の回転
数をN′とすると、取込みローラ(5),(5)は回転
数N′、すなわち回転数が減少によって増大する大きな
トルクT′で銀行券(P)の取込みが行なわれる。
このように、負荷の原因となった折曲りや“しわ”の
ある銀行券(P)が取込み部(9)に取込まれると、上
記取込み用ローラ軸(21)に加えられていた負荷が減少
しトルクT′以下になり、トルクTに達すると再びディ
テント機構(28)の結合部材A(28a)と結合部材B(2
8b)との滑りがなくなって、取込みローラ(5),
(5)は初期の回転数Nで回転され、所要の速度で取込
みを行なうことができる。
ここで、取込み用ローラ軸(21)が正回転のとき、上
記ディテント機構(28)に滑りが生じるときのトルクT
はモータ(6)の回転トルクよりも小さく設定されてい
る。上記モータ(6)がパルスモータの場合には脱調ト
ルクよりも小さい値に設定しておくものとする。
銀行券(P)が取込み部(9)に取込まれていると
き、取込みローラ(5),(5)に負荷がかヽり、かつ
この負荷が設定されたトルクTを越えるとディテント機
構(28)に滑り作用が発生するため、取込み用ローラ軸
(21)の負荷トルクは直接モータ(6)に作用せず、第
2の伝達系(B)によりモータ(6)の回転数が減速さ
れて取込みローラ(5),(5)を低速回転N′で回転
させる。このとき、モータ(6)から伝達されるトルク
は減速によって増加し取込み用ローラ軸(21)の負荷ト
ルクよりも十分に大きくなるため、モータ(6)は回転
不能を生ぜしめることなく、折曲りや“しわ”のある銀
行券(P)の取込みが続けられる。
ところで、上記取込みローラ(5),(5)を正回転
し続けても取込み部(9)に送られる銀行券(P)が取
込みローラ(5),(5)との間で滑りを生じて取込ま
れないとき、又は取込み動作を一旦停止して取込み部
(9)から銀行券(P)を取り出したいとき、取込みロ
ーラ(5),(5)を逆回転する必要がある。このと
き、モータ(6)を逆回転すると、モータの回転力はデ
ィテント機構(28)を介して取込み用ローラ軸(21)を
逆回転させるように作用する。この場合、取込み用ロー
ラ軸(21)上の歯車B(33)は逆回転するため第2の伝
達系(B)の小歯車b(32)および補助軸(30)が時計
方向に正回転させられる。一方、歯車A(31)は小歯車
a(29)により正回転するが、上記歯車A(31)の回転
数は補助軸(30)の回転数よりも小さい値であるため、
歯車A(31)のワンウェイクラッチ(31a)は補助軸(3
0)とかみ合い状態となる。しかし、歯車A(31)に回
転力は増速されている補助軸(30)の回転トルクよりも
大きな値であるため、補助軸(30)には歯車A(31)に
よって回転を抑えるトルクが生じ歯車A(31)の回転数
よりも早く回転できない。上記トルクは小歯車B(32)
および歯車B(33)を介してディテント機構(28)の結
合部材B(28b)に伝達されるため、結合部材B(28b)
は回転数N′で回転し、ディテント機構(28)の結合部
材A(28a)と結合部材B(28b)との間に滑りが発生す
る。すると、結合部材A(28a)から結合部材B(28b)
に滑りの摩擦トルクT′が伝達され、取込み用ローラ軸
(21)は滑り摩擦トルクT′と回転数N′とで逆回転す
る。
すなわち、取込み用ローラ軸(21)は逆回転するとき
の駆動トルクがT′、回転数はN′で回転される。この
とき、回転数が小さい値であるにも拘らず駆動トルクが
T′と小さい値を示しているのはディテント機構(28
の滑りによって生ずる損失のためである。
このように、取込みローラ軸(21)上の、外周部の一
部に摩擦部材(5a)、(5a)が設けられ、正回転すると
き摩擦部材(5a)、(5a)の作用により入出金口部1に
集積された銀行券(P)を取り込む取込みローラ
(5),(5)が逆回転するとき、歯車C(35)もワン
ウェイクラッチ(35a)により上記取込み用ローラ軸(2
1)とかみ合うため、小歯車c(34)を介し1ゲートロ
ーラ(8),(8)が銀行券(P)の取込み方向と逆方
向、すなわち正回転する。しかも、上記ゲートローラ
(8),(8)の外周速度は取込みローラ(5),
(5)の外周速度と同じであり、上記取込みローラ
(5),(5)とゲートローラ(8),(8)に挟持さ
れた銀行券(P)に対し滑りを生じないため、大きな搬
送力で銀行券(P)を損傷する事なく前記フロア(3)
上に排出することができる。
なお、上記実施例におけるゲートローラ(8),
(8)は銀行券(P)を取込む駆動用モータ(6)の駆
動により回転させるようにしたが、必ずしもこれに限定
されるものではなくゲートローラ(8),(8)専用の
駆動用モータ(図示しない)を設けて銀行券(P)の取
込み方向と反対に正回転しても同一の効果が得られるこ
とは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、外周部の一部に
摩擦部材が設けられ、正回転させて供給部に集積された
紙葉類を取り込む取込みローラとゲートローラとの間の
取込み部に紙葉類が挾まったとき、上記取込みローラを
取込み方向の逆方向に回転させると共に、ゲートローラ
を取込みローラと反対の正方向で、かつ取込みローラの
外周速度と同一の外周速度で駆動回転することにより取
込み部に挟まった紙葉類を損傷せしめることなく取除く
ことができる。
また、ゲートローラの駆動は取込みローラと同一の駆
動用モータで駆動することができ、かつ紙葉類の取込み
時にはゲートローラにより2枚取りの分離作用を十分発
揮することができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は取込み
機構の構成を示す斜視図、第2図は取込み機構の要部を
示すディテント機構の断面図、第3図は自動預出金機の
入出金口部と取込みローラおよびゲートローラとの位置
関係を示す正面図、第4図(a)は正常な銀行券が取込
まれるとき、取込みローラの駆動トルクと時間との関係
を示す波形図、第4図(b)は異常な銀行券が取込まれ
るとき、取込みローラの駆動トルクと時間との関係を示
す波形図、第5図,第6図はそれぞれ取込み動作の中断
時における復帰の状態を示す正面図である。 P……銀行券(紙葉類)、1……入出金口部(供給部) A……第1の伝達系、B……第2の伝達系 C……第3の伝達系、5……取込みローラ 6……取込み用駆動モータ(駆動手段) 8……ゲートローラ、9……取込み部 21……取込み用ローラ軸、28……ディテント機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周部の一部に摩擦部材が設けられ、正回
    転させて前記摩擦部材の作用により供給部に集積された
    紙葉類を取り込む取込みローラと、 この取込みローラを駆動する正逆回転可能な駆動手段
    と、 上記取込みローラに対向して設けられ、上記紙葉類の複
    数枚取出しを防止し、上記取込みローラに、上記供給部
    に集積された上記紙葉類を1枚ずつ分離しながら取り込
    ませしめるゲートローラと、 上記駆動手段に接続した回転軸と上記取込みローラを固
    定する取込み用ローラ軸との間に接続されて上記駆動手
    段の回転力を上記取込み用ローラ軸に伝達する機構を有
    してなる第1の伝達系と、 上記取込み用ローラ軸を逆回転することにより上記取込
    みローラを取込み方向と逆方向に回転させるとともに、
    上記ゲートローラを上記取込みローラと反対の正方向で
    かつ上記取込みローラと同一の外周速度で駆動回転し、
    上記取込みローラと上記ゲートローラとの間に存在する
    紙葉類を前記供給部に排出させる第2の伝達系と、を具
    備したことを特徴とする紙葉類の取込み装置。
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