JP2637134B2 - 気相法ダイヤモンドの合成法 - Google Patents

気相法ダイヤモンドの合成法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は気相法によるダイヤモンド(ダイヤモンドラ
イク炭素(以下DLCという)をも意味する)の合成法に
関し、さらに詳しくはダイヤモンド、SiC等の粒状物の
表面に気相法によりダイヤモンドを析出させることから
なるダイヤモンドの合成法に関する。
従来の技術 気相法によるダイヤモンド合成はメタン、エタン、メ
チルアルコール、アセトン等の有機化合物を用い、プラ
ズマによりダイヤモンド生成反応を起こさせ、Si、Mo等
の基板に膜状或いは粒状のダイヤモンドを析出させるこ
とにより行なわれるのが通常である。この場合基板の上
にダイヤモンド、SiC等の微粒子を撒布しておき、この
粒子表面にダイヤモンドを析出させる方法もある。
また粒状ダイヤモンドを得る場合、反応空間をダイヤ
モンドの析出領域として利用するため、ダイヤモンド、
金属、無機化合物の粉末をダイヤモンドの析出領域に浮
遊させ、この粉末にダイヤモンドを析出させる方法が提
案されている(特公昭62−57568、特願昭62−10324
0)。
発明が解決しようとする課題 基板を用いる方法は条件コントロール及び再現性は高
いが、バッチ方式であり、生産性は低い。
一方浮遊法は粒子をダイヤモンド生成領域内に限定し
て安定に浮遊状態を維持する事は困難であり、条件制御
性が低かった。
気相法ダイヤモンド合成法には励起手段として熱フィ
ラメント法、マイクロ波プラズマ法、高周波プラズマ
法、直流アーク放電法等がある。いづれの方法もダイヤ
モンド生成領域は限定された空間部位に限られる。ダイ
ヤモンド生成反応は原料である有機化合物の分解、励起
とラジカル種、イオン種の寿命等が複雑に関与した反応
機構で、これは未だ解明されておらず、これらの反応を
起す領域を広くすることは容易でない。
生成条件によりダイヤモンド相、DLC相、グラファイ
ト相、アモルファスカーボン相等が得られ、これらの競
合析出であるが、グラファイト相、アモルファス相は反
応領域に存在する原子状水素により選択エッチングさ
れ、ダイヤモンド相、DLC相がリッチになるとされてい
る。
ダイヤモンド又はDLC生成領域はプラズマ励起法では
プラズマ周辺部、熱フィラメントではフィラメントから
数mm程度離れた空間に限定される。プラズマの内部或い
は前記よりさらにフィラメントに近いところでは励起エ
ネルギー密度或いは温度が高過ぎ析出相はグラファイト
化する。一方ダイヤモンド生成領域よりも遠いところで
はDLC相、さらに遠くなればアモルファスカーボン相と
なる。
このようにダイヤモンドの生成領域は狭いので、前記
した浮遊法の場合、多量の粒子を常にダイヤモンド生成
領域に置くことはむづかしい。ダイヤモンドが析出した
あと粒子が高温部に浮遊して黒鉛化するものも出てく
る。
本発明は粒状物の表面にできるだけ均一にしかも効率
よくかつ安定してダイヤモンドを析出させることを目的
とする。
課題を解決するための手段 本発明者はグラファイト相やアモルファスカーボン相
の析出を避けかつ上記目的を達成すべく種種研究した結
果、粒状物をダイヤモンド生成領域で流動させることに
よって生成領域が基板法に較べて広がり、効率よくダイ
ヤモンド合成が可能であることを見出し本発明に到達し
た。
即ち、本発明は気相法のダイヤモンド合成において、
皿状容器の中に粒状物を入れ、この粒状物を流動させ、
粒状物の少なくとも表面層はダイヤモンド生成領域に存
在させるようにして、粒状物の表面にダイヤモンドを析
出させる方法である。
以下、本発明の実施に用いられる装置の1例を図面に
示し、これを参考にして具体的に本発明を説明する。
図1は熱フィラメント法による場合で、1がMo製の皿
状容器、2はこの容器を振動させるための軸棒、3はタ
ングステンフィラメント、4はSiCの粒状物である。容
器はMoの外、W、SUSなどの材質でもよい。形状は円、
長方形、正方形などで特に限定はない。深さは5〜30mm
程度でよい。
図2は皿の中に仕切り板5を設けたものである。仕切
り板は粒状物の層表面より幾分低くしてある。この仕切
り板により粒状物の流れは区切られた室内で移動するも
のと仕切り板を越えて移動するものとに分断される。そ
の結果粒状物の表面層の高さは全体として均一になり、
かつ粒状物の上下間への移動が頻繁に行なわれる。
粒状物4はダイヤモンド、SiC、W、WC、Moなどの粉
末あるいは粉体でその大さきは1〜1000μmが適当であ
る。容器に入れる粒状物の量は効率を高めるため二つ以
上の粒子が重なるようにするのがよく、また反面あまり
層が厚いと流動させた際表面に出ない粒子が存在するよ
うになるので、それは避けた方がよい。前記した粒子の
大きさの場合では5mm程度までの厚さにするのが望まし
い。
粒状物を入れた容器が置かれる位置は粒状物の少なく
とも表面層がダイヤモンド生成領域内にあるようにす
る。粒状物は流動させると膨脹したような状態となり静
止状態のときより層の厚さが大きくなるが、この状態で
表面層がダイヤモンド生成領域内にあればよい。層の厚
さにより、粒状物全体がダイヤモンド生成領域内のとき
もあれば表面層のみがこの領域に入っている場合もあ
る。図で示すフィラメントの場合、流動中における粒状
物表面とフィラメントの下端部の距離は2〜7mmが適当
である。励起法がマイクロ波、高周波等の場合にも、ダ
イヤモンド生成領域はその出力等により予じめわかるの
で、その領域に少なくとも粒状物の表面層がくるように
される。ダイヤモンドが析出する粒状物の温度は600〜1
000℃程度である。
粒状物を流動させるには一つの方法として容器を軸棒
2に連結した振動装置(図示せず)により振動させる。
流動は上下、左右方向等に粒状物が移動し、撹拌されて
平均して各粒状物が表面に出るようにするために行なう
ものである。流動によって粒状物は不規則な回転も伴な
う。振動は上下方向でよいがこれにわずかの横方向の振
動を加えてもよい。振巾や振動数は粒状物の層の厚さ、
粒状物の大きさ等により異なるが、流動性がよくかつ粒
状物がフィラメントの方に飛び上らないように定められ
る。例えば前記した粒状物の大きさ1〜1000μm、層の
厚さ5mm以下の場合では振巾0.1〜2mm、振動数200Hz〜3k
Hzの範囲が適当であり、望ましくは700Hz〜1.2kHzであ
る。
本発明においてダイヤモンド合成の他の条件は公知の
ものと特に変りはない。原料ガスとしてはメタン、エタ
ン、ベンゼン等の炭化水素、メタノール、エタノール、
アセトン、酢酸等の含酸素化合物その他C、H以外に
N、Cl等を含む化合物も使用できる。そしてこれらに
H2、Ar等のキャリアガスを混合して使用されるのが普通
である。
励起は熱フィラメント、マイクロ波、高周波、直流ア
ーク放電、電子線照射などにより行なわれる。
本発明は粒状物を流動させるのが特徴であり、これに
よって粒状物の層がふくらみ、粒間に空間ができるの
で、ある程度粒状物の層の内部まで反応ガスが入り込む
ので内部の粒状物にもダイヤモンドを析出させることが
できる。そして粒状物は浮遊法のように過度にフィラメ
ントに近づくことがないので、グラファイトの生成は少
ない。
実施例1 容積約2.5の反応槽(直径20cm,高さ15cm)内に図1
に示すようなタングステンフィラメント及びモリブデン
製の皿をセットし、皿の底面とフィラメント(ラセンの
下端)との間を7mmとした。皿の中に大きさ約100μmの
SiCを200mmg入れた。静止状態でのSiC槽の高さは約2mm
である。従ってSiC層表面とフィラメント間の距離は約5
mmである。皿には800Hzの振動を与えてSiC粒を流動させ
た。振巾は約1mmで、SiC層の厚さは約4mmとなった。
ダイヤモンド合成はエチルアルコール1.2容量%含有
する水素ガスを用い、その流量を80cc/分とし、熱フィ
ラメントの温度を2200℃、反応槽内の圧力は100Torrの
条件で行なった。この条件で4時間保った。その結果SE
M観察により3〜5μmのややダイヤモンド自形の出た
粒子がSiC表面を覆っており、その量はSiC100重量部に
対し、40重量部程度であった。この析出粒子のラマンス
ペクトルは1334cm-1のかなり鋭いダイヤモンドピークと
非常に低いブロードな1500〜1550cm-1にかけてのピーク
のみを検出した。
実施例2 実施例1の反応槽を用い、但しフィラメントに代り反
応槽の外側にマイクロ波プラズマ装置を取付け、さらに
反応槽の外側に皿の温度を上げるためのヒーターを設け
た装置を使用してダイヤモンド合成を行なった。マイク
ロ波周波数4.52GHz,500Wの出力を導波管を通して印加
し、反応管部にプラズマを形成した。SiC粒の流動時表
面がプラズマ下面に接する様に設定を行った。反応ガス
はCH41容量%のH2で流量はH2100cc/min,反応圧力70Torr
とし、又皿の温度は約700℃とした。
5時間の反応後SiC粒表面を光学顕微鏡及びSEMにより
観察した所0.1〜0.5μmの粒子が多数析出していた。ラ
マン分光の測定から1334cm-1のダイヤモンドピークと15
00cm-1付近に非常にブロードなDLCによると考えられる
低いピークを認めた。
発明の効果 本発明によりダイヤモンド相を基体表面上に効率良く
析出させる事が出来る様になり、ダイヤモンド複合砥
粒、ダイヤモンド複合耐摩耗性粒が連続して合成可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明に用いられる装置の1例の1部断面図、図
2は図1の装置を1部変形した場合の断面図である。 1……皿状容器、3……フィラメント、4……粒状物、
5……仕切り板。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相法によりダイヤモンドを合成する方法
    において、仕切り板を設けた皿状容器の中に粒状物を入
    れ、該粒状物をダイヤモンド生成領域中で流動させ、粒
    状物の表面にダイヤモンドを析出させることを特徴とす
    る気相法ダイヤモンドの合成法。
  2. 【請求項2】皿状容器に振動を与えることにより粒状物
    を流動させることを特徴とする請求項1記載の気相法ダ
    イヤモンドの合成法。
  3. 【請求項3】粒状物がダイヤモンド、SiC、WC、Moであ
    る請求項1又は2記載のダイヤモンドの合成法。
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