JP2637042B2 - ヒドロキシメチルポリチオフェン誘導体 - Google Patents
ヒドロキシメチルポリチオフェン誘導体Info
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Description
オフェン誘導体に関する。
ロキシメチルポリチオフェンまたはその誘導体の薬理活
性についてはこれまで全く報告されていない。そこで本
発明者らは、漢方薬の1つであるキク科(Compositae)
植物の抽出物に関する化学的および薬理学的研究を行な
ったところ、その独得な化学成分であるヒドロキシメチ
ルポリチオフェン誘導体が有用な生物活性を持っている
ことが実証された。
C 2-6 アルキル、C 1-6 アシル(ただし、COCH 3 、C
OC 3 H 5 およびCOC 4 H 9 をのぞく)またはトシルを表
わす;nは3、RおよびR 1 はH、R 2 はC 1-6 アルキ
ル、C 1-6 アシル(ただし、COCH 3 、COC 3 H 7 およ
びCOC 4 H 7 をのぞく)またはトシルを表わす;nは
4、RおよびR 1 はH、R 2 はH、C 1-6 アルキル、R 1-6
アシルまたはトシルを表わす;またはnは2、3または
4、RはCHO、C3H6OHまたはCH(R1)・OR2
(式中、R1はH、R2はH、C1-6アルキル、C1-6アシ
ルまたはトシルを表わす)を表わす)で示されるヒドロ
キシメチルポリチオフェン誘導体に関する。
ルキル」という用語は、ヒドロキシル基で置換されてい
るC1-6 アルキル基を意味する。
シメチルポリチオフェン誘導体の具体例としては、たと
えば5,5´−ジヒドロキシメチルビチオフェン、5,
5´−ジアセトキシメチルビチオフェン、5−ヒドロキ
シメチル−5´−ホルミルビチオフェン、5−アセトキ
シメチル−5´−ホルミルビチオフェン、5−ヒドロキ
シメチル−5″−ホルミルテルチオフェン、5,5″−
ジヒドロキシメチルテルチオフェン、5−ヒドロキシメ
チル−5″−(1−ヒドロキシプロピル)テルチオフェ
ン、5−サクシノイルオキシメチル−5´−ホルミルビ
チオフェン、5,5´−ジサクシノイルオキシメチルビ
チオフェン、5−エトキシメチルテルチオフェン、5−
ヒドロキシメチルテトラチオフェンなどがあげられる。
体例としては、たとえばナトリウム、カリウム、カルシ
ウムまたはアンモニウム塩などがあげられる。
シメチルポリチオフェン誘導体またはそのエステルもし
くは塩は以下のようにして製造することができる。
ら、ホルミル基を導入し、つぎに、化学的還元法により
還元すると定量的にヒドロキシメチル化合物をえること
ができる。一般に、ポリチオフェンに二つ以上の官能基
を有するばあい、とくにチオフェン環を三つまたは四つ
有するばあいには、溶解度の関係上、単環または二環を
有するチオフェン化合物にひとつの官能基たとえば、ホ
ルミル基、ヒドロキシメチル基またはそれらを保護基と
して有する基を先に導入し、さらにハロゲン化物にし
て、核縮合反応の技術を応用して合成される。これらの
縮合反応は一般に金属化合物、たとえばマグネシウム化
合物、亜鉛化合物、錫化合物またはリチウム化合物と
し、Ni、Pd、Pb塩の触媒作用を利用すると容易に
縮合がなされる。ホルミル基またはヒドロキシメチル基
の単純な誘導体であるアセチル化、アシル化(エステル
化)またはエーテル化された化合物などは一般的な有機
合成の基本的合成法により容易に行われる。
用いれば、ある種の疾患または障害を治療することがで
きる。
有する薬学的組成物は、マクロファージとTリンパ球の
両者の増殖を刺激することによって免疫応答を調節する
ことができる。マクロファージは重要な免疫担当細胞の
1つであり、体内のほとんどの器官内に存在している。
マクロファージは異物を貪食し分解することに加えて、
たとえばインターロイキン−1または腫瘍壞死因子など
のモノカインを多数分泌することができるために、リン
パ球の増殖/分化、各種の細胞の炎症から代謝までにわ
たる事象の調節において重要である。一方、Tリンパ球
は末梢リンパ系組織とリンパ節の両者に大部分が存在す
るが、一つの特定の抗原を認識するきわめて高い特異性
を示す。ほかの免疫担当細胞がウイルス、腫瘍などに対
して免疫応答を起こすように、Tリンパ球は、リンホカ
イン類、たとえばインターロイキン−2またはインター
フェロン類を放出してほかの免疫担当細胞を活性化し、
増殖させる。
は、マクロファージまたはTリンパ球のような免疫担当
細胞を刺激し、増殖させることができるので、免疫調節
剤、とくに急性もしくは慢性の免疫機能障害に関する疾
患または障害を治療する際の治療剤として使用すること
ができる。ここで免疫応答の調節とは免疫応答を増大ま
たは減少させることを意味し、たとえばマクロファージ
またはTリンパ球のような免疫担当細胞を増強させるこ
とを意味する。
上、単位投与剤形で提供され、薬学の技術分野でよく知
られている方法のいずれかによって製造することができ
る。一般に、散剤のばあいは、微細に粉砕した賦形剤と
本発明の化合物を充分均一に混合し、錠剤のばあいに
は、必要ならば、製品を所望の形態と大きさに成形する
ことによって製造される。本発明の一般式(I)で示さ
れる化合物のエステルまたは塩は、勿論、医薬として許
容される形態である。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
下、DMFと称す)(250ml)を入れ、POCl3
(50.2ml)を添加して撹拌し、錯体を形成させ
る。そこへ、2,2´−ビチオフェン(83g)をDM
F(200ml)に溶かしてから入れて、10℃以下で
30分間撹拌し、温度を40℃まで上昇させてさらに2
0時間撹拌した。えられたオレンジ色の粘性混合物を3
000mlのビーカーに入れて、砕いた氷を入れて30
分間撹拌したのち、10%NaOH(aq)600ml
を添加し、クロロホルムで抽出した。えられた溶液を分
離漏斗を用いて水で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウ
ムで濾過して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー
で分離精製した。標題化合物90gがえられ、融点は5
6〜57℃であった。
H) 7.10〜7.30(m、3H)、6.90〜7.06
(m、1H) 実施例1 5−ヒドロキシメチルビチオフェンの合成 5,5´−ジホルミルビチオフェン(20g)を50m
lのメタノールに溶解させ、つぎにNaBH4 を添加
し、ガスが生じないまで撹拌し続け、薄層クロマトグラ
フィーで反応の結果を追跡した。反応が完全に完了した
のち、メタノールで分離し、水で洗浄し、ジクロロメタ
ンで抽出した。さらに飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸
マグネシウムで脱水し、さらに濾過濃縮して、20.1
0gの標題化合物をえた。収率は99%であり、融点は
52〜53℃であった。
nmであった。
合成 オキシ塩化リン(POCl3 )(1ml)をDMF(2
0ml)中に氷浴内で窒素ガス雰囲気下ゆっくり添加
し、1時間攪拌した。そこに実施例1でえられた5−ヒ
ドロキシメチルビチオフェン(0.5g)のDMF溶液
(5ml)をゆっくり滴下して加えた。えられた混合溶
液を室温で30分間攪拌し、次にその温度を50℃まで
上昇させて、さらに3時間攪拌した。えられた反応溶液
を炭酸カリウムの氷水溶液中に注入した。つぎにその溶
液を酢酸エチル100mlで抽出した。抽出液を水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下
で除去した。残留固体をカラムクロマトグラフィーで精
製した。溶離液は酢酸エチル/n−ヘキサン(3/7)
を用いた。わずかに黄色を帯びた生成物がえられ、これ
を酢酸エチル/n−ヘキサン混合溶液で再び再結晶させ
た。生成物の融点は123〜124℃であった。収率は
85%であった。
タは下記の通りである。
ン) 4.91〜4.90(d、2H、−CH2 OH) IR(KBr)cm-1 3300(OH) 1640(C=0) マススペクトル、m/e(相対強度) 224(M+ 、100) 207(M+ −OH、57) 195(M+ −CHO、22) 実施例3 5,5´−ジヒドロキシメチルビチオフェンの合成 (a)実施例2でえられた5−ヒドロキシメチル−5´
−ホルミルビチオフェン(0.2g)をエタノール(5
0ml)に溶解した。NaBH4 (0.1g)を室温で
添加し、ついで1時間攪拌した。えられた溶液を薄層ク
ロマトグラフィーで分析して、反応が完了したか否かを
調べた。反応終了後、H2 O(50ml)を添加し、エ
タノールを減圧下で除去したのち濾過を行い、えられた
固体生成物を再結晶させた。収率はほとんど定量的であ
り、生成物の融点は158〜160℃であった。NM
R、IRおよびマススペクトルのデータは下記の通りで
ある。
ン) 4.73(s、4H、−CH2 OH) IR(KBr)cm-1 3500〜3300(OH) 3050 2900、2850 1453、1415、1360、1230、1200、
1175 1055、1025、1002 880、870、795 マススペクトル、m/e(相対強度) 226(M+ 、100)、209(M+ −OH、73) (b)実施例2でえられた5−ヒドロキシメチル−5´
−ホルミルビチオフェン(0.6g)をテトラヒドロフ
ラン(以下、THFと称す)(30ml)に溶解し、N
aBH4 (0.16g)を添加した。その溶液を室温で
2時間攪拌した。THFを減圧下で除去した。えられた
白色固体を水で洗浄し、つぎに減圧下で乾燥した。収率
は定量的であった。生成物の融点は155〜156℃で
あった。
メチル−5´−ホルミルビチオフェン(0.5g)を、
エタノール(75ml)中NaBH4 (0.3g)で還
元した。えられた混合物を室温で3時間攪拌した。生成
した溶液を濃縮し、n−ヘキサンを添加して白色粉末の
生成物を結晶化させたのち濾過し、水で洗浄した。結晶
を減圧下で乾燥した。収率は定量的であった。生成物の
融点は155〜156℃であった。
チオフェンを、DMF中、銅の粉末とともに還流させ
た。このウルマン反応によってもごく少量の5,5´−
ジヒドロキシメチルビチオフェンがえられた。
ウルマン反応によって5,5´−ジアセトキシメチルビ
チオフェンがえられた。これをアルカリ加水分解し、カ
ラムクロマトグラフィーで精製することにより、5,5
´−ジヒドロキシメチルビチオフェンをえた。収率は約
20%であった。
オフェン(0.23g)、ピリジン(1.2ml)およ
び無水酢酸(0.3ml)を混合し、攪拌し、一夜放置
した。つぎにその混合物を酢酸エチルで抽出し、ピリジ
ンと酢酸は弱酸と弱塩基で洗浄することによって除去し
た。前記の酢酸エチル溶液にシリカゲルの粉末を添加
し、ついで溶媒を減圧下で除去した。えられた粉末を用
いてシリカゲルカラムに加えてクロマトグラフィーを行
った。溶離液として酢酸エチル/n−ヘキサン(7/
3)を用いた。えられた白色結晶を、さらに、酢酸エチ
ル/n−ヘキサンの混合物で再結晶させた。生成物の融
点60℃であった。
の通りである。
(2.5g)を無水こはく酸(1.2g)とピリジン
(20ml)に入れて撹拌し、シリカゲル薄層クロマト
グラフィーでその反応が完了したことを確認したのち、
塩化水素で中和し、エチルアセテートによって飽和にな
るまで濃縮し、さらに大量のヘキサンを添加して標題化
合物を結晶化させ、白結晶(2.43g)をえた。融点
は112℃であった。
O−) IR(KBr)cm-1 3200〜2500(OH) 1720、1690(C=0) 実施例6 5−トシルオキシメチルビチオフェンの合成 実施例1でえられた5−ヒドロキシメチルビチオフェン
(2g)をピリジン(20ml)に溶かし、トシルクロ
リド(2g)を添加して4時間撹拌した。薄層クロマト
グラフィーで反応完了を認めたのち、炭酸水素ナトリウ
ム細粉を添加して撹拌したのち、ピリジンを減圧下で除
去し、残留した固体をシリカゲルカラムで分離精製し
た。収率は68%であった。
合成 実施例2でえられた5−ヒドロキシメチル−5´−ホル
ミルビチオフェン(0.2g)とピリジン(1ml)を
混合した。その混合物に、攪拌しながら、無水酢酸(1
ml)をゆっくり加えた。2時間後に、酢酸エチル(2
00ml)と水(50ml)を添加した。酢酸エチル層
を強塩基、強酸および水で洗浄したのちえられた生成物
を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製した。溶離
液は酢酸エチル/n−ヘキサン(1/9)を用いた。わ
ずかに黄色を帯びた結晶がえられ、その結晶の融点は8
9〜91℃であった。収率は95%であった。
下の通りである。
ン) 5.20(s、2H、−CH2 OAc) 2.08(s、3H、−COCH3 ) IR(KBr)cm-1 1740、1660(C=O) 実施例8 5−スクシノイルオキシメチル−5´−ホルミルビチオ
フェンの合成 実施例2でえられた5−ヒドロキシメチル−5´−ホル
ミルビチオフェン(0.63g)、ピリジン(10m
l)および無水コハク酸(0.12g)を混合した。そ
の混合物を40℃で攪拌した。薄層クロマトグラフィー
を用いて反応が完了したことを確認したのち、希塩酸と
酢酸エチルを添加した。その酢酸エチル溶液を水で洗浄
してピリジンを完全に除いた。つぎに酢酸エチル層を無
水硫酸マグネシウムで脱水し、シリガゲル層を通じて濾
過した。溶媒を除いたのち、生成物を酢酸エチル/n−
ヘキサンで再結晶させてわずかに黄色を帯びた結晶
(0.6g)をえた。融点は127℃であった。
下の通りである。
ン) 5.25(s、2H、−CHO−) 2.72〜2.64(m、4H、−COCH2 CH2 C
O−) 2.40(br、OH) IR(KBr)cm-1 3200〜2500(OH) 1730、1705、1650(C=O) 参考例B 5−ホルミルテルチオフェンおよび5,5´−ジホルミ
ルテルチオフェンの合成 50mlの三つ口フラスコの中に、DMF(15ml)
とPOCl3 (1.03ml)を入れて、窒素雰囲気下
で数分間撹拌したのち、2.48gα−テルチオフェン
/DMF溶液をゆっくり滴下すると共に、温度を70℃
までに上昇させ、溶液の滴下が完了したのち、温度を1
10℃まで上昇して約2.5時間反応させる。つぎに室
温まで冷却して、クロロホルム(100ml)を添加し
て抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮して、シ
リカゲルクロマトグラフィーによって分離精製した。
−ヘキサン=1:4で溶出して5−ホルミルテルチオフ
ェン(1.94g)をえた。収率は74.2%であり、
融点は141〜142℃であった。
ルアセテート=38:1:1で溶出して、5,5´−ジ
ホルミルテルチオフェン(0.13g)をえた。収率は
4.3%であり、融点は219〜220℃であった。そ
の他のα−テルチオフェン(0.13g)を回収した。
チオフェンのばあいは400nm、5,5´−ジホルミ
ルテルチオフェンのばあいは410nmであった。
合成 実施例3でえられた5,5´−ジヒドロキシメチルビチ
オフェン(0.5g)、ピリジン(10ml)および無
水コハク酸(2g)を混合した。その混合物を40℃で
攪拌した。薄層クロマトグラフィーを用いて反応が完了
したことを確認したのち、酢酸エチルを添加して生成物
を抽出した。その酢酸エチル層を希塩酸と水で洗浄して
ピリジンを完全に除去した。生成物をシリガゲル粉末層
を通じて濾過し、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶さ
せた。白色結晶(0.45g)をえた。その結晶の融点
は137℃であった。
下の通りである。
ン) 5.28〜5.23(m、4H、−CH2 O−) 4.78〜4.75(m、4H、−CH2 O−) 2.69〜2.64(m、8H、−CO−CH2 CH2
−CO−) IR(KBr)cm-1 3600〜2500(OH) 1718、1688(C=O) 実施例10 5,5´−ジメトキシメチルビチオフェンの合成 実施例3でえられた5,5´−ジヒドロキシメチルビチ
オフェン(1.5g)を無水メタノール(20ml)に
溶かし、オキシ塩化リン(POCl3 )(0.1ml)
を含む無水メタノール(3ml)を添加して、室温下で
3時間撹拌したのち、炭酸水素ナトリウム細粉を添加
し、さらに30分間撹拌してから濾過し、えられた濾液
のメタノールを減圧下で除き、残された固体をシリカゲ
ルカラムで分離精製した。精製物は液状オイルであり、
収率は85%以上である。
CHO(0.5g)をTHF(20ml)の中に溶か
し、室温で撹拌し、さらにNaBH4 (0.034g)
を添加して2時間反応させ、α−T(テルチオフェン)
−CHOが完全に分解されたのち、50mlの水をゆっ
くりと添加してクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥して濾過濃縮したのち、淡黄色の粉末をえ
た。収率は97%であった。
た。
の合成 窒素気流下および氷浴下で、POCl3 (1ml)をD
MF(30ml)にゆっくり加えた。その溶液を1時間
攪拌したのち、実施例11でえられた5−ヒドロキシメ
チルテルチオフェン(0.5g)のDMF溶液(20m
l)をゆっくり滴下して加えた。えられた混合物を室温
で30分間攪拌し、つぎに温度を60℃まで上昇させ
て、さらに2時間攪拌した。その反応溶液を炭酸カリウ
ム氷水溶液(ice aqueous potassium carbonate solutio
n)に注入した。えられた溶液を酢酸エチル300mlで
抽出し、その抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水し
た。溶媒を減圧下で除き、残渣の固体をカラムクロマト
グラフィーで精製した。溶離液は酢酸エチル/n−ヘキ
サン(3/7)を用いた。その結果、オレンジ色の結晶
がえられ、その融点は176〜177℃であった。収率
は80%であった。
タは以下のとおりである。
ン) 4.80(s、2H、−CH2 OH) IR(KBr)cm-1 3400(OH) 1660(C=O) マススペクトル、m/e(相対強度) 306(M+ 、100) 289(M+ −OH、56) 実施例13 5−ヒドロキシメチル−5″−(1−ヒドロキシプロピ
ル)テルチオフェンの合成 実施例12でえられた5−ヒドロキシメチル−5″−ホ
ルミルテルチオフェン(0.5g)を無水THF(50
ml)中に溶解した。そのTHF溶液に、窒素雰囲気下
で、計算量より少し過剰量の2.0M 臭化エチルマグ
ネシウムを添加した。えられた溶液を室温で3時間攪拌
した。前記反応溶液に塩化アンモニウム水溶液を添加し
て加水分解し、生成物を集め、分離してカラムクロマト
グラフィーで精製した。溶離液は酢酸エチル/n−ヘキ
サン(3/7)溶液を用いた。溶離液を濃縮してオレン
ジ色の粉末(0.3g)をえた。融点は131〜132
℃であった。
の通りである。
(0.3g)を、攪拌しながら室温でエタノール(10
ml)に溶解した。その溶液にNaBH4 (0.04
g)をゆっくり添加した。約20分後に溶液が透明にな
ってから、希塩酸を泡立ちが止まるまでゆっくり添加し
た。攪拌を約2時間続け、ついでクロロホルムで抽出
し、つぎにシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付
し、溶離液酢酸エチル/n−ヘキサン(1/19)を用
いて溶出した。生成物をクロロホルム/酢酸エチル混合
物で再結晶させて、わずかに黄色を帯びた結晶(融点7
6〜77℃)をえた。収率は約41%であった。
ールを用い、かつ、希塩酸の代わりに濃塩酸を用いるこ
とによって、85%以上に増大させることができた。さ
らに具体的には、まず、5−ホルミルテルチオフェン
(0.2g)を室温で無水エタノール(15ml)に溶
解した。その溶液に、0.03ml濃塩酸/無水エタノ
ール混合物(無水エタノール10ml中に濃塩酸0.3
ml含有)を加えた。2時間攪拌したのち、0.8gの
炭酸水素ナトリウムを添加し、攪拌を30分間続け、つ
ぎに濾過した。エタノールを減圧下で除き、えられた5
−エトキシメチルテルチオフェンをシリカゲルのクロマ
トグラフィーで精製した。
タは以下の通りである。
ン) 4.62(s、2H、−CH2 OC2 H5 ) 3.55(q、2H、−CH2 OCH2 CH3 ) 1.25(t、3H、−OCH2 CH3 ) IR(KBr)cm-1 3050(芳香族CH) 2971、2852(飽和CH) 1091(−C−O−) マススペクトル、m/e(相対強度) 306(M+ 、100) 261(M+ −OC2 H5 、33) 実施例15 5,5″−ジヒドロキシメチルテルチオフェンの合成 参考例B(2)でえられた5,5″−ジホルミルテルチ
オフェン(1g)をTHF(150ml)中に添加し
た。温度を50℃まで上昇させて前記溶質を完全に溶解
させ、つぎにNaBH4 (0.25g)を添加し、50
℃にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。酢酸
エチルと水を添加して、残渣の固体を溶解した。生じた
酢酸エチル層を水で洗浄し、つぎに無水の硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。酢酸エチル層を濾過し、濃縮してわず
かに黄色を帯びた固体(0.95g)をえた。この固体
をアルコールから再結晶させた。えられた生成物の融点
は183〜183℃であった。
下の通りである。
ン) 4.79(d、4H、−CH2 OH) 1.51(br.s.、OH) マススペクトル、m/e(相対強度) 308(M+ 、58) 306(M+ −2H、100) 実施例16 5−ヒドロキシメチルテトラチオフェンの合成 0.51mM 5−ホルミルテトラチオフェン(180
mg)をTHF(10ml)に溶解した。つぎにNaB
H4 (0.1g)を添加し、室温で2時間攪拌した。続
いてCH2 Cl2 で抽出したのち水で洗浄(10ml×
2回)し、シリカゲルで脱水、濾過した。えられた生成
物をTHF/n−ヘキサンで再結晶させてオレンジ色の
固体(150mg)をえた。その融点は216℃であっ
た。
の通りである。
込み量に基づいて評価した。雄のC3H/Heマウス由
来の新しい脾臓細胞(1×106 細胞/ml)を、0.
1mM 可欠アミノ酸、2×10-6M 2−メルカプト
エタノール、100単位/ml ベンジルペニシリン、
100μg/ml ストレプトマイシン、10% 熱非
働化ウシ胎児血清(FCS)および3μg/ml(最終
濃度)コンカナバリンA(シグマ(Sigma) 社製)を含有
するRPMI−1640からなる培地に懸濁した。その
懸濁液180μlを、0.01、0.1、1、10μg
/mlの各試験化合物溶液または精製水が入っている平
底マイクロプレートのウェル(コスター(Costar)社製)
にそれぞれ添加した。試験化合物は表1に示したものを
用いた。続いて5% CO2 を含有する湿潤大気中、3
7℃で3日間インキュベートした。つぎに、0.2μC
i H3 −チミジンを、細胞を回収する18時間前に各
ウェルに添加した。取込まれた放射能を液体シンチレー
ションカウンターを用いて測定した。これらの試験を4
回づつ行った。
べて、ある投与量においてTリンパ球の増殖を刺激する
効力があることを示した。
殖応答も、H3 −チミジン取込み量に基づいて評価し
た。
ハイネス(Hines)が報告した方法を少し改変した
方法により作製した(ハイネス デー、リキッド アキ
ュミュレイション アンド プロダクション オブ コ
ロニー−スティムレイティング アクティビティー バ
イ ザ 266エイデー セル ライン ディライブド
フロム マウスズ ボーン マロウ(Liquid accumula
tion and productionof colony-stimulating activity
by the 266AD cell line derived from mouse's bone
marrow)、ブラッド(Blood) 61巻、 397〜402 頁、19
83年))。L929細胞(1×106 細胞)を、75
sqcm2 の組織培養フラスコに移植し、10% FCS
とともに空気中に5% CO2 含有の条件下で37℃に
て5日間培養した。コンフルエントな細胞を新しい培地
で培養し、24時間後にその調整培地を除去し、ミリポ
ア(Millipore)の0.22メンブランで濾過し、使用す
るまで20℃で保存した。
殺した。培養用としておよび顆粒球・マクロファージ前
駆細胞として大腿骨骨髄細胞を、26ゲージの針を使っ
てRPMI1640培地で大腿骨の骨髄腔をフラッシュ
することによってえた。この細胞(4×105 細胞/m
l)を、5×10-6M 2−メルカプトエタノール、1
00単位/ml ベンジルペニシリン、100μg/m
l ストレプトマイシン、5% 熱非働化ウシ胎児血清
および5%v/v(最終濃度)マウス繊維芽細胞L92
9用調整培地を含有するRPMI1640からなる培地
で培養した。前記と同様に各試験化合物溶液性が入って
いるかまたは入っていない平底のマイクロプレートのウ
ェル(コスター社製)にこの培養液180μlを添加
し、5%CO2 含有の湿潤大気中、37℃で4日間イン
キュベートした。試験化合物は表2に示したものを用い
た。次に0.4μCi H3 −チミジンを各ウェルに添
加し、18時間後に細胞を回収した。回収した細胞は3
回凍結融解を行い、集めて、多重自動細胞回収装置中で
通常の生理食塩水および冷却した5%トリクロロ酢酸溶
液(イー メルク(E.Merk)社製、ダルムシュタット、
独)で洗浄した。取込まれた放射能を液体シンチレーシ
ョンカウンターで測定した。検定はすべて4回づつ行っ
た。
て、ある投与量で食細胞の増殖を刺激する効力があるこ
とが示された。
は、本発明の必須の特徴を容易に確認することができ、
かつ本発明の思想と適用範囲を逸脱することなく、本発
明を種々変更、改変して各種の用途と条件に適合させる
ことができる。
ロファージなどの免疫担当細胞の増殖を調節する免疫調
節作用を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、nは2、RおよびR 1 はH、R 2 はC 2-6 アルキ
ル、C 1-6 アシル(ただし、COCH 3 、COC 3 H 5 およ
びCOC 4 H 9 をのぞく)またはトシルを表わす;nは
3、RおよびR 1 はH、R 2 はC 1-6 アルキル、C 1-6 アシ
ル(ただし、COCH 3 、COC 3 H 7 およびCOC 4 H 7
をのぞく)またはトシルを表わす;nは4、RおよびR
1 はH、R 2 はH、C 1-6 アルキル、R 1-6 アシルまたはト
シルを表わす;またはnは2、3または4、RはCH
O、C3H6OHまたはCH(R1)・OR2(式中、R1
はH、R2はH、C1-6アルキル、C1-6アシルまたはト
シルを表わす)を表わす)で示されるヒドロキシメチル
ポリチオフェン誘導体。 - 【請求項2】 R2 がメチル、エチル、アセチル、スク
シノイル基である請求項1記載のヒドロキシメチルポリ
チオフェン誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5310850A JP2637042B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | ヒドロキシメチルポリチオフェン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5310850A JP2637042B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | ヒドロキシメチルポリチオフェン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07196646A JPH07196646A (ja) | 1995-08-01 |
JP2637042B2 true JP2637042B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=18010148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5310850A Expired - Fee Related JP2637042B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | ヒドロキシメチルポリチオフェン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2637042B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63158555A (ja) * | 1986-12-23 | 1988-07-01 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真感光体 |
-
1993
- 1993-12-10 JP JP5310850A patent/JP2637042B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
CHEM.BER.,VOL.103 NO.3(1970)P.834−841 |
J.CHEM.RES.,SYNOP.,VOL.7(1991)P.166 |
J.CHEM.SOC.,CHEM.COMMUN.,VOL.14(1993)P.1160−1162 |
SYNTH.COMMUN.,VOL.19 NO.1−2(1989)P.307−316 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07196646A (ja) | 1995-08-01 |
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