JP2636267B2 - 内燃機関の油圧式弁駆動装置 - Google Patents

内燃機関の油圧式弁駆動装置

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JP2636267B2
JP2636267B2 JP62254702A JP25470287A JP2636267B2 JP 2636267 B2 JP2636267 B2 JP 2636267B2 JP 62254702 A JP62254702 A JP 62254702A JP 25470287 A JP25470287 A JP 25470287A JP 2636267 B2 JP2636267 B2 JP 2636267B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁を油圧駆動す
るための装置に関する。
〔従来の技術〕 内燃機関の吸気弁や排気弁の作動タイミングはエンジ
ンの性能と密接に関連する。即ち、エンジンの所期の性
能を得るためには弁の作動タイミングを適切に制御する
要請がある。吸気弁や排気弁の駆動は、クランク軸の回
転によって駆動されるカムによって機械的に行うのが通
常である。そして、機械的な弁駆動機構において吸気弁
や排気弁の作動タイミングを任意に可変制御するため、
クランク軸のカム軸に対する回転位相を制御する機械的
な機構が提案されている。ところが、このような機械的
な機構では広いバルブタイミング範囲を得るのが困難で
あり、所期の性能が得られないことがある。
そこで、カム等により機械的に駆動する代わりに、油
圧アクチュエータによって弁を駆動するものが提案され
ている。即ち、アクチュエータへの油圧の供給タイミン
グ、及び供給時間をコントロールすることに任意のバル
ブタイミングを得ようとするものである。そして、任意
のバルブリフトを特性を得るため、アクチュエータへの
油圧導入用の制御弁と、アクチュエータからの油圧の排
出用制御弁を設置している。そして、弁の作動速度とし
てはバルブシートの近くや最大リフトの近くでは着座衝
撃等の緩和のため減速され、その間で最大速度となるよ
うな設定が好ましい。そこで、特開昭59−170414号で
は、油圧アクチュエータへの油圧配管を径の大小2種設
け、通常は大きい径の配管を使用し、着座時及び最大リ
フト時に径の小さい配管に切り替えることにより制動を
行い、円滑なバルブ移動が得られるようにしたものが提
案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来技術は配管の径を切り替えることにより油圧の流
入、流出速度を制御し、着座時又は最大リフト時の制動
を得るものである。そのため、切替用弁装置が必要にな
り、かつ配管系の径が大小2種類必要であり、構造が複
雑化する問題点がある。
この発明は簡単な構造によって着座時や最大リフト時
の制動を行うことができるようにすることを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の内燃機関の油圧式弁駆動装置は、第1図に
示すように、内燃機関の弁の駆動用油圧アクチュエータ
54(54′)と、開弁方向への油圧アクチュエータの油圧
制御弁74と、閉弁方向への油圧アクチュエータの油圧制
御弁76と、内燃機関の所定のタイミングにおいて開弁及
び閉弁させるため、開弁時には制御弁の一方を開、他方
を閉とし、油圧アクチュエータ54,54′に油圧を導入
し、閉弁時には前記一方の制御弁を閉、他方の制御弁を
開とし、油圧アクチュエータ54,54′から油を排出する
ように制御弁74,76への駆動信号を形成する手段Aと、
弁が着座位置又は設定最大リフト位置に近いタイミング
を検出する手段Bと、該タイミングにおいて、吸気弁の
作動速度を制動するべく、意図する弁の移動方向とは反
対方向に制御弁への信号を供給する手段Cとより構成さ
れる。前記手段Cは制御弁の一方74が閉、他方76が開の
閉弁作動中に弁が着座位置付近まで閉弁したとき制御弁
の一方74を開、他方76を閉に切り替え、油圧アクチュエ
ータ54,54′に油圧を導入することにより開弁方向の制
動力を発生せしめ、制御弁の一方74が開、他方76が閉の
開弁作動中に弁が設定最大リフト位置まで開弁したとき
制御弁の一方74を閉、他方76を開に切り替え、油圧アク
チュエータ54,54′から油圧を排出することにより閉弁
方向の制動力を発生せしめるように制御弁74,76への駆
動信号を発生する。
〔作 用〕
弁作動信号形成手段Bは吸気弁の開タイミング時に呼
気弁開放信号を、閉タイミング時に呼気弁閉鎖信号を発
生し、開タイミング時に吸気弁が開く方向に、閉タイミ
ング時に吸気弁が閉鎖する方向の駆動信号を制御弁74,7
6に印加する。弁減速時期検出手段Aは着座時又は最大
リフト時の少し手前のタイミングを検出する。制御手段
Cは着座時又は最大リフト時の少し手前になると吸気弁
の意図する作動方向とは反対方向の駆動信号を制御弁7
4,76に印加する。手段Cは制御弁の一方74が閉、他方76
が開の閉弁作動中に弁が着座位置付近まで閉弁したとき
制御弁の一方74を開、他方76を閉に切り替え、油圧アク
チュエータに油圧を導入することにより開弁方向の制動
力を発生せしめる。また手段Cは制御弁の一方74が開、
他方76が閉の開弁作動中に弁が設定最大リフト位置まで
開弁したとき制御弁の一方74を閉、他方76を開に切り替
え、油圧アクチュエータから油圧を排出することにより
閉弁方向の制動力を発生せしめる。
〔実施例〕
第2図−第5図はこの発明の油圧式弁駆動装置を吸気
弁に使用し、排気弁の駆動には通常のカム軸を使用した
4気筒で各気筒4バルブの内燃機関の実施例を示す。第
2図において、10はシリンダヘッドであり、呼気ポート
12、排気ポート14が形成される。16,18はバルブシート
であり、夫々吸気弁20、排気弁22により開閉される。24
は点火詮の電極部である。排気弁22はバルブスプリング
26によってバルブシート18に着座する方向に付勢され
る。排気弁カム軸28は、通常のようにベルト又はチェー
ン(図示せず)によりクランク軸に連結され、これによ
り回転駆動される。カム軸28上にカム30が取付られ、カ
ム30の回転中にカムノーズがバルブリフタ32のところに
来ると、排気弁22はバルブスプリング26に抗してバルブ
シート18から開弁せしめられる。27はカム軸カバーであ
る。
吸気弁20の駆動用のこの発明の油圧式弁駆動装置は第
2図では符号34でその全4体を示す。弁駆動装置34の筐
体はアクチュエータハウジング36と、制御弁ハウジング
38とアキュムレータハウジング40とを3段重ねから構成
され、これらはボルト42によってシリンダヘッド10のボ
ルト孔44に締結固定される。その締結固定に先立って、
ボルト孔44に案内スリーブ46が一部突出するように打ち
込まれる。案内スリーブ46の突出部分に3段重ねのハウ
ジングの最も下側のアクチュエータハウジング36の下面
の位置合わせ孔48が挿入され、位置合わせが行われ、ボ
ルト42が挿入締結されることになる。
カバー50は弁駆動装置34の全体を被覆するものであ
り、シールリング52を介してシリンダヘッド面に固定さ
れる。53はオイルキャップである。
アクチュエータハウジング36には各気筒の二つの吸気
弁20の駆動用の油圧アクチュエータ54が配置される。各
油圧アクチュエータ54は、ハウジング36に形成される孔
56にねじ固定されるシリンダ58と、このシリンダ58に摺
動自在に嵌合されるプランジャ60と、プランジャ60の縦
方向(弁軸方向)の位置決め用のシム62とを有する。シ
リンダ58の端面にピンスパナに係合するため凹部64が形
成され、シリンダ58の組みつけが可能となっている。プ
ランジャ60の下端は吸気弁20のステム上端に接触してお
り、プランジャ60の他端に圧力室66が形成される。圧力
室66に油圧が加わるとプランジャ60は第3図の下方に動
き、バルブステムをばね68に抗して変位させ、吸気弁20
は開弁される。70はスプリングリテーナであり、コッタ
72によってバルブステム上端に楔止されている。
制御弁ハウジング38には各気筒毎に油圧導入制御弁74
と、油圧排出制御弁76とが一緒に配置される。(第4図
参照)。油圧導入制御弁74は弁体78と、弁体78の駆動用
の高速応答型の駆動手段である圧電素子積層体80と、環
状の弁座部材82,84,86及び88から構成される。弁座部材
82,84,86及び88は一連に配置され、その一端にストッパ
90が配置され、他端のねじ部材92によってハウジング38
内に保持される。第4図において、94は入力ポート、96
は第1出力ポート、98は第2出力ポートである。入力ポ
ート94には環状室95を介し後述のように圧力源からの油
圧が供給される。第1出力ポート96、第2出力ポート98
は環状室97、97′を介しハウジング38内の横方向油圧通
路99(栓99aにより閉鎖される)、99′に夫々連流され
これらの油圧通路99,99′は共通の長手方向通路100に合
流され、この長手方向油圧通路100は第1の吸気弁20の
駆動用のアクチュエータ54の油圧室66、第2の吸気弁2
0′の駆動用のアクチュエータ54′の油圧室66′に接続
される。ばね102は弁体78を図の左方に付勢し、弁体78
は弁座部材84,86を閉鎖している。この位置は油圧導入
制御弁74の閉鎖位置であり、入力ポート94は、第1出力
ポート96及び第2出力ポート98から切り離されている。
後述のように圧電積層体80に通電した油圧導入制御弁74
の開放位置では、弁座部材84,86が開放するように弁体7
8はばね102に抗して図の右方に動き油圧が油圧通路100
を介して油圧室66,66′に導入される。尚、103は弁体78
のストッパであり、その背後に緩衝用の弾性体103aが設
けられる。
圧電素子積層体80はピエゾ圧電素子を多数枚積層して
構成される。圧電素子の通電によって圧電素子の厚みが
増加する。即ち、その厚み×圧電素子の枚数分の伸縮が
通電か解除かで得られる。圧電素子積層体80は一端がカ
ップ状ピストン104に嵌合される。カップ状ピストン104
はハウジング38の孔106に摺動自在に嵌合される。この
孔106の外端にスリーブ状ナット108がねじ嵌合され、同
ナット108の端面にカップ状ストッパ110が突き当てら
れ、保持ナット111が保持スリーブ状ナット108にねじ嵌
合され、これにより圧電素子積層体が締結保持される。
圧電素子積層体80はリード線114,116によって外部の制
御回路に接続される。この制御回路から吸気弁20,20′
の開弁信号が圧電素子積層体80に通電されると、同積層
体80は伸張され、ピストン104は図の右方に皿ばね117に
抗して移動され、圧力室112の圧力は高まる。その結
果、弁体78はばね102に抗して図の右方に動き、弁座部
材84,86は開放される。その結果、入力ポート94は出力
ポート96,98に連通され、圧力室66,66′に油圧が導入さ
れる。圧電素子積層体80への通電が解除されると、同積
層体80は収縮され、ピストン104は図の左方に皿ばね117
によって駆動され、圧力室112の圧力は下がる。その結
果、弁体78はばね102によって図の左方に動き、弁体78
によって弁座部材84,86は閉鎖される。その結果、入力
ポート94は出力ポート96,98から切り離される。弁座部
材88において弁体78の端面には補助油圧室118が形成さ
れ、この補助油圧室118には補助油圧ポート119を介して
後述のように補助油圧が導入される。そのため、弁体78
は閉弁方向に付勢されている。補助油圧をかけることに
より、スプリング102の荷重をその分弱くすることがで
き、応答速度を挙げることができる。
油圧排出用制御弁76の構造は油圧導入用制御弁74の構
造と実質的に同様であり、棒状弁体120と、圧電素子積
層体122を有しており、その他の細部構成は同様であ
る。即ち、制御弁76の閉鎖位置では入力ポート149は出
力ポート151,153に対して切り離され、開放位置では入
力ポート149は環状室145,147及び第3図の油圧通路99,9
9′を介して油圧アクチュエータ54,54′の油圧室66,6
6′に接続されることになる。
アキュムレータハウジング40は制御弁ハウジング38上
に配置され、高圧アキュムレータ130と、低圧アキュム
レータ132と、補助油圧アキュムレータ134とを有し、こ
れらのアキュムレータ132,132,134はハウジング40内を
エンジンの長さ方向に延長されている。高圧アキュムレ
ータ130より各気筒の油圧導入制御弁34の入口ポート94
に向けて通路136が延びている。同様に、低圧アキュム
レータ132より各気筒の油圧排出制御弁76の入口ポート
に通路138が延びている。更に、補助油圧アキュムレー
タ134より油圧導入制御弁74の補助油圧室118への補助油
圧ポート119に通路140が延びており、油圧排出制御弁76
の補助油圧室142への補助油圧ポート144に向けて通路14
6が延びている。後述のように、高圧アキュムレータ130
には油圧ポンプに接続され、低圧アキュムレータ132は
タンクに接続され、補助油圧アキュムレータ134は油圧
ポンプからの圧力を減圧する減圧弁に接続される。
第2図、第3図において、プランジャ60の上端は段状
に形成され、径が幾分細い部分60aを有し、一方シリン
ダ58はこの部分に向かって延びる環状突起58aを有して
いる。この構成により、吸気弁20の閉弁の直前において
径の細い部分60aと環状突起58aとの間に閉鎖空間が形成
され、この空間内に制御油が封入され、その圧縮効果に
より吸気弁20の着座のショックを解消することができ
る。
プランジャ60とシリンダ58の摺動面との間に給油溝14
7が形成され、これは内部通路148を介して油圧排出制御
弁76の下流側とタンクを結ぶ配管系に接続され、漏洩し
た油の回収が図られる。
尚、吸気弁20のバルブガイドの上端にオイルシール14
9が設けられ、ばね受け149−1の内部に位置される。こ
のオイルシールは作動油が吸気ポート側に漏洩するのを
防止するためのものである。排気弁22についても図示は
省略するが同様なシール構造を持たせることができる。
第6図は、第2図から第5図に示すこの考案の弁駆動
装置の油圧供給システム全体を概略的に示したものであ
る。吸気弁20,20′は油圧アクチュエータ54,54′によっ
て駆動される。油圧アクチュエータ54,54′はプランジ
ャ60,60′と油圧室66,66′とを備える。油圧室66,66′
は配管100を介して油圧導入用制御弁74に接続されると
共に配管99,99′,100を介して油圧排出用制御弁76に接
続される。圧電素子積層体としての電気式アクチュエー
タ80は油圧導入用制御弁74の開閉作動を行い、圧電素子
積層体としての電気式アクチュエータ122は油圧排出用
制御弁76の開閉作動をおこなう。高圧アキュムレータ13
0は配管150を介して油圧ポンプ152に接続される。154は
調圧弁であり、油圧アクチュエータ54への制御油圧を制
御する。低圧アキュムレータ132は配管156を介して油タ
ンク158に接続される。160はストレーナである。油圧ポ
ンプ152の吐出口に減圧弁162が配置され、減圧弁162は
補助油圧アキュムレータ134を介して、油圧導入用制御
弁74の補助油圧室(第4図の118)、油圧排出用制御弁7
6の補助油圧室(第4図の142)に接続され、補助油圧が
弁部材に印加されるようになっている。
第6図において制御回路164は圧電アクチュエータ80,
122を制御することにより、吸気弁20の作動を制御する
ものであり、例えば、マイクロコンピュータシステムと
して構成される。制御回路164は、マイクロプロセシン
グユニット(MPU)166と、メモリ168と、入力回路170
と、出力回路172と、これらを相互に接続するバス174と
を基本的構成要素とする。入力回路170には種々のセン
サが接続され、エンジン運転条件信号が入力される。ク
ランク角センサ176は720゜CA毎(即ちエンジン一サイク
ル毎)にパルス信号を発生し、基準信号となる。クラン
ク角センサ178は30゜CA毎にパルス信号を発生し、エン
ジン回転数を知ることができる。油圧センサ180は油圧
ポンプ152からの圧送油の圧力を検出する。スロットル
センサ181は内燃機関のスロットル弁開度を検出する。
油温度センサ182は油の温度を検出する。また、水温セ
ンサ184はエンジン冷却水の温度を検出する。出力回路1
72は、駆動回路186,188を介して油圧導入制御用、油圧
排出制御用の夫々の圧電アクチュエータ80,122に接続さ
れる。メモリ168は以下説明する制御回路164の作動を達
成するためのプログラムが格納されてある。
以下制御回路164の作動を第7図から第14図のフロー
チャートによって説明する。第7図はメインルーチンで
あって、イグニッションキースイッチのONと同時に起動
される。ステップ200は割り込み禁止処理を示し、後述
割り込み制御による弁の駆動を油圧が完全に立ち上がる
まで待つものである。ステップ202はイニシャライズ処
理を示し、MPUのレジスタ、入力ポート、出力ポート、R
AMの初期化が行われる。ステップ204では油圧センサ180
が検出するポンプ152からの制御油圧P≧所定値P0か否
か判別される。P<P0のときはループする。制御可能な
油圧まで立ち上がるとステップ204よりステップ206に進
み、割り込み許可がされ、ステップ208に進み、第8図
以下で使用する各タイマが設定時間に達したか否かのチ
ェックが行われる。尚、制御回路164の通電は図示しな
いデレイ回路によってイグニッションキーOFF後一定時
間は給電されるようにすることが好ましい。これによ
り、イグニッションキーOFF後の惰性回転時にも制御信
号が発生され、その間アクチュエータ54,54′は吸気弁
を正しく作動させることができる。
第8図は吸気弁20,20′の開弁、閉弁タイミングの設
定ルーチンを示す。このルーチンは各気筒の吸気行程に
先立って一回実行され、例えば4気筒の内熱機関では18
0゜CA毎に実行される。このルーチンは第2クランク角
度センサ178からの30゜CA信号の到来毎に実行されるク
ランク角度割り込みルーチン中に位置し、第1クランク
角度センサ176からの720゜CA信号からの第2クランク角
センサ178からの30゜CAの6個のパルスの計測毎に実行
される。ステップ210ではエンジン回転数、やスロット
ル弁開度等の運転条件信号が入力される。ステップ212
以下のルーチンはエンジン回転数に応じた吸気弁の作動
時期、及びリフトの制御処理を示す。この実施例では、
機関の回転数に応じた空気量を得るため、機関の高回転
時は弁の最大リフトを制御し、低回転時は吸気弁の閉弁
時期を制御している。即ち、エンジン高回転時は吸気行
程の期間が時間的に短縮するので、開弁期間を変えても
吸入空気量があまり変化しないので、リフトを変化させ
ることによりその回転数に適した吸入空気量を得るよう
にし、一方エンジン低回転時は吸気行程の期間そのもの
が長いので、リフトを変えるよりは吸気行程の期間、例
えば閉弁時期を変化させることによりその回転数に適し
た吸入空気量を得るようにしたものである。ステップ21
2でNE≦3000rpmと判別されるとき(低回転運転時)はス
テップ214に進み、吸気弁の最大リフトYMAX=KYMAX(一
定値)に設定される。ステップ216では閉弁時期VVCのマ
ップ演算が実行される。即ち、メモリ168はスロットル
弁開度THA(又は吸入空気量−回転数比や吸気管負圧等
のその他のエンジン負荷因子)とクランク角度で表した
所望の吸入空気量を得るための閉弁時期のマップを持っ
ていいる。ステップ216では補間演算により現在のスロ
ットル弁開度に対する閉弁時期VVCが算出される。
エンジン高回転時(NE>3000rpm)のときはステップ2
12よりステップ218に進み、今度は閉弁時期VVCが一定値
(KVVC)に固定され、ステップでは最大リフトYMAXの補
間演算が実行される。即ち、メモリ168はスロットル弁
開度THA(又は吸入空気量−回転数比や吸気管負圧等の
その他のエンジン負荷因子)とクランク角度で表した所
望の吸入空気量を得るための最大リフトYMAXのマップを
持っている。ステップ220では補間演算により現在のス
ロットル弁開度に対する最大リフトYMAXの補間演算が実
行される。
ステップ222は第9図からのルーチンに使用するタイ
ミングT1−T6の算出が行われる。これらのタイミングは
算出された最大リフト、閉弁時期が得られ、かつこの発
明に従って着座時及び最大リフト時に制動を発揮させる
クランク角度のデータである。ステップ224ではステッ
プ222で計算されるタイミングT1−T6の到来を検出する
タイマカウンタ1−6のセット処理を示す。
タイミングT1は吸気弁20の開弁時期に相当し、この実
施例では各運転条件で一定とするものとする。タイマ1
がT1の到来を知ると第9図のルーチンが実行開始され、
ステップ230では油圧導入制御弁74が開となるように圧
電アクチュエータ80に信号が印加され、ステップ232で
は油圧排出制御弁76が閉となるように圧電アクチュエー
タ122に信号が印加される。そのため、ポンプ152からの
油圧が油圧アクチュエータ54,54′に導入され、吸気弁2
0,20′は開弁を開始する(第15図参照)。ステップ234
はタイマ1のリセットを示す。
タイミングT2は設定最大リフト位置の幾分手前に設定
され、タイマ2がこの時期を検出すると第10図のルーチ
ンが実行開始される。ステップ240では、ステップ240で
は油圧導入制御弁74が閉となるように圧電アクチュエー
タ80に信号が印加され、ステップ242では油圧排出制御
弁76が開となるように圧電アクチュエータ122に信号が
印加される。そのため、ポンプ152は油圧アクチュエー
タ54,54′から切り離され、同時に油圧はタンク158に排
出される。そのため、吸気弁の上昇速度にブレーキがか
かる。ステップ244はタイマ2のリセットを示す。
第11図においてタイミングT3は吸気弁20,20′が最大
リフトに達する時点を示し、このタイミングで第8図の
ステップ214又は220で得られる最大リフトYMAXに丁度到
達するように設定されている。このタイミングが来ると
第11図のルーチンが起動される。ステップ250ではエン
ジン回転数NE≦3000rpmか否か判別される。エンジン低
回転時はステップ252に進み、油圧導入制御弁74が開と
なるように圧電アクチュエータ80に信号が印加され、ス
テップ254では油圧排出制御弁76が閉となるように圧電
アクチュエータ122に信号が印加される。そのため、ポ
ンプ152は油圧アクチュエータ54,54′に導入され、最大
圧になる。その結果、プランジャ60,60′は第8図のス
テップ214で算出される最大ストローク位置まで伸張さ
れ、吸気弁は最大リフトを取ることになる。
エンジン高回転側(NE≧3000rpm)ではステップ256に
進み、油圧導入制御弁74が閉となるように圧電アクチュ
エータ80に信号が印加され、ステップ258では油圧排出
制御弁76が閉となるように圧電アクチュエータ122に信
号が印加される。そのため、油圧アクチュエータ54,5
4′の圧力はロックされ、第8図のステップ220でマップ
演算される最大リフト位置にホールドされる。ステップ
260はタイマ3のリセットを示す。
タイミングT4は吸気弁が閉弁を開始する時期であり、
第8図のステップ216,218で算出される閉弁時期より算
出される。タイミングT4が到来すると第12図のルーチン
が起動される。ステップ270では油圧導入制御弁74が閉
となるように圧電アクチュエータ80に信号が印加され、
ステップ274では油圧排出制御弁76が開となるように圧
電アクチュエータ122に信号が印加される。そのため、
油圧アクチュエータ54,54′から油圧がタンクに抜か
れ、吸気弁は急速に閉弁作動を開始する。
タイミングT5は吸気弁がバルブシート16に着座する少
し手前に設定される。このタイミングがくると第13図の
ルーチンが開始される。このルーチンは第9図と同様で
あり、ステップ280では油圧導入制御弁74が開となるよ
うに圧電アクチュエータ80に信号が印加され、ステップ
282では油圧排出制御弁76が閉となるように圧電アクチ
ュエータ122に信号が印加される。そのため、ポンプ152
からの油圧が油圧アクチュエータ54,54′に導入され。
開弁過程で油圧が再び導入されるため吸気弁22,22′に
制動が加わり、吸気弁の閉鎖速度はブレーキがかけられ
ることになる。ステップ284はタイマ5のリセットを示
す。
タイミングT6は第8図のステップ216,218で算出され
る閉弁時期に相当する。このタイミングが来ると第14図
のルーチンが開始される。このルーチンは第12図と同様
であり、ステップ290では油圧導入制御弁74が閉となる
ように圧電アクチュエータ80に信号が印加され、ステッ
プ292では油圧排出制御弁76が開となるように圧電アク
チュエータ122に信号が印加される。そのため、油圧ア
クチュエータ54,54′から油圧がタンクに抜かれ、吸気
弁はバルブシートに着座保持される。
尚、このタイミングT6の少し後のタイミングT7で第15
図の破線のように制御弁76を閉鎖するように圧電アクチ
ュエータ122への信号をOFFとしてもよい。
〔発明の効果〕
この発明によれば、油圧式弁駆動装置において、閉弁
中に着座の少し手前で吸気弁に制動をかけるため制御弁
74,76に開弁方向の信号を加え、開弁中に最大リフトの
手前で吸気弁に制動をかけるため制御弁74,76に閉弁方
向の信号を加えている。そのため、油圧通路を絞るとい
うような複雑な構成手段なしに簡単な構造で吸気弁の
円。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に欠くことができない構成を示す概略
図。 第2図はこの発明の弁駆動装置のエンジン横方向におけ
る詳細断面図。 第3図は第2図のIII−III線に沿う断面図。 第4図は第2図のIV−IV線に沿う断面図。 第5図は第4図のV方向よりみた図。 第6図はこの発明の油圧−電気駆動システム全体の概略
図。 第7図から第14図はこの発明の制御回路の作動を説明す
るフローチャート 第15図はこの発明の制御回路の作動を説明するタイミン
グ線図。 20,20′……吸気弁、 38……制御弁ハウジング、 54,54′……油圧アクチュエータ、 60,60′……プランシャ、 66,66′……油圧室、 74……油圧導入制御弁、 76……油圧排出制御弁、 80……圧電素子積層体、 99,99′,100……油圧通路、 122……圧電素子積層体、 130……高圧アキュムレータ、 132……低圧アキュムレータ、 134……補助油圧アキュムレータ、 152……油圧ポンプ、 164……制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白谷 和彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 進藤 健一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 森 泰一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−100312(JP,A) 特開 昭52−127507(JP,A) 特開 昭61−76713(JP,A) 特開 昭61−28708(JP,A) 実開 昭61−160204(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の構成要素、即ち、 開弁方向への油圧アクチュエータの油圧制御弁、 閉弁方向への油圧アクチュエータの油圧の排出制御弁、 内燃機関の所定のタイミングにおいて開弁及び閉弁させ
    るため、開弁時には制御弁の一方を開、他方を閉とし、
    油圧アクチュエータに油圧を導入し、閉弁時には前記一
    方の制御弁を閉、他方の制御弁を開とし、油圧アクチュ
    エータから油圧を排出するように制御弁への駆動信号を
    形成する作動信号形成手段、 弁が着座位置又は設定最大リフト位置に近いタイミング
    を検出するタイミング検出手段、 該タイミングにおいて、弁の作動速度を制動するべく、
    意図する弁の移動方向とは反対方向に制御弁への信号を
    供給する制動信号形成手段、 を備え、前記制動信号形成手段は制御弁の一方が閉、他
    方が開の閉弁作動中に弁が着座位置付近まで閉弁したと
    き制御弁の一方を開、他方を閉に切り替え、油圧アクチ
    ュエータに油圧を導入することにより開弁方向の制動力
    を発生せしめ、制御弁の一方が開、他方が閉の開弁作動
    中に弁が設定最大リフト位置まで開弁したとき制御弁の
    一方を閉、他方を開に切り替え、油圧アクチュエータか
    ら油圧を排出することにより閉弁方向の制動力を発生せ
    しめるように制御弁への駆動信号を発生することを特徴
    とする内燃機関の油圧式弁駆動装置。
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