JP2635432C - - Google Patents

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JP2635432C
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は飼育装置、とくに魚介類などの水棲動物を人工的手段を講じて飼育
、栽培する装置に関するものである。 [従来の技術] わが国は周囲がすべて海で囲まれていることから、昔から水産業が盛んである
。しかし、環境汚染、乱獲や領海の問題から、近年、漁獲量が激減し、漁場の確
保も困難な状況になってきたのは周知の通りである。 このような問題を解決するために、栽培漁業が盛んになりつつある。立地条件
が整った静かな湾などの海域、湖沼や河川の一部を網などで閉鎖し、給餌や薬剤
投与を計画的に行うことで効率よく生産しようとするものである。しかし、この
ような栽培漁業は、一方で環境破壊の問題をき起こしている。すなわち、海底な
どに沈降した餌の残りや魚類などが排出する代謝物が周囲の水域を汚染すること
が問題になる。 このようなことから、陸上に飼育用の飼育水槽を設置し、用水を引き込んで栽
培する方法が一部で実用されている。この方法によれば、廃水浄化装置の設置が
可能になり、環境汚染の問題がかなり解決できるばかりでなく、色々な工業技術
による合理的な栽培ができるようになる。 この考え方をさらに発展させた閉鎖系での飼育が注目されている。これは、高 度は水浄化装置を配置し、飼育用水の交換量を極力少なくして、廃水をできるだ
け出さないようにしたものである。 この技術が開発されると、環境汚染が解消されるばかりでなく、立地条件を問
わない計画的な生産と新鮮な水産物の安定供給が可能になり、温度調節を経済的
の行うことができるようになるので飼育魚種が豊富になり、生産量が増えるなど
数々の利点が出て、新たな漁業の発展が期待できる。 このような閉鎖系での飼育に用いられている用水浄化装置としては、従来の水
処理技術をそのまま踏襲したものが多く、砂などによる濾過装置を基本とし、一
部で消毒装置が付加されているものがある。消毒が行われている例は必ずしも多
くないが、行われている場合は塩素系薬剤による消毒が多く、比較的新しい方法
として紫外線やオゾンが一部で用られたり検討されたりしている。 第7図は、例えば「水産養殖と水」第II集(サイエンティス社1987年)P.11
1に記載された、水族館などで従来から実施されている飼育装置の一例を示す構
成図である。図において、1は飼育魚が存在する飼育水槽、2は飼育水槽1内の
飼育用水に循環させる飼育用水循環ポンプ、3は飼育用水を浄化する砂濾過装置
、4は酸素を供給するためのブロワー、5はブロワー4から送り込まれた空気を
飼育用水中に散気する散気装置である。 飼育魚の代謝および餌の残渣などにより水質が低下した飼育水槽1の飼育用水
は、循環ポンプ2により砂濾過装置3に送られ、浮遊性固形物が除去され、また
、砂表面に付着している微生物により、有機物およびアンモニア性窒素などの溶
解汚濁成分が除去されて浄化され、再び飼育水槽1に戻るようになっている。一
方、ブロワー4は魚の生存および生育に必要な酸素を供給するためのもので、ブ
ロワー4から送気された空気が散気装置5を介して飼育水中に散気されることに
より、飼育用水に酸素が供給される。飼育中浄化できない成分が蓄積し、用水の
水質が悪化して飼育に不適になれば、新水の供給や交換が行われる。 その他の従来例として、上記例に塩素系薬剤による消毒が行われる場合がある
。この場合、消毒は飼育水槽の前で行われるのが一般である。消毒法として、塩
素系薬剤の代わりに、紫外線やオゾンが用いられることがあるのは上述した通り
である。 [発明が解決しようとする課題] 従来の循環式の飼育装置は以上のように構成されているので、一定の浄化機能
を持っているが、給餌量を多くして、できるだけ高密度で栽培することが要求さ
れる、汚染量の多い実用的な飼育においては、まだ実用できるものはなかった。
その大きな理由として飼育魚の病気感染がある。 すなわち、第9図に示す従来例では消毒手段がないため、なんらかの原因で病
原菌が飼育水槽1に侵入した場合、飼育している魚がそれに感染することがある
。病気の感染を防ぐためには消毒が必要であり、水の消毒剤としては塩素系薬剤
がよく用いられている。しかし、これには残留性があり、飼育魚類に対して毒性
が強いので、添加量が制限され、充分な消毒効果を出すことができない場合が多
い。紫外線消毒装置による紫外線消毒は残留毒性が全く無い特長を持つが、紫外
線照射用のランプのランプ面の汚れ、水質悪化にともなう紫外線の透過率減少に
よる効果低下、ランプ寿命が問題になり、飼育装置に使う実用装置としては信頼
性および維持管理面で難点がある。オゾンは塩素系薬剤に比べて消毒力が強く残
留性が少ない(酸素分子に分解)特長を持ち、その上塩素系薬剤と違って汚濁成
分を酸化分解する作用があるので、閉鎖系で飼育装置におる浄化に好都合な特性
を漏っている。しかし、飼育用水が海水あるいはそれが含まれている場合には、
海水中に存在する臭素イオンとオゾンとの反応により生成される残留性酸化性生
成物の毒性が問題になり、結果的には塩素系薬剤と同様、残留毒性の問題があっ
た。 以上のような問題点を総合的に検討すると、閉鎖系における飼育に対するオゾ
ンの消毒および浄化機能は捨て難いものがあり、海水を飼育用水とする場合の、
残留酸化性生成物の問題が解決できれば、閉鎖系での飼育が実現に向けて大きく
前進すると考えられる。残留酸化性生成物は還元剤の添加で容易に除去できるが
、還元剤を用いることは安定性や維持管理の面で実用的ではない。 この発明は上記のような課題を解消するためになされたものであり、オゾンを
用いたときの残留酸化生成生物の実用的な除去を行いつつ、それを除去しても(
酸化性生成物は一方で消毒剤としての作用もある。)全体として病原菌の除去お
よび繁殖防止ができ、また仔稚魚のような抵抗性の低い対象でも飼育用水の交換 を行うことなく、実用的に飼育できる閉鎖系の飼育装置を提供することを目的と
する。 また、生物処理が不調になった場合には魚類に対する毒性が強いアンモニア窒
素の濃度が高くなることが、このようなときにも、アンモニア性窒素の分解が安
定に行われ、窒素成分の蓄積を防止できる、オゾンによる閉鎖系の飼育装置を提
供することを目的とする。 さらには、オゾン処理、泡沫分離処理および活性炭処理を相乗的に結合させる
ことによって、生物処理によらず、物理化学処理のみで飼育用水が浄化できるよ
うにした飼育装置を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] この発明に係る飼育装置は、飼育水槽、オゾン処理装置、酸化性生成物除去装
置、および飼育用水循環装置から構成され、海水、または海水と淡水の混合水よ
りなる飼育用水が、これらの間を循環すると共に、飼育用水の流れ方向に対して
オゾン処理装置が酸化性生成物除去装置の上流(最上級には飼育水槽が位置する
。)に設置されたものである。 請求項(1)記載の発明に係る飼育装置は、飼育水槽、オゾン処理装置、酸化
性生成物除去装置、および飼育用水循環装置から構成され、海水、または海水と
淡水の混合水よりなる飼育用水が、これらの間を循環すると共に、飼育用水の流
れ方向に対してオゾン処理装置が酸化性生成物除去装置の上流に設置され、かつ
オゾン処理装置にてオゾン処理される循環水(飼育用水)に注入されるオゾンの
循環水に対する濃度が、循環水中に含まれていたアンモニア性窒素濃度の少なく
とも5倍以上になるように制御されたものである。 また、請求項(2)記載の飼育装置は、飼育水槽より流出する循環水を2分割
し、一方がオゾン処理装置を通過し、他方がオゾン処理装置をバイパスした後、
オゾン処理された循環水と混合されて酸化性生成物除去装置に流入するように構
成され、かつオゾン処理装置に流入する分割後の循環水の量Mが、アンモニア性
窒素濃度×M≦オゾン消費量÷5になるように制御したものである。 また、この発明に係る飼育装置は、飼育水槽、オゾン処理装置酸化性生成物除
去装置、および飼育用水循環装置から構成され、海水、または海水と淡水の混合 水よりなる飼育用水が、これらの間を直列に循環すると共に、飼育用水の流れ方
向に対してオゾン処理装置が酸化性生成物除去装置の上流に設置され、かつ循環
経路内にオゾン処理用気泡塔を兼ねた泡沫分離装置をオゾン処理装置に一体的に
設けたものである。 また、請求項(3)記載の発明に係る飼育装置は、飼育水槽、オゾン処理装置
、酸化性生成物除去装置、および飼育用水循環装置から構成され、海水、または
海水と淡水の混合水よりなる飼育用水が、これらの間を直列に循環すると共に、
飼育用水の流れ方向に対してオゾン処理装置が酸化性生成物除去装置の上流に設
置され、かつ循環経路内にオゾン処理用気泡塔を兼ねた泡沫分離装置をオゾン処
理装置に一体的に設け、この泡沫分離装置が処理する被処理水を循環経路の複数
箇所から導入できるようにしたものである。 [作 用] この発明によれば、海水のオゾン処理に関する詳細な検討とオゾン処理に関す
る詳細な検討とオゾン処理海水の酸化性生成物除去処理に関する詳細な検討によ
り得た新事実の活用、および仔稚魚の閉鎖系での詳細な飼育実験を通して、閉鎖
系飼育に対してオゾン処理と酸化性生成物除去処理の結合の実用的な有効性を見
い出し、オゾン処理の欠点を除去したものである。すなわち、海水中に含まれる
臭素イオン(自然海水中では約60mg/l)は、文献オゾン:サイエンス アンド
エンジニアリング(Ozone:Science and Engineering)第6巻(1984年)PP.10
3〜114に記載があるように、オゾンと反応して、次亜臭素酸イオンや臭素酸イオ
ンを生成すると従来考えられていた。これらのイオンは、消毒剤としても作用す
るが、魚類に対して毒性があり、かつ残留性があるので、海水またはそれを含む
水を用水とする飼育用水の消毒や浄化にはオゾンを用いることができなかったの
は上述した通りである。 ところが、海水のオゾン処理で生成される酸化性生成物は、従来から考えられ
ていた上記酸化性生成物と異なるものであることを本発明者らは間接的ではある
が見いだした。即ち、海水の、オゾン処理による酸化性生成物は活性炭と接触さ
せることにより容易に除去されたが、次亜臭素酸イオンおよび臭素酸イオンを含
む試薬に対する活性炭によるそれらの除去能は桁違いに低かったからである。 例えば、空間速度、SVが50-1の条件で、海水のオゾン処理水と試薬の臭素水
および臭素酸カリウム水溶液を酸化性生成物除去処理したときの酸化性生成物の
除去率を比較すると、それぞれ、100、4および8%であった。これは、従来の
常識に反する新しい知見であるばかりでなく、次の点できわめて重要な意味を持
つものである。すなわち、海水のオゾン処理で得られた酸化性生成物が極めて活
性であることを示すもので、適正なオゾン注入量と反応時間を確保すると、消毒
や汚染物質の浄化により有効な作用があることを示唆する。それに、それが活性
炭と接触することにより容易に除去されることは、そのために必要な酸化性生成
物除去装置が小容量でよいことを意味する。さらに重要なことは、活性炭による
酸化性生成物の除去は、単なる吸着ではなく、元の臭素イオンに戻る化学反応で
あることがわかったことである。これは活性炭が単なる吸着剤ではなく触媒とし
て作用していることを示唆するもので、活性炭の効果維持寿命が長くなり、さら
に臭素イオンの消耗が無いことから、容易に安定した除去が可能であることを示
している。 これらの新事実を適用して、飼育用水を先ずオゾン処理により浄化と消毒を行
い、次に少量の活性炭処理で残留酸化性生成物を除去した後、飼育水槽に戻すこ
とにより、残留酸化性物質の問題が容易に除去される。さらに、この方法で消毒
剤を除去しても、結果として閉鎖系の飼育魚の病気感染が防止でき、用水の交換
無しに飼育に適した用水の水質が容易にしかも安定して維持される。 また、オゾン処理の後に酸化性生成物除去処理を行う浄化フローで、オゾン処
理が所定の条件を満たせば、アンモニアが窒素分子にまで容易に分解されること
を見いだし、請求項(1)記載の発明および請求項(2)記載の発明に至ったも
のである。即ち、海水をオゾン処理すると、オゾンは比較的速やかに分解される
が、その後でも安定な酸化性生成物が残ることは上述のとおりである。これは海
水中に含まれる臭素イオン(自然海水中では約60mg/l)がオゾンと反応して次
亜臭素酸イオンや臭素酸イオンを生成するためと考えられていたが、実はそうで
はなく、別の化学種であることが上述のように本発明者らにより明らかにされた
。さらに種々の検討を加えた結果、アモニアが存在する海水をオゾン処理し、そ
の後に酸化性生成物除去処理すると、みかけた上アンモニアが窒素分子に変換さ れることがわかった。その機構は以下のように模式的に表すことができる。 オゾン+Br-→酸化性生成物 酸化性生成物+アンモニア+活性炭→窒素分子+Br- すなわち、 オゾン+アンモニア+活性炭→窒素分子 みかけの上では臭素イオンは関与しないので、その消費はない。酸化性生成物の
量が、存在しているアンモニアの量に比べて少ないと、上記のブロセスでアンモ
ニアが再生されるので、オゾン注入量が重要な要素になる。 この発明では、循環水中に含まれるアンモニア性窒素濃度を測定し、循環水に
注入されるオゾンの量をオゾン濃度が循環水中に含まれていたアンモニア性窒素
濃度の少なくとも5倍以上になるように制御し、アンモニアが窒素分子にまで容
易に分解されるようにしている。 さらに、請求項(3)に記載された発明は以下のような考え方にもとづいてな
されたものである。すなわち、閉鎖循環系飼育装置における飼育用水の浄化につ
いて検討した結果、以下のような考え方に到達した。 すなわち、飼育用水が満たすべき用件は、病原性微生物が存在しないこと、
魚類などに対する毒性物質が許容濃度以下であること、BODやCODなどで表さ
れる総合的水質指数が魚類の生息の障害にならない程度以下であること、の3つ
を挙げることができる。これらの何れかが欠けても満足な飼育ができないが、
とは相補的な関係にあり、例えば、が充分に満たされておればは多少悪く
ても許容される。逆に、が充分に満たされていなければの条件が厳しくなけ
ればならない。 閉鎖系の飼育装置で問題になる上記のは、飼育対象が自ら放出するアンモニ
アである。アンモニアは魚類に対して強い毒性があり、本発明者の実験によれば
、ふ化後2〜3ケ月のまだい稚魚では1.0mg/l程度、さらに小さい仔魚では0.5
mg/l程度、あるいはそれ以下の低い濃度であっても、刺激に対して過敏になり
、食欲が極端に減衰する状態になることがわかっている。通常の浄化装置におい
ては、アンモニアの除去とBODなどの除去は生物処理により行われるが、これら
は嫌気性と好気性微生物によりなされるので、浄化対象水が好気的状態にあ る飼育装置においては、上記の観点からのバランスを保たせることが困難である
と推察できる。 本発明者は、を実現しつつ、とを別の過程で、しかも物理化学的処理の
みで行うのが合理的であると考え、これを実現させるために、オゾン処理、オゾ
ン処理と泡沫分離、オゾン処理と酸化性生成物除去処理を有機的に結合させた。
その作用を以下で説明する。 有機物である程度汚染された飼育用水に対して、浄化循環水に注入するオゾン
量を比較的多くするなどして、全飼育用水に対する積算オゾン注入量を多くする
と、飼育用水の発泡性が高くなる。これを曝気するなどして発泡させ、得られた
安定な泡沫を系外に出すことにより、汚濁有機成分が効率よく除去される。オゾ
ン注入量が多くなると、それに伴って残留オゾンや酸化性生成物濃度が高くなり
、そのまま飼育水槽に戻せばこれらの毒性が問題になるが、これらは酸化性生成
物除去処理により容易に除去できる。すなわち、用水中に臭素イオンが存在する
と、それとオゾンの反応で酸化性生成物が生成され、その濃度が共存するアンモ
ニア濃度に対して所定量以上であれば、アンモニア性窒素は窒素分子に変換され
る。一般にはこのような状況を常につくるためには、余剰の酸化性生成物が出る
場合が多いが、これも上述したように酸化性生成物除去処理で容易に除去される
。オゾンは消毒剤としても作用するのは言うまでもない。 浄化循環系の各装置の入口または出口で発泡性が異なる場合は、独立した泡沫
分離装置を設け、最適の位置および曝気量で泡沫分離すればさらに高い有機物の
除去効果が得られる。 この発明の中でオゾンは中心的役割を担うものであるが、その必要量が過大に
なる場合は、生物処理機能のある濾過装置の設定が有効である。 このように、オゾンは、泡沫分離効果の促進による有機物除去、脱窒、消毒の
3役をこなし、その弊害は活性炭処理により容易にかつ効果的に除去される。 [実施例] 以下、この発明の一実施例による飼育装置を図について説明する。第1図はこ
の発明の第1の実施例による飼育装置を示す構成図である。図において、1は飼
育水槽、2は循環ポンプ(飼育用水循環装置)、3は濾過装置、4はブロワー、 5は散気装置である。6はオゾン反応装置、7はオゾン発生装置であり、オゾン
反応装置6およびオゾン発生装置7によりオゾン処理装置が構成される。8は活
性炭装置、9はpH調整装置である。濾過装置3は固形物を除去する機能と、生物
処理によりアンモニア性窒素を除去する機能を備えている。通常、砂濾過が安価
で実用的である。 次に、動作について説明す。飼育水槽1においての魚の代謝、排泄等で汚濁し
た飼育水は、循環ポンプ2で濾過装置3に移送され、ここで浮遊性固形物が除去
されるとともに生物処理により有機物、アンモニア性窒素等の溶解性の汚濁成分
が除去される。この処理水は次にオゾン反応装置6に入り、オゾン発生装置7か
ら供給されるオゾン含有気体と接触して消毒されるとともに、汚濁成分の一部も
酸化処理される。なお、用水が海水の場合、このオゾン処理の過程で酸化性生成
物が生じることは前述した通りである。オゾン供給量は飼育密度、飼育段階、給
餌量などによる汚濁負荷量と生物処理の程度とを勘案して決められる。この処理
水は、オゾン反応装置6や配管などを適当な滞留時間をもって流通する間に、消
毒および浄化が進められ、次に酸化炭装置8に入る。そこで残留している酸化性
生成物のほとんどが極めて確実かつ安定して除去されるとともに、一部の汚濁成
分を除去される。したがって、仮にオゾン注入量が過大であっても、オゾンおよ
び酸化性生成物が漏洩して飼育の障害になる危険性はない。また、酸化性生成物
は臭素イオンに戻される。ここで使われる活性炭の量は通常の水処理で使われる
量より少なくてよい。消毒剤が除去された活性炭処理水は、最後にpH調整装置9
で所定のpHに調整された後、飼育水槽1に戻される循環が繰り返し行われる。 なお、上記の循環水へのオゾン注入は通常、循環中連続で行われるが、魚の生
育段階や給餌量などに関係する汚濁負荷量の状況によっては、間欠的であっても
よい。また、濾過装置3としては、砂、アンスラサイト等のろ材を用いた濾過法
が適当であるが、その他の濾過および生物処理の組合わせであってもよい。さら
に、飼育水槽1は、落下菌の混入防止のための覆蓋がなされ、藻類増殖抑制のた
めの光条件(照度)が保たれ、かつ、内部は生物付着される部分が少なくなるよ
うな単純な構造であることが望ましい。こうすることにより、この発明の効果が
さらに強調される。 次に、実験および飼育結果について説明する。ふ化直後のまだい、大にべ、ひ
らめを試料として、この発明による飼育装置に加えて、それからオゾン処理のみ
を除いたもの、および活性炭のみを除いたものについて、飼育実験を行った。 活性炭の無い系では数時間後に飼育用水中にヨードメトリーで測定できる酸化
性生成物が検出され、仔魚は全滅した。これから、閉鎖循環系では酸化性生成物
の蓄積が極めて低い水準であっても、飼育が不可能であることがわかった。 この実施例による飼育装置およびオゾン処理のみを除いた飼育装置による比較
結果は以下のようであった。なお、代表的な実験条件は、300リッターの飼育水
槽1にふ化直後の仔魚を投入し、活性炭容積は10リッター、循環水量は6リッタ
ー/分であり、実験中新鮮海水との交換は一切行わなかった。この発明による飼
育装置におけるオゾン処理条件は、飼育用水1立方メータ当り1日約10グラムの
オゾンを連続投入し、オゾン反応の滞留時間を2分間とした。これらの条件が最
適であると言うわけではない。 オゾンにより生成された酸化性生成物は通常の水処理で使われるより少量の活
性炭により完璧に除去された。しかも、少量の活性炭であったにも拘らず除去能
力は長期間維持された。循環水中の臭素イオン濃度は初期値の約60mg/lにほと
んど変わらなかったことから、活性炭による酸化性生成物の除去機構は、吸着で
はなく臭素イオンへの還元であり、活性炭が触媒的な作用をしていることを示し
ている。これにより、少量の活性炭でも充分に効果的かつ安定な除去が長時間に
渡って維持されることが保証される。まだいによる実験の結果、75日後には体長
が11センチメートルにまで成長した。この間の育成状況は良好で常に食欲は旺盛
であった。飼育期間中代表的な病原菌および病気に感染した魚は皆無であった。
これに対して、オゾン処理がない系では、35日後に腸炎ビブリオン菌による感染
が見られた。75日の飼育による飼育水槽容積当たりの生産量は、この発明による
系で2700尾/m3であり、満足できる生産量が得られた。オゾン処理が無い系で
の生産量は1100尾/m3と半数以下であった。 飼育期間中の飼育水槽1中の用水の水質は良好に保たれていた。オゾンの効果
が特に顕著に出た水質項目は、色度、SS、飼育水槽1内の堆積物および用水中の
バクテリア密度であり、水槽中の用水はオゾンのない系と比べて透明感に大きな 差があった。また、水槽内の生物付着や藻類の発生はほぼ完璧に抑えられた。CO
DやTOCなどの有機物濃度指標に関しては大差無かった。オゾン処理後活性炭処理
して、残留性の酸化性生成物が除去されても、全体の循環系が上述のように浄化
され、病気感染がなかったことは注目すべきことである。なぜなら、飼育水槽に
上述した若干の配慮を払うだけで、少なくとも水槽内の残留消毒剤濃度が検出限
界以下で、飼育の障害にならない程度の低濃度であっても、一般細菌カウントが
低水準であり、結果として病気の発生の予防ができたからである。 なお、濾過およびpH調整は実用装置では不可欠であるが、これらはこの発明の
効果を発揮させる必須の条件ではない。また、汚濁負荷がが少ない場合は濾過装
置は簡単なフィルターで充分であり、pH調整も必要ない。 ところで、実際に飼育を行ってみると、生成処埋が不調になることがあり、ア
ンモニア性窒素の濃度が高くなることがあった。アンモニア性窒素は魚類に対し
て強い毒性があり、僅かでも濃度が上がると、魚類は刺激に対して過敏になる他
、食欲が極端に低下し、許容濃度以上になると全滅してしまう。生物処理を厳密
に管理するとこのような弊害は避けられるが、対象が、飼育のように、汚濁負荷
の変化が激しく、しかも装置の不調が復旧不可能な致命的障害を与えるようなも
のであれば、実用的に問題である。 第2図はこのような問題をも解決しうるこの発明の第2の実施例による飼育装
置を示す構成図である。第2図において、11はアンモニア濃度センサ、12はアン
モニア濃度をもとにオゾン濃度が所定値以上となるように制御する制御装置であ
る。アンモニア濃度センサ11および制御装置12で制御手段が構成される。 次に動作について説明する。 飼育水槽1において魚の代謝、排泄等で汚濁した飼育水は、循環ポンプ2で濾
過装置3に移送され、ここで浮遊性固形物が除去されるとともに、濾過坦体に付
着した微生物により溶解性の有機物が浄化される。濾過装置3の運転条件により
、濾過槽内の嫌気領域ができればそこでアンモニアも除去できるが、この実施例
では濾過装置3に強いてアンモニア除去機能を要求するものではない。しかし、
その機能が付加されれば、後述するオゾン処理におけるオゾン消費量の低減が可
能になる。濾過処理水は次にオゾン反応装置6に入る。そこで、所定量のオゾン と反応し、目的であるアンモニアの脱窒の他に、消毒や有機物の除去が行われる
。このとき、オゾン反応装置6内で生成される酸化性生成物の量が、存在してい
るアンモニアの量に比べて少ないと、アンモニアが再生されるので、オゾン発生
装置7からの発生量が重要な要素になる。第3図、第4図は各々別々の海水に対
するオゾン注入量と残留するアンモニア性窒素濃度を示す特性図であり、両図よ
りオゾン処理前のアンモニア性窒素濃度の少なくとも5倍以上、望ましくは10倍
以上のオゾン濃度になるような量のオゾンを注入すればアンモニアの再生を抑え
ることができることがわかる。実際には、オゾン発生装置7からのオゾン発生量
が循環水量とアンモニア濃度センサ11によるアンモニア濃度をもとに、アンモニ
ア性窒素量の5倍量(実効値)以上になるよう制御装置12で演算され、さらに、
その指令がオゾン発生装置7に伝達されて、それに付属する制御装置で設定され
る。実用上では後で述べる理由により、このような制御は必ずしも必要ない。オ
ゾン処理水中には酸化性生成物を含む生成物が存在し、そのまま飼育水槽1に戻
すとそれらの毒性により飼育魚などに障害を与える。しかし、この場合には、オ
ゾン処理水は、適当な滞留時間をおいて後活性炭装置8に導入され、そこで有毒
な酸化性生成物などが除去される他、一部の有機物も除去される。酸化性生成物
が活性炭で除去される際に、臭素イオンが再生される。したがって、循環系でも
臭素イオンを補給する必要はない。上述したようにオゾン注入量が不足していれ
ば、この過程でアンモニアが再生され、脱窒効果が無くなることに注意しなけれ
ばならない。活性炭処理水は最後にpH調整装置9で所定のpHに調整された後、飼
育水槽1に戻される循環が繰り返し行われる。 実際の飼育では、特別の場合を除いてアンモニア濃度は低レベルに維持されて
いなければならない。一方、飼育用水中にはオゾンと反応する種々の物質が共存
し、オゾンによりこれらの物質を除去することも重要である。したがって、事実
上脱窒に必要な量以上のオゾン注入するのがほとんどである。このようなことか
ら、定常的な運転時には上宛の制御は必ずしも必要なものではない。ただ、給餌
量を多くしたり、生物処理が含まれる場合それの不調になったとき、アンモニア
濃度が急激に上昇することがあるので、監視および異常時の対応の意味でアモニ
ア濃度計測およびオゾン量制御があれば安定した生産が確保できる。 次に、実験および飼育結果について説明する。この発明による脱窒は極めて速
効的であった。すなわち、まだいの仔稚魚飼育実験で、故意にオゾン注入を停止
すると、数時間で飼育用水柱のアンモニア濃度が増加し始め、10時間後にはまだ
いの体に縞状の文様が現れ、まだいは過敏になると共に、餌を食べなくなった。
そこでオゾンの注入を再開すると数時間後にアンモニア濃度が顕著に減少し、上
記の症状が無くなった。 なお、上記実施例で濾過装置3はこの発明に対してオゾン必要量の低減として
の効果があるものであり、アンモニアの脱窒に関しては本質的に必要なものでは
ない。また、pH調整装置9は、一般に閉鎖系での飼育には不可欠な場合が多いと
言うことで必要であるが、ころもこの発明の脱窒と本質的には無関係である。 第5図はこの発明の第3の実施例による飼育装置を示す構成図である。図にお
いて、10は濾過装置3から流出した循環水を分岐する分岐弁(分岐手段)である
。また、12aは分岐量を制御する制御装置(制御手段)である。全体の動作は第
2図に示すものと類似しているが、濾過装置3からの処理水が分岐編10に導入さ
れ、そこでオゾン反応装置6に入る部分と、それをバイパスしてオゾン反応装置
6の出口の配管に導入される部分に分岐される。前者はオゾン反応装置6で所定
量のオゾンと反応し、目的であるアンモニアの脱窒の他に、消毒や有機物の除去
が行われる。オゾン処理水中には海水中の臭素イオンとの反応による酸化性生成
物が存在する。このオゾン処理水はオゾン処理されなかった濾過処理水と混合さ
れ、適当な滞留時間をおいて後活性炭装置8に導入される。この間の滞留時間内
で、オゾン処理水中に残留していた酸化性生成物の作用で循環している用水の水
全量が消毒される。配管による滞留時間が短い場合は滞留槽を設ければよい。上
記分岐の分岐比は、オゾン反応装置6で消費されるオゾン量および流入する循環
水のアンモニア性窒素濃度を勘案して設定される。すなわち、分割後にオゾン処
理装置に流入する循環水の量Mが、アンモニア性窒素濃度×M≦オゾン消費量÷
5になるように分岐弁10を制御する。例えば、オゾン発生装置7の能力を超える
オゾン量が必要なときは、オゾン反応装置6に導入される分岐量を上記条件を満
たすように下げ、一時的に給餌量の制限などの処置を取る。これらの設定はアン
モニア濃度センサ11、および制御装置12aで行われる。以下の動作は第2図 の実施例と同じである。 また、第1の実施例による飼育装置において、適正な運転が行われているとき
には、飼育装置は一定の浄化性能を有しているが、時として、生物処理が不調に
なり、水質が急激に悪化して飼育が困難になる場合がありうる。また、給餌量を
多くするなどにより汚濁負荷が急増すると、生物処理機能が追随できなくなるこ
ともありえ、結果として高い生産性で安定した飼育ができなくなることがある。
これは生物処理を含む装置の宿命である。 第6図はこの発明の第4の実施例による飼育装置を示す構成図であり、第6図
において、16は泡沫分離装置、17は分岐制御装置である。動作は上記の実施例と
基本的には同じであるが、オゾン処理装置と泡沫分離装置16とを分けたところが
異なる。動作の説明は既に説明した点と変わりはないが、分岐制御装置17により
、飼育水槽、泡沫分離、オゾン処理、活性炭処理の処理順序を任意に変えること
ができるようになっている。泡沫分離装置16としては、気泡塔が実用的であり、
送気量を調節して発泡量を制御する。このようにすることにより、泡沫形成が形
成がされ易い浄化装置で泡沫分離ができ、また泡沫形成のための送気量を適正に
設定できるため、泡沫分離の効果をさらに発揮させることができる。 第6図に示す実施例では、あらわに濾過および生物処理による浄化が入ってい
なかったが、それを入れることにより、オゾン消費量が低減できる。万一生物処
理が不調になっても、オゾン処理と泡沫分離処理で保障できるようになっている
。 なお、上記各実施例においては泡沫受け槽14は1箇所にのみ設けられているが
、泡沫分離装置が処理する被処理水を循環経路の複数箇所から取ることができる
ようにしてもよい。また、浄化循環系の各装置の入口または出口での発泡性が異
なる場合は、独立さち泡沫分離装置を設け、最適の位置および曝気量で泡沫分離
すればさらに高い有機物の除去効果が得られる。 [発明の効果] 以上のように、この発明によれば、飼育水槽、オゾン処理装置、酸化性生成物
除去装置、および飼育用水循環装置の間を、海水、または海水と淡水の混合水よ
りなるし幾用水が循環するようにし、かつ飼育用水の流れ方向に対して、オゾン 処理装置を酸化性生成物除去装置の上流に設置するようにして飼育装置を構成し
たので、閉鎖系での飼育における飼育用水の消毒、浄化に優れた特性を持つオゾ
ンを充分に活かして、海水またはそれを含む水を用水とする飼育においても、用
水を交換することなく、病気の発生を防ぎ、面倒な活維持管理なしで高い生産性
を実現でき、実用性のある飼育装置が提供できる効果がある。 さらに、請求項(1)記載の発明によれば、オゾン処理装置にて飼育用水に注
入されるオゾンの量を、オゾン濃度が飼育用水中に含まれていたアンモニア性窒
素濃度の少なくとも5倍以上になるように制御したので、オゾンを用いた閉鎖系
の飼育装置に対し、生物処理装置に依存しなくても飼育用水中のアンモニア濃度
について面倒な管理をすることなく容易に低濃度に維持でき、安定して飼育がで
きる効果がある。 そして、請求項(2)記載の発明によれば、飼育水槽より流出する飼育用水を
2分割して、一方がオゾン処理装置を通過し、他方がオゾン処理装置をバイパス
した後、オゾン処理された飼育用水と混合して酸化性生成物除去装置に流入する
ように構成し、かつ分割後にオゾン処理装置に流入する飼育用水の量Mが、アン
モニア性窒素濃度×M≦オゾン消費量÷5になるように制御したので、請求項(
2)記載の発明と同様、飼育用水中のアモニア濃度について面倒な管理をするこ
となく容易に低濃度に維持できる効果がある。 また、この発明によれば、循環経路内に泡沫分離装置を設置したので、オゾン
注入量を自由に設定して、飼育用水の発泡性を増加させることができ、泡沫分離
により生物処理なしでも新水との交換を必要としない、安定で高い生産性での飼
育が可能になる効果がある。 そして、請求項(3)記載の発明によれば、泡沫分離装置が処理する被処理水
を循環経路の複数箇所から取ることができるようにしたので、有機物の除去効果
が上がる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の第1の実施例による飼育装置を示す構成図、第2図はこの発
明の第2の実施例による飼育装置を示す構成図、第3図および第4図はそれぞれ
異なる海水に対するオゾン注入量と残留するアンモニア性窒素濃度との関係を示 す特性図、第5図はこの発明の第3の実施例による飼育装置を示す構成図、第6
図はこの発明の第4の実施例による飼育装置を示す構成図、第7図は従来の飼育
装置を示す構成図である。 1は飼育水槽、2は循環ポンプ、3は濾過装置、4はブロワー、5は散気装置、
6はオゾン反応装置、7はオゾン発生装置、8は活性炭装置、9はpH調整装置、
10は分岐弁、11はアンモニア濃度センサ、12,12aは制御装置、13は廃棄オゾン処
理装置、14は泡沫受け槽、16は泡沫分離装置。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項】 海水、または海水と淡水の混合水よりなる飼育用水を有し飼育対
    象がその中で飼育される飼育水槽と、前記飼育用水をオゾン処理するオゾン処理
    装置と、酸化性生成物を活性炭処理することにより、前記飼育用水の活性炭が触
    媒として作用し、前記酸化性生成物とアンモニアとを窒素分子と臭素イオンに変
    換する酸化性生成物除去装置と、前記飼育水槽から前記飼育用水を流出させると
    ともに、流出した飼育用水を前記オゾン処理装置を介して前記酸化性生成物除去
    装置に供給し、前記酸化性生成物除去装置から流出した前記飼育用水を前記飼育
    水槽にもどす飼育用水循環装置と、前記オゾン処理装置にてオゾン処理される前
    記飼育用水のオゾン濃度が、前記オゾン処理装置に流出する前記飼育用水中のア
    ンモニア性窒素濃度の少なくとも5倍となる量のオゾンを注入し、前記酸化性生
    成物と前記アンモニアとを窒素分子と臭素イオンとに交換させるように前記オゾ
    ン処理装置に指令を与える制御装置とを備えた飼育装置。 【請求項】 海水、または海水と淡水の混合水よりなる飼育用水を有し飼育対
    象がその中で飼育される飼育水槽と、前記飼育用水をオゾン処理するオゾン処理
    装置と、酸化性生成物を活性炭処理することにより、前記飼育用水の活性炭が触
    媒として作用し、前記酸化性生成物とアンモニアとを窒素分子と臭素イオンとに
    変換する酸化性生成物除去装置と、前記飼育水槽から前記飼育用水を流出させる
    とともに、流出した飼育用水を前記オゾン処理装置を介して前記酸化性生成物除
    去装置に供給し、前記酸化性生成物除去装置から流出した前記飼育用水を前記飼
    育水槽にもどす飼育用水循環装置と、前記飼育水槽から前記オゾン処理装置に向
    かう前記飼育用水を2分割し、分割後の一方の飼育用水を前記オゾン処理装置に
    供給するとともに、他方の飼育用水を前記オゾン処理装置から流出する飼育用水
    に合流される分岐手段と、前記分割後の一方の飼育用水の量にこの飼育用水中の
    アンモニア性窒素濃度を乗じた値を、前記オゾン処理装置におけるオゾン消費量
    の5分の1以下とする制御手段とを備えた飼育装置。 【請求項】 海水、または海水と淡水の混合水よりなる飼育用水を有し飼育対 象がその中で飼育される飼育水槽と、前記飼育用水をオゾン処理するオゾン処理
    装置と、酸化性生成物を活性炭処理することにより、前記飼育用水の活性炭が触
    媒として作用し、前記酸化性生成物とアンモニアとを窒素分子と臭素イオンとに
    変換する酸化性生成物除去装置と、前記飼育水槽から前記飼育用水を流出させる
    とともに、流出した飼育用水を前記オゾン処理装置を介して前記酸化性生成物除
    去装置に供給し、前記酸化性生成物除去装置から流出した前記飼育用水を前記飼
    育水槽にもどす飼育用水循環装置と、前記オゾン処理装置と一体的に設けられた
    オゾン処理装置気泡塔を兼ね備え、前記飼育用水から発生した泡沫を外部に排出
    する泡沫分離装置とを備え、前記泡沫分離装置が処理する被処理水を循環経路の
    複数箇所から取ることができるようにした飼育装置。

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