JP2634606B2 - プラスミドpBY503 - Google Patents

プラスミドpBY503

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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/77Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Corynebacterium; for Brevibacterium

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、新規なプラスミドpBY503に関する。更に詳
しくは、本発明はブレビバクテリウム・スタチオニス
(Brevibacterium stationis)IFO12144(FERM BP-251
5)に由来する新規な環状プラスミドに関する。
本発明のプラスミドは、遺伝子組換え用ベクターとし
て、例えばホルモン等の生理活性物質の生産を目的とす
る外来遺伝子のクローニングなどにおいて有用であると
考えられる。
先行技術 ブレビバクテリウム属を含むコリネ型細菌は、各種ア
ミノ酸生産菌として工業的に有用な微生物であり、その
宿主−ベクター系の開発は以前から期待され、DNA組み
換え技術による工業用微生物の育種、改良がコリネ型細
菌において試みられている。そのためにはまず、コリネ
型細菌に属する菌株を宿主とするに適したベクターの開
発が必須であり、プラスミドの検索が行なわれている。
現在までにコリネ型細菌から見い出されたベクターと
なりえるプラスミドとしては、pCG1(特開昭57-134500
号公報)、pCG2(特開昭58-35197号公報)、pAM330(特
開昭58-67699号公報)、pBL100(特開昭60-120992号公
報)、pBY501(特開昭60-248182号公報)、pBY502(特
開昭61-179751号公報)などが知られているが、DNA組換
え技術によりコリネ型細菌をさらに工業的有用な微生物
に育種、改良するためには、様々な特徴を有するプラス
ミドベクターの開発が必要であり、そのために新たなプ
ラスミドの発見及び単離が望まれている。
本発明の構成 本発明者らはコリネ型細菌であり、ブレビバクテリウ
ム属に属する菌株を用いて工業的に有用な宿主−ベクタ
ー系を開発すべく鋭意研究を行った結果、今回、ブレビ
バクテリウム・スタチオニスの或る種の菌株から工業的
に有用な宿主−ベクター系におけるベクターとして利用
可能な新規な環状プラスミドを見い出し、本発明を完成
した。
しかして、本発明によれば、ブレビバクテリウム・ス
タチオニスIFO12144(FERM BP-2515;この菌株はATCC144
03と同一である)に由来する、分子量が約10メガダルト
ンであって、かつ下記第1表に記載の制限酵素に対する
分解特性を示すことを特徴とする新規な環状プラスミド
が提供される。
以下このプラスミドを「プラスミドpBY503」と称し、
さらに詳しく説明する。
発明の具体的説明 本発明のプラスミドはブレビバクテリウム・スタチオ
ニスIFO12144(FERM BP-2515)から単離される新規な環
状プラスミドである。上記菌株からの該プラスミドの分
離、精製は、それ自体既知の手段を用いて行なうことが
できる。例えば、Journal of Bacteriology、129、14
88(1977)に記載の方法;Journal of Bacteriolog
y、135、227-228(1977)に記載の方法及びT.Maniati
s、E.F.Fritsch、J.Sambrook:“Molecular Cloning A L
aboratory Manual"、Cold Spring Harbor Laboratory、
Cold Spring Harbor N.Y.(1982)に記載の方法が挙げ
られる。特に、方法は、穏和な条件下で溶菌処理を施
すため、目的とするプラスミドに切断等の損害を与える
ことなく、収率良くプラスミドを分離することが可能で
あり、好適である。
すなわち、上記方法においては、菌体をリゾチーム
処理により溶菌させ、溶菌液にフエノール・クロロホル
ム処理を施す。同処理液からプラスミドをエタノール沈
澱画分に回収後、エチジウムブロマイドを含む塩化セシ
ウム平衡密度勾配遠心にかけて単離することができる。
このようにして分離したプラスミドの分子量並びに各
制限酵素により分解特性は、以下のようにして調べるこ
とができる。
制限酵素による切断部位数は、過剰の制限酵素存在下
で本発明のプラスミドを完全消化し、それらの消化物を
0.8%アガロースゲル電気泳動にかけ、分離可能な断片
の数から決定することができる。
分子量は大腸菌のラムダフアージのDNAをHind IIIで
消化して得られる分子量既知の断片(分子量の大きい順
に15.0、6.1、4.2、2.8、1.5、1.3、0.3、0.08メガダル
トンの大きさを有する)の同一アガロースゲル上での泳
動距離で描かれる標準線に基づき、消化プラスミドの各
断片の分子量を算出し、それらをそれぞれ加算して求め
る。
その結果、本発明の新規なプラスミドは分子量が約10
メガダルトンであり、更に各種制限酵素による分解特性
は次の通りである。本プラスミドはEcoRIで4箇所、Kpn
Iで3箇所、BamHIで1箇所、SauI及びSalIで2箇所切断
される。本発明においては、このような特性を有する新
規なプラスミドを「プラスミドpBY503」と命名した。
本発明により提供されるプラスミドは、コリネ型細菌
に属する菌株から分離されたもので、同菌株及びその類
縁菌を宿主として自律増殖が可能である。従って当プラ
スミドから自律増殖の機能を損うことなく一部の領域を
欠失したり、別のDNAを挿入付加して加工した誘導体は
コリネ型細菌及びその類縁菌を宿主とするプラスミドベ
クターとして極めて有用である。
実施例 実施例1 (1)プラスミドpBY-503の分離と精製 ブレビバクテリウム・スタチオニス(Brevibacterium
stationis)IFO12144(FERM BP-2515)をグルコースを
炭素源とする半合成培地(尿素2g、(NH4)2SO4、7g、K2H
PO4 0.5g、KH2PO4 0.5g、MgSO4・7H2O 0.5g、FeSO4・7H
2O 6mg、MnSO4・4〜6H2O 6mg、酵母エキス2.5g、カザ
ミノ酸5g、ビオチン200μg、チアミン塩酸塩200μg、
グルコース20g及び寒天20gを純水1に溶かしてpH7.2
に調整した寒天培地)に植菌し30℃で一晩培養した後、
菌体を集菌し、10mg/mlの濃度にリゾチームを含む緩衝
液[25mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、10
mM EDTA、50mMグルコース]10mlに懸濁し、37℃で1時
間反応させた。反応液にアルカリ・SDS液[0.2N NaOH、
1%(w/v)SDS]20mlを添加し、緩やかに混和して室温
にて5分間静置した。
次に、この反応液に酢酸カリウム溶液[5M酢酸カリウ
ム溶液60ml、酢酸11.5ml、純水28.5mlの混合液]15mlを
添加し、充分混和してから氷水中に5分間静置した。溶
菌物全量を遠心管に移し、4℃で10分間、15,000×gの
遠心分離にかけ、上澄液を得た。
これに等量のフエノール−クロロホルム液(フエノー
ル−クロロホルム1:1混和液)を加えて懸濁後、遠心管
に移し、室温下で5分間、15,000×gの遠心分離にか
け、水層を回収した。水層に2倍量のエタノールを加
え、−20℃で1時間静置後、4℃で10分間、15,000×g
の遠心分離にかけ、沈澱を回収した。
沈澱を減圧乾燥後、TE緩衝液[トリス10mM、EDTA1m
M、HClにてpH=8に調製]2mlに溶解した。溶解液に塩
化セシウム溶液[5倍濃度のTE緩衝液100mlに塩化セシ
ウム170gを溶解させた液]15mlと10mg/mlエチジウムブ
ロマイド溶液1mlを加えて、密度を1.392g/mlに合わせ
た。この溶液を12℃で42時間、116,000×gの遠心分離
を行なった。
プラスミドpBY503は紫外線照射により遠心管内で下方
のバンドとして見い出される。このバンドを注射器で遠
心管の側面から抜きとることにより、プラスミドpBY503
を含む分画液を得た。
次いでこの分画液を等量のイソアミルアルコールで4
回処理してエチジウムブロマイドを抽出除去し、その後
にTE緩衝液に対して透析を行なった。このようにして得
られたプラスミドpBY503を含む透析液に3M酢酸ナトリウ
ム溶液を最終濃度30mMに添加した後、2倍量のエタノー
ルを加え、−20℃に1時間静置した。この溶液を15,000
×gの遠心分離にかけてDNAを沈降させ、プラスミドpBY
503を得た。
(2)制限酵素による分解及び分子量測定 前記で調製したプラスミドpBY503をTE緩衝液に溶解
し、過剰量の制限酵素(EcoRI、BamHI、KpnI及びSalIは
宝酒造社製;SauIはベーリンジヤー・マンハイム山之内
社製)を各々の制限酵素適正条件にて反応させた。
消化した試料は常法に従い、エチジウムブロマイド1
μg/mlを含有する0.8%アガロースゲル電気泳動にかけ
た。泳動後、紫外線ランプをゲル平板上に照射すること
で現われるDNA断片の数を測定した。また、各断片の泳
動距離から各々の分子量を算出し、それらを加算してプ
ラスミドpBY503の分子量を求めた。
なお、分子量は同一アガロースゲル上で同時に泳動し
たラムダフアージDNAのHind III消化で生成する分子量
既知の各断片の泳動距離で描かれる標準線に基づいて算
出した。結果を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島津 光伸 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社中央研究所内 (72)発明者 湯川 英明 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社中央研究所内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレビバクテリウム・スタチオニス(Brev
    ibacterium stationis)IFO12144に由来し、分子量が約
    10メガダルトンであり、制限酵素切断部位数がEcoRI:
    4、BamHI:1、SauI:2、KpnI:3、SalI:2であることを特徴
    とする環状プラスミドpBY503。
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JPS60120992A (ja) * 1983-12-05 1985-06-28 Ajinomoto Co Inc プラスミドpBL100
JPS60248182A (ja) * 1984-05-23 1985-12-07 Mitsubishi Petrochem Co Ltd プラスミド↓pBY501

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