JP2631607B2 - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JP2631607B2
JP2631607B2 JP4268809A JP26880992A JP2631607B2 JP 2631607 B2 JP2631607 B2 JP 2631607B2 JP 4268809 A JP4268809 A JP 4268809A JP 26880992 A JP26880992 A JP 26880992A JP 2631607 B2 JP2631607 B2 JP 2631607B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料加工、投影露光用
等の光源に用いる放電励起型のレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放電励起型のエキシマレーザ装置は、マ
ーキング、穴開け、アニーリングなどの材料加工のほ
か、大規模集積回路(LSI)の回路パターン制作の、
光リソグラフィー用光源として用いられている。すなわ
ち、エキシマレーザは強力な紫外光源であり、その特性
を生かして材料加工用としては主に樹脂等の有機材料へ
のマーキング、穴開けなどに用いられる。また、光リソ
グラフィーには主に縮小投影法が使われており、照明光
源により照らされた原画(レチクル)パターンの透過光
を縮小投影光学系により半導体基板上の感光性物質に投
影して回路パターンを形成する。
【0003】ところで、上記回路パターンの投影像の分
解能は、用いられる光源の波長で制限されるため光源の
波長は可視領域から紫外領域へと次第に短波長化してい
る。従来、この紫外領域の光源として高圧水銀ランプか
ら発生するg線(463nm)、i線(365nm)が
使用されてきた。
【0004】しかしながら最小パターン線幅がメモリ容
量64MBで要求される0.25μm以下のとなるとi
線でもすでに波長としてはそろそろ限界にきている。こ
の技術的限界を解決するためのものとして深紫外(De
ep Ultra Violet)レーザ光源が有望視
されている。とくにエキシマレーザは高出力、高効率で
あり、媒質ガスの組成によりKr F(248nm)、A
r F(193nm)などの短波長で強い発振を得ること
ができる。
【0005】一方、上記Deep−UV領域では、縮小
投影レンズ系を構成するガラス、結晶材料が非常に制約
されるため水銀ランプを用いた縮小投影レンズ系で用い
られてきた色収差補正が困難となる。そこで、レンズ系
を色収差補正するのではなくレーザ共振器内にエタロン
等の波長選択素子を配設し、出力光のスペクトル幅をレ
ンズ材の色収差が無視できる程まで小さくすることでそ
の困難さを除去している。この方法で自然発振の場合に
スペクトル幅で数百pmあった線幅が数pmにまで細く
狭帯域化することができる。
【0006】このように放電励起型のレーザ装置は産業
用光源として、広範に応用されている。しかしながら産
業への応用をしていく場合に、放電の幅が放電電極の消
耗とともに変化しそれとともにレーザのビーム幅が変化
するという問題点がある。
【0007】したがって加工用として使用する場合、こ
の変化は横モードを悪くし、ビームの集光性を変化させ
たり、出力の変化を引き起こし実用上の問題となって顕
われる。また、光リソグラフィ用の光源として使う場合
にはこの出力光の幅の変化は狭帯域エキシマレーザの実
用化において以下のような問題点をも引き起こす。
【0008】すなわち、狭帯域化に用いる波長選択素子
は角度分散特性を持つことはよく知られている。たとえ
ば、波長選択素子として回析格子(グレーティング)を
使った場合はスペクトル幅を小さくするためレーザの発
散角を制限する必要があり、レーザの発散角が大きいと
スペクトル幅も広がってしまうという性質を持つ。した
がって放電幅が変化し、利得領域が変化した場合、レー
ザ光のビームダイバージェンスが変化するためにスペク
トル幅も大きく変化し露光の性能を劣化させるというも
のである。
【0009】そこで、本出願人はこうした問題を解決す
るために、レーザ媒質ガスを励起し反転分布を形成する
ための一対の放電電極の少なくとも一方の電極の幅を、
放電幅に略一致させる技術に関して特許出願しており
(特願平2−219603号)、さらに、その一方の電
極の両側近傍に、電界を緩和させるための導電性構造物
を配設する技術に関して特許出願している(特願平2−
21604号)。
【0010】これら技術によって、放電電極において、
一種の負のフィードバック機構による自己形状維持が実
現されるため、放電励起型のレーザ装置を長期間にわた
り放電幅を変化させることなく安定に運転させることが
可能となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように電極幅を放
電幅と同じになるように狭くすることにより長期間にわ
たり放電幅(放電方向に対して垂直な方向)を変化させ
ることなく安定して運転が行われるようになっている。
しかし、放電方向において光ビームのプロファイルが変
化してしまい、安定性が損なわれる虞がある。
【0012】本発明者らは実験を行い、この光ビームの
プロファイルが変化するという現象が電極周辺における
電界の分布形状に依存していることを確認している。
【0013】図12は高電圧の放電電圧が印加される電
極20(カソード電極)と接地されている電極21(ア
ノード電極)との間で放電を行ったときの、等電位線E
と電気力線Fの分布の様子を、電極の中心線(2点鎖線
にて示す)より片側について示す図である。ここで、電
極20、21の電極幅は放電幅に略一致している。同図
に示すように電極20、21の先端部分が等電位線Eを
押し上げるような形となっているのがわかる。また、実
際のレーザ装置の放電回路では、高電圧側の電極20が
接地電位を有した配線部材により取り囲まれるような形
状になっているため、高圧電極20側が等電位線Eによ
って囲まれるような分布となっている。このため、等電
位線Eに直交する電気力線Fの方向は、必ずしも電極2
0と電極21とを結んだ線分の方向と平行にはならず
に、高電圧側で外側へ膨らんでおり、接地側において萎
んでいる滴型の分布を示している。
【0014】ここで、周知のように、放電現象に寄与す
る荷電粒子は、電気力線Fに沿って移動しながら、レー
ザ活性を持つ放電領域を形成する。したがって、この電
気力線Fの電束密度分布(電気力線Fの混み具合)が大
きい部分では、励起する放電電流密度も大きく、レーザ
ガスの利得も大きくなるが、逆に電束密度が小さい部分
では、励起する放電電流密度も小さく、レーザガスの利
得も小さくなる。
【0015】これを図12に適用してみると、電気力線
Fの分布から明かなように、高電圧側でビーム強度は小
さく、接地側でビーム強度は大きくなる。これを、放電
方向の位置Zと光強度との関係として図13にグラフに
て示す。同図に示すような放電方向における光強度の不
均一性は、放電方向における光ビームのプロファイルの
変化を引き起こす。なお、レーザの運転時間の経過とと
もに放電電極の形状の変化等が発生すると、電気力線F
の変化が引き起こされ、放電方向の電束密度分布も変化
し、図13に示す光強度の分布も変化することになる。
【0016】本発明は、こうした実状に鑑みてなされた
ものであり、放電方向における光ビームのプロファイル
を均一のものにしてレーザをより安定して運転させるよ
うにすることをその目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の主た
る発明では、レーザチャンバの長手方向に沿って上下に
対向して配設された2つの電極間で放電を行い、前記レ
ーザチャンバ内に封入されたレーザ媒質ガスを励起して
レーザ光を発生させるレーザ装置において、前記2つの
電極のうちの少なくとも一方を、他方の電極に向けて突
出された突起部を有した電極にするとともに、前記突起
部の幅を放電幅に略一致させ、さらに前記突起部の幅を
x、前記突起部の高さをh、前記突起部先端と前記対向
する電極との距離をd、前記突起部を有した電極の幅を
Wとしたとき、 x<d x<W 0.01<h/(W−x)<0.5 なる条件を満足するように前記2つの電極を形成してい
る。
【0018】
【作用】かかる構成の電極を使用すれば、放電方向にお
ける光強度の大きさが均一化されるとともに、レーザの
運転時間経過に伴う光強度の変化も抑制される。このた
め、放電方向における光ビームのプロファイルが常に均
一となり、レーザの運転をより安定して行うことができ
る。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係るレーザ装
置の実施例について説明する。
【0020】図1は放電励起型のレーザ装置として狭帯
域発振エキシマレーザ装置の構成を概念的に示したもの
である。また、図2は図1のA−A断面を示している。
【0021】すなわち、これら図に示すようにレーザチ
ャンバ1内にはKr 、F2 等のレーザ媒質ガスが封入さ
れ満たされており、このレーザ媒質ガスがレーザチャン
バ1の長手方向に沿って上下に配設された電極5(カソ
ード電極)、電極6(アノード電極)によって放電、励
起されることによりレーザ発振が行われる。すなわち、
レーザ光はレーザチャンバ1とフロントミラー2と波長
選択素子であるグレーティング3とで構成された光共振
器で共振され、フロントミラー2から有効なレーザ光L
として出力される。この場合、グレーティング3は発振
光を狭帯域化するとともにリアミラーとして機能するも
のであり、いわゆるリトロー配置をとっている。なお、
4はアパーチュアを示している。
【0022】図2において電極5、6間において破線で
囲まれた領域は放電励起領域を概念的に示している。す
なわち、図2において、電極5は高電圧側であり、電気
的絶縁性を有している絶縁部材7によって支持されてい
る。他方の電極6は接地側であり、アノード電流戻り配
線8に接続されている。そしてこの配線8が接地される
ことにより放電電流の流れるループが形成される。これ
ら電極5、6はいわゆる主放電電極であり、これら一対
の主放電電極の両側には主放電の均一化を図るための予
備電離電極対が並べられている。
【0023】電極5は、電極本体5bと対向する電極6
に向けて電極本体5bより突出された突起部5aとで構
成されており、突起部5aの幅がxに、突起部5aの高
さがhに、電極本体5bの幅がWにされている。一方、
電極6は、電極本体6bと対向する電極5に向けて電極
本体6bより突出された突起部6aとで構成されてお
り、突起部6aの幅がx´に、突起部6aの高さがh´
に、電極本体6bの幅がW´にされている。そして、突
起部5a先端と突起部6a先端との間の距離はdに、電
極本体5b先端と電極本体6b先端との間の距離はDに
されている。
【0024】ここで、突起部5a、6aの幅x、x´は
それぞれ、突起部同士間の距離dよりも小さくなるよう
にされており、また、同幅x、x´はそれぞれ、対応す
る電極本体の幅W、W´よりも小さくなるようにされて
いる。
【0025】突起部5aの断面のうち電極6に対向する
部分の一部分は、所定半径の円の一部である円弧形状に
形成されている。同様に、突起部6aの断面のうち電極
5に対向する部分の一部分も、所定半径の円の一部であ
る円弧形状に形成されている。なお、突起部5aの断面
のうち電極6に対向する部分、または突起部6aの断面
のうち電極5に対向する部分を所定短長径比の楕円の一
部を示す形状とするようにしてもよい。電極本体5b、
6bについても同様に対向する部分の一部が円弧状に、
または対向する部分が楕円の一部の形状にされている。
そして、突起部5a、6aの幅x、x´は、放電幅(破
線にて示す)に略一致しており、突起部5a、6aのう
ちそれぞれ他方の電極6、5に対向する面が放電面を形
成している。そして、電極5の各部寸法に関しては、 h/(W−x)=0.3 …(1) という関係が成立している。さらに、レーザチャンバ1
内には、繰返し周波数が高いときに発生する、レーザ媒
質ガスの温度上昇を抑えるために、ファンおよび熱交換
器からなる送風装置が配設されており、放電時において
約10m/sの均一なガス流が電極5、6の長手方向
(レーザチャンバ1の長手方向)に生成され、冷却が行
われる。なお、一般にレーザ媒質ガスを構成するガスと
して、Xe,Kr,Arなどの希ガス、F2,Cl2など
のハロゲンガス、He,Neなどのバッファガスが使用
されるが、この実施例では、Krを希ガスとして、F2を
ハロゲンガスとして、He、Neをバッファガスとして使
用している。
【0026】かかる構成において、放電を行ったとき
の、等電位線Eと電気力線Fの分布の様子を、図3に電
極5、6の中心線(2点鎖線にて示す)より片側につい
て示す。なお、これは前述した図12に対応する図であ
る。また、放電方向の位置Zと光強度との関係を図4に
示す。なお、これは図13のグラフに対応するグラフで
ある。
【0027】図3に示すように放電領域における等電位
線Eの分布は、放電方向において双方の電極5、6の中
心に関してほぼ対称であり、かつ等電位線Eは放電方向
とほぼ垂直になっているのがわかる。このため、図4に
示すように、従来のもの(図13)と比較して放電方向
における光強度が均一に、つまり、電極5、6間の中心
位置に関して光強度分布が非対称から対称に改善されて
いる。したがって、この実施例によれば、放電方向にお
ける光ビームのプロファイルが均一となる。しかも、レ
ーザの運転時間経過に伴う放電方向における光強度の変
化も従来のものよりも抑制されている。このため、放電
方向における光ビームのプロファイルが常に均一なもの
となりレーザの運転がより安定して行われる。ここで、
この実施例を理論的に説明する。
【0028】一般に、放電方向における光強度分布の対
称性fはつぎの式で定義される。
【0029】 f=2・ABS(I(d/3)−I(−d/3)) /(I(d/3)+I(−d/3)) …(2) ここでI(Z)は、放電方向の位置Zを変数とし、関数
値が光強度Iである関数のことであり、位置Zと光強度
Iとの関係はたとえば図5のように表される。上記
(2)式はfの値が大きいほど対称性がある、つまり放
電方向における光強度分布が平坦であることを示してい
る。本発明者等は、等電位線Eによって囲まれる側の電
極(カソード電極)に関する寸法x、h、Wを種々変え
ることにより、h/(W−x)とfとの関係を図6に示
すように実験的に求めた。ただし、この実験は、 x<dかつx<W という条件の下で行った。同図6に示すように、 0.01<h/(W−x)<0.5 …(3) という関係が成立すれば、実用上、レーザが安定して運
転されるに十分なレベルの対称性(f<0.2)が得ら
れることが明かになった。なお、上述の実施例では、上
記(1)式に示すように、h/(W−x)=0.3であ
り、図6よりf<0.2であるので、実用上十分である
ことがわかる。
【0030】なお、実施例では、一対の電極の双方とも
突起部を設けるようにしているが、片方の電極のみに突
起部を設けるようにしてもよい。図7は、カソード電極
9のみに突起を設け、これに対向するアノード電極10
は突起部を設けない(電極10自体が突起部である)場
合の等電位線Eの分布を示す図であり、台形状の断面を
有した電極本体9b上に突起状の放電電極9aが設置さ
れている。この実施例でも、前述した図3と同様な等電
位線Eの分布となっており、レーザの運転を安定して行
うことができる。
【0031】なお、高圧側電極9のみに突起部9aを設
置しているのは、接地側の電極10は、帰還電流用の配
線が電極本体と等価な働きをしており(接地側でも放電
方向に対して等電位線が垂直になるよう分布してい
る)、接地側で電極本体を省略できるからである。
【0032】また、図8は、図7と同様に台形状の断面
を有した電極本体11b上に突起状の放電電極11aが
設置された電極11と突起が設けられていない電極12
(電極12自体が突起部である)とで一対の電極を構成
した場合の等電位線Eの分布を示している。この実施例
では、さらに台形状断面の電極本体11bの左右両側の
コーナ部に円柱状の導電体13が配設されている(な
お、図面では導電体13は片側のもののみが示されてい
る)。これにより高圧側電極11の実効的な幅が広げら
れたのと同様の効果が得られ、ビームの放電方向におけ
る均一性、対称性が一層改善されることになる。
【0033】また、図9は、放電方向に平行な側面を有
した電極本体14b上に突起状の放電電極14aが設置
された電極14と、突起を設けられていない電極15
(電極15自体が突起部である)とで一対の電極を構成
した場合の等電位線Eの分布を示している。なお、電極
本体14bのコーナは円弧状にされている。この実施例
でも、前述した図3と同様な等電位線Eの分布となって
おり、レーザの運転を安定して行うことができる。
【0034】ところで、一般にエキシマレーザは、レー
ザ媒質ガス中に電子の付着係数の大きいF2 、Cl2 等
のハロゲンガスが含まれているため放電が不安定になり
やすいといわれている。このため電極の放電面の形状を
なめらかな曲面あるいは角のない平面等で構成し、放電
の不安定さを解消するようにしている。逆にいうと、
角、突起などの形状を有した電極だと、電界強度が大と
なり放電が不安定になるからである。しかし、なめらか
な曲面で放電面を形成することは、複数の直線の組み合
わせで放電面を形成する場合に較べて製造コストがより
大となることが明白である。
【0035】しかし、本発明によれば、突起部の断面形
状を複数の直線で組み合わせてなるようにし、簡素化を
図り、製造コストを低減させることができる。これは、
電極本体により電界の緩和効果が得られ、このため、突
起部を簡素化したとしてもアーク放電等の不良放電に移
行することなく、レーザを安定して運転できるからであ
る。
【0036】図10は、電極16の突起部16aおよび
電極17の突起部17aの断面形状を複数の直線を組み
合わせて構成したものであり、複数の直線を組み合わせ
てなる形状のコーナ16c、17cを有している。この
ように断面形状を簡素化することにより、レーザの運転
の安定性が損なわれることもなく、電極の製造コストを
低減させることができる。
【0037】図10では、電極本体16b、17bにつ
いては、その断面形状が加工性のよくない形状となって
いるが、図11(a)に示すように電極本体16b、1
7bを加工の容易な材料で構成するとともに、突起部1
6a、17aは、放電による消耗の少ない高融点金属材
料で構成するようにし、材質を電極本体と突起部とで異
ならせるようにしてもよい。
【0038】また、図11(b)に示すように電極18
aの両側に電界を緩和させるための導電体18b、18
cを密着して配設せしめ、これにより電極本体上に突起
部を突出させた電極と等価のものにすることができる。
この場合、製作の手間、加工コストをより低減させるこ
とができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、放
電方向における光ビームのプロファイルが常に均一のも
のになされ、レーザをより安定して運転させるようがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るレーザ装置の構成を概念的
に示す図である。
【図2】図2は図1のA−A断面を示す断面図である。
【図3】図3は図2に示す電極を使用して放電を行った
ときの等電位線の分布の様子を示す図である。
【図4】図4は図2に示す電極により放電を行ったとき
の放電方向における位置と光強度との関係を示すグラフ
である。
【図5】図5は放電方向における位置と光強度との関係
を示すグラフである。
【図6】図6は突起部を有した電極の各部寸法に関した
パラメータと対称性の度合いとの関係を示すグラフであ
る。
【図7】図7は他の実施例における等電位線の分布の様
子を示す図である。
【図8】図8は他の実施例における等電位線の分布の様
子を示す図である。
【図9】図9は他の実施例における等電位線の分布の様
子を示す図である。
【図10】図10は断面形状が複数の直線の組み合わせ
で構成された突起部を有した電極を示す斜視図である。
【図11】図11は断面形状が複数の直線の組み合わせ
で構成された突起部を有した電極を示す断面図である。
【図12】図12は従来の電極を用いて放電を行ったと
きの等電位線の分布の様子を示す図である。
【図13】図13は従来の電極を用いて放電を行ったと
きの放電方向における位置と光強度との関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 レーザチャンバ 5 電極(カソード電極) 5a 突起部 5b 電極本体 6 電極(アノード電極) 6a 突起部 6b 電極本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−101475(JP,A) 特開 平4−101476(JP,A) 特開 平4−101474(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザチャンバの長手方向に沿って
    上下に対向して配設された2つの電極間で放電を行い、
    前記レーザチャンバ内に封入されたレーザ媒質ガスを励
    起してレーザ光を発生させるレーザ装置において、 前記2つの電極のうちの少なくとも一方を、他方の電極
    に向けて突出された突起部を有した電極とするととも
    に、前記突起部の幅を放電幅に略一致させ、さらに前記
    突起部の幅をx、前記突起部の高さをh、前記突起部先
    端と前記対向する電極との距離をd、前記突起部を有し
    た電極の幅をWとしたとき、 x<d x<W 0.01<h/(W−x)<0.5 なる条件を満足するように前記2つの電極を形成したこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記突起部の電極幅方向の断面のう
    ち、他方の電極に対向する部分の形状の一部を円弧状に
    した請求項1記載のレーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記突起部の電極幅方向の断面のう
    ち、他方の電極に対向する部分の形状を楕円の一部の形
    状にした請求項1記載のレーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記突起部の電極幅方向の断面のう
    ち、他方の電極に対向する部分は複数の直線からなる角
    部を有している請求項1記載のレーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記突起部を有した電極のうち、前
    記突起部は放電による消耗が少ない、導電性を有した材
    料で構成され、前記突起部以外の部分は加工性のよい、
    導電性を有した材料で構成されている請求項4記載のレ
    ーザ装置。
  6. 【請求項6】 導電体の両側に導電体を密着させて
    配設することにより、前記突起部を有した電極を構成し
    た請求項1記載のレーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記突起部を有した電極を、放電電
    圧が印加される側の電極とし、この電極の電極幅方向両
    側に導電体を配設した請求項1記載のレーザ装置。
  8. 【請求項8】 前記レーザ装置は、波長選択素子を
    有した光共振器が設けられて該光共振器によって前記レ
    ーザ光の発振波長を狭帯域化する狭帯域発振レーザ装置
    である請求項1記載のレーザ装置。
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