JP2630658B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JP2630658B2
JP2630658B2 JP1244591A JP24459189A JP2630658B2 JP 2630658 B2 JP2630658 B2 JP 2630658B2 JP 1244591 A JP1244591 A JP 1244591A JP 24459189 A JP24459189 A JP 24459189A JP 2630658 B2 JP2630658 B2 JP 2630658B2
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和雄 本田
淳 松浦
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、片封止形の気密容器を有するメタルハライ
ドランプに関する。
(従来の技術) メタルハライドランプは発光効率および/または演色
性に優れているため、最近では店舗等の低天井用の照明
器具にも採用されつつある。また、店舗等の説明器具は
小形化が要請されるため、メタルハライドランプの小形
化も要請されている。
しかしながら、従来一般に採用されている両封止形の
気密容器構造を採用して小形化を図ろうとすると成形に
手間を要するばかりでなく、放電空間体積に対してピン
チシール部が大きくなるので思ったように小形化ができ
ない。またピンチシール部が大きくなるために放熱が多
くなり最冷部をハロゲン化物が所望に発光する温度に保
つことができなり、所望の効率および/または演色性が
得にくい問題がある。
小形化および発光効率および/または演色性の向上の
要求に応えるために、特開昭60−232658号公報(従来ラ
ンプ1)に記載されているような片封止形の気密容器を
有するメタルハライドランプが提案されている。
このものは、一端にピンチシール部を有する片封止形
の石英ガラス製気密容器と、気密容器内に封入され金属
ハロゲン化物を含む放電媒体と、ピンチシール部の単一
な封着面に互いに離間して並置された一対の金属箔と、
基端部が対応する金属箔の一方の面に接続され、気密容
器内に導入された一対の電極軸およびこれら電極軸の先
端部に互いに向かい合うようにに配設された電極主体を
有する一対の電極構体と、一端が対応する金属箔の一方
の面の他端近傍に接続され、気密容器から外部に導出さ
れた一対の外部導体と、を具備している。
なお、従来ランプ1は、ピンチシール部に金属箔が封
着されることで放電空間の気密を保っている。
このようにすれば、ピンチシール部が1個であるから
両封止形の気密容器に比較して熱損失が小さくなり、発
光効率および/または演色性の向上が可能になるととも
に、成形に手間を要さないで、かつ放電空間の大きさに
比較して相対的に大きな形状となりがちなピンチシール
部が1個になるから気密容器の全体構造が小形化ができ
る。
(発明が解決しようとする課題) 発光効率を高めるために、ランプ入力電力をWL
(W)、気密容器の内表面積をS(cm2)としたときの
管壁負荷WL/Sの値が20〜70程度と高い負荷で点灯しよ
うとすると、気密容器の温度が上昇する。
特に、従来ランプ1は、片封止形であるために、点灯
中はアークとピンチシール部とが対向するので、アーク
からの熱をピンチシール部が直接受け、ピンチシール部
の温度が極度に上昇する。ピンチシール部は最冷部とな
りやすいので、ピンチシール部の温度が高くなれば、最
冷部温度を高めることができ所望の発光効率を得やすく
なるので好ましい。
ところで、ピンチシール部は、ランプの点灯・消灯の
繰り返しに伴って繰り返し伸縮する。従来ランプ1は、
点灯時と消灯時の温度差が大きいために、両封止形のラ
ンプに比べてピンチシール部の伸縮の度合いが大きく、
ピンチシール部内における電極軸とピンチシール部のガ
ラスとの隙間が広がりやすくなる。
気密容器内には金属ハロゲン化物が封入されている
が、金属ハロゲン化物は、電極軸とピンチシール部のガ
ラスとの隙間に侵入する。この隙間に金属ハロゲン化物
が侵入すると、理由は究明されていないが金属ハロゲン
化物はガラスの金属箔に接する部分と反応して、金属箔
とピンチシール部のガラスとの接着面にも隙間が生じ、
さらにはこの隙間が外部導体側へと進行し、ついには放
電空間と外部とが隙間で連通し、放電空間の金属ハロゲ
ン化物がランプ外部にリークしてしまう。
従来ランプ1は、電極側と外部導体がそれぞれ金属箔
の同一面に接続されているから、シールに有効に作用す
る金属箔の部分(シール有効寸法)が電極軸の基端と外
部導体の端部との間の小さな距離となる。
前述のように管壁負荷が20ないし70W/cm2の場合、電
極軸基端から進行する隙間の広がりは顕著となるので、
リークを発生するまでの時間が短くなり、ランプ寿命が
短くなる。
なお、特開平1−97366号公報(従来ランプ2)に
は、一対の金属箔をピンチシール部に封着したショート
アーク金属蒸気放電灯が記載されている。このものは水
銀、キセノンが封入された気密容器の両側にピンチシー
ル部を有する放電灯であり、ピンチシール部内の一対の
金属箔は、放電灯のセパレータガラスを挟むように配置
され、一対の金属箔の一端側、他端側にそれぞれ電極軸
および外部導体を挟み込むように接続したものである。
電極軸および外部導体はそれぞれ金属箔の同一面上に接
続されている。
従来ランプ2は、金属ハロゲン化物が封入されるもの
ではないので金属ハロゲン化物によるリークの問題はな
い。また、このものも電極軸と外部導体がそれぞれ金属
箔の同一面に接続されているから、シールに有効に作用
する金属箔の部分(シール有効寸法)が電極軸の基端と
外部導体の端部との間の小さな距離となる。
ピンチシール部における電極軸とガラスとの隙間が外
部導体側に広がった場合は、従来ランプ1と同様リーク
が発生するまでの時間が短くなり、ランプ寿命が短くな
る。そもそも、従来ランプ2は、両端にピンチシール部
を有する気密容器を具備するので、小形化の要請に応え
ることができない。
本発明は、演色性および/または発光効率を高めると
ともに、ランプ寿命が長くなり、小形化の要請に応える
ことのできる片封止形のメタルハライドランプを提供す
ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明のメタルハライドランプは、一端にピンチシー
ル部を有する片封止形の石英ガラス製気密容器と;上記
シール部の単一の封着面に互いに離間して並置された一
対の金属箔と;電極軸および電極軸の先端部に互いに向
かい合うように配設された一対の電極主体がらなり、電
極軸の基端部が対応する金属箔のいずれか一方の面の一
端近傍に接続された状態で気密容器内に植設されている
一対の電極構体と;気密容器内に封入された金属ハロゲ
ン化物を含む放電媒体と;一端が金属箔の他方の面の他
端近傍に接続されて、気密容器から外部に導出された一
対の外部導体と;を具備し、点灯時に管壁負荷が20ない
し70W/cm2で作動できるように構成されている。
管壁負荷とは、ランプ入力電力をWL(W)、気密容
器の内表面積をS(cm2)としたときの負荷WL/Sの値で
ある。
放電媒体としては、例えば、水銀とSnI2、NaI、Tl1、
InI、NaBr、LiBr等からなる金属ハロゲン化物および始
動用希ガスからなるものが使用される。
電極主体としては、例えば電極軸の先端に設けられた
コイル状のものの使用を許容する。
(作用) 本発明のメタルハライドランプは、管壁負荷20ないし
70W/cm2で点灯され、しかもアークがピンチシール部と
対向するので、ピンチシール部の温度が高まりやすい。
一方、点灯・消灯を繰り返すに伴ってピンチシール部も
繰り返し伸縮する。したがって、点灯時と消灯時の温度
差が大きくなり、ピンチシール部内における電極軸とガ
ラスとの隙間が広がりやすくなる。
さらに、ピンチシール部内における電極軸とガラスと
の隙間に金属ハロゲン化物が侵入して、金属箔と接する
ガラスとが反応する結果、金属箔とガラスとの接着面に
隙間が生じ、この隙間が外部導体側に進行する。
しかしながら、電極軸が接続された金属箔面には外部
導体が接続されていないので、シールに有効に作用する
金属箔の部分(シール有効寸法)が電極軸の基端部と金
属箔の他端との間の大きな距離となる。したがって、電
極軸の基端が接続された金属箔の面とピンチシール部の
ガラスとの間の隙間が広がって金属箔方向に成長して
も、リークするまでの時間が長くなる。
(実施例) 第1図は、本発明の一実施例のランプ入力150Wのメタ
ルハライドランプを一部透視して示す正面断面図。
第2図は、第1図のII−II線に沿って示す断面図。
第3図は、第1図のIII−III線に沿って示す断面図で
ある。
1は、石英ガラスからなり、例えば内部に形成される
放電空間が楕円球形をなしている内容積が0.5ccとなる
気密容器である。気密容器1は、長軸方向が管軸とな
り、この管軸と直交する方向の一端に偏平なピンチシー
ル部2が形成されている。
気密容器1内には、所定量の水銀と例えばSnI2、Na
I、Tl1、InI、NaBr、LiBr等からなる金属ハロゲン化物
および始動用希ガスからなる放電媒体が封入されてい
る。
ピンチシール部2には、例えばモリブデンMo等からな
る一対の金属箔6a,6bが封着されている。
3a,3bは、基端部が金属箔6a,6bの一方の面に接続さ
れ、ピンチシール部2を貫通して気密容器1内に導入さ
れた一対の電極軸4a、4bおよび電極軸4a、4bの先端部に
互いに向かい合うように配設された例えば電極コイル部
からなる電極主体5a、5bを有する一対の電極構体であ
る。
電極軸4a、4bは例えば線径0.5mmの純レニウム線より
なり、電極主体5a、5bは例えば線径0.5mmのトリエーテ
ッドタングステン線を電極軸4a、4bの屈曲された先端部
に3〜4回巻回して構成されている。また、互いに対向
する電極主体5a、5bは管軸方向に沿って6mm程度離間さ
れている。
7a,7bは、金属箔に対して、一端が電極軸4a、4bが接
続された面と反対側の面に接続され、ピンチシール部2
の端面から気密容器1外部に導出されたリード線からな
る外部導体である。
本実施例では、各外部導体7a,7bはこれらが接続され
る金属箔6a,6bに対し、この金属箔6a,6bに接続された上
記電極軸4a,4bと反対側の面に接続されている。すなわ
ち、一方の外部導体7aは一方の金属箔6aの前面に溶接さ
れているのに対し、他方の外部導体7bは他方の金属箔6b
の後面に溶接されている。このため、一方の金属箔6aか
ら見れば、これに接続された電極軸4aと外部導体7aは互
いに反対側の面に接続されており、他方の金属箔6bから
見れば、これに接続された電極軸4bと外部導体7bも互い
に反対側の面に接続されているものである。
また、本実施例においては、安定点灯時のランプ電流
Iが1.8Aで、この時のランプ入力電力Wは150Wとなるよ
うに設定されている。そして、気密容器の内表面積Sは
約3.5cm2であり、気密容器単位表面積当りのランプ負荷
は約43W/cm2となっているものである。
本実施例の作用を説明する。
気密容器1の一端にピンチシール部2を形成するため
には、予め電極3a,3bおよび外部導体7a,7bを接続した金
属箔6a,6bを、開口している管の開口部内に挿入し、こ
の管の開口部壁をバーナ等で加熱して軟化する。つぎ
に、図示しないピンチャにより軟化している管壁を第3
図に示す矢印A、A方向に押し潰し、これにより開口部
を閉じ、同時に金属箔6a,6bを封着する。
この場合、金属箔6a,6bがガラスに挟持され、図示す
る一方の金属箔6aの一側面に接合されている電極軸4aを
想像線で示す方向へ傾けてしまう傾向がみられる。
本実施例では、一方の電極軸4aが一方の金属箔6aに対
して一方の面に溶接されているのに対し、他方の電極軸
4bは他方の金属箔6bに対して他方の面に溶接されている
ので、これら電極軸4a、4bは互いに傾き方向が逆にな
る。
このため、電極コイル部5a,5bが上記電極軸4a、4bの
傾きによりバルブ軸から横にずれても、これらは気密容
器中心に対して対称位置の方向にずれることになり、よ
ってアーク中心は気密容器中心にほぼ一致する。
このため、発光特性が安定し、またアークが管壁に偏
って近づくことがないから、気密容器1が局部的に加熱
されることもなく、長寿命になる。
そして、各外部導体7a,7bはこれらが接続される金属
箔6a,6bに対し、この金属箔6a,6bに接続された上記電極
軸4a,4bと反対側の面に接続されているので、放電空間
の気化した金属ハロゲン化物がリークするまで長時間を
要する。
すなわち、一方の電極軸4aは一方の金属箔6aの後面に
溶接されているのに対し、これに接続される外部導体7a
は上記金属箔6aの前面に溶接されている。また、他方の
電極軸4bは他方の金属箔6bの前面に溶接されているのに
対し、これに接続される他方の外部導体7bはこの金属箔
6bの後面に溶接されている。したがって、万が一リーク
が発生する場合、これら電極軸4a,4bと金属箔6a,6bおよ
び外部導体7a,7bと、それぞれピンチシール部のガラス
との間の密着面に生じる隙間はリーク線の方向に沿って
互い違いの面に発生することになり、放電空間と外部と
を導通させる隙間の沿面距離が実質的に長くなる。この
ため、放電空間内のガスがリークを生じるまでの時間が
長くなり、すなわちランプ寿命が延びることになる。
特に、管壁負荷WL/Sが20〜70程度の高い負荷で点灯
される小形メタルハライドランプにおいては点灯中の放
電空間のガス圧が約20気圧以上にも高くなるが、このよ
うな高圧ガスであっても、上記電極軸4a,4bと外部リー
ド線7a,7bをそれぞれ金属箔6a,6bに対して反対側の面に
接続することにより、早期にリークが発生するのを防止
することができ、長寿命になる。
なお、上記実施例においては、第2図に示すように、
一方の電極軸4aを一方の金属箔6aの後面に溶接するとと
もに、他方の電極軸4bを他方の金属箔6bの前面に溶接し
て、電極の傾きによるアークの偏心を防止するようにし
たが、本発明はこの点に制約されるものではない。
第4図は本発明の他の実施例を示す正面断面図であ
る。このものは両方の電極軸4a、4bをそれぞれ金属箔6
a、6bの後面に溶接してあるのに対し、外部導体7a,7bは
それぞれ金属箔6a,6bの前面に溶接したものである。
[発明の効果] 本発明は、気密容器に金属ハロゲン化物を封入し、点
灯時管壁負荷20ないし70W/cm2で作動するように構成し
たので、発光効率および/または演色性を高めることが
できる。しかも、金属箔に対して外部導体の一端を電極
軸が接続された面と反対側の面に接続したので、ピンチ
シール部が過酷な熱伸縮を伴うとともに、金属ハロゲン
化物とピンチシール部内の電極軸との反応によって、圧
潰封着部のガラスと電極軸との隙間が外部導体側に成長
しやすい片封止形の気密容器を有する高管壁負荷のメタ
ルハライドランプであるにもかかわらず、リークが発生
するまでの時間が長くなるので、ランプ寿命が長く小形
化の要求に応えるメタルハライドランプを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例を示し、第1図
は一部透視して示す正面断面図、第2図は第1図のII−
II線に沿って示す断面図、第3図は第1図のIII−III線
に沿って示す断面図、第4図は本発明の他の実施例を示
す断面図である。 1……気密容器、2……ピンチシール部、3a,3b……電
極構体、4a,4b……電極軸、5a,5b……電極主体、6a,6b
……金属箔、7a,7b……外部導体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 久則 東京都港区三田1丁目4番28号 東芝ラ イテック株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−97366(JP,A) 特開 昭58−71554(JP,A) 特開 昭60−232658(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端にピンチシール部を有する片封止形の
    石英ガラス製気密容器と; 上記シール部の単一の封着面に互いに離間して並置され
    た一対の金属箔と; 電極軸および電極軸の先端部に互いに向かい合うように
    配設された一対の電極主体がらなり、電極軸の基端部が
    対応する金属箔のいずれか一方の面の一端近傍に接続さ
    れた状態で気密容器内に植設されている一対の電極構体
    と; 気密容器内に封入された金属ハロゲン化物を含む放電媒
    体と; 一端が金属箔の他方の面の他端近傍に接続されて、気密
    容器から外部に導出された一対の外部導体と; を具備し、点灯時に管壁負荷が20ないし70W/cm2で作動
    できるように構成されているメタルハライドランプ。
JP1244591A 1989-09-20 1989-09-20 メタルハライドランプ Expired - Lifetime JP2630658B2 (ja)

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