JP2629391B2 - フアスナ - Google Patents

フアスナ

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JP2629391B2
JP2629391B2 JP34444189A JP34444189A JP2629391B2 JP 2629391 B2 JP2629391 B2 JP 2629391B2 JP 34444189 A JP34444189 A JP 34444189A JP 34444189 A JP34444189 A JP 34444189A JP 2629391 B2 JP2629391 B2 JP 2629391B2
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安司 磯部
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種部品間の組立等に用い、締結時に係合面
間に瞬間的密封係合を与える接着剤をねじ部にプレコー
トした固着用フアスナ、即ちボルト、ナット及び小ねじ
等に関するものである。
該フアスナを使用することにより、簡便で強固な締結
部分が形成され、締め付け作業の信頼性が上がり、また
安定な組立作業を行うことができる。
〔従来の技術〕
従来より、2成分が接触することにより、硬化反応を
起こす接着剤の、1成分をマイクロカプセルに内包さ
せ、他成分はそのままの状態とし、両者を混合してなる
接着剤(以下「マイクロカプセル接着剤」と称す
る。)、或いは該接着剤にフィルム形成性物質を添加し
た接着剤をねじ部にプレコートした締め付け用ボルトは
公知である。
一方、締め付け時の抵抗を調節する為に、該接着剤中
に潤滑性を有する粉末又はフレーク状化合物を配合させ
たものをプレーコートしたねじが特開昭48−41155号公
報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のマイクロカプセル接着剤をプレコート
したボルトは締結時にカプセルが充分に破壊されず、密
封係合が不完全になるという欠点を有し、更に前記充填
剤を添加した場合には、接着速度が著しく低下し、締結
強度が低く且つばらつきが大きくなる等の欠陥を有し、
安定した品質の製品としてユーザーに供給することが難
しいものであった。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、二酸化ケイ素、ケイ酸のアルカリ金属塩、
酸化アルミニウム、塩基性カルボン酸アルミニウム及び
アルミン酸のアルカリ金属塩から選ばれる1種又は2種
以上(以下「被覆剤」と称する。)で、ねじ部の少なく
とも一部を被覆したフアスナの、当該被覆されたねじ部
に、2成分が接触することにより硬化反応を起こす接着
剤の、少なくとも片方の成分がマイクロカプセルに内包
されている接着剤を塗布してなるフアスナに関するもの
である。
以下、マイクロカプセルに内包される成分を「A
剤」、他の成分を「B剤」と称する。
〔被覆剤〕
本発明で用いる被覆剤は、コロイダルシリカやシリカ
ゲル等の二酸化ケイ素、ケイ酸のカリウム塩又はリチウ
ム塩或いは水ガラス等のケイ酸のアルカリ金属塩、アル
ミナゾル等の酸化アルミニウム、塩基性乳酸アルミニウ
ム等の塩基性カルボン酸アルミニウム並びにアルミン酸
のアルカリ金属塩から選ばれる1種又は2種以上であ
る。
これらの化合物は、水溶液又は懸濁液で使用し、その
好ましい濃度は5〜80重量%である。
5重量%未満では十分な効果を得るためには該水溶液
又は懸濁液を多量に使用しなければならず、また乾燥時
間が大きくなる。一方80重量%を超える場合には粘度の
上昇により塗工が困難となるため、各々好ましくない。
該水溶液又は懸濁液をねじ部の少なくとも谷部の一部
に塗工する。好ましい塗布量は、例えば10mm径のボルト
では0.05〜0.3g(固形分換算)である。0.05g未満では
被覆剤の十分な効果が得られ難く、0.3gを超える場合は
フアスナ締結時の抵抗トルクが大きくなり過ぎるため各
々好ましくない。
塗工方法は通常のディッピング法やロール式コータ法
等が使用できる。
次いでファスナを熱風等で乾燥させると強固なガラス
状皮膜が形成される。
上記の被覆剤の内、水ガラスはねじ部の谷部の一部に
塗布した後、80℃前後の熱風下で乾燥させると、容易に
本発明の目的に合致する固く脆いガラス状の皮膜を形成
するため、好ましい化合物である。
また被覆剤を塗布する前にねじ部に、縮合性の官能基
を有するシラン化合物の薄い皮膜を形成しておくと、ね
じ部と被覆剤の密着性が良くなり更に好ましい。
〔接着剤〕
本発明で用いる接着剤は、2成分が接触することによ
り、効果反応を起こすものである。
このような接着剤は種々のものがあるが、アクリル系
単量体及び/又はメタクリル系単量体(以下「(メタ)
アクリレート単量体」と称する。)を一方の成分とし、
過酸化物等の重合開始剤を他の成分とし、更に必要に応
じて重合促進剤を添加してなる接着剤(以下「(メタ)
アクリレート系接着剤」と称する。)が、接着剤の硬化
速度が大きく好ましく用いられる。
この接着剤の一方の成分である(メタ)アクリレート
単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、テトラ
ヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリ
レート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリ
レート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、スルホ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリロイルホスファイト、アセトキシエチル
(メタ)アクリレート及びメチルカルビトール(メタ)
アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート;エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、多塩基酸とポリオール及び
(メタ)アクリル酸を脱水縮合しポリエステル化反応に
より得られるポリエステルジ(メタ)アクリレート、エ
ポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール又はトリエチ
レングリコール並びにエポキシ化ビスフェノールAから
なる縮合体と(メタ)アクリル酸より得られるジ(メ
タ)アクリレート、ジイソシアネート、グリコール及び
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートより得られる
ポリウレタンジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)ア
クリレート;更にグリセリン、トリメチロールプロパン
又はペンタエリスリトール等と(メタ)アクリル酸から
得られる(メタ)アクリレート構造を2個以上含む化合
物等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリレート単量体の内、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール又はテトラエチレ
ングリコールのジ(メタ)アクリレート;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール又はトリエチレングリコ
ール並びにエポキシ化ビスフェノールAからなる縮合体
と(メタ)アクリル酸より得られるジ(メタ)アクリレ
ートが接着剤とした場合の接着力が大きく好ましい。
もう一方の成分である、前記(メタ)アクリレート単
量体に対する重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、メタ−トルオイルパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド及びメチルエチルケトンパーオキサ
イド等が挙げられる。
また必要に応じて該接着剤に配合される重合開始剤と
しては、エチレンチオ尿素、2−メルカプトベンズイミ
ダゾール、ベンゾイルヒドラジン、L−アスコルビン
酸、ジメチルアニリン、ジメチル−p−トルイジン、o
−スルホ安息香酸イミド又はチオグリコール酸等が挙げ
られる。
(メタ)アクリレート系接着剤では、一般に重合開始
剤をカプセルに内包させ(A剤とする)、(メタ)アク
リレート単量体及び重合開始剤はそのままの状態(B剤
とする)で混合使用する。
しかし、接着剤に特に安定性を持たされために、(メ
タ)アクリレート単量体をカプセル化することも可能で
ある。
本発明における(メタ)アクリレート単量体は、カプ
セルに内包しない場合には、そのまま(メタ)アクリレ
ート系接着剤を構成する他の成分と物理的に均一な混合
を行えば使用可能であるが、下述の方法で水中に乳化さ
せると薬傷の危険性を減らすことができ、かつ塗工性を
大幅に改良させることができ好ましい。
具体的には、界面活性剤もしくは界面活性を有し数平
均分子量が3000〜100000程度の重合体の水溶液中に高攪
拌下で、(メタ)アクリレート単量体を徐々に添加すれ
ば、該単量体を容易に乳化することができる。
この際、皮膜形成能を持つ水溶性重合体及び/又は水
分散性重合体を、(メタ)アクリレート単量体の乳化時
に同時に添加するか、又は乳化させ後に添加すると、得
られた接着剤は、塗工後の表面に樹脂皮膜を形成し、所
謂ドライタッチな塗工面になり、取り扱い易くかつ安全
になる。
また後述のような皮膜形成能を持ち、かつ(メタ)ア
クリレート単量体を乳化し得る、水溶性又は水分散性重
合体を用いた場合には、一段の方法で目的物を得ること
ができるので更に好ましい。
(メタ)アクリレート単量体を乳化可能な界面活性剤
としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンアルキルア
ミン等が挙げられる。
また皮膜形成能は有するが界面活性作用の弱い重合体
としては、ウレタン樹脂、クロロプレン重合体、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体等の疎水性の大きい乳化重合体が挙げられ
る。
次に、皮膜形成能を持ち、(メタ)アクリレート単量
体を水中に乳化し得る重合体は、水溶液状態又は水分散
状態で、界面活性があり且つ数平均分子量が3000〜1000
00程度の重合体であり、例えば(メタ)アクリル酸単位
20〜50重量%を共重合体の構成単位とするアクリル酸エ
ステル系樹脂、酢酸ビニル樹脂或いはメチルビニルエー
テル共重合体、ポリビニルピロリドン、ケン化度が30〜
99モル%のポリビニルアルコール、エチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メトキシヒドロキシプ
ロピルセルロース、エチレン−マレイン酸無水物共重合
体、水溶性又は水とアルコールとの混合溶媒に可溶なナ
イロン重合体、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン等
の水分散性重合体が挙げられる。
これらの重合体の内、ケン化度が30〜99モル%のポリ
ビニルアルコール、水溶性又は水とアルコールとの混合
溶媒に可溶なナイロン重合体、若しくはこれらの混合物
が、本発明における接着剤において好適な条件を与える
ので好ましい。
(メタ)アクリレート単量体の乳化において、皮膜形
成能を持つ水溶性又は水分散性重合体の配合量は(メ
タ)アクリレート単量体100重量部に対して0.5〜30重量
部とすると、得られる接着剤の接着能が大きくなり好ま
しい。より好ましくは2〜20重量部である。
また(メタ)アクリレート単量体100重量部に対し
て、ベースとなる水は50〜250重量部の割合で用いるこ
とが好ましく、得られたエマルジョンは、B型粘度計に
より20rpmで3000〜80000cpsの粘度を示し、かつ乳化さ
れた(メタ)アクリレート単量体の油滴の径が1〜200
μmであると、塗工機による塗工性がよく好ましい。
上記の(メタ)アクリレート系接着剤の他に、本発明
にはエポキシ樹脂及びその硬化剤、更に必要に応じて硬
化促進剤を添加してなる2成分混合型エポキシ系接着剤
も使用可能である。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、ノボラック型フェノール樹脂とエピクロル
ヒドリンを縮合して得られるノボラックエポキシ樹脂、
無水フタル酸又はヘキサヒドロ無水フタル酸等のジカル
ボン酸無水物より得られるグリシジルエステル等があ
り、硬化剤としては、トリエチルテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、N−アミノエチルピペラジン、キシ
リレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、或いはN,N′−
ジメチルピペラジン等が挙げられ、上記の一方の成分を
カプセル化する(A剤とする)。
またこの接着剤には、重合促進剤として、2,2′−ビ
スメルカプトエチルエーテルの部分エポキシ付加物等を
添加することができる。
更に前記エポキシ樹脂は、カプセル化しない(B剤と
する)場合には、(メタ)アクリレート系接着剤の場合
と同様にし乳化して使用することができる。
〔カプセル化〕
A剤となる成分をカプセル化する方法には、コアセル
ベーション法、液中乾燥法及び界面重合法等があるが、
(メタ)アクリレート単量体、エポキシ樹脂、芳香族ア
ミン及び芳香族過酸化物等の親油性物質の場合は、尿素
樹脂によるイン・シチ重合法が簡便であり、生成したカ
プセル体の耐水性及び耐油性が優れていて好ましい。
具体的には、液状又は微粉末状の親油性物質をpH7.5
〜9のメチロール化反応で得た尿素−ホルマリンのプレ
ポリマー中に分散させてから、pHを2〜3に下げ且つ反
応温度を40〜50℃に維持して、メチレン化反応により上
記物質の油滴又は微粉末の表面に生成ポリマーを沈積さ
せながらカプセル化する。
一方、脂肪族アミン等の親水性物質の場合は、疎水性
溶媒中でコアセルベーションを行う方法が好ましい。
一例を挙げると、シクロヘキサンにエチルセルロース
を溶解した加温溶液に芯物質を分散させてから冷却し、
エチルセルロースを芯物質の周囲に析出させて得る方法
がある。
B剤との混合時の安定性及び接着作業時のカプセル体
の破壊の必要性から、カプセルの粒径は10〜100μmが
好ましく、更にカプセル中におけるA剤の含有量は10〜
60重量%が好ましい。
〔接着剤〕
上記の接着剤各成分は、充分な撹拌を行って均一な懸
濁状態を与えると、ねじ部、特にねじの谷部に均一に塗
工することができる。
好ましい塗布量は例えば10mm径のボルトの場合、0.1
〜0.5g(固形分換算)である。0.1g未満では締結時の固
着力が十分でなく、一方0.5gを超えても締結力はそれ程
上昇せず、逆に締結時に余分な接着剤が剥離する傾向が
あり、いずれも好ましくない。
接着剤におけるA剤とB剤の配合割合は、常用の2成
分混合型接着剤の分野で採用されている条件に従えばよ
い。
また接着剤の性質の改良を目的として、例えばプレコ
ート層の表面を保護するフィルム形成性の重合体とし
て、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアル
コール、水溶性ナイロン、ポリビニルブチラール又は塩
ビ−酢ビ共重合体等;チクソトロピック性を付与する為
に、タルク、シリカ、アルミナ又は炭酸カルシウム等の
無定形の微粒子;並びにプレコート層のポットライフ性
を保つ為に、クロロフィル化合物、銅フタロシアニン化
合物、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエー
テル、2,4−ジニトロアニソール或いは2,6−ジターシャ
リーブチルp−クレゾール等を該接着剤に添加すること
ができる。
〔作用〕 本発明のフアスナは締結時にマイクロカプセルが効率
よく破壊され、これによりばらつきのない強固の締結を
形成すると共に接着速度も大きいものである。
これは、締結時の摩擦により、被覆剤の層が微粉状か
つ鋭利状に破壊され、この微粉状物がマイクロカプセル
を効率よく破壊するためと考えられる。
更に該微粉状となった被覆剤は、従来の多孔質状の充
填剤と違って、重合禁止作用を持つ酸素を吸着すること
がなく、逆に重合反応の活性点となることも接着速度を
上げる原因と考えられる。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく
説明する。
なお、接着剤が塗工されたボルトの接着性能は次の試
験方法によって評価した。
(接着剤のボルトへの塗工) 10mm径、長さ40mmの黄色クロメート及びステンレス
(SUS304)からなるボルトのねじ部に、巾15mmにわたっ
て接着剤0.2g(固形分換算)を均一に塗布した。
水性状接着剤の場合は、80℃で20分間乾燥を行って、
表面にタックのない樹脂皮膜を形成し、油性の場合はそ
のままで、接着剤が塗工された接着締め付け型のボルト
を得た。
(接着性試験) 前記の塗工されたボルトに300kg重・cmのトルクにて
ナットを締め付け、23℃で24時間放置後の起動戻しトル
クを測定し、10個の測定値の平均値と標準偏差値を算出
した。
実施例1 (被覆剤の層の形成) 3号の水ガラス(SiO2/Na2O(モル比)=3で合成。
水含有率15重量%)をボルトのねじ部に0.1g塗布し、80
℃で20分間乾燥した。
(A剤のカプセル化) 次の方法により、ベンゾイルパーオキサイドを芯材と
し、尿素樹脂を壁膜とするカプセル体を作製した。
1フラスコに、37重量%濃度のホルマリン水溶液35
0g、尿素131g及びトリエタノールアミン1.7gを仕込み、
70℃にてプロペラ型攪拌装置を用いて300rpmで2時間攪
拌、反応させて尿素樹脂のプレポリマーを得た。
次いで、室温下で2ビーカーに前記のプレポリマー
水溶液609gと純水609gを仕込み、1N硫酸水溶液の添加に
よりpHを2.6に調製後、ベンゾイルパーオキサイドの微
粉末(平均粒径20μm)12.8を投入し、40℃に昇温し、
ホモジナイザーで4000rpmの撹拌下で6時間反応させた
後、プロペラ型撹拌機を用い撹拌数を300rpmに低下させ
て、14時間反応を続けた。
得られたスラリーを1Nの苛性ソーダ水溶液で中和し、
純水及びメタノールで洗浄して、40℃にて棚段乾燥を行
った結果、ベンゾイルパーオキサイドを25重量%含み、
尿素樹脂を皮膜とする粒径20〜50μmのカプセル体51g
を得た。
(B剤の調製) 2ビーカーに純水860g、ゴーセノールGM−14(ケン
化度86モル%、平均重合度1400の部分ケン化ポリビニル
アルコール、日本合成化学工業(株)製)100gを仕込
み、水溶液にした。その後プロペラ型撹拌装置による65
0rpmの攪拌下にて、NK BPE−200{2,2ビス〔4−(メ
タクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、新中
村化学工業(株)製}1000gを分液ロートで10分間かけ
て添加し、更にジメチルパラトルイジン10gを添加し
て、1時間撹拌を続けて水性状乳化液を得た。
この乳化液は、粒径2〜6μmの乳化粒子を有し、B
型粘度計において6rpmで8000cpsの粘度であった。
(接着剤の調製) 前記で得られたカプセル化されたA剤50g及びB剤800
g(固形分450g)を1ビーカーに投入して、ホモジナ
イザーで2000rpmにて5分間攪拌を行い、水性状接着剤
を得た。
(接着性試験) 当該液を前記の被覆剤を塗布したボルトに塗布した場
合の起動戻しを前記の評価方法に従って測定したとこ
ろ、黄色クロメートボルトでは平均値470kg重・cm、標
準偏差値は10kg重・cmであった。
またステンレスボレトでは、平均値440kg重・cm、標
準偏差値は15kg重・cmであった。
比較例1 実施例1において、被覆剤の層を形成させず接着剤を
ボルトに直接塗布した以外は、実施例と同じ条件で接着
性試験を行ったところ、黄色クロメートボルトでは平均
値350kg重・cm、標準偏差値は65kg重・cmであった。
またステンレスボルトでは平均値320kg重・cm、標準
偏差値は60kg重・cmであった。
比較例2 3号の水ガラスを乾燥して得られた固形物を粉砕機に
かけて粒径10〜50μmの粉末を得た。
実施例1の接着剤のカプセル化されたA剤50g及びB
剤800gに、前記粉末210gを加えて接着剤を得た。該液を
ボルトに直接塗布し、実施例1と同じ条件で接着性試験
を行ったところ、黄色クロメートボルトでは平均値340k
g重・cm、標準偏差値は50kg重・cmであった。
またステンレスボルトでは、平均値330kg重・cm、標
準偏差値は65kg重・cmであった。
実施例2 3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランを4重量
%溶解したメチルセロソルブ溶液0.1gをボルトのねじ部
に均一に塗布し、80℃で20分間乾燥した。
次に該塗布面に、スノーテックスXS(粒子径4〜6μ
mの無水ケイ酸20重量%を含有するシリカゾル;日産化
学工業(株)製)0.4gを均一に塗布し、80℃で20分間乾
燥した。
実施例1の接着剤を用い、実施例1と同じ条件で接着
性試験を行ったところ、黄色クロメートボルトでは平均
値480kg重・cm、標準偏差値は10kg重・cmであった。
またステンレスボルトでは、平均値450kg重・cm、標
準偏差値は15kg重・cmであった。
実施例3 (被覆剤の層の形成) 前述の3号の水ガラス0.1gをねじ部に均一に塗布し、
80℃で20分間乾燥した。
(A剤のカプセル化) 次の方法により、エポキシ樹脂エピコート828(シェ
ル化学(株)製)を芯材とし、尿素樹脂を壁膜とするカ
プセル体を作製した。
2ビーカーに実施例1で合成したプレポリマー水溶
液609g、純水609g及びエピコート828 128gを仕込み、
ホモジナイザーで5000rpmの撹拌下、1N硫酸でpHを2.6に
調整後、40℃に昇温して撹拌を続け10時間反応を行っ
た。
この結果、粒径が10〜30μmで、エポキシ樹脂含有量
50重量%のカプレス体256gを得た。
(B剤) トリエチレンテトラミンを用いた。
(接着剤の調製) 前記で得られたカプセル化されたA剤200g、B剤15
g、ブチラール樹脂BM−S(積水化学工業(株)製)12
g、トルエン215g及びエタノール215gを1ビーカーに
投入して、ホモジナイザーで2000rpmにて5分間攪拌を
行い、ラッカー状接着剤を得た。
(接着性試験) 当該液を前記の被覆剤を塗布したボルトに塗布した場
合の接着性試験を行ったところ、黄色クロメートボルト
では平均値440kg重・cm、標準偏差値は10kg重・cmであ
った。
またステンレスボルトでは、平均値420kg重・cm、標
準偏差値は15kg重・cmであった。
実施例4 アルミナゾル520(陽性に荷電したアルミナ微粒子20
重量%を含む低粘度コロイド)0.4gをボルトのねじ部に
均一に塗布し、80℃で20分間乾燥した。
実施例3の接着剤を用い、実施例1と同じ条件で接着
性試験行ったところ、黄色クロメートボルトでは平均値
460kg重・cm、標準偏差値は15kg重・cmであった。
またステンレスボルトでは、平均値420kg重・cm、標
準偏差値は15kg重・cmであった。
実施例5 タキセラムG−17P(高分子状塩基性乳酸アルミニウ
ム粉末;多木化学(株)製)15重量%を溶解した水溶液
0.5gをボルトのねじ部に均一に塗布し、80℃で20分間乾
燥した。
実施例3の接着剤を用い、実施例1と同じ条件で接着
性試験を行ったところ、黄色クロメートボルトでは平均
値440kg重・cm、標準偏差値は10kg重・cmであった。
またステンレスボルトでは、平均値410kg重・cm、標
準偏差値は10kg重・cmであった。
(ハ)発明の効果 本発明のフアスナは、締結時の接着速度及び接着強度
が共に大きく且つばらつきが少なく、ファスナの締結作
業の簡便性及び確実性を向上させるものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化ケイ素、ケイ酸のアルカリ金属塩、
    酸化アルミニウム、塩基性カルボン酸アルミニウム及び
    アルミン酸のアルカリ金属塩から選ばれる1種又は2種
    以上で、ねじ部の少なくとも一部を被覆したフアスナ
    の、当該被覆されたねじ部に、2成分が接触することに
    より硬化反応を起こす接着剤の、少なくとも片方の成分
    がマイクロカプセルに内包されている接着剤を塗布して
    なるフアスナ。
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