JP2629074B2 - 初乳フラクション、その製造方法および細胞培養培地補充物質としてのその使用方法 - Google Patents

初乳フラクション、その製造方法および細胞培養培地補充物質としてのその使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は初乳フラクション、その製造方法、および細
胞培養培地の補充物質としてのその使用方法に関する。
本発明による初乳フラクションは内毒素、タンパク質お
よび免疫グロブリン濃度が低く、そして前処理した初乳
の限外濾過によって製造される。
発明の背景 試験管における哺乳動物細胞の培養では、基礎培地に
哺乳動物の血清を補うのが慣例であり、これはいくつか
の部分的に未知の細胞成長促進剤、例えば成長因子、ビ
タミン、微量元素、ホルモン、結合タンパク質および付
着因子を含む。たいていの目的に適した血清はウシ胎児
血清であり、その価格は近年の需要の増加につれて非常
に高くなってきた。高価格の別の理由は、十分に純粋な
血清の入手に限界があることである。高価格であるとい
う以外の、血清についての別の問題は、組成が複雑であ
り、そして特にタンパク質濃度が高いことである。これ
は生成された物質を培養培地から単離する妨げとなる。
また、血清を培地の補充物質として使用すると、汚染の
リスクが高くなる。技術的にも、経済的にも、単クロー
ン性抗体の製造は動物細胞培養技術の重要な部分を形成
している。単クローン性抗体は様々な臨床的および科学
的目的のために大量に製造されている。単クローン性抗
体の大規模な製造では、適した培養培地を使用すること
が重要である。抗体の製造は連続的かつ再現的でなけれ
ばならない;プロセスコストはできるだけ低くしなけれ
ばならない;抗体は容易に精製することができなければ
ならない;そして微生物および内毒素による汚染は避け
なければならない。同じことは、遺伝学的に処理した動
物細胞の培養によって臨床目的に製造した成長因子、ホ
ルモンおよびワクチンのような他の生物物質の製造にも
当てはまる。しかしながら、ウシ胎児血清を細胞培養補
充物質として使用すると、これらの要件を満たすのは非
常に困難である。
従って、各種基礎培地および血清代替物を開発するこ
とによって血清の使用に代わるものを見いだす試みがな
されてきた。これらには、生物学的合成により製造され
たまたは生物物質から直接単離された完全または不完全
に精製された成長促進剤がある。そのような成長促進
剤、例えばインシュリンおよびインシュリン類似成長因
子(IGF-1およびIGF-2)のような各種ペプチド成長因子
は血清ばかりでなくウシの初乳にも存在する。成長因子
の合成、単離および精製を行うのは普通難しく、文献で
は大規模生産に適した方法について何も教示していな
い。精製成長因子を使用することは、コストが高いこと
でさらに制限され、これは胎児血清のコストよりも高く
なる。
牛乳およびチーズを製造する際に副生成物として得ら
れる乳漿フラクションを、細胞培養培地の補充物質とし
て使用することは、文献から公知である。しかしなが
ら、牛乳の成長促進活性は子を産んだ後、急に減少し、
出産して3日経つやいなや並びにその後の乳の分泌段階
では非常に低く、ほとんど無視できる程度となる。他
方、牛乳は他の細胞成長促進剤、栄養物等を含んでいる
ことが予想され、これらが細胞の成長を促進する。
ウシの初乳およびそのフラクションはまた、試験管内
の哺乳動物細胞の成長を促進することも知られている。
しかしながら、ウシの初乳には、細胞成長に必須な多数
の成分の他に、多量の免疫グロブリン、主にIgG、およ
び他のタンパク質、例えばカゼインミセル、α−ラクト
アルブミン、β−ラクトグロブリンおよびアルブミンが
含まれる。乳の分泌直後のIgG濃度は40-60g/lもの高い
濃度である。初乳をそのままハイブリドーマ培養に用い
ると、ハイブリドーマ生成物の単離および精製をさらに
難しくするので不利なことは明らかである。
別の重大な問題は、好冷栄養微生物、主に、貯蔵中の
牛乳を腐敗させる最も一般的な微生物であるグラム陰性
バクテリアに関するものである。微生物によって製造さ
れるリポ多糖類(内毒素)は、グラム陰性バクテリアに
よる感染症を伴う多くの病態生理学的作用の原因とな
る。すなわち、内毒素は極めて有害な汚染物質であり、
それらの除去は、細胞培養で製造される物質をヒトに用
いようとするとき、特に必須のことである。
リンデン等のヨーロッパ特許出願第219 372号には、
特定の分子量を有する普通の牛乳のフラクション、それ
らの製造および細胞培養培地における使用についての記
載がある。この特許は、牛乳をまず、大規模精製のため
に行うには技術的に難しい超遠心分離を行うことを教示
している。分別自体はその後、物質によって分子サイズ
が異なることに基づく低い分離能力の限外濾過によって
行っている。従って、最終生成物のタンパク質濃度は成
長促進活性に比べて非常に高い。発明者等はまたチーズ
の製造の際の副生成物として得られる乳漿または乳漿フ
ラクションを哺乳動物細胞の培養に使用することも記載
している(Biotechnology Techniques 2(1988)、p.25
3-258、Damerdhjii等およびLait 70(1990)、p.313-32
4、Derouiche等)。ここでの問題はまた非常に高いタン
パク質濃度並びに化学的および微生物学的汚染物質のリ
スクである。
ヨーロッパ特許出願第313 515号、Brk,R.R.& Cox,D.
には、牛乳中のポリペプチド成長因子、牛乳および乳製
品からのその分離および精製、並びに薬学的飲食物添加
剤および細胞培養培地補充物質としてのその使用が記載
されている。この特許の方法は、陽イオン交換クロマト
グラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、サイ
ズ排除クロマトグラフィーおよびポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動よりなる。上ですでに述べたように、牛乳の
成長促進活性は出産後、急に減少する。しかしながら、
初乳およびその処理についてはこの特許では触れていな
い。
クラグスブランの米国特許第4,440,860号には、牛乳
または初乳およびフィブロネクチンを含有する細胞培養
培地およびそのような培地の製造についての記載があ
る。フラクションは大規模生産に適さないゲル濾過およ
び等電点電気泳動によって製造されることが記されてい
る。この特許には、最終生成物の微生物学的純度をどの
ように確保するかについての記載はない。この特許に記
載のフラクションの成長促進活性は、細胞培養培地に使
用される最も一般的な種類の血清であるウシ胎児血清と
比較する代わりに、活性がそれよりかなり低い子ウシ血
清と比較している。フラクションの内毒素濃度について
は全く述べられていない。さらに、この特許では、異な
る種類の哺乳動物の初乳の成長因子フラクションは類似
のものであると仮定していることに注目すべきである。
しかしながら、後続の研究では、例えばウシおよびヒト
の初乳の主な成長因子は、これらが同じ方法で単離でき
ない程度に互いに異なっていることを示している(Endo
crinology 115(1984)、p.273-282、シング,Y.W.& Kl
agsbrun,M)。
Method in Enzymology、第146巻、バーンス D.およ
びシルバスク,D.A.編で、シング等は陽イオン交換、等
電点電気泳動および高分解排除クロマトグラフィーに基
づくウシ初乳成長因子(BCGF)の精製方法を記載してい
る。この方法は工業規模での成長因子の単離には適して
いない。フランシス等はインシュリン類似成長因子IGF-
1およびIGF-2を、Biochem.J.251(1988)、p.95-103に
記載の方法によって、ウシ初乳から単離し、特性を示し
た。これらの成長因子は分子量がそれぞれ8,000および
7,000 Dであり、構造は相当するヒト成長因子とほぼ同
じである。この複雑な方法は、いくつかの陽イオン交換
クロマトグラフィーおよび逆相HPLC工程のような多くの
工程からなり、そのため大規模生産には適していない。
従って、公知の方法はいずれも多くの工程からなり、
実施が難しく、そして大規模生産に適していない。複雑
で時間のかかる精製操作もまた生産コストを増大させ
る。また、引用の文献に、最終生成物の微生物学的精製
をどのように確実に行うかについての記載がないことに
も注目すべきである。これらは最終生成物の内毒素濃度
についても述べていない。引用文献には内毒素およびこ
れらによって生じる問題についての記載はなく、従っ
て、いずれもこれらの問題解決を示唆するものではな
い。
初乳をこのような培養培地補充物質として使用すると
きの大きな欠点は、初乳のタンパク質およびIgG濃度が
高く、そして普通、内毒素濃度が高いことである。初乳
中に存在するウイルスもまた細胞成長を妨げたり、ある
いは細胞を殺したりする。初乳が高タンパク質濃度であ
ることおよびこれに含まれる不溶性沈殿物も初乳の処理
を妨げ、そしてこれが不可能であると、ミクロフィルタ
ーを通しての例えば脱脂初乳の滅菌が難しくなる。多量
の脱脂初乳を細胞培養培地に加えると、培地中に沈殿が
生じるであろう。
発明の概要 本発明の目的は、上記の難点を解消することであり、
そしてタンパク質、内毒素および免疫グロブリン濃度の
低い成長促進活性を有する初乳フラクションを提供する
ことである。
本発明の別の目的は、上記初乳フラクションの製造方
法を提供することである。本発明の方法は前処理した初
乳の限外濾過を用いるものであり、そしてまた大規模生
産に適したものである。
本発明はまた、上記初乳フラクションの細胞培養培地
の補充物質としての使用方法、および上記初乳フラクシ
ョンを含有する細胞培養培地を提供するものである。
図面の簡単な説明 図1は、限外濾液(A)、乳漿(B)および脱脂初乳
(C)を補った培地での連続培養時間の関数としての生
存LPC1細胞数を示すものである。初期補充濃度:1%
(・)、5%(▼)、10%(■)、15%(▲)およ20%
(×)。乳漿および初乳は使用前に0.8および0.2μmフ
ィルターで連続的に濾過した。図2は、10%FBS
(・)、実施例1で製造した10%限外濾液(■)および
実施例2で製造した10%限外濾液(▼)中の連続培養時
間の関数としての生存LPC1細胞数を示すものである。
図3は、以下のように補充を行った培地におけるLFC
1、LFC6およびLPC1ハイブリドーマ成長の成長曲線を示
す:10%FBS(・)、10%限外濾液(O)における、また
は5mg/lのトランスフェリンのみを含む基礎培地におけ
るLPC1;10%FBS(▼)または10%限外濾液(▽)におけ
るLFC1、および10%FBS(■)または10%限外濾液
(□)中で培養したLFC6。
図4は、10%FBS(・)または10%限外濾液(O)中
で培養したLFC1、および10%FBS(■)または10%限外
濾液(□)中で培養したLFC6によって製造されたIgGの
濃度を示すものである。
図5は、亜セレン酸ナトリウムの細胞成長への影響を
示す図である。LPC1細胞を、0.4μM(O)、2μM
(△)、6μM(□)および20μM(▽)亜セレン酸ナ
トリウムを補った10%限外濾液中で培養した。(・)お
よび(▼)はそれぞれ、亜セレン酸ナトリウムを含まな
い10%FBSおよび10%限外濾液中で培養したLPC1細胞を
表す。
図6は、β−メルカプトエタノールの細胞成長に及ぼ
す影響を示す図である。LPC1細胞を、5μM(O)、15
μM(△)、50μM(□)および100μM(▽)のβ−
メルカプトエタノールを補った10%限外濾液中で培養し
た。(・)および(▼)はそれぞれ、β−メルカプトエ
タノールを含まない10%FBSおよび10%限外濾液中で培
養したLPC1細胞を表す。
発明の詳細な説明 タンパク質および免疫グロブリン濃度が非常に低くそ
して内毒素濃度が無視できる程度のフラクションを、本
特許出願の方法によってウシの初乳から製造しうること
を意外にも見いだした。最終生成物は成長因子、微量元
素、ビタミンおよび初乳中に存在する細胞増殖に必須の
他の低分子化合物を全て含む。それどころか、牛乳に含
まれる有害な内毒素が処理中になくなる。含まれると予
想されるウイルス粒子もおおかたなくなり、細胞培養最
終生成物の汚染の恐れが自然になくなる。従って、本発
明は内毒素、タンパク質および免疫グロブリン濃度が低
い初乳フラクションに関するものである。
本発明による初乳フラクションは、本発明の方法によ
って製造することができ、この方法は前処理した初乳を
100,000のカットオフを有する膜を使用することによっ
て限外濾過し、そして濾液を回収することよりなる方法
である。
従って、本発明の方法は限外濾過に基づくものであ
る。初乳は前処理して、脂肪および含まれると予想され
る細胞破片を除去する。好ましいならば、乳漿溶液は、
例えば酸または酵素沈殿によりカゼインを除去すること
によって脱脂初乳にしてもよい。得られた脱脂初乳また
は乳漿を次に100,000のカットオフを有する膜を用いる
ことによって限外濾過し、そして濾液を回収する。従来
の方法と較べると、本発明の方法は大規模生産に極めて
適しており、そして最終生成物の純粋性は例えば滅菌濾
過によって確実なものにすることができる。
カゼイン沈殿を行わない別の方法は、簡単でありかつ
低コストで実施することができるのでより有利である。
他方、カゼイン沈殿を行うと、これよりいくらかすぐれ
た生成物が得られる。すなわち、タンパク質および免疫
グロブリン濃度がより低い限外濾液が得られる。
本発明による初乳フラクションはそれ自体でまたは他
の補充物質を補うと、細胞培養培地に広く使用されるウ
シ胎児血清に部分的にまたは完全に置き換わるものとし
て極めて有用なものである。亜セレン酸ナトリウム、イ
ンシュリン、エタノールアミン、β−メルカプトエタノ
ール、ウシ血清アルブミン等のような1種以上の補充物
質を加えることによってフラクションの効果を向上させ
ることができる。
本発明による初乳フラクションはウシの初乳から製造
される。原料は、出産後2日以内に搾った初乳が好まし
い。初乳は処理する前、農場で冷凍してもよい。
脂肪および予想される細胞破片を、例えば、遠心分
離、一般的な酪農用分離機または濾過によって、まず初
乳から除去する。
好ましければ、脱脂初乳を異なるサイズの1つまたは
いくつかのミクロフィルターに通して濾過することより
なる初乳の滅菌濾過処理を行う。滅菌濾過は必ずしも必
要ではないが、これは限外濾過をスピードアップし、そ
してフラクションのバクテリア含有量を減少させる。
好ましければ、脱脂初乳をさらに処理してもよい。例
えば、混合物のpHを下げることによる酸沈殿によって、
カゼインを除去することができる。沈殿は例えば塩化水
素または酢酸によって行い、pHは約4.5に下げる。沈殿
を高温で行うと、微生物学的汚染物質を減少することが
できる。沈殿はまた酵素によって行うこともできる。沈
殿物は、遠心分離または接線膜濾過(tangential membr
ane filter)のような様々な方法によって分離すること
ができる。沈殿物を分離した後、混合物を中和し、そし
て得られた沈殿物を除去する。このようにして、初乳乳
漿を得る。
好ましければ、得られた淡黄色の初乳乳漿を上記のよ
うに滅菌濾過する。
次に、生成物を呼称分子量限度が100,000の膜を使用
することによって限外濾過し、膜を通過した濾液を回収
する。
好ましければ、限外濾過フラクションを濃縮し、滅菌
濾過および/または凍結乾燥してもよい。好ましけれ
ば、フラクションをさらに精製してもよい。
使用する場合、本発明の初乳フラクションを培養培地
に加える。フラクションの最適濃度は約5-15%である
が、これより少ない量でも使用することができる。非常
に高い濃度では、フラクションは細胞の成長を抑制する
効果がある。好ましければ、フラクションに添加剤また
は成長促進剤を補う。使用する薬剤およびそれらの濃度
は細胞の種類によって変わる。例えば、LPC1ハイブリド
ーマ細胞を、亜セレン酸ナトリウムを補充した10%の初
乳フラクション中で成長させるとき、亜セレン酸ナトリ
ウムの最適濃度は約0.4-2μMであるが、3T3細胞の場合
の最適濃度は約0.4-100μMである。細胞を低い細胞濃
度(例えば、15,000細胞/ml)で接種しても、ハイブリ
ドーマはどのような適応工程もなしに、細胞培養培地に
加えることができる。
ウシ胎児血清と比較して、本発明の初乳フラクション
を補った培養培地において得られる最高細胞濃度はより
低い。しかしながら、経済的には本フラクションはウシ
血清と十分に競うものである。より良好な結果は、成長
条件を最適なものにすることによって得ることができ
る。本フラクションのタンパク質濃度が低いため、培養
細胞によって製造されたタンパク質、例えば単クローン
性抗体は、血清を補った培養培地で得られたものより容
易に精製することができる。治療用タンパク質の精製
は、限外濾液の内毒素濃度が低いことによりさらに容易
になる。タンパク質および内毒素濃度が低いということ
は、確実に、製造されたタンパク質を健康を損なうこと
なく人間に投与できるということである。
本発明を次の実施例によって説明するが、これらの実
施例は本発明を限定するものではない。トランスフェリ
ンは、限外濾過を用いる上記のいずれの細胞培養にも存
在させた(5mg/ml)。
実施例1 ウシの初乳からのフラクションの製造 ウシの初乳を5つの異なる農場の16頭の雌牛から集め
た。1リッターの初乳試料を、乳を分泌し始めた直後の
各雌牛の最初の5回の搾乳のそれぞれから集め、直ちに
冷凍した。5回の搾乳のそれぞれからの同量の初乳を混
合することによって80リッターのバッチを製造した。こ
の初乳を1リッターのアリコートに分け、その後の処理
のために−20℃で貯蔵した。
初乳を解凍し、60分間10,000gで遠心分離した。脂肪
を含有する上層並びに細胞破片および他の不溶性物質を
含有する低部層を捨てた。2M-HClを添加することによっ
てpHを4.6に調整してカゼインを沈殿させた。混合物を
1時間撹拌し、次に沈殿物を4℃および60分間10,000g
で遠心分離することによって除去した。乳漿は4℃で一
晩インキュベートし、次に4MのNaOHでpHを7.0に調整し
た。沈殿物は上記のように室温で遠心分離することによ
って除去した。きれいにした乳漿を0.8μmおよび0.22
μmフィルター(ミリポアー社、米国マサチュセッツ州
ベッドフォード)で連続的に濾過し、濾液を呼称分子量
限度が100,000のポリスルホン限外濾過プレートを使用
してミニタン装置(ミリポアー社)でさらに限外濾過し
た。限外濾液を0.22μmフィルターで濾過し、−20℃で
貯蔵した。
実施例2 ウシの初乳からのフラクションの製造、別の処理方法 実施例1のように製造した初乳フラクションを解凍
し、脂肪、細胞破片および他の不溶性物質を分離器で分
離した。得られた脱脂初乳フラクションを0.8μmおよ
び0.22μmフィルター(ミリポアー社、米国マサチュー
セッツ州ベッドフォード)で連続的に濾過し、濾液を呼
称分子量限度が100,000のポリスルホン限外濾過プレー
トを使用してミニタン装置(ミリポアー社)で限外濾過
した。限外濾液を0.22μmフィルターで濾過し、−20℃
で貯蔵した。
実施例3 フラクションおよび中間体の特性決定 実施例1および2で得られた最終生成物および中間体
のタンパク質濃度は、ウシの免疫ブロブリンを基準とし
て、Anal.Biochem.72(1976)、p.248-254に記載の方法
によって測定した。単クローン性抗体濃度は、J.Immuno
l.Meth.114(1988)、p.175-180に記載のように、精製
したマウスIgG-1を基準として、ProAna(商標)Mabsタ
ンパク質Gカラム(ペルストルプ・バイオリティカ社、
スエーデン ルンド)を使用して、FPLC(ファルマシア
社、スエーデン、ウプサラ)によって測定した。得られ
た生成物の全タンパク質濃度およびIgG濃度は以下の表
1に示す。
内毒素はBull.John Hopkins Hospital 115(1964)、
p.265-274に記載のLimulus Amebocyte Lysate(LAL)ゲ
ル−クロット法によって測定し、試験キットはウイティ
カー・バイオプロダクツ社(米国メリーランド州ウォー
カースビル)から入手した。内毒素標準はE.coli菌株05
5:B5からのものであった。対照標準内毒素(CSE)は10E
U/ngであり、溶解産物の感度は0.06EU/mlであった。分
析は製造業者の指示に従って行った。希釈に使用した水
は発熱物質を含まないものであり(フィンランド チュ
ルクのLeiras Oy社)、希釈は無菌状態で行った。内毒
素のレベルは、溶解産物感度によって内毒素がプラスの
終点となった試験溶液の最大希釈度の逆数を掛けること
によって計算した。既知濃度の内毒素のプラスの対照お
よび発熱物質を含まない水のマイナスの対照を各試験に
用いた。生成物の内毒素濃度は表2に示す。
実施例1のように製造した限外濾液は0.24EU/ml未満
の内毒素を含有していた。実施例2で製造した生成物は
より高い内毒素濃度を示したが、血清を用いて製造した
生成物よりは高くなかった。限外濾液および初乳はLAL
試験の妨害剤をいくらか含んでいたが、それらの影響は
試料を希釈し(1:2)、そして100℃で約2分間加熱する
ことによって解消することができた。
実施例4 フラクションのハイブリドーマ細胞培養における使用 ハイブリドーマの製造 Balb/cマウスに200μgのラクトフェリン(シグマ・
ケミカル社、米国ミズリー州セントルイス)または200
μgのラクトペルオキシダーゼ(シグマ社)のいずれか
を3週間毎に腹腔内投与して免疫化した。最初のブース
トおよび次の2つのブーストはそれぞれ完全および不完
全フロイントアジュバントに加えて与えた。最後のブー
ストはリン酸塩バッファー食塩水(PBS)に加えて与え
た。細胞融合のために、最後のブーストの3日後に各動
物の脾臓を集めた。Methods Enzymol 73(1975)、p.3-
46に記載のように、脾臓リンパ球をX63.Ag8.653マウス
骨髄腫細胞と融合し、Laboratory Techniques in Bioch
emistry andMolecular Biology(バードン R.H.および
ニッペンバーグ P.H.編、エルセビア・サイエンス出
版、オランダ、アムステルダム)に記載のように抗ラク
トフェリンおよび抗ラクトペルオキシダーゼ抗体を生じ
るハイブリッド細胞を酵素結合イムノソルベント分析
(ELISA)によってスクリーニングした。抗体のサブク
ラスは市販のキット(マウス−タイパーサブアイソタイ
ピングキット、バイオ−ラッド社、米国カルフォルニア
州リッチモンドおよびセロテック社、英国オックスフォ
ード)を使用して製造業者の指示に従って測定した。ク
ローンLFC6およびLFC1はサブクラスIgG-1の抗ラクトフ
ェリン抗体から製造され、そしてLPC1は同じサブクラス
の抗ラクトペルオキシダーゼ抗体から製造された。
ハイブリドーマの培養 4mMのグルタミン、100U/mlのペニシリンおよび100μg
/mlのストレプトマイシンを補ったDMEM培地(ダルベッ
コの変性イーグル基礎培地、フロー・ラボラトリーズ
社、英国スコットランド)(基礎培地)で細胞を成長さ
せた。ストック培養物を、7%ウシ胎児血清(フロー
社)を補った75cm2のプラスチックフラスコ(コスター
社、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)中で維持し
た。継代培養の場合、指数段階で成長している細胞を5
分間400gで遠心分離した。上澄み液を捨て、細胞をPBS
で1回洗浄した。次に、細胞を、ヒトトランスフェリン
5mg/l(シグマ社)を補った既知濃度(0-20%)のウシ
胎児血清、脱脂ウシ初乳、乳漿または限外濾液を含有す
る培地に懸濁した。試験培地中の細胞を6穴マイクロタ
イタープレート(コスター社)に15,000細胞/mlの濃度
で移植し、培地を変えずに1-12日間培養した。細胞のカ
ウントは細胞生存率を測定するためにトリパンブルー排
除を用いる血球計で2回行った。
結果は図1にグラフで示す。生存LPC1細胞の数を、限
外濾液(A)、乳漿(B)および脱脂初乳(C)を補っ
た培地での連続培養時間の関数として示す。実施例1の
ように製造した補充物質を次の量で培地に加えた:1%
(・)、5%(▼)、10%(■)、15%(▲)および20
%(×)。10%の限外濾液を使用したときに、最高細胞
濃度5.31×105/mlが得られた(図1A)。脱脂初乳では、
1%の初乳を使用したときに、最高細胞数4.61×105/ml
が得られた(図1C)。全ての乳漿濃度で、細胞濃度は低
いままであった(図1B)。
図2では、LPC1細胞の成長を10%ウシ胎児血清
(・)、実施例1のように製造した10%限外濾液(■)
および実施例2のように製造した10%限外濾液(▼)に
おいて比較する。
異なる方法で補った培地におけるLFC1、LFC6およびLP
C1ハイブリドーマの成長曲線を図3に示す。ハイブリド
ーマLPC1は10%ウシ胎児血清(・)、10%限外濾液
(O)および5mg/mlのトランスフェリンだけを補った基
礎培地(▲)で成長させた;ハイブリドーマLFC1は10%
ウシ胎児血清(▼)および10%限外濾液(▽)で成長さ
せ、ハイブリドーマLFC6は10%ウシ胎児血清(■)およ
び10%限外濾液(□)で成長させた。
細胞系の成長特性に変化は観察されなかった。最高ハ
イブリドーマ細胞濃度は10%ウシ胎児血清での13.6-15.
8×105/mlおよび10%限外濾液での5.12-5.64×105/mlで
あった。従って、限外濾液で得られた最高細胞濃度は、
胎児血清で得られたものの約35-40%であった。ハイブ
リドーマの倍加時間は胎児血清および限外濾液でそれぞ
れ約17時間および約35時間であった。基礎培地をトラン
スフェリンのみで補うと、ハイブリドーマ成長は無視で
きる程度しかなかった。他方、限外濾液はトランスフェ
リンの不在下ではハイブリドーマの増殖を促進すること
ができなかった。
単クローン性抗体の製造 図4は、それぞれ10%のウシ胎児血清(FBS)および1
0%の限外濾液(UF)を含有する培地でのLFC1およびLFC
6ハイブリドーマ細胞の抗体製造を示す[LFC1:FBS
(・)、FU(O);LFC6:FBS(■)、UF(□)]。12日
間の連続培養の後、10%限外濾液の抗体濃度はそれぞ
れ、10%胎児血清(LPC1の場合は83.5mg/l、そしてLPC6
の場合は72.0mg/l)を使用したとき得られた抗体濃度の
40%(LFC1)および42%(LFC6)であった。
実施例5 他の細胞培養におけるフラクションの使用 実施例1のように製造したフラクションの他の細胞成
長への影響を、3つの異なる種類の細胞を用いることに
よって調べた。Vero(アフリカミドリザル、Cercopithe
cus aethiops、の腎臓細胞系、ATCC CCL 81)、CHO-Ki
(チャイニーズハムスター、Cricetulus griseus、の卵
巣細胞系、ATCC CCL 61)および3T3(マウスの胎児の線
維芽細胞系、ATCC CCL 92)細胞を、様々な量の限外濾
液を含有する基礎培地で成長させた。ストック培養物を
10%ウシ胎児血清中で貯蔵した。継代培養物を得るため
に、細胞をPBSで1回洗浄し、そして様々な量(0-20
%)の限外濾液および5mg/mlのトランスフェリンを補っ
た基礎培地に懸濁した。試験培地中の細胞を24穴マイク
ロタイタープレート(コスター社)に20,000生存細胞/m
lの濃度で移植し、培地を変えることなく7日間培養し
た。細胞のカウントはトリパンブルー排除によって血球
計で2回行った。結果は表3に示す。
結果から、限外濾液は全ての細胞系の成長を促進する
が、種類の異なる細胞は異なる方法で反応することが分
かる。1%の低い限外濾液ですでに効果があり、5-15%
の濃度で有利であり、10-15%の濃度で特に有利であ
る。
実施例6 フラクションの補充 本発明の限外濾液生成物は常にトランスフェリンを含
有している。さらに、その成長促進性は様々な補充で向
上させることができる。亜セレン酸ナトリウムおよびβ
−メルカプトエタノールを加えたときの3T3細胞への影
響を以下の方法で調べた。細胞をPBSで1回洗浄し、そ
して15%の限外濾液、5mg/mlのトランスフェリンおよび
様々な量の亜セレン酸ナトリウムまたはβ−メルカプト
エタノールを補った基礎培地に懸濁した。細胞の培養お
よびカウントは実施例4および5のようにして行った。
結果は表4に示す。
図5および6はそれぞれ、亜セレン酸ナトリウムおよ
びβ−メルカプトエタノールのLPC1ハイブリドーマ細胞
の成長への好ましい影響を示す図である。細胞は0.4μ
M(O)、2μM(△)、6μM(□)および20μM
(▽)の亜セレン酸ナトリウム(図5)および5μM
(O)、15μM(△)、50μM(□)および100μM
(▽)のβ−メルカプトエタノール(図6)を補った10
%限外濾液中で成長させた。(・)および(▼)はそれ
ぞれ、上記化合物を加えない10%ウシ胎児血清および10
%限外濾液でのLPC1細胞の成長を示す。
結果から、補充の効果および有用な濃度範囲は細胞の
種類で異なることが分かる。例えば、亜セレン酸ナトリ
ウムは非常に少量(ナノモルレベル)でも促進効果を有
するのに対し、β−メルカプトエタノールはミクロモル
レベルでのみ効果が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 アレン,ティモ フィンランド国エスエフ−01610 ヴァ ンタア,カイヴォスリンテエンティエ 1−3 エー 43 (72)発明者 カントティネン,アリ フィンランド国エスエフ−20500 トゥ ルク,ハメエンカトゥ 16 ツェー 63 (72)発明者 サタマ,レア フィンランド国エスエフ−20110 トゥ ルク,カンクリンカトゥ 3 ベー 29 (72)発明者 ルオパ,イルキ フィンランド国エスエフ−20540 トゥ ルク,ヴァンハ・ハメエンティエ 76 アス 6 (72)発明者 ヴィルタネン,アルヤ フィンランド国エスエフ−00500 ヘル シンキ,パアスキーランリンネ 4 ア ー 8 (56)参考文献 特開 平5−502946(JP,A) 米国特許4440860(US,A) Biotechnol Bioen g.,Vol.35(1990)P.882−889 Biopharm.Manuf.,V ol.1,No.4(1988)P.22− 23,26−29

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱脂した初乳に100,000のカットオフを有
    する膜を用いた限外濾過を行い、濾液を回収することに
    より製造される、内毒素、タンパク質及び免疫グロブリ
    ン濃度の低い初乳フラクション。
  2. 【請求項2】脱脂した初乳に100,000のカットオフを有
    する膜を用いた限外濾過を行い、そして濾液を回収する
    ことよりなる、内毒素、タンパク質及び免疫グロブリン
    濃度の低い初乳フラクションの製造方法。
  3. 【請求項3】限外濾過を行う前に、沈殿法によってカゼ
    インを除去することをさらに含む、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】請求項1の初乳フラクションを細胞培養培
    地の補充物質として使用する方法。
  5. 【請求項5】化合物の補充物質も加えることによって、
    効果を向上させる、請求項4の初乳フラクションの使用
    方法。
  6. 【請求項6】亜セレン酸ナトリウムまたはβ−メルカプ
    トエタノールを初乳フラクションに加える、請求項5の
    初乳フラクションの使用方法。
  7. 【請求項7】請求項1の初乳フラクションを含有する細
    胞培養培地。
  8. 【請求項8】請求項2の方法によって製造される初乳フ
    ラクション。
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