JP2627354B2 - 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ - Google Patents

磁気センサと磁気ロータリエンコーダ

Info

Publication number
JP2627354B2
JP2627354B2 JP2195186A JP19518690A JP2627354B2 JP 2627354 B2 JP2627354 B2 JP 2627354B2 JP 2195186 A JP2195186 A JP 2195186A JP 19518690 A JP19518690 A JP 19518690A JP 2627354 B2 JP2627354 B2 JP 2627354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetoresistive element
magnetoresistive
magnetic sensor
magnetic
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2195186A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0480614A (ja
Inventor
泰彦 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2195186A priority Critical patent/JP2627354B2/ja
Publication of JPH0480614A publication Critical patent/JPH0480614A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2627354B2 publication Critical patent/JP2627354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は従来の倍の出力電圧が得られると共に回転方
向による中点電圧の変動が無い、ロータリエンコーダの
Z相検出に用いて好適な磁気センサに関する。
(ロ)従来の技術 磁気ロータリエンコーダは、第8図に示す如く歯車等
の磁性体材料から成る回転体(1)に磁気センサ(2)
を近接配置し、回転体(1)が発生する磁界の変化を磁
気センサ(2)が電気信号に変換することにより、回転
体(1)の回転速度と角度、および位置の割り出しを行
うものであり、各種情報機器やNC工作機械等に広く応用
されている。(特開昭62−276408号)。
前記磁気センサ(2)は、InSb,In−NiSb、またはInA
s等の磁気抵抗効果を有する半導体薄膜から成り、ロー
タリエンコーダ用の磁気センサ(2)としては、回転体
(1)の回転速度と回転方向を検出するための第1の磁
気センサ(3)と、回転体(1)の回転数をカウントす
る第2の磁気センサ(4)とを組み合わせた2チップ構
成のものが用いられる。
前記第1の磁気センサ(3)は、回転体(1)のうち
全周に一定間隔λで歯と谷が設けられた部分に近接配置
され、前記歯と谷の周期λに対応して互いに位相が90°
ずれた信号A相、B相を出力するように構成されている
(第9図)。また、前記第2の磁気センサ(4)は、回
転体(1)のうち全周に1箇所だけ凹凸が設けられた部
分に近接配置され、回転体(1)が1回転する毎に1回
の信号、Z相を出力するように構成されている(第9
図)。そして、前記A,B、およびZ相の信号をコンパレ
ータ等で波形整形することにより矩形波出力信号を得、
これらの信号から前述した如く回転体(1)の回転速度
や位置を割り出すようになっている。
ところで、磁気センサ(2)の出力電圧は大きい方が
ノイズ等に強い。そのため、A相とB相用の第1の磁気
センサ(3)は差動型で構成され、第9図に示す如く信
号A,Bと同時に逆相の信号,を得、これらの差をと
ることにより倍の出力電圧を得ている。従って、第1の
磁気センサ(3)のチップ表面には第10図に示す如く総
計8個の磁気抵抗素子(5)が設けられ、これらを配線
で接続することにより差動接続を行っている。また、A
相、B相が検出する歯車は一定ピッチλで連続するの
で、磁気抵抗素子(5)は位置関係さえ合致すればどの
凹凸を検出しても良く、従って8個の磁気抵抗素子
(5)は全て横一列に並べていた。尚、1個の磁気抵抗
素子(5)は矩形パターンを有するのでは無く、折れ曲
った蛇行パターンを有する。
一方、Z相に関しては従来は差動型にすること無く、
片側のみの出力で構成していたので、総計2個の磁気抵
抗素子(5)を有していた(第10図)。
しかしながら、装置の高精度化に伴ってZ相の出力電
圧も大きくしたいというユーザ要求が高まった。そこで
本願発明者は、Z相検出にも差動接続を用いることとし
て第11図に示すパターンを提案した。
即ち、磁気抵抗素子RA、RBの中点からZ相出力を、磁
気抵抗素子RC、RDの中点から相出力を得、Z相のVCC
側の磁気抵抗素子RAと相のGND側の磁気抵抗素子RD
一直線状に配したものである。磁気抵抗素子RAとRDを一
直線にするのは、Z相用の凹凸が1個しかないという制
約があるからで、斯点はA相、B相のように凹凸が連続
してどこの凹凸を検出しても良いのとは事情が異る。
上記構成によれば、磁気抵抗素子(5)が差動接続さ
れるので、第12図に示すように互いに逆相のZ相と相
出力が得られこれらの差をとることによって倍の大きさ
の出力電圧が得られる。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら、第11図の構成では回転体(1)の回転
方向の違い(CW,CCW)によって出力波形が異なるという
不具合が発生した。即ち、回転方向CWで第12図の出力波
形が得られたとすると、反対方向CCWでは第13図に示す
ように波形の中点電圧が一致せず、その結果振幅の大き
な波と小さい波とが組合わさった出力波形になってしま
うのである。この原因については今だ明確な解答が得ら
れていないが、恐らくはVCCとGNDのどちらに接続された
磁気抵抗素子(5)が先に磁界の変化を受けるかが影響
しているものと考えられる。即ち、第11図のパターンは
回転方向CCWのときに、Z相側はGNDに接続されたRBが先
に磁界変化を受けるのに対してZ相側はVCCに接続され
たRCが先にというように、組み合わせが反対になるので
ある。
このように第11図の構成は回転方向によって差動出力
波形が異なるので、波形整形などの手段か煩雑になる欠
点を有する。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は上記従来の欠点に鑑みて成され、直列接続し
た磁気抵抗素子RA,RBの中点からZ相出力を、同じく直
列接続した磁気抵抗素子RC,RDK中点からZ相出力を得
るようにこれらを差動接続するとともに、 各磁気抵抗素子RA〜RDの配置を前述磁界変化の関係が
同じになるような配置とすることにより、回転方向の違
いによる中点電圧の変動を無くし、 磁気抵抗素子RB,RCの抵抗変化率を小とすることによ
り余分な出力波形を出力しないものとし、 且つ検出磁界を与えたことによる中点電圧の変化を外
付抵抗(20)で補償することにより、 Z相検出に用いて好適な磁気センサとこれを用いた磁
気ロータリエンコーダを提供するものである。
(ホ)作用 本発明によれば、磁気抵抗素子RBとRCが互いに反対方
向へ配置されるので、先に磁界変化を受ける磁気抵抗素
子(17)に印加される電圧がZ相直列回路、相直列回
路ともに同じ組み合わせになり、且つ回転方向が逆にな
ってもこの関係は変わらない。従って、回転方向による
中点電圧の変動がなく一定した出力波形が得られる。
また、磁気抵抗素子RB,RCの抵抗変化率を小としたの
で、これらが磁界変化を受けても出力電圧は殆ど変化し
ない。従って、差動出力つまり磁気抵抗素子RA、RDによ
る出力以外は余分な出力波形が生じない。
さらに、抵抗変化率を異ならしめたことによって検出
磁界を与えた時に変動する中点電圧を、外付抵抗を挿入
することによって正規の値に制御することができる。
(ヘ)実施例 以下に本発明の一実施例を図面を参照しながら詳細に
説明する。
第1図は本発明による磁気センサを示す斜視図であ
る。この磁気センサは、直列接続された磁気抵抗素子
RA,RBと、同じく直列接続された磁気抵抗素子RC,RD
から成り、前記磁気抵抗素子RA,RBの接続中点から出力
信号Zを、前記磁気抵抗素子RC,RDの接続中点から出力
信号を取り出し、夫々の直列回路の両端に電源電位V
CCと接地電位GNDを印加したものである。
4個の磁気抵抗素子RA〜RDの配置は、先ずZ相側の接
地電位GNDに接続される磁気抵抗素子RAに対し、側の
反対の電位つまり電源電位VCCに接続される磁気抵抗素
子RDを一直線状に並べ、次いでZ相側のもう一方の磁気
抵抗素子RBを磁気抵抗素子RAとは検出すべき回転体(1
1)の溝(12)の幅λと同じ距離だけ離れた位置に磁気
抵抗素子RAと平行となるように配置し、さらに相側の
もう一方の磁気抵抗素子RCを前記磁気抵抗素子RBが配置
された側とは反対の側に前記λだけ離して磁気抵抗素子
RDと平行に配設する。このようにZ相側と相側とで反
対の電位が印加される磁気抵抗素子を一直線に並べるこ
とにより、回転体(11)が発生する単発(連続していな
いということ)の磁界変化を検知し、且つZ相側の出力
電圧が最大のときに側の出力電圧を最小にすることが
できる。但し、磁気抵抗素子RBとRCを互いに反対側へ配
置したことによって、位相は180°ずれる。尚、上記接
地電位GNDと電源電位VCCとの関係を反転しても差支えな
い。
そして、差動出力を得るための磁気抵抗素子RA,RD
対になる磁気抵抗素子RB,RCの磁気抵抗変化率を小さく
する。手法は、磁気抵抗素子RB,RCとの抵抗素子パター
ンを磁気抵抗効果を持たない材料で構成するか、又は磁
気抵抗素子RB,RCのラスタを調整することによって行
う。
ラスタについて更に説明する。磁気抵抗素子は、InS
b,In−NiSb,InAs等のように磁界の変化によって抵抗値
が変動する磁気抵抗効果を有する半導体薄膜をパターニ
ングすることによって得られ、この半導体薄膜はパター
ン形状によって磁界の変化に対する抵抗値の変動の割合
(磁気抵抗変化率と称す)が異るという所謂形状効果を
有する。即ち電流の向きに対して短く且つ幅広の形状と
した方が前記磁気抵抗変化率が大きいのである。この特
性を利用して変化率を大きくしようとするのがラスタで
ある。
第2図Aにラスタ付半導体薄膜のパターンを示す。各
磁気抵抗素子は第1図において矩形状に表記したが、実
際は第2図Aに示す如く一定線幅のパターン(13)が一
定間隔で多数回折り曲げた形状を有する。ラスタ(14)
は、半導体薄膜に銅等の導電材料を一定間隔で付着した
ものであり、前記導電材料を付着した部分の半導体薄膜
は磁気抵抗効果を失うので、結果として磁気抵抗素子は
ラスタ(14)によって区切られた部分(15)を縦列接続
して抵抗体を形成することになる。この時ラスタ(14)
が無い部分(15)の長さパターンの線幅より短くしてお
けば、前述したような短く且つ幅広の形状となり、形状
効果によって磁気抵抗変化率を大に且つ抵抗値の大きな
抵抗体を構成することができるものである。
前記したラスタ(14)の調整によって抵抗変化率を調
整するとは、上記ラスタ(14)の有無、個数、またはラ
スタ(14)のパターンの長さを調整することを示す。
以下にラスタ(14)の有無によって調整した例を示
す。即ち、一直線状に並べた磁気抵抗素子RA,RDには上
記ラスタ(14)を通常に配設し、これらと対をなす磁気
抵抗素子RB,RCは第2図Bに示す如くラスタ(14)を無
くした。材料は同一である。従って半導体薄膜パターン
(13)は電流方向に対して長く幅狭の形状となり、前記
形状効果が得られないので、磁界変化を与えても抵抗値
が殆ど変化しない特性とすることができるものである。
尚、パターン(13)の折れ曲り部分には、ラスタ材料と
同じ銅の付着部(16)を設けた。これは、折れ曲り部分
による抵抗値の余計なばらつきを避けるためである。
このようにラスタ(14)で磁気抵抗変化率を調整すれ
ば、マスクパターンの変更だけで済む利点がある。
第3図Aに磁気抵抗変化率を異ならしめた磁気センサ
の出力波形を示す。第1図の構成において回転体(11)
がCCW方向に回転し、溝(12)が磁気センサに接近した
とする。溝(12)は先ず磁気抵抗素子RCに達して磁界変
化を与え、磁気抵抗素子RCの抵抗値を変化させる。対を
なす磁気抵抗素子RDはまだ溝(12)に達していないの
で、中点電圧Zは減少するはずである。ところが、上述
したように磁気抵抗素子RCは磁気抵抗変化率を極めて小
さいので、出力波形は第3図Aの図示点線aにはなら
ず、ほぼ中点電位を保ったままで推移する。回転体(1
1)の移動が進むと、磁気抵抗素子RCが溝(12)からは
ずれ、替って磁気抵抗素子RAとRDが溝(12)に対向す
る。磁気抵抗素子RAはGND側に接続された素子なので中
点電圧Zは減少し、磁気抵抗素子RDはVCC側に接続され
た素子なので、中点電圧は逆に増大する。従って互い
に逆相のZ相と相が得られる。回転がさらに進むと磁
気抵抗素子RA,RDが溝(12)からはずれ、磁気抵抗素子
RBが溝(12)と対向する。磁気抵抗素子RBの磁気抵抗変
化率も小さくされているので、中点電圧Zは点線bでは
なく中点電位を保つことになる。結局、磁気抵抗素子
RA,RDが溝(12)と対向した時にだけ出力波形が変化す
るのである。
そして、Z相と相の差をとることにより第3図Bに
示す如く従来の倍の振幅の出力波形を得るものである。
点線は磁気抵抗素子RB,RCが通常の変化率を有する場合
の波形である。このように、本願の出力波形は余分な波
形が一切存在しないので、波形整形に要する処理回路を
簡略化又は一切省くことが可能である。
上記本願の磁気センサの配置は、磁気抵抗素子RBとRC
を互いに反対の側へ配置したことによって、磁界変化が
必ず同じ側の磁気抵抗素子に先に加わるようになってい
る。即ち、回転方向CCWの時にZ相側ではGND側に接続さ
れた磁気抵抗素子RAが、相側でも同じくGND側に接続
された磁気抵抗素子RCが先に磁界変化を受ける。この関
係は反対側の回転方向CWにおいても固定電位の関係が異
なるだけで変りがなく、今度はVCC側に接続された磁気
抵抗素子RBとRDが先に変化を受けるという関係になる。
従って、回転方向CWとCCWとで出力波形が歪むことが無
く、安定した出力波形が得られる。
第4図にロータリエンコーダの概略図を示した。回転
体(11)は鉄等の磁性体材料から成り、全周に一定ピッ
チで連続する歯と谷が設けられた歯車の如き第1の回転
体(16)と、第1の回転体(16)に同一軸上に設けられ
て一体化し、全周に1箇所だけ溝(12)を設けた第2の
回転体(17)とから成り、これに近接して磁気センサ
(18)が固定される。磁気センサ(18)内には第1の回
転体(16)と対向する位置に第1の磁気センサが、第2
の回転体(17)と対向する位置に第2の磁気センサが同
一平面となるように収納され、それらの後方には両者に
磁気バイアスを与える永久磁石が配置されて全体が一体
化モールドされている。
前記第1と第2の磁気センサは、フェライト等の磁性
体基板上にIn−Sb等の薄膜パターンがエポキシ系接着剤
にて接着されて成り、前記第1と第2の磁気センサは2
チップ構成を採る。第5図に示す如く第1の磁気センサ
(19)は、総計8個の磁気抵抗素子(20)が配置され、
第1の回転体(16)の歯車と同じピッチだけ離れた磁気
抵抗素子(20)の中点からA相出力を、A相と位相が90
°ずれるようにしてB相を、A相およびB相の逆相出力
相、相が得られるように夫々の磁気抵抗素子(20)
を接続し、全て並列配置した。このように配置できるの
は、第1の回転体(16)が一定ピッチで連続する凹凸を
有し、位置関係さえ合致していればどの歯を検知しても
かまわないからである。一方、第2の磁気センサ(21)
には磁気抵抗素子(20)が第1図の如きパターンで配置
される。
ところで、本願の如く直列回路を構成する磁気抵抗素
子の一方を磁気抵抗変化率の小さなものにすると、第4
図のロータリエンコーダとして組立てると中点電圧に狂
いが生じる。これは、磁気センサを磁性体に近接配置す
ると磁気回路が変わり、この変化が直列回路を構成する
磁気抵抗素子に均等に加わるためで、片側の抵抗値が変
動しないのであるから当然の現象と言える。当初から磁
気回路の変化を想定して抵抗値を決定すれば良いが、製
品がどの様なロータリエンコーダに組み込まれるか分か
らない状態では、チップの製造段階で個々の要求に対応
するのは不可能である。
そこで、本発明の最も特徴とする如く、チップを製造
した後に組立段階で前記中点電圧の狂いを補償する。手
法は、第1図に示す如く各直列回路の中点と固定電位
(VCC,GND)との間に補償用の外付抵抗(20)を磁気抵
抗素子と並列に挿入する。第1図では磁気抵抗素子RB
RCに外付抵抗(20)を並列接続した。これで中点電圧
は、磁気抵抗素子の一方と並列抵抗との抵抗分割になる
ので、外付抵抗(20)の抵抗値を適切な値にすれば前記
中点電圧の狂いを補正できる。尚、中点電圧がVCC側に
ずれたかGND側にずれたかによって、磁気抵抗素子RA,R
Dに外付抵抗(20)を挿入することもあり得る。
前記外付抵抗(20)は、磁気センサ(15)本体内にお
いては第6図と第7図に示す如く組立てられる。同図に
おいて、(21)は筐体、(22)は筐体(21)の保護板、
(23)はプリント基板である。プリント基板(23)上に
は前記第1と第2の磁気センサ(16)(18)を形成する
2つのペレット(24)が固着され、スペーサ(25)によ
って保護板(22)と一定間隔を保つように固定される。
プリント基板(23)の反対面にはペレット(24)に磁気
バイアスを与える永久磁石(26)が固着され、外部と電
気接続をとるためのリード(27)がプリント基板(23)
から筐体(21)の底面より導出される。
そして、各パーツとリード(27)を取付けたプリント
基板(23)を筐体(21)内に挿入し、筐体(21)の約半
分を樹脂モールドして固定すると共に保護板(22)の前
方に磁性体材料を配置する。つまり、ロータリエンコー
ダとしての組立状態と同じ環境にペレット(24)を置く
のである。この状態でリード(27)を介して磁気抵抗素
子の中点電圧を測定し、ずれ量を確認する。得られたデ
ータから並列接続すべき外付抵抗(20)の抵抗値を算出
するのである。
測定データに基き算出された抵抗値を持つ外付抵抗
(20)は、磁気センサとは別の第2のプリント基板(2
8)上に固定される。第2のプリント基板(28)にはリ
ード(27)のピッチと一致するような接続リード(29)
が導出されており、リード(27)と同本数設けられる。
そして、筐体(21)内の未封脂部分に第2のプリント基
板(28)を挿入し、磁気センサのリード(27)と外付抵
抗(20)の接続リード(29)とを半田付けする。これ
で、直列回路の中点とVCC又はGNDの固定電位との間に前
記算出データに基づく外付抵抗(20)が挿入され、中点
電圧の狂いを補正できるのである。最後に、筐体(21)
内の残空間をもう一度樹脂モールドして製品が完成す
る。尚、InSb等の半導体薄膜は温度係数によっても抵抗
値が変動するので、外付抵抗(20)にもInSb等の磁気抵
抗素子材料を用いることにより、温度による中点電圧変
動も防止することができる。
(ト)発明の効果 以上に説明した通り、本発明によれば信号Z相、相
の差信号をとることによって従来の倍の出力振幅が得ら
れる利点を有する。また、磁気抵抗素子BAとRCを反対側
にずらして配置したことによって、磁界変化がVCC側とG
ND側のどちらに先に印加されるかという関係がZ相と
相とで同一であるので、正方向CW、反対方向CCWで出力
波形が同じ磁気センサを提供できる。
また、磁気抵抗素子RB,RCの磁気抵抗変化率を小さく
することによって、必要以外の余分な波形を一切省くこ
とができるので、波形整形に要する処理回路を簡略化す
る又は一切を無くすことができるという利点をも有す
る。
さらに、被検体と対向させた状態と同じ環境での中点
電圧のずれを外付抵抗(20)によって補正できるので、
正確な出力波形を出力できる磁気センサを提供できる。
従って斯る磁気センサを一体化することにより、A,B,
Z相全てにおいて同程度の大きな出力振幅で出力できる
磁気センサを提供でき、ロータリエンコーダとして組み
立てることにより、波形整形回路や歯車形状の特殊加工
が不要なので、構成を簡略化できるという利点をも有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の磁気センサを示す斜視図、第2図Aと
第2図Bは夫々ラスタ有りのパターンとラスタ無しのパ
ターンを示す平面図、第3図Aと第3図Bは出力波形を
示す波形図、第4図は本発明のロータリエンコーダを示
す側面図、第5図は本発明の磁気センサを示す平面図、
第6図と第7図は磁気センサの内部構造を示す断面図、
第8図はロータリエンコーダを示す側面図、第9図はそ
の出力波形を示す波形図、第10図は従来の磁気センサを
示す平面図、第11図は思案された磁気センサを示す平面
図、第12図は回転方向CW時の出力波形を示す波形図、第
13図は回転方向CCW時の出力波形を示す波形図である。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体薄膜から成り抵抗変化率が大なる磁
    気抵抗素子RA、RDと、同じく半導体薄膜からなり抵抗変
    化率が前記磁気抵抗素子RA、RDよりは小さい磁気抵抗素
    子RB、RCを有し、 磁気抵抗素子RA、RBを直列接続した第1の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第1の出
    力端子と、 磁気抵抗素子RC、RDを直列接続した第2の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第2の出
    力端子と、 前記第1と第2の直列回路を並列接続し、 前記磁気抵抗素子RAと磁気抵抗素子RCとの接続点から導
    出された第1の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RBと磁気抵抗素子RDとの接続点から導
    出された第2の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RA、RDを実質的に一直線状に配置し、 前記磁気抵抗素子RBを前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に
    且つ被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記磁気抵抗素子RCを前記磁気抵抗素子RBを配置した側
    とは反対の側に、前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に且つ
    被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記直列回路の中点と固定電位との間に、検出環境と同
    じ状態で前記中点の電位を調整する外付抵抗を挿入した
    ことを特徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】前記磁気抵抗素子はIn−Sb、In−NiSb、ま
    たはInAsであることを特徴とする請求項第1項に記載の
    磁気センサ。
  3. 【請求項3】前記外付抵抗は前記磁気抵抗素子材料と同
    一の温度係数を持つものであることを特徴とする請求項
    第1項記載の磁気センサ。
  4. 【請求項4】角速度検出用の第1の磁気センサと回転数
    検出用の第2の磁気センサとを一体化した磁気センサに
    おいて、 前記第2の磁気センサは、半導体薄膜から成り抵抗変化
    率が大なる磁気抵抗素子RA、RDと、同じく半導体薄膜か
    らなり抵抗変化率が前記磁気抵抗素子RA、RDよりは小さ
    い磁気抵抗素子RB、RCを有し、 磁気抵抗素子RA、RBを直列接続した第1の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第1の出
    力端子と、 磁気抵抗素子RC、RDを直列接続した第2の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第2の出
    力端子と、 前記第1と第2の直列回路を並列接続し、 前記磁気抵抗素子RAと磁気抵抗素子RCとの接続点から導
    出された第1の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RBと磁気抵抗素子RDとの接続点から導
    出された第2の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RA、RDを実質的に一直線状に配置し、 前記磁気抵抗素子RBを前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に
    且つ被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記磁気抵抗素子RCを前記磁気抵抗素子RBを配置した側
    とは反対の側に、前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に且つ
    被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記直列回路の中点と固定電位との間に、検出環境と同
    じ状態で前記中点の電位を調整する外付抵抗を挿入して
    なり、 前記外付抵抗を含めて一体化したことを特徴とする磁気
    センサ。
  5. 【請求項5】前記第1と第2の磁気センサと前記外付抵
    抗とが別個に組立てられ、封止パッケージ内で両者の電
    気接続が成されることを特徴とする請求項第4項に記載
    の磁気センサ。
  6. 【請求項6】その周囲に角速度検出用の磁界変化発生手
    段と回転数検出用の磁界変化発生手段とを備える回転体
    と、 前記角速度検出用の磁界変化に対応する信号を出力する
    第1の磁気センサと、 前記回転数検出用の磁界変化に対応する信号を出力する
    第2の磁気センサと、 を具備する磁気ロータリエンコーダにおいて、 前記第2の磁気センサは、半導体薄膜から成り抵抗変化
    率が大なる磁気抵抗素子RA、RDと、同じく半導体薄膜か
    らなり抵抗変化率が前記磁気抵抗素子RA、RDよりは小さ
    い磁気抵抗素子RB、RCを有し、 磁気抵抗素子RA、RBを直列接続した第1の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第1の出
    力端子と、 磁気抵抗素子RC、RDを直列接続した第2の直列回路と、 前記磁気抵抗素子RA、RBの中点から導出された第2の出
    力端子と、 前記第1と第2の直列回路を並列接続し、 前記磁気抵抗素子RAと磁気抵抗素子RCとの接続点から導
    出された第1の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RBと磁気抵抗素子RDとの接続点から導
    出された第2の電源端子と、 前記磁気抵抗素子RA、RDを実質的に一直線状に配置し、 前記磁気抵抗素子RBを前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に
    且つ被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記磁気抵抗素子RCを前記磁気抵抗素子RBを配置した側
    とは反対の側に、前記磁気抵抗素子RA、RDと平行に且つ
    被検出体のピッチと同じ距離だけ離間して配置し、 前記直列回路の中点と固定電位との間に、検出環境と同
    じ状態で前記中点の電位を調整する外付抵抗を挿入して
    なり、 前記外付抵抗を含めて一体化した磁気センサを前記回転
    体に近接配置したことを特徴とする磁気ロータリエンコ
    ーダ。
  7. 【請求項7】前記磁界変化の発生手段は歯車の歯と谷に
    よるものであることを特徴とする請求項第6項に記載の
    磁気ロータリエンコーダ。
JP2195186A 1990-07-23 1990-07-23 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ Expired - Lifetime JP2627354B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2195186A JP2627354B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2195186A JP2627354B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0480614A JPH0480614A (ja) 1992-03-13
JP2627354B2 true JP2627354B2 (ja) 1997-07-02

Family

ID=16336886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2195186A Expired - Lifetime JP2627354B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2627354B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4133005B2 (ja) 2002-06-13 2008-08-13 株式会社アマダ パンチプレス用金型

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58204313A (ja) * 1982-05-24 1983-11-29 Nippon Fuenoole Kk リニヤスケ−ルの検出ヘツド
JPS6038615A (ja) * 1983-08-12 1985-02-28 Hitachi Ltd 磁気式ロ−タリ−エンコ−ダ
JPS61711A (ja) * 1984-06-14 1986-01-06 Inoue Japax Res Inc 磁気ヘツド

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0480614A (ja) 1992-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0048983B1 (en) Rotation detecting means for a rotating body
US4418372A (en) Magnetic rotary encoder
JPH0514205B2 (ja)
EP0505041B1 (en) Magnetic sensor
JP2008101954A (ja) 磁気センサ素子
WO1992021003A1 (en) Magnetoresistance type revolution detector
US6459261B1 (en) Magnetic incremental motion detection system and method
JP2627354B2 (ja) 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ
JP2008008699A (ja) 回転検出装置
US7173412B2 (en) Quadrature sensor systems and methods
JPH0350965B2 (ja)
JP2742551B2 (ja) 回転センサ
JPH0426047B2 (ja)
JPH0432970B2 (ja)
US6356076B1 (en) System for outputting a plurality of signals as a collective representation of incremental movements of an object
JP2562719B2 (ja) 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ
JP2562717B2 (ja) 磁気センサ
JP2562718B2 (ja) 磁気センサと磁気ロータリエンコーダ
JPS60244813A (ja) 磁気エンコ−ダ用零点検出装置
JP3023324B2 (ja) 磁気式エンコーダ
JPH0352565B2 (ja)
JPH052925B2 (ja)
JP2598782B2 (ja) 磁気エンコーダ装置
JPS5835414A (ja) 磁気式エンコ−ダ
JP2805071B2 (ja) 位置検出用感磁性抵抗素子センサ