JP2626975B2 - 低融点油性物質含有錠剤 - Google Patents
低融点油性物質含有錠剤Info
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- JP2626975B2 JP2626975B2 JP62073980A JP7398087A JP2626975B2 JP 2626975 B2 JP2626975 B2 JP 2626975B2 JP 62073980 A JP62073980 A JP 62073980A JP 7398087 A JP7398087 A JP 7398087A JP 2626975 B2 JP2626975 B2 JP 2626975B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は低融点油性物質を含有する錠剤に関する。詳
しくは本発明は低融点油性物質にケイ酸カルシウムを配
合して成る高含量の低融点油性物質を含有する錠剤に関
する。
しくは本発明は低融点油性物質にケイ酸カルシウムを配
合して成る高含量の低融点油性物質を含有する錠剤に関
する。
発明の背景 従来ビタミンEやビタミンEニコチン酸エステルのよ
うな油性薬物及びメンフエゴールや生薬エキスなどの低
融点薬物を含有する固形剤の製造に当たっては、軽質無
水ケイ酸などに該薬物を吸着させていた。
うな油性薬物及びメンフエゴールや生薬エキスなどの低
融点薬物を含有する固形剤の製造に当たっては、軽質無
水ケイ酸などに該薬物を吸着させていた。
このような方法の欠点は例えば錠剤の場合に打錠時に
スティッキング(sticking)や、キャッピング(cappin
g)を生ずることがあり、また硬度不足のため実際の生
産上において欠けや割れの発生することがある。品質上
にも問題があった。そのため固形剤において大量の吸着
剤を使用しなければならず、したがって薬物の含量は極
めて少量に制限せざるを得なかった。
スティッキング(sticking)や、キャッピング(cappin
g)を生ずることがあり、また硬度不足のため実際の生
産上において欠けや割れの発生することがある。品質上
にも問題があった。そのため固形剤において大量の吸着
剤を使用しなければならず、したがって薬物の含量は極
めて少量に制限せざるを得なかった。
発明の開示 本発明者らは今回、吸着剤としてケイ酸カルシウムを
使用することにより上記のすべての問題が解決できるこ
とを見出した。すなわち低融点油性物質に対して30重量
%以上のケイ酸カルシウムを配合した場合にスティッキ
ングやキャッピングを起さず、十分な硬度を有する錠剤
が得られるのである。換言すれば、ケイ酸カルシウムを
使用した場合にケイ酸カルシウムに対して、その約3.3
倍までの薬物を含有させることができるのである。
使用することにより上記のすべての問題が解決できるこ
とを見出した。すなわち低融点油性物質に対して30重量
%以上のケイ酸カルシウムを配合した場合にスティッキ
ングやキャッピングを起さず、十分な硬度を有する錠剤
が得られるのである。換言すれば、ケイ酸カルシウムを
使用した場合にケイ酸カルシウムに対して、その約3.3
倍までの薬物を含有させることができるのである。
本発明において使用されるケイ酸カルシウムは、見掛
比重0.08〜0.12を有し、嵩及び吸液量の大きいものであ
り、特に好ましいケイ酸カルシウムは化学式: 2CaO・3SiO2・mSiO2・nH2O (式中、1<m<2,2<n<3である。)で示されるジ
ャイロライト型特殊ケイ酸カルシウムであり、徳山曹達
株式会社から「フローライトR」の商品名で市販されて
いるものである。このフローライトRは粉体であり、嵩
が大きく成形性が良好である。また安全性については日
本薬局方外医薬品コード4600及び汎用化粧品原料1−50
に収載されており、米国薬局方(NF−XVI)のケイ酸カ
ルシウムの規格値にも適合する。
比重0.08〜0.12を有し、嵩及び吸液量の大きいものであ
り、特に好ましいケイ酸カルシウムは化学式: 2CaO・3SiO2・mSiO2・nH2O (式中、1<m<2,2<n<3である。)で示されるジ
ャイロライト型特殊ケイ酸カルシウムであり、徳山曹達
株式会社から「フローライトR」の商品名で市販されて
いるものである。このフローライトRは粉体であり、嵩
が大きく成形性が良好である。また安全性については日
本薬局方外医薬品コード4600及び汎用化粧品原料1−50
に収載されており、米国薬局方(NF−XVI)のケイ酸カ
ルシウムの規格値にも適合する。
本発明の低融点油性物質としては、例えばd−α−ト
コフエロール、dl−α−トコフエロール、d−α−酢酸
トコフエロール、dl−α−酢酸トコフエロール、dl−α
−ニコチン酸トコフエロール、ビタミンAパルミテー
ト、フイトナジオン、メナテトレノン、ユビデカレノ
ン、メンフエゴール、テプレノンならびにカノコソー軟
エキス、トウキ軟エキス及びセンキユー軟エキスのよう
な生薬軟エキスなどがある。
コフエロール、dl−α−トコフエロール、d−α−酢酸
トコフエロール、dl−α−酢酸トコフエロール、dl−α
−ニコチン酸トコフエロール、ビタミンAパルミテー
ト、フイトナジオン、メナテトレノン、ユビデカレノ
ン、メンフエゴール、テプレノンならびにカノコソー軟
エキス、トウキ軟エキス及びセンキユー軟エキスのよう
な生薬軟エキスなどがある。
次に、実施例を掲げて本発明を更に具体的に説明す
る。
る。
実施例 1 ヘンシエルミキサーFM−25[(株)三井三池製作所
製]にフローライトR360gを入れ、混合しながら酢酸dl
−α−トコフエロール360gを添加し、フローライトRに
吸着させた。その後メチルセルロース36gを添加し、常
法にしたがい造粒、乾燥、整粒を行い酢酸dl−α−トコ
フエロールの吸着顆粒を得た。
製]にフローライトR360gを入れ、混合しながら酢酸dl
−α−トコフエロール360gを添加し、フローライトRに
吸着させた。その後メチルセルロース36gを添加し、常
法にしたがい造粒、乾燥、整粒を行い酢酸dl−α−トコ
フエロールの吸着顆粒を得た。
この顆粒100部に噴霧乳糖90部、タルク10部を添加し
て混合し、打錠用粉末を得た。これをロータリー型打錠
機で1錠200mgとなるように製錠した。
て混合し、打錠用粉末を得た。これをロータリー型打錠
機で1錠200mgとなるように製錠した。
実施例 2 フローライトRを540gにした点を除いて、実施例1の
手順をくり返した。
手順をくり返した。
実施例 3 フローライトRが240gであった点を除いて実施例1の
手順をくり返した。
手順をくり返した。
実施例 4 フローライトRが144gであった点を除いて実施例1の
手順をくり返した。
手順をくり返した。
対照例 A フローライトRの代りに無水ケイ酸、沈降製、サイロ
ード244(商品名)360gを使用した点を除いて実施例1
の手順をくり返した。
ード244(商品名)360gを使用した点を除いて実施例1
の手順をくり返した。
対照例 B フローライトRの代わりに無水ケイ酸水加物〔カープ
レックス(商品名)〕360gを使用した点を除いて実施例
1の手順をくり返した。
レックス(商品名)〕360gを使用した点を除いて実施例
1の手順をくり返した。
上記のようにして製造した錠剤について、打錠障害発
生の有無を下表に総括して示す。
生の有無を下表に総括して示す。
実施例1並びに対照例A及びBにおいて得られた錠剤
の硬度(木屋式硬度計による)と打錠圧との関係を図面
に示す。ケイ酸カルシウムの使用によりすぐれた硬度が
得られることがわかる。
の硬度(木屋式硬度計による)と打錠圧との関係を図面
に示す。ケイ酸カルシウムの使用によりすぐれた硬度が
得られることがわかる。
実施例 5 dl−α−酢酸トコフエロール500gとフローライトR150
gとをヘンシエルミキサーFM25〔(株)三井三池製作所
製〕で10分間混合し、更に適量の水を加えて細粒状にな
るまで混合した。
gとをヘンシエルミキサーFM25〔(株)三井三池製作所
製〕で10分間混合し、更に適量の水を加えて細粒状にな
るまで混合した。
このものを常法にしたがって乾燥後篩分して32メッシ
ュから150メッシュまでの間の乾燥物を得た。このもの
は日本薬局方の細粒剤規格に適合する粒度分布であっ
た。
ュから150メッシュまでの間の乾燥物を得た。このもの
は日本薬局方の細粒剤規格に適合する粒度分布であっ
た。
実施例 6 実施例1で得た錠剤1000gを常法のパン・コーティン
グ法により下記糖衣液を用いて1錠360mgになるまで糖
衣を行い、カルナウバロウにより艶出しを行って糖衣錠
1800gを得た。
グ法により下記糖衣液を用いて1錠360mgになるまで糖
衣を行い、カルナウバロウにより艶出しを行って糖衣錠
1800gを得た。
糖衣液処方 白糖 600部 タルク 80部 アラビアゴム末 20部精製水 300部 計 1000部 実施例 7 実施例1で得た錠剤300gをハイコーター・ミニ
〔(株)フロイント製〕を用いて、下記フィルム液によ
りフィルムコーティング操作を1錠210mgになるまで行
い、フィルム錠を得た。
〔(株)フロイント製〕を用いて、下記フィルム液によ
りフィルムコーティング操作を1錠210mgになるまで行
い、フィルム錠を得た。
フィルム液処方 ヒドロキシプロピルメチルセルロース (信越化学製、商品名TC−5R) 75部 ポリエチレングリコール6000 25部 エチルアルコール 500部精製水 400部 計 1000部 実施例 8 dl−α−ニコチン酸トコフエロール(融点45℃:常温
では固体)を約80℃で過温して液状化し、その500gとフ
ローライトR300mgとをヘンシェルミキサーFM−25
〔(株)三井三池製作所製〕で10分間混合し、後は実施
例5と同様に操作して日本薬局方の細粒剤規格に適合す
る細粒剤を得た。
では固体)を約80℃で過温して液状化し、その500gとフ
ローライトR300mgとをヘンシェルミキサーFM−25
〔(株)三井三池製作所製〕で10分間混合し、後は実施
例5と同様に操作して日本薬局方の細粒剤規格に適合す
る細粒剤を得た。
図面は実施例1ならびに対照例A及びBにおいて得られ
た錠剤の硬度と打錠圧力との関係を示すグラフ図であ
る。
た錠剤の硬度と打錠圧力との関係を示すグラフ図であ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】低融点油性物質を、低融点油性物質に対し
て30重量%以上のケイ酸カルシウムに吸着後、打錠して
成る錠剤。 - 【請求項2】低融点油性物質が融点60℃以下を有するも
のである特許請求の範囲第1項記載の錠剤。 - 【請求項3】低融点油性物質が油性薬物である特許請求
の範囲第1項記載の錠剤。 - 【請求項4】油性薬物がビタミンE関連薬物である特許
請求の範囲第3項記載の錠剤。 - 【請求項5】ビタミンE関連物質がビタミンE、ビタミ
ンE酢酸エステル又はビタミンEニコチン酸エステルで
ある特許請求の範囲第4項記載の錠剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62073980A JP2626975B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 低融点油性物質含有錠剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62073980A JP2626975B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 低融点油性物質含有錠剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63243034A JPS63243034A (ja) | 1988-10-07 |
JP2626975B2 true JP2626975B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=13533757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62073980A Expired - Lifetime JP2626975B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 低融点油性物質含有錠剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626975B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11178895A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-06 | Nippon Kayaku Co Ltd | 錠剤製造における打錠障害の防止方法及び錠剤の製造方法 |
JPH11302157A (ja) * | 1998-04-17 | 1999-11-02 | Eisai Co Ltd | 口腔内速崩壊性錠剤 |
JP4750242B2 (ja) * | 2000-04-14 | 2011-08-17 | 木村産業株式会社 | 造粒物および錠剤の製造方法 |
US8906411B2 (en) * | 2005-12-07 | 2014-12-09 | Takeda Nycomed As | Pre-compacted calcium-containing compositions |
US20100285157A1 (en) * | 2006-02-20 | 2010-11-11 | Asahi Breweries, Ltd | Granules, tablets and method of producing the same |
JP5249568B2 (ja) * | 2007-12-06 | 2013-07-31 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 成形用粉末、およびこれを用いた圧縮成形組成物、ならびに成形用粉末の製造方法 |
JP5585920B2 (ja) * | 2010-12-27 | 2014-09-10 | 富田製薬株式会社 | 粒子状製剤 |
KR20210082557A (ko) | 2013-12-27 | 2021-07-05 | 추가이 세이야쿠 가부시키가이샤 | 토포글리플로진을 함유하는 고형 제제 및 그 제조 방법 |
TWI799599B (zh) * | 2019-06-06 | 2023-04-21 | 華納國際生物科技股份有限公司 | 醫藥或保健品自乳化固體分散組成物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2858215A (en) | 1956-07-02 | 1958-10-28 | Barnett Lab Inc | Process of preparing vitamin oils in particle form |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5711911A (en) * | 1980-06-25 | 1982-01-21 | Tsumura Juntendo Inc | Preparation of herb medicine tablet |
JPS58213073A (ja) * | 1982-06-07 | 1983-12-10 | Masatoshi Yamada | 油状物質の固形化法 |
-
1987
- 1987-03-30 JP JP62073980A patent/JP2626975B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2858215A (en) | 1956-07-02 | 1958-10-28 | Barnett Lab Inc | Process of preparing vitamin oils in particle form |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63243034A (ja) | 1988-10-07 |
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Legal Events
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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