JP2624949B2 - スタブシャフトの製造方法 - Google Patents

スタブシャフトの製造方法

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JP2624949B2
JP2624949B2 JP1056195A JP1056195A JP2624949B2 JP 2624949 B2 JP2624949 B2 JP 2624949B2 JP 1056195 A JP1056195 A JP 1056195A JP 1056195 A JP1056195 A JP 1056195A JP 2624949 B2 JP2624949 B2 JP 2624949B2
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義夫 関口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の車輌において、
パワーステアリング装置を具備する操向装置にステアリ
ングホイールの操向力を伝達するスタブシャフトの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、ステアリングホイールの操向力
(回転力)を操向装置に伝達するスタブシャフトの一般
的な形状を、図1(g)を参照して説明する。このスタ
ブシャフト1の一端には、ステアリングホイールに回り
止め連結されるスプライン2(又はセレーション)が形
成され、他端には異形部3が形成されている。さらに、
スタブシャフト1の外周における異形部3の近傍には、
複数の袋溝4が形成されている。このようなスタブシャ
フト1の中心には後述する通孔が形成され、この通孔に
は、図示しないが車輌の操向装置のラックに噛合される
ギヤを有する回転軸に操向力を伝達するトーションバー
が挿通される。また、スタブシャフト1の袋溝4が形成
された部分は、図示しないパワーステアリング装置の油
圧回路の構成部材となる円筒形の部材に嵌合される。
【0003】したがって、スタブシャフト1を回転させ
ると、その回転による操向力がトーションバーを介して
操向装置の回転軸に伝達されるとともに、袋溝4の位置
が回転方向に変るためにパワーステアリング装置の油圧
回路が切り替わる。また、スタブシャフト1の操向力を
伝達するトーションバーの捩じり角が一定の角度を越え
ると、トーションバーが破損し、運転者の意志に関係な
くステアリングホイールの操向力が操向装置に伝達され
なくなる危険があるため、異形部3は回転軸に対して回
転方向に所定の遊びをもって係合するように形成されて
いる。すなわち、トーションバーが一定の角度以上に捩
じれた場合には、異形部3から回転軸に操向力を伝達す
ることにより、安全性を確保する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】油圧回路を切り替える
ためには、スタブシャフト1の外周に軸方向の長さが一
定の袋溝4を複数本形成する必要がある。これらの袋溝
4は一端がスタブシャフト1の端面まで突き抜けている
と、その袋溝4の端部からパワーステアリング装置を駆
動する作動油が洩れてしまう。そこで、一端がスタブシ
ャフト1の端部に達しない長さの袋溝4はフライス盤等
により切削加工することを強いられている。しかしなが
ら、一本の袋溝4を切削加工する度に、次の袋溝4を切
削するためにスタブシャフト1を所定角度回転させて切
削位置を割り出さなければならず、しかも、切削加工に
要する時間が非常に長くなり、極めて非能率的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
シャフト本体形成工程において、車輌の操向装置のラッ
クに噛合されるギヤを有する回転軸に操向力を伝達する
トーションバーが挿通される通孔を中心に有してステア
リングホイールに連結されるシャフト本体を形成し、溝
加工工程において、内面に複数の突部が形成されたダイ
に前記シャフト本体を圧入することにより、前記シャフ
ト本体の端部に前記回転軸に係合される異形部を形成す
るとともに、このときに前記異形部に近接する複数の溝
を同時に塑性加工し、袋溝成形工程において、前記シャ
フト本体の外周の一部に前記溝と前記異形部とを仕切る
環状の膨出部を塑性加工により膨出させ、前記膨出部に
より前記溝の端部を閉じてこれらの溝をパワーステアリ
ング装置の油圧回路に接続する独立した袋溝として形成
し、切削加工工程において、前記膨出部を切削により除
去するようにした。
【0006】請求項2記載の発明は、袋溝成形加工工程
において、シャフト本体に成形された溝と異形部との境
界部を加熱した後に膨出部を塑性加工により膨出させる
ようにした。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、袋溝として仕上
げる前の複数の溝を、異形部とともに塑性加工により一
度に形成することが可能である。また、塑性加工により
形成した溝は一端が開放された形状となるが、これらの
溝の端部は袋溝成形工程において塑性加工された膨出部
により閉塞することが可能である。したがって、シャフ
ト本体の回転方向の位置を割り出すことなく、また、切
削時間が長くなる切削加工に依存することなく複数の袋
溝を容易に加工することが可能である。
【0008】請求項2記載の発明によれば、小さな力で
膨出部を容易に成形することが可能となる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図7に基づい
て説明する。始めに、本発明のスタブシャフトの製造方
法の概略を図1及び図2に基づいて説明し、各工程にお
ける詳細な加工方法は後で詳述する。本実施例におい
て、車輌の操向装置のラックに噛合されるギヤを有する
回転軸に操向力を伝達するトーションバーが挿通される
通孔を中心に有して車輌のステアリングホイールに連結
されるシャフト本体を形成するシャフト本体形成工程
は、図2に示すように、素材加工工程と、扱き工程と、
押出加工工程とよりなり、その後に、本発明の特長とな
る溝加工工程と、袋溝成形工程と、切削加工工程とが続
く工程編成である。
【0010】前記素材加工工程においては、図1(a)
に示すように、中心に通孔5を有する円筒形の素材6を
加工する。この加工は、切削加工又は冷間鍛造等により
行う。切削加工の場合は、例えば鋼材を旋盤により切断
し、ドリルにより通孔5を形成する。冷間鍛造の場合
は、例えば円板型のブランクをプレスにより塑性加工す
る方法がある。続いて、前記扱き工程において、前記素
材6を軸方向に扱いて延ばし、図1(b)に示すよう
に、細長い中空軸7として加工し、さらに、前記押出加
工工程において、図1(c)に示すように、中空軸7の
一端に小径部8を有するシャフト本体9を形成する。
【0011】前記溝加工工程においては、図1(d)
(e)に示すように、前記シャフト本体9の小径部8の
外周にスプライン2(又はセレーション)を形成し、こ
のスプライン2側の通孔5の端面に面取加工としての斜
面11を形成し、シャフト本体9の外周に複数の溝12
とスプライン2とは反対が端部に抜ける異形部3とを形
成する。本実施例においては、溝12の延長部分を異形
部3とする構造であるため、溝12と異形部3とは同時
に形成される。
【0012】前記袋溝成形工程においては、図1(f)
に示すように、前記シャフト本体9を軸方向に圧縮する
ことにより、シャフト本体9の外周の一部に前記溝12
と前記異形部3とを仕切る環状の膨出部14を塑性加工
により膨出させ、この膨出部14により各溝12の一端
を閉じ、各溝12をパワーステアリング装置の油圧回路
に接続する独立した袋溝4として形成する。
【0013】前記切削加工工程では、前記シャフト本体
9を旋盤等の切削装置にシャフト本体9を一回取り付け
た後は、シャフト本体9を回転させてその外周にバイト
等のツールを当てるだけの作業で、全周に渡り膨出部1
4を容易に且つ短時間に除去することができる。この切
削加工工程では、必要に応じて他の外周部分を切削して
仕上げる。本実施例では、パワーステアリングの油圧回
路を構成する部品との嵌合のために、複数の環状溝15
〜18、嵌合部19,20等の切削加工や、ステアリン
グホイールを嵌合するためにスプライン2の端部の面取
21加工等も、切削加工工程において行う。
【0014】次に、前記シャフト本体成形工程の内の前
記扱き工程及び押出加工工程、前記溝加工工程、前記袋
成形工程における具体的な作業手順の詳細について説明
する。扱き工程においては、図3及び図4に示すよう
に、大径の中空穴22と、小径の中空穴23と、これら
の中空穴22,23の境界部のテーパー面24とを有す
るダイ25をプレス(図示せず)のベッドに固定し、中
心にインサートパンチ26を有するパンチ27をプレス
のラムに固定する。
【0015】そして、図3(a)に示すように、大径の
中空穴22に前記素材6を挿入し、図3(b)に示すよ
うに、上方からパンチ27を下降させて素材6を圧縮す
ると、素材6がテーパー面24により絞られながら小径
の中空穴23に圧入される。この場合、パンチ27がテ
ーパー面24に干渉しないようにラムのストロークが定
められているため、素材6の上部が大径の中空穴22に
残る。したがって、図3(b)に示す状態から一旦パン
チ27をダイ25の上方に上昇させ、図4(a)に示す
ように、次の素材6を上部の中空穴22に挿入し、図4
(b)に示すようにパンチ27を下降させる。これによ
り、上部の素材6はパンチ27により圧縮され、テーパ
ー面24により絞られながら小径の中空穴23に圧入さ
れ、このときに下方の素材6を圧縮する。これにより、
下方の素材6が小径の中空穴22内を通過してダイ25
の下方に落下する。この落下物は図1(b)に示す中空
軸7である。この場合、中空軸7の通孔5の内径はイン
サートパンチ26により定められ、外径は中空穴23に
より定められる。
【0016】前記押出加工工程においては、図5に示す
ように、大径の中空穴28と、小径の中空穴29と、こ
れらの中空穴28,29の境界部のテーパー面30とを
有するダイ31をプレスのベッドに固定し、下部に小径
部32が形成されたインサートパンチ33を有するスト
リッパ34をプレスのラムに固定する。なお、ダイ31
の中空穴29にはノックアウト35が昇降自在に設けら
れている。
【0017】そして、図5(a)に示すように、ダイ3
1の中空穴28に中空軸7を挿入し、図5(b)に示す
ように、ストリッパ34をインサートパンチ33ととも
に下降させて中空軸7を圧縮すると、中空軸7の下部の
一部がテーパー面30により絞られながら小径の中空穴
29に圧入され、この過程でシャフト本体9が形成され
る。この後に、ストリッパ34をインサートパンチ33
とともに上昇させ、ノックアウト35を上昇させること
により、シャフト本体9がダイ31の上方に放出され
る。すなわち、図1(c)に示すように、シャフト本体
9の一端には、ダイ31の小径の中空穴29により外径
が定められた小径部8が形成され、通孔5の一端には内
径がインサートパンチ33の小径部32によって定めら
れた細孔部10が形成される。また、小径部8の付け根
には、ダイ31のテーパー面30により絞られたテーパ
ー面13が残る。
【0018】前記溝加工工程においては、図6に示すよ
うに、中空穴36の下部の内周面に複数の突部37がス
プライン状に形成され、また、中空穴36の下部に昇降
自在に嵌合されたノックアウト38の中心から細長いカ
ウンタパンチ39を突出させたダイ40をプレスのベッ
ドに固定し、下端が円錐形をした面取パンチ41を中心
に有し下部内周面に複数の突部42がスプライン状に配
列されたパンチ43をプレスのラムに固定する。
【0019】そして、図6(a)に示すように、小径部
8を上にしてシャフト本体9をダイ40の中空穴36に
挿入し、図6(b)に示すようにパンチ43を面取パン
チ41とともに下降させると、シャフト本体9が下方に
圧縮され、ダイ40の突部37を通過する過程で、前述
した溝12及びこれらの溝12の延長部分となる異形部
3が突部37により形成される。このときに、シャフト
本体9の小径部8の外周にパンチ42によってスプライ
ン2が形成されるとともに、通孔5の端部に面取パンチ
41の下端によって斜面11が形成される。また、小径
部8の付け根に残るテーパー面13もパンチ43の下端
により圧縮されて軸方向と直交する面として修正され
る。(図1(d)参照)。そして、パンチ43を面取パ
ンチ41とともに上昇させ、ノックアウト38を上昇さ
せることにより、シャフト本体9がダイ40の上方に放
出される。
【0020】前記袋溝成形工程においては、中空穴44
の下部に筒状のノックアウト45が昇降自在に嵌合さ
れ、上部にリング状のパンチガイド46が固定されたダ
イ47をプレスのベースに装着し、パンチガイド46に
より周囲が案内されるパンチ48をプレスのラムに装着
する。このパンチ48は、それぞれ相対的に軸方向に変
位し得るパンチスリーブ49とインサートパンチ50と
を有する。
【0021】そして、パンチ48を上昇させた状態で、
図7(a)に示すように、ダイ47の中空穴44にシャ
フト本体9を挿入する。この場合、シャフト本体9のス
プライン2が形成された小径部8がノックアウト45の
内周に挿入される。この状態で、図7(b)に示すよう
に、パンチ48をパンチスリーブ49及びインサートパ
ンチ50とともに下降させると、パンチスリーブ49及
びインサートパンチ50とノックアウト45の上端との
間でシャフト本体9が軸方向に圧縮され、パンチ48が
パンチガイド46に案内されてダイ47の上面に対して
所定の隙間51を開ける位置まで下がる。これにより、
シャフト本体9の外周の一部に前記溝12と前記異形部
3とを仕切る環状の膨出部14が塑性加工により膨出さ
れる。この膨出部14の幅は隙間51により定められ
る。また、この膨出部14は、シャフト本体9の一部を
高周波加熱する等の方法により加熱することにより、小
さな力で容易に形成されるが、冷間鍛造による方法も可
能である。
【0022】このようにして形成された膨出部14によ
り前記溝12の下端が閉じられるため、各溝12がパワ
ーステアリング装置の油圧回路に接続される独立した袋
溝4として形成される。このとき、シャフト本体9の中
間部における外径はダイ47の中空穴44により正確に
維持され、上部の外径はパンチ48の内径により正確に
維持され、通孔5はインサートパンチ50により正確に
維持される。さらに、インサートパンチ50の中間部に
はテーパー状の段部52が形成されているため、通孔5
の異形部3側の端部には段部52との当接により面取と
しての斜面53が形成される。このように加工されたシ
ャフト本体9は、パンチ48をパンチスリーブ49及び
インサートパンチ50とともに上昇させ、ノックアウト
45を上昇させることにより、ダイ47の上方に放出さ
れる。
【0023】そして、この袋溝成形工程の後に、切削加
工工程において、前述したように切削加工を施すことに
より、図1(g)に示すようなスタブシャフト1が完成
する。
【0024】以上のように、袋溝4として仕上げる前の
複数の溝12を、異形部3とともに塑性加工により一度
に形成することができるため、製造工数を少なくして生
産性を高めることができる。
【0025】なお、スタブシャフト1の一端に形成され
たスプライン2にはステアリングホイール(図示せず)
が嵌合されるが、このスプライン2及び通孔5の面取加
工としての斜面11を、溝加工工程において溝12及び
異形部3とともに同時に形成することができるため、製
造工程をさらに少なくすることができる。しかし、スプ
ライン2や斜面11を形成する工程は、溝12及び異形
部3を形成する工程とは分けてもよいものである。ま
た、スタブシャフト1とステアリングホイールとは、互
いに回り止めして連結されればよいので、スプライン嵌
合やセレーション嵌合による連結に限られるものではな
い。
【0026】さらに、前記実施例においては、袋溝4を
形成する前の複数の溝12をシャフト本体9の端部まで
延ばすことにより異形部3を形成したが、シャフト本体
9の溝12が形成された部分の断面の投影面積内に異形
部を形成する条件を満すことにより、図6において、シ
ャフト本体9をダイ40の中空穴36の上方に抜くこと
が可能であるため、シャフト本体9の溝12の部分とは
異なる断面をもつ異形部を形成してもよい。
【0027】その一例を図8ないし図10に基づいて説
明する。前記実施例と同一部分については同一符号を用
い説明も省略する。本実施例における溝加工工程におい
ては、中空穴36の下部内周にスプライン状に配列され
た複数の突部37と六個の突部54とを形成したダイ4
0を用いる。これらの突部54は突部37の内接円より
も内方において六角形を形成するように配列されてい
る。
【0028】したがって、図8に示すように、シャフト
本体9をその小径部8とは反対側の端部からダイ40の
中空穴36に挿入し、パンチ43を下降させてシャフト
本体9を下方に押圧することにより、シャフト本体9の
外周には、突部37により塑性変形された複数の溝12
と、突部54により塑性変形された断面が六角形の異形
部55(図10参照)とが形成される。
【0029】この状態では、溝12の端部が六角形の異
形部55の一端で開放されるため、袋溝成形工程におい
て、図9に示すように、シャフト本体9を小径部8側か
らダイ47の中空穴44に挿入し、前記実施例のように
パンチ48をパンチスリーブ49及びインサートパンチ
50とともに下降させ、溝12と異形部55とを仕切る
環状の膨出部膨出部14を形成し、前記実施例と同様に
その膨出部14を切削加工工程において切削することに
より、図10に示すように、溝12の一端を閉じた袋溝
4と六角形の異形部55とを分離状態で形成することが
できる。
【0030】このような考えの下に、幾つかの異形部の
変形例を図11に示す。図11(a)は四角形の異形部
56、(b)は円の一部を平行に切り欠いた形状の異形
部57、(c)は袋溝12の数よりも少ない突部を放射
状に突出させた形状の異形部58、(d)は円の一部を
両側から曲線をもって切り欠いた形状の異形部59、
(e)は二つの楕円を互いにラップさせた形状の係止部
である。その他に、異形部の断面形状は、操向装置の回
転軸に回転力を伝達するために少なくとも円以外の断面
形状をもつものであればよいものである。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、溝加工工程にお
いて、内面に複数の突部が形成されたダイにシャフト本
体を圧入することにより、前記シャフト本体の端部に前
記回転軸に係合される異形部を形成するとともに、この
ときに前記異形部に近接する複数の溝を同時に塑性加工
し、袋溝成形工程において、前記シャフト本体の外周の
一部に前記溝と前記異形部とを仕切る環状の膨出部を塑
性加工により膨出させ、前記膨出部により前記溝の端部
を閉じてこれらの溝をパワーステアリング装置の油圧回
路に接続する独立した袋溝として形成し、切削加工工程
において、前記膨出部を切削により除去するようにした
ので、袋溝として仕上げる前の複数の溝を、異形部とと
もに塑性加工により一度に且つ短時間のうちに形成する
ことが可能である。また、袋溝を切削加工する場合のよ
うにシャフト本体の回転方向の位置を割り出す必要がな
いため、製造工数を少なくして生産性を高めることがで
きる。
【0032】請求項2記載の発明は、袋溝成形加工工程
において、シャフト本体に成形された溝と異形部との境
界部を加熱した後に膨出部を塑性加工により膨出するよ
うにしたので、小さな力で膨出部を容易に成形すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるスタブシャフトの製
造過程を示すもので、(a)は素材の縦断側面図、
(b)は素材を延ばして形成した中空軸の縦断側面図、
(c)は中空軸の一端に小径部を形成したシャフト本体
の一部を断面にした側面図、(d)は一部を断面にして
シャフト本体に溝と異例部とスプラインとを形成した状
態を示す側面図、(e)はシャフト本体を軸方向より見
た正面図、(f)は一部を断面にしてシャフト本体に膨
出部を形成した状態を示す側面図、(g)は完成したス
タブシャフトの側面図である。
【図2】スタブシャフトの製造工程を示す製造工程図で
ある。
【図3】扱き工程における前半の様子を示す縦断側面図
である。
【図4】扱き工程における後半の様子を示す縦断側面図
である。
【図5】押出加工工程における様子を示す縦断側面図で
ある。
【図6】溝加工工程における様子を示す縦断側面図であ
る。
【図7】袋溝成形工程における様子を示す縦断側面図で
ある。
【図8】他の実施例を示すもので、溝加工工程を示す縦
断側面図である。
【図9】その袋溝成形工程を示す縦断側面図である。
【図10】完成されたスタブシャフトを示すもので、
(a)は側面図、(b)は軸方向より見た正面図であ
る。
【図11】スタブシャフトを軸方向より見て異形部の変
形例を示す正面図である。
【符号の説明】
3 異形部 4 袋溝 5 通孔 9 シャフト本体 12 溝 37 突部 40 ダイ 54 突部 55〜60 異形部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の操向装置のラックに噛合されるギ
    ヤを有する回転軸に操向力を伝達するトーションバーが
    挿通される通孔を中心に有してステアリングホイールに
    連結されるシャフト本体を形成するシャフト本体形成工
    程と、 内面に複数の突部が形成されたダイに前記シャフト本体
    を圧入することにより、少なくとも前記シャフトの端部
    に配置されて前記回転軸に係合される異形部とこの異形
    部に近接する複数の溝とを前記ダイの前記突部によって
    同時に塑性加工する溝加工工程と、 前記シャフト本体を軸方向に圧縮することにより、前記
    シャフト本体の外周の一部に前記溝と前記異形部とを仕
    切る環状の膨出部を塑性加工により膨出させ、前記膨出
    部により前記溝の端部を閉じてこれらの溝をパワーステ
    アリング装置の油圧回路に接続する独立した袋溝として
    形成する袋溝成形工程と、 前記シャフト本体を回転させて少なくとも前記膨出部を
    切削する切削加工工程とよりなることを特徴とするスタ
    ブシャフトの製造方法。
  2. 【請求項2】 袋溝成形加工工程において、シャフト本
    体に成形された溝と異形部との境界部を加熱した後に膨
    出部を塑性加工により膨出させるようにしたことを特徴
    とする請求項1記載のスタブシャフトの製造方法。
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KR101249341B1 (ko) 2012-11-21 2013-04-09 임대규 드럼세탁기의 샤프트 및 그 제조방법
KR101326301B1 (ko) * 2007-04-03 2013-11-11 삼성전자주식회사 드럼세탁기용 회전축 및 드럼세탁기용 회전축 제조방법

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