JP2624714B2 - 培養装置の制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は培養装置に係り、特に温度を制御し、蒸気滅
菌を行なうのに好適な培養槽の制御方法に関するもので
ある。

〔従来の技術〕 従来の培養装置は、培養中の雑菌等の汚染防止から蒸
気滅菌温度を高くして過剰滅菌を実施している傾向があ
る。しかし最近の多種多様の培養においては、滅菌で培
地をいためず最終目的の培養成果が十分得られる培地に
適した温度での蒸気滅菌制御が求められている。なお、
この種の装置として関連するものに例えば特開昭57−58
880号が挙げられる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来技術は、雑菌等の汚染防止の点から蒸気滅菌
温度を高くして過剰滅菌の傾向があり、培地の変化防止
の点について配慮がされておらず、培地の栄養分を損な
うという問題があった。

本発明の目的は、培地が変性しない最適な温度で蒸気
滅菌する培養装置の制御方法を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕 上気目的は、培養槽内の温度を設定し、圧力を検出
し、予め飽和蒸気線図を記憶させた温度制御と圧力制御
器と圧力調節弁とを介して培養槽内の圧力を培地の最適
滅菌温度に制御することにより、達成される。

〔作用〕

温度制御器に培養槽内の温度を設定し、該設定温度を
温度制御器で滅菌温度に相当する圧力値に読みかえ、該
読みかえた圧力値と、圧力検出器により検出した槽内の
圧力値とを圧力制御器で比較し、圧力調節弁により滅菌
温度に相当する圧力に培養槽内の圧力を制御する。それ
によって培養槽内の温度は制御され、培地に適した蒸気
滅菌をすることができる。

〔実 施 例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。

図において、蒸気配管６により培養槽１内に飽和蒸気
を吹き込み培養槽１内の培地を滅菌する。培地の温度は
温度検出器２により検出された温度制御器７に信号が送
られ温度管理が行なわれる。温度制御器７では、設定さ
れた滅菌温度に相当する圧力を、予め記憶されている飽
和蒸気線図から読みとり圧力設定信号９により圧力制御
器８に圧力設定値として送られる。圧力信号９は滅菌温
度を設定時（変更時も含む）のみ連絡し、以降は一旦断
絡する機能としている。圧力制御器８では、排気配管５
に取り付けられた圧力検出器３の圧力値と圧力設定信号
９により送られて来た圧力設定値とを比較し、排気配管
５に取り付けられた圧力調節弁４により培養槽１内の圧
力を制御する。

本実施例によれば、滅菌温度を設定するだけで自動的
に設定された滅菌温度に相当する圧力に制御され、培地
に適した蒸気滅菌ができる効果がある。

〔発明の効果〕

本発明によれば、設定された滅菌温度に相当する圧力
に培養槽を制御できるので、培地を変性させず、栄養分
を損なわない蒸気漆菌ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の培養装置の系統図である。 １……培養槽、２……温度検出器、３……圧力検出器、
４……圧力調節弁、５……排気配管、６……蒸気配管、
７……温度制御器、８……圧力制御器、９……圧力設定
信号

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】温度制御器を介して滅菌温度を設定し、予
   め記憶させた温度制御器の飽和蒸気線図により、前記滅
   菌温度を圧力に読みかえて圧力制御器に連絡する工程
   と、培養槽内の圧力を検出し、該検出結果を前記圧力制
   御器に連絡する工程と、前記読みかえた圧力と培養槽内
   の圧力とを圧力制御器で比較し、滅菌温度に相当する圧
   力になるよう圧力調節弁を制御する工程とからなること
   を特徴とする培養装置の制御方法。