JP2624390B2 - 作物列検出装置 - Google Patents

作物列検出装置

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JP2624390B2
JP2624390B2 JP3095120A JP9512091A JP2624390B2 JP 2624390 B2 JP2624390 B2 JP 2624390B2 JP 3095120 A JP3095120 A JP 3095120A JP 9512091 A JP9512091 A JP 9512091A JP 2624390 B2 JP2624390 B2 JP 2624390B2
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正徳 藤原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未植側領域に隣接して
列状に並ぶ複数個の作物を含む所定範囲の圃場面を撮像
する撮像手段と、その撮像手段による撮像画像情報に基
づいて前記作物に対応する特定領域を抽出する特定領域
抽出手段と、上記特定領域抽出手段にて抽出された特定
領域の情報に基づいて、前記未植側領域と既植側領域と
の境界に対応する線分を求める演算手段とが設けられた
作物列検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記この種の作物列検出装置は、例え
ば、田植え機等のように、作物としての苗を株単位で設
定間隔毎に圃場に植え付ける際に、機体を機体進行方向
に並ぶ既植苗列に沿って自動走行させるための制御情報
を得るために、撮像画面での苗列に対応して抽出された
特定領域を結ぶ線分を直線や曲線に近似処理して前記制
御情報を求めていた。
【0003】この場合、処理される前記特定領域の情報
としては、撮像画面にある既植苗列すべてについての画
像情報を用いていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によって、機体位置に対する既植苗列の位置や方
向を検出する場合、画像画面に複数の苗列がある時に
は、検出精度確保の為に例えば検出角度の規制を行うに
しても、その限界角度の設定が難しく、正しく検出でき
ないことがあった。
【0005】具体的に述べると、限界角度を小さく設定
した場合、実際の機体進行方向と既植苗列の角度ずれが
小さくて前記限界角度内に収まっている時には角ずれを
正確に検出できるが、実際の角度ずれが限界角度より大
きくなっている時には、検出不能となることがあった。
また、逆に限界角度を大きく設定した場合には、角度ず
れの検出が不能になることはないが、複数苗列が画面内
にある状態では、隣接する2列の苗位置にまたがった線
分を苗列方向と誤って検出する可能性があり、正確に検
出されているという保証がなかった。
【0006】又、別の問題として、例えばハフ変換等を
利用して直線近似させる場合、あるいは、その他の変換
により曲線近似させる場合において、従来技術では変換
処理の対象となる画像情報量が多くなって、線分近似す
るための演算時間が長くなり、例えば求めた情報を、作
業車を作物列に沿って自動走行させるための操向制御情
報として用いる場合には、制御遅れが大きくなる不利が
ある。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、求める近似線分の検出精度を確
保し、同時に、その処理速度の向上をも実現することが
できる作物列検出装置ほ提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による作物列検出
装置の第1の特徴構成は、前記特定領域抽出手段より得
られた特定領域情報の中で、前記未植側領域に隣接する
特定領域を判別する判別手段が設けられ、前記演算手段
は、前記判別手段にて判別された特定領域の情報に基づ
いて前記線分を求めるように構成されている点にある。
本発明による作物列検出装置の第2の特徴構成は、前記
演算手段が、ハフ変換によって前記線分を求めるように
構成されている点にある。
【0009】
【作用】第1の特徴構成によれば、圃場面を撮像する撮
像手段による撮像画像情報から抽出処理して得られた、
作物列に対する特定領域情報の中で、未植側領域に隣接
する特定領域情報のみを判別し、この判別された情報を
使って未植側領域と既植側領域の境界に対応する線分を
求めるのである。
【0010】第2の特徴構成によれば、上記第1の特徴
構成による作用において、ハフ変換を用いて直線近似さ
せるものである。
【0011】
【発明の効果】従って、第1の特徴構成によれば、未植
側領域に隣接する苗列情報のみが変換処理の対象となる
ので、撮像画面に複数の苗列がある場合等でも苗列の位
置や方向を正しく検出できるようになり、同時に、演算
対象情報量の減少により演算時間の短縮化も実現でき、
自動走行時の操向制御情報として時間おくれなく有効に
活用できるものとなる。
【0012】第2の特徴構成によれば、第1の特徴構成
による検出精度の確保及び処理速度の向上という効果に
おいて、ハフ変換の有効性を一層高めるものとなる。即
ち、ハフ変換は、対象となる各画素について、これを通
る直線の極座標パラメータの度数加算を繰り返すもので
あるため、対象画素が少なくなれば処理時間も短くな
り、同時に、対象画素が未植側領域に隣接する1個の苗
列のみに抽出されているので、これから近似される直線
の検出精度も高いものとなるのである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を田植え機によって圃場に植え
付けられた苗列の位置を検出するための装置に適用した
場合の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図12及び図13に示すように、前輪1F
及び後輪1Rの何れをもステアリング操作自在に構成さ
れた機体Vの後方に、苗植え付け装置2が昇降自在に設
けられ、その苗植え付け装置2にて植え付けられた列状
に並ぶ複数個の作物としての複数個の既植苗Tを含む所
定範囲の圃場面を撮像する撮像手段としてのカラー式の
イメージセンサS1 が、前記機体Vの前方側に設けられ
ている。
【0015】そして、詳しくは後述するが、前記イメー
ジセンサS1 の撮像情報に基づいて、前記機体Vが機体
進行方向に並ぶ前記既植苗Tの列に沿って自動走行する
ように操向制御することになる。
【0016】前記イメージセンサS1 の取り付け構造に
ついて説明すれば、前記機体Vの横外側方に向かって突
出された支持部材4の先端部に、前記機体Vに対して機
体横外側方に隣接する既植苗列を斜め上方から撮像する
ように設けられている。つまり、前記機体Vが機体進行
方向に沿って並ぶ複数個の既植苗Tの列に対して適正に
沿っている状態において、未植側領域に隣接する既植苗
Tnに対応する線分Lが、前記イメージセンサS1 の撮
像視野の中央を前後方向に通る走行基準線分Lと一致す
る状態となるようにしてある。
【0017】そして、圃場の一端側から他端側に向かう
複数個の作業行程が、機体横幅方向に平行に並ぶ状態で
設定され、各作業行程では、前記イメージセンサS1
撮像情報に基づいて、前記既植苗列に沿って自動走行す
るように操向制御されることになる。但し、詳しくは後
述するが、前記イメージセンサS1 の撮像情報に基づい
て、一つの作業行程の終端部に達したか否かが判別さ
れ、終端部に達するに伴って、その作業行程に隣接する
次の作業行程の始端部に向けて180度方向転換する状
態で、自動的にターンさせることになる。
【0018】従って、前記機体Vは、一行程走行する毎
に、圃場に対する走行方向が反転して、機体Vに対する
既植苗Tの位置が、左右反転する状態となることから、
詳述はしないが、前記イメージセンサS1 は、機体Vの
左右夫々に各一個が設けられ、使用する側のセンサを一
行程毎に左右切り換えることになる。尚、図12では、
既植苗Tの位置が、機体Vの右側になるので、右側のイ
メージセンサS1 を使っている。
【0019】前記機体Vの構成について説明すれば、図
1に示すように、エンジンEの出力が変速装置5を介し
て前記前輪1F及び前記後輪1Rの夫々に伝達され、前
記変速装置5による変速操作状態が予め設定された設定
走行速度に対応する操作状態となるように、変速状態検
出用ポテンショメータR3 が設けられ、そして、その変
速状態検出用ポテンショメータR3 の検出情報に基づい
て、変速用電動モータ6を駆動するように構成されてい
る。
【0020】又、前記前輪1F及び前記後輪1Rは、夫
々油圧シリンダ7F,7Rによって各別にパワーステア
リング操作されるように構成され、車輪のステアリング
操作に連動するステアリング角検出用ポテンショメータ
1 ,R2 による検出ステアリング角が目標ステアリン
グ角となるように、前記油圧シリンダ7F,7Rを作動
させる電磁操作式の制御弁8F,8Rを駆動するように
構成されている。
【0021】従って、前記前輪1F及び前記後輪1Rを
同位相で且つ同角度に操向する平行ステアリング形式、
前記前輪1F及び前記後輪1Rを逆位相で且つ同角度に
操向する4輪ステアリング形式、及び、前記前輪1Fの
みを向き変更する2輪ステアリング形式の三種類のステ
アリング形式を選択使用できるようになっている。
【0022】但し、前記イメージセンサS1 の撮像情報
に基づいて自動的に操向操作する時には、前記2輪ステ
アリング形式を用いると共に、一つの作業行程を終了し
て次の作業行程に移動する時には、前記4輪ステアリン
グ形式や平行ステアリング形式を用いるようになってい
る。尚、図1中、S2は前記変速装置5の出力回転数に
基づいて走行距離を検出するための距離センサである。
【0023】次に、前記イメージセンサS1 の撮像情報
に基づいて、前記未植側苗列と既植側苗列との境界に対
応する線分Lを近似するための制御構成について説明す
る。
【0024】図1に示すように、前記イメージセンサS
1 は、三原色情報R,G,Bを各別に出力するように構
成され、そして、苗Tの色成分を含む緑色情報Gから苗
Tの色成分を含まない青色情報Bを減算して2値化する
ことにより、前記苗Tに対応する特定領域Taを抽出す
るように構成されている。
【0025】説明を加えれば、前記緑色情報Gから前記
青色情報Bをアナログ信号の状態で減算する減算器9、
その減算器9の出力を前記苗Tの色に対応して予め設定
された設定閾値に基づいて2値化して前記特定領域Ta
に対応する2値化情報を出力するコンパレータ10、そ
のコンパレータ10の出力信号を予め設定された画素密
度(32×32画素/1画面に設定してある)に対応し
た画像情報として記憶する画像メモリ11、及び、この
画像メモリ11に記憶された前記苗Tに対応する特定領
域情報のうち、未植側領域に隣接する特定領域Taを判
別し、これに基づいて前記特定領域Taを結ぶ線分Lを
直線や曲線に近似する情報を求めると共に、その情報に
基づいて走行制御するマイクロコンピュータ利用の制御
装置12の夫々が設けられている。
【0026】つまり、前記減算器9及び前記コンパレー
タ10が、作物としての前記苗Tの色に対応する特定領
域Taを抽出する特定領域抽出手段100に対応するこ
とになり、そして、前記制御装置12及び画像メモリ1
1を利用して、前記特定領域Taのうち、未植側領域に
隣接する特定領域Taを判別する判別手段102、及
び、この判別された特定領域Taを結ぶ線分Lを直線や
曲線に近似する情報を求める演算手段101の夫々が構
成されることになる。
【0027】次に、図2に示すフローチャートに基づい
て、前記制御装置12の動作を説明しながら、各部の構
成について詳述する。
【0028】前記機体Vが設定距離を走行する毎、又
は、設定時間毎に、前記イメージセンサS1 による撮像
処理が実行されて、前記特定領域抽出手段100によっ
て前記苗Tに対応する特定領域Taが抽出されることに
なる。
【0029】前記特定領域Taの抽出について説明を加
えれば、前記苗Tの色は緑色系であることから、圃場面
を撮像した三原色情報のうちの緑色情報Gに着目する
と、苗Tを撮像した画素に対応する値が圃場の泥面等の
他の部分を撮像した画素の値よりも大となる。但し、水
面では自然光がほぼ全反射するために、その反射光には
全ての色成分を含む状態となる。従って、水面を撮像し
た画素に対応する前記緑色情報Gの値は、前記苗Tを撮
像した画素と同様に、他の部分を撮像した画素の値より
も大となる。但し、前記苗Tは緑色系であり、且つ、泥
面は褐色系や灰色系であることから、その色成分に含ま
れる青色成分の値は低いものとなる。
【0030】つまり、圃場面を撮像した三原色情報のう
ちの青色情報Bに着目すると、水面からの反射光は全色
成分を含むことから水面を撮像した画素の値は大となる
が、前記苗Tや泥面を撮像した画素の値は小となる。
【0031】そこで、前記緑色情報Gから前記青色情報
Bを減算すると、前記苗Tに対応する画素の値のみが他
の部分を撮像した画素の値よりも大となり、その減算値
を設定閾値に基づいて2値化すると、前記苗Tのみに対
応した画像情報つまり前記特定領域Taに対応する情報
を抽出できるのである(図4(イ),(ロ)参照)。
尚、図では、5個の特定領域Ta1 〜Ta5 が抽出され
ている状態を示す。
【0032】次に、前記判別手段102によって前記画
像メモリ11の記憶情報に基づいて、前記複数個の既植
苗Tに対応する特定領域Ta1 〜Ta5 の情報のうち、
未植側領域に隣接する苗Tnに対応する特定領域を判別
する手段について説明する。
【0033】図5に示すように、前記図4(ロ)に対応
して画面内には、5個の特定領域Ta1 〜Ta5 があ
り、それぞれ複数の2値データ値“1”の画素から成っ
ており、これ以外の画素データは“0”である。図にお
いて、撮像画面の中心を通り画面左右方向に平行な座標
軸をx軸、画面の左端で画面上下方向に平行な座標軸を
y軸とする。又、一画面は32画素×32画素から構成
されている。
【0034】ここにおいて、未植側領域は既述のように
機体進行方向の左側つまりx軸のマイナス方向になって
いるので、y=16〜−16の座標値でx軸に平行な3
2本の各ラインで、画面の最も左側に位置する前記特定
領域Ta1 〜Ta5 に属する画素及びこの画素と近傍の
関係で連なって位置する画素を判定すれば、これが未植
側領域に隣接する既植苗Tの画素になる。近傍の関係と
しては、例えば、注目画素の上下左右に隣接する4画素
をとるもの(「4近傍」と称す)や、或いは注目画素の
斜め位置に隣接する4画素をも加えた8画素をとるもの
(「8近傍」と称す)があるが、いずれを用いてもよ
い。尚、実際の既植苗Tの植付け位置には、ばらつきが
あるので、上記の各ラインで最も左側に位置する画素を
判定するのみでは、図5のy=15のライン等のよう
に、未植側領域に隣接する苗Tnの右側の苗Tを判定す
る場合があるので、更に、画面左端よりの距離の違い
(例えば、y=15のラインではx=29、y=14の
ラインではx=12、y=13のラインではx=11、
……)を使って、y=15のラインのx=29の画素等
を除去する必要がある。
【0035】図6に示すものは、上記判別処理におい
て、8近傍として処理したもので、未植側領域に隣接す
る特定領域Taである、Ta1,Ta2,Ta3 に属する
画素が判別されて残っていることを示す。そして、これ
らTa1,Ta2,Ta3 に属する画素を結んだ線分L
を、演算手段101により直線あるいは曲線に近似計算
することになる。以下の実施例では、直線近似の変換手
段である、ハフ変換処理により、前記線分Lを直線とし
て算出するものを説明する(図2参照)。
【0036】ハフ変換について説明すれば図11に示す
ように、前記イメージセンサS1 の撮像視野の中心を通
るx軸を極座標系における基準線として、前記各特定領
域Ta1,Ta2,Ta3 の各画素を通る複数本の直線
を、下記(i)式に基づいて、前記x軸に対して0乃至
180度の範囲において予め複数段階に設定された傾き
θと、原点つまり撮像視野中心に対応する画面中央から
の距離ρとの組み合わせとして求めることになる。 ρ=y・sinθ+x・cosθ ……(i)
【0037】そして、一つの画素について、前記複数段
階に設定された傾きθの値が180度に達するまで、求
めた各直線の頻度を計数するための二次元ヒストグラム
を加算する処理を繰り返した後、前記特定領域Ta1
Ta2,Ta3 の各画素を通る複数種の直線の頻度を、
全画素毎に計数することになる。
【0038】前記特定領域Ta1,Ta2,Ta3 の各画
素に対する直線の頻度の計数が完了すると、前記二次元
ヒストグラムに加算された値から、最大頻度となる前記
傾きθと前記距離ρの組み合わせを求めることにより、
最大頻度となる一つの直線Lx (図11参照) を決定
し、その直線Lxを、前記イメージセンサS1 の撮像面
において前記未植側領域に隣接する既植苗Tnを結ぶ線
分Lを直線近似した情報として求めることになる。
【0039】次に、前記撮像面における直線Lxを、予
め実測した地表面での前記イメージセンサS1 の撮像視
野Aの形状と大きさの記憶情報と、前記最大頻度の直線
Lxが通る撮像面での画素の位置a,b,c(図9及び
図11参照) とに基づいて、地表面における直線Lの情
報に変換する。
【0040】すなわち、図9に示すように、前記撮像視
野Aの横幅方向中央を前後方向に通る走行基準線Laに
対する傾きψと、横幅方向での位置δとの値として設定
される地表面上における直線Lの情報に変換することに
なる。
【0041】説明を加えれば、前記未植側領域に隣接す
る既植苗Tnを結ぶ線分に対応する直線Lに交差する方
向となる前記撮像視野Aの前後位置(y=16及びy=
−16)での2辺の長さl1 ,l32、画面中央(x=1
6,y=0となる画素位置)における前記撮像視野Aの
横幅方向での長さl16、及び、前記前後2辺間の距離h
の夫々を予め実測して、前記制御装置12に記憶させて
おくことになる。
【0042】そして、前記撮像面における直線Lxが、
前記撮像視野Aの前後位置での2辺に対応するx軸に交
差する画素の位置a,b(y=16,y=−16となる
位置)のx座標の値X1,X32と、前記直線Lxが画面中
央を通るx軸に交差する画素位置cのx座標の値X16
を、上記(i)式を変形した下記(ii)式から求める。
【0043】
【数1】 但し、Yiは、夫々16,0,−16を代入することに
なる。
【0044】そして、上記(ii)式にて求められたx軸
での座標値に基づいて、下記(iii)式及び(iv)式か
ら、前記走行基準線Laに対する傾きψと、横幅方向で
の位置δとを求め、求めた傾きψと位置δとの値を、地
表面において前記既植苗列に対応する直線Lの位置情報
として算出することになる。
【0045】
【数2】
【0046】つまり、ハフ変換を利用して、前記判別手
段102によって判別された未植側領域に隣接する特定
領域Ta1,Ta2,Ta3 を結ぶ線分を直線Lとして近
似した情報を求める処理が、直線演算手段101に対応
することになる。
【0047】従って、前記機体Vを機体進行方向に並ぶ
既植苗Tの列に沿って自動走行させるための操向制御に
おいては、前記直線Lの前記走行基準線Laに対する傾
きψと横幅方向での位置δとを共に零に近づけるよう
に、2輪ステアリング形式で操向操作することになる。
【0048】尚、前記イメージセンサS1 の撮像情報に
基づいて、作業行程の終端部に達したか否かを判別させ
る場合には、図10に示すように、機体横幅方向に並ぶ
複数個の苗Tに対応する前記特定領域Taの画素の夫々
を機体横幅方向に結ぶ線分を直線近似することになり、
そして、その直線近似した直線L’の撮像視野Aの左右
両端部夫々での画面中央を機体横幅方向に通る基準線L
bに対する距離P1 ,P2 の値を、作業行程終端部まで
の距離に対応する位置情報として求めることになる。
【0049】つまり、作業行程終端部において機体横幅
方向に並ぶ既植苗Tの列は、前記x軸方向に向かう直線
として検出されることから、前記ハフ変換の処理におい
て最大頻度となる直線Lxが画面の左右両端部を通る位
置d,eに対応することになり、従って、作業行程終端
部の位置は、地表面における前記撮像視野Aの前後方向
中央を通る基準線Lbに対する左右両端部での距離
1 ,P2 の値に基づいて判別することができるのであ
る。
【0050】前記操向制御について説明すれば、前記直
線Lの前記走行基準線Laに対する傾きψと横幅方向で
の位置δ夫々の値、及び、前記前輪1Fの現在のステア
リング角φの値とから、下記(v)式に基づいて、前記
前輪1Fの目標操向角θfを設定し、そして、前記前輪
用のステアリング角検出用ポテンショメータR1 にて検
出される現在のステアリング角φが、目標操向角θfに
対して設定不感帯内に維持されるように、前記前輪用油
圧シリンダ7Fの制御弁8Fを駆動することになる。 θf=K1・δ+K2・ψ+K3 ・φ ……(v) 尚、K1,K2,K3 は、操向特性に応じて予め設定され
た定数である。
【0051】作業行程の終端部に達して次の作業行程の
始端部に向けてターンさせるためのターン制御について
説明すれば、前記距離センサS2 にて検出される走行距
離が、一つの作業行程の長さに対応して設定された設定
距離を超えるに伴って、前述の如く、前記撮像視野中央
を横幅方向に通る基準線Lbに対する前後方向での距離
1 ,P2 の夫々を求め、それらの値が予め設定した設
定値より小になるに伴って、作業行程終端部に達したと
判断させることになる。
【0052】そして、作業行程の終端部に達すると、前
記苗植え付け装置2による植え付け作業を中断して、前
記2輪ステアリング形式から前記4輪ステアリング形式
に切り換えると共に、設定時間の間、最大切り角に維持
することにより、次の作業行程側に180度方向転換さ
せ、次に、前記平行ステアリング形式に切り換えて、設
定時間の間、最大切り角に維持することにより、次の作
業行程に対する機体横幅方向での位置を修正させて、タ
ーンを終了することになる。尚、ターン終了後は、前記
2輪ステアリング形式に復帰させて、次の作業行程での
操向制御を再開することになる。
【0053】〔別実施例〕上記実施例では、圃場面を撮
像する撮像手段としてカラー式のイメージセンサS1
用いて、緑色情報Gから青色情報Bを減算して設定閾値
に基づいて2値化することにより、苗Tに対応する特定
領域Taを抽出するように構成した場合を例示したが、
例えば、三原色情報R,G,Bの全部を用いて、それら
の比が苗Tの色に対応する設定比率範囲となる領域を前
記特定領域Taとして抽出するようにしてもよく、ある
いは、前記撮像手段として白黒式のイメージセンサS1
を用いて、苗箇所と泥面等の他の箇所の明度信号を適当
な閾値設定に基づいて2値化することにより、簡便な装
置で特定領域を抽出するようにしてもよく、特定領域抽
出手段100の具体構成は、各種変更できる。
【0054】又、上記実施例では、既植苗Tに対応する
特定領域Taの情報から、判別された未植側領域に隣接
する特定領域Ta1,Ta2,Ta3 の画素を使って、線
分近似する場合において、最も未植側領域に近い画素と
近傍関係にある画素と近傍関係にある画素をも使ってい
たが、処理の簡素化、高速化のために、最も未植側領域
に近い画素、つまり図7に示すように、(y=14,x
=12),(y=13,x=11),(y=12,x=
10),(y=11,x=10),(y=10,x=1
3)等の画素のみを判別し、これらを結ぶ近似線分とし
て求めてもよい。
【0055】又、前記未植側領域に隣接する特定領域T
1,Ta2,Ta3 の画素を使って線分近似する別のや
り方として未植側領域に近い画素(上述の(y=14,
x=12),(y=13,x=11)等)と各yライン
で反対側に位置する画素(y=13,x=13),(y
=12,x=13),(y=11,x=12)等も合わ
せたもの(図8参照)、つまり各特定領域Ta1,T
2,Ta3 のx軸方向での左右端部の画素を使うこと
で処理の簡素化、高速化を図りながら近似される線分L
の判別精度を確保することができる。
【0056】又、未植側領域に隣接する特定領域T
1,Ta2,Ta3 の画素データから線分近似するもう
1つ別のやり方として、前記特定領域Taの画素データ
から、各特定領域Ta1,Ta2,Ta3 の画像上におけ
る位置を代表する代表点を抽出し、その代表点データを
使うものでも良く、このやり方により、近似される線分
Lの判別精度の確保及び処理速度の高速化を一層よく実
現することができる。
【0057】この場合のやり方は、前記画像メモリ11
の記憶情報に基づいて、前記複数個の苗Tに対応する特
定領域Taの夫々をラベリング処理して、それら各特定
領域Ta夫々の重心に位置する画素を、各特定領域Ta
を代表する代表点として求めることになる。
【0058】つまり、この各特定領域Ta夫々の重心に
位置する画素を求める処理が、代表点の抽出処理に対応
することになる。又、代表点の抽出処理の他のやり方と
して、前記特定領域Taを一画素分の大きさとなるまで
縮小して、その縮小された一画素の特定領域Taの画像
上における座標値を、特定領域Taを代表する一点の位
置情報として用いるようにしてもよい。
【0059】又、上記実施例では、ハフ変換を利用して
未植側領域に隣接する特定領域Taを結ぶ線分を直線近
似する情報を求めさせるようにした場合を例示したが、
例えば、最小二乗法等を用いて直線近似あるいは曲線近
似した情報を求めることもできるものであって、演算手
段101の具体構成は、各種変更できる(図3参照)。
【0060】又、上記実施例では、本発明を田植え機を
圃場に植え付けられた苗列に沿って自動走行させるため
の装置に適用し、そして、検出された作物列に対応する
近似線分の情報を、操向制御やターン制御のための制御
情報として利用するように構成した場合を例示したが、
本発明は各種の作物列に対応する近似線分の情報を検出
するための装置に適用できるものであって、作物の種類
や機体の走行系の構成等、各部の具体構成、並びに、検
出された作物列に対応する近似線分の情報の利用形態
は、各種変更できる。
【0061】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御構成のブロック図
【図2】制御作動のフローチャート
【図3】制御作動のフローチャート
【図4】画像処理の説明図
【図5】画像処理の説明図
【図6】画像処理の説明図
【図7】画像処理の説明図
【図8】画像処理の説明図
【図9】撮像視野における機体進行方向と近似直線の関
係を示す説明図
【図10】作業行程終端部での終端検出の説明図
【図11】ハフ変換の説明図
【図12】田植え機の概略平面図
【図13】同概略側面図
【符号の説明】
1 撮像手段 T 作物 Ta 特定領域 L 線分 100 特定領域抽出手段 101 演算手段 102 判別手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未植側領域に隣接して列状に並ぶ複数個
    の作物(T)を含む所定範囲の圃場面を撮像する撮像手
    段(S1)と、その撮像手段(S1)による撮像画像情報
    に基づいて前記作物(T)に対応する特定領域(Ta)
    を抽出する特定領域抽出手段(100)と、上記特定領
    域抽出手段(100)にて抽出された特定領域(Ta)
    の情報に基づいて、前記未植側領域と既植側領域との境
    界に対応する線分(L)を求める演算手段(101)と
    が設けられた作物列検出装置であって、前記特定領域抽
    出手段(100)より得られた特定領域情報の中で、前
    記未植側領域に隣接する特定領域(Ta)を判別する判
    別手段(102)が設けられ、前記演算手段(101)
    は、前記判別手段(102)にて判別された特定領域
    (Ta)の情報に基づいて前記線分(L)を求めるよう
    に構成されている作物列検出装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段(101)が、ハフ変換に
    よって前記線分(L)を求めるように構成されている請
    求項1記載の作物列検出装置。
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