JP2624351B2 - ホトマスクの製造方法 - Google Patents

ホトマスクの製造方法

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尚志 渡邉
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松下電子工業株式会社
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はホトリソグラフィで使用するためのホトマス
クの製造方法に関するものである。
従来の技術 素子が高密度化、高集積化するにつれてパターンの微
細化が求められている。この微細化を実現する方法とし
て、例えば特開昭62−50811、特開昭62−59296等に示さ
れるような露光光に位相差を与えるホトマスクを用いる
方法が知られている。この従来例で提案されているマス
クは、第5図に示すようにマスク基板1上に転写すべき
パターンの原画となる遮光部2を設け、さらに遮光部を
挟む両側の透明部の一方の上に露光光の位相を変化させ
る層3(以下位相シフト層とする)を設けている。ま
た、テクニカル ダイジェスト インターナショナル
エレクトロン デバイス ミーティング、ワシントン
ディー.シー1989年 57頁−60頁(Tech.Dig.Int.Elect
ron Device Meet.,Washington D.C.(1989)p.57−60)
のニュー フェース シフティング マスク ウィズ
セルフ アラインド シフターズ フォー アクウォー
タ ミクロン ホトリソグラフィ(New phase shifting
mask with self−aligned shifters for a quater mic
ron photolithography)は、第6図に示すような構造の
位相シフトマスクを提案している。このマスクはマスク
基板1上にパターンの原画となる遮光部2を設け、各々
の遮光部の端から所定の幅だけ光透過部に重なるように
位相シフト層3を設けている。
発明が解決しようとする課題 第5図に示した従来例ではマスク製作に当たっては、
まず遮光パターンの露光、エッチングを必要とし、その
後に位相シフト層のパターンを遮光パターンに合わせて
露光する工程が必要となる。このためマスク製作には露
光工程が2回必要となり、工程が複雑となること及び位
相シフト層のパターンと遮光パターンとの位置合わせ誤
差が生じた場合異常なパターンが転写されるという問題
がある。
また、第6図に示した従来例では、1回のパターン露
光でマスクを製作することができる。しかしこの構造の
マスクではマスク基板1と位相シフト層3との間に遮光
膜の膜厚分の隙間が空くため位相シフト層パターンの密
着性が不良となり洗浄等の工程でのパターンの剥がれや
欠けが起こりやすいという問題がある。また、この構造
のマスクを製作するためには、位相シフト層材料(位相
シフター)が光感度を持つことが必要であり、既述のこ
の方法が記載された論文では位相シフターとしてポリメ
チルメタクリレート((PMMA)を用いている。PMMAのよ
うな光感度を持つ有機膜を位相シフターとして用いた場
合、有機膜の機械的強度の不足からくる位相シフト層パ
ターンの不安定性の問題とパターン転写を繰り返すこと
による有機膜の屈折率や光透過率の変化という問題があ
る。
課題を解決するための手段 本発明のホトマスクの製造方法は、マスク基板上に位
相シフタ層を形成する工程、上記位相シフタ層上に遮光
膜を形成する工程、上記遮光膜上にレジストを塗布する
工程、上記レジスト上に所定のレジストパターンを形成
する工程、上記レジストパターンをマスクとして、上記
遮光膜をエッチングし上記位相シフタ層を露呈させる工
程、上記露呈した位相シフタ層を上記レジストパターン
をマスクとしてエッチングを行い上記マスク基板上に上
記位相シフタ層上記遮光膜および上記レジストパターン
の三層構造からなるパターンを形成する工程、上記レジ
ストパターンをマスクとして上記三層構造の遮光膜をウ
ェットエッチングによってサイドエッチングを行いその
パターン幅を減じさせる工程、上記レジストパターンを
除去する工程とからなる。
また、本発明のホトマスクの製造方法は、マスク基板
に遮光膜を形成する工程、上記遮光膜にレジストを塗布
して所定のレジストパターンを形成する工程、上記レジ
ストパターンをマスクとして上記遮光膜をサイドエッチ
ングする工程、上記マスク基板上に位相シフタ層を形成
する工程、上記レジストパターンおよびその上の上記位
相シフタ層を除去する工程とからなる。
作用 本発明のホトマスクでは、安定性の高い位相シフトマ
スクを一回のパターン露光で形成でき、このホトマスク
を用いることにより解像限界に近い微細パターンを安定
に精度よく転写することが可能となる。
実施例 第1図、第2図は各々本発明に係るホトマスクの一部
を示す実施例の断面図である。第1図、第2図に示す各
実施例のホトマスクにおいて、どちらの構造のマスク
も、マスク基板1の面に設けた遮光膜2のほかに、遮光
膜の開口パターン(光透過部)の中心部か周辺部かのど
ちらかで露光光に位相差を与える位相シフト層3が配置
されている。位相シフト層3の厚さを光の位相差が90度
から270度となるようにするが、位相差が180度とするの
が最も望ましい。このような構造のホトマスクを用いて
投影露光装置により露光を行なった場合、光透過部の周
辺部を透過した光と中心部を透過する光の位相は180度
相違している。コヒーレントな入射光に対しては、2つ
の部分からの光には振幅の相互作用が働くため、光透過
部を通過した光が中心部と周辺部とで180度位相の異な
る場合には、2つの光には互いに弱め合うような干渉が
生じる。このため、光の横方向への広がりが抑えられ、
高い解像度のパターン転写が可能となる。
第1図に示したホトマスクの製造方法について、第3
図(a)〜(f)の工程順断面図を用いて説明する。
ここでは、マスク基板1として石英基板、遮光膜2と
してクロム、位相シフト層3としてシリコン窒化膜、レ
ジスト4としてクロロメチル化ポリスチレン(CMS)を
用いた。まず、第3図(a)に示すように、石英基板1
上にシリコン窒化膜をスパッタリング法により0.18μm
の膜厚に堆積し、続いて真空蒸着法によりクロム膜を0.
1μmの膜厚に堆積した基板上にCMSを0.5μm塗布し120
℃、30分の熱処理を行なう。続いて、所定パターンを6
μC/cm2の露光量で電子線露光を行なった後、酢酸イソ
アミルとエチルセロソルブの混合溶液を用いて1分間の
スプレー現像を行ない、第3図(b)のようなレジスト
パターンを形成する。さらに、このレジストパターンを
マスクとして、第3図(c)のように、硝酸セリウムア
ンモン(Ce(NH4(NO3)溶液によりクロム膜を
ウェットエッチする。続いて、レジストパターンをマス
クとして、シリコン窒化膜をCF4とO2の混合ガスを用い
て、第3図(d)のように、ドライエッチングを行な
う。さらに、レジストパターンをマスクとして、第3図
(e)のように、硝酸セリウムアンモン溶液を用いてク
ロム膜をレジストパターン端から0.5μmサイドエッチ
ングを行なう。最後に、CMS膜をアセトンに漬けること
により除去して、第3図(f)のように、光透過部の中
心部の厚さを光透過部の周辺部の厚さより位相シフト層
(シリコン窒化膜)だけ薄くした構造のホトマスクが形
成される。
このようにして形成したホトマスクを用いて、露光波
長365nm、開口数(NA)0.4の1/5縮小投影露光装置を用
いてシリコンウェハー上にパターン転写を行なった。そ
の結果、従来この装置では解像できる孤立線の最小寸法
はウェハー上で0.5μmであったものが、本発明のマス
クを用いることにより0.4μmの孤立線を形成すること
ができた。
本実施例では基板段差の面内均一性を高めるために、
マスク基板に石英、位相シフト層としてシリコン窒化膜
を用いた。しかし、ドライエッチングを精度よくコント
ロールすることができれば位相シフト層のシリコン窒化
膜をなくして、石英基板を所定の深さだけ(露光光の波
長が365nmの場合0.40μm)エッチングすることにより
同様の効果を有するホトマスクを製造することができ
る。
次に第2図に示した、光透過部の中心部に所定の厚さ
の位相シフト層となる透明膜を有する構造のホトマスク
の製造方法について、第4図(a)〜(e)の工程順断
面図を用いて説明する。
ここでは、マスク基板1として石英基板、遮光膜2と
してクロム、位相シフト層3としてシリコン酸化膜、レ
ジスト4としてPMMAを用いた。
まず、第4図(a)に示すように、石英基板上に真空
蒸着法によりクロム膜を0.1μmの膜厚に堆積した基板
上にPMMAを0.5μm塗布し170℃、30分の熱処理を行な
う。続いて、所定パターンを30μC/cm2の露光量で電子
線露光を行なった後、MIBK(メチルイソブチルケトン)
を用いて3分間のスプレー現像を行ない、第4図(b)
のように、レジストパターンを形成する。さらに、この
レジストパターンをマスクとして、第4図(c)のよう
に、硝酸セリウムアンモン(Ce(NH4(NO3)溶
液によりクロム膜をレジストパターン端から0.75μmサ
イドエッチングする。続いて、第4図(d)のように、
シリコン酸化膜を電子線加熱による真空蒸着法により0.
47μmの膜厚に堆積する。さらに、レジスト膜をアセト
ンに漬けることにより除去して、レジスト膜上のシリコ
ン酸化膜を除去し、第4図(e)のように、光透過部の
中心部のみにシリコン酸化膜を有する構造のホトマスク
が形成される。
このようにして形成したホトマスクを用いて、露光波
長436nm、開口数(NA)0.45の1/5縮小投影露光装置によ
りシリコンウェハー上にパターン転写を行なった。その
結果、従来、この装置では解像できる孤立線の最小寸法
はウェハー上で0.55μmであったものが、本発明のマス
クを用いることにより0.45μmの孤立線を形成すること
ができた。
上記実施例では、位相シフト層3としてシリコン窒化
膜とシリコン酸化膜を用いる例について示したが、この
例に限られるものでなく、フッ化マグネシウム、二酸化
チタン、窒化チタン等も使用できる。また、マスクの安
定性が特に問題とならない場合にはPMMA等のポリマーを
使用することも可能である。
また上記実施例では露光光の波長365nmと436nmの露光
装置のための位相シフトマスクとなるように位相シフト
層の膜厚を決定したが、位相シフト層の厚さtを t=λ/2・(n−1) ……(1) となるように設定すれば他の露光光の波長に対しても有
用である。但し、nは位相シフト層の屈折率、λは露光
光の波長である。
さらに、上記実施例では光透過部の周辺部のふちどり
幅(上記実施例中では遮光膜のレジストパターン端から
のサイドエッチングされた長さに相当する)は0.5μm
と0.75μmとしたが、このふちどり幅は投影露光装置と
転写する原画パターンの形状によってそれぞれ最適値が
存在する。孤立パターンを形成する場合、解像限界のパ
ターンの1/10から2/5程度の幅とすることが特に有効で
ある。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明のホトマスク
の製造方法を用いることにより、解像限界に近い微細パ
ターンを安定に精度よく転写することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明のホトマスクの製造方法によっ
て製造されたホトマスクの各々の断面図、第3図、第4
図は各々本発明のホトマスクの製造方法をプロセス順に
示した各工程順断面図、第5図、第6図は従来の位相シ
フトマスクの各例を示す各々の断面図である。 1……マスク基板、2……遮光膜、3……位相シフト
層、4……レジスト。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスク基板上に位相シフタ層を形成する工
    程、上記位相シフタ層上に遮光膜を形成する工程、上記
    遮光膜上にレジストを塗布する工程、上記レジスト上に
    所定のレジストパターンを形成する工程、上記レジスト
    パターンをマスクとして、上記遮光膜をエッチングし上
    記位相シフタ層を露呈させる工程、上記露呈した位相シ
    フタ層を上記レジストパターンをマスクとしてエッチン
    グを行い上記マスク基板上に上記位相シフタ層、上記遮
    光膜および上記レジスタパターンの側壁が露呈した三層
    構造からなるパターンを形成する工程、上記レジストパ
    ターンをマスクとして上記三層構造の中の遮光膜をウェ
    ットエッチングによってサイドエッチングを行い上記遮
    光膜のパターン幅を減じさせる工程、上記レジストパタ
    ーンを除去する工程とからなることを特徴とするホトマ
    スクの製造方法。
  2. 【請求項2】マスク基板に遮光膜を形成する工程、上記
    遮光膜にレジストを塗布して所定のレジストパターンを
    形成する工程、上記レジストパターンをマスクとして上
    記遮光膜をサイドエッチングする工程、上記マスク基板
    上に位相シフタ層を形成する工程、上記レジストパター
    ンおよび上記レジストパターン上の上記位相シフタ層を
    除去する工程とからなることを特徴とするホトマスクの
    製造方法。
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