JPH06118615A - 位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクの製造方法

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JPH06118615A
JPH06118615A JP26720192A JP26720192A JPH06118615A JP H06118615 A JPH06118615 A JP H06118615A JP 26720192 A JP26720192 A JP 26720192A JP 26720192 A JP26720192 A JP 26720192A JP H06118615 A JPH06118615 A JP H06118615A
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light
forming
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JP26720192A
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Takehiro Taihichi
武博 対比地
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Toppan Printing Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半遮光部の膜厚制御が容易でしかも位相シフ
ト層が高い精度で形成される位相シフトマスクの製造方
法を提供すること。 【構成】 ガラス基板1上に、クロム製遮光層形成用被
膜2’とSiO2 製位相シフト層形成用被膜3’とクロ
ム製耐エッチング層形成用被膜4’を製膜し、耐エッチ
ング層形成用被膜4’上に電子線レジストr’を塗布し
パターン描画と現像を行ってレジストパターンrを形成
した後エッチング処理して耐エッチング層4を形成し
た。次にこの耐エッチング層4をマスクにし位相シフト
層形成用被膜3’をドライエッチング処理して位相シフ
ト層3を形成しかつ位相シフト層3をマスクにして遮光
層形成用被膜2’をエッチング処理し半遮光部21と透
光部22から成る遮光層2を形成すると共に耐エッチン
グ層4も除去した。この方法によれば位相シフト層の加
工精度が向上しかつ半遮光部の膜厚制御も容易なため高
品質の位相シフトマスクを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投影露光装置において
使用されるフォトマスクに係り、特に、パターンを通過
する露光光に位相差を与えて高解像度のパターン転写を
可能にする位相シフトマスクの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の位相シフトマスクとしては、図
2に示すように透明基板aと、この透明基板a上に形成
され透光部bと遮光部cで構成される遮光層dと、この
遮光層dの透光部bに選択的に形成された位相シフト層
eとでその主要部を構成するものが知られており、位相
シフト層eが形成されてない透光部b1を通過する露光
光L1と、上記透光部b1に対し遮光部cを挟んで隣合
う透光部であって位相シフト層eが形成された透光部b
2を通過する露光光L2との位相差を、例えば、λ/2
(=180°)だけシフトさせることにより、回折作用
で遮光部cの影の部分まで回り込んだ露光光を干渉させ
て相殺するようにしたものである。
【0003】ところで、図2に示されたレベンソン型
(周波数変調型)の位相シフトマスクを製造する場合、
従来、以下の工程から成る方法が利用されている。
【0004】すなわち、図4(A)に示すように透明基
板a上にクロム等の遮光膜d’と電子線レジストr’を
一様に形成し、この電子線レジストr’に対し所定のパ
ターン描画を行いかつ現像処理して図4(B)に示すよ
うなレジストパターンrを形成した後、このレジストパ
ターンrから露出する遮光膜d’をエッチング処理して
図4(C)に示すような遮光層dをまず形成する。
【0005】次に、遮光層dが形成された透明基板a上
に図4(D)に示すように位相シフト層形成用被膜e’
と電子線レジストR’を一様に形成し、この電子線レジ
ストR’に対し上記パターンとは異なるパターン描画を
行うと共に現像処理してレジストパターンRを形成した
(図4E参照)後、このレジストパターンRから露出す
る位相シフト層形成用被膜e’をドライエッチング処理
して図4(F)に示すような位相シフト層eを形成し、
かつ、この位相シフト層e上に残留するレジストパター
ンRを除去して図4(G)に示すような位相シフトマス
クfを製造するものであった。
【0006】しかし、この方法においては上述したよう
に上記遮光層dと位相シフト層eを形成するに際して2
回の電子線描画を行う必要があるため、CADによる描
画データの作成作業も2回必要となり、その分、マスク
完成までの工期が長くなると共に、2回目の電子線描画
の際に厳しい重ね合わせ精度が要求されこの精度の良否
が製造される位相シフトマスクの品質に直接影響する欠
点があった。
【0007】そこで、上記レベンソン型位相シフトマス
クの欠点を改善する目的で、近年、マスクの製造に際し
て2回の電子線描画を必要としないハーフトーン型と称
される位相シフトマスクが開発されている。
【0008】この位相シフトマスクは、図3に示すよう
に透明基板aと、遮光層のパターン形状に合わせて透明
基板a上に設けられた位相シフト層eと、この位相シフ
ト層e上に積層された半遮光部c’及び透光部bから成
る遮光層dとでその主要部が構成され、以下のような工
程を経て製造されるものであった。
【0009】すなわち、図5(A)に示すように透明基
板a上にSiO2 等の位相シフト層形成用被膜e’とク
ロム等の遮光膜d’を順次製膜し、かつ、この遮光膜
d’上に電子線レジストr’を形成した後、この電子線
レジストr’に対し所定のパターン描画を行いかつ現像
して図5(B)に示すようなレジストパターンrを形成
する。
【0010】そして、このレジストパターンrから露出
する遮光膜d’をエッチング処理して図5(C)に示す
ように半遮光部c’と透光部bから成る遮光層dを形成
し、かつ、遮光層d上に残留するレジストパターンrを
除去した(図5D参照)後、この遮光層dをマスクにし
てこの遮光層dから露出する位相シフト層形成用被膜
e’をドライエッチング処理し、位相シフト層eを形成
して図5(E)に示すような位相シフトマスクfを製造
する方法であった。
【0011】尚、上記遮光層dの半遮光部c’について
はその膜厚を従来より薄く設定し、この部位を透過した
露光光の強度が適用されるフォトレジストの感度以下に
減衰されるように調整して実質的に遮光効果を具備させ
ており、かつ、遮光部dの透光部bを通過した露光光L
1と上記位相シフト層eと半遮光部c’を通過した露光
光L2との位相差を、上記レベンソン型位相シフトマス
クと同様、λ/2(=180°)だけシフトさせること
により回折作用で半遮光部c’の影の部分まで回り込ん
だ露光光を相殺させるようになっている。
【0012】ところで、このハーフトーン型と称される
位相シフトマスクにおいては、その製造に際し1回の電
子線描画で済むため製造工数の低減が図れると共に上記
レベンソン型位相シフトマスクの欠点が解消できる利点
を有している。
【0013】しかし、この位相シフトマスクを製造する
方法においては、上述したように位相シフト層形成用被
膜e’をドライエッチング処理して位相シフト層eを形
成する際、クロム等の遮光層dをマスクにしてこの処理
を行っているため、このドライエッチング処理中に上記
遮光層dがCF4 等のエッチング剤に浸蝕されてその半
遮光部c’の膜厚が変動し易い欠点があった。
【0014】従って、上記半遮光部c’についてこの部
位を通過した露光光の強度をフォトレジストの感度以下
に減衰させるための膜厚制御が困難になるため、高品質
の位相シフトマスクを製造できない欠点があった。
【0015】尚、図5(C)に示されているように遮光
層d上のレジストパターンrを残した状態で位相シフト
層形成用被膜e’をドライエッチングする方法も考えら
れるが、クロム等の遮光膜d’におけるエッチング剤
(通常、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸から
成るウエットエッチング剤が適用される)に適用される
フォトレジストはドライエッチング耐性が極めて弱いた
め、上記レジストパターンrを残留させたとしても上記
遮光層dの浸蝕を防止することは実際上不可能であっ
た。
【0016】そこで、上記遮光層dの浸蝕を防止する方
法として、上記遮光層dと位相シフト層eとの配置を反
転させた位相シフトマスクも開発されている。
【0017】すなわち、図6(A)に示すように透明基
板a上にクロム等で構成された遮光膜d’とSiO2
で構成された位相シフト層形成用被膜e’を順次製膜
し、かつ、この遮光膜d’上に電子線レジストr’を形
成した後、この電子線レジストr’に対し所定のパター
ン描画を行いかつ現像して図6(B)に示すようなレジ
ストパターンrを形成する。
【0018】次いで、このレジストパターンrから露出
する位相シフト層形成用被膜e’をドライエッチング処
理して図6(C)に示すような位相シフト層eを形成
し、かつ、位相シフト層e上に残留するレジストパター
ンrを除去した(図6D参照)後、位相シフト層eをマ
スクにしこの位相シフト層eから露出する遮光膜d’を
エッチング処理して図6(E)に示すように半遮光部
c’と透光部bから成る遮光層dを形成して位相シフト
マスクfを製造する方法である。
【0019】そして、この製造方法によれば、マスクの
製造途上において遮光層dの半遮光部c’に対応する部
位が露出せず透明基板a上に製膜した時の膜厚がそのま
ま維持されるため、上記半遮光部c’の膜厚制御が容易
となり高品質の位相シフトマスクが製造されるとされて
いた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この製造方
法においては、図6(B)に示すように電子線レジスト
で構成されたレジストパターンrをマスクにし、このレ
ジストパターンrから露出する位相シフト層形成用被膜
e’をドライエッチング処理して位相シフト層eを形成
している。
【0021】このため、この製造方法に適用される電子
線レジストはこのドライエッチングに対する耐性を具備
していることが前提となり、かつ、微細な位相シフト層
を高精度で形成するためには高感度の電子線レジストを
適用して上記レジストパターンを形成することが必要で
あった。
【0022】しかし、現在利用できる電子線レジストに
おいて耐ドライエッチング性を具備すると共に感度が良
好な材料は未だ開発されていないため、この方法により
上記位相シフトマスクを製造する場合、高感度の電子線
レジストを適用することができない欠点があった。
【0023】従って、この製造方法を適用した場合にも
上記位相シフト層の精度が良好でないため、前者の製造
方法と同様、高品質の位相シフトマスクを製造できない
問題点があった。
【0024】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、上記半遮光部の
膜厚制御が容易でしかも位相シフト層が高い精度で形成
される位相シフトマスクの製造方法を提供することにあ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板と、この透明基板上に形成され透過
する露光光の強度を適用されるフォトレジストの感度以
下に減衰させる半遮光部と減衰させない透光部とで構成
される遮光層と、この遮光層の半遮光部上に形成された
位相シフト層とを備える位相シフトマスクの製造方法を
前提とし、上記透明基板上に、遮光層形成用被膜と、位
相シフト層形成用被膜と、位相シフト層形成用被膜のエ
ッチング剤に対して耐性を有する耐エッチング層形成用
被膜と、放射線感応性レジスト被膜とを順次一様に形成
する工程と、上記放射線感応性レジスト被膜に対して放
射線をパターン状に照射し、かつ、現像してレジストパ
ターンを形成する工程と、このレジストパターンから露
出する耐エッチング層形成用被膜をエッチング処理して
耐エッチング層を形成する工程と、この耐エッチング層
から露出する位相シフト層形成用被膜をドライエッチン
グ処理して位相シフト層を形成する工程と、この位相シ
フト層から露出する遮光層形成用被膜をエッチング処理
して遮光層を形成すると共に位相シフト層上に残留する
耐エッチング層を除去する工程、を具備することを特徴
とするものである。
【0026】この請求項1に係る発明において上記透明
基板は、従来からマスク基板として使用されている石英
ガラス等の光学的に透明な材料から成り、その膜厚は本
質的な制約はないが通常、0.2〜6mm程度のものが
適用される。
【0027】また、上記遮光層を構成する材料としては
蒸着あるいはスパッタリング等の製膜手段により形成さ
れるクロム等の金属材料が例示される。そして、露光光
として光量100〜200mJ/cm2 のi線が適用さ
れる場合には、その半遮光部を透過した露光光の光量が
10〜20%の光量に減衰するように半遮光部の膜厚を
調整することを要する。クロムを例に挙げてその膜厚を
例示すると、その膜厚は100〜200オングストロー
ムに設定される。
【0028】次に、上記位相シフト層は透明材料であれ
ば任意のものが適用できるが、通常、SiO2 やSOG
等が適用される。そして、この位相シフト層は上述した
ように遮光部の透光部を通過した露光光と上記位相シフ
ト層と半遮光部を通過した露光光との位相差を、例え
ば、λ/2(=180°)だけシフトさせることにより
回折作用で半遮光部の影の部分まで回り込んだ露光光を
相殺しパターンの端縁部を正確に再現させるように設定
される。
【0029】このときの条件は、位相シフト層の屈折率
をn、露光光源波長をλ、位相シフト層の膜厚をdとす
ると、d=λ/{2(n−1)}で表される。但し、上
記位相シフト層の屈折率は厳密には適用される露光光源
の波長により異なるが、一例としてn=1.49を採用
すると、λ=436nmのg線を光源とした場合、その
位相シフト層(SiO2 )の膜厚dは4,450オング
ストロームとなり、また、λ=365nmのi線を光源
とした場合、その位相シフト層(SiO2 )の膜厚dは
3,700オングストロームに、λ=248nmのKr
Fエキシマレーザを光源とした場合、その位相シフト層
(SiO2 )の膜厚dは2,530オングストロームと
なる。
【0030】尚、上記位相シフト層の膜厚を設定する場
合、シリコンウェハ製造プロセスにおいて適用されたフ
ォトレジストの感度によりその膜厚が上記理論上の数値
から300〜400オングストロームづれて設定される
ことがある。しかし、上記位相シフト層の膜厚が所定の
厚さに対して±150オングストローム程度ばらついて
設定されたとしても位相シフト層の機能に大きな影響を
及ぼすことがないため、上記設定値のずれは実用上問題
にはならない。
【0031】次に、この技術的手段において上記耐エッ
チング層は、電子線レジストで構成された従来のレジス
トパターンに代わり位相シフト層形成用被膜をドライエ
ッチングする際のマスクとして作用し、かつ、位相シフ
ト層形成後において位相シフト層から露出する遮光層形
成用被膜と共に除去されるものである。そして、この耐
エッチング層については感度良好な電子線レジスト(こ
の場合、このレジストについては耐ドライエッチング性
が要求されないため)やフォトレジストが適用されて高
精度にパターニング可能なため、このパターニングされ
た耐エッチング層をマスクにしてドライエッチング加工
された上記位相シフト層は高い精度で形成されることに
なる。このような耐エッチング層に適用できる材料とし
ては従来のフォトリソグラフィー処理等により高精度に
パターニングされ、かつ、位相シフト層形成用被膜のド
ライエッチング剤に対して耐性を有するものなら任意の
ものが適用できる。
【0032】尚、この耐エッチング層は、上述したよう
に位相シフト層形成後においてこの位相シフト層から露
出する遮光層形成用被膜と共に除去される必要があるた
め、上記遮光層と同一の材料でこれを構成した場合にそ
の除去処理が簡便となる利点を有する。請求項2に係る
発明はこのような技術的理由によりなされている。
【0033】すなわち、請求項2に係る発明は請求項1
に係る位相シフトマスクの製造方法を前提とし、遮光層
形成用被膜と耐エッチング層形成用被膜が同一の材料に
より構成されていることを特徴とするものである。
【0034】そして、上記遮光層がクロムにより構成さ
れた場合、このクロムにて構成される耐ドライエッチン
グ層の膜厚はドライエッチング処理により多少浸蝕され
ることを考慮して、例えば900〜1000オングスト
ローム程度に設定される。
【0035】また、上記耐エッチング層形成用被膜上に
設けられる放射線感応性レジストとしては、電子線によ
り感応する電子線レジストや紫外光等の光に感応するフ
ォトレジスト等が例示できる。上記電子線レジストとし
ては、例えば、通常のフォトマスクを電子線描画装置に
より描画してパターニングする際に利用される通常の電
子線レジストがそのまま適用できる。尚、この電子線レ
ジストを適用した場合、その設定膜厚は通常のフォトマ
スクを製造するときの膜厚と略同一でよい。
【0036】一方、上記放射線感応性レジスト被膜に対
して放射線をパターン状に照射する手段としては、この
放射線感応性レジストに電子線レジストが適用されてい
る場合には通常の電子線描画装置によりこれを行い、か
つ、通常の現像処理を施して上記耐エッチング層を形成
する。尚、電子線描画装置による描画を施す場合、放射
線感応性レジスト被膜のチャージアップ現象を回避する
ためこの放射線感応性レジスト被膜の下側に導電性を有
する被膜を設けることが望ましい。そして、上記耐エッ
チング層形成用被膜としてクロムを適用した場合、この
クロムは導電性を有するため上記導電性を有する被膜と
兼用できる利点を有している。
【0037】次に、上記放射線感応性レジスト被膜をパ
ターニングして形成されたレジストパターンから露出す
る耐エッチング層形成用被膜をエッチング処理する手段
としては、この耐エッチング層形成用被膜が例えばクロ
ムにて構成されている場合、従来技術において述べた硝
酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合溶液によ
るウエットエッチング法を例示できる。尚、上記レジス
トパターンを除去する方法としては、通常なされている
方法がそのまま適用される。
【0038】また、形成された耐エッチング層をマスク
にして上記位相シフト層形成用被膜をドライエッチング
する手段としては、CF4 あるいはC2 6 等の反応性
ガスが存在する減圧雰囲気中においてグロー放電を起こ
させ、プラズマ中に発生する活性ラジカルにより上記位
相シフト層形成用被膜を化学エッチングする従来法を例
示できる。
【0039】そして、上記位相シフト層を形成した後、
この位相シフト層から露出する遮光層形成用被膜をエッ
チング処理して遮光層を形成し、かつ、位相シフト層上
に残留する耐エッチング層を除去する方法としては、上
記遮光層形成用被膜並びに耐エッチング層を共にクロム
で構成した場合、上述した硝酸第二セリウムアンモニウ
ムと過塩素酸の混合溶液によるウエットエッチング法を
適用すればよい。
【0040】
【作用】請求項1に係る発明によれば、透明基板上に、
遮光層形成用被膜と、位相シフト層形成用被膜と、位相
シフト層形成用被膜のエッチング剤に対して耐性を有す
る耐エッチング層形成用被膜と、放射線感応性レジスト
被膜とを順次一様に形成する工程と、上記放射線感応性
レジスト被膜に対して放射線をパターン状に照射し、か
つ、現像してレジストパターンを形成する工程と、この
レジストパターンから露出する耐エッチング層形成用被
膜をエッチング処理して耐エッチング層を形成する工程
と、この耐エッチング層から露出する位相シフト層形成
用被膜をドライエッチング処理して位相シフト層を形成
する工程と、この位相シフト層から露出する遮光層形成
用被膜をエッチング処理して遮光層を形成すると共に位
相シフト層上に残留する耐エッチング層を除去する工
程、の各工程を経て位相シフトマスクを製造している。
【0041】そして、この請求項1に係る発明において
上記耐エッチング層については感度良好な電子線レジス
トやフォトレジストを適用して高精度にパターニングで
きるため、この耐エッチング層をマスクにしてドライエ
ッチング加工された位相シフト層についてもこれを高い
精度で形成することが可能となる。
【0042】また、この製造方法において上記遮光層形
成用被膜の半遮光部に対応する部位については、この上
に位相シフト層形成用被膜が製膜された後、位相シフト
マスクを製造する途上において露出することがないため
透明基板上に製膜したときの膜厚がそのまま維持され
る。
【0043】従って、半遮光部についてその膜厚制御を
容易に行うことが可能となる。
【0044】一方、請求項2に係る発明によれば、遮光
層形成用被膜と耐エッチング層形成用被膜が同一の材料
により構成されているため、位相シフト層形成後におい
てこの位相シフト層から露出する遮光層形成用被膜のエ
ッチング処理と、位相シフト層上に残留する耐エッチン
グ層の除去処理とを同一の処理剤を用いてかつ同時に行
うことが可能となる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0046】まず、洗浄済みのガラス基板1上に、クロ
ムから成る遮光層形成用被膜2’と、SiO2 から成る
位相シフト層形成用被膜3’と、クロムから成る耐エッ
チング層形成用被膜4’とを順次スパッタリング法にて
製膜し、かつ、上記耐エッチング層形成用被膜4’上に
ポジ型電子線レジスト(チッソ社製 商品名PBS)
r’を塗布した後(図1A参照)、所定のベーク処理を
行い、かつ、ラスタースキャン型電子線描画装置により
所定のパターン描画を行うと共に専用現像液により現像
処理して図1(B)に示すようなレジストパターンrを
得た。
【0047】次に、このレジストパターンrをマスクと
し上記クロム製の耐エッチング層形成用被膜4’に対し
て硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合溶液
によるウエットエッチング処理を施して図1(C)に示
すような耐エッチング層4を形成し、かつ、通常の手段
により上記耐エッチング層4上に残留するレジストパタ
ーンrを除去した(図1D参照)後、この耐エッチング
層4から露出する上記SiO2 の位相シフト層形成用被
膜3’に対しC2 6 とH2 ガスを用いて平行平板型リ
アクティブエッチング装置によりドライエッチング処理
を施して、図1(E)に示すような位相シフト層3を形
成した。
【0048】続いて、形成された位相シフト層3から露
出する遮光層形成用被膜2’に対し硝酸第二セリウムア
ンモニウムと過塩素酸の混合溶液によるウエットエッチ
ング処理を施して半遮光部21及び透光部22から成る
遮光層2を形成すると共に、このウエットエッチング処
理により上記位相シフト層3上に残留する耐エッチング
層4をも除去し図1(F)に示すような位相シフトマス
ク10を製造した。
【0049】そして、この実施例に係る製造方法におい
ては上記位相シフト層3を高精度で形成でき、かつ、半
遮光部21の膜厚についても製膜時の膜厚をそのまま維
持できるため、高品質の位相シフトマスクを簡便に製造
できる利点を有している。
【0050】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、耐エッチ
ング層について感度良好な電子線レジストやフォトレジ
ストを適用してこれを高精度に形成できるため、この耐
エッチング層をマスクにしてドライエッチング加工され
た位相シフト層についてもこれを高い精度で形成するこ
とが可能となり、かつ、遮光層形成用被膜の半遮光部に
対応する部位については、この上に位相シフト層形成用
被膜が製膜された後、位相シフトマスクを製造する途上
において露出することがないため製膜時の膜厚がそのま
ま維持される。
【0051】従って、位相シフト層の加工精度が向上し
かつ半遮光部の膜厚制御も容易なため、高品質の位相シ
フトマスクを簡便に製造できる効果を有している。
【0052】また、請求項2に係る発明によれば、遮光
層形成用被膜と耐エッチング層形成用被膜が同一の材料
により構成されているため、位相シフト層形成後におい
てこの位相シフト層から露出する遮光層形成用被膜のエ
ッチング処理と位相シフト層上に残留する耐エッチング
層の除去処理とを同一の処理剤を用いてかつ同時に行う
ことが可能となり、製造工数の低減が図れる効果を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(F)は実施例に係る製造方法の工程
を示す説明図。
【図2】従来例に係る位相シフトマスクの構成断面図。
【図3】他の従来例に係る位相シフトマスクの構成断面
図。
【図4】(A)〜(G)は従来例に係る位相シフトマス
クの製造方法の工程を示す説明図。
【図5】(A)〜(E)は従来例に係る位相シフトマス
クの製造方法の工程を示す説明図。
【図6】(A)〜(E)は従来例に係る位相シフトマス
クの製造方法の工程を示す説明図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 遮光層 3 位相シフト層 4 耐エッチング層 21 半遮光部 22 透光部 r レジストパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板と、この透明基板上に形成され透
    過する露光光の強度を適用されるフォトレジストの感度
    以下に減衰させる半遮光部と減衰させない透光部とで構
    成される遮光層と、この遮光層の半遮光部上に形成され
    た位相シフト層とを備える位相シフトマスクの製造方法
    において、 上記透明基板上に、遮光層形成用被膜と、位相シフト層
    形成用被膜と、位相シフト層形成用被膜のエッチング剤
    に対して耐性を有する耐エッチング層形成用被膜と、放
    射線感応性レジスト被膜とを順次一様に形成する工程
    と、 上記放射線感応性レジスト被膜に対して放射線をパター
    ン状に照射し、かつ、現像してレジストパターンを形成
    する工程と、 このレジストパターンから露出する耐エッチング層形成
    用被膜をエッチング処理して耐エッチング層を形成する
    工程と、 この耐エッチング層から露出する位相シフト層形成用被
    膜をドライエッチング処理して位相シフト層を形成する
    工程と、 この位相シフト層から露出する遮光層形成用被膜をエッ
    チング処理して遮光層を形成すると共に位相シフト層上
    に残留する耐エッチング層を除去する工程、を具備する
    ことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】上記遮光層形成用被膜と耐エッチング層形
    成用被膜が同一の材料により構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の位相シフトマスクの製造方法。
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