JP2623854B2 - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

Info

Publication number
JP2623854B2
JP2623854B2 JP22557589A JP22557589A JP2623854B2 JP 2623854 B2 JP2623854 B2 JP 2623854B2 JP 22557589 A JP22557589 A JP 22557589A JP 22557589 A JP22557589 A JP 22557589A JP 2623854 B2 JP2623854 B2 JP 2623854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
command value
pressure
vehicle height
control
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22557589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0390411A (ja
Inventor
一信 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP22557589A priority Critical patent/JP2623854B2/ja
Publication of JPH0390411A publication Critical patent/JPH0390411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2623854B2 publication Critical patent/JP2623854B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、流体シリンダに供給する作動流体を制御
して車両のロール,ピッチ等の姿勢変化を抑制する能動
型サスペンションに係り、特に姿勢変化抑制制御開始時
における姿勢変化を抑制するようにした能動型サスペン
ションに関する。
〔従来の技術〕
この種の能動型サスペンションとしては、例えば本出
願人が先に出願した特開平1−145215号に記載されてい
るものがある。
この能動型サスペンションは、各輪に配した油圧シリ
ンダと、この油圧シリンダに作動圧を供給する油圧源
と、その作動圧を横加速度センサの横加速度検出値に基
づく姿勢変化制御装置からの指令値に応じて制御する圧
力制御弁とを備えると共に、圧力制御弁への供給路に介
装したチェック弁と、戻り路に介装され油圧源の各制御
弁への供給圧が所定値以下になったときに戻り路を閉鎖
するパイロット操作形逆止弁とを備えている。
而して、イグニッションスイッチがオン状態となる
と、姿勢変化制御装置で横加速度センサの加速度検出値
に基づく圧力指令値が圧力制御弁に出力されることによ
り、車両のロールを抑制して車体をフラットな状態に維
持することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の能動型サスペンションにあ
っては、イグニッションスイッチがオン状態となって直
ぐ横加速度センサの加速度検出値に基づいて圧力制御弁
の制御が開始されるので、例えば車両の左側(又は右
側)の車輪が路肩に乗り上げて停止しているときには、
横加速度センサの加速度検出値にオフセットが生じてお
り、この状態で制御を開始すると、加速度検出値のオフ
セット分に応じた圧力指令値が圧力制御弁に出力され、
これによって右側(又は左側)の油圧シリンダの推力が
急増して車両の姿勢が変化し乗員に違和感を与え、また
前後加速度センサの検出値に基づいて加速時及び減速時
に生じるスカット現象及びノーズダイブ現象の抑制する
場合には、車両が坂道の途中で停止しているときに、前
後加速度検出値に前記と同様のオフセットが生じて乗員
に違和感を与えるという未解決の課題があった。
そこで、この発明は、上記従来例の未解決の課題に着
目してなされたものであり、加速度検出手段の加速度検
出値にオフセットが生じている場合であっても車両の姿
勢を緩やかに変化させて乗員に違和感を与えることがな
い能動型サスペンションを提供することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、請求項(1)に係る能動型
サスペンションは、第1図(a)の基本構成図に示すよ
うに、車体及び車輪間に介装された流体シリンダと、該
流体シリンダに流体圧供給装置から供給される作動流体
を制御する制御弁と、車両の姿勢変化を検出する加速度
検出手段と、該加速度検出手段の加速度検出値に基づい
て前記制御弁を制御する指令値を出力する制御装置とを
備えた能動型サスペンションにおいて、車輪及び車体間
の車高を検出する車高検出手段とを有し、前記制御装置
は、制御開始時に前記車高検出手段の車高検出値に基づ
いてある一定値の変化幅で変化する車高調整指令値の算
出を開始する車高調整指令値演算手段及び前記加速度検
出手段の加速度検出値に基づいて姿勢変化抑制用指令値
の算出を開始する姿勢変化抑制指令値演算手段と、前記
車高調整指令値演算手段及び姿勢変化抑制指令値演算手
段の各指令値を加算して前記制御弁に対する指令値を演
算する指令値演算手段と、制御開始時に前記姿勢変化抑
制指令値演算手段で算出された姿勢変化抑制指令値を徐
々に増加させる指令値抑制手段とを備えていることを特
徴としている。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションは、
第1図(b)の基本構成図に示すように、車体及び車輪
間に介装された流体シリンダと、該流体シリンダに流体
圧供給装置から供給される作動流体を制御する制御弁
と、車両の姿勢変化を検出する加速度検出手段と、該加
速度検出手段の加速度検出値に基づいて前記制御弁を制
御する指令値を出力する制御装置と、前記流体圧供給装
置及び制御弁間に介挿された圧力保持部とを備えた能動
型サスペンションにおいて、前記圧力保持部での圧力保
持状態が解除されたことを検出する圧力保持解除検出手
段と、車輪及び車体間の車高を検出する車高検出手段と
を有し、前記制御装置は、制御開始時に前記圧力保持解
除検出手段で圧力保持解除を検出したときに、前記車高
検出手段の車高検出値に基づいてある一定値の変化幅で
変化する車高調整指令値の算出を開始する車高調整指令
値演算手段及び前記加速度検出手段の加速度検出値に基
づいて姿勢変化抑制用指令値の算出を開始する姿勢変化
抑制指令値演算手段と、前記車高調整指令値演算手段及
び姿勢変化抑制指令値演算手段の各指令値を加算して前
記制御弁に対する指令値を演算する指令値演算手段と、
制御開始時に前記圧力保持解除検出手段で圧力保持解除
を検出したときに前記姿勢変化抑制指令値演算手段で算
出された姿勢変化抑制指令値を徐々に増加させる指令値
抑制手段とを備えていることを特徴としている。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンション
は、第1図(c)の基本構成図に示すように、車体及び
車輪間に介装された流体シリンダと、該流体シリンダに
流体圧供給装置から供給される作動流体を制御する制御
弁と、車両の姿勢変化を検出する加速度検出手段と、該
加速度検出手段の加速度検出値に基づいて前記制御弁を
制御する指令値を出力する制御装置と、前記流体圧供給
装置及び制御弁間に介挿された圧力保持部とを備えた能
動型サスペンションにおいて、車輪及び車体間の車高を
検出する車高検出手段と、制御開始時に前記圧力保持部
の圧力保持状態が解除されるに十分な所定時間を計時す
る計時手段とを有し、前記制御装置は、前記計時手段で
前記所定時間を計時完了したときに、前記車高検出手段
の車高検出値に基づいてある一定値の変化幅で変化する
車高調整指令値の算出を開始する車高調整指令値演算手
段及び前記加速度検出手段の加速度検出値に基づいて姿
勢変化抑制用指令値の算出を開始する姿勢変化抑制指令
値演算手段と、前記車高調整指令値演算手段及び姿勢変
化抑制指令値演算手段の各指令値を加算して前記制御弁
に対する指令値を演算する指令値演算手段と、制御開始
時に前記圧力保持解除検出手段で圧力保持解除を検出し
たときに前記姿勢変化抑制指令値演算手段で算出された
姿勢変化抑制指令値を徐々に増加させる指令値抑制手段
とを備えていることを特徴としている。
〔作用〕
請求項(1)に係る能動型サスペンションにおいて
は、制御装置による制御弁の制御開始時に、車高調整指
令値演算手段で車高検出値に基づいてある一定値の変化
幅で変化する車高調整指令値が演算されると共に、姿勢
変化抑制指令値演算手段で加速度検出値に基づいて姿勢
変化抑制指令値を演算する。このとき、指令値抑制手段
で姿勢変化抑制指令値を徐々に増加させる。したがっ
て、車高調整が緩やかに行われると共に、加速度検出値
にオフセットが生じている場合でも車両の姿勢変化が徐
々に行われて、乗員に違和感を生じさせることを防止す
る。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションにお
いては、圧力保持部を有する能動型サスペンションにあ
っては、圧力保持部による圧力保持状態が解除されて始
めて姿勢変化抑制制御が可能となることから、圧力保持
解状態の解除を圧力保持解除検出手段で検出してから、
車高調整指令値演算手段で、車高検出手段の車高検出値
に基づいてある一定値の変化幅で変化する車高調整指令
値の演算を開始すると共に、姿勢変化抑制指令値演算手
段で、姿勢変化検出手段の姿勢変化検出値に基づいて姿
勢変化抑制指令値の演算を開始し、このとき指令値抑制
手段で姿勢変化抑制指令値を徐々に増加させるようにし
ているので、車高調整が緩やかに行われると共に、加速
度検出値にオフセットが生じている場合でも車両の姿勢
変化が徐々に行われて、乗員に違和感を生じさせること
を防止する。
また、請求項(3)に係る能動型サスペンションにお
いては、圧力保持解除検出手段を設けることなく、圧力
保持部での圧力保持状態が解除されるに十分な所定時間
を経過したときに、各制御弁に対する指令値を徐々に変
化させることによって、車両の車高変化及び姿勢変化を
緩やかに行い、乗員に違和感を生じさせることを防止す
る。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図はこの発明の第1実施例を示す油圧系統図であ
り、図中、10FL〜10RRは前左〜後右車輪を示し、12は各
車輪10FL〜10RRに連設した車輪側部材を示し、14は車体
側部材を示す。各車輪側部材12と車体側部材14との間に
は、油圧式の能動型サスペンション16が装備されてい
る。
能動型サスペンション16は、流体圧供給装置としての
油圧供給装置18と、この油圧供給装置18の負荷側に介装
された圧力保持部20及びフェイルセーフ弁22と、このフ
ェイルセーフ弁22の負荷側に前,後輪側に対応して装備
されたアキュムレータ24,24と、車輪10FL〜10RRに対応
して装備された圧力制御弁26FL〜26RR及び負荷である油
圧シリンダ(流体シリンダ)28FL〜28RRとを備えてい
る。また、能動型サスペンション16は、加速度検出手段
としての横加速度センサ30及び前後加速度センサ31と、
車体側部材14と各油圧シリンダ28FL〜28RRのシリンダチ
ューブ28aとの間に介挿された例えばポテンショメータ
で構成される車高検出手段としての車高センサ32FL〜32
RRと、これら横加速度センサ30及び前後加速度センサ31
の加速度検出値YG及びXG並びに車高センサ32FL〜32RRの
車高検出値HFL〜HRRに基づき各圧力制御弁26FL〜26RRに
対する圧力指令値PFL〜PRRを算出すると共に、制御系の
異常状態を検出する異常状態検出器33の異常状態検出信
号ASによって前記フェイルセーフ弁22を切換制御する制
御装置34とを有している。なお、35は車体の静荷重を支
持するコイルスプリングである。
前記油圧供給装置18は、作動油を貯蔵するリザーバタ
ンク40と、エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ42
と、所定のライン圧を設定するリリーフ弁44とを含む。
つまり、タンク40には作動油を供給する供給側管路(供
給路)48s及び作動油を戻す戻り側管路(リターン路)4
8rとが接続され、供給側管路48sが油圧ポンプ42を介し
て次段の圧力保持部20に至る。また、管路48s,48r間に
吐出側の位置でリリーフ弁44を接続している。
圧力保持部20は、供給側管路48sに挿入されたチェッ
ク弁50と、戻り側管路48rに挿入され且つ前記フェイル
セーフ弁22の負荷側圧力をパイロット圧PPとするオペレ
ートチェック弁52とを有する。オペレートチェック弁52
は、パイロット圧PP1が設定値(ここでは、作動中立圧P
N:第4図参照)を越える場合に弁を開放してチェックを
解除し、中立圧PN以下の場合に弁を閉じてチェックを行
うパイロット操作形逆止弁の構造になっている。
また、オペレートチェック弁52の上流の戻り側管路48
rには、絞り54を介挿するとともに、この絞り54を迂回
するバイパス路48Bを設けている。
前記フェイルセーフ弁22は、チェック弁50の下流側の
位置で供給側管路48sにポンプポートP及びポートAを
接続すると共に、バイパス管路48BにタンクポートT及
びポートBを接続した4ポート2位置電磁切換弁で成
る。そして、電磁ソレノイド22に与えられる切換信号CS
がオフ状態の場合には、ポンプポートPとポートAとの
間及びポートBとタンクポートとのT間を遮断し、且
つ、ポートA及びB間を接続する一方、切換信号CSがオ
ン状態の場合には、ポンプポートPとポートAとの間及
びポートBとタンクポートTとの間を夫々相互に接続す
るようになっている。
このため、エンジンが回転していない状態では、油圧
ポンプ42の吐出圧も零であり、オペレートチェック弁52
が閉となるから、オペレートチェック弁52及びチェック
弁50によって圧力制御弁26FL〜26RR及び油圧シリンダ28
FL〜28RRを含む油圧制御系が閉回路となって中立圧PN
封入される。また、サスペンションが正常制御状態にあ
って、フェイルセーフ弁22が後述するように供給側管路
48s及び戻り側管路48rを個々に連通させているとする
と、エンジンの回転に伴って上昇する吐出圧が作動中立
圧PNを越えた時点でオペレートチェック弁52が開とな
り、リリーフ弁44により決定されるライン圧が油圧制御
系に供給される。
前記フェイルセーフ弁22の下流側の供給側管路48s
は、前輪10FL,10FR、後輪10RL,10RRに対応して分岐して
いる。そして、夫々の管路48sが比較的大容量のアキュ
ムレータ24に接続された後、さらに左右輪に対応して分
岐し、圧力制御弁26FL〜26RRの後述する供給ポートに至
る。また、圧力制御弁26FL〜26RRの後述する各戻りポー
トは、図示の如く、左右輪で合流した後、前後輪で合流
してオペレートチェック弁52に至る。
一方、圧力制御弁26FL〜26RRの夫々は、入力ポート26
i、戻りポート26o及び制御圧ポート26cを有すると共
に、制御圧ポート26cと入力ポート26i及び戻りポート26
oとを遮断状態に又は制御圧ポート26cと入力ポート26i
及び戻りポート26oの何れか一方とを連通させる連通状
態に切換えるスプールを有し、このスプールの両端に供
給圧と制御圧とがパイロット圧として供給され、さらに
供給圧側パイロット圧を比例ソレノイド26sによって制
御されるポペット弁で制御する構成を有し、制御圧ポー
ト26cの圧力が常に比例ソレノイド26sに制御装置34から
供給される励磁電流IFL〜IRRに応じた圧力となるように
制御される。
ここで、励磁電流IFL〜IRRと制御ポート26cから出力
される制御油圧PCとの関係は、第3図に示すように、指
令値IFL〜IRRが零近傍であるときにPMINを出力し、この
状態から指令値IFL〜IRRが正方向に増加すると、これに
所定の比例ゲインK1をもって制御油圧PCが増加し、圧力
保持部20の設定ライン圧PHで飽和する。
さらに、油圧シリンダ28FL〜28RRの各々は第1図に示
すように、シリンダチューブ28aを有し、このシリンダ
チューブ28aには貫通孔を有するピストン28cにより上下
の圧力室に画成され、ピストン28cに対する受圧面積差
によって推力を発生する。そして、シリンダチューブ28
aの下端が車輪側部材12に取り付けられ、ピストンロッ
ド28bの上端が車体側部材14に取り付けられている。ま
た、各油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力室は、絞り弁36を
介してバネ下共振域(例えば5〜10Hz)の油圧振動を吸
収するための、小容量のアキュムレータ37に接続されて
いる。
また、横加速度センサ30は、横加速度が零であるとき
に正の中立電圧VNとなる横加速度検出値YG0を、車両の
右旋回による左方向の横加速度が生じたときに、これに
比例した横加速度検出値YG0より低い正の電圧となる横
加速度検出値YGを、車両の左旋回による右方向の横加速
度が生じたときに、これに比例した横加速度検出値YG0
より高い正の電圧となる横加速度検出値YGを夫々出力す
る。同様に、前後加速度センサ31も、前後加速度が零で
あるときに正の中立電圧VNとなる前後加速度検出値XG0
を、車両の加速による後方に向かう加速度が生じたとき
に、これに比例した前後加速度検出値YG0より低い正の
電圧となる前後加速度検出値YGを、車両の減速による前
方に向かう減速度が生じたときに、これに比例した前後
加速度検出値YG0より高い正の電圧となる前後加速度検
出値YGを夫々出力する。
さらに、制御装置34は、第4図に示すように、電源供
給回路60と、マイクロコンピュータ61と、このマイクロ
コンピュータ61から出力される各制御弁26FL〜26RRに対
する圧力指令値PFL〜PRRが個別に供給されるソレノイド
駆動回路62FL〜62RRとを備えている。
電源供給回路60は、一端がバッテリー63に接続された
イグニッションリレー64と、このイグニッションリレー
64の一端がバッテリー63に接続されたリレーコイル64a
の他端にコレクタを接続した2つのスイッチングトラン
ジスタQ1及びQ2とを備え、イグニッションリレー64の他
端が制御装置34の各部に電源を供給する安定化電源回路
34aに接続され、トランジスタQ1のベースがイグニッシ
ョンスイッチ65を介してバッテリー63に接続され、トラ
ンジスタQ2のベースにマイクロコンピュータ61のインタ
フェース回路61aからの自己保持信号SSが供給され、各
トランジスタQ1及びQ2のエミッタが接地されている。
マイクロコンピュータ61は、少なくともインタフェー
ス回路61a、マイクロプロセッサ61b及び記憶装置61cを
有し、インタフェース回路61aには、その入力側に横加
速度センサ30及び前後加速度センサ31の横加速度検出値
YG及び前後加速度検出値XGが夫々A/D変換器65及び66を
介して入力されると共に、車高センサ32FL〜32RRの車高
検出値HFL〜HRRがA/D変換器67FL〜67RRを介して入力さ
れ、さらに異常状態検出器33の異常状態検出信号ASが直
接入力され、出力側から出力される圧力指令値PFL〜PRR
がD/A変換器68FL〜68RRでアナログ電圧に変換されて、
ソレノイド駆動回路62FL〜62RRに供給されると共に、自
己保持信号SSが電源供給回路60のトランジスタQ2のベー
スに供給される。
マイクロプロセッサ61bは、イグニッションスイッチ6
5がオン状態となった制御開始時には、加速度センサ30
及び31の加速度検出値YG及びXGに基づいて算出するロー
ル抑制圧力指令値PL及びピッチ抑制圧力指令値PPに時間
の経過と共に“0"から“1"まで連続的に変化する補正係
数(T/T0)を乗算することにより、これら圧力指令値を
徐々に変化させると共に、車高センサ32FL〜32RRの車高
検出値HFL〜HRRを読込み、これらと予め設定された目標
車高値HSとを比較し、車高検出値HFL〜HRRが目標車高値
HSと一致するように車高調整圧力指令値PHFL〜PHRRを算
出し、各圧力指令値を加減算して車体の姿勢変化を抑制
する圧力指令値PFL〜PRRを算出し、これら圧力指令値P
FL〜PRRをインタフェース回路回路61aを介してD/A変換
器68FL〜68RRに出力する姿勢変化抑制制御タスクを実行
し、異常状態検出器33の異常状態検出信号ASがオン状態
であるときには、制御系に異常が生じたものと判断し、
制御信号CSをオフ状態としてフェイルセーフ弁22を第2
の切換位置に切換えると共に、自己保持信号SSをオフ状
態とする異常状態処理を実行する。また、マイクロプロ
セッサ61bには、そのプログラム暴走を検出するウォッ
チドッグタイマ69が接続され、このウォッチドッグタイ
マ69からの異常状態検出信号WSが例えばNMI(ノン・マ
スカブル・インターラプト)端子に入力されたときに
も、上記異常状態処理を実行する。
記憶装置61cは、ROM,RAM等で構成され、前記演算処理
装置61bの演算処理に必要なプログラムを予め記憶して
いると共に、演算処理装置61bの演算結果を逐次記憶す
る。
また、ソレノイド駆動回路62FL〜62RRのそれぞれは、
例えばフローティング型の定電流回路で構成され、入力
される圧力指令電圧VFL〜VRRに応じて励磁電流IFL〜IRR
を各圧力制御弁26FL〜26RRの比例ソレノイド26sに供給
する。
次に、上記実施例の動作をマイクロプロセッサ61bの
処理手順を示す第5図のフローチャートを伴って説明す
る。
イグニッションスイッチ65がオン状態となると、電源
供給回路60のトランジスタQ1がオン状態となり、これに
応じてイグニッションリレー64がオン状態となって、制
御装置34に電源が投入され、そのマイクロプロセッサ61
bで第5図に示す姿勢変化抑制処理が実行される。
すなわち、先ずステップで各圧力制御弁26FL〜26RR
に対する圧力指令値PFL〜PRR及び車高調整圧力指令値PH
FL〜PHRRを標準積載状態での目標車高値HSを維持するた
めに必要とする圧力指令値PNに設定すると共に、制御信
号CSをオン状態として、フェイルセーフ弁22を開状態と
し、さらに自己保持信号SSをオン状態とし、且つタイマ
をクリアする。
次いで、ステップに移行して、タイマの計時内容T
を“1"だけインクリメントし、次いでステップに移行
してタイマのカウント値Tが予め設定した所定時間T0
上であるか否かを判定し、T≧T0であるときには、ステ
ップに移行してタイマのカウント値Tを所定時間T0
置換してからステップに移行し、T<T0であるときに
は直接ステップに移行する。
ステップでは、各車高センサ32FL〜32RRの車高検出
値HFL〜HRRを読込み、これら車高検出値Hi(i=FL〜R
R)についてステップ〜の処理を行って各圧力制御
弁26FL〜26RRに対する車高調整圧力指令値PHiを算出す
る。
すなわち、ステップで車高検出値Hiが目標車高値HS
と等しいか否かを判定し、Hi≠HSであるときには、車高
調整が必要であると判断してステップに移行し、車高
検出値Hiが目標車高値HSを越えているか否かを判定す
る。このとき、Hi>HSであるときには、車高を低下させ
る必要があると判断してステップに移行して前回の処
理時の圧力指令値PHi(j-1)に予め設定された所定値ΔH
を減算した値を新たな圧力指令値PHi(j)(=PHi(j-1)
ΔH)として算出してこれを記憶装置61cの車高調整圧
力指令値記憶領域に更新記憶してからステップに移行
し、Hi<HSであるときには、車高を上昇させる必要があ
ると判断してステップに移行し、前回の処理時の圧力
指令値PHi(j-1)に予め設定された所定値ΔHを加算した
値を新たな圧力指令値PHi(j)(=PHi(j-1)+ΔH)とし
て算出してこれを記憶装置61cの車高調整圧力指令値記
憶領域に更新記憶してから車高調整処理を終了してステ
ップに移行する。
このステップでは、横加速度センサ30の横加速度検
出値YGを読込み、次いでステップに移行してこの横加
速度検出値YGから横加速度YGが零であるときの加速度検
出値YG0を減算することにより、左旋回時の横加速度を
正、右旋回時の横加速度を負とする実際の横加速度に対
応した実横加速度検出値YGRを算出し、次いでステップ
に移行して実横加速度検出値YGRに所定のゲインKY
前記タイマのカウント値Tを所定時間T0で除算した補正
係数(T/T0)とを乗算してロール抑制圧力指令値PLを算
出し、これを記憶装置61cのロール抑制圧力指令値記憶
領域に更新記憶してからロール抑制処理を終了してステ
ップに移行する。
このステップでは、前後加速度センサ31の前後加速
度検出値XGを読込み、次いでステップに移行して前後
加速度検出値XGから前後加速度XGが零であるときの加速
度検出値XG0を減算することにより、前進時の加速度を
正、減速度を負とする実際の前後加速度に対応した実前
後加速度検出値XGRを算出し、次いでステップに移行
して実前後加速度検出値XGRに所定のゲインKXと前述し
た補正係数(T/T0)とを乗算してピッチ抑制圧力指令値
PPを算出し、これを記憶装置61cのピッチ抑制圧力指令
値記憶領域に更新記憶してからピッチ抑制処理を終了し
てステップに移行する。
このステップでは、記憶装置61cの車高調整圧力指
令値記憶領域、ロール抑制圧力指令値記憶領域及びピッ
チ抑制圧力指令値記憶領域に夫々記憶されている各圧力
指令値PHFL〜PHRR、PL及びPPを読出し、これらに基づい
て下記(1)〜(4)式の演算を行って各圧力制御弁26
FL〜26RRに対する圧力指令値PFL〜PRRを算出する。
PFL=PHFL−PL+PP ……(1) PFR=PHFR+PL+PP ……(2) PRL=PHRL−PL−PP ……(3) PRR=PHRR+PL−PP ……(4) 次いで、ステップに移行して、上記ステップで算
出した圧力指令値PFL〜PRRを出力してからステップに
移行する。
このステップでは、各センサ30,31、32FL〜32RR、
圧力制御弁26FL〜26RR及び制御装置34を含む制御系に異
常が発生したか否かを判定する。この判定は、異常状態
検出器33の異常状態検出信号ASがオン状態であるか否か
によって行い、異常状態検出信号ASがオン状態であると
きには、制御系が異常状態となったものと判断してステ
ップに移行して制御信号CSをオフ状態とすると共に、
自己保持信号SSをオフ状態として処理を終了し、異常状
態検出信号ASがオフ状態であるときには、制御系が正常
であるものと判断してステップに移行する。
このステップでは、イグニッションスイッチ65がオ
フ状態であるか否かを判定し、イグニッションスイッチ
65がオン状態であるときには、前記ステップに戻り、
イグニッションスイッチ65がオフ状態であるときには、
ステップに移行する。
このステップでは、予め設定した圧力保持部20のオ
ペレートチェック弁52が全閉状態となるに十分な所定時
間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していな
いときには、ステップに移行して、各圧力制御弁26FL
〜26RRに対する圧力指令値Piが中立圧PNと等しいか否か
を判定し、Pi=PNであるときには、そのままステップ
に戻り、Pi≠PNであるときには、ステップに移行す
る。
このステップでは、各圧力指令値Piが中立圧PNを越
えているか否かを判定し、Pi>PNであるときには、ステ
ップに移行して前回の圧力指定値Pi(j-1)から所定値
即ち大きな車高変化を生じない程度の値ΔPを減算して
新たな圧力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶する
と共に、圧力制御弁26iに出力してからステップに戻
り、Pi<PNであるときには、ステップに移行して前回
の圧力指令値Pi(j-1)に所定値ΔPを加算して新たな圧
力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶すると共に、
圧力制御弁26iに出力してからステップに戻る。
一方、ステップで所定時間が経過したと判定された
ときには、ステップに移行して自己保持信号SSをオフ
状態として、電源供給回路60のトランジスタQ2をオフ状
態として制御装置34への電源の供給を遮断して処理を終
了する。
ここで、第5図の姿勢変化抑制処理タスクのステップ
〜が指令値抑制手段に対応し、ステップ〜の処
理が車高調整指令値演算手段に対応し、ステップ〜
の処理が姿勢変化抑制指令値演算手段に対応し、ステッ
プの処理が指令値演算手段に対応している。
したがって、今、車両が平坦な路面でイグニッション
スイッチ65をオフ状態としてエンジンを停止している状
態では、油圧ポンプ42が停止しているので、流体圧供給
装置18から出力される作動油圧は零となっており、圧力
保持部20のオペレートチェック弁52が閉状態となって、
圧力制御弁26FL〜26RR側の油圧制御系が閉回路となって
その圧力がオペレートチェック弁52の設定圧PNに保持さ
れている。
この状態で、イグニッションスイッチ65をオン状態と
することにより、制御装置34に電源が供給されると共
に、エンジンが始動されて、流体圧供給装置18の作動油
圧が上昇する。
このとき、制御装置34のマイクロプロセッサ61bでは
姿勢変化抑制制御処理タスクが起動され、圧力制御弁26
FL〜26RRの圧力指令値PFL〜PRRが中立圧PNに設定され、
且つフェイルセーフ弁22が開状態に制御されることによ
り、流体圧供給装置18からの作動油圧が圧力保持部20に
供給される。
しかしながら、圧力供給装置18の作動油圧が圧力保持
部20の保持圧PNに達するまでの間は、圧力保持部20が圧
力保持状態を維持し、マイクロプロセッサ41bから各セ
ンサの検出値に基づく圧力指令値PFL〜PRRが出力され、
これに応じてソレノイド駆動回路62FL〜62RRから励磁電
流IFL〜IRRが出力されても、圧力制御弁26FL〜26RRの入
力ポート26i、戻りポート26o及び制御圧ポート26cが同
一圧力であるので、励磁電流IFL〜IRRによる制御はでき
ない。
この間、マイクロプロセッサ41bでは、第5図のステ
ップ〜ステップの制御が繰り返されるので、車高セ
ンサ32FL〜32RRの車高検出値HFL〜HRRに基づく車高調整
圧力指令値PHFL〜PRRが徐々に変化すると共に、横加速
度センサ30の横加速度検出値YG及び前後加速度センサ31
の前後加速度検出値XGに基づくロール抑制圧力指令値PL
及びピッチ抑制圧力指令値PPは、夫々ステップ及び
でタイマのカウント値Tによる補正係数(T/T0)を乗算
しているので、横加速度センサ30及び前後加速度センサ
31から車体の傾斜によるオフセット値が出力されている
場合でもこれが抑制されて“0"から徐々に増加されるこ
とになり、したがって圧力制御弁26FL〜26RRに対する圧
力指令値PFL〜PRRも中立圧PNから徐々に変化する。
その後、流体圧供給装置18の作動油圧が圧力保持部20
の保持圧PH以上となったときに、その圧力油がチェック
弁50を介して閉回路内に供給されることになり、閉回路
内の圧力が上昇し、オペレートチェック弁52の設定圧PN
以上となると、このオペレートチェック弁52が全開状態
となり、圧力保持状態が解除される。このため、圧力制
御弁26FL〜26RRによる油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力制
御が可能となり、このときのマイクロプロセッサ41bか
ら出力される圧力指令値PFL〜PRRに基づいてソレノイド
駆動回路62FL〜62RRから出力される励磁電流IFL〜IRR
対応する制御圧PCが油圧シリンダ28FL〜28RRに供給され
る。
このとき、前述したように、マイクロプロセッサ41b
から出力される圧力指令値PFL〜PRRはイグニッションス
イッチ65がオン状態となった直後から変化するが、その
変化量が抑制されているので、圧力保持部20で圧力保持
状態が解除されたときの保持圧力(中立圧PN)とマイク
ロプロセッサ41bから出力される圧力指令値PFL〜PRR
の差が少なく、急激な車高変化を生じることはない。
その後、タイマのカウント値Tが増加するに従って、
横加速度検出値YG及び前後加速度検出値XGに基づくロー
ル抑制圧力指令値PL及びピッチ抑制圧力指令値PPが徐々
に増加し、タイマのカウント値Tが所定時間T0以上とな
ると、補正係数(T/T0)が“1"となるので、ロール抑制
圧力指令値PL及びピッチ抑制圧力指令値PPが100%とな
り、実際に横加速度センサ30及び前後加速度センサ31に
生じている加速度に対応した指令値となる。
以後、実際に車両に生じる横加速度及び前後加速度に
応じたロール、ピッチ等の姿勢変化を抑制する制御が開
始され、停止状態から車両を走行させたときに生じる横
加速度又は前後加速度によって車両のロール又はピッチ
を抑制して車体をフラットな状態に維持することができ
る。
ところで、車両の走行中に、加速度センサ30,31、車
高センサ32FL〜32RR及び圧力制御弁26FL〜26RR等の制御
系に、異常状態が発生したときには、この異常状態が異
常状態検出器33によって検出され、その異常状態検出信
号ASがオン状態となる。このため、第5図のステップ
からステップに移行して、制御信号CS及び自己保持信
号SSがオフ状態となってフェイルセーフ弁22が閉状態と
なる。このため、圧力制御弁26FL〜26RRに対する流体圧
供給装置18からの作動油圧の供給が遮断され、且つ圧力
制御弁26FL〜26RRの入力ポート26iが絞り54を介してオ
ペレートチェック弁52に連通される。その結果、オペレ
ートチェック弁52のパイロット圧PPも低下し、これが中
立圧PNに達するとオペレートチェック弁52が全閉状態と
なり、圧力制御弁26FL〜26RR側の油圧制御系が閉回路と
なり、閉回路内の圧力が中立圧PNに保持される。
この状態では、閉回路内の圧力が中立圧PNに保持され
ることにより、油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力も中立圧
PNとなり、標準積載時の車重を目標車高に保つことが可
能となる。このとき、油圧シリンダ28FL〜28RRに車輪側
からばね下振動の高周波域の振動が入力されたときに
は、この振動入力を絞り弁36及びアキュムレータ37によ
って吸収することができると共に、路面の凹凸による比
較的大きな振動入力が入力されたときには、これによる
油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力上昇分を圧力制御弁26FL
〜26RRの制御圧ポート26c及び戻りポート26o及びフェイ
ルセーフ弁22を介してアキュムレータ24で吸収すること
ができ、その結果通常の受動型サスペンションと同様の
機能を発揮することができる。さらに、マイクロプロセ
ッサ61bでプログラム暴走が生じたときには、これがウ
ォッチドッグタイマ69で検出されるので、上記と同様の
異常状態処理が実行される。
また、車両を走行状態から停止させ、この停止状態で
イグニッションスイッチ65をオフ状態とすると、エンジ
ン停止によって油圧供給装置18の油圧ポンプ42が停止し
て吐出油圧が零となり、圧力保持部20への油圧供給が停
止されるが、圧力保持部20の逆止弁50によって圧力制御
弁26FL〜26RRに対する急激な油圧の低下が防止され、そ
の後供給側管路48sの圧力が中立圧PN未満となるとオペ
レートチェック弁52が全閉状態となって圧力保持状態と
なる。
一方、マイクロプロセッサ41bでは、イグニッション
スイッチ65がオフ状態となっても、自己保持信号SSがオ
ン状態を継続することにより、電源の供給が継続され、
第5図のステップからステップに移行し、所定時間
が経過するまでの間に圧力指令値PFL〜PRRを徐々に中立
圧PNに戻し、これによって油圧シリンダ28FL〜28RRの圧
力を中立圧PNとすることにより、圧力保持部20で圧力保
持状態となったときに急激な車高変化を生じることを防
止する。
その後、所定時間が経過すると、ステップからステ
ップに移行して自己保持信号SSをオフ状態として制御
装置34への電源の供給を遮断する。
このように、上記第1実施例によると、イグニッショ
ンスイッチ65をオン状態として姿勢変化抑制制御を開始
し、このとき、横加速度センサ30の横加速度検出値YG
び前後加速度センサ31の前後加速度検出値XGに基づいて
夫々算出するロール抑制圧力指令値PL及びピッチ抑制圧
力指令値PPが補正係数(T/T0)を乗算することにより抑
制されて時間の経過と共に実際の加速度に対した値に復
帰するので、車両のロール及びピッチを抑制する制御が
徐々に行われ、圧力保持部20での圧力保持状態が解除さ
れて圧力制御弁26FL〜26RRによる油圧シリンダ28FL〜28
RRの制御が可能となったときに、横加速度センサ30の横
加速度検出値YG又は前後加速度センサ31の前後加速度検
出値XGに車両の傾斜によるオフセット値や車両の発進に
よるオフセット値が存在する場合であっても、ロール抑
制圧力指令値PL及びピッチ抑制圧力指令PPの値が大きく
変化することがなく、このため車両の姿勢変化の急変を
防止して乗員に違和感を与えることがない。
次に、この発明の第2実施例を第6図及び第7図につ
いて説明する。
この第2実施例は、圧力保持部20を有する能動型サス
ペンションでは、圧力制御弁26FL〜26RRによる圧力制御
が圧力保持部20での圧力保持状態が解除された後に可能
となることにより、圧力保持部20の圧力保持状態の解除
を検出して、その後に加速度センサに基づく圧力指令値
を徐々に変化させるようにしたものである。
すなわち、第6図に示すように、圧力保持部20におけ
るオペレートチェック弁52の上流側の戻り側管路48r
に、圧力が設定圧力PS以下となるとオン状態となる圧力
保持解除検出手段としての圧力スイッチ70を接続し、こ
の圧力スイッチ70のスイッチ信号PSを制御装置34のマイ
クロコンピュータ41に入力し、且つマイクロコンピュー
タ41のマイクロプロセッサ41bで、第7図に示すよう
に、イグニッションスイッチ65がオン状態となって姿勢
変化抑制処理タスクを起動したときに、ステップで初
期化を行った後にステップaで圧力スイッチ70のスイ
ッチ信号PSを読込み、これがオン状態であるか否かによ
って圧力保持部20が圧力保持解除状態となったか否かを
判定し、スイッチ信号PSがオフ状態であるときには、圧
力保持部20が圧力保持状態を維持しているものと判断し
てスイッチ信号PSがオン状態となるまで待機し、スイッ
チ信号PSがオン状態となると、前述した第5図のステッ
プ〜と同様の処理を開始するように構成されてい
る。
この第2実施例によると、イグニッションスイッチ65
をオン状態として、油圧供給装置18の吐出油圧が圧力保
持部20で保持している保持圧PHに達するまでの間は、圧
力制御弁26FL〜26RR側の油圧制御系を閉回路として、そ
の圧力が中立圧PNに保持されているので、圧力スイッチ
70のスイッチ信号PSはオフ状態となっている。このた
め、マイクロプロセッサ41bで第7図の処理が開始され
ても、圧力制御弁26FL〜26RRに対する圧力指令値PFL〜P
RRはステップの初期化で設定された中立圧PNを維持す
る。
その後、油圧供給装置18の吐出油圧が圧力保持部20で
のオペレートチェック弁52の設定圧力PN以上となると、
オペレートチェック弁52が開状態となり、圧力保持状態
が解除される。これによって、圧力制御弁26FL〜26RRの
戻りポート26oが戻り側管路48r及びオペレートチェック
弁52を介してリザーバタンク18に連通されので、戻り側
管路48rの圧力が急激に低下し、これが圧力スイッチ70
の設定圧力PS以下となると、圧力スイッチ70のスイッチ
信号PSがオン状態となる。その結果、マイクロプロセッ
サ41bで第7図のステップ以降の処理を開始すること
により、ステップ〜の処理で車高を徐々に目標車高
に一致させる車高調整圧力指令値PHFL〜PHRRが算出さ
れ、且つステップ及びで横加速度センサ30の横加速
度検出値YGに基づくロール抑制圧力指令値PL及び前後加
速度センサ31の前後加速度検出値XGに基づくピッチ抑制
圧力指令値PPが夫々タイマのカウント値Tの増加に伴っ
て“0"から徐々に増加される。
このため、前記第1実施例と同様に、横加速度センサ
30又は前後加速度センサ31に車体の傾斜や発進によるオ
フセット値が存在する場合に、これらオフセット値に基
づいてロール抑制圧力指令値PL及びピッチ抑制圧力指令
値PPが急変することを抑制して車両の姿勢変化を徐々に
行うことができ、乗員に違和感を与えることを防止する
ことができる。
なお、上記第2実施例においては、圧力保持解除検出
手段として、戻り側管路48rの圧力低下を検出する圧力
スイッチ70を適用した場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、フェイルセーフ弁22の下流側
の供給側管路48sに、その圧力が中立圧PNより僅かに高
い圧力を越えたときにオン状態となる圧力スイッチを設
けるようにしてもよく、またオペレートチェック弁52の
作動状態を直接検出するようにしてもよい。
次に、この発明の第3実施例を第8図について説明す
る。
この第3実施例は、圧力保持部20の圧力保持状態の解
除がイグニッションスイッチ65をオン状態としてから所
定時間以内に行われることから、この所定時間を経過し
た後に、姿勢変化抑制制御を開始するようにしたもので
ある。
すなわち、マイクロコンピュータ41のマイクロプロセ
ッサ41bで、第8図に示すように、イグニッションスイ
ッチ65がオン状態となって姿勢変化抑制処理タスクが起
動されたときに、ステップの初期化を行った後に、ス
テップbでタイマを“1"だけインクリメントし、次い
でステップcでタイマのカウント値Tがイグニッショ
ンスイッチ65がオン状態となってから圧力保持部20での
圧力保持状態が解除されるに十分な所定時間T1に達した
か否かを判定し、T<T1であるときには、所定時間T1
経過していないものと判断してステップbに戻り、T
≧T1であるときには、所定時間T1が経過したものと判断
して前述した第5図のステップ〜の処理を行うよう
に構成されている。但し、第5図におけるステップ及
びの処理における補正係数(T/T0)が補正係数〔(T
−T1)/(T0−T1)〕に変更されている。
ここで、ステップbの処理が計時手段に対応してい
る。
この第3実施例によると、前述した第2実施例と同様
に、イグニッションスイッチ65がオン状態となってから
圧力保持部20での圧力保持状態が解除された後に姿勢変
化抑制処理を開始し、このときに横加速度センサ30の横
加速度検出値YG及び前後加速度センサ31の前後加速度検
出値XGに基づくロール抑制圧力指令値PL及びピッチ抑制
圧力指令値PPに補正係数〔(T−T1)/(T0−T1)〕を
乗算して、時間の経過と共に徐々に増加するようにして
いるので、圧力制御弁26FL〜26RRによる油圧シリンダ28
FL〜28RRの制御が開始された時点で、油圧シリンダ28FL
〜28RRの圧力が急変することを防止することができ、乗
員に違和感を与えることが確実に防止することができ
る。
なお、上記各実施例においては、横加速度センサ30の
横加速度検出値YG及び前後加速度センサ31の前後加速度
検出値XGに基づくロール抑制圧力指令値PL及びピッチ抑
制圧力指令値PPを抑制する場合に時間と共に“0"から
“1"まで増加する補正係数を乗算する場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、制御開始時に
のみ車高調整と同様に、先ずロール抑制圧力指令値PL及
びピッチ抑制圧力指令値PPを算出し、これら圧力指令値
PL及びPPに達するまで、“0"から予め設定した比較的小
さな変化量ΔPづつ増減させるようにしてもよい。
また、上記各実施例においては、ロール抑制指令値PL
及びピッチ抑制指令値PPを算出する再に補正係数を乗算
する場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、横加速度検出値YG及び前後加速度検出値XGに補
正係数を乗算するようにしてもよい。
さらに、上記各実施例においては、横加速度センサ30
及び前後加速度センサ31を備えている能動型サスペンシ
ョンについて説明したが、両者の何れか一方を備えてい
る能動型サスペンション或いは上下加速度センサを備え
ている能動型サスペンションにもこの発明を適用し得
る。
またさらに、上記各実施例においては、各圧力制御弁
に対して共通の圧力保持部20及びフェイルセーフ弁22を
設けた場合について説明したが、これに限らず圧力保持
部20及びフェイルセーフ弁22を個別に設けるようにして
もよい。
なおさらに、上記実施例においては、油圧ポンプ42の
回転駆動力をエンジンから得るようにした場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、電動モー
タ等の回転駆動源を適用し得ることは言うまでもない。
また、油圧サスペンションの制御弁としては上記圧力
制御弁26FL〜26RRに限定されるものではなく、他の流量
制御型サーボ弁等を適用し得るものである。
また、上記実施例においては、作動流体として作動油
を適用した場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、圧縮率の少ない流体であれば任意の作動
流体を適用し得る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項(1)に係る能動型サス
ペンションによれば、流体シリンダに対する流体供給装
置からの作動流体を制御する制御弁を制御装置からの相
対変位検出値及び加速度検出値に基づく指令値によって
制御を開始する際に、圧力保持部での圧力保持状態の解
除を圧力保持解除検出手段で検出したときに、車高調整
指令値演算手段で車高検出手段の車高検出値に基づいて
ある一定値の変化幅で変化する車高調整指令値の演算を
開始すると共に、姿勢変化抑制指令値演算手段で加速度
検出手段の加速度検出値に基づいて姿勢変化抑制指令値
の演算を開始し、このとき、指令値抑制手段で姿勢変化
抑制指令値演算手段の姿勢変化抑制指令値を徐々に変化
させるようにしたので、車高変化が緩やかに行われと共
に、加速度検出手段から出力される加速度検出値に車体
の傾斜等によるオフセット値が含まれている場合に、こ
のオフセット値に基づく姿勢変化抑制指令値が直接制御
弁に出力されて車両の姿勢が急変することを防止するこ
とができ、乗員に違和感を与えることを確実に防止する
ことができるという効果が得られる。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションによ
れば、圧力保持部を備えた能動型サスペンションにおい
て、制御を開始する際に、圧力保持部での圧力保持状態
の解除を圧力保持解除検出手段で検出したときに、車高
調整指令値演算手段で車高検出手段の車高検出値に基づ
いてある一定値の変化幅で変化する車高調整指令値の演
算を開始すると共に、姿勢変化抑制指令値演算手段で加
速度検出手段の加速度検出値に基づいて姿勢変化抑制指
令値の演算を開始し、このとき、指令値抑制手段で姿勢
変化抑制指令値演算手段の姿勢変化抑制指令値を徐々に
変化させるようにしたので、圧力保持部での圧力保持状
態が解除されて、制御弁による流体シリンダの制御が開
始されたときに、車高変化が緩やかに行われるとと共
に、加速度検出手段から出力される加速度検出値に車体
の傾斜等によるオフセット値が含まれている場合に、こ
のオフセット値に基づく姿勢変化抑制指令値が直接制御
弁に出力されて車両の姿勢が急変することを防止するこ
とができ、乗員に違和感を与えることを確実に防止する
ことができるという効果が得られる。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンションに
よれば、圧力保持部を備えた能動型サスペンションにお
いて、制御装置での制御開始時に、圧力保持部での圧力
保持状態が解除されるに十分な時間が経過してから車高
調整及び姿勢変化抑制制御を開始し、このときに加速度
検出値に基づく姿勢変化抑制指令値を徐々に変化させる
ようにしたので、上記請求項(2)と同様の効果が得ら
れると共に、これに加えて圧力スイッチ等の圧力保持状
態解除検出手段を省略することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)は夫々この発明の概略構成を示す
基本構成図、第2図はこの発明の第1実施例を示す油圧
回路図、第3図は圧力制御弁の指令電流に対する制御圧
の関係を示す特性線図、第4図は制御装置の一例を示す
ブロック図、第5図は制御装置の処理手順の一例を示す
フローチャート、第6図はこの発明の第2実施例を示す
油圧回路図、第7図は第2実施例における制御装置の処
理手順の一例を示すフローチャート、第8図はこの発明
の第3実施例における制御装置の処理手順の一例を示す
フローチャートである。 図中、10FL〜10RRは車輪、12は車輪側部材、14は車体側
部材、16は能動型サスペンション、18は油圧供給装置
(流体供給装置)、20は圧力保持部、26FL〜26RRは圧力
制御弁、28FL〜28RRは油圧シリンダ(流体シリンダ)、
30は横加速度センサ、31は前後加速度センサ、34は制御
装置、61はマイクロコンピュータ、62FL〜62RRはソレノ
イド駆動回路である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体及び車輪間に介装された流体シリンダ
    と、該流体シリンダに流体圧供給装置から供給される作
    動流体を制御する制御弁と、車両の姿勢変化を検出する
    加速度検出手段と、該加速度検出手段の加速度検出値に
    基づいて前記制御弁を制御する指令値を出力する制御装
    置とを備えた能動型サスペンションにおいて、車輪及び
    車体間の車高を検出する車高検出手段とを有し、前記制
    御装置は、制御開始時に前記車高検出手段の車高検出値
    に基づいてある一定値の変化幅で変化する車高調整指令
    値の算出を開始する車高調整指令値演算手段及び前記加
    速度検出手段の加速度検出値に基づいて姿勢変化抑制用
    指令値の算出を開始する姿勢変化抑制指令値演算手段
    と、前記車高調整指令値演算手段及び姿勢変化抑制指令
    値演算手段の各指令値を加算して前記制御弁に対する指
    令値を演算する指令値演算手段と、制御開始時に前記姿
    勢変化抑制指令値演算手段で算出された姿勢変化抑制指
    令値を徐々に増加させる指令値抑制手段とを備えている
    ことを特徴とする能動型サスペンション。
  2. 【請求項2】車体及び車輪間に介装された流体シリンダ
    と、該流体シリンダに流体圧供給装置から供給される作
    動流体を制御する制御弁と、車両の姿勢変化を検出する
    加速度検出手段と、該加速度検出手段の加速度検出値に
    基づいて前記制御弁を制御する指令値を出力する制御装
    置と、前記流体圧供給装置及び制御弁間に介挿された圧
    力保持部とを備えた能動型サスペンションにおいて、前
    記圧力保持部での圧力保持状態が解除されたことを検出
    する圧力保持解除検出手段と、車輪及び車体間の車高を
    検出する車高検出手段とを有し、前記制御装置は、制御
    開始時に前記圧力保持解除検出手段で圧力保持解除を検
    出したときに、前記車高検出手段の車高検出値に基づい
    てある一定値の変化幅で変化する車高調整指令値の算出
    を開始する車高調整指令値演算手段及び前記加速度検出
    手段の加速度検出値に基づいて姿勢変化抑制用指令値の
    算出を開始する姿勢変化抑制指令値演算手段と、前記車
    高調整指令値演算手段及び姿勢変化抑制指令値演算手段
    の各指令値を加算して前記制御弁に対する指令値を演算
    する指令値演算手段と、制御開始時に前記圧力保持解除
    検出手段で圧力保持解除を検出したときに前記姿勢変化
    抑制指令値演算手段で算出された姿勢変化抑制指令値を
    徐々に増加させる指令値抑制手段とを備えていることを
    特徴とする能動型サスペンション。
  3. 【請求項3】車体及び車輪間に介装された流体シリンダ
    と、該流体シリンダに流体圧供給装置から供給される作
    動流体を制御する制御弁と、車両の姿勢変化を検出する
    加速度検出手段と、該加速度検出手段の加速度検出値に
    基づいて前記制御弁を制御する指令値を出力する制御装
    置と、前記流体圧供給装置及び制御弁間に介挿された圧
    力保持部とを備えた能動型サスペンションにおいて、車
    輪及び車体間の車高を検出する車高検出手段と、制御開
    始時に前記圧力保持部の圧力保持状態が解除されるに十
    分な所定時間を計時する計時手段とを有し、前記制御装
    置は、前記計時手段で前記所定時間を計時完了したとき
    に、前記車高検出手段の車高検出値に基づいてある一定
    値の変化幅で変化する車高調整指令値の算出を開始する
    車高調整指令値演算手段及び前記加速度検出手段の加速
    度検出値に基づいて姿勢変化抑制用指令値の算出を開始
    する姿勢変化抑制指令値演算手段と、前記車高調整指令
    値演算手段及び姿勢変化抑制指令値演算手段の各指令値
    を加算して前記制御弁に対する指令値を演算する指令値
    演算手段と、制御開始時に前記圧力保持解除検出手段で
    圧力保持解除を検出したときに前記姿勢変化抑制指令値
    演算手段で算出された姿勢変化抑制指令値を徐々に増加
    させる指令値抑制手段とを備えていることを特徴とする
    能動型サスペンション。
JP22557589A 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション Expired - Fee Related JP2623854B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22557589A JP2623854B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22557589A JP2623854B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0390411A JPH0390411A (ja) 1991-04-16
JP2623854B2 true JP2623854B2 (ja) 1997-06-25

Family

ID=16831459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22557589A Expired - Fee Related JP2623854B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2623854B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0390411A (ja) 1991-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2503241B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2623853B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2503277B2 (ja) サスペンション制御装置
JP2625824B2 (ja) 能動型サスペンション
EP0443613B1 (en) Working fluid circuit with line pressure control for vehicle active suspension system
JP2611447B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2852565B2 (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JPH04231206A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JPH0342321A (ja) 能動型サスペンション
JP2623854B2 (ja) 能動型サスペンション
JPH0390418A (ja) 能動型サスペンション
JP2605882B2 (ja) 車両における加速度センサ異常検出装置
JP2616037B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2575483B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2623852B2 (ja) 能動型サスペンション
JPH03164320A (ja) 車両用アクティブサスペンション
JPH06206416A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JP2591276B2 (ja) 車両用アクティブサスペンション装置
JPH0485126A (ja) 車両用アクティブサスペンション装置
JP3071221B2 (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JPH04328010A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JP2907290B2 (ja) 能動型サスペンション
JPH04154416A (ja) 車両用アクティブサスペンション
JPH0450008A (ja) 車両用アクティブサスペンション装置
JPH06206415A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees