JP2623583B2 - カラー陰極線管の製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラー陰極線管の製造方法に関し、特にいわ
ゆるドライプロセスによるカラー陰極線管の製造方法に
おける蛍光体層の定着方法に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、蛍光体スラリーを使用せずに蛍光体層を形
成するいわゆるドライプロセスによるカラー陰極線管の
製造方法において、蛍光体粒子が受容された蛍光体塗布
層にメチルアミン蒸気、続いて水蒸気を接触させること
により、水洗によっても剥離しない強固な蛍光体塗布層
を形成することを可能とするものである。
〔従来の技術〕
芳香族ジアゾニウム塩または芳香族ジアゾニウム塩を
感光性成分として含み露光により粘着性を生じる感光性
組成物を基体表面に薄層状に塗布し、光照射を受けて粘
着性の増加した部分のみに蛍光体粒子を付着させること
により蛍光面を形成する方法は、既に特開昭53−126861
号公報に開示されている。この方法は、従来のように蛍
光体スラリーの湿式塗布、水洗、乾燥を繰返す必要のな
いことから、いわゆるドライプロセスと呼ばれているも
のである。
このドライプロセスにおいては、蛍光体塗布層を水に
不溶化させるいわゆる定着工程が必要である。このため
に、室温にてアンモニアと水との混合気体、ジエチルア
ミンの蒸気、あるいはn−プロピルアミンの蒸気に数秒
間から10秒間程度接触させる方法がとられている。
しかしながら本発明者の追試によると、上述のような
短い時間では定着が充分に行われず、アクリルアミド等
の高分子凝集剤等の併用が必要であることがわかった。
高分子凝集剤等を使用せずに定着を行おうとすると、た
とえばアンモニアと水の混合気体を使用する場合、蛍光
体塗布層の強度を充分に確保するためには上記混合気体
との接触時間を45分間程度とすることが必要である。実
験によれば、10%アンモニア水の入った密閉容器中に蛍
光体塗布層を45分間保持した後、スプレーガンで水を3
分間噴霧することが望ましい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上述の10%アンモニア水の蒸気と接触させ
る場合、定着時間が45分間と長いために、蛍光面作製工
程中に混入したゴミの中に含まれる銅がアンモニア錯塩
を形成して蛍光体層に拡散し、変色が拡大するという問
題が新たに生じてきた。
したがって、変色の拡大を防止するためには定着時間
を短縮することが望ましく、蛍光体層の充分な強度を確
保するためには定着時間を延長することが望ましいこと
になり、この両者を満足させる条件を設定することが必
要となる。
本発明はかかる従来の実情に鑑みて提案されたもので
あり、カラー陰極線管の製造方法において蛍光面の変色
の防止と蛍光体層の強度の向上を同時に達成することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は上述の目的を達成すべく検討を行った結
果、蛍光体塗布層をメチルアミンと接触させることが有
効であり、さらにそれに続く水との接触工程において
は、水の粒子が小さいほど効果的に定着が行われること
を見出し、本発明に至ったものである。
すなわち本発明にかかるカラー陰極線管の製造方法
は、芳香族ジアゾニウム塩を感光性成分として含み露光
により粘着性を生じる感光性組成物を基体表面に塗布し
て薄層とする工程と、上記薄層に図形状の露光を行い露
光部に粘着性を生じさせ、露光後の薄層に蛍光体粒子を
接触させて薄層の粉体受容能力に応じて蛍光粉粒子を薄
層に受容させて蛍光体塗布層を形成する工程と、上記蛍
光体塗布層にメチルアミン蒸気を接触させ、続いて水蒸
気を接触させることにより上記芳香族ジアゾニウム塩の
光分解反応による生成物を水に不溶性あるいは難溶性の
物質に変化させて定着させる工程とを有することを特徴
とするものである。
本発明において使用される芳香族ジアゾニウム塩とし
ては、たとえば芳香族ジアゾニウムホウフッ化水素酸
塩、芳香族ジアゾニウム硫酸塩、芳香族ジアゾニウムス
ルホン酸塩、芳香族ジアゾニウム・塩化亜鉛複塩等の従
来公知の物質が使用可能であり、2種以上を混合しても
差支えない。これら芳香族ジアゾニウム塩は単独で感光
性組成物として用いても良いが、塗布性の向上を目的と
して有機高分子化合物等を併用しても良い。上述のよう
な芳香族ジアゾニウム塩と混合して用いられる有機高分
子化合物は水溶性であることが望ましく、例示すればヒ
ドロキプロピルメチルセルロース、アラビアゴム、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビ
ニルピロリドン)、アクリルアミド−ジアセトンアクリ
ルアミド共重合体、アルギン酸、アルギン酸プロピレン
グリコールエステル、メチルビニルエーテル・無水マレ
イン酸共重合体等である。これらは2種以上を混合して
も良い。さらに、塗布性を向上させるために界面活性剤
を適宜添加しても良い。
蛍光体塗布層をメチルアミン蒸気と接触させる時間
は、5秒から1分の間とすることが好ましく、上記範囲
より短いと充分な定着効果が得られず、また上記範囲よ
り長いと錯塩を形成して再溶解する虞れがある。
また、メチルアミン蒸気と接触させた後に水と接触さ
せる方法としては、シャワーにより水をかける方法、ス
プレーガンにより水を噴霧する方法等も考えられるが、
水の粒子が微小であるほど定着効果の大きいことが明ら
かとなったので、本発明においては水蒸気と接触させる
方法を採用した。そのためには、密閉容器内で水の入っ
た容器を適当な手段により加熱して水蒸気を発生させれ
ば良い。接触時間は30秒から数十分程度とするのが良
く。この範囲より短いと充分な定着効果が得られない。
一方、この範囲より長くても定着効果には大差がない。
〔作用〕
本発明にかかるカラー陰極線管の製造方法において
は、たとえば感光性成分として芳香族ジアゾニウム塩・
塩化亜鉛複塩を使用した場合、上記復塩がまず光照射に
よって分解し、塩化亜鉛を遊離させる。遊離した塩化亜
鉛は強い吸湿性を示す物質であるが、これはメチルアミ
ン蒸気および水蒸気と接触することにより水酸化亜鉛に
変化し水に不溶性となる。この方法によれば、短時間で
充分な強度を有する蛍光体層を形成することが可能とな
る。
〔実施例〕
以下、本発明をカーボンストライプ形のカラー陰極線
管の蛍光面の製造に適用した例について説明する。
まず、下記の組成を有する感光性組成物を調製した。
感光性組成物 p−ジアゾ−N,N−ジメチルアニリンクロリド・ZnCl2
塩 …… 20 g 水 ……277 g アルギン酸プロピレングリコールエステル1%水溶液
(君津化学製,商品名:キミロイドHV) ……160 g エチレングリコール …… 6.4g ホウ酸1%水溶液 …… 80 g 界面活性剤2%水溶液(日本油脂製,商品名:ノニオン
06) …… 5.5g 上述の組成を有する感光性組成物を予めカーボンスト
ライプを形成した20インチのカラー陰極線管用ガラスパ
ネルに回転塗布した。これを乾燥させ、薄層を形成し
た。
次に、アパーチャーグリルを使用した通常の露光工程
にしたがって、たとえば緑色蛍光体ストライプを形成す
べき位置に選択的に紫外線照射を行った。このとき、上
記薄層中の紫外線照射を受けた部分においてp−ジアゾ
−N,N−ジメチルアニリンクロリド・ZnCl2複塩が分解し
てZnCl2が遊離される。ZnCl2は吸湿性であるため、この
塩が生じた部分は粘着性が増大し、蛍光体粒子を受容す
ることができるようになっている。
次に、このようなガラスパネルの全面に青色の蛍光体
粒子を散布した。これにより、上記薄層のうち粘着性の
増大した部分のみに上記蛍光体粒子が受容され、蛍光体
塗布層が形成された。
次に、粘着性の増大した部分に受容されなかった残余
の蛍光体粒子を空気を吹付ける等の手段により除去し
た。
以上の工程を、赤色および緑色の蛍光体粒子について
も同様に繰返し、ガラスパネル上に3原色の蛍光体塗布
層を形成した。
次に、このガラスパネルに対する定着処理を行った。
すなわち、上記ガラスパネルとほぼ同じ大きさの開口部
を有する容器を2個用意し、第1の容器には150mlの濃
メチルアミン水溶液(約40%濃度)を注入し、第2の容
器にはマントルヒーター等の加熱手段を設けてその上に
水の入った容器を置き、沸騰により水蒸気を発生させる
ようにした。まず、第1の容器の開口部を上記ガラスパ
ネルでふたをするように覆い、室温で15秒間放置した。
このとき、上記ガラスパネルと上記第1の容器とにより
形成された密閉空間内にメチルアミン蒸気が充満し、上
記蛍光体塗布層がこれに接触する。次に、上記ガラスパ
ネルを外して第2の容器の開口部にかぶせ、1分間放置
して水蒸気と接触させた。これらの操作により、上記蛍
光体塗布層において生成したZnCl2がZn(OH)に変化
し、蛍光体塗布層が不溶化されて蛍光体ストライプが完
成する。
このガラスパネルを水シャワーにより洗浄した後、ポ
リアクリル酸エステルエマルジョン(日本アクリル化学
製,商品名:プライマルC−72)からなる中間膜を形成
し、蛍光面を完成した。
上述のようにして作成された蛍光面においては、蛍光
体ストライプの剥離やひび割れは発生せず、また不純物
による変色域の拡大も見られなかった。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明にかかるカ
ラー陰極線管の製造方法においてはメチルアミン蒸気と
水蒸気による定着処理を組合わせることにより、短時間
で充分な定着効果を達成することが可能となった。この
ように定着時間が短縮されると、従来の技術において問
題となっていた銅等の不純物による変色域の拡大が効果
的に防止されるほか、生産性の大幅な向上が期待され
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジアゾニウム塩を感光性成分として
    含み露光により粘着性を生じる感光性組成物を基体表面
    に塗布して薄層とする工程と、 上記薄層に図形状の露光を行い露光部に粘着性を生じさ
    せ、露光後の薄層に蛍光体粒子を接触させて薄層の粉体
    受容能力に応じて蛍光粉粒子を薄層に受容させて蛍光体
    塗布層を形成する工程と、 上記蛍光体塗布層にメチルアミン蒸気を接触させ、続い
    て水蒸気を接触させることにより上記芳香族ジアゾニウ
    ム塩の光分解反応による生成物を水に不溶性あるいは難
    溶性の物質に変化させて定着させる工程とを有すること
    を特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
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