JP2623071B2 - 管 球 - Google Patents

管 球

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JP2623071B2 JP6108373A JP10837394A JP2623071B2 JP 2623071 B2 JP2623071 B2 JP 2623071B2 JP 6108373 A JP6108373 A JP 6108373A JP 10837394 A JP10837394 A JP 10837394A JP 2623071 B2 JP2623071 B2 JP 2623071B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光の干渉を利用して所望
の波長域の光を選択的に放射するようにした管球に関す
る。
【0002】
【従来の技術】先に、反射形バルブの反射面に酸化チタ
ン薄層と、この酸化チタン薄層より低屈折率のシリカ薄
膜とを7〜9層交互に重層してなる可視光反射赤外線透
過膜を形成したクールレイランプ(株式会社東芝 商品
名)が開発された。このランプは発光部材であるフィラ
メントあるいは発光管から放射された光のうち可視光を
反射面で反射して前方に投射し、赤外線は反射面を透過
して後方に放射させるので、赤外線の少ない光を投射す
ることができる利点がある。
【0003】また、近年管形のバルブの中心に発光部材
であるフィラメントを配設し、バルブの内外両面のうち
少なくとも一方に酸化チタン層と、この酸化チタン層よ
り低屈折率のシリカ層とを7〜9層交互に重層して可視
光透過赤外線反射膜を設けて、フィラメントから放射さ
れた光のうち可視光は反射膜を透過して外界に放射し、
赤外線は反射膜で反射してフィラメントに帰還させて再
加熱するようにした高効率電球が開発された。これは、
たとえば特開昭58−135565号公報、特開昭57
−128455号公報、特開昭58−23161号公報
や特開昭58−102458号公報などに記載され、こ
れらの電球は高効率でしかも赤外線の少ない光を放射で
きる利点がある。
【0004】上述した可視光反射赤外線透過膜も可視光
透過赤外線反射膜もいずれも高屈折率の金属酸化物と、
低屈折率の金属酸化物とを交互に重層したもので、光の
干渉によって上述の作用をするが、薄層の厚さが異なる
ため、透過や反射をする波長域が違うものである。
【0005】そして、酸化チタン薄層やシリカ薄層の形
成方法としては、バルブ面あるいはシリカ薄層上に酸化
チタンなどを真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法
などによって直接成膜するか、あるいは有機チタン化合
物の溶液をスプレー法、スピンナー法、浸漬引上げ法、
はけ塗法、印刷法などによって塗布し、熱分解して酸化
チタンに変成しかつ成膜している。
【0006】これらの方法のうち大量処理に適している
との理由によって有機チタン化合物溶液の塗布法が多く
採られている。通常、この塗布溶液としては、一般式:
Ti(OR)4 (ここに、Rは1価の炭化水素基を表
す。)で表されるチタンアルコキシド類、たとえばテト
ライソプロキシチタン、テトラブトキシチタンなどの有
機溶媒溶液が用いられるが、チタンアルコキシド類は加
水分解性が大きいため、大気中の水分を吸収して容易に
加水分解するため、塗布液は白濁化、高粘度化するなど
きわめて安定性に乏しく取扱いが困難である。
【0007】このような欠点を改良するため、アセチル
アセトン、アセト酢酸メチルなどのキレート化剤、アル
コール類の酢酸エステル類などを溶剤として用い、チタ
ンアルコキシド類を安定化させた塗布液が提案されてい
る。
【0008】しかしながら、この方法においては塗布液
の耐湿安定性は向上するけれども、酸化チタン薄層の成
膜性が悪く、また、得られた酸化チタン薄層の屈折率も
小さい。さらに、チタンアルコキシド類を予め水を加え
て重合させたポリマを含有する有機溶剤液を塗布液とす
る提案がなされている。この提案の塗布液は酸化チタン
薄層の成膜性に優れているが、湿度の影響による白濁化
は改良されていない。さらに、特開昭54−43241
号公報にはチタンアルコキシド類に水を加えて重合さ
せ、さらに、アセチルアセトンなどのキレート化剤を用
いて安定化した塗布液が提案されている。この塗布液は
耐湿安定性に優れ、また、この塗布液を用い酸化チタン
薄層の単層を形成する場合の成膜性に優れている。
【0009】しかしながら、上述の光干渉膜のように低
屈折率の金属酸化物薄層たとえばシリカ薄層との多重層
膜を得る場合には、酸化チタン薄層と低屈折率金属酸化
物薄層との層間密着性が悪い欠点を有している。
【0010】一方、酸化チタン薄層を光干渉膜として用
いた場合、その屈折率が光学特性に大きな影響を与え
る。すなわち、光干渉膜は一般に高屈折率層と低屈折率
層をなす金属酸化物を交互に重層したものからなり、光
学特性は高屈折率層と低屈折率層の比により変化し、そ
の比が大きいほど反射率が高く、また、反射する波長範
囲が広くなる。それ故、高屈折率層である酸化チタン薄
層はできるだけ高屈折率の方が望ましい。
【0011】しかし、上記従来の有機チタン化合物を用
いて組成、熱分解条件を調整して屈折率を高くし管球ガ
ラスバルブに光干渉膜を形成した場合、点灯中温度上昇
により膜が白濁するという問題が発生する。これは、酸
化チタンの結晶構造がアナターゼ相よりルチル相へ変化
するためであり、膜の白濁は光を散乱させるための干渉
膜として性能が著しく低下する。また、この相変化によ
り白濁とともにクラックが発生しやくなり、管球を点滅
させた場合膜の剥離も発生する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みな
されたもので、特に高屈折率層の屈折率を規定するとと
もに白濁化による可視光の透過率低下を防止する等、光
学特性を向上させた光干渉膜を備えた管球を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の管球は、ガラス
バルブと;ガラスバルブ内に設けられた発光手段と;り
ん、ほう素、ひ素、アンチモン、錫、亜鉛、鉛、カリウ
ム、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種を有する
ガラス質形成剤を含み、屈折率が波長500nmで2.
5以下、1000nmで2.0以上となるように構成さ
れる酸化チタン層およびこの層より低屈折率の金属酸化
物層をガラスバルブの表面に交互重層してなる光干渉膜
を具備している。
【0014】
【作用】光干渉膜を構成する酸化チタン層にガラス質形
成剤を含有させることにより、屈折率を波長500nm
で2.5以下にして可視光の透過率を向上させ、また、
1000nmで2.0以上にして赤外線の反射率等の光
学特性を向上させている。さらに、酸化チタン層がガラ
ス質化できて白濁を防止して可視光透過率の低下を抑制
するとともにシリカ層との密着性も高まる。
【0015】
【実施例】本発明の詳細を図示の実施例を参照して説明
する。
【0016】図1は本発明を適用してなる高効率ハロゲ
ン電球の一例を示し、図中1は石英ガラスなどの耐熱性
ガラスからなる管形バルブ、2はこのバルブ1の内外両
面のうち少なくとも一方、たとえば外面に形成された可
視光透過赤外線反射性光干渉膜である。また、3はバル
ブ1の基部を圧潰封止してなる封止部、4、4はこの封
止部3内に埋設されたモリブデン導入箔、5、5はこの
導入箔4、4に一端部を接続して他端部をバルブ1内に
延在した一対の内導線、6はバルブ1の中心軸に沿って
位置するよう上記内導線5、5間に装架された発光部材
を構成するコイルフィラメント、7はバルブ1の端部に
接合された口金である。
【0017】また、バルブ1内にはアルゴンなどの不活
性ガスとともに所要のハロゲンが封入してある。
【0018】上記光干渉膜2は図2に拡大して示すよう
に、バルブ1のガラス面に高屈折率層を形成する酸化チ
タン薄層21(右下りハッチングを付す。)と、この薄
層21より低屈折率の金属酸化物薄層たとえばシリカ薄
層22(左下りハッチングを付す。)とを5〜9層交互
に重層して形成することによって構成してある。
【0019】この各層21、22、21、22、…の厚
さを適当にすることによって、上述のように光干渉によ
り可視光をよく透過し、赤外線をよく反射する性質を有
する。 そして、本発明ではこの光干渉膜2の高屈折率
層を形成する酸化チタン薄層21の屈折率を500nm
で2.5以下、1000nmで2.0以上にしてある。
つぎに、上記光干渉膜2の形成方法について詳述す
る。光干渉膜2の高屈折率層を形成する酸化チタン薄層
21は、たとえば有機チタン化合物Aと、有機チタン化
合物ポリマBとの混合物からなる。この有機チタン化合
物Aは、一般式Ti(OR)4 で表わされるチタンアル
コキシド類、たとえばテトラメトキシチタン、テトラエ
トキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブ
トキシチタン、ジエトキシジイソプロポキシチタン、ジ
イソプロポキシジブドキシチタンなどのチタンアルコキ
シド類のアルコキシ基の一部または全部を、一般式:H
OCOR´で表されるカルボン酸類たとえば酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸などのカルボン酸残基:−OCOR´お
よび/または一般式:HXで表されるチタンとキレート
環を形成し得る有機化合物類、たとえばアセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトンなどのβ−ジケトン類、アセト
酢酸、プロピオニル酪酸などのαまたはβ−ケトン酸
類、これらケトン酸類のメチル、エチル、プロピル、ブ
チルなどの低級アルキルエステル類、グリコール酸、乳
酸などのオキシ酸類、これらオキシ酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルなどの低級アルキルエステル類、
ジオール類、アミノアルコール類などのキレート化剤の
残基:−Xで置換した化合物類たとえばジイソプロポキ
シビス(アセチルアセトナト)チタン、ジブトキシビス
(アセチルアセトナト)チタンなどである。チタンアル
コキシド類のアルコキシ基の一部または全部をカルボン
酸残基および/またはキレート化剤残基で置換した化合
物類は、チタンアルコキシドとカルボン酸および/また
はキレート化剤とを有機溶剤の存在下または非存在下に
反応させることにより容易に製造することができる。
【0020】また、有機チタン化合物ポリマBは一般
式:Ti(OR)4 で表されるチタンアルコキシド類の
異種同種に水を反応させることにより、容易に重合して
重合度nが2〜50のチタンアルコキシドポリマが得ら
れる。このポリマに一般式:HOCOR´で表されるカ
ルボン酸および/または一般式:HXで表されるチタン
とキレート環を形成し得るキレート化剤を反応させるこ
とにより得られる。有機チタン化合物ポリマBとして重
合度nが2〜50好ましくは2〜20のポリマが用いら
れる。
【0021】そして、上記の有機チタン化合物Aを5〜
50重量部と、有機チタン化合物ポリマBを95〜50
重量部とからなる混合物を80重量%以下、好ましくは
1〜40重量%すなわち酸化チタン:TiO2 に換算し
て20重量%以下、好ましくは1〜10重量%を含有す
る有機溶剤溶液である。また、この有機溶剤溶液中に
は、たとえば無機または有機のりん化合物類、ほう素化
合物類、ひ素化合物類、アンチモン化合物類、錫化合物
類、亜鉛化合物類、鉛化合物類、カリウム化合物類、硝
酸ニッケル、硝酸コバルトなどの少なくとも1からな
るガラス質形成剤を含有させてある。
【0022】そして、塗布法は浸漬引上げ法、スプレー
法、スピンナー法、印刷法、刷毛塗り法などの公知のい
ずれの方法でもよいが、電球のバルブ1に適用して均一
でかつ一定の膜厚の酸化チタン薄層21を形成する場合
には浸漬引上げ法が好ましい。また、300℃以上の温
度に加熱したバルブ1の上述した所定面に塗布液をスプ
レーして熱分解することによって所望厚さの酸化チタン
薄層21を形成させることもできる。
【0023】また、上記シリカ薄層22は、有機けい素
化合物、たとえば、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブト
キシシラン、ジエトキシジイソプロポキシシラン、ジク
ロルジメトキシシランなどのアルコキシシランおよびそ
の重合体を含有する有機溶剤溶液を塗布液として上述の
酸化チタン薄層21を形成したバルブ1表面に上述した
と同様な方法で塗布し、乾燥後加熱分解することにより
形成できる。
【0024】したがって、光干渉によって可視光をよく
透過し、赤外線をよく反射する性質を有し白濁などが生
ぜず光学的特性が優れている。また、この酸化チタン薄
層21は緻密で、組合わせ重層される低屈折率の金属酸
化物薄層たとえばシリカ薄層22との密着性がよく、重
層化や高温雰囲気においての層間の剥離やクラックなど
の発生もなく、特にバルブ1温度が高く、かつ、反復点
滅される熱的衝撃の大きいハロゲン電球などに適用して
光学的にも機械的にも優れた成膜が得られた。つぎに、
具体例をあげて光干渉膜2の形成方法をさらに詳述す
る。
【0025】(A) 有機チタン化合物Aの合成 テトライソプロポキシチタン:Ti(OiPr)4
2.6gをエタノール234gに溶解し、アセチルアセ
トン30gを加えて反応させ、Ti(OiPr)4 の−
OiPr基の一部をアセチルアセトン残基で置換した有
機チタン化合物A54.6gを得た。ここで、iPrは
イソプロピル基を表す。
【0026】(B) 有機チタン化合物ポリマBの合成 テトライソプロポキシチタン:Ti(OiPr)4
6.8gをエタノール350gに溶解し、攪拌しながら
水3.2gを徐々に加えながら重合させた。ついで、こ
の溶液を攪拌しながらアセチルアセトン40gを加え、
−OiPr基の一部がアセチルアセトン残基で置換され
た重合度n=10の有機チタン化合物ポリマB60.8
gを含有するエタノール溶液を得た。
【0027】(C) 酸化チタン薄層形成用塗布液の調製 上記調製した有機チタン化合物Aのエタノール溶液30
gと、上記有機チタン化合物ポリマBのエタノール溶液
400gとを混合し、要すれば、ガラス質形成剤として
五酸化りん:P2 5 0.4gを加え、TiO2 に換算
した有機チタン化合物Aと有機チタン化合物ポリマBと
の混合物濃度が3.6重量%になるようにAとBとの混
合比を調整して酸化チタン薄層形成用の塗布液を得た。
【0028】(D) 酸化チタン薄層21の形成 上記調整した酸化チタン薄層形成用塗布液によく洗浄し
た電球のバルブ1を浸漬して引上げ、約500℃の温度
に加熱した電気炉中で約10分間加熱焼成し、バルブ1
の外面に酸化チタン薄層21を形成した。
【0029】(E) シリカ層22の形成 SiO2 に換算した濃度が5.0重量%の有機けい素化
合物を含有する有機溶剤溶液、たとえば、日本曹達株式
会社製アトロンR NSi−500(主成分シリケート
ポリマの混合酢酸エステル溶液)に酸化チタン層21を
形成した電球のバルブ1を浸漬して引上げ、約500℃
の温度に加熱した電気炉中で約10分間加熱焼成し、上
述の酸化チタン層21上にシリカ層22を形成した。な
お、形成された膜層の厚さは、光学膜厚が赤外線の1/
4波長に近い値になるよう、引上げ速度および溶液濃度
で調整した。
【0030】そして、上記の (D) および (E) の工程
を数回繰り返すことにより、所定層数の光干渉膜2を形
成した電球が完成され、光干渉膜2中にはピンホールや
剥離などは存在しなかった。
【0031】この実施例によりハロゲン電球のバルブ1
に形成された光干渉膜2は主として非晶質構造をなし、
点灯後もこの非晶質構造を主としてこれに若干混在する
アナターゼ相からルチル相への変化は認められなかっ
た。
【0032】そして、この電球において本発明者等の考
察によれば、高屈折率層を形成する酸化チタン層にガラ
ス質形成剤を含有させることにより屈折率が500nm
で2.5以下、1000nmで2.0以上の光干渉膜
は、可視領域での可視光の透過率が向上できるとともに
赤外領域での赤外線透過を減して反射を高めることがで
き、発光効率を大幅に向上することができた。また、上
記被膜に白濁などが生じず光学的特性が優れていた。ま
た、この酸化チタン層は緻密で、ガラス質形成剤により
重層されるシリカ層とは密着性がよく、重層化や高温雰
囲気においての層間の剥離やクラックなどの発生もなく
機械的にも優れた光干渉膜が得られた。
【0033】なお、上記酸化チタン薄層の屈折率が50
0nmで2.5以上あると電球を点灯してバルブの温度
が上昇すると白濁が発生し、これはX線回析で調べた結
果、アナターゼ相からルチル相への変化がみられた。ま
た、屈折率が1000nmで2.0以下であると、低屈
折率の薄層の値との差が小さくなり可視光透過率および
赤外線反射率が減じて光学特性を低下させ、大幅な効率
向上が得られず、また、点滅を繰返したときに被膜に剥
離が発生した。
【0034】また、酸化チタン層の屈折率は塗布するチ
タン材料の組成およびこのチタン材料に含有させるガラ
ス質形成材料によって変えることが可能であり、所定の
屈折率を得るためその材料の選択をすることはいうまで
もない。
【0035】なお、本発明の上述実施例では管形バルブ
の外面に光干渉膜を形成したが、バルブは管形に限らず
一般電球に使用される形状のバルブであってもよく、ま
た、光干渉膜の形成はバルブの外面に限らず、バルブの
内外面の少なくとも一方の面に形成してあればよい。
【0036】また、バルブ内にフィラメント1本を封装
したハロゲン電球について説明したが、たとえば長尺の
管形バルブ内に複数本に分割したフィラメントを短絡線
を介して接続した構成のフィラメントを有する電球であ
ってもよい。
【0037】また、本発明は電球に限らず、光干渉膜を
メタルハライドランプなどの高圧放電灯の発光管の外面
に形成して、電極の加熱や保温に適用してもよい。
【0038】さらに、本発明は反射形電球あるいは反射
形高圧放電灯などの反射形ランプにおいて、反射面に可
視光反射赤外線透過性光干渉膜を形成して、可視光を光
干渉膜で反射して前方に投射し、赤外線を反射面の後方
に放射させて、前方には赤外線を含まない光線を投射さ
せるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明は管球のバルブに形成された光干
渉膜を構成する酸化チタン層にガラス質形成剤を含有さ
せるとともに所定波長における屈折率を限定したもので
あり、可視領域での可視光の透過率が向上し、赤外領域
での赤外線透過を減して反射を高めることができるとと
もに酸化チタン層に白濁などが発生せず光学的特性が優
れている。また、この酸化チタン層は緻密で、ガラス質
シリカ層などの低屈折率金属酸化物層とは密着性が
よく、重層化や高温雰囲気においての層間の剥離やクラ
ックなどの発生もなく機械的にも優れている
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管球の一実施例の正面断面図である。
【図2】図1の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1:ガラスバルブ 2:光干渉膜 21:酸化チタン層 22:低屈折率金属酸化物層 6:発光部材(フィラメント)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 徳良 千葉県市原市五井南海岸12−8 日本曹 達株式会社 商品開発研究所内 (72)発明者 石井 丈司 千葉県市原市五井南海岸12−8 日本曹 達株式会社 商品開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−135565(JP,A) 特開 昭57−128455(JP,A) 特開 昭58−23161(JP,A) 特開 昭58−102458(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスバルブと;ガラスバルブ内に設けられた発光部材とりん、ほう素、ひ素、アンチモン、錫、亜鉛、鉛、カリ
    ウム、ニッケルおよびコバルトのうち少なくとも1種を
    有するガラス質形成剤を含み、屈折率が波長500nm
    で2.5以下、1000nmで2.0以上となるように
    構成される 酸化チタン層およびこの層より低屈折率の金
    属酸化物層をガラスバルブの表面に交互重層してなる光
    干渉膜と; を具備していることを特徴とする管球。
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JPS58102458A (ja) * 1981-12-11 1983-06-18 東芝ライテック株式会社 管球の製造方法
JPS58135565A (ja) * 1982-02-08 1983-08-12 東芝ライテック株式会社 白熱電球

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