JP2622923B2 - 内視鏡の体腔内圧調整装置 - Google Patents

内視鏡の体腔内圧調整装置

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JP2622923B2
JP2622923B2 JP4325581A JP32558192A JP2622923B2 JP 2622923 B2 JP2622923 B2 JP 2622923B2 JP 4325581 A JP4325581 A JP 4325581A JP 32558192 A JP32558192 A JP 32558192A JP 2622923 B2 JP2622923 B2 JP 2622923B2
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譲 土井
良二 本田
雅実 白井
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡に用いられ
て、観察時の体腔内圧を調整する、内視鏡の体腔内圧調
整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】胃腸などの体腔内臓器は一般に自己収縮
習性を有しているので、内視鏡を用いて体腔内を検査す
る場合には、内視鏡に組み込まれた送気管路を通じて外
部から空気などを送り込み、その圧力で体腔内壁を膨ら
ませて観察するようになっている。
【0003】しかしながら、対物レンズ表面の洗浄のた
め、あるいは術者の不注意などによって、過大送気をし
て体腔内圧が高くなりすぎると、体腔内壁が過伸展して
微細な粘膜の変化を観察することができなくなるばかり
か、患者に不快感を与え、場合によっては体腔内壁損傷
などの事故をひきおこすおそれがある。また、内視鏡的
レーザ治療などを行う際には、一般に体腔内に連続して
送気を行うので、同様の危険性がある。
【0004】そこで従来は、圧力センサにより体腔内の
圧力を検出して、その検出圧力により吸引装置や送気装
置の動作を制御して、体腔内圧を自動的に一定にするよ
うにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の内視鏡の体腔内
圧調整装置は、圧力センサを内視鏡の挿入部に設けた
り、あるいは圧力検出のための専用チャンネルを挿入部
内に設けたりしていたので、挿入部が太くなって患者に
大きな苦痛を与えていた。
【0006】また、内圧調整機能を予め組み込んだ専用
の内視鏡でないと体腔内圧を調整することができなかっ
たため、広く一般に用いられている通常型の内視鏡を用
いて体腔内圧の自動調整を行うことができず、内視鏡検
査一般には利用することができない欠点があった。
【0007】そこで本発明は、通常に用いられている内
視鏡によって、その挿入性を低下させることなく体腔内
圧を一定に制御することができる内視鏡の体腔内圧調整
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ための本発明による内視鏡の体腔内圧調整装置は、図1
に示されるように、内視鏡の鉗子チャンネルに着脱自在
に連通する吸引チューブと、その吸引チューブに連通接
続された吸引手段と、上記吸引チューブ内の圧力を検出
する圧力検出手段と、その圧力検出手段からの出力信号
により動作して上記吸引手段の動作を制御する吸引制御
手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図面にもとづいて説明す
る。図2において、1は体腔内に挿入される内視鏡の挿
入部、2は操作部、3は外部の光源装置4に接続される
コネクタであり、光源装置4内には照明ランプ5及び送
気手段6である送気ポンプが設けられている。
【0010】そして、照明ランプ5から内視鏡の照明用
ライトガイド7に照明光が入射し、内視鏡内に挿通され
た送気管路8に、送気手段6から空気などの気体が送り
込まれる。
【0011】送気管路8は、コネクタ3から操作部2及
び挿入部1内を通って挿入部1の先端に開口しており、
その途中の操作部2に切換弁9が突設して介挿されてい
る。この切換弁9は公知のものであり、詳細な説明は省
略するが、常時は送気管路8が外気に連通して送気手段
6から送られた空気が外部に放出され、切換弁9を指先
で押すと、外気との間が閉ざされて挿入部1先端の開口
から体腔内に送気されるようになっている。
【0012】尚、このような切換弁に代えて電気的スイ
ッチなどを設けてもよく、また送気手段として、送気が
連続的に行われるもの、あるいは送気動作が自動制御さ
れるもの等を用いてもよい。
【0013】11は、処置具等が挿通される鉗子チャン
ネルであり、その先端は挿入部1の先端に開口し、基端
は操作部2の下部に形成された鉗子挿入口12に連通し
ている。
【0014】14は、例えばポリウレタン樹脂又はシリ
コン樹脂などよりなる吸引チューブであり、その口元に
連通接続された接続口金13を介して、内視鏡の鉗子挿
入口12に着脱自在に接続されている。したがって、鉗
子チャンネルを一つ有する内視鏡であれば、本発明の装
置によって体腔内圧の自動調整機能を付加することがで
きる。
【0015】10は、接続口金13に設けられた、例え
ばゴム栓にスリットを形成した構造の公知の鉗子栓であ
り、そこから処置具類を鉗子チャンネル11内に挿入す
ることができ、処置具類が挿入されていないときには密
閉されている。
【0016】吸引チューブ14は外部の吸引手段15に
接続されており、鉗子チャンネル11と吸引チューブ1
4とにより、挿入部1の先端に開口する吸引管路が形成
されている。
【0017】吸引手段15は、吸引ポンプ15aと、吸
引物を貯留する吸引糟15bと、第1及び第2の電磁開
閉弁15c,15dよりなる。第1の電磁開閉弁15c
は常閉型、第2の電磁開閉弁15dは常開型の電磁弁で
あり、第1の電磁開閉弁15cには開閉回数をカウント
する開閉回数カウンター34が付設されている。
【0018】その第1の電磁開閉弁15cは吸引チュー
ブ14の途中に介装されており、第1の電磁開閉弁15
cと吸引糟15bとの途中の管路から分岐して外気に開
放された通気管15eの途中に、第2の電磁開閉弁15
dが介装されている。
【0019】したがって本実施例においては、吸引ポン
プ15aを常時運転しておいて、第1の電磁開閉弁15
cを閉じると共に第2の電磁開閉弁15dを開くことに
より、通気管15eから外気が吸引される。
【0020】逆に、第1の電磁開閉弁15cを開くと共
に第2の電磁開閉弁15dを閉じることにより、吸引チ
ューブ14のみから吸引が行われ、このように、第1と
第2の電磁開閉弁15c,15dが連動することによ
り、吸引動作が制御される。
【0021】吸引チューブ14の途中に連通して分岐管
路14aが形成され、吸引チューブ14内の圧力を検出
する圧力検出器16が、その分岐管路14aの端部に設
けられている。
【0022】したがって、各管路が閉塞していなけれ
ば、吸引管路(吸引チューブ14、鉗子チャンネル1
1)と分岐管路14aとを介して、圧力検出器16によ
って体腔内圧が検出される。Aは分岐部を示している。
【0023】また、吸引チューブ14内に送気を行う第
2の送気手段17が、上記圧力検出器16に接近して上
記分岐管路14aの途中に設けられている。この第2の
送気手段17は例えば小型の送気ポンプであり、吸引チ
ューブ14内に少量(例えば毎分30〜70ml)の送気
を連続的又は間欠的に行うものである。
【0024】また、分岐管路14aの分岐部A近傍に
は、管路の開閉を行う常開型の第3の電磁開閉弁18が
設けられ、その電磁開閉弁18と圧力検出器16との間
に、管路切換用の3方向電磁開閉弁19が設けられてい
る。
【0025】この3方向電磁開閉弁19には、洗浄水等
を貯留した水槽20に連通する通水チューブ21が接続
されており、3方向電磁開閉弁19を切り換えることに
より、分岐管路14aを介して吸引管路と圧力検出器1
6が連通し、あるいは吸引管路と通水チューブ21とが
連通するようになっている。
【0026】22は、術者が希望する体腔内圧の設定や
内圧調整のモードの設定等を行う設定手段、23は、検
出された体腔内圧等を表示する圧力表示手段、24は、
異常時に警報を発する警報手段であり、これらについて
は、装置の外観を示す図3をも参照しつつ説明をする。
【0027】図3において、22aは、術者が希望する
体腔内圧の設定を行う圧力設定スイッチであり、2つの
釦のうち一方を押すと設定圧が高くなり、他方を押すと
設定圧が低くなる。尚、この圧力スイッチ22aと同じ
機能のスイッチを足踏式のフットスイッチ(図示せず)
として併設してもよい。ここで設定された設定圧力は設
定圧力表示器22bに表示される。
【0028】22cは、体腔内圧の自動調整機能をオン
−オフするスイッチであり、オンにしておけば体腔内圧
の自動調整が行われ、オフにすると体腔内圧の自動調整
は行われず、圧力検出器16による検出圧力の表示のみ
が行われる。
【0029】22dは、体腔内圧を調整するための一回
の吸引時間を設定する吸引モード設定スイッチである。
その設定内容(ロー、オート、ハイ)がモード表示ラン
プ22eに表示される。
【0030】22fは、3方向電磁開閉弁19を切り換
え、通水チューブ21からの吸引状態を選択する吸引ス
イッチである。これら各スイッチ等22a〜22fによ
り設定手段22が構成されている。
【0031】23a及び23bは、圧力検出器16によ
り検出された圧力等を表示する圧力表示手段23であ
り、23aはデジタル表示を行うデジタル表示器、23
bはアナログ表示を行うバーグラフである。24aは警
報ランプであり、このランプ24aと連動して作動する
警報ブザー(図示せず)が装置内に内蔵されている。
【0032】図2中、25はマイクロコンピュータであ
り、入出力インタフェイス25a、中央演算装置(CP
U)25b及びメモリ25cにより構成されている。入
出力インタフェイス25aの入力端子には設定手段22
の出力ライン、A/D変換器26を介して圧力検出器1
6の出力ライン、及び開閉回数カウンター34の出力ラ
インが接続されている。
【0033】また、入出力インタフェイス25aの出力
端子には、駆動回路27〜30を介して各電磁開閉弁1
5c,15d,18,19が接続されると共に、駆動回
路31〜33を介して、第2の送気手段17、圧力表示
手段23及び警報手段24が接続されている。
【0034】次に上記実施例の動作について説明をす
る。内視鏡の挿入部1を患者の体腔内に挿入した後は、
操作部2の切換弁9を手動で操作することにより、光源
装置4内の送気手段6から体腔内に空気が送り込まれ、
体腔内圧が上昇する。
【0035】この体腔内圧を自動的に任意の設定圧以下
に制御するため、内視鏡の鉗子挿入口12に、内圧調整
装置の接続口金13を接続しておく。この状態でも鉗子
栓10を通して処置具を鉗子チャンネル11に挿通して
自由に使用することができる。
【0036】そして、自動調整のオン−オフスイッチ2
2cをオンにセットして、圧力設定スイッチ22aによ
り、その検査において最も適当と考えられる圧力を設定
する。その圧力は設定圧力表示器22bに表示される。
【0037】そして、吸引スイッチ22fがオフになっ
ている通常の状態では、第1の電磁開閉弁15cが閉
じ、第2の電磁開閉弁15dと第3の電磁開閉弁18は
開き、3方向電磁開閉弁19は分岐管路14aを圧力検
出器16に連通させている。
【0038】したがって、圧力検出器16が吸引チュー
ブ14等を介して体腔内圧を検出しており、その出力信
号がA/D変換器26を介してデジタル信号化されて入
出力インタフェイス25aに入力し、入出力インタフェ
イス25aからの出力信号が駆動回路32を介して表示
手段23(デジタル表示器23aとバーグラフ23b)
にその体腔内圧を表示させている。
【0039】デジタル表示器23aの表示は、通常は圧
力検出器16により検出された検出圧力がリアルタイム
で表示され、マイクロコンピュータ25においてその表
示に割込禁止の処理がされた時には、その直前の表示状
態が維持される。
【0040】本装置においては、吸引手段15の動作時
には、吸引動作開始直前に検出された圧力値が吸引動作
終了時まで表示される。したがって、表示器は実際の体
腔内圧とかけ離れた圧力表示をしない。
【0041】また、通常は第1の電磁開閉弁15cが閉
じているので、吸引手段15は吸引チューブ14とは連
通しておらず、通気管15eを介して大気のみを吸引し
ている。第2の送気手段17は微少量の空気を分岐管路
14a内に送気している。
【0042】CPU25bでは、設定手段22により設
定された設定圧力と圧力検出器16により検出された検
出圧力とが比較される。そして、設定圧力より検出圧力
の方が高くなると、入出力インタフェイス25aの出力
信号がデジタル表示器23aの表示に割込禁止をかけ
て、その直前の表示値に固定すると共に、第2の送気手
段17の送気を停止させ、第2と第3の電磁開閉弁15
d,18を閉じ、第1の電磁開閉弁15cを開く。そし
て、その一定時間後には、すべてを元の通常状態に戻
す。
【0043】したがって、その一定時間の間は、吸引チ
ューブ14が吸引手段15に連通して、鉗子チャンネル
11を介して体腔内の空気が吸引されて減圧される。こ
の吸引(減圧)動作が行われる一定時間はマイクロコン
ピュータのメモリ25cに記憶されており、吸引モード
設定スイッチ22dから入出力インタフェイス25aへ
の入力信号によって、その吸引動作時間が異なるように
なっている。
【0044】即ち、吸引モード設定がハイモードの時に
は1秒間、ローモードの時には0.2秒間だけ減圧動作
が行われる。したがって、体腔内の空気量が微少量しか
変化しないような状況下では一回の動作時間を短く設定
し、体腔内に常時空気が送り込まれているような状況下
では一回の動作時間を長く設定することができる。
【0045】また、吸引モード設定が、オートモードの
時には、設定圧力が10mmHg未満のときは0.3秒間、
設定圧力が10mmHgから15mmHgの範囲では0.5秒
間、設定圧力が15mmHgを越えているときは0.7秒間
の減圧動作が行われる。
【0046】したがって、吸引手段15の一回の動作に
よる吸引量が、設定圧力に応じた最適の量に自動的に調
整され、設定される体腔内圧の高低とは無関係に、常に
体腔内圧を安定して一定に保つことができる。本実施例
の装置は、このようにして、その内視鏡検査の状況に応
じて最も適切なモードを選択することができる。
【0047】鉗子チャンネル11や吸引チューブ14の
途中に粘液や汚物等が詰まった場合には、圧力検出器1
6が体腔内圧を検出しなくなる。しかし、吸引チューブ
14等が詰まると、第2の送気手段17から分岐管路1
4a内に排出される微少量の空気により管内圧が上昇す
るので、圧力検出器16にその圧力が検出されて上述の
吸引(減圧)動作が行われ、吸引チューブ14内に詰ま
っていた粘液等は吸引手段15に吸引除去される。ま
た、これと同時に第3の電磁開閉弁18が閉じる。
【0048】したがって、吸引チューブ14内を移動す
る粘液等は圧力検出器16側に侵入せず、圧力検出器1
6は吸引による負圧の影響を受けることもないので、圧
力検出器16は劣化せず長寿命を得ることができる。
【0049】しかし、図4に示されるように、吸引チュ
ーブ14が下方に撓んだ部分に粘液等が溜まって、一回
の吸引(減圧)動作ではチューブの撓んだ部分から粘液
が抜け出せず、吸引動作が終了するとチューブの撓んだ
部分の底部に粘液が再び戻ってしまう場合がある。
【0050】このような場合には、吸引動作終了直後に
は圧力検出器16は大気圧(0mmHg)又はそれ以下の圧
力を検出する。その時には、マイクロコンピュータの入
出力インタフェイス25aからの出力信号により、表示
手段のデジタル表示器23aは圧力値とは無関係の表示
(例えば「EE」)をして、表示値が体腔内圧ではない
ことを示す。したがって、術者はその状況を知って適切
な処理をすることができる。
【0051】これと同時に、第2の送気手段17からの
送気による管内圧力上昇で吸引動作が繰り返され、その
吸引動作が3回繰り返される間、圧力検出器16におい
て大気圧又はそれ以下の圧力が連続して検出されたら、
マイクロコンピュータの入出力インタフェイス25aか
らの出力信号により吸引動作が長時間(例えば1.5秒
間)連続して行われ、吸引管路の撓んだ部分に詰まって
いた粘液等が自動的に吸引排出される。検出圧力が大気
圧を越えれば、表示及び吸引動作時間ともに通常状態に
戻る。
【0052】体腔内に過大な送気が行われて、本装置の
吸引動作では減圧が間にあわないような場合には警報が
発せられる。即ち、圧力検出器16による検出圧力が所
定回数(例えば3回)連続して所定圧力(例えば20mm
Hg)を越えたときは、マイクロコンピュータの入出力イ
ンタフェイス25aからの出力信号により警報ランプ2
4aが点灯し、同時に警報ブザーが鳴る。
【0053】このように、吸引手段15が複数回連続し
て動作した後になお検出圧力が高圧である場合にのみ警
報が発せられるので、体腔内圧が真に異常な高圧状態の
場合にのみ正確に警報が発せられる。
【0054】検出圧力が所定圧力以下に下がれば警報は
停止する。尚、自動調整スイッチ22cがオフの場合に
は、検出圧力が例えば2秒以上連続して所定圧力を越え
たときに警報が発せられる。
【0055】内視鏡検査が終了して吸引チューブ14内
及び分岐管路14a内を洗浄するときは、吸引チューブ
14の接続口金13を内視鏡の鉗子挿入口12から取り
外して水槽20の洗浄液の中に入れ、通水チューブ21
の先端部も水槽20の洗浄液の中に入れる。
【0056】そして、吸引スイッチ22fをオンにする
と、入出力インタフェイス25aからの出力によりデジ
タル表示器23aが、例えば「−−」のごとき表示に切
り換わり、第1と第3の電磁開閉弁15c,18は開放
され、第2の電磁開閉弁15dは閉じられる。
【0057】そして、3方向電磁開閉弁19が、例えば
0.5秒間隔で2回だけ通水チューブ21側に切り換わ
って吸引チューブ14と通水チューブ21とが分岐管路
14aを介して連通する。
【0058】すると、通水チューブ21に比べて吸引チ
ューブ14の方が長く、管内抵抗が大きいので、3方向
電磁開閉弁19が通水チューブ21側に開いている間
は、通水チューブ21から水槽20内の洗浄液が吸引さ
れて分岐管路14a内が洗浄される。
【0059】したがって、分岐管路14aの詰まりや、
分岐管路14a内に付着した汚物による衛生上の問題が
発生せず、装置を常に正常にかつ安全に使用することが
できる。
【0060】通水チューブ21側が閉じているときは、
吸引チューブ14から洗浄液が吸引されて、吸引チュー
ブ14内が洗浄される。
【0061】尚、吸引チューブ14及び分岐管路14a
の各電磁開閉弁付近のチューブは、吸引動作の繰り返
し、即ち電磁弁の開閉動作の繰り返しによって劣化する
ので、本実施例においては、その交換時期を警報で知ら
せるようになっている。
【0062】即ち、開閉回数カウンター34からの出力
信号がマイクロコンピュータの入出力インタフェイス2
5aに入力しており、第1の電磁開閉弁15cの開閉動
作が例えば20万回に達すると、入出力インタフェイス
25aからの出力信号によって警報ランプ24aが点灯
する。
【0063】図5ないし図8は、マイクロコンピュータ
25のメモリ25c内に記憶されているプログラムを示
すフロー図であり、図中のsはステップを示す。図5な
いし図7は、吸引スイッチがオフの場合に実行されるプ
ログラムであり、途中で吸引が動作しないときは毎秒平
均約1000サイクル実行される。
【0064】まずs1で、カウンタm,n及びフラグf
の初期設定を行い、例えばm=2000,n=3,f=
0とする。次にs2で、圧力検出器16からの検出圧力
(P)を読み込み、s3で、その検出圧力をバーグラフ
23bに表示し、s4で、デジタル表示器23aに表示
の割込許可をする。
【0065】次に、s5で、第1の電磁開閉弁15cの
開閉回数カウンターを読み込み、s6で、開閉回数カウ
ンターの回数がチューブ交換回数(例えば20万回)に
達しているかどうかを判定する。
【0066】そして、交換回数に達しているときは、s
7で、警報ランプ24aを点灯させてs9へ進み、s6
で開閉回数カウンターがチューブ交換回数に達していな
いときは、s8で、警報ランプ24aを消灯して、s9
へ進む。
【0067】次いで、s9で検出圧力Pが20mmHgを越
えているか否かを判定し、20mmHgを越えているとき
は、s10で過大圧力検出カウンタmをm=m−1と
し、s11で、m=0であれば、s12で、警報ランプ
24aと警報ブザーをオンにしてs15に進む。
【0068】s11でm=0でなければそのままs15
に進む。また、s9で検出圧力が20mmHgを越えていな
いときは、s13で警報ランプ24aと警報ブザーをオ
フにして、s14で、過大圧力検出カウンタmと過大圧
力検出カウンタ用フラグfを初期値(m=2000,f
=0)に設定し直してs15へ進む。
【0069】s15では、圧力設定スイッチ22aその
他各スイッチの状態を読み込み、s16で自動調整スイ
ッチ22cの状態を判定し、自動調整がオフのときはs
2に戻る。
【0070】自動調整がオンのときは、s17で検出圧
力Pが設定圧力Po以下であるかどうかを判定し、検出
圧力Pが設定圧力Po以下でないときは、s18で、デ
ジタル表示器23aの表示を割込禁止として表示状態を
ロックし、s19で、メモリ(ROM)に記憶されてい
るテーブルからモード設定スイッチ22dと圧力設定ス
イッチ22aの状態に応じた吸引動作時間を選択する。
【0071】図9はそのテーブルを示しており、設定圧
力と設定モードによって吸引時間が与えられている。こ
のテーブルにおいては、ハイモードでは1秒、ローモー
ドでは0.2秒の一定の吸引時間が与えられ、オートモ
ードでは、設定圧力が10mmHg未満では0.3秒、15
mmHgを越えた場合には0.7秒、10〜15mmHgでは、
0.5秒の吸引時間が与えられる。
【0072】次いでs20で、第1〜第3の電磁開閉弁
15c,15d,18を吸引(減圧)状態にセットす
る。即ち、第1の電磁開閉弁15cを開き、第2と第3
の電磁開閉弁15d,18を閉じる。
【0073】そして、s21で吸引動作時間を減算し
て、s22で吸引動作時間の残が0でなかったらs21
に戻り、s22で吸引動作時間の残が0になったら、s
23で第1〜第3の電磁開閉弁15c,15d,18を
元の通常状態に戻して、s24でデジタル表示器23a
の表示割込禁止を解き、s25へ進む。
【0074】s25では、過大圧力検出カウンタ用フラ
グfがf=0のときは、s26で過大圧力検出カウンタ
mをm=3にセットして、s27でフラグを立てて(f
=1)、s28へ進む。s17で、検出圧力Pが設定圧
力Po以下のときは、s17から直接s28へ進む。
【0075】s28では、圧力検出器16からの検出圧
力Pを読み込み、s29で、検出圧力Pが0mmHg以下で
あるかどうかを判定する。そして、検出圧力Pが0mmHg
以下のときは、s30で、デジタル表示器23aの表示
を「EE」にしてその表示状態をロックし、s31でつ
まり検出カウンタnをn=n−1として、s32でn=
0でなければs2に戻り、n=0ならばs33で1.5
秒間第1〜第3の電磁開閉弁15c,15d,18を吸
引(減圧)状態に切り換える。
【0076】そして、s34でnをn=3にセットし直
してs2に戻る。また、s29で、検出圧力が0mmHg以
下でないときは、s35でnをn=3にリセットして、
s36でデジタル表示器23aの表示割込禁止を解除し
てs2に戻る。
【0077】図8は、吸引スイッチ22fがオンの場合
に実行されるプログラムを示すフロー図であり、まずs
51でカウンタiの初期設定を行い、i=2とする。次
いで、s52でデジタル表示器23aの表示を例えば
「−−」としてその表示状態をロックし、s53で第1
〜第3の電磁開閉弁15c,15d,18を吸引状態に
する。
【0078】そして、s54でi=0でなければ、s5
5で、3方向電磁開閉弁19を0.5秒間通水チューブ
側に開いて、通水チューブ21と吸引チューブ14とを
連通させ、0.5秒経過して3方向電磁開閉弁19が元
の状態に戻ったら、s56でカウンタiをi=i−1と
して、s57で0.5秒間待ってs54に戻る。s54
でi=0のときは、直接s57へ進んで再びs54に戻
る。
【0079】図10は、本実施例装置を臨床に用いて体
腔内圧の状態を測定したデータを示すグラフである。図
10中の(イ)(ロ)(ハ)は、各々、設定圧力を1
0,15,20mmHgに設定したときの体腔内圧の状態を
示しており、(ニ)(ホ)は共に、ゲップにより瞬間的
に体腔内圧が上昇した状態を示している。
【0080】このデータからわかるように、本実施例装
置は、内視鏡検査に際して、体腔内圧を極めて正確に一
定に保つことができる。
【0081】
【発明の効果】本発明の内視鏡の体腔内圧調整装置によ
れば、鉗子チャンネルを有する内視鏡に接続することに
より本発明装置を用いることができるので、内視鏡の挿
入部に何らの構成を付加する必要もなく、したがって内
視鏡の挿入性を正常に維持し、患者に余分な苦痛を全く
与えることがない。しかも、鉗子チャンネルを一つ有す
る内視鏡であれば体腔内圧の自動調整機能を付加するこ
とができ、広く一般の内視鏡検査に用いることができる
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例のブロック図である。
【図3】実施例の外観斜視図である。
【図4】吸引チューブが下方へ撓んでいる状態の外観略
示図である。
【図5】実施例の制御処理フロー図である。
【図6】実施例の制御処理フロー図である。
【図7】実施例の制御処理フロー図である。
【図8】実施例の制御処理フロー図である。
【図9】実施例のメモリに格納されたテーブルを示す図
表である。
【図10】実施例装置による体腔内圧の調整状態を測定
した実験結果を示す線図である。
【符号の説明】
11 鉗子チャンネル 12 鉗子挿入口 13 接続口金 14 吸引チューブ 15 吸引手段 15c 第1の電磁開閉弁 15d 第2の電磁開閉弁 16 圧力検出器 18 第3の電磁開閉弁 25 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−164545(JP,A) 特開 昭62−266023(JP,A) 特開 昭61−22837(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡の鉗子チャンネルに連通するよう
    に、端部に取り付けられた接続口金を介して上記鉗子チ
    ャンネルの基端部に着脱自在に接続される吸引チューブ
    と、その吸引チューブに連通接続された吸引手段と、上
    記吸引チューブ内の圧力を検出する圧力検出手段と、そ
    の圧力検出手段からの出力信号により動作して上記吸引
    手段の動作を制御する吸引制御手段とを有し、上記鉗子
    チャンネル内に挿入するための処置具類を通すことがで
    きて処置具類が挿入されていない状態では閉じている鉗
    子栓が上記接続口金に設けられていることを特徴とする
    内視鏡の体腔内圧調整装置。
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