JP2622808B2 - 湖沼・池等のアオコ処理方法と装置 - Google Patents

湖沼・池等のアオコ処理方法と装置

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JP2622808B2
JP2622808B2 JP5298854A JP29885493A JP2622808B2 JP 2622808 B2 JP2622808 B2 JP 2622808B2 JP 5298854 A JP5298854 A JP 5298854A JP 29885493 A JP29885493 A JP 29885493A JP 2622808 B2 JP2622808 B2 JP 2622808B2
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明良 堀田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湖沼、池等に発生した
アオコを採集して分離回収するアオコ処理方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】湖沼、池等の水中には、多くの種類の植
物性プランクトンが生存しており、これらの集合体であ
るアオコは0.5ミクロン程度の大きさで、その99.
9%程度が水であり、これを濾過させる時、球状或いは
棒状等種々にその形状を変える性質がある。
【0003】従来、アオコの脱水処理方法としては、種
々研究、実験されているが、主として物理的手段、例え
ば砂濾過、フィルタープレス、スポンジフィルター等に
よる固液分離である。また、上水処理場などでは、池等
から採集したアオコを含む被処理原水を、広大な処理場
に列設された多数の非常に大きな処理槽に導びき、これ
に凝集剤を添加して沈降分離させ、かつ、濃縮させた後
脱水する方法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術では、フィルター等の目詰りが激しく、逆流洗浄によ
ってもフィルターからアオコを除去できず、また、砂濾
過においても目詰りが激しく、逆流洗浄に多大な労力を
要し、さらには、アオコの中には、凝集剤によっても水
と分離しない種類のもの、或いは殺藻剤の混入によって
も仮死または死亡状態とならず完全分離ができないもの
もある。
【0005】そこで、本発明者は、上述のような実状に
着目して、すでに、被処理原水に凝集剤を添加混合し
て、アオコを加熱により仮死または死亡状態とした後、
脱水処理する方法を提案している。しかし、大掛りな設
備を要するうえ、運転コストが高くなるなどの問題があ
る。本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、アオコの種類の如何を問
わず確実にかつ効率的に水と分離させることができ、運
転コストを大幅に低減できる経済的な湖沼・池等のアオ
コ処理方法および装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明方法は、湖沼、池等から採集したアオコを含む被処理
原水に、凝集剤等(例えば硫酸アルミニウム、ポリ塩化
アルミニウム、高分子凝集剤、殺藻剤等)を混合して加
圧濃縮させた後、濃縮原水中に配置した電極に直流電流
を通電して水面近傍に凝集アオコを浮上分離させて回収
することを特徴としている。
【0007】また、本発明装置は、被処理原水中のアオ
コを凝集分離させる凝集槽と、凝集アオコを濃縮させる
加圧濃縮槽と、濃縮された凝集アオコを完全に水分と分
離させるための直流電流を通電させる電極を備えた通電
処理槽とから成ることを特徴としている。さらに、本発
明装置は、前記加圧濃縮槽の上澄水を処理するための直
流電流を通電させる電極を備えた上澄水通電処理槽が設
けられていることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、被処理原水に添加混合した凝
集剤、殺藻剤等により、アオコを凝縮させると共に加圧
濃縮した後、濃縮された凝集アオコを、通電処理槽内に
おいて直流電流を電極に通電すると、電極間の水の分解
によって生じた気泡(水素と酸素)のまわりに微粒子で
あるアオコが表面張力で引きつけられ、凝集されたアオ
コは表面に凸凹があるので、気泡を塊の隙間にとり込ん
だり表面に気泡をくっつける。
【0009】したがって、凝集アオコの塊の比重は、水
の比重よりも小さくなり、凝集アオコの塊が水面近傍に
浮上分離する。なお、被処理水中のアオコが浮上するこ
とにより、イオン化された水の原子の移動によって電流
が生じ、アオコの分離状況を知ることができる。このよ
うにして、水面近傍に浮上したアオコの塊は、回収して
脱水、乾燥するが、殺藻剤の存在と微弱電流の電通によ
り、アオコが仮死または死亡状態となり、脱水性が非常
によくなっており、フィルター等の目詰まりを生じるこ
となく、効率的に脱水できる。
【0010】さらに、本発明装置によれば、加圧濃縮槽
の上澄水通電処理槽に導いて、電極に直流電流を通電す
ることにより、上澄水中に残留しているアオコが気泡と
共に浮上分離される。したがって、上澄水通電処理槽の
水面近傍に浮上したアオコを取り出して脱水処理し、他
方、通電処理槽内の被処理水は、上水道として利用でき
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明実施装置の実施例を示し、(1)は凝
集槽で湖沼、池等から採集したアオコを含む被処理原水
(W)(以下単に原水という)に凝集剤を添加混合して
アオコを凝集させるものであり、原水は供給管(2)か
らポンプ(3)により供給され、凝集剤(例えば硫酸ア
ルミニウム等)は薬液タンク(4)から薬液管(5)に
より供給される。なお、(6)は開閉バルブ、(7)は
攪拌機である。
【0012】(8)は凝集アオコを濃縮させる加圧濃縮
槽で、前記凝集槽(1)とは連通管(9)により開閉バ
ルブ(10)を介して接続され、上蓋(8A)に連通状
に接続された加圧空気供給管(11)から供給される加
圧空気によって、槽(8)中の凝集アオコ(A)が槽底
部に集まり、上部に上澄水(CW)ができ、水とアオコ
が上下に分離するようになっている。(12)は濃度計
である
【0013】前記加圧濃縮槽(8)には、上部および中
間部から上澄水(CW)を取り出す上澄水取出管(1
3)、(14)がバルブ(22)を介して接続され、底
部に開閉バルブ(15)を介して濃縮された凝集アオコ
排出管(16)が接続されている。なお、加圧濃縮槽
(8)は、図中点鎖線で示すように、複数設けて次工程
における処理を連続的に行いうるようにすることができ
る。
【0014】(17)は凝集アオコ(A)の通電処理槽
で、その蓋板(18)には、前記排出管(16)が連通
状に接続されると共に、炭素棒から成る電極(19)が
取付けられ、該電極(19)の下端が槽底(17A)に
可及的に接近せられ、底部においても完全に通電処理が
行なわれるようにしてある。そして、槽底(17A)に
は、被処理排出管(20)がバルブ(23)を介して接
続され、側壁上部には凝集アオコ(A)の取出管(2
1)がバルブ(24)を介して接続されている。
【0015】(25)は柱上トランス、(26)は電源
供給電線、(27)は操作盤、(28)は直流変換ボッ
クスで、該ボックス(28)内には、操作盤(27)の
交流出力が電線(29)により供給される直流変換器
(30)および変圧コンデンサ(31)が内蔵されてお
り、ボックカバー(28A)には、図2に示すように電
流計(32)、ブレーカー(33)、スイッチ(3
4)、操作ランプ(35)が取付けられている。そし
て、変圧コンデンサ(31)に接続した電線(36)
が、各電極(19)に接続され、電極(19)に直流電
流が通電されるようになっている。
【0016】(37)は上澄水通電処理槽で、蓋板(3
8)には上澄水取出管(14)が連通状に接続されると
共に、炭素棒からなる電極(39)が取付けられ、該電
極(39)には前記コンデンサ(31)の直流電流が電
線(40)により通電されるようになっている。なお、
電極(39)の下端は槽底(39A)に可及的に接近せ
られ、槽底部の水の通電処理が完全に行ないうるように
なっている。
【0017】そして、前記通電処理槽(37)の側壁上
部には、浮上分離した凝集アオコ(A)の排出管(4
1)が接続され、槽底(37A)には浄水取出管(4
2)が接続されており、該取出管(42)にはバルブ
(43)を介して砂濾過装置(44)及び殺菌装置(4
5)が接続され、殺菌装置(45)を通った浄水は上水
道に利用される。
【0018】(46)は凝集アオコ(A)の脱水機、
(47)は脱水されたアオコの乾燥機で、熱源付ファン
(48)を備えており、脱水されたアオコを固形ケーキ
にして回収するようになっている。なお、脱水機(4
6)の排水は湖沼等へ放流される。
【0019】上記実施例において、原水(W)は凝集槽
(1)内で凝集剤(必要に応じて殺藻剤と共に)が添加
され、攪拌機(7)により攪拌されてアオコが凝集され
る。凝集が完了した原水は(W)は、加圧濃縮槽(8)
内に移され、ここで空気供給管(11)から供給される
圧縮空気によって上部から加圧され、凝集アオコ(A)
は槽下部に、上澄水(CW)は上部に夫々分離され、凝
集アオコ(A)が濃縮状態となる。
【0020】加圧濃縮槽(8)の上澄水(CW)は、バ
ルブ(22)を開いて前記取出管(13)、(14)に
より通電処理槽(37)に導入され、土澄水(CW)の
取出後に、バルブ(15)を開いて排出管(16)によ
り凝集アオコ(A)が通電処理槽(17)に導入され
る。そこで、各通電処理槽(17)、(37)内の電極
(19)、(39)に、直流電流が通電される。
【0021】通電によって、各処理槽(17)、(3
7)内では、気泡(水素、酸素)が発生し、気泡のまわ
りに微粒子であるアオコが表面張力で引きつけられ、凝
集されたアオコは表面に凸凹があるので、気泡を塊のす
き間とり込んだり表面に気泡をくっつける。したがっ
て、凝集アオコの塊の比重は、水の比重よりも小さくな
り、凝集アオコの塊が水面近傍に浮上分離する。
【0022】そして、被処理水中のアオコが浮上するこ
とにより、イオン化された水の原子の移動によって電流
が生じ、アオコの分離状況を知ることができる。なお、
電極(19)、(39)への通電初期は、電流計(3
2)の指針は0を指しており、被処理水中のイオンの移
動は、凝集アオコにより阻止されている。
【0023】このようにして、通電処理槽(17)の上
部に浮上した凝集アオコ(A)は、バルブ(24)を開
いて取出管(21)により脱水機(46)に導かれ、こ
こで脱水されたアオコは乾燥機(47)で乾燥され固形
ケーキとして回収される。他方、通電処理槽(37)の
上部に浮上した凝集アオコ(A)は極少であるが、湖沼
等へ戻すかまたは前記脱水機(46)に導いて処理され
る。
【0024】上澄水通電処理槽(37)でアオコが完全
分離された浄水は、前記バルブ(43)を開いて取出管
(42)から砂濾過装置(44)で濾過され、かつ殺菌
装置(45)で殺菌された後、上水道として利用され
る。また、凝集アオコ通電処理槽(17)で処理された
水は排出管(20)により取出され、湖沼等へ戻され
る。
【0025】なお、前記加圧濃縮槽(8)を図1に点線
で示すように複数槽並設することにより、通電処理槽
(17)、(37)を効率的に使用することができる。
また、凝集槽(1)は1槽として連続して効率的に使用
することができる。本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば前記電極(19)、(39)の下端
部に銅板を巻付けたり、電極間に銅板を吊下配設するな
ど、適宣変更可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、加圧濃縮された凝集アオコを
直流電流を通電することにより、水面近くに浮上分離さ
せることを特徴とするものであるから、従来凝集分離が
不可能であったアオコも、通電処理により確実にかつ効
率的に水と分離させることができ、通電処理に要する電
力は非常に少なくてもよく、運転コストを大幅に低減さ
せることができ、極めて経済的であり、また、脱水時に
おけるアオコの目詰りを解消でき、効率的な脱水を行う
ことができる。
【0027】また、本発明装置は、加圧濃縮槽の上澄水
を通電処理槽に導いて通電処理することを特徴とするも
のであるから、被処理水を浄水として上水道に利用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置を示す図面である。
【図2】同実施例で使用する直流変換ボックスの平面図
である。
【符号の説明】
1 凝集槽 8 加圧濃縮槽 17 通電処理槽 19 電極 37 上澄水通電処理槽 39 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 9/00 502 C02F 1/46 102 503

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湖沼等から採集したアオコを含む被処理
    原水に、凝集剤等を混合して加圧濃縮させた後、濃縮原
    水中に配置した電極に直流電流を通電して水面近傍に凝
    集アオコを浮上分離させて回収することを特徴とする湖
    沼・池等のアオコ処理方法。
  2. 【請求項2】 被処理原水中のアオコを凝縮分離させる
    凝集槽と、凝集アオコを濃縮させる加圧濃縮槽と、濃縮
    された凝集アオコを完全に水と分離させるための直流電
    流を通電させる電極を備えた通電処理槽とから成ること
    を特徴とする湖沼・池等のアオコ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧濃縮槽の上澄水を処理するため
    の、直流電流を通電させる電極を備えた上澄水通電処理
    槽が設けられていることを特徴とする請求項2の湖沼・
    池等のアオコ処理装置。
JP5298854A 1993-10-22 1993-10-22 湖沼・池等のアオコ処理方法と装置 Expired - Lifetime JP2622808B2 (ja)

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