JP2621684B2 - 光変調器の動作点制御方法 - Google Patents

光変調器の動作点制御方法

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JP2621684B2
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直之 女鹿田
實 清野
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
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    • G02F1/21Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  by interference
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光変調器の動作点制御方
法に関する。詳しくは、電気光学効果を有する基板上に
形成される高速駆動のマッハツエンダ型光変調器の動作
点の制御方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバやレーザ光源の進歩・
発達に伴い、光通信をはじめ光技術を応用した各種のシ
ステム、デバイスが実用化され広く利用されるようにな
る一方、ますます、その高度技術開発への要請が強まっ
てきた。
【0003】とくに、最近の光通信システムの高速化の
要求から、光信号を送信する光送信器においても、高速
で光を変調する必要が生じてきた。たとえば、1.6 Gbps
程度までの低速光通信システムにおいては、レーザダイ
オード(LD)を直接変調する方式を用いてきたが、変
調周波数がより高くなると、変調光波長の時間的微小変
動, いわゆる、チャーピング現象のために高速化と長距
離通信への限界となる。一方、今後ますます大容量・長
距離通信の要求が強まってくるので、より高速で高安定
な光変調方式の開発が求められている。
【0004】高速光変調方式としては、半導体レーザ光
を外部で変調する外部変調方式がよく知られている。と
くに、電気光学効果を有する基板上に分岐光導波路を設
け、信号電極,たとえば、進行波信号電極を用いて駆動
するマッハツェンダ型外部変調器が有力視されている。
【0005】図は従来の光変調器の構成と動作点制御
の例を示す図で、最も基本的な構成を示したものであ
る。同図(イ)は平面図(基板上の電極,導波路配置),
同図(ロ)は同図(イ)のA−A’断面図、同図(ハ)
は直流電圧による動作点制御を説明したものである。
【0006】図中、1は電気光学効果を有する基板、2
は光導波路で光入射端と光出射端との間に分岐光導波路
2aおよび2bが形成されている。この光導波路は通常基板
の表面にTiなどの金属を光導波路部分だけに選択的に拡
散させ、その部分の屈折率を回りの部分よりも少し大き
くなるようにしてある。
【0007】3a,3b は変調用電極,たとえば、進行波信
号電極と接地電極、10は光導波路上の金属電極層への
光の吸収を少なくするためのハッファ層で,通常、Si
2などの薄膜が用いられる。
【0008】変調用電極3a,3b はバッファ層10を介して
光導波路上に、Auなどの金属を蒸着あるいはめっきによ
って形成している。5は変調用電源、7はDCバイアス
を与える直流電源である。
【0009】いま、半導体レーザ101からの直流光が左
側の光入射端から光導波路2に入り、分岐光導波路2a,2
b の分岐点で2つに分けられ、分岐光導波路2a,2b を通
過する間に、変調用電極3a,3b に変調用電源5から変調
信号電圧を印加すると、基板上に設けられた前記分岐光
導波路2a,2b における電気光学効果によって分岐された
両光に位相差が生じる。この両光を再び合波点で合流さ
せて、右側の光導波路2の光出射端から変調された光信
号出力を取り出し、光検知器102で受光して電気信号に
変換するように構成されている。
【0010】前記分岐光導波路2a,2bにおける両光
の位相差が0およびπになるように駆動電圧を印加すれ
ば光信号出力はONーOFF のパルス信号として得られる。
なお、RT は終端抵抗である。
【0011】しかし、実際上は製造バラツキやその他種
々の原因によって、変調器動作点が設計値からずれ,か
つ、そのずれの大きさは各素子で異なるのが一般的であ
る。そこで、通常は同図(ハ)に示したように破線の
ごとく動作点からずれた変調特性カーブを、実線の正
規の変調特性カーブへ移動させるために、直流電源7を
用いて変調電気信号に直流電圧(VB )を重畳させて動
作点の調整制御を行っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の動
作点の調整制御方法では動作点が余りに大きくずれてい
ると、重畳させる直流電圧が高くなり過ぎて所定の上限
を越える可能性があり問題となっている。
【0013】さらに、電気光学効果を有する基板,たと
えば、LiNbO3を基板とした場合に、光変調器にDCバイア
スがかゝっていると、次第に動作点がシフトして行き消
光比が劣化する現象, いわゆる、DCドリフトが生じるこ
とが報告されている(たとえば、Jap.J.Appl.Phys., Vo
l.20,No.4,pp733 〜737,1981参照) 。
【0014】したがって、上記のごとく直流(DC) 電圧
VBを印加して動作点を調整制御しようとすると、その
ためにDCドリフトが生じて動作点の制御ができなくなる
などといった重大な問題があり、その解決が求められて
いた。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は、電気光学効
果を有する基板1上に分岐光導波路2a,2b,を有す
る光導波路2を形成し、前記分岐光導波路2a,2bに
変調用電極3a,3bを配設してなる光変調器におい
て、前記変調用電極3a,3bのうち一方の電気信号を
送信する変調用電極3aに電気信号と独立した直流電流
を流し、前記一方の分岐光導波路2aの温度を上昇させ
るようにした光変調器の動作点制御方法によって解決す
ることができる。
【0016】
【作用】本発明方法によれば、直流電圧の印加は一切行
わずに、分岐光導波路2a,2bのうち一方に温度変化
を与えることによって屈折率の変化を生じさせて動作点
の調整制御を行うので、面倒な直流電圧の印加が不要で
あるばかりでなく重大な障害となるDCドリフトも起こ
らず、光変調器の動作点の安定した調整制御が可能とな
るのである。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】図は本発明の実施例を示す図で、同図
(イ)は平面図,同図(ロ)は動作点制御を説明する図
である。図中、6は加熱用電源である。
【0027】本実施例では、同図(イ)に示したように
変調用電極のうちの一方の電気信号を送信する変調用電
極3aに電気信号と独立した直流電流を流すように加熱
用電源6を接続している。図のC1 ,C2 はDCカット
用のコンデンサであり、L1 ,L2 は高周波電流を阻止
するチョークコイルである。
【0028】変調用電極3aには若干の抵抗rが存在す
るので、加熱用電源6からある直流電圧を印加すると抵
抗rに応じた電流iが流れ、i2 rに比例して発熱し分
岐光導波路2aの温度が上昇する。
【0029】したがって、その部分のLiNbO3の屈折率が
変化して両分岐光導波路間の位相差が変化する,すなわ
ち、変調特性カーブが移動する。いま、たとえば,同図
(ロ)で実線に示したごとく、電圧が− Vπ/2, + V
π/2との間で光のスイッチングを行わせるように設計し
てある光変調器で、初期変調特性カーブが破線とずれ
ていたものを実線の所定の正規動作点カーブへとシフ
トするように高周波の変調用信号電圧に直流電流iを重
畳すれば、同様に直流電圧を印加することなく本発明の
動作点の調整制御を行うことができる。
【0030】なお、変調用電極2aの両端には直流電流
iを流すことによりv=irの電圧降下が生じるが、こ
の直流電圧はDCドリフト効果により動作点の制御効果
には影響がなくなり、最終的には直流電流iによる動作
点シフトだけが有効に働くようになることは説明するま
でもない。
【0031】以上述べた実施例は例を示したもので、本
発明の趣旨に添うものである限り、使用する素材や構成
など適宜好ましいもの、あるいはその組み合わせを用い
てもよいことは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば直
流電圧の印加を一切行わずに、分岐光導波路2a,2b
のうち一方に温度変化を与えることによって屈折率の変
化を生じさせて動作点の調整制御を行うので、面倒な直
流電圧の印加が不要であるばかりでなく重大な障害とな
るDCドリフトも起こらず、光変調器の動作安定性と信
頼性の向上に寄与するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】従来の光変調器の構成と動作点制御の例を示す
図である。
【符号の説明】
1は基板 2は光導波路 2a,2bは分岐光導波路 3(3a,3b)は変調用電極 5は変調用電源 6は加熱用電源 7は直流電源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気光学効果を有する基板上に分岐導波路
    を有する光導波路を形成し、前記分岐光導波路に変調用
    電極を配設してなる光変調器において、 該変調電極のうちの一方の電気信号を送信する変調用電
    極に電気信号と独立した直流電流とを流し、前記一方の
    分岐光導波路の温度を上昇させることを特徴とした光変
    調器の動作点制御方法。
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