JP2619659B2 - 自動作業装置の監視装置 - Google Patents

自動作業装置の監視装置

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JP2619659B2
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邦男 小林
正治 渡辺
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シグマツクス株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動作業装置の監視装置に関し、特にビデオ
カメラを用いて自動作業装置の動作の異常を監視する場
合に適用して好適なものである。
〔発明の概要〕
本発明は、自動作業装置の自動作業サイクルにおける
異常を監視する監視装置において、マスタについて得た
検出情報に基づいて監視領域の監視方式を決定するよう
にしたことにより、オペレータが煩雑な作業をしないで
済むようにし得る。
〔従来の技術〕
従来、射出成形機、工業用ロボツト、工作機械、コン
ベア等の自動作業装置においては、1つ又は複数作業工
程を所定のシーケンスに従つて自動的に作業する自動作
業サイクルを繰り返すことにより、作業対象を処理して
行くようになされたものがあり、その作業に異常が生じ
たか否かをビデオカメラによつて得られるビデオ情報に
基づいて監視する方法が提案されている。
例えば、射出成形機の監視装置として、射出成形機を
ビデオカメラによつて撮像して得られるビデオ信号に基
づいて作業の異常を監視するようにした特開昭60−3958
1号公報に開示のものが従来提案されている。
すなわち第11図に示すように、射出成形機1は、第12
図のステツプSP1から射出成形作業に入ると、次のステ
ツプSP2の作業工程において可動側型2が固定側型3に
圧接した状態(これを型締状態と呼ぶ)になり、続いて
ステツプSP3の作業工程に移つて導管4を通じて成形材
料が注入されることにより射出成形製品が成形され、続
くステツプSP4の作業工程において可動側型2が固定側
型3からガイド5に沿つて後退して固定側型3から離間
した状態(これを型開状態と呼ぶ)になる。このとき射
出成形製品は可動側型2に付着した状態にあり、次のス
テツプSP5の作業工程において可動側型2側に設けられ
た突出ピンが突出動作することにより、可動側型2に付
着している射出成形製品を突き落とす。
かくして1個の射出成形製品を成形する射出成形サイ
クルが終了して上述のステツプSP2の作業工程に戻り、
続いて可動側型2が型締動作を開始することにより次の
射出成形サイクルに入る。
実際上かかる射出成形機1の作業は、射出成形機駆動
制御装置11から送出される駆動制御信号S1によつて駆動
制御される。
これに対して監視装置12は、射出成形機1の可動側型
2及び固定側型3周りの情景をビデオカメラ13によつて
撮像し、そのカメラ出力信号S2を監視制御装置14に取り
込み、射出成形機駆動制御装置11との間において制御信
号S3を交信することにより射出成形機1の射出成形作業
シーケンスに同期しながら所定の監視事項について次の
ように監視制御を実行する。
すなわち、監視制御装置14はカメラ出力信号S2によつ
て形成される画面DISのうち、複数例えば32個の位置に
設定された監視領域Ai(i=1、2……32)(第13図)
の輝度信号を各監視領域について例えば面積分した値と
して求め、当該輝度信号の変化の仕方を監視することに
よつて射出成形機1の作業の異常を判定する。
かかる作業の第1の異常状態としては、第12図のステ
ツプSP5で示す突出工程の前及び後において、固定側型
3の凹所(すなわちキヤビテイ)に射出成形製品が付着
したまま残る状態になつたり(これをキヤビ残りと呼
ぶ)、可動側型2に付着している射出成形製品が突出ピ
ンによつて突き落とせない状態になつたり(これを落下
不良と呼ぶ)、射出成形製品の一部に射出成形材料が注
入されない部分が生じた状態になる(これをシヨートモ
ールドと呼ぶ)などの異常が生じ得る。
これに対して第2の異常状態として、可動側型2に形
成されている透孔形成用ピン6又は突落し用ピンが折れ
た状態になつたり(これをピン折れと呼ぶ)、可動側型
2の取付位置がずれた状態になつたり(これをスライド
コアの位置ずれと呼ぶ)、インサート成形作業をする際
にインサートすべき金具を入れ忘れた状態になつたり、
又は誤挿入の状態になつたり(これを金具の入忘れ又は
誤挿入と呼ぶ)などの異常が生じ得る。
これらの異常状態を監視する場合、ユーザはモニタ画
面DIS(第13図)上の監視領域Ai(i=1、2……)
を、監視対象が撮像されている画面DIS上の位置(xi、y
i)(i=1、2……)を予め設定しておき、当該設定
された監視領域Aiに含まれる輝度信号の値が正常な変化
をするか否かを監視する。
例えば第1の異常に含まれるキヤビ残り又は落下不良
を検出する場合には、射出成形製品が残留する位置に予
め監視領域を設定しておき、突出工程(ステツプSP5)
の前及び後のタイミングTM1及びTM2において、当該監視
領域の輝度に変化が生じなければ、射出成形製品がキヤ
ビ残り又は落下不良の状態で残留している異常を判定す
ることができる。
また第2の異常に含まれるピン折れを検出する場合に
は、突出工程(ステツプSP5)の前又は後のタイミングT
M1又はTM2のいずれか一方において、透孔形成用ピン6
の先端位置に監視領域Aiを設定し、当該監視領域Aiの輝
度信号の値が、透孔形成用ピン6が正常なときの輝度信
号の値から変化していれば、透孔形成用ピンにピン折れ
が生じた異常を判定することができる。
ところで射出成形製品に関する第1の異常(すなわち
シヨートモールド、キヤビ残り、落下不良など)を監視
するには、射出成形機1が第12図の型開工程の後突出工
程の前の状態になつたタイミングTM1において射出成形
製品についてのデータを監視領域Aiから取り込み、その
後突出工程が終了したタイミングTM2において同じ監視
領域Aiから輝度データを取り込んでこれら2つのデータ
間に差異が生じたか否かを確認することによつて異常の
有無を判定する。
因に型開後突出前のタイミングTM1においては、可動
側型2に射出成形製品が付着している状態にあり、かつ
これに続く突出後のタイミングTM2では当該射出成形製
品がなくなつたとき、射出成形機1は正常動作をしたと
判定し得る。
このとき射出成形製品がいわゆる「白物」であるとき
第1の検出データが大きい値(すなわち射出成形製品の
表面の輝度が明るいことを表す)であるのに対して、第
2の検出データが小さい値に変化する(すなわち射出成
形製品が突き落とされたことにより暗い輝度に変化した
ことを表す)。これに対して射出成形製品がいわゆる
「黒物」であるときには、第1の検出データは小さい値
(すなわち射出成形製品の表面の輝度が暗いことを表
す)であるのに対して第2の検出データは大きい値に変
化し(すなわち射出成形製品が突き落とされて明るい輝
度に変化したことを表す)、このとき射出成形機1は正
常動作をしたことになる。
これに対して第2の異常(すなわち透孔形成用ピン6
のピン折れ、スライドコアの位置ずれ、インサート成形
製品における金具の入忘れ、誤挿入など)を検出するに
は、射出成形機1が突出動作する前の第1のタイミング
TM1において対応する監視領域Aiから検出データを取り
込み、その結果監視領域Aiの値が標準製品(これをマス
タと呼ぶ)を正常に処理ているときの基準の値(すなわ
ちマスタの輝度)と一致しなければ射出成形機1は異常
動作をしたと判断できる。
また第2の異常のうちでも特に製品突落し用突出ピン
のピン折れは、突出工程によつて射出成形製品を突き落
とした状態でなければ検出することができないので、こ
の場合は突出後のタイミングTM2において対応する監視
領域Aiの値が基準の値(すなわちマスタの輝度)と一致
しなければ射出成形機は異常動作をしたと判断できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように射出成形製品に基づく異常を判定する場
合、監視装置は第1及び第2のタイミングTM1及びTM2
おける2回の監視データを取り込むような動作をする
(これを2回監視と呼ぶ)。これに対して射出成形製品
以外の異常を判定するためには第1又は第2のタイミン
グTM1又はTM2のいずれかのタイミングにおいて1回だけ
監視データを取り込む動作をする(これを1回監視と呼
ぶ)。
従来の射出成形機の監視装置においては、カメラ出力
信号S2の画面DIS上に監視領域Aiを設定する際に、2回
監視を実行するか又は1回監視を実行するかをオペレー
タの手動動作によつて監視動作モードを切り換えるよう
になされていた。
ところが実際上このようにすると、オペレータは監視
対象となる射出成形製品に対する1つ又は複数の監視領
域について、2回監視するか又は1回監視するかを1つ
ずつ監視対象の動き、明るさの変化だけを類推判断をし
ながら設定するといつた煩雑な作業を必要とする問題が
ある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、かかる
オペレータの煩雑な作業を一挙に軽減し得るようにした
射出成形機の監視装置を提案しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる問題点を解決するため本発明においては、1つ
又は複数の作業工程を含む自動作業サイクルにおける異
常を監視する自動作業装置の監視装置において、自動作
業サイクルにおける自動作業装置の作業状態を撮像する
ビデオカメラ13と、自動作業サイクルに含まれる作業工
程の進行を表すタイミング指令信号S3を自動作業装置1
から受け、当該タイミング指令信号S3に基づいて、ビデ
オカメラ13から送出されるビデオ信号VDのうち、当該ビ
デオ信号VDによつて表される画像情報において所定の監
視位置に所定の大きさをもつ1つ又は複数の監視領域Ai
に対応するビデオ信号部分を取り込み、当該取り込んだ
ビデオ信号VDから検出情報を形成し、当該検出情報に基
づいて自動作業サイクルにおける異常の発生の有無を判
定する監視手段14とを具え、監視手段14は、自動作業装
置1がマスタについて自動作業サイクルの作業工程を作
業しているとき、監視領域についてそれぞれ作業工程の
前及び後のタイミングTM1及びTM2でそれぞれ第1及び第
2の検出情報を形成し、監視領域Aiについて、第1及び
第2の検出情報が実質上相違したとき当該監視領域Aiは
2回監視方式で監視すべきであることを内容とする第1
の監視方式情報を形成し、又は第1及び第2の検出情報
が実質上一致したとき、当該監視領域Aiは1回監視方式
で監視すべきであることを内容とする第2の監視方式情
報を形成し、自動作業装置1が作業対象製品について作
業工程を作業するとき、監視領域Aiの監視方式をマスタ
について形成した第1又は第2の監視方式情報に応じて
設定するようにする。
〔作用〕
監視手段14は作業対象製品について自動作業サイクル
の作業工程を作業する前に、マスタについて作業工程を
試験的に作業することにより、複数の監視領域Aiについ
て作業工程の前及び後のタイミングで第1及び第2の検
出情報を得て当該各監視領域Aiを2回監視方式で監視す
べきであるか又は1回監視方式で監視すべきであるかを
決定する。
かかる決定に基づいて監視手段14は、自動作業装置1
が作業対象製品についての作業工程を作業していると
き、各監視領域Aiについての監視を、予め決定された監
視方式情報を用いて1回監視方式又は2回監視方式で監
視する。
このようにすることにより、オペレータは1つ又は複
数の監視領域Aiについてこれを1回監視方式で監視すべ
きか又は2回監視方式で監視すべきかで手動設定すると
いつた煩雑な作業をしないで済み、かくしてオペレータ
の作業を一段と簡略化し得る。
〔実施例〕
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
〔1〕実施例の構成 第2図において、ビデオカメラ13によつて射出成形機
1の可動側型2周りの情景が撮像され、そのビデオ信号
VDがカメラ出力信号S2としてビデオデータ入力部21に与
えられ、ビデオ信号VDのうち監視領域Ai(i=1、2…
…32)(第13図)に相当するタイミングでタイミング制
御部22から送出されるサンプリングパルスSMP1によつて
当該監視領域Aiの輝度を表す輝度データがビデオデータ
入力部21のホールド回路23に取り込まれる。
ホールド回路23は監視領域Aiの横幅Lxi及び縦幅Lyi
よつて決まる面積に相当するビデオ信号VDを面積分し、
当該面積分値に相当するホールド出力をすべての監視領
域Ai(i=1〜32)について検出信号S1として保持す
る。
この検出信号S1はアナログ/デイジタル変換回路24に
おいてタイミング制御部22から送出されるサンプリング
パルスSMP2によつて検出データD1に変換されてバス25を
介して中央処理ユニツト(CPU)26に取り込まれた後RAM
構成のレジスタ部27の個別レジスタ部27IND(第3図)
の対応する個別レジスタREGi(i=1〜32)に格納され
る。
この実施例の場合、ビデオカメラ13からタイミング制
御部22の同期信号発生回路25に同期信号SYNCがカメラ出
力信号S2として供給され、これにより同期信号発生回路
25において発生された同期信号S11によつてタイミング
発生回路20を制御することにより、ビデオ信号VDをその
同期信号に同期してタイミング発生回路20から送出され
るサンプリングパルスSMP1及びSMP2に同期してビデオデ
ータ入力部21に取り込むことができるようになされてい
る。
またこの実施例の場合CPU26は、ROM構成のメモリ部28
に格納されているプログラムデータに基づいて駆動指令
信号S12をタイミング発生回路20に与えることによりサ
ンプリングパルスSMP1及びSMP2を送出させると共に、ビ
デオデータ入力部21から送出される検出データD1をバス
25を介してレジスタ部27に取り込むと共に、操作キーボ
ード29を介してオペレータが入力した指令信号及びデー
タに基づいて第1図に示す監視処理手順を実行し、その
判定結果を表示装置30に表示すると共に、制御信号出力
部31に対して外部制御信号S23を与えることにより制御
出力信号S13を監視対象となる射出成形機駆動制御装置1
1に送出することにより、必要に応じて射出成形機1を
制御できるようになされている。
これに対して射出成形機駆動制御装置11は、射出成形
機1が第12図について上述したように射出成形サイクル
の各作業工程を進行するようにシーケンス制御すると共
に、当該作業工程のタイミングを表すシーケンス信号S2
1をタイミング発生回路20に与える。このときタイミン
グ発生回路20はタイミング入力信号S22をCPU26に転送す
る。
かくしてCPU26は、制御出力信号S13及びシーケンス信
号S21でなる制御信号S3を介して射出成形機駆動制御装
置11と交信することにより、射出成形機1の作業と同期
するように監視装置12を監視動作させる。
さらにこの実施例の場合ビデオ信号VDはモニタ部33の
表示制御回路34を介して例えば陰極線管(CRT)でなる
デイスプレイ35に表示できるようになされている。
これに加えてCPU26は、レジスタ部27の個別レジスタ
部27INDに格納されている監視領域データに基づいてバ
ス25を介して表示制御回路34にマーク信号S14を供給
し、これによりデイスプレイ35に表示された射出成形機
1の映像に第13図について上述した監視領域Aiを表すマ
ークをスーパーインポーズ表示し得るようになされてい
る。
〔2〕監視方式設定処理手順 CPU26は第1のステツプSP11から監視方式設定処理手
順に入り、ステツプSP12においてオペレータが監視領域
Aiのマーク等を設定したり、必要な基準データを入力し
たりするのを待ち受ける。
このときオペレータは操作キーボード29を操作するこ
とにより、デイスプレイ35上に表示するべき監視領域Ai
を設定するデータをi=1からi=32まで順次1つずつ
入力し、このときCPU26は個別レジスタ部27INDのうち、
当該指定されている個別レジスタREGiに当該データを格
納する。
すなわちこの実施例の場合、監視領域についてのデー
タとして、ビデオ信号VDの画面上監視領域Aiの左上隅の
点を監視領域xアドレスデータxi及び監視領域yアドレ
スデータyiとして指定し、当該座標(xi、yi)を基準に
して監視領域横幅データLxi及び監視領域縦幅データLyi
を指定することにより、監視領域Aiの位置及びその大き
さを指定できるようになされている。
続いてCPU26はステツプSP13において射出成形機1に
標準の射出成形製品でなるマスタについて、突出工程
(第12図)の前後における監視領域Aiの検出データD1を
第1〜第4の工程前検出データB1DBi〜B4DBi及び第1〜
第4の工程後検出データB1DAi〜B4DAiとして個別レジス
タREGi(第3図)に取り込む。
この第1〜第4の工程前検出データB1DBi〜B4DBiは、
第12図について上述した射出成形機1の射出成形手順の
うち型開後突出前のタイミングTM1における射出成形機
1の状態を表している。
また第1〜第4の工程後検出データB1DAi〜B4DAiは射
出成形機1が突出後のタイミングTM2において正しく動
作しているとき順次続く4回の射出成形サイクルにおい
て得ることができるデータを表している。
かくしてCPU26は、マスタについて過去4回分の検出
データを基準データとして個別レジスタREGiに取り込ん
だ後、続くステツプSP14に移る。
ここでCPU26は、個別レジスタREGiに取り込んだ工程
前検出データB1DBi〜B4DBi及び工程後検出データB1DAi
〜B4DAiの平均値を求め、工程前平均値BAVBi及び工程後
平均値BAVAiを演算すると共にこれを個別レジスタREGi
(第3図)に保持し、この工程前及び工程後平均値B
AVBi及びBAVAiの平均値を中間判定基準値BREiとして個
別レジスタREGi(第3図)に保持すると共に、各監視領
域Aiについて1回監視をすべきであるか又は2回監視を
すべきであるかを共通レジスタ部27COMに格納されてい
る監視方式検出用偏差許容値Δを用いて次式 |BAVBi−BAVAi|>Δ ……(1) |BAVBi−BAVAi|≦Δ ……(2) の判定演算を実行することにより判断する。
ここで(1)式で示す判定結果が得られたとき、CPU2
6は当該監視領域が2回監視をすべき監視領域であると
判断する。
因に第4図(A)に示すように、射出成形機1が型開
後突出前のタイミングTM1において当該i番目の監視領
域Aiから得ることができた過去4回の輝度データの平均
値BAVBiと、突出後のタイミングTM2において当該監視領
域Aiから得ることができた過去4回の輝度データの平均
値BAVAiの差の絶対値が監視方式検出用偏差許容値Δよ
り大きければ、このことは射出成形機1が正常な突出動
作をしたことにより、型開後突出前のタイミングTM1
おいて射出成形製品を付着させながら型開動作をした可
動側型2において、突出ピンが正常に動作したことによ
り付着していた射出成形製品が正しく落下したことを意
味している。
そこで(1)式を満足するような監視領域Aiは、画面
上射出成形製品上に設定されており、従つて実際に射出
成形製品を射出成形する作業工程において、落下不良、
シヨートモールド、キヤビ残り等の異常が生じた場合に
は当該監視領域Aiにおいて(1)式を満足するようなデ
ータを得ることができないはずである。
またステツプSP14において、(2)式で示す判定結果
が得られたとき、CPU26は当該監視領域が1回監視をす
べき監視領域であると判定する。
因に、第4図(B)に示すように、型開後突出前の輝
度データBAVBiと、突出後の輝度データBAVAiとの変化が
監視方式検出用偏差許容値Δより小さい監視領域があれ
ば、当該監視領域は突出工程の前後において輝度の変化
がない監視領域であることを表しており、このことは監
視装置として1回監視をすれば良いような異常(ピン折
れ、スライドコアの位置ずれ、インサート成形における
金具の入忘れ、誤挿入など)を検出するための監視領域
であることを表している。
このようにステツプSP14においてCPU26は、マスタを
用いて型開後突出前の輝度データ及び突出後の輝度デー
タ間の変化を検出することによつて当該監視領域を第1
の監視方式(すなわち2回監視方式)で監視すべきであ
るか、または第2の監視方式(すなわち1回監視方式)
によつて監視すべきであるかをCPU26の演算によつて判
定することができる。
CPU26は当該判定結果に基づいて、(1)式を満足す
る監視領域について例えば論理「H」レベルになり、ま
た上述の(2)式を満足するような監視領域について論
理「L」レベルになる監視方式フラグF1iを個別レジス
タREGiに保持する(第3図)。
このようにして監視方式の設定処理が終了し、CPU26
は続いてステツプSP21から監視制御処理手順に入る。
〔3〕監視制御処理手順 CPU26は、監視制御処理手順において各監視領域Aiに
ついて、監視方式フラグF1i(第3図)によつて指定さ
れた第1の監視方式(すなわち2回監視方式)又は第2
の監視方式(すなわち1回監視方式)に応じて、当該監
視領域Aiについての工程前検出データB1DBi及び工程後
検出データB1DAiを個別レジスタREGiに取り込んで、2
回監視の場合個別レジスタREGi(第3図)に予め書き込
まれている判定方式フラグF2iに基づいて、第5図
(A)、(B)又は(C)に示す判定方式を実行し、ま
た1回監視の場合は第6図(A)又は(B)に示す判定
方式を実行する。
すなわち2回監視における第1の判定方式(第5図
(A))は中間値判定方式で、型開後突出前のタイミン
グTM1において取り込まれた工程前検出データB1DBi及び
突出後のタイミングTM2において取り込まれた工程後検
出データB1DAiを中間判定基準値BREiを用いて次式 B1DBi>BREi ……(3) かつ B1DAi<BREi ……(4) のとき正常であると判定する。
ここで中間判定基準値BREiは、 のように、工程前平均値BAVBi及び工程後平均値BAVAi
平均値でなる。そして工程前平均値BAVBiは、第1〜第
4の工程前検出データB1DBi〜B4DBiの平均値が用いられ
ており、かつ工程後平均値BAVAiは、第1〜第4の工程
後検出データB1DAi〜B4DAiの平均値が用いられている。
かくして中間判定基準値BREiは過去4回の射出成形サイ
クルにおいてタイミングTM1及びTM2において取り込まれ
たデータの平均値を表しており、これにより例えばビデ
オカメラ13の撮像条件が経時変化した場合に、中間判定
基準値BREiがこれに追従して補正されることにより、当
該撮像条件の変動の影響が小さい判定結果を得ることが
できる。
また第2の判定方式(第5図(B))は平均値判定方
式で、工程前検出データB1DBi及び工程前平均値BAVBi
基づいて次式 |B1DBi−BAVBi|<Δ ……(6) の判定結果を得ることができ、かつ工程後検出データB1
DAi及び工程後平均値BAVAiに基づいて次式 |B1DAi−BAVAi|<Δ ……(7) の判定結果を得ることができたとき、正常であると判定
する。
(6)式及び(7)式においてΔ及びΔは、それ
ぞれ工程前及び工程後データ誤差許容値を表し、現在検
出されたデータと平均値データとの差がそれぞれ誤差許
容値の範囲内であるとき正常であると判断することを意
味している。
また第3の判定方式(第5図(C))は偏差判定方式
で、次式 |B1DBi−B1DAi|>ΔDIF ……(8) で表されるように、工程前検出データB1DBi及び工程後
検出データB1DAiの差が、工程前後データ偏差許容値Δ
DIFより大きいとき、正常と判断する。
このことは工程の前における検出データの値の変化が
所定の許容値(=ΔDIF)より大きければ、射出成形製
品が正常に突き落とされたことを表している。
実際上工程前及び工程後データ誤差許容値Δ及びΔ
、工程前後データ偏差許容値ΔDIFは、オペレータが
予め操作キーボード29から個別レジスタREGiに書き込で
おくと共に、2回監視するすべての監視領域について、
オペレータが操作キーボード29を用いてどの判定方式に
よつて判定をするかを判定方式フラグF2iによつて指定
できるようになされ、かくして2回監視の各監視領域に
おける監視対象の種別に最適な判定方式を選択できるよ
うになされている。
これに対して1回監視をする監視領域は、第6図に示
す判定方式によつて正常か否かの判定をする。
先ず1回監視をすべき監視領域のうち、工程後に監視
を実行する場合には、第6図(A)に示すように次式 |B1DAi−BAVAi|<Δ ……(9) によつて、工程後検出データB1DAiと工程後平均値BAVAi
との差の絶対値が工程後データ誤差許容値Δより小さ
いとき、このことは現在取り込んだ検出データの輝度が
工程後平均値BAVAiとほぼ同一であることを表してお
り、従つて正常であると判定する。
これに対して1回監視を工程前に行う場合には、第6
図(B)に示すように次式 |B1DBi−BAVBi|<Δ ……(10) のように工程前検出データB1DBiと工程前平均値BAVBi
の差が、工程前データ誤差許容値Δより小さいとき、
このことは現在取り込んだ検出データの輝度が過去4回
の平均値の輝度とほぼ等しいことを表しているので、正
常であると判定する。
各監視領域について、工程前及び工程後データ誤差許
容値Δ及びΔ及び工程前後データ偏差許容値ΔDIF
は、上述のステツプSP12においてオペレータが操作キー
ボード29から入力設定し、当該入力設定されたデータを
用いてCPU26は例えば1回監視を突出工程後に実行する
ような監視制御処理手順を構成する各ステツプを実行す
る。
すなわちステツプSP22(第1図)においてCPU26は射
出成形機1が型開工程に入るのを待ち受け、やがて射出
成形機駆動制御装置11からの制御信号S3としてシーケン
ス信号S21がタイミング発生回路20に到来することによ
り、当該タイミング発生回路20からバス25を介してCPU2
6にタイミング信号S22が与えられることにより、CPU26
がステツプSP23においてバス25を介して制御信号出力部
31を駆動することにより制御出力信号S13によつて射出
成形機駆動制御装置11を制御し、これにより、射出成形
機1の型締動作及び突出動作を禁止する。
その後CPU26は、ステツプSP24に移つて2回監視すべ
き監視領域についてビデオデータ入力部21の検出データ
D1をレジスタ部27の個別レジスタREGiに第1工程前検出
データB1DBiとして書き込む。
このときそれまで第1、第2、第3工程前検出データ
B1DBi、B2DBi、B3DBiとして保持されていたデータは順
次第2、第3、第4工程前検出データB2DBi、B3DBi、B4
DBiとしてシフト更新される。
このときCPU26は新たに更新された第1〜第4の工程
前検出データB1DBi〜B4DBiについて平均値を演算し、当
該演算結果を個別レジスタREGiの工程前平均値BAVBi
して更新保持する。
続いてCPU26は、各監視領域Aiに対応する個別レジス
タREGiのデータを用いて射出成形機1に異常が生じたか
否かの判断をステツプSP25において実行する。
ここで当該i番目の監視領域に対して第5図(A)、
又は(B)、又は(C)について上述した第1の判定方
式(すなわち中間値判定方式)、又は第2の判定方式
(すなち平均値判定方式)、又は第3の判定方式(すな
わち偏差判定方式)によつて取り込まれた第1工程前検
出データB1DBiが正常な状態を表しているか否かを判定
する。
ステツプSP25において異常である旨の判定結果が得ら
れると、射出成形機1のシーケンスを進ませるような動
作を継続させることは危険であるので、CPU26はステツ
プSP26においてオペレータが異常原因を後処理するのを
待ち受けると共に、オペレータが操作キーボード29を介
して復帰操作したとき上述のステツプSP22に戻り、新た
な射出成形サイクルに入る。
これに対してステツプSP25において正常である旨の判
定結果が得られると、CPU26はステツプSP27に移つて制
御信号出力部31から射出成形機駆動制御装置11に制御出
力信号S13を送出させることにより、突出禁止状態を解
除させた後、ステツプSP28において射出成形機1が突出
動作を終了するのを待ち受ける。
やがてステツプSP28において肯定結果が得られるとこ
のことは射出成形機1が突出工程を終了したことを意味
し、このときCPU26はステツプSP29に移つて1回監視用
監視領域及び2回監視用監視領域についてビデオデータ
入力部21から取り込まれた検出データD1を対応する個別
レジスタREGiに第1の工程後検出データB1DAiとして取
り込む。
このときCPU26はそれまで保持されていた第1、第
2、第3の工程後検出データB1DAi、B2DAi、B3DAiを順
次第2、第3、第4の工程後検出データB2DAi、B3DAi
B4DAiとして更新保持すると共に、当該更新保持した第
1〜第4の工程後検出データB1DAi〜B4DAiを用いて更新
後平均値BAVAiを演算して個別レジスタREGiに更新保持
した後、当該更新保持された工程前平均値BAVBi及び工
程後平均値BAVAiの平均値を演算してこれを個別レジス
タREGiの中間判定基準値BREiとして更新させる。
かくして判定準備が終了したので、CPU26は次のステ
ツプSP30において1回監視用監視領域及び2回監視用監
視領域についてそれぞれ異常動作が生じたか否かを判定
する。
先ず1回監視用監視領域について、CPU26は第6図
(A)について上述した平均値判定方式によつて判定動
作を実行する。これによつて型のピン折れ、スライドコ
アの位置ずれ、インサート成形における金具の入忘れ、
又は誤挿入などの異常を判定し得る。
これに対して2回監視用監視領域についてCPU26は、
当該i番目の監視領域に格納されている判定方式フラグ
F2iによつて指定された判定方式、すなわち第5図
(A)、(B)、(C)について上述した中間値判定方
式、平均値判定方式、偏差判定方式によつて射出成形製
品の異常(すなわちシヨートモールド、キヤビ残り、落
下不良など)が発生したか否かの判定をする。
ステツプSP30において異常である旨の判定結果が得ら
れると、CPU26はステツプSP31に移つてオペレータによ
つて異常原因の後処理、及び復帰操作がされるのを待ち
受ける状態になり、復帰操作が終了したとき上述のステ
ツプSP22に移つて新たな射出成形サイクルに入る。
これに対してステツプSP30において正常である旨の判
定結果が得られると、CPU26はステツプSP32において制
御信号出力部31から射出成形機駆動制御装置11に制御出
力信号S13を送出させることにより、射出成形機1の型
締禁止状態を解除させる。
かくして1回の射出成形サイクルが終了したことによ
り、CPU26はステツプSP33を通つてステツプSP22に移
り、これにより射出成形機1が順次型締工程、注入工程
を終了して型開状態になるのを待ち受ける。
以上の構成によれば、ステツプSP14について第1図に
ついて上述したように、マスタを用いて工程前及び工程
後のタイミングで取り込んだ検出データBAVBi及びBAVAi
の偏差が監視方式検出用偏差許容値Δより大きいか否か
によつて自動的に各監視領域について2回監視をすべき
であるか又は1回監視をすべきであるかを判定し、当該
判定結果を監視方式フラグF1iとして記憶するようにし
たことにより、オペレータが各監視領域について監視方
式を手動で設定するといつた煩雑な操作を必要としない
射出成形機の監視装置を実現し得る。
これに加えて2回監視用監視領域について、複数の判
定方式のうちの1つを必要に応じて選択して設定できる
ようにしたことにより、CPU26が各監視領域Ai(i=1
〜32)を1つずつ異常の有無の判定を判定して行く際
に、各監視領域の状態に最適な判定方式をオペレータの
操作を要することなく自動的に指定して行くことがで
き、かくして一段と信頼性の高い監視動作を実現し得
る。
〔4〕第2の実施例 第7図は本発明の第2の実施例を示す。この場合第1
図との対応部分に同一符号を付して示すように、CPU26
は、突出工程前のステツプSP24において、2回監視用監
視領域及び1回監視用監視領域のデータを取り込むこと
により、次のステツプSP25において2回監視用監視領域
及び1回監視用監視領域の両方について異常が発生した
か否かの判断をする点において第1図の場合と異なる処
理を実行する。
これに加えてCPU26は突出工程後のステツプSP29にお
いて、2回監視用監視領域のデータを取り込んで次のス
テツプSP30において2回監視用監視領域だけについて異
常があるか否かの判定をするようになされている点にお
いて第1図の場合と相違する。
第7図の場合2回監視用監視領域は、シヨートモール
ド、キヤビ残り、落下不良を監視するようになされ、ま
た1回監視はピン折れ、落下不良を監視するようになさ
れている。
第7図の構成によれば、1回監視を突出工程前に行う
ようにしたことにより、突出工程前の射出成形機の異常
の発生に適応した監視をすることができる。
かくするにつき、第1図について上述したと同様にし
てマスタを用いて各監視領域について自動的に1回監視
方式又は2回監視方式を決定することができることによ
り、操作性の良い監視装置を実現し得る。
〔5〕他の実施例 (1) 上述の実施例においては、1回監視をステツプ
SP29(第1図)又はSP24(第7図)のいずれか一方のタ
イミングでデータを取り込むことにより1回監視の判定
結果を得るようにしたが、これに代え1回監視をすべき
監視領域をステツプSP24又はSP29の両方に割り振ること
により、突出工程前のタイミングで監視するのに適して
いる監視領域及び突出工程後に監視するのが適している
監視領域のいずれについても適応性良く1回監視するこ
とができるような監視装置を容易に実現し得る。
(2) 上述の実施例においては、突出工程を中心にし
て、その前及び又は後のタイミングでデータを取るよう
にした場合について述べたが、データを取るタイミング
としてはこれに限らず、その他の処理工程の前及び又は
後のデータに基づいて射出成形機の動作状態を監視する
場合にも広く本発明を適用し得、要は射出成形機の各動
作部分において、正常動作をすれば輝度の変化がない場
合又は小さい場合には1回監視をし、変化が大きい場合
には2回監視をするようにすれば良い。
この場合処理工程の前後において、一般に輝度が変化
する際の変化の仕方は一様ではなく、微妙な変化をする
ことが多い。このような場合に被監視対象から得た検出
データをマスタから得た検出データと比較しようとして
も、正しい判定をすることは困難な場合がある。
すなわちマスタから得られる検出データBmに基づいて
検出対象から得られる検出データBtとの偏差に基づいて |Bm−Bt|<ΔUSU ……(11) のように、検出データBm及びBt間の偏差を偏差許容値Δ
USUと比較することによつて正常又は異常を判定しよう
とする場合、当該偏差許容値ΔUSを決めるには、試行錯
誤的手法によることが通常であるが、当該手法によつて
あらゆる場合に正しい判定結果を得ることができるよう
な偏差許容値ΔUSUを決めることは困難である。
これに対して2回監視方式によつて検査対象から工程
前の検出データBDBi及び工程後の検出データBDAiを得る
と共に、過去複数回の検出データの平均値BAVBi及びB
AVAiを演算して次式 によつてスレシホールドレベルBREiを求め、このスレシ
ホールドレベルBREiを用いて BAVBi>BAVAiかつBDBi>BREi ……(13) 又は BAVBi<BAVAiかつBDBi<BREi ……(14) の条件を満たすとき、工程前が正常であると判定し、ま
た BAVBi>BAVAiかつBDAi<BREi ……(15) 又は BAVBi<BAVAiかつBDAi>BREi ……(16) を満足すれば、工程後の状態は正常であると判定するこ
とができる。
かかる判定をするにつき、偏差許容値とスレシホール
ドレベルBREiは演算により容易に求めることができるこ
とにより、一般により正しい判定結果を得ることができ
る。
(3) 上述の実施例においては、射出成形機として第
12図について上述したように、型締工程、注入工程、型
開工程を1回だけ実行することによつて1回の射出成形
サイクルを終了する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、その他の射出成形サイクルにも広く適用し
得る。
例えば第8図に示すように、金具を2色の射出成形材
料を用いてインサート成形する場合には、ステツプSP41
において当該射出成形手順に入つた後ステツプSP42にお
いてオペレータが例えば手動で金具を所定位置に装着し
た後、次のステツプSP43において第1色目の型締動作を
し、続いてステツプSP44において第1色目の射出成形材
料によつて注入をする。
続いてステツプSP45において第1色目の型開をした状
態においてステツプSP46において例えば固定側型を第2
色目の型に入れ換えた後ステツプSP47において第2色目
の型締めをし、ステツプSP48において第2色目の射出成
形材料を注入する。
かくして第2色目の射出成形がなされ、続くステツプ
SP49において第2色目の型開をした後ステツプSP50にお
いて射出成形製品を取り出して上述のステツプSP42に戻
る。
かくして1回の射出成形サイクルを終了する。
このような射出成形機の場合には、ステツプSP42の金
具の装着工程の前後において、監視領域を金具に設定す
ることにより、金具が正常位置に装着されたか否かを監
視し得る。
またステツプSP45における第1色目型開工程におい
て、例えばシヨートモールド、キヤビ残り、金型のピン
折れ、スライドコアの位置ずれなどを、2回監視又は1
回監視によつて監視することにより、第1色目の射出成
形処理が正常であつたか否かの監視をし得る。
またステツプSP49の第2色目の型開工程において、同
様にしてシヨートモールド、キヤビ残り、金型のピン折
れ、スライドコアの位置ずれなどを1回監視又は2回監
視によつて監視することにより、第2色目の射出成形処
理に異常が生じたか否かを監視し得る。
またステツプSP50における射出成形製品の取出し工程
において、落下不良、金型のピン折れなどを2回監視又
は1回監視によつて監視することにより、当該射出成形
製品の取出し処理に異常が生じたか否かを監視すること
ができる。
(4) 上述の(3)式〜(5)式、(12)式〜(16)
式において中間判定基準値BREiを用いて異常の発生を判
定する中間値判定方式においては、中間判定基準値BREi
として を用いた場合について述べたが、これに代え ここで k0>2 ……(20) のように2つの中間判定基準値BREi1及びBREi2を設定す
るようにしても良い。
このようにすれば、第5図(A)に対応させて第9図
に示すように、(18)式及び(19)式によつて表される
中間判定基準値BREi1及びBREi2を検出データB1DBi及びB
1DAiに近い値に設定することができる。その結果検出デ
ータB1DBi及びB1DAiのばらつきが大きくなつた場合に、
これを必要に応じて異常と判定できるようにし得る。
(5) 第5図(B)について上述した平均値判定方式
においては、誤差許容値Δ及びΔを経験則によつて
決めるようにした場合について述べたが、第5図(B)
に対応させて第10図に示すように、工程前平均値BAVBi
及び工程後平均値BAVAiを用いて演算により決めるよう
にしても良い。
すなわち工程前平均値BAVBi及び工程後平均値BAVAi
差の絶対値に基づいて次式 によつて決まる誤差許容値ΔBX及びΔAXを決める。
ここでk1及びk2は k1>2 ……(23) k2>2 ……(24) の値に選定され、これにより工程前平均値BAVBi及び工
程後平均値BAVAiの偏差に応じて時間の経過に従つて工
程前平均値BAVBi及び工程後平均値BAVAiが変化すれば、
これに応じて変化し得るようになされている。
この誤差許容値ΔBXを用いて次式 BBHi=BAVBi+ΔBX ……(25) BBLi=BAVBi−ΔBX ……(26) のように、工程前平均値BAVBiを挟むように判定レベルB
BHi及びBBLiを設定する。
同様にして誤差許容値ΔAXを用いて BAHi=BAVAi+ΔAX ……(27) BALi=BAVAi−ΔAX ……(28) のように、工程後平均値BAVAiを挟むように判定レベルB
AHi及びBALiが設定される。
かくして工程前平均値BAVBiについて Δ=|BBHi−BBLi|=2ΔBX ……(29) で表される工程前データ誤差許容値Δが形成されると
共に、工程後平均値BAVAiについて Δ=|BAHi−BALi|=2ΔAX ……(30) で表される工程後データ誤差許容値Δが形成される。
このようにすれば、監視装置に取り込まれる検出デー
タが時間の経過に従つて変動するような場合に、これを
補償するように変動する誤差許容値を設定できることに
より、当該経時変化に基づいて判定結果を誤るおそれを
有効に回避し得る。
(6) (17)式〜(20)式について上述した判定方
式、又は(21)式〜(30)式について上述した判定方式
において、k0、k1、k2の値は、過去多数のデータの分散
σ及びσを演算によつて求めることにより、検出デ
ータに基づいて決めることができる。
この場合誤差許容値ΔBX及びΔAXとして次式 ΔBX=3σ ……(31) ΔAX=3σ ……(32) のように分散σ及びσの3倍の値に選定すれば、統
計的に99.7%が正常と判断されることになる。
(7) 上述の実施例において、射出成形機に異常が発
生したか否かを判定するための判定基準値、誤差許容
値、偏差許容値を得るにつき、検出データのばらつきを
考慮して過去複数の検出データの分散に基づいて演算す
るようにし、かくするにつき、分散の演算ができる程度
にデータが集まるまでの間は分散に基づかずに基準値を
演算し、やがてデータが集まるに従つて分散を考慮しな
がら基準値を演算して行くようにしても良い。
(8) 上述の実施例においては、演算により基準値を
求めるにつき、これを2回監視の判定をする場合に適用
した実施例を述べたが、これに限らず、1回監視の場合
に適用しても良い。
(9) 上述の実施例においては、本発明を射出成形機
に適用した場合を述べたが、これに限らず、工業用ロボ
ツト、工作機械、コンベア等の自動作業装置において、
作業工程の前及び後において、輝度の変化が生じること
が正常な監視対象、又は変化が生じないことが正常な監
視対象について適用しても、上述の場合と同様の効果を
得ることができる。
(10) また、3つ以上連続する作業工程がある自動作
業サイクルをもつ自動作業装置において、特定の監視領
域について1回監視の判定結果が、所定数例えば2つの
作業工程において連続して得られたとき、残る作業工程
の監視方式については判定処理を省略して1回監視であ
ると決めるようにしても良い。
このようにすれば、実用上、監視方式の判定作業を一
段と簡略化し得る。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば、マスタを用いて監視す
べき作業工程の前及び後のタイミングで各監視領域につ
いて取り込んだ検出データに基づいて、各監視領域を1
回監視すべきであるか又は2回監視すべきであるかを決
定するようにしたことにより、オペレータが煩雑な設定
操作を要することなく多数の監視領域について当該監視
領域の監視部分の動作に最適な監視方式を自動的に設定
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自動作業装置の監視装置の一実施
例における監視処理手順の説明に供するフローチヤー
ト、第2図は本発明による自動作業装置の監視装置の一
実施例を示すブロツク図、第3図はそのレジスタ部の構
成を示す略線図、第4図は監視方式設定処理手順の説明
に供する略線図、第5図及び第6図は判定手法の説明に
供する略線図、第7図及び第8図は本発明の他の実施例
を示すフローチヤート、第9図及び第10図は本発明のさ
らに他の実施例における判定手法の説明に供する略線
図、第11図は射出成形機の監視装置の説明に供する概略
的ブロツク図、第12図はその動作の説明に供するフロー
チヤート、第13図は監視領域の説明に供する略線図であ
る。 1……射出成形機、2……可動側型、3……固定側型、
4……導管、5……ガイド、11……射出成形機駆動制御
装置、12……監視装置、13……ビデオカメラ、14……監
視制御装置、21……ビデオデータ入力部、22……タイミ
ング制御部、26……CPU、27……レジスタ部、29……操
作キーボード、31……制御信号出力部、33……モニタ
部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つ又は複数の作業工程を含む自動作業サ
    イクルにおける異常を監視する自動作業装置の監視装置
    において、 (a)上記自動作業サイクルにおける上記自動作業装置
    の作業状態を撮像するビデオカメラと、 (b)上記自動作業サイクルに含まれる作業工程の進行
    を表すタイミング指令信号を上記自動作業装置から受
    け、当該タイミング指令信号に基づいて、上記ビデオカ
    メラから送出されるビデオ信号のうち、当該ビデオ信号
    によつて表される画像情報において所定の監視位置に所
    定の大きさをもつ1つ又は複数の監視領域に対応するビ
    デオ信号部分を取り込み、当該取り込んだビデオ信号か
    ら検出情報を形成し、当該検出情報に基づいて上記自動
    作業サイクルにおける異常の発生の有無を判定する監視
    手段と を具え、上記監視手段は、 上記自動作業装置がマスタについて上記自動作業サイク
    ルの上記作業工程を作業しているとき、上記監視領域に
    ついてそれぞれ上記作業工程の前及び後のタイミングで
    それぞれ上記第1及び第2の検出情報を形成し、上記監
    視領域について、上記第1及び第2の検出情報が実質上
    相違したとき当該監視領域は2回監視方式で監視すべき
    であることを内容とする第1の監視方式情報を形成し、
    又は上記第1及び第2の検出情報が実質上一致したと
    き、当該監視領域は1回監視方式で監視すべきであるこ
    とを内容とする第2の監視方式情報を形成し、上記自動
    作業装置が作業対象製品について上記作業工程を作業す
    るとき、上記監視領域の監視方式を上記マスタについて
    形成した上記第1又は第2の監視方式情報に応じて設定
    する ことを特徴とする自動作業装置の監視装置。
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