JP2619347B2 - 結晶化度の低いエチレン共重合体をベースとした粘着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物からなるフィルム - Google Patents

結晶化度の低いエチレン共重合体をベースとした粘着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物からなるフィルム

Info

Publication number
JP2619347B2
JP2619347B2 JP3077352A JP7735291A JP2619347B2 JP 2619347 B2 JP2619347 B2 JP 2619347B2 JP 3077352 A JP3077352 A JP 3077352A JP 7735291 A JP7735291 A JP 7735291A JP 2619347 B2 JP2619347 B2 JP 2619347B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
copolymer
film
acrylate
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3077352A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04279644A (ja
Inventor
ブルアン パトリス
Original Assignee
エルフ アトケム ソシエテ アノニム
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=9393875&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2619347(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by エルフ アトケム ソシエテ アノニム filed Critical エルフ アトケム ソシエテ アノニム
Publication of JPH04279644A publication Critical patent/JPH04279644A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2619347B2 publication Critical patent/JP2619347B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着防止特性および光
学特性に優れた結晶性の低いエチレン共重合体をベース
とした滑り易い組成物から得られる工業製品、特にフ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】「粘着(ブロッキング)」という用語は
可塑性材料をフィルムに成形する工業ではフィルム自体
が接着する現象を示す用語である。この現象が生じる原
因は種々考えられ、特に押出し温度が高過ぎることが原
因になるが、押出される可塑性材料の特性そのものも原
因である。そのため、一般には、押出時およびその後の
フィルム巻取り時の粘着現象を防止して押出吹込成形に
よって得られたポリマーチューブの口を容易に開けるこ
とができるようにするために、表面へ移行し(滲み出
し)てフィルムの表面状態を変える機能のある各種の添
加剤をポリマーに添加している。特にエチレンホモポリ
マーおよび共重合体の場合には常に行われている。通
常、添加剤としてはシリカ等の無機添加物、8個以上の
炭素を有する不飽和脂肪酸アミド、特にステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、エルシ
ン酸アミド、ミリスチル酸アミド、ベヘン酸アミドおよ
びラウリン酸アミド等の有機添加物が用いられている。
例えば、ヨーロッパ特許第60,178号には 200〜2500ppm
のタルク含むエチレンポリマーをベースとした粘着防止
特性を有する組成物が記載されている。
【0003】従来の添加剤はX線回折で測定された結晶
化度が約30%以上のエチレンポリマーおよび共重合体の
場合、特に高密度ポリエチレン (約0.96〜0.97) 、低密
度ラジカル重合ポリエチレン (約0.92〜0.93) 、線状低
密度ポリエチレンすなわち密度が約0.91〜0.95の範囲に
あるエチレンと炭素原子3〜8個を有する少なくとも1
つのα−オレフィンとの共重合体の場合には極めて満足
のいくものである。すなわち、これらの場合には、上記
粘着防止添加剤を約2%まで添加してもフィルムに要求
されるその他の特性、特に光学的特性および機械的特性
に悪影響を与えることはない。しかし、結晶化度の低い
エチレンコポリマー、すなわちX線回折によって測定し
た結晶化度が約30%以下のエチレン共重合体の場合には
全く事情が異なる。この場合には、粘着性を許容可能な
程度まで減少させるのに必要な従来の添加剤の比率が大
幅に高く(約10%に達することがある)なるため、フィ
ルムの光学特性が大幅に低下する。例えば、エチレン70
重量%とメチルアクリレート30重量%との共重合体の場
合には、タルクのような通常の粘着防止添加剤を10%添
加したとしても、光学特性が大幅に低下するだけでな
く、粘着防止特性は一般に許容される値の25倍のままで
ある。また、自動機械のガイド装置中に材料が引っ掛か
るのを防止する必要のある成形工業では、熱可塑性材料
が優れた滑り性質を有するということは重要なパラメー
タである。一般に、この滑り特性は外面での静止摩擦係
数または動摩擦係数によって評価され、これは押し合う
力に対して接触した2つの面を維持または滑動させるの
に必要な引張り力の比で測定される。大部分の成形機械
では、製造トラブル無しに安定して使用できるようにす
るために、外面の摩擦係数が約0.2 以下であることが要
求される。従来、この値はエチレンポリマーに脂肪酸金
属塩と飽和脂肪族アミドとの混合物、例えばステアリン
酸亜鉛とエルシルアミドとを添加して達成されていた。
この解決法は効果的ではあるが、主成分である可塑性材
料に対して極めて少量の2成分を成形の途中で配合・制
御しなければならないという実用上の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第1の問題点は、結晶化度の低いエチレン共重合体
に添加した場合に、この共重合体を押出成形して得られ
るフィルムの光学特性および/または機械特性をほとん
ど低下させずに粘着現象を防止することができるような
添加物を提供することにある。本発明が解決しようとす
る第2の問題点は、結晶化度の低いエチレン共重合体に
添加しただけで、外面の静止摩擦係数または動摩擦係数
を約 0.2未満にすることが可能な添加剤を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶化度の低
いエチレン共重合体に有効量のエチレン−ビス−オレア
ミドを添加することによって、上記2つの問題点を同時
に解決することができるという驚くべき発見に基づくも
のである。従って、本発明の第1の対象は、結晶化度が
30%未満の少なくとも一種のエチレン共重合体を含む粘
着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物で作
られた厚さが10〜500 μm のフィルムにおいて、下記
〔化1〕のエチレン−ビス−オレアミドを有効量、特
に、上記エチレン共重合体に対して 0.1〜0.6 重量%
む組成物からなることを特徴とするフィルムにある。
【0006】
【化1】
【0007】ここで、有効量とは、組成物の外面の粘着
特性および/または静止摩擦係数または動摩擦係数を成
形機の特性および目的とする最終用途に応じてこの組成
物の成形で許容可能なレベルまで低下させるのに十分な
量である。大抵の場合、下記の特性が求められる: (1) 外面での静止摩擦係数または動摩擦係数が約0.2 を
越えない。 (2) 後記の方法で測定した粘着剤特性値が約20gを越え
ない。 (3) ASTM規格D-1003によって測定した光学障害が約13%
以下である。
【0008】本発明の組成物を構成することが可能な結
晶化度の低いエチレン共重合体としては、特にコモノマ
ーの含有量が共重合体 100g当たり約0.09モル以上であ
るエチレンの極性共重合体が挙げられ、例としては以下
の共重合体がある: (1) エチレンと、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有
する少なくとも1つのアルキルアクリレートまたはメタ
クリレートとの共重合体(これらの共重合体の中では、
特にアクリレート8重量%を含むメチルアクリレート/
エチレン共重合体が挙げられる); (2) エチレンと、炭素原子2〜6個を有する少なくとも
1種の飽和カルボン酸のビニルエステルとの共重合体、
例えば酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル等; (3) エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/不飽和
ジカルボン酸無水物のターポリマー [フランス国特許出
願第2,498,609 号に記載の(メタ)アクリレート15モル
%以下およびマレイン酸無水物のような無水物3モル%
以下とを含む] 。; (4) フランス国特許出願第 2,130,279号に記載のよう
な、例えばグリシジルメタクリレート、グリシジルアク
リレート、イタコン酸モノ−およびジグリシジル、ブテ
ントリカルボン酸モノ−、ジ−およびトリグリシジル等
の50重量%以下のグリシジルモノマーと、場合によって
は、2〜6個の炭素原子を含む飽和カルボン酸ビニルエ
ステル、1〜8個の炭素原子を有する飽和アルコールア
クリレートまたはメタクリレート、または、1〜18個の
炭素原子を有する飽和アクルコールと組合されたマレイ
ン酸エステル等の45重量%以下のエチレンモノマーを含
むエチレン/不飽和グリシジルモノマー、共重合体およ
びエチレン/不飽和エチレンモノマー/不飽和グリシジ
ルモノマーのターポリマー; (5) ヨーロッパ特許第EP-A- 312,459 号に記載のよう
な、エチレン/不飽和ジカルボン酸無水物/ポリオール
のポリ(メタ)アクリレート(3モル%以下の無水物、
0.4 モル%以下のポリオールのポリ(メタ)アクリレー
ト、場合によっては、13.6モル%以下のアルキル(メ
タ)アクリレートを含む); (6) エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/不飽和
ジカルボン酸のN−カルボキシアルキルイミドの共重合
体(14モル%以下のアルキル(メタ)アクリレート、3
モル%以下のN−カルボキシアルキルイミド、及び、場
合によっては、3モル%以下の不飽和ジカルボン酸無水
物を含む)。これらの共重合体は、約150 〜300 ℃の温
度で、アミノアルキルカルボン酸をエチレン/(メタ)
アクリレート)のターポリマーと反応させることによっ
て得られる。
【0009】本発明の範囲に含まれる結晶化度の低いエ
チレン共重合体としては、さらに、密度が0.910 以下で
あるエチレンと炭素原子3〜8個を有する少なくとも1
種のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができ
る。この例としては下記共重合体がある: (1) ヨーロッパ特許出願第70,220号に記載の密度が約0.
905 〜0.910 の範囲の共重合体; (2) 一般にα−オレフィン6〜10モル%を含む密度が約
0.890 〜0.905 の範囲の共重合体; (3) 下記のような密度が約0.860 〜0.890 の共重合体: (a) 密度が0.860 〜0.890 、残留結晶化度が1〜14
%、結晶融点Jが75℃、幾何平均分子量が60〜120kg/モ
ルで、多分散率が 2.2〜2.7 であるエチレン78〜92モル
%とプロピレンおよびブテン-1の中から選択されたα−
オレフィン8〜22モル%とを含む共重合体であるミツイ
(MITSUI)社から商標タフマー(TAFMER)で市販されている
ポリオレフィンゴム (b) 結晶融点が 100〜125 ℃の範囲にあることを特徴と
するメルトインディックスが 0.3〜15dg/分で、密度が
約0.865〜0.885 の範囲にあるエチレン誘導体77〜91モ
ル%と、プロピレンおよび/またはブテン-1の誘導体9
〜23モル%とを含むエチレン/プロピレンおよび/また
はブテン-1共重合体からなるポリオレフィンゴム。本発
明では、このポリオレフィンゴムは下記の特性の少なく
とも1つをさらに備えていることを特徴としている: ○ 多分散率が約3.5 〜15、好ましくは約4〜8である ○ 幾何平均分子量(下記で定義)が約35〜70kg/モル
の範囲にある ○ 密度とプロピレン/ブテン-1誘導体の含有量x(モ
ル%で表示)の関係が下記の式で表される: 0.9084 ≦ d+0.002 x ≦ 0.918 ○ 残留結晶化度(下記の方法で測定)が約3〜15%の
範囲である。 結晶融点Jとは、共重合体サンプルに3段階の処理、す
なわち10℃から150 ℃まで1分間に8℃の速度で溶融さ
せた後、150 ℃から10℃まで1分間に8℃の速度で結晶
化させ、さらに、再度10℃から150 ℃まで1分間に8℃
の速度で溶融させて得られた結晶化後の融解曲線で求め
た最高温度を表す。残留結晶化度とは 190℃から室温ま
で1時間当たり5℃の速度で冷却した共重合体サンプル
をX線回折して得られる値である。幾何平均分子量とは
下記〔式1〕によって計算される値である:
【0010】
【式1】 (ここで、Wi は質量Mi の物質の重量成分を表し、N
は透過性ゲルクロマトグラフィによって溶離した留分数
を表す。)
【0011】この種のポリオレフィンゴムは、約160 〜
270 ℃の温度で、約 400〜850 バールの圧力下で、少な
くとも1つの周期律表第IVb、VB、VIB及びVIII群の
遷移金属化合物と、少なくとも1つの有機アルミニウム
化合物とを含むチグラー(Ziegler) 型触媒系の存在下、
場合によってはさらに、少なくとも1つの連鎖移動剤の
存在下で、約18〜42容量%のエチレンと、約58〜82容量
%のプロピレンおよび/またはブテン-1とを共重合させ
る方法で得られる。上記特性を有するプロピレン誘導体
/ブテン-1誘導体のモル比が 0.5以上の共重合体を得る
ためには、共重合させる気体組成物のプロピレン/ブテ
ン-1の容量比を、使用する触媒系の種類に応じて 0.3以
上にするのが好ましい。すなわち、この触媒系の選択
は、当業者に公知のように、共重合におけるエチレン、
プロピレンブテン-1の反応性に影響を与え、従って、巨
大分子鎖中に優先的にプロピレン誘導体またはブテン-1
誘導体を入れる傾向がある。
【0012】本発明による組成物は上記の共重合体を2
つ以上混合したものでもよい。さらに、上記共重合体の
他に、従来から粘着性、滑り特性および光学特性を改善
するために添加されてきた他の熱可塑性ポリマーを、組
成物中に添加することもできる。この種の熱可塑性ポリ
マーとしては下記のものを挙げることができる: (1) 例えば、高密度ポリエチレン(約0.96〜0.97) 、低
密度ラジカルポリエチレン(約0.92〜0.93) 、密度が約
0.91〜0.95のエチレンと炭素原子3〜8個を有する少な
くとも1つのα−オレフィンのコポリマーのような結晶
化度が30%以上のポリマーおよび共重合体。 (2) プロピレン誘導体85モル%以上と、エチレン誘導体
または4〜8個の炭素原子を有するα−オレフィン15モ
ル%以下とを含むプロピレンポリマーまたはその共重合
体。
【0013】本発明の組成物の成分となる結晶化度の低
いエチレン共重合体のメルトインデックスは、ASTM
規格D−1238で 190℃、2.16kg下で測定した場合、 0.1
〜10dg/分の範囲にある。場合によって添加する結晶化
度の低いエチレン共重合体に混合される結晶化度が30%
以上のエチレンポリマーまたは共重合体の場合も同じで
ある。本発明組成物中に添加するエチンレ−ビス−オレ
アミドの比率は種々のパラメータ、特に下記のパラメー
タによって決定される: (1) 結晶化度の低いコポリマー中にエチレンと一緒に存
在するコモノマーの種類と比率、 (2) 結晶化度の低いコポリマーのメルトインディック
ス、 (3) 測定サンプルの厚さ、 (4) 要求特性(粘着性、滑り特性、光学的障害)の程度
および組成物の成形方法と、成形品の目的とする用途に
応じて許容される特性の妥協の程度。大部分の結晶化度
の低いエチレンコポリマーに求められる特性は、結晶化
度の低いエチレン共重合体に対してエチレン−ビス−オ
レアミドを 0.8重量%以下、好ましくは 0.1〜0.6 重量
%使用することによって得られる。
【0014】本明細書の冒頭に記載した欠点はあるが、
従来の添加剤を補助的に用いることもでき、必要に応じ
て、本発明組成物に下記のものを添加することができ
る: (1) シリカ、タルク、飽和脂肪アミド等の少なくとも1
種の従来の粘着防止剤。その比率は組成物の約1重量%
以下にするのが好ましい。 (2) 脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛)、飽和
脂肪アミド(例えば、エルシルアミド)またはエチレン
−ビス−ステアラミドの滑り特性を向上させる少なくと
も1つの添加剤。その比率は組成物の約1重量%以下に
するのが好ましい。本発明組成物はエチレン共重合体用
の公知の少なくとも1種の添加剤をさらに含むことがで
きる。この添加剤としては下記のものを挙げることがで
きる: (1) 例えば立体障害フェノール、メルカプタンまたはホ
スホライト等の酸化防止剤。 (2) 置換されたベンゾフェノン、置換されたフェニルベ
ンゾトリアゾール、立体障害アミン等の紫外線吸収剤。 (3) ニッケル錯体等の難燃剤。 (4) 酸化亜鉛または酸化チタン等の無機または有機の顔
料。
【0015】本発明組成物が気候条件(紫外線または赤
外線照射に曝される等)に十分な耐性を示す必要があ
る、例えば農業用のフィルム等の用途で用いられる場合
には、例えば下記特性を付与することが可能な添加剤を
有効量含むことができる: (1) 赤外線に対する障壁を形成するための、例えばアメ
リカ合衆国特許第4,075,784 号に記載の約1〜15重量%
の脱水カオリナイト。 (2) 熱を遮断するフィルムを形成するための、例えばフ
ランス国特許第 2,347,405号に記載の約0.5 〜4重量%
の結晶性γ酸化鉄。 (3) 光崩壊フィルムを製造するための、例えばフランス
国特許出願第2,199,757号に記載の鉄のイオン性塩約10
〜200ppmと硫黄約10〜1000ppm との混合物 (4) 紫外線によって劣化することのある製品を包装する
ためのフィルムを製造するための、例えばヨーロッパ特
許出願第6,049 号に記載の透明な酸化亜鉛 (5) 例えば、フランス国特許出願第2,252,385 号に記載
の、天然アミドン等の生分解性の粒子と自動酸化によっ
てペルオキシド及び/またはヒドロペルオキシドを生成
することのできる物質の混合物。
【0016】本発明の組成物は、結晶化度の低いエチレ
ン共重合体中にエチレン−ビス−オレアミドと、必要に
応じて添加されるその他の添加剤とを分散させることが
可能な任意の方法で製造することができる。すなわち、
内部混練機、押出機またはカレンダ−機を用いることが
できる。混合温度は好ましくは 200℃以下とし、特に好
ましくは 120℃以下にする。本発明の組成物は厚さが約
1〜10mmのプレートまたはシートの製造または特に厚さ
が約10〜500 μm のフィルムの製造に適しているという
ことが確認されている。本発明組成物のプレートは圧縮
成形および射出成形によって製造することができる。本
発明組成物のフィルムはフラットダイスを用いた押出成
形か、約100〜180 ℃の温度で、好ましくは吹込率約 1.
5〜3.5 の範囲でブロー成形することによって作ること
ができる。以下、本発明の実施例を示すが、以下の実施
例は本発明を何ら限定するものではない。
【0017】
【実施例】実施例1、2 エチレン84.5重量%とメチルアクリレート15.5重量%と
で構成されるメルトインデックスが2.5dg/分(ASTM
規格D−1238によって、190 ℃、2.16kg下で測定) の共
重合体について試験した。X線回折によって測定したこ
の共重合体の結晶化度は19%である。このコポリマー10
0 重量部に対してエチレン−ビス−オレアミドX重量部
を約110 〜150 ℃の温度と40回/分の速度で運転される
ブラベンダー(Brabender) 二軸スクリュー混練機を用い
て添加する。次いで、得られた混合物を、トロエスター
(Troester)B30押出機で下記条件で厚さ50μm のフィル
ムに押出成形する。 温度分布 120 〜170 ℃ ダイス径 40 mm 間隙 1 mm 吹込率 2.5 スクリュー速度 90回/分 引張り速度 4m/分 得られたフィルムについて下記特性を測定した: (1) NFT規格54 111の方法で測定した光学的障害T
(パーセントで表示) (2) 粘着性Bは添付の図1を参照して説明する下記の方
法で測定し、グラムで表示した。 フィルムのサンプル1を 100mm×76mmの寸法の長方形の
プレート2、3の間に入れた。プレートからはみ出した
フィルムの端部4、5を接着剤を用いてプレートの外側
部分に固定した。この2枚のプレートを破損試験機械の
シュー6、7の間に水平に配置した。上方のプレートは
任意の方向にプレートを移動させることのできる鎖8に
よって破損試験機械の上部シュー6に接続されている
(図1a)。次に、プレート2を垂直に36mm/分の速度
で移動させる。この方法では、第1の段階(図1b)で
フィルムの2つの層を分離するのに必要な力F1 を測定
する。第2の段階(図1c)では、フィルムの2つの層
を分離させた後にプレート2を移動させるために加えら
れた力F2 を測定する。粘着性Bを式 B=F1 −F2
で求める。下記表1は、エチレン−ビス−オレアミドの
量Xに応じて得られた特性を示している。
【0018】実施例3〜6(比較例) 実施例1と同じ共重合体を用い実施例1と同じ操作を繰
り返したが、エチレン−ビス−オレアミドの代わりに、
タルクドュリュゼナック(TALCS DE LUZENAC)社から商標
100 MOOSで市販されているタルク(実施例3、4)
およびエチレン−ビス−ステアラミド(実施例5、6)
を用いた。添加剤の量Xに応じて得られた特性は下記表
1に示してある。
【0019】
【表1】
【0020】実施例7 エチレン84.5重量%とメチルアクリレート15.5重量%と
で構成されるメルトインデックスが0.3dg/分(ASTM
規格D−1238によって、190 ℃、2.16kg下で測定) の共
重合体について試験した。X線回折によって測定たこ
の共重合体の結晶化度は19%である。実施例1と同じ条
件で、この共重合体 100重量部当たりエチレン−ビス−
オレアミドを0.5 重量%を添加・混合した。次に、得ら
れた混合物を実施例1と同じ条件で厚さ180 μm のフィ
ルムに押出成形した。得られたフィルムについて、次の
測定結果を得た: NFT規格54 112によって測定した動摩擦係数=0.06 実施例1に記載した方法によって測定した粘着性=6g
【0021】実施例8〜10比較例) 実施例7と同じ操作を繰り返したが、エチレン−ビス−
オレアミドを下記のものに代えた: (1) ステアリン酸亜鉛1%(実施例8):この場合の動
摩擦係数は0.87で、粘着性は8gであった。 (2) エチレン−ビス−ステアラミド(実施例9):この
場合の動摩擦係数は1.20で、粘着性は30gであった。 (3) タルク1 %、エチレン−ビス−ステアラミド0.25%
およびステアリン酸亜鉛1%の混合物(実施例10):
この場合の動摩擦係数は0.87で、粘着性は5gであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】a〜cは粘着性Bの測定方法を概略的に図示し
たものである。
【符号の説明】
1 フィルム 2、3 プレー
ト 4、5 フィルム端部 6、7 シュー 8 鎖

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化度が30%未満の少なくとも一種の
    エチレン共重合体を含む粘着防止特性および光学特性に
    優れた滑り易い組成物で作られた厚さが10〜500 μmの
    フィルムにおいて、 結晶化度が30%未満の上記エチレン共重合体に対して0.
    1 〜0.6 重量%のエチレン−ビス−オレアミドを含む組
    成物からなることを特徴とするフィルム。
  2. 【請求項2】 エチレン共重合体が、コモノマーの含有
    量が共重合体 100g当たり少なくとも0.09モルであるエ
    チレンの極性共重合体である請求項1に記載のフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 エチレンの極性共重合体がエチレンとア
    ルキル基が1〜10個の炭素原子を有する少なくとも1種
    のアルキルアクリレートまたはメタクリレートとの共重
    合体、エチレンと少なくとも1種のビニルエステルとの
    共重合体、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/
    不飽和ジカルボン酸無水物のターポリマー、エチレン/
    不飽和グリシジルモノマーの共重合体、エチレン/不飽
    和エチレン系モノマー/不飽和グリシジルモノマーのタ
    ーポリマー、エチレン/不飽和ジカルボン酸無水物/ポ
    リオールのポリ(メタ)アクリレートの共重合体および
    エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/不飽和ジカ
    ルボン酸のN−カルボキシアルキルアミドの共重合体の
    中から選択される請求項2に記載のフィルム。
  4. 【請求項4】 エチレン共重合体が、エチレンと炭素原
    子3〜8個を有する少なくとも1種のα−オレフィンと
    の密度が0.910 以下の共重合体である請求項1に記載の
    フィルム。
  5. 【請求項5】 エチレン共重合体のメルトインデックス
    が 0.1〜10dg/分の範囲にある請求項1〜4のいずれか
    一項に記載のフィルム。
  6. 【請求項6】 粘着防止剤、滑り特性向上剤、酸化防止
    剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機顔料および有機顔料の
    中から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む
    請求項1〜のいずれか一項に記載のフィルム。
JP3077352A 1990-02-19 1991-02-19 結晶化度の低いエチレン共重合体をベースとした粘着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物からなるフィルム Expired - Fee Related JP2619347B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9001977 1990-02-19
FR9001977A FR2658523A1 (fr) 1990-02-19 1990-02-19 Compositions glissantes, anti-bloquantes et de qualite optique a base de copolymeres d'ethylene de faible cristallinite.

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04279644A JPH04279644A (ja) 1992-10-05
JP2619347B2 true JP2619347B2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=9393875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3077352A Expired - Fee Related JP2619347B2 (ja) 1990-02-19 1991-02-19 結晶化度の低いエチレン共重合体をベースとした粘着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物からなるフィルム

Country Status (16)

Country Link
EP (1) EP0448420B1 (ja)
JP (1) JP2619347B2 (ja)
AT (1) ATE136567T1 (ja)
AU (1) AU650866B2 (ja)
CA (1) CA2036506C (ja)
DE (1) DE69118574T2 (ja)
ES (1) ES2086504T3 (ja)
FI (1) FI104558B (ja)
FR (1) FR2658523A1 (ja)
IE (1) IE910571A1 (ja)
IL (1) IL97280A0 (ja)
NO (1) NO910634L (ja)
NZ (1) NZ237163A (ja)
PT (1) PT96802B (ja)
WO (1) WO1991012291A2 (ja)
ZA (1) ZA911216B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994008769A1 (en) * 1992-10-19 1994-04-28 E.I. Du Pont De Nemours And Company Flexible non-pvc articles
FR2719051B1 (fr) * 1994-04-20 1996-05-31 Atochem Elf Sa Film thermoplastique soudable par haute fréquence.
WO2001012716A2 (en) * 1999-08-17 2001-02-22 The Dow Chemical Company Free-flowing polymer composition
WO2002085979A1 (fr) * 2001-04-19 2002-10-31 Mitsui Chemicals, Inc. Pastilles de resine souple et leur procede de production
FR2902104A1 (fr) * 2006-06-09 2007-12-14 Atmosphere Controle Procede d'obtention d'un polymere reactif apte a controler et/ou modifier l'atmosphere gazeuse regnant dans une enceinte hermetique ou a permeabilite controle

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4510281A (en) * 1981-05-26 1985-04-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Tack-free polymer pellets
CA1202135A (en) * 1981-05-26 1986-03-18 Malcolm S. Smith Tack- and block-free pellets of ethylene co- and terpolmymers
JPS57200434A (en) * 1981-05-26 1982-12-08 Du Pont Non-tacky polymer pellet
JPS61218649A (ja) * 1985-03-25 1986-09-29 Mitsui Petrochem Ind Ltd ポリエチレン系組成物及び該組成物から成る低滑性、低粘着性のフイルム

Also Published As

Publication number Publication date
WO1991012291A2 (fr) 1991-08-22
ZA911216B (en) 1992-03-25
FR2658523A1 (fr) 1991-08-23
CA2036506C (fr) 1999-02-16
FI910768A0 (fi) 1991-02-18
FI910768A (fi) 1991-08-20
PT96802A (pt) 1991-10-31
IE910571A1 (en) 1991-08-28
PT96802B (pt) 1998-07-31
NO910634L (no) 1991-08-20
NZ237163A (en) 1993-04-28
EP0448420A1 (fr) 1991-09-25
AU7343991A (en) 1991-09-03
WO1991012291A3 (fr) 1991-10-17
NO910634D0 (no) 1991-02-18
FI104558B (fi) 2000-02-29
EP0448420B1 (fr) 1996-04-10
IL97280A0 (en) 1992-05-25
AU650866B2 (en) 1994-07-07
CA2036506A1 (fr) 1991-08-20
ES2086504T3 (es) 1996-07-01
DE69118574T2 (de) 1996-09-05
ATE136567T1 (de) 1996-04-15
DE69118574D1 (de) 1996-05-15
JPH04279644A (ja) 1992-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1023388B1 (en) Polypropylene composition useful for making solid state oriented film
CA1175974A (en) Extruded gloss improvement in pipe blends with low pressure low density polyethylene
US4500681A (en) Thermoplastic blend of polyolefin, isobutylene-backbone elastomer and ethylene copolymer
KR20020081331A (ko) 열가소성 물질에 사용하기 위한 충전제 농축물
GB2121420A (en) Polypropylene base resin compositions
JP3304280B2 (ja) 金属化可能なポリプロピレンランダム共重合体組成物
JPS61162538A (ja) ポリエチレン基材の延伸性粘着フイルム組成物
JP2619347B2 (ja) 結晶化度の低いエチレン共重合体をベースとした粘着防止特性および光学特性に優れた滑り易い組成物からなるフィルム
CA1199140A (en) Polypropylene resin film for aluminum deposition
US8153714B2 (en) Process for producing polyolefin molded articles comprising an ethylene-vinyl alcohol copolymer
US6432552B1 (en) Saponified ethylene-vinyl acetate copolymer and laminate
CN1070413C (zh) 农业用聚氯乙烯层压薄膜的制造方法
KR101738723B1 (ko) 저온 열봉합 특성이 우수한 어텍틱 폴리프로필렌 수지 조성물
JP3474386B2 (ja) 樹脂組成物およびその成形品
JPH1171427A (ja) インフレーションフィルム成形用ポリエチレン系樹脂及びそれを用いたインフレーションフィルム
JP3337269B2 (ja) 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法
JP2000511208A (ja) 永久帯電防止性及び防曇性を持つポリオレフィン、その製造方法、並びにその使用
JPH068370B2 (ja) ポリオレフイン系樹脂組成物およびフイルム
US20060079646A1 (en) Propylene polymer based compounds and heat-sealable multi-layer sheets containing them
US5187215A (en) Compositions and method for reducing the blocking properties of polyolefins
JP3424362B2 (ja) オレフィン系重合体組成物
JPH0655867B2 (ja) 押出被覆用樹脂組成物
HUT62630A (en) Polyolefin shaped materials
JP2000026666A (ja) ポリオレフイン組成物
JP2004059688A (ja) 重包装袋用ポリエチレン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19950307

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees