JPH068370B2 - ポリオレフイン系樹脂組成物およびフイルム - Google Patents

ポリオレフイン系樹脂組成物およびフイルム

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JPH068370B2
JPH068370B2 JP16485089A JP16485089A JPH068370B2 JP H068370 B2 JPH068370 B2 JP H068370B2 JP 16485089 A JP16485089 A JP 16485089A JP 16485089 A JP16485089 A JP 16485089A JP H068370 B2 JPH068370 B2 JP H068370B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリオレフィン系樹脂組成物およびフィルムに
関する。更に詳しくは、耐衝撃性に優れ、かつ、耐ブロ
ッキング性および滑り性に優れたフィルムを製造するの
に好適なポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
(従来技術) ポリプロピレン無延伸フィルムは、透明性・剛性等種々
の優れた特性を有する反面、耐衝撃性が劣り、特に低温
耐衝撃性が小さいため用途が限定されている。この改善
を目的として、ポリプロピレンに非結晶性または部分結
晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体を配合するこ
とが知られているが、これらの共重合体の配合で満足す
べき耐衝撃性を得るには数%以上の多量の配合が必要で
あり、そのように多量に配合することによってフィルム
は腰が弱くなるとともに、耐ブロッキング性および滑り
性が著しく低下し、フィルム加工時に摩擦抵抗により高
速化を阻害したり、フィルムに傷がついたり、得られた
袋の口開き性が極端に低下したりし、包装用フィルムに
適したものが得られないという欠点があった。
また、結晶性ポリプロピレン系樹脂の耐衝撃性の改善を
目的として、主成分のプロピレンに共重合成分のエチレ
ンをランダム的に共重合させる方法が行われているが、
エチレンの共重合割合が増すにつれ、エチレンはプロピ
レンとブロック的に共重合し易くなり、このような共重
合体を用いるとフィルムの透明性が著しく低下するため
に、結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体の場
合エチレン含量として5〜6%前後が上限界であり、こ
の程度の共重合量の共重合体では耐衝撃性は必ずしも満
足できるレベルまでは向上せず、かつ、この程度の共重
合量でも共重合体の剛性は著しく低下し、粘着性が増
し、耐ブロッキング性も劣るものとなり満足できる包装
用フィルムが得られなかってた。特に、Tダイ・チルロ
ール冷却法および水冷インフレーション法によって得ら
れるポリプロピレン未延伸フィルムの場合、この傾向が
顕著であり耐衝撃性と耐ブロッキング性を両立させるこ
とは困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は、これら従来法の欠点を解消し、低温耐衝
撃性および耐ブロッキング性に優れ、包装用に好適な無
延伸フィルムを得るべく種々検討の結果、特定の結晶性
プロピレン・α−オレフィン共重合体に対し、特定のエ
チレン系共重合体、特定の高級脂肪酸エステル、無機充
填剤および高級脂肪酸アミド類を配合することによって
きわめて優れた低温耐衝撃性と耐ブロッキング性および
滑り性を有するフィルムが得られるを見出し、本発明に
到達した。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、 プロピレンを主成分とする結晶融点が110〜150℃
の結晶性プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
からなる組成物であって、組成物全体の中に (A)エチレンを主成分とするエチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体1〜30重量%、 (B)ステアリン酸ブチルまたは/およびステアリン酸オ
クチル0.05〜2重量%、 (C)平均粒径が5μ以下の微粉充填剤0.05〜0.7重量%、
および (D)炭素数16以上の高級脂肪酸の脂肪酸アミド0.01〜
0.5重量% を含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成
物、 2)上記1)項記載のポリオレフィン系樹脂組成物を溶融押
出し、Tダイ・チルロール冷却法により加工して得られ
たフィルム、および 3)上記1)項記載の組成物を溶融押出し、水冷インフレー
ション法により加工して得られたフィルムである。
本発明で用いられるプロピレンを主成分とする結晶性プ
ロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、プロピ
レンを主成分とし、これとエチレン、またはブテン−
1、ヘキセン−1等の炭素数4以上のα−オレフィンと
の二元以上の共重合体であって、その結晶融点(以下、
Tmと称する)が110〜150℃のものである。Tmが1
50℃を越えるものは耐衝撃性が不足するか、透明性が
著しく低下し、110℃未満のものは耐ブロッキング性
が不足し、使用できない。
こで、結晶融点(Tm)とは、特開昭59-25829号公報にも
記載されているごとく、走査型差動熱量計を用いて窒素
雰囲気中で10mgの試料を20℃/分の速度で昇温させ
て得られる結晶の融解に伴う吸熱カーブのピーク温度を
指す。
プロピレンを主成分とする結晶性プロピレン・α−オレ
フィンランダム共重合体の場合、エチレン、α−オレフ
ィン等のコモノマー成分の含有量が増すとTmが低下し、
たとえば、結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合
体の場合、共重合体のランダムネスによって若干変動す
るが、共重合体中のエチレン成分がおよそ2.5重量%を
越えるとTmは150℃以下になる。共重合成分が不足
し、Tmが150℃を越えるものは耐衝撃性が不足し、本
発明の目的には適しない。
なお、特公昭39−1836号公報等で公知の方法(た
とえば、第1段でプロピレンを重合し、第2段目で大量
のエチレンをフィードしエチレンとプロピレンを共重合
させる方法、あるいはこれらの工程を繰り返す多段重合
方法)で製造されるエチレン・プロピレンブロック共重
合体のようないわゆるブロック的に共重合したもののTm
は一般に主ピークは150℃を越えており、他に110
〜130℃の範囲に小さな副ピークがみられる。このよ
うなブロック共重合体の場合は、フィルムの透明性が極
端に低下し使用できない。
本発明で用いるこのようなプロピレンを主成分とする結
晶性プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、
主成分のプロピレンとコモノマーのエチレンあるいは炭
素数4以上のα−オレフィンを、たとえばチーグラー・
ナッタ系触媒あるいは公知の還元型ないし担持型等の高
活性触媒等を用いてランダム共重合することにより得る
ことができる。この共重合体の好ましい具体例として
は、エチレン含量が3〜8重量%の結晶性エチレン・プ
ロピレンランダム共重合体、ブテン−1含量が5〜20
重量%の結晶性プロピレン・ブテン−1共重合体、エチ
レン含量が0.2〜7重量%でブテン−1またはヘキサン
−1含量が0.3〜15重量%のエチレン・プロピレン・
α−オレフィン三元共重合体等が挙げられ、これらのう
ちTmが115〜145℃のものが特に好ましい。
本発明においてプロピレンを主成分とする結晶性プロピ
レン・α−オレフィンランダム共重合体に配合するエチ
レンを主成分とするエチレン・α−オレフィンランダム
共重合体は、公知のバナジウム系触媒等を用いて製造さ
れたエチレン含量が50〜85重量%で、X線による結
晶化度が30%以下の部分結晶性または非結晶性の共重
合体であり、α−オレフィン成分としてはプロピレン、
ブテン−1、ヘキセン−1等であり、プロピレン、ブテ
ン−1が好ましい。本発明の組成物中のこのランダム共
重合体の配合量は、組成物全体に対し1〜30重量%の
範囲、特に好ましくは2〜15重量%の範囲であり1重
量%未満では耐衝撃性改良効果が不足し、30重量%を
越えるとフィルム成形が不安定になり、耐ブロッキング
性も低下し好ましくない。
本発明で用いるステアリン酸ブチルおよびステアリン酸
オクチルは、ステアリン酸を主成分とする高級脂肪酸と
ブチルアルコールまたはオクチルアルコールとのエステ
ルであるが、一般に高級脂肪酸は、炭素数の異なる高級
脂肪酸の混合物として動植物油脂から得られるので、本
発明においてはこのうちステアリン酸を50重量%以上
含有する高級脂肪酸を、ステアリン酸として扱う。これ
らステアリン酸ブチルおよびステアリン酸オクチルは、
それぞれ単独で用いることもできるが、両者を併用する
こともできる。
本発明の組成物中のこのステアリン酸ブチルまたは/お
よびステアリン酸オクチルの配合量は、組成物全体に対
し0.05〜2重量%の範囲であり、0.05重量%未満では耐
ブロッキング性向上や滑り性付与の効果が不足し、2重
量%を越えると、これらのエステルのブリードアウトに
よりフィルムが粘着したり印刷性や接着性を阻害し好ま
しくない。
本発明で用いる微粉充填剤は、天然または合成シリカ、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩
類、ゼオライト類、ハイドロタルサイト類、炭酸カルシ
ウムおよびタルク等の無機物の微粉、あるいはSi-O-Si
結合を構造単位に持ち、側鎖にメチル基、フェニル基な
どの有機基を持つ三次元ポリマーであるシリコーン樹脂
の微粉、ベンゾグアナミン樹脂やメラミン樹脂等の熱硬
化性樹脂の微粉であり、これらの微粉は粒径が大きいと
フィルム表面が粗面化し透明性が低下し、極端な場合は
フィッシュアイ(Fish Eye)が発生したりするので、そ
の平均粒径が5μ以下または5μ以下の粒径を50重量
%以上含有するのを用いるのが好ましく、平均粒径が0.
1〜3.5μの範囲にあり、平均粒径の1/2ないし3/2
の範囲の粒径のものを50重量%以上含有するものが特
に好ましい。
このような微粉充填剤の配合量は、組成物全体に対し0.
05〜0.7重量%の範囲内であり、0.05重量%に達しない
と耐ブロッキング性改良効果が不足し、0.70重量%を越
えると透明性低下が大きく好ましくない。
本発明で用いる高級脂肪酸アミドは、炭素数16以上の
飽和ないし不飽和脂肪酸を50重量%以上含有する高級
脂肪酸の脂肪酸アミドであり、具体的には、たとえばパ
ルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸ア
ミド、エルカ酸アミド等のモノアミド類、メチレンビス
ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド
等のアルキルビス脂肪酸アミド類またはそれらの混合物
等である。
本発明においては、この高級脂肪酸アミドの配合によっ
て、上記のエステルとの相乗効果によって滑り性が飛躍
的に向上し、加工性、口開き性改良に大きな効果が得ら
れるが配合量が多すぎると高級脂肪酸アミドのブリード
アウトによりフィルム表面が白化したり、ブリードした
脂肪酸アミドが機器や内容物に付着する等の欠点を生じ
る。したがって、配合できる範囲は、組成物全体に対し
0.01〜0.5重量%、特に好ましくは0.05〜0.35重量%の
範囲である。
本発明の組成物は上記の各成分を混合して得られる。こ
れらの各成分の混合は、たとえばバンバリーミキサー、
ヘンシェルミキサー、2本ロール、3本ロールあるいは
押出機等の公知の混合方法を用いて行うことができる。
また、本発明の組成物には上述した各成分の他に、酸化
防止剤、耐候剤、紫外線防止剤、帯電防止剤および補強
剤等の公知の各種配合剤を本発明の目的を損なわない範
囲内で配合することができる。
かくして得られた本発明の樹脂組成物は、結晶性プロピ
レン・α−オレフィン共重合体にエチレン・α−オレフ
ィン共重合体が配合されているにもかかわらず、きわめ
て耐ブロッキング性、滑り性に優れたフィルムを得るこ
とができる。
本発明のフィルムを得る方法としては、押出機およびT
ダイを用いて溶融押出し、50℃以下に保った冷却ロー
ルに(エアナイフまたはエアチャンバーを用いて)接触
させ急冷したのち未延伸フィルムを巻き取るTダイ・チ
ルロール冷却法あるいは押出機および円形ダイを用いて
溶融押出し、溶融チューブ内に空気またはガスを入れ膨
張させつつ水槽に導入し急冷してチューブ状フィルムを
得る水冷インフレーション法が好適である。
これらの方法で得られたフィルムは、透明性、耐衝撃性
および耐ブロッキング性に優れ、それ自体で包装用等の
各種用途に使用できるが、さらにこれらの方法で肉厚の
原反を作成し、その原反に公知の延伸操作を行い、縦ま
たは/および横方向に配向させ、延伸フィルムを得るこ
ともできる。
また、フィルムの表面にコロナ放電処理、プラズマ処理
等の公知の表面処理法を用いて表面活性化処理を施し、
印刷性、ラミネート適性等を改良することもできる。
(実施例) 以下、実施例、比較例によって本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例により制約されるも
のではない。なお、以下の実施例、比較例で用いた特性
の評価方法は下記の方法で行った。
(1)結晶融点(Tm):走査型差動熱量計(略称:DSC)
を用いて窒素雰囲気下で10mgの試料を、昇温速度20
℃/分で室温より測定し、結晶の融解に伴う吸熱カーブ
のピーク温度(単位:℃)で表わす。
(2)メルトフローレート(MFR):JIS K 7210-1976の試験条
件14に基づき(230℃、2.16kgf)で測定した(単
位:G/10mm)。
(3)ヘイズ(Haze):ASTM D 1003により、フィルムを4枚
重ねて測定した値(単位:%)を4枚ヘイズとして示
す。この値が小さい程透明性は良好である。
(4)ブロッキング力:2cm(幅)×7cmの試料を長さ2c
mにわたり重ね、この重ね合せ部分に1kg/4cm2の荷重
をのせ40℃で3日間放置した後、荷重を除き23℃、
50%RHの雰囲気下で引張試験機を用いて300mm/
mm速度で、試料の重ね合わせ部の剪断剥離に要する力
(単位:kg/4cm2)を求めた。この値が小さい程、耐
ブロッキング性に優れている。
(5)スリップ性(滑り摩擦係数):ASTM D 1894-63に定
められた方法で測定した運動摩擦係数で示した。この値
が小さい程スリップ性は良好である。
(6)耐衝撃性:インパルスシーラーを用いて作成した折
幅150mm、長さ20cmの袋に嵩比重0.52のポリプロピ
レンペレットを250g充填し、開口部をインパルスシ
ーラーでシールし、所定の温度で低温恒温室に24時間
放置したのち、所定の高さから落下させ、10袋落下し
た場合の破袋率50%の高さを落袋強度(単位:cm)で
示した。
(7)引裂き強度:ASTM D 1922に準じ、エルメンドルフ引
裂き試験機(東洋精機製作所)を用いて測定した(単
位:g/mil)。
実施例1〜5、比較例1〜4 エチレン含量が4.1重量%、Tm143℃、MFR6.6の結晶
性エチレン・プロピレンランダム共重合体粉末と第1表
に示す種類と量の配合原料、および酸化防止剤としてBH
T0.1重量%、ステアリン酸カルシウム0.1重量%とを配
合し、ヘンシェルミキサーを用いてブレンドし、押出機
により溶融混練し、造粒し、ペレット状の組成物とし
た。
この組成物を原料とし、水冷インフレーション成形機
((株)山口製作所製、CYT40-350A型使用)を用い、押
出温度210℃、冷却水温22℃、引取速度18M/mm
の条件で折幅150mm、厚み30μのチューブ状フィル
ムを作成した。このフィルムの特性を第1表に示した。
なお、第1表の開口性は、成形後一定長さに切断したチ
ューブ状フィルムの切り口を指でつまみ強くひねってそ
の開口性を評価し、良好なもを○、やや劣るが実用可能
なレベルを△、不良で実用不可なものを×として評価し
た。
第1表から明らかなごとく、本発明の実施例のフィルム
はいずれの特性も優れているが、比較例のフィルムはい
ずれかの特性が劣っており、非晶性エチレン・プロピレ
ン共重合体を配合しないフィルムは耐衝撃性(5℃落袋
強度)、引裂強度が著しく劣り、該共重合体を配合して
もステアリン酸ブチルを添加しないものは、スリップ
性、開口性が劣り、実用に共し得ないレベルである。
実施例6 第1表の実施例3の配合原料のうち、Bu−St(ステ
アリン酸ブチル)をOc−St(ステアリン酸オクチ
ル)に代えたほかは実施例1〜5と同様にブレンド、造
粒し、ペレット状の組成物を得た後、厚さ30μのチュ
ーブ状フィルムを成形した。このフィルムの特性値はヘ
イズ1.7%、スリップ0.175℃、落袋強度190cm、引裂
強度40g/mil、開口性○と極めて良好であった。
比較例5〜6 実施例2の結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合
体に代えて第2表に示す重合体または共重合体を用いた
ほかは実施例2と同様にブレンド、造粒しペレット状の
組成物を得た後、厚さ30μのチューブ状フィルムを成
形した。このフィルムの5℃落袋強度、引裂強度を第2
表に併記した。第2表から明らかなごとく、いずれのフ
ィルムも第1表の実施例2に比して、落袋強度、引裂強
度共に極めて劣っていた。
実施例7〜17、比較例7〜11 エチレン含量が3.5重量%、ブテン−1含量が4.0重量
%、Tm135℃、MFR7.5の結晶性エチレン・プロピレン
・ブテン−1三元共重合体粉末と、第3表に示した種類
と量の配合原料および酸化防止剤(チバガイギー社製、
Irganox1010)0.15重量%、ステアリン酸カルシウム0.1
重量%とを配合し、ヘンシェルミキサーを用いてブレン
ドし、押出機により溶融・混練し、冷却・カットして造
粒し、ペレット状の組成物とした。この組成物を原料と
して、口径65mmφの押出機、幅600mmのTダイ、エ
アナイフおよび表面をマット加工したチル(冷却)ロー
ルを具備したTダイ法フィルム製造装置を用いて、押出
樹脂温度220℃、チルロール温度30℃、製膜引取速
度50M/mmでフィルム成形し、両端をカットして巻き
取り、幅400mm、厚さ25μの未延伸フィルムを得
た。得られたフィルムの特性値を第3表に併記した。
第3表から明らかなごとく、本発明の実施例のフィルム
はいずれの特性も良好で顕著な改良効果がみられるが、
比較例のフィルムは耐衝撃性、引裂強度が不足したり、
スリップ性、耐ブロッキング性が不足したり、いずれか
の特性が劣り、好ましくない。
実施例13 比較例10の原料配合に平均粒径が1.0μの真球状シリ
コーン樹脂粉末(東芝シリコーン(株)製、商品名:ト
スパール)0.15重量%を加え、比較例10と同様にブレ
ンド、造粒し、ペレット化し、Tダイ法フィルム製造装
置を用いて厚さ25μの未延伸フィルムを得た。得られ
たフィルムは、ヘイズ2.2%、スリップ製0.190℃、落袋
強度150cm、引裂強度22g/milで、いずれの特性
も比較例10のフィルムより良好で、バランスに優れた
ものであった。
比較例12 実施例11の配合原料からステアリン酸オクチルを除い
たほかは実施例11と同様にブレンド、造粒し、ペレッ
ト化した組成物を得、Tダイ法フィルム製造装置を用い
て厚さ25μの未延伸フィルムを得た。このフィルムは
スリップ性が0.44、ブロッキング力が1.15と非常に劣
り、フィルムロールの巻き姿もしわが入り、実用に供し
難いものであった。
実施例14〜16、比較例13 実施例10の配合原料において、ERBCの添加量を重量で
10%、20%、30%および35%と代えた以外は実
施例10と同様にブレンド、造粒してペレット状の組成
物を作成し、実施例10と同装置・同条件でフィルムを
成形した。その結果、ERBCの添加量が10%、20%お
よび30%のもの(実施例14、15、16)は成形に
は何ら問題無く良好なフィルムが得られたが、35%の
もの(比較例13)は押出し時の脈動が激しく、フィル
ムの厚み変動が大きく、押出量を下げ、製膜引取速度を
遅くしても安定せず良好なフィルムが得られなかった。
(発明の効果) 本発明で得られたフィルムは、従来のポリプロピレン系
フィルムに比して常温下、低温下での耐衝撃性がきわめ
て優れており、かつ、スリップ性、耐ブロッキング性も
大幅に改善されており、加工性、包装特性的に高度なレ
ベルでバランスしたフィルムであり、食品包装用、繊維
製品包装用等にきわめて有用である。
また、その耐衝撃性は従来ポリプロピレン系フィルムで
は困難であった中・重量物包装用にも利用できる優れた
ものであり、新規な用途開発も期待し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 23/14 23:08) (C08K 13/02 3:00 5:10 5:20)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンを主成分とする結晶融点が11
    0〜150℃の結晶性プロピレン・α−オレフィンラン
    ダム共重合体からなる組成物であって、組成物全体の中
    に (A)エチレンを主成分とするエチレン・α−オレフィ
    ンランダム共重合体1〜30重量%、 (B)ステアリン酸ブチル又は/およびステアリン酸オ
    クチル0.05〜2重量%、 (C)平均粒径が5μ以下の微粉充填剤0.05〜0.
    7重量%、および (D)炭素数16以上の高級脂肪酸の脂肪酸アミド0.
    01〜0.5重量% を含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲題1項記載のポリオレフィ
    ン系樹脂組成物を溶融押出し、Tダイ・チルロール冷却
    法により加工して得られたフィルム。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲題1項記載のポリオレフィ
    ン系樹脂組成物を溶融押出し、水冷インフレーション法
    により加工して得られたフィルム。
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