JP2618453B2 - 非水性単電池 - Google Patents

非水性単電池

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は非水性の再充電可能なリチウム単電池(cel
l)に関する。更に詳細には、本発明はこのような単電
池に使用される電解液組成物に関する。
[従来の技術] 非水性ナトリウム蓄電池は潜在的に単位重量当たりの
電圧およびエネルギー容量が高いので、近年大いに注目
されている電池である。再充電可能な非水性リチウム蓄
電池に伴う、特に難しい問題はそのリサイクル特性の改
善である。効率およびリサイクル能の範囲の向上は多く
の用途にとって望ましいことである。リチウム一次電池
の高電圧および高エネルギー容量特性を維持しながら、
前記向上が図られることが望ましい。
[発明が解決しようとする課題] 非水性単電池設計における主要な問題の一つは、安全
性である。特に、単電池を電気的に短絡させたり、急速
に過充電させたり、あるいは急速に過放電させたりする
ような強烈な環境条件に曝した場合の安全性が問題にな
る。基本的な問題は、優れた容量、長いサイクル寿命お
よび適度な充/放電率を有する単電池を製造するのに必
要な単電池設計要件と共に、単電池構成成分(例えば、
リチウム金属)の高い反応性にある。
非水性単電池に関する単電池設計の重要な部分は、電
解液系の成分および組成にある。電解液系は有機溶剤と
導電種とから構成されている。有機溶剤と導電種には厳
重な要件が賦課されている。例えば、これらは電極材料
(例えば、陰極用のリチウム金属および正極用の三セレ
ン化ニオブ)に対して化学的に不活性でなければならな
い。また、適度な充電率と放電率を可能にするために十
分なイオン導電率も示さなければならない。一般的に、
このためには溶剤中の導電種がかなりの溶解度を有して
いなければならない。また、電解液は隔離板を湿らせ
て、該隔離板からの適度なイオン導電率を確保しなけれ
ばならない。
非水性蓄電池用の電解液系は1975年12月23日にジェー
・ブロードヘッドらに付与された米国特許第3,928,067
号明細書および1975年2月4日にジェー・ブロードヘッ
ドらに付与された米国特許第3,864,167号明細書に開示
されている。米国特許第3,928,067号明細書には、隔離
板を湿らせて高い充電および放電率を得るために、非水
性蓄電池用の電解液系に添加剤として各種のポリエチレ
ングリコールジアルキルエーテルを少量(1〜5wt%)
使用することが開示されている。米国特許第3,864,167
号明細書には、三セレン化ニオブも含めて多数の各種正
極材料を有する非水性単電池が開示されている。
従って、本発明の目的は、高いエネルギー密度とサイ
クル寿命を有し、電気的短絡や高温などのような極限条
件に曝された場合でも安全な、非水性で再充電可能なリ
チウム単電池を提供することである。
[課題を解決するための手段] 非水性リチウム単電池の電解液に相当量のポリエチレ
ングリコールジアルキルエーテルを添加すると、虐待試
験(例えば、単電池の短絡)における爆発が防止され、
単電池のサイクル効率の向上と共に、単電池の安全性が
大幅に向上されることが発見された。本発明は斯かる知
見に基づき完成された。
本発明により、溶剤と導電種とからなる電解液を有す
る非水性リチウム単電池が提供される。溶剤はプロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネートおよび相当量の
一種類以上のポリエチレングリコールジアルキルエーテ
ルを含有する。好ましいポリエーテルはトリグリムおよ
びテトラグリムのようなポリエチレングリコールジメチ
ルエーテルである。
本発明の非水性単電池は従来の単電池に比べて多数の
利点を有する。例えば、高い安全性(極限条件に曝露さ
れたときにも爆発しない)、高い充電率と放電率、長い
サイクル寿命および高い保存寿命等である。一般的に、
虐待試験における単電池の爆発防止は、少なくとも15モ
ル%のプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート
およびポリエーテルにより実証される。プロピレンカー
ボネート/エチレンカーボネート混合物中に少なくとも
25モル%のポリエーテル(好ましくは、トリグリムまた
はテトラグリム)を配合することが最も好ましい。様々
な導電種を電解液組成物中に配合することができる。例
えば、このような導電種は、溶剤中に溶解するテトラア
ルキルアンモニウム塩を有するか、または有しない、リ
チウム塩類である。代表的なリチウム塩はヘキサフルオ
ロヒ酸リチウムおよびヘキサフルオロリン酸リチウムで
ある。テトラアルキルアンモニウム塩とリチウム塩とか
らなる複合塩電解液は、特に低温におけるイオン導電率
を向上させるのに有用である。また、ジエチルカーボネ
ートの添加も特に低温における使用に有用である。この
ような電解液系は非水性単電池内で使用されている隔離
板を湿らせ、導電種を完全に溶解させるので、適度な放
電(および充電)率が得られ、単電池のサイクル性能が
向上され、爆発がなくなり、かつ、虐待試験中における
発火の危険性が低減される。
本発明の理解を助けるために、本明細書中で言及され
る物質の構造式を下記に示す。
CH3O[CH2CH2O]xCH3 ポリエチレングリコールジアルキルエーテル(グリム
類) ジグリム x=2 トリグリム x=3 テトラグリム x=4 [作用] 電解液系にポリエチレングリコールジメチルエーテル
(グリム)のようなポリエチレングリコールジアルキル
エーテルを相当量配合すると、非水性単電池の安全性が
著しく向上されるばかりか、単電池容量およびサイクル
性能などの非水性単電池の特性も向上される。
また、電解液系に特定の脂肪族系ジアルキルカーボネ
ート(例えば、ジエチルカーボネート)を配合すると、
イオン導電率や、特に低温における単電池性能が向上さ
れる。
更に、二種類以上の塩、特に、リチウム塩とテトラア
ルキルアンモニウム系の塩の混合物を使用すると、電解
液導電率および低温性能が向上される。
本発明の特に重要な点は電解液の組成にある。電解液
系にグリムのようなポリエーテル類を相当量配合する
と、非水性リチウム単電池の突発的な短絡および加熱に
伴う危険性(例えば、爆発、発火など)が劇的に低減さ
れることが発見された。15モル%以上の配合量により、
短絡の際の爆発可能性といったような危険性が劇的に低
減される。また、相当量のポリエチレングリコールジア
ルキルエーテルの存在により隔離板の湿潤が促進され、
非水性リチウム単電池の急速な充電および放電が可能に
なる。
電解液の最適な、または、好ましい組成を決定するた
め、広範な試験を行った。各主成分は少なくとも15モル
%以上であることが好ましい。主成分とはエチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネートおよびポリエチレン
グリコールジアルキルエーテルである。様々なポリエチ
レングリコールジアルキルエーテルが有用である(請求
項2)。有用な各種グリム類(ポリエチレングリコール
ジメチルエーテル類)は例えば、ジグリム、トリグリ
ム、テトラグリム、ペンタグリム、ヘキサグリムおよび
オクタグリムなどである(請求項3)。使用可能なその
他の各種ポリエーテル類は例えば、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールエチル−t−ブチルエー
テル、ジエチレングリコールメチル−t−ブチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジエチルエーテルおよび
テトラエチレングリコールジブチルエーテルなどであ
る。電解液は液体のままであることが好ましい。従っ
て、電解液を液体のままにしておくことのできるグリコ
ールエーテル類が好ましい。
これらのエーテル類の混合物も有用である。最も好ま
しいものは、トリグリム、テトラグリムおよびこれら二
種類のエーテル類の混合物である。好ましい配合量は20
〜50モル%であり、25〜40モル%が最も好ましい(請求
項1)。エチレンカーボネートの好ましい配合量は25〜
40モル%であり、プロピレンカーボネートの好ましい配
合量は25〜40モル%である(請求項1)。優れた電解液
はおおむね、30モル%のトリグリム、テトラグリムまた
はトリグリムとテトラグリムの混合物および35モル%の
エチレンカーボネートからなる。
所望により、電解液系にはその他の溶剤成分を添加す
ることもできる。特に、様々な追加溶剤成分を添加し、
粘度を下げたり、イオン導電率を高めたりすることがで
きる。特に有用な添加成分は炭素原子を2〜6個有する
アルキル置換基を有する脂肪族系ジアルキルカーボネー
ト類である。代表的な添加量は0〜30モル%であり、20
モル%が好ましい(請求項9)。
前記の溶剤系に加えて、電解液はリチウム塩類、その
他の可溶性塩類およびテトラアルキルアンモニウム系の
塩類のような様々な導電種も含む。代表的なリチウム塩
類はLiPF6,LiAsF6,LiClO4,LiCF3SO3,LiBF4,LiAlCl4,Li
I,LiFおよびLiBrなどであり(請求項4)、LiPF6および
LiAsF6が好ましい(請求項5)。LiAsF6が最も好まし
い。テトラアルキルアンモニウム塩類のようなその他の
塩類も有用である。テトラアルキルアンモニウム塩類の
アニオンはヘキサフルオロヒ酸塩、ヘキサフルオロリン
酸塩、テトラフルオロホウ酸塩および過塩素酸塩および
塩素、臭素および沃素などのハロゲン化物の何れかであ
り、アルキル基は例えば、6個以下の炭素原子を有する
基である。簡単に入手でき、溶解度が高く、かつ、前記
溶解液により示される優れた導電率により、テトラブチ
ルアンモニウム塩およびテトラエチルアンモニウム塩が
好ましい。
二種類以上の塩類を含む電解液が特に有用である。二
種類以上のリチウム塩類(例えば、LiPF6およびLiAs
F6)を使用することもできる。リチウム塩(好ましく
は、LiPF6および/またはLiAsF6)とテトラアルキルア
ンモニウム塩(好ましくは、テトラブチルアンモニウム
塩およびテトラエチルアンモニウム塩の一種類以上)と
の混合物が好ましい(請求項7)。このような塩類混合
物は、特に低温において、非常に高い充電および放電率
をもたらす。
一般的に、導電種の濃度は、例えば、0.05モルから飽
和濃度までの極めて広い範囲内で変化させることができ
る。好ましい濃度は大抵、電解液溶液の最大導電率の濃
度により決定される。この濃度は大抵の場合、飽和濃度
の約0.25〜0.75の範囲内である(請求項6)。例えば、
ヘキサフルオロヒ酸リチウムおよびヘキサフルオロリン
酸リチウムのようなリチウム塩の場合、代表的な濃度は
0.4モル〜1.5モルであり、0.6〜1.0モルが好ましい。テ
トラアルキルアンモニウム塩の場合、代表的な濃度は0.
1〜1.0モルである。リチウム塩とテトラアルキルアンモ
ニウム塩の混合物の場合、リチウム塩の濃度が0.4〜0.8
モルであり、テトラアルキルアンモニウム塩の濃度が0.
2〜0.4モルであることが好ましい(請求項8)。
本発明を実施するのに様々な単電池構造を使用するこ
とができる。ナトリウムおよびカリウムも使用できるか
もしれないが、リチウムは電極電位が高いので、一般的
に、陰極における活物質としてはリチウムが好ましい。
また、正極における活物質として、遷移金属カルコゲン
のような様々な種類の材料を使用することができる。特
に有用なものは、NbSe2,NbSe3,MoS2,MoS3,TiS2,TiS3,Ta
S2,V6O13(理論量または非理論量),CoO2およびMoO2
ような多数の正極材料である。一般的に、高いサイクル
寿命および高エネルギー密度などの特性を有する正極を
使用することが望ましい。この理由により、NbSe3から
なる正極が特に有用である。この正極およびその製造方
法は1975年2月4日にジェー・ブロードヘッドに付与さ
れた米国特許第3,864,167号明細書に開示されている。
また、本発明を実施するために、ポリエチレンおよび
ポリプロピレンのような各種の高分子材料からなり、大
抵の場合、微孔性フィルム状に成形された様々な隔離板
材料が使用される。セラニースコーポレーションにより
製造されたセルガード(登録商標)2400およびセルガー
ド2402のような各種の微孔性ポリプロピレン隔離板が好
ましい。
本発明を実施するのに、様々な単電池構造およびサイ
ズを使用することができる。例えば、第1図には角形構
造が示されている。ここには、試験用の単電池構造体10
の断面が示されている。単電池構造体10はプラスチック
(例えば、ポリプロピレン)製のホルダ11、隔離板13を
有するリチウム陰極12、単電池ホルダ11に確実に密着さ
せるための不活性スペーサ材料15を有するNbSe3正極14
を含む。電気エネルギーを単電池外に伝導するために金
属線16が使用されている。電極は本発明の電解液17の中
に沈埋されている。このような構造体は市販の単電池と
して有用であるばかりか、単電池部品および電解液組成
を評価するのにも有用である。
第2図は本発明の実施に有用な別の単電池構造体を示
す。この単電池構造体はしばしば、ロール形円筒状単電
池構造体と呼ばれる。四種類の層が一緒にされ、そし
て、円筒形状に巻かれている。四種類の層はリチウム陰
極21、隔離板22、正極23(例えば、NbSe3)および別の
隔離板層24である。このロールは、正極および陰極と適
当に電気的に接続された円筒形の容器に収納される。こ
の円筒形容器には電気化学的作用を起こさせるための電
解液が充填される。
電解液中の溶剤としてプロピレンカーボネートとエチ
レンカーボネートしか有しないリチウム単電池のサイク
ル特性を、溶剤系としてプロピレンカーボネートとエチ
レンカーボネートの他にポリエーテル(トリグリム)を
含むリチウム単電池のサイクル特性と比較するために、
様々な試験を行った。第3図はこのような比較試験のう
ちの一つの結果を示すものである。第3図にはポリエー
テルを有する単電池と有しない単電池のサイクル特性に
するデータが示されている。第3図は、ポリエーテルを
有する単電池と有しない単電池のサイクル数に対する単
電池の容量特性の関係を示す特性図である。充電電流は
100mAであり、放電電流は400mAであった。サイクルは2.
4ボルトと1.4ボルトの間で行った。また、電解質塩とし
て0.8モルのLiAsF6を使用した。
この特性図から明らかなように、プロピレンカーボネ
ート/エチレンカーボネート混合物にポリエーテルを添
加すると単電池のサイクル寿命が劇的に増大する。実
際、サイクル寿命の全体を通じて、単電池の容量も増大
される。その結果、商業的に極めて有望な単電池が得ら
れる。
安全性に関するデータは様々な方法により得られる。
一般的に、電解液溶剤の存在下でリチウム金属を加熱す
ると最後には化学反応を起こすことが広く知られてい
る。様々な溶剤によるこの反応特性は単電池の安全性に
関して特に重要である。
示差熱分析(DTA)は、電解液中で使用されている有
機溶剤とリチウムとの反応を観察するための非常に正確
な分析方法である。リチウムと様々な混合溶剤電解液と
の熱的に誘発された反応を調べるために、差動走査熱量
法(DSC)を用いて実験を行った。使用した溶剤は、プ
ロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート
(EC)、2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)、ジ
エチレンカーボネート(DEC)、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル(trig)およびテトラエチレングリ
コールジメチルエーテル(tetrag)である。
四種類の電解液の各DSC曲線を比較して第4図に示
す。この比較における主たる特徴はピーク最大値の温度
である。この特性図において、ピーク高さおよびピーク
領域は反応物の量について正規化されず、著しく異なっ
ている。従って、これらの値を直接比較することはでき
ない。様々な混合溶剤電解液について測定を行った。結
果を第4図に示す。35PC/35EC/30Trig,0.8M(モル)LiA
sF6電解液のピーク最大値の著しく高い温度は、この電
解液が、前記の他の三種類の電解液よりも、実際の単電
池の急速な加熱虐待において、一層安全に機能すること
を示している。この事実は、70℃/minの範囲内の加熱速
度を使用した実際の単電池に対する急速加熱試験により
立証された。
実施例 各種の電解液について10℃/minにおけるDSC曲線から
得られた反応発熱量の幾つかの特徴を表1に示す。ピー
ク高さおよび総熱量は反応中に消費されたリチウムの重
量を割ることにより正規化した。反応したリチウムの重
量対反応した電解液の重量の比率も電解液とリチウムの
反応性の指標として示した。DECおよび2−MeTHFを含有
する電解液に関する表1に示された値はやや不正確であ
る。なぜなら、これらの溶剤は揮発性なので、これらの
電解液の重量および溶剤比が変化し、正確性が損なわれ
るからである。DECを含有する電解液は更に複雑であ
る。なぜなら、これは自己の融点よりも低い温度でリチ
ウムと反応するからである。その結果、リチウムの重量
に対して正規化する際、その出熱に誤差が生じる。測定
された全てのパラメーターのうち、ピーク最大値の温度
は各種の電解液の相対的な安全性を比較するための最も
確実なパラメーターとして決定された。一般的に、単電
池加熱試験で比較すると、この温度が高いほど、電解液
は実際の単電池虐待において一層安全である。その他の
パラメーターも有用な情報を与えるが、用心深く、しか
も、相互に、かつ、ピーク最大値温度に関連させて考究
しなければならない。初期温度は単一の溶剤または一方
の溶剤の配合量が圧倒的に多い混合溶剤のような一層単
純な系について有用である。しかし、同等な溶剤比と高
い塩濃度を有する複雑な系については有用性が低い。こ
れらは多数の発熱ピークを示すからである。リチウム1g
当りのピーク高さおよび総熱量を各種の系の比較のため
に使用することは一層困難である。所定の加速速度で
は、反応性の低い系の場合、ピーク高さおよび総熱量の
両方とも一層大きな値をとることができる。なぜなら、
初期温度およびピーク最大値温度が一層高いからであ
る。その結果、反応は一層迅速に進行し、そして、一つ
の見掛けのピーク内に各種の反応が複雑に重複すること
となるであろう。従って、初期温度およびピーク最大値
温度は質的な重み係数として思料される。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明により電解液系にポリエ
チレングリコールジメチルエーテル(グリム)のような
ポリエチレングリコールジアルキルエーテルを相当量配
合すると、非水性のリチウム系単電池の安全性が著しく
向上されるばかりか、単電池容量およびサイクル性能な
どの非水性単電池の特性も向上される。
また、電解液系に特定の脂肪族系ジアルキルカーボネ
ート(例えば、ジエチルカーボネート)を配合すると、
イオン導電率や、特に低温における単電池性能が向上さ
れる。
更に、二種類以上の塩、特に、リチウム塩とテトラア
ルキルアンモニム系の塩の混合物を使用すると、電解液
導電率および低温性能が向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図は正極、陰極および隔離板材料を特徴とする角形
の非水性単電池を示す。 第2図は正極、陰極および隔離板材料を特徴とする円筒
形状の非水性単電池を示す。 第3図は本発明により作製された非水性電池のサイクル
寿命に関する特性図である。 第4図はリチウムと各種の電解液組成物を含有する検体
の差動走査熱量法分析の特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イグナシオ チィ アメリカ合衆国,07410 ニュージャー ジィ,フェア ローン,シリル アベニ ュー1‐40 (72)発明者 シェリー モンロー グランドスタッフ ジュニア アメリカ合衆国,07928 ニュージャー ジィ,チャサム,センティネル コート 11F (72)発明者 ブリジェッシュ バイアス アメリカ合衆国,07060 ニュージャー ジィ,ワレン,フォレスト ドライブ9 (56)参考文献 特開 昭62−222575(JP,A) 特開 昭62−31958(JP,A) 特開 昭62−31960(JP,A) 実開 昭62−31961(JP,U) 米国特許4056663(US,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウム負極と、活物質からなる正極と、
    溶剤および導電種からなる電解液とからなる非水性単電
    池において、 前記溶剤は、25〜40モル%のエチレンカーボネートと、
    25〜40モル%のプロピレンカーボネートと、25〜40モル
    %のポリエチレングリコールジアルキルエーテルを含有
    し、さらに、ジエチルカーボネートを含有しないか、ま
    たは、高々30モル%のジエチルカーボネートを含有し、 前記導電種は、リチウム塩と、アルキル基の炭素原子が
    6個以下のテトラアルキルアンモニウム塩とからなるこ
    とを特徴とする非水性単電池。
  2. 【請求項2】前記ポリエチレングリコールジアルキルエ
    ーテルはポリエチレングリコールジメチルエーテルであ
    ることを特徴とする請求項1の非水性単電池。
  3. 【請求項3】前記ポリエチレングリコールジメチルエー
    テルはトリグリムおよびテトラグリムのうちの少なくと
    も1つであることを特徴とする請求項2の非水性単電
    池。
  4. 【請求項4】前記誘電種は、LiPF6、LiAsF6、LiClO4、L
    iCF3SO3、LiBF4、LiAlCl4、LiI、LiF、LiBrからなる群
    から選択される少なくとも1種類のリチウム塩からなる
    ことを特徴とする請求項1の非水性単電池。
  5. 【請求項5】前記リチウム塩はLiPF6およびLiAsF6のう
    ちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4の
    非水性単電池。
  6. 【請求項6】前記リチウム塩の濃度が飽和濃度の0.25〜
    0.75の範囲内であることを特徴とする請求項1の非水性
    単電池。
  7. 【請求項7】前記導電種は、リチウム塩と、塩素、臭
    素、ヨウ素、ヘキサフルオロヒ酸塩、ヘキサフルオロリ
    ン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩および過塩素酸塩から
    なる群から選択されるアニオンを有するテトラブチルア
    ンモニウム塩およびテトラエチルアンモニウム塩のうち
    の少なくとも1つとからなることを特徴とする請求項1
    の非水性単電池。
  8. 【請求項8】前記リチウム塩の濃度は0.4〜0.8モルの範
    囲内であり、前記テトラアルキルアンモニウム塩の濃度
    は0.2〜0.4モルの範囲内であることを特徴とする請求項
    1の非水性単電池。
  9. 【請求項9】ジエチルカーボネート濃度が20モル%であ
    ることを特徴とする請求項1の非水性単電池。
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