JP2617024B2 - ライブラリ装置の自動搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［概要］ 多数の情報記録媒体を格納する媒体格納部と、前記情
報記録媒体の少なくとも再生を行う媒体処理部との間
で、前記情報記録媒体を搬送するライブラリ装置の自動
搬送装置に関し、 アクセッサのハンドの着脱を迅速に行えるライブラリ
装置の自動搬送装置を提供することを目的とし、 ベースに立設されたリニアシャフトと、該リニアシャ
フトと並設されるガイドレールと、前記リニアシャフト
の近傍に上下方向に張架されたエンドレスのタイミング
ベルトと、前記リニアシャフトに摺動可能に嵌合し、前
記タイミングベルトに取り付けられた上下移動用ガイド
ベースと、前記ガイドレールに摺動可能に係合し、前記
ガイドベースに位置決め機構を介して、ねじで取り付け
られ、ハンドが載置されるベースとを有するように構成
する。

［産業上の利用分野］ 本発明は、多数の情報記録媒体を格納する媒体格納部
と、前記情報記録媒体の少なくとも再生を行う媒体処理
部との間で、前記情報記録媒体を搬送するライブラリ装
置の自動搬送装置に関する。

電子計算機の情報記憶装置において、大量のデータを
扱うようになると、ファイル量も増大し、それを記憶す
る記憶媒体も多数必要となってくる。このため、多数の
記憶媒体を処理・保管する為の自動倉庫（ライブラリ装
置）が市場に提供されている。

このようなライブラリ装置においては、設置スペース
が小さく、障害に対してもシステムがダウンせず、迅速
な活性保守・完全無停止など、信頼性が高いものが要望
されている。

［従来の技術］ 次に図面を用いて従来例を説明する。第９図は従来の
ライブラリ装置の自動搬送装置の全体を説明する斜視
図、第10図は第９図におけるアクセッサの拡大斜視図で
ある。

これらの図において、自走車１は、自走車に回転可能
に取り付けられたガイドローラ２がロッカの下部に設け
られたガイド３に係合し、ガイド３に沿って移動するも
のである。この自走車１の駆動は、ガイド３に刻設され
たラック3aに、自走車１に設けられた駆動モータ４の出
力軸には取り付けられたピニオン（図示せず）が噛合
し、駆動モータ４が回転駆動することでなされる。

一方、ライブラリ装置の上方には、ガイド３と平行に
設けられたアッパガイド５が設けられている。

自走車１には、垂直方向に延出する断面形状が略コ字
形の第１の垂直ガイド６が取り付けられている。そし
て、第１の垂直ガイド６の上端部には、アッパステージ
７が取り付けられ、このアッパステージ７に、アッパガ
イド５に係合するアッパガイドローラ８が取り付けられ
ている。

第１の垂直ガイド６の近傍には、断面形状が略円形の
第２の垂直ガイド９、及び基端部が駆動モータ10によっ
て回転駆動され、先端部はアッパステージ７に回転可能
に支持されたるねじ棒11が、それぞれ第１の垂直ガイド
６と平行に設けられている。

アクセッサ12は、上下移動用ベース16と、この上下移
動用ベース16で水平方向に回転可能に設けられ、図示し
ない情報記録媒体を挟持するハンド15と、上下移動用ベ
ースに設けられ、ハンド15を回転駆動する駆動モータ17
より構成されている。

そして、上下移動用ベース16はねじ棒11に螺合すると
共に、第２の垂直ガイド９を挟持するガイドローラ13及
び第２の垂直ガイド９に係合するガイドローラ14が取り
付けられている。

よって、アクセッサ12は、回り止めがなされた状態で
ねじ棒11に螺合しているので、ねじ棒11が回転すること
により、アクセッサ12は垂直ガイド６に案内され、上下
方向に移動するようになっている。

次に、上記構成の動作を説明する。図示しない制御回
路が自走車１の駆動モータ４を駆動し、自走車１を目的
のセルがあるロッカへ移動させる。次に制御回路は駆動
モータ10を駆動してアクセッサ12を目的のセルのレベル
（高さ）まで上昇させ、記録媒体の出し入れを行う。

［発明が解決しようとする課題］ 上記構成のライブラリ装置の自動搬送機構において、
アクセッサのガイドローラ13.14は、上下移動用ベース1
6に直接取り付けられている。このため、ハンド15の保
守・点検時には、ガイドローラ13.14を上下移動用ベー
ス16より取り外し、上下移動用ベース16ごと外さなけれ
ばならないという問題点がある。

又、このように取り外したハンド15を再び組み付ける
場合には、ハンド15が設けられた上下移動用ベース16を
保持しながら、ガイドローラ13の第２の垂直ガイド９へ
の挟み込み力の調整，ガイドローラ14の第１の垂直ガイ
ド６への当接力の調整を行わなければならないという問
題点がある。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目
的は、アクセッサのハンドの着脱を迅速に行えるライブ
ラリ装置の自動搬送装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、多数の情報記録媒体を格納する媒体格納部
と、情報記録媒体の少なくとも再生を行う媒体処理部と
の間で、情報記録媒体を搬送するライブラリ装置の自動
搬送装置において、ベースに立設されたリニアシャフト
と、前記リニアシャフトに摺動可能に嵌合するガイドベ
ースと、ガイドベースをリニアシャフトに沿って移動さ
せる駆動機構と、ガイドベースに着脱自在に取り付けら
れるハンドと、を有することを特徴とする。第１図は本
発明の原理図である。この図では、駆動機構として、タ
イミングベルトやガイドレール等を用いたものを示し、
ハンドのガイドベースへの取り付けは、ねじを用いて着
脱自在に行った例を示している。図において21はベース
に立設されたリニアシャフト、22はリニアシャフト21と
並設されるガイドレールである。

23はリニアシャフト21の近傍に上下方向に張架された
エンドレスのタイミングベルト、24はリニアシャフト21
に摺動可能に嵌合し、タイミングベルト23に取り付けら
れた上下移動用ガイドベース、25はガイドレール22に摺
動可能に係合し、ガイドベースに位置決め機構Ｉを介し
て、ねじ26で取り付けられ、ハンド27が載置されるベー
スである。

［作用］ 第１図に示すライブラリ装置の自動搬送装置におい
て、ハンド27が載置され、上下移動用ガイドベース24に
対して位置決め機構Ｉを介してねじ26を用いて取り付け
られたベース25は、タイミングベルト23が移動すると、
ガイドレール22及びリニアシャフト21に案内されて、上
下方向に移動する。

そして、ハンド27（具体的には、ハンド27が載置され
たベース25）を着脱する際には、ベース25と上下移動用
ガイドベース24とを締着しているねじ26を緩め、ベース
25と上下移動用ガイドベース24とを分離する。次に、ベ
ース25とガイドレール22との嵌合を解除することによ
り、ハンド27が載置されたベース25の取り外しが完了す
る。

又、ハンド27が載置されたベース25を取り付ける場合
には、先ず、ベース25をガイドレール22に嵌合させる。
次に、ねじ26を用いてベース25と上下移動用ガイドベー
ス24とを締着し、取り付けが完了する。

［実施例］ 次に図面を用いて本発明の一実施例を説明する。第２
図は本発明の一実施例のライブラリ装置の自動搬送装置
の要部を説明する平面図、第３図は第２図における右側
面図、第４図は第２図に示す自動搬送装置が設けられた
ライブラリ装置の全体を説明する斜視図、第５図は第４
図においてアクセッサが回転した場合を説明する斜視
図、第６図は第４図において背部から見た斜視図、第７
図は第２図における上下移動用ガイドベースの斜視図、
第８図は第２図における上下移動用ガイドベースの別の
実施例の斜視図である。

先ず、第４図乃至第６図を用いて本実施例のライブラ
リ装置の全体を説明する。これらの図において、円筒形
の媒体格納部31には、多数の情報記録媒体（本実施例で
は光ディスク）32を格納する棚33が円筒面上に設けられ
ている。そしてこの媒体格納部31は媒体格納部駆動モー
タ34によって回転駆動されるようになっている。

媒体格納部31の下部には、情報記録媒体32に対して、
データのリード／ライトを行う媒体処理部35が設けられ
ている。この媒体処理部35は、６基（２台×３段）の媒
体処理装置36が配設され、媒体処理部35全体は、リンク
機構を利用した媒体処理部回転機構37及びそれを駆動す
る媒体処理部駆動モータ38により回転駆動されるように
なっている。

媒体格納部31の側部には、このライブラリ装置に対し
て情報記録媒体32の出し入れを行う記録媒体投入・排出
装置39が配設されている。

更に、媒体格納部31,媒体処理部，記録媒体投入・排
出装置39の近傍には、これら媒体格納部31,媒体処理
部，記録媒体投入・排出装置39間で情報記録媒体32の搬
送を行う自動搬送装置40が設けられている。

自動搬送装置40は、ロアステージ41とロアステージ41
に設けられた支柱42と、支柱42の先端部部設けられたア
ッパステージ43とからなる固定部44と、該固定部44に対
して水平方向に回転可能に設けられた回転部45とから構
成される。

ここで、第２図を用いて回転部45の説明を行う。回転
部45には、上下方向に並設され、断面形状が円形の第１
のリニアシャフト46及び第２のリニアシャフト47と、こ
れら２本のリニアシャフト46.47と回転中心Ｏに対して
軸対称の位置に並設され、第１のガイドレール49,第２
のガイドレール50がねじで取り付けられるガイドレール
支持柱48とが設けられている。

又、この回転部45のリニアシャフト46,47の間には、
上下方向に張架されたエンドレスのタイミングベルト51
が設けられ、図示しない駆動モータによって回転駆動さ
れるようになっている。

情報記録媒体32を挟持するハンド（アクセッサ）52
は、上方より見た形状が略コの字形のハンドベース53上
に回転可能に取り付けられている。このハンドベース53
の一方の側部には、第２のガイドレール50を挟持する２
組のガイドローラ54が回転可能に取り付けられ、ハンド
ベース53の回り止めがなされている。

一方、第２のリニアシャフト47には、摺動可能に係合
するリニアベアリング56が止め輪57を用いて取り付けら
れた上下移動用ガイドベース58が設けられている。そし
て、上下移動用ガイドベース58と、ハンドベース53とは
４本のねじ59を用いて取り付けれている。更に、上下移
動用ガイドベース58は、タイミングベルト51に取り付け
られ、タイミングベルト51の移動と共に、ハンドベース
53は上下方向に移動するようになっている。

ここで、第２図，第３図及び第７図を用いて上下移動
用ガイドベース58とハンドベース53との位置決め機構Ｉ
について説明する。上下移動用ガイドベース58のハンド
ベース53対向面には、２つの位置決め用のピン58a,58b
が突設されている。一方、ハンドベース53の上下移動用
ガイドベース58の対向面には、前記ピン58a,58bが係合
する穴53a,53bが穿設されている。

又、タイミングベルト51には、バランスウエイト61が
取り付けられている。このバランスウエイト61の一方の
端部には、第１のガイドレール49を挟持する２組のガイ
ドローラ62が取り付けられ、バランスウエイト61の回り
止めがなされている。他方の端部には、第１のリニアシ
ャフト46に、摺動可能に係合するリニアベアリング63が
止め輪64を用いて取り付けられている。そして、バラン
スウエイト61の重量は、ハンドベース53,ハンド52,上下
移動用ガイドベース58の重量と略等しく設定され、更
に、重心が回転軸Ｏの近傍になるように、上面から見る
と、アーチ形となっている。

更に、本実施例のライブラリ装置の自動搬送装置にお
いては、第２のガイドレール50の下方のの一部分はガイ
ドレール支持柱48に対して着脱可能となっており、ハン
ドベース53に取り付けられた２組のガイドローラ54が第
１のガイドレール49により、離脱可能となっている。

次に、上記構成の作動を説明する。先ず、情報記録媒
体32は記録媒体投入・排出装置39にセットされる。する
と、自動搬送装置40のハンド52が記録媒体投入・排出装
置39の近傍へ移動し、情報記録媒体32を挟持（ピックア
ップ）する。そして、媒体格納部31の棚33へセットす
る。

媒体格納部31へセットされた情報記録媒体32に対して
データのリード／ライトを行う場合には、先ず、ハンド
52が棚33より所望の情報記録媒体32をピックアップす
る。そして、ピックアップした情報記録媒体32を媒体処
理部35へセットする。ここで、情報記録媒体32に対して
データのリード／ライトがなされる。データのリード／
ライトが終了したら、再び、ハンド52が情報記録媒体32
をピックアップし、媒体格納部31の棚33へ返却する。

更に、媒体格納部31内で不要になった情報記録媒体32
は、ハンド52によって、記録媒体投入・排出装置39へ返
却される。

次に、このような構成のライブラリ装置の自動搬送装
置のハンド52の保守・点検時について説明を行う。先
ず、第２のガイドレール50の下方の一部分をガイドレー
ル支持柱48より取り外しておく。次に、ねじ59を緩め、
上下移動用ガイドベース58と、ハンドベース53とを分離
する。そして、ハンド52（ハンドベース53）をガイドレ
ール支持柱48下方に移動させ、ガイドローラ54を第２の
ガイドレール50より外すことにより、容易にハンド52が
設けられたハンドベース53のみを取り外すことができ
る。また、保守・点検が終り、再び、セットする場合
は、上記動作の反対のことを行うことにより、容易に取
り付けることができる。この時、ハンドベース53と上下
移動用ガイドベース58との位置決めは、ピン58aと穴53a
との係合、及びピン58bと穴53bとの係合により容易に行
うことができる。

ところで、このような回転式のアクセッサの場合、回
転位置決めを高速化するためには、イナーシャ（慣性質
量）を小さくすることが重要である。又、地震などの振
動や装置が傾いた場合に対しては、回転部の重心位置を
できる限り回転中心に近付ける方が有利である。

又、装置全体に対するアクセッサの領域を小さくし、
情報記録媒体の実装密度を向上させることが重要であ
る。

上記構成によれば、ハンドベース53の形状は略コの字
形となっているので、アクセッサ全体の重心が回転中心
Ｏ付近になり、又、上下スライドのストロークも長く取
ることができる。

更に、リニアシャフト46,47を用いているので、高精
度なスライド動作を実現できる。

バランスウエイト61の形状も、アーチ状としたことに
より、イナーシャが小さくなり、回転位置決めの速度の
高速化・高精度化を実現でき、それに伴い、媒体格納部
31の棚33のピッチを小さくすることができ、情報記録媒
体31を数多く収容することができる。

更に、記録媒体格納部31の下部に媒体処理部35,側部
に記録媒体投入・排出装置39を配したことにより、自動
搬送装置40のハンド52の移動領域が最小限となり、情報
記録媒体32を数多く収納することができる。

尚、本発明は、上記実施例に限定するものではない。
例えば、上記実施例の位置決め機構Ｉでは、上下移動用
ガイドベース58側にピン、ハンドベース53側に穴を設け
たが、上下移動用ガイドベース58側に穴、ハンドベース
53側にピンを設けてもよい。

又、ハンドベース53と上下移動用ガイドベース58のと
の位置決め機構Ｉは、第８図に示すように、上下移動用
ガイドベース58側に位置決め用の溝58cを設け、ハンド
ベース53側にこの溝58cに係合可能な突部を設けてもよ
いし、更に溝と突部の位置関係を逆にしてもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、リニアシャフ
トに摺動可能に嵌合するガイドベースに、ハンドを着脱
自在に取り付けたことにより、ハンドの取り外し時で
も、リニアシャフトからガイドベースを外す必要はな
く、ハンドの着脱を迅速に行えるライブラリ装置の自動
搬送装置を実現できる。更に、ハンドを位置決め機構を
介してガイドベースに取り付けるようにした発明では、
組み付け時のハンドの位置決めも速やかに行えるため、
ハンドの着脱を一層迅速に行えるライブラリ装置の自動
搬送装置を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、 第２図は本発明の一実施例のライブラリ装置の自動搬送
装置の要部を説明する平面図、 第３図は第２図における右側面図、 第４図は第２図に示す自動搬送装置が設けられたライブ
ラリ装置の全体を説明する斜視図、 第５図は第４図においてアクセッサが回転した場合を説
明する斜視図、 第６図は第４図において背部から見た斜視図、 第７図は第２図における上下移動用ガイドベースの斜視
図、 第８図は第２図における上下移動用ガイドベースの別の
実施例の斜視図、 第９図は従来のライブラリ装置の自動搬送装置の全体を
説明する斜視図、 第10図は第９図におけるアクセッサの拡大斜視図であ
る。 第１図乃至第８図において、 21,47はリニアシャフト、22,50はガイドレール、23,51
はタイミングベルト、24,58は上下移動用ガイドベー
ス、25,53はベース、26,59はネジ、27,52はハンドであ
る。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の情報記録媒体を格納する媒体格納部
   と、前記情報記録媒体の少なくとも再生を行う媒体処理
   部との間で、前記情報記録媒体を搬送するライブラリ装
   置の自動搬送装置において、 ベースに立設されたリニアシャフトと、 前記リニアシャフトに摺動可能に嵌合するガイドベース
   と、 前記ガイドベースを前記リニアシャフトに沿って移動さ
   せる駆動機構と、 前記ガイドベースに着脱自在に取り付けられるハンド
   と、 を有することを特徴とするライブラリ装置の自動搬送装
   置。
2. 【請求項２】前記ハンドは、前記位置決め機構を介して
   前記ガイドベースに取り付けられ、 前記位置決め機構は、前記ガイドベースと前記ハンドの
   どちらか一方に設けられた位置決めピンと、他方に設け
   られ、前記位置決めピンが係合可能な位置決め穴とから
   なることを特徴とする請求項１記載のライブラリ装置の
   自動搬送装置。
3. 【請求項３】前記ハンドは、前記位置決め機構を介して
   前記ガイドベースに取り付けられ、 前記位置決め機構は、前記ガイドベースと前記ハンドの
   どちらか一方に設けられた上下方向に延出する位置決め
   用の溝と、他方に設けられ、前記位置決め用の溝に係合
   可能な突起とからなることを特徴とする請求項１記載の
   ライブラリ装置の自動搬送装置。