JP2616023B2 - 自動変速機の多重変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の多重変速制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、例えば第4速段から第2速段への変速のよ
うに、段差が2以上に亘つており、しかもギヤトレイン
の関係上一度中間段を経由させるような多重変速を実行
する際に用いるのに好適な自動変速機の多重変速制御装
置に関する。
【従来の技術】
自動変速機においては、極めて短時間の間に2以上の
変速判断が行われることがあり、一般に多重変速と呼ば
れている。 多重変速の中では、例えば第3速段→第2速段→第3
速段のように元の変速段に戻るタイプのものと、例えば
ドライブレンジの第4速段から2レンジの第2速段への
マニユアルシフト、ドライブレンジの第3速段からLレ
ンジの第1速段へのマニユアルシフト、あるいはドライ
ブレンジの第4速段から第2速段への自動変速(キツク
ダウンシフト)のように、段差が2以上のいわゆる飛越
しを行うタイプのものとがある。 この飛越しを行うタイプの多重変速の場合、複数の摩
擦係合装置の係合、解放を同時に行うと、ギヤトレイン
の構成によつては、変速シヨツクが極めて大きくなつて
しまうことがある。このような場合は、変速シヨツクを
小さくするために、第1の変速をまず達成した後、即ち
変速前の変速段から中間段への変速を実行した後、引き
続いて第2の変速、即ち中間段から変速後の変速段への
変速が実行されるように構成しなければならない。この
点に鑑み、従来、このような多重変速の場合に第1の変
速指令と共にタイマを起動し、このタイマのカウント値
が第1の変速終了に相当する値に至つた時点で、第2の
変速指令を出すようにする技術が提案されている(特公
昭61−58697)。 しかしながら、このようなタイマによる方法では、エ
ンジンの出力、自動変速機の油圧制御装置内の油圧、あ
るいは摩擦係合装置のピストンストローク等の各種ばら
つきによつて実際の変速の終了時期がばらついた場合、
第1の変速終了前に第2の油圧制御が開始されたり、あ
るいは逆に第1の変速が既に終了しているにも拘わらず
なかなか第2の変速指令が出されないというような不具
合が発生する恐れがある。 このような不具合に鑑み、段差が2以上で且つ中間段
を経由させるような多重変速にあつては、第1の変速の
現実の終了を回転メンバの回転状態から検出すると共
に、この検出に基づいて連続変速を行うようにした技術
が提案されている(特開昭57−100056)。 この技術によれば、第1の変速が確実に終了した後直
ちに第2の変速指令を出すことができるため、それぞれ
の変速用の摩擦係合装置のタイミングを秩序正しく制御
することが可能となる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第8図に示されるように、一般に油圧
の供給によつて摩擦係合装置が係合するときには、該油
圧の供給開始によつて摩擦係合装置のピストンが動かさ
れて係合が開始するまでの間に不可避的にタイムラグ
t1、t2が発生するが、上記技術によれば、第1の変速の
終了時点cを検出して第2の変速指令を出していたた
め、特に第2の変速が摩擦係合装置を「係合」させるこ
とによつて達成される場合には、第1の変速と第2の変
速との間に極めて長いタイムラグt2がそのまま残存する
ことになり、結果として第1の変速指令が出された後第
2の変速が終了するまでの時間T0が非常に長くなるとい
う問題があつた。 本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたも
のであつて、特に第2の変速のタイムラグを良好に解消
し、第1の変速指令から第2の変速が終了するまでの時
間を短縮すると共に、このような構成をとつてもばらつ
きに起因した変速シヨツクが発生したりしないように工
夫した自動変速機の多重変速制御装置を提供することを
目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、段差が2以上で、且つ、中間段を経由させ
るような多重変速を実行する際に、変速前の変速段から
前記中間段への第1の変速を実行するための摩擦係合装
置の係合圧制御と、該中間段から変速後の変速段への第
2の変速を実行するための摩擦係合装置の係合圧制御と
を、1つの電磁弁で行う構成とされた自動変速機の多重
変速制御装置において、前記第1の変速の指令と共にタ
イマのカウントを起動する手段と、前記タイマのカウン
ト値が、第1の変速が終了すると予測される時点より、
前記第2の変速の油圧上昇のタイムラグ分だけ前に設定
された時点に相当する値に至つたか否かを検出する手段
と、前記タイマのカウント値が前記相当値に至つたとき
に第2の変速の指令を出す手段と、第1の変速の現実の
終了を回転メンバの回転状態から検出する手段と、第1
の変速の現実の終了までは第1の変速用の摩擦係合装置
の係合圧制御用として前記電磁弁を用い、それ以降から
第2の変速用の摩擦係合装置の係合圧制御に前記電磁弁
を用いるように切換える手段と、を備えたことにより、
上記目的を達成したものである。
【作用】
本発明においては、第1図(A)に示されるように、
a点で第1の変速の指令を出すと同時にタイマを起動
し、このタイマがTaに至つた時点cで第2の変速の指令
を出すようにしている。このタイマ値Taは、第1の変速
が終了すると予測される時点dより、第2の変速の油圧
上昇のタイムラグ分t2だけ前に設定された時点に相当す
る値とされている。 その結果、第2の変速は第1の変速が終了するまでの
間にタイムラグt2の分を消化してしまつており、第1の
変速終了と共に極めて円滑に第2の変速を実行すること
ができ、第2の変速のタイムラグt2分だけトータル時間
T0を短縮することができるようになる。 ところで、このような構成をとつた場合、1つの問題
が発生する可能性がある。それは、第1の変速の現実の
終了時期が第2の変速のタイムラグの終了時期と一致し
なかつた場合に発生する問題である。 前述したように、実際の油圧制御装置には種々のばら
つきが存在し、現実の変速の終了が予定された時間から
ある程度ずれてしまうのは避けられないことである。 この場合、第1図(B)に示されるように、もし第1
の変速の現実の終了が第2の変速のタイムラグの終了よ
り前であつた場合には、第1の変速の終了後に第2の変
速のタイムラグの残存部分t2′が引続き発生することに
なるため、それだけトータル時間T0を短くすることがで
きなくなつてしまう。 逆に、第1図(C)に示されるように、第1の変速の
現実の終了が第2の変速のタイムラグ終了時点より遅く
なつた場合は、油圧制御装置内の油圧をどのように制御
するかについて特に大きな問題が発生する。 即ち、近年油圧制御装置の制御精度の高度化の要請に
伴つて、摩擦係合装置が係合されるときの係合圧を電磁
弁によつて電子的に制御するものが普及してきている
が、この場合、コスト及び収容スペースの関係から各摩
擦係合装置毎に専用の係合圧制御用の電磁弁を設けず、
1個の電磁弁で全ての摩擦係合装置の係合圧を制御する
ような構成が採用されている。もしこのように第1の変
速の終了前に第2の変速指令を出す場合には、当該電磁
弁によつて制御される係合圧をどのように制御したらよ
いかが新たな問題となる。 本発明では、このような問題を、変速指令については
タイマで、電磁弁による係合圧制御については現実の変
速終了の検出に基づいてそれぞれ制御することにより、
上述した問題を一度に解決した。 即ち、本発明においては、電磁弁による係合圧制御に
ついては、第1の変速の現実の終了を回転メンバの回転
状態から検出し、第1の変速の現実の終了までは第1の
変速用の摩擦係合装置の係合圧制御用として電磁弁を用
い、それ以降から第2の変速用の摩擦係合装置の係合圧
制御に切換えて用いるようにしたものである。 その結果、例えば第2の変速のタイムラグの終了前に
まで第1の変速の終了が延びたときには、第1図(C)
に示されるように、電磁弁による係合圧制御は、第1の
変速が現実に終了するeの時点までは第1の変速用とし
て用いられ、eの時点から第2の変速用として用いられ
ることになる。 第2の変速のタイムラグの終了以前に第1の変速が終
了してしまつたときであつても、第1図(B)に示され
るように、電磁弁による係合圧制御はその現実の変速終
了時点eまでは第1の変速用の摩擦係合装置の係合圧制
御のために用いられ、それ以降第2の変速用として用い
られることになる。 一般に、摩擦係合装置の係合圧制御において、特に微
細な制御が要求されるのは、摩擦係合装置が完全に係合
する直前、即ち変速の終了時期付近である。本発明によ
れば、第1の変速が現実に終了するまでは、電磁弁は確
実に第1の変速用の摩擦係合装置の係合圧を制御するた
めにのみ用いられるため、第1の変速を変速シヨツクを
増大させることなく終了させることができ、且つ第2の
変速を速やかに実行することができるようになる。
【実施例】
第2図にこの実施例が適用される車両用自動変速機の
全体概要を示す。 この自動変速機は、そのトランスミツシヨン部として
トルクコンバータ部20と、オーバードライブ機構部40
と、前進3段後進1段のアンダードライブ機構部60とを
備える。 前記トルクコンバータ部20は、ポンプ21、タービン2
2、ステータ23、及びロツクアツプクラツチ24を備えた
周知のものである。 前記オーバードライブ機構部40は、サンギヤ43、リン
グギヤ44、プラネタリピニオン42、及びギヤリヤ41から
なる1組の遊星歯車装置を備え、この遊星歯車装置の回
転状態をクラツチC0、ブレーキB0、一方向クラツチF0
よつて制御している。 前記アンダードライブ機構部60は、共通のサンギヤ6
1、リングギヤ62、63、プラネタリピニオン64、65及び
キヤリヤ66、67からなる2組の遊星歯車装置を備え、こ
の2組の遊星歯車装置の回転状態、及び前記オーバード
ライブ機構との連結状態をクラツチC1、C2、ブレーキB1
〜B3、及び一方向クラツチF1、F2によつて制御してい
る。 このトランスミツシヨン部はこれ自体周知であるた
め、各構成要素の具体的な連結状態については、第2図
においてスケルトン図示するにとどめ、詳細な説明は省
略する。 この自動変速機は、上述の如きトランスミツシヨン
部、及びコンピユータ(ECU)84を備える。コンピユー
タ84にはエンジン1の出力(トルク)を反映させるため
のスロツトル開度θを検出するスロツトルセンサ80、車
速n0を検出する車速センサ(出力軸70の回転速度セン
サ)82、及び変速の終了を検出するために、クラツチC0
の回転数NC0、アンダードライブ機構部60のサンギヤ61
の回転数Nsを検出するCOセンサ98、Nsセンサ99等の各信
号が入力される。コンピユータ84は予め設定されたスロ
ツトル開度−車速の変速マツプに従つて油圧制御回路86
内の電磁弁S1、S2(シフトバルブ用)、及びSL(ロツク
アツプクラツチ用)を駆動・制御し、第3図に示される
ような各クラツチ、ブレーキ等の係合の組合せを行つて
変速を実行する。 第4図に上記油圧制御回路86の要部を示す。 図において、符号SDがリニヤソレノイド、108がアキ
ユムレータコントロールバルブ、110がモジユレータバ
ルブ、112がアキユムレータ、114がシフトバルブであ
る。 この図においては、摩擦係合装置として、クラツチC0
及びブレーキB1が代表的に示されている。第3図から明
らかなように、クラツチC0は第4速段から第3速段への
変速を達成するときに係合させられる摩擦係合装置であ
り、ブレーキB1は第3速段から第2速段(2速レンジで
の第2速段)への変速を達成するときに係合させられる
摩擦係合装置である。 この実施例装置のギヤトレインによれば、例えばドラ
イブレンジにおける第4速段から第2速段への多重変速
は、これを一度にやつても特に問題は生じないが、ドラ
イブレンジの第4速段から2速レンジの第2速段への多
重変速の場合は、ブレーキB1を係合させる必要がある関
係上中間段(第3速段)を経由させる必要がある。そこ
で、この実施例では、このドライブレンジの第4速段か
ら2速レンジの第2速段への変速の場合に、本発明を適
用するようにしている。 以下、第4図の油圧回路を具体的に説明する。 図示せぬオイルポンプによつて発生される油圧を基圧
として、ライン圧PLが周知の方法で作り出される。この
ライン圧PLはモジユレータバルブ110のポート110Aに印
加される。モジユレータバルブ110は、このライン圧PL
を受けて所定のモジユレータ圧Pmを周知の方法でポート
110Bに発生する。 リニアソレノイドSDは、このモジユレータ圧Pmを受け
て変速の種類及びスロツトル開度毎に予め定められたソ
レノイド圧PS1を周知の方法で発生する。 なお、この実施例では係合圧を高くしようとするとき
は、発生されるソレノイド圧PS1は小さくなるようにな
つている。 このソレノイド圧PS1は、アキユムレータコントロー
ルバルブ108のポート108Aに入力される。アキユムレー
タコントロールバルブ108は、ライン圧PL1及びリニアソ
レノイドSDからのソレノイド圧PS1を入力信号とし、ポ
ート108Bのライン圧PL2をアキユムレータ背圧Pacに調圧
する。 即ち、アキユムレータ背圧Pacは、換言すると基本的
にライン圧PL2がライン圧PL1及びスプリング108Cの付勢
力によつて調圧され、且つ、リニアソレノイドSDのソレ
ノイド圧PS1によつて補正されたものである。なお、こ
のアキユムレータ背圧PacはソレノイドPS1が低いときほ
ど高くなる特性となる。 コンピユータ84によつて変速判断(この場合、ドライ
ブレンジの第4速段から2速レンジの第2速段への変速
判断)が行われると、まず変速前の変速段である第4速
段から中間段である第3速段への変速(第1の変速)を
実行するためにシフトバルブ114(のうち1つ)が周知
の方法で切換えられ、ライン圧PL(PC0)がクラツチC0
に向つて供給され始める。この供給を受けてアキユムレ
ータ112のピストン112Aが上昇を開始する。このピスト
ンAが上昇している間は、クラツチC2に供給される油圧
(PC0)が、スプリング112Bの下向きの付勢力及びピス
トン112Aに働く下向きの力と釣合つたほど一定の油圧に
維持されることになる。ピストン112Aを下向きに押そう
とする力は、アキユムレータ112の背圧室112Cにかかる
アキユムレータ背圧Pacによつて発生される。そのた
め、アキユムレータ背圧Pacを前述のようにモジユレー
タバルブ110、リニアソレノイドSD及びアキユムレータ
コントロールバルブ108を介して制御することによつて
クラツチC0への係合時の過度油圧PC0を任意に制御する
ことが可能となる。 やがて、タイマによつて後述するような所定時期が確
定されるとシフトバルブ114が切換えられ、ブレーキB1
にライン圧が供給され始める。しかしながら、このとき
はまだ、モジユレータバルブ110、リニアソレノイド
SD、アキユムレータコントロールバルブ108は、クラツ
チC0の供給のためのアキユムレータ背圧を発生するため
に用いられている。 その後、回転メンバの回転数の変化から実際に第4速
段から第3速段への変速(第1の変速)が終了したと検
出されると、このときからモジユレータバルブ110、リ
ニアソレノイドSD、アキユムレータコントロールバルブ
108は、ブレーキB1の係合圧を制御するためのアキユム
レータ背圧Pacを発生するように切換えられる。その結
果、この時点から、ブレーキB1への係合圧は、アキユム
レータ112Aの機能により、中間段である第3速段から変
速後の変速段である第2速段への変速(第2の変速)に
最も適した油圧に制御されることになる。 リニアソレノイドSDは、この実施例では、変速の種類
毎にそのときのスロツトル開度θに応じたアキユムレー
タ背圧が発生されるように制御されるが、本発明におい
ては、このリニアソレノイドSDを具体的にどのように制
御するかについてまで限定するものではない。例えば、
変速の種類毎に理想的な油圧特性になるようにフイール
ドバツク制御を行つてもよいし、あるいは、変速の終期
に油圧を低下させ、摩擦係合装置が係合し終るときの変
速シヨツクを低減させるような構成を採用してもよい。 本発明においては、第1の変速が実際に終了するまで
はリニアソレノイドSDは変速の係合圧制御のために機能
するため、このような変速終期における係合圧制御も確
実に行うことができる。 次に、第5図に前記コンピユータ84内において実行さ
れる制御フローを示す。 第5図は変速指令の発生タイミングに関する制御フロ
ーを示している。 この実施例では、前述したように、ドライブレンジに
おける第4速段で走行しているときに2速レンジの第2
速段へのマニユアルシフトが行われたときに第3速段を
一度達成させないと変速シヨツクが大となるため本発明
を適用して変速シヨツクの低減のトータル変速時間の短
縮を図つている。 まず、ステツプ221ではフラグF1の値が判定される。
このフラグF1は、タイムカウントをしている間だけ1に
設定されるものである。当初は零に設定されているた
め、ステツプ222に進む。 ステツプ222においては、ドライブレンジから2速レ
ンジへのマニユアルシフトが行われた否かが判定され
る。マニユアルシフトが行われないときは、そのままセ
ツトされる。ドライブレンジから2速レンジのマニユア
ルシフトが行われたと判断されたときには、ステツプ22
2Aに進んでフラグFaを1とする。このフラグFaの機能に
ついては後述する。 フラグFaを1とした後は、ステツプ223に進んでこの
マニユアルシフトによつて発生する変速が第4速段から
第2速段への変速であるか否かが判定される。第4速段
から第2速段への変速でなかつたときには、ステツプ22
9へ進んで第3速段から第2速段への変速であるか否か
が判定される。第3速段から第2速段への変速が発生す
るときはステツプ230に進んでその旨の変速指令を出す
ようになつている。 ドライブレンジから2速レンジへのマニユアルシフト
が行われたとしても、第4速段から第2速段への変速で
はなく、且つ第3速段から第2速段への変速でもなかつ
たときには、何もせずそのままリセツトされる。 一方、第4速段から第2速段への変速が発生する場合
には、ステツプ224に進んで、まず第4速段から第3速
段への変速指令(第1の変速の指令)が出される。又、
これと同時にタイマTiがスタートされる。ステツプ226
においては、スタートされたタイマTiが所定値Taに至つ
たか否かが判定される。 タイマTiスタート直後はTi>Taが成立しないため、ス
テツプ232に進んでフラグF1が1に設定されリセツトさ
れる。リセツト後はステツプ221においてフラグF1が零
でないと判定されるため、ステツプ233を介して直接ス
テツプ226に進み、再びTi>Taが成立するか否かが判定
される。 この閾値Taは、第4速段から第3速段への変速(第1
の変速)が終了すると考えられる時期より、第3速段か
ら第2速段への変速(第2の変速)における油圧供給の
際のタイムラグ分だけ前の時点に設定される。 やがて、Ti>Taが成立すると、ステツプ227に進んで
第3速段から第2速段への変速指令(第2の変速指令)
が出される。 その後、ステツプ228において、フラグF2の値が零で
あるか否かが判定される。フラグF2の値を判定するの
は、フラグFaを零に戻すタイミングを確定するためであ
る。このフラグF2は、後述する第6図の油圧制御フロー
をコントロールするために用いられているフラグで、第
4速段から第3速段へ油圧制御の開始と共に1に設定さ
れ、第4速段から第3速段への第1の変速が終了すると
共に2に変更され、第3速段から第2速段への第2の変
速が終了した時点で零に戻されるフラグである。従つ
て、ステツプ227又は230において第3速段から第2速段
への出力が出された時点においては、このフラグF2は1
又は2のいずれかの値を示している。そのため、当初は
このステツプ228においてF2が零でないと判定されるた
め、ステツプ229に進んでフラグF1が2に変更され、リ
セツトされる。暫くはステツプ221、223を介してステツ
プ228での判断が繰返されるが、やがて、後述する第6
図の制御フローでフラグF2が零に変わると、即ち第3速
段から第2速段への第2の変速が終了すると、ステツプ
230及び231に進んでフラグF1とフラグFaがリセツトされ
るようになつている。 次に、係合圧の制御に関するフローを第6図に示す。
まず、ステツプ301において、フラグFaの値が判定され
る。このフラグFaは、前述したようにドライブレンジか
ら2速レンジへのマニユアルシフトが行われたときに1
に設定され、4→2変速、又は3→2変速が完全に終了
したときに零に戻されるフラグである。即ち、ドライブ
レンジから2速レンジへのマニユアルシフトの変速判断
があつた後、当該マニユアルシフトが完全に終了するま
での間のみ1に設定されるフラグである。 第6図の油圧制御フローは、このフラグFaが1に設定
されるいるときにのみ実行される。即ち、ステツプ301
においてフラグFaが1と判定されたときには、ステツプ
302に進んで出力軸回転数N0、クラツチC0の回転数NC0
及びアンダードライブ機構部のサンギヤの回転数Nsの値
を読込む。 次いで、ステツプ303に進んでフラグF2の値を判定す
る。このフラグF2は第6図の制御フローコントロールす
るためのもので、当初は零に設定されているためステツ
プ304に進む。 ステツプ304では、行われたドライブレンジから2速
レンジへのマニユアルシフトの結果第4速段から第2速
段への変速が行われるべきか否かが判定される。第4速
段から第2速段への変速が行われるべきと判定されたと
きには、第4速段から第3速段への第1の変速のために
リニアソレノイドSDを用いるべく、その制御用のデユー
テイ比D43が演算され、ステツプ307においてデユーテイ
比Dが演算されたD43に更新される。このデユーテイ比
の更新(係合圧の制御)は、ステツプ308において第4
速段から第3速段の第1の変速が終了したと判断される
まで行われる。この判断は、次式が成立するか否かによ
つて行う。 NC0≧N0+ρ(N0−Ns)−N1 …(1) ここで、ρはアンダードライブ機構部のフロント側
の遊星歯車装置の歯数比である。即ち、N0+ρ(N0
Ns)は、アンダードライブ機構部のフロント側の遊星歯
車装置のリングギヤの回転数ということになる。 第4速段から第3速段への第1の変速の場合には、ク
ラツチC0の回転数NC0は、回転数零の状態からN0+ρ
(N0+Ns)にまで立上ることにより変速が終了される。
そこで、回転系の脈動や回転数センサの誤差の影響を排
除するために、これにより定数N1だけ小さい値にまでク
ラツチC0の回転数NC0が上昇したときをもつて第4速段
から第3速段の第1の変速が終了したと判定するもので
ある。 (1)式が成立するまではステツプ309に進んでフラ
グF2が1に設定されステツプ302による実回転数の読込
み更新とこれに基づいたデユーテイ比の更新が続けられ
る。 やがて、ステツプ308で第4速段から第3速段への変
速が終了したと判定させると、フローは310に進んで第
3速段から第2速段への第2の変速のための係合圧を制
御するためにリニアソレノイドSDを用いるべく、そのデ
ユーテイ比D32が計算され、ステツプ311においてデユー
テイ比Dが計算された値D32に更新される。この更新
は、ステツプ312において第3速段から2速段への第2
の変速が終了したと判定されるまで続けられる。この判
定は、(2)式及び(3)式が共に成立したか否かを判
定することによつて行う。 Ns=0 …(2) NC0≧N0(1+ρ)−N2 …(3) 第3速段から第2速段への第2の変速が実行されると
きは、サンギヤ61の回転数Nsが停止すると共に、クラツ
チC0の回転数がN0(1+ρ)にまで上昇することによ
つて変速が終了する。従つて、この値から回転系の脈動
や回転数センサの誤差の影響を排除するための定数N2
引いた値にまでクラツチC0の回転数NC0が上昇したとき
をもつて第3速段から第2速段への第2の変速が終了し
たと判定することができる。 の判定が出されるまではステツプ313に進んでフラグF
2が2に変更され、ステツプ302における各種読取り値の
更新とステツプ310及び311におけるデユーテイ比Dとの
更新が続けられる。 やがて、第3速段から第2速段への第2の変速が終了
したと判定されると、ステツプ314に進んでデユーテイ
比が零にリセツトされ、ステツプ315においてフラグF2
が零にリセツトされる。 なお、このフラグF2のリセツトにより、前述したよう
に、第5図のステツプ228において「正」の判断が出さ
れるようになるため、フラグFaが零にリセツトされる。
従つて、以降は第6図のフローのステツプ301でフラグF
aが1でないと判断されるためこの第6図の制御フロー
は実行されない。 次に、第7図に上記実施例の効果を示す。 図中実線は上記実施例を実行したときの過度特性を示
している。第4速段から第3速段への第1の変速終了時
点(c時点)以前にタイマTaの経過に伴つて第3速段か
ら第2速段への第2の変速指令が出されている(b時
点)。又、第4速段から第3速段への現実の変速終了ま
では第4速段から第3速段への変速のための油圧制御が
行われており、それ以降は第3速段から第2速段への油
圧制御が実行されている。このため、出力軸トルクの落
込み、あるいは出力軸トルクのはね上りが抑えられてい
る。これは、前述した制御フローにより、第4速段から
第3速段への第1の変速の現実の変速終了が正確に判断
できているためである。 一方、第7図の破線はただ単に第3速段から第2速段
への第2の変速指令をタイムラグ相当分だけ早めて出す
ようにした場合の不具合(中間改良例の不具合)を示し
ている。 この中間改良例では、第3速段から第2速段への第2
の変速指令をタイムラグ分だけ前倒しにし、その分のト
ータル変速時間を縮小しているが、第4速段から第3速
段への第1の変速の終了をこの第3速段から第2速段へ
の第2の変速指令からのタイマによつて推定しているた
め、例えば第7図に示されるように、その予定された時
刻dより実際の変速終了が早まつてしまつたような場合
には、第4速段から第3速段への変速用の係合圧がその
ままd点まで維持されてしまうために、トルクの落込み
が生じ、変速シヨツクが大きくなるという不具合が発生
してしまう。 本実施例によれば、係合圧の制御に関しては、現実の
第1の変速終了時点を検出して切換えるようにしている
ため、このような不具合が発生することがなく、しかも
第3速段から第2速段への第2の変速指令をタイムラグ
分だけ早めていることからこの分のトータル変速時間を
短縮することができるものである。 なお、上記実施例によれば、ドライブレンジの第4速
段から第2速段への多重変速について説明してきたが、
上記実施例のギヤトレインでは、例えばドライブレンジ
の第4速段からLレンジの第1速段への変速するような
多重変速でも同様な制御が可能である。 本発明は、多重変速において、摩擦係合装置の係合タ
イミングの関係上中間段を一度達成してから次の変速を
行わせる必要があるものについては、全て適用可能であ
る。その中でも特に後半の第2の変速時に油圧を係合さ
せるような(タイムラグが大きいような)変速が行われ
るときに、トータル時間の短縮について最も大きな効果
が得られるため、このような多重変速時に本発明を適用
するようにするとよい。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、段差が2以上に
わたるような飛越し多重変速が実行される際に、トータ
ルの変速時間を短縮することができ、且つ、各種ばらつ
きの如何に拘らず常に変速シヨツクを低減することがで
きるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、(B)、(C)は、本発明の作用を説明
するためのタイミング線図、 第2図は、本発明が適用される車両用自動変速機の全体
概略図、 第3図は、上記自動変速機の各摩擦係合装置の係合状態
を示す線図、 第4図は、上記自動変速機の油圧制御装置の要部を示す
油圧回路図、 第5図は、上記自動変速機内で実行される変速指令のタ
イミングを制御するための流れ図、 第6図は、同じく油圧制御装置の係合圧を制御するタイ
ミングを示す流れ図、 第7図は、上記実施例装置の効果を示す変速過渡特性線
図、 第8図は、従来の多重変速制御装置の不具合を説明する
ためのタイミング線図である。 Ta……タイマ、 C0……クラツチ、 B1……ブレーキ、 98……COセンサ、 99……Nsセンサ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】段差が2以上で、且つ、中間段を経由され
    るような多重変速を実行する際に、変速前の変速段から
    前記中間段への第1の変速を実行するための摩擦係合装
    置の係合圧制御と、該中間段から変速後の変速段への第
    2の変速を実行するための摩擦係合装置の係合圧制御と
    を、1つの電磁弁で行う構成とされた自動変速機の多重
    変速制御装置において、 前記第1の変速の指令と共にタイマのカウントを起動す
    る手段と、 前記タイマのカウント値が、第1の変速が終了すると予
    測される時点より、前記第2の変速の油圧上昇のタイム
    ラグ分だけ前に設定された時点に相当する値に至ったか
    否かを検出する手段と、 前記タイマのカウント値が前記相当値に至ったときに第
    2の変速の指令を出す手段と、 第1の変速の現実の終了を回転メンバの回転状態から検
    出する手段と、 第1の変速の現実の終了までは第1の変速用の摩擦係合
    装置の係合圧制御用として前記電磁弁を用い、それ以降
    から第2の変速用の摩擦係合装置の係合圧制御に前記電
    磁弁を用いるように切換える手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の多重変速制御装
    置。
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