JP2615938B2 - 電気ポンプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は井戸水の供給等に用いられる電気ポンプに関
するものである。

従来の技術 従来、水の供給路内の圧力を圧力スイッチによって検
出し、自動的に起動停止を行う電気ポンプがあるが、こ
のような電気ポンプは水の供給能力よりも供給量が少な
い場合は、水の供給中にも拘わらず供給路の圧力が所定
値以上に上昇するとモータの運転を停止し、水の供給に
伴って供給路内の圧力が次第に低下し、供給路内の圧力
が所定値以下になると再びモータが起動するという動作
を繰り返す。よって以下のような電気ポンプはこのよう
な状態では供給水の圧力の変動を伴う。このような電気
ポンプより給湯器に水を供給する場合、水の圧力が変動
すると給湯器より吐出される水の温度が変動する。この
ため管路内の圧力を検出する圧力スイッチと管路内の水
の流れを検出するフロースイッチを設け、管路内の圧力
が所定値以下になるとモータを起動し、管路内の流れが
所定値以下になるまでモータの運転を維持するものが開
発された。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記した従来の電気ポンプは圧力スイ
ッチとフロースイッチを必要とし、価格が高くなるとい
う問題点を有していた。

本発明は以上の問題点を解消するものであり、水の供
給中の圧力変動がなく安価な電気ポンプを提供する。

課題を解決するための手段 本発明の電気ポンプは上記問題点を解決するため、水
の供給路の水流によって移動する移動体に第１のマグネ
ットを取り付け、供給路内の圧力に応じて偏移するダイ
ヤフラムに第２のマグネットを取り付け、供給路内に水
流が生じた場合にマグネットスイッチに第１のマグネッ
トが接近するように移動体を取り付け、供給路内の圧力
が低くなった場合にマグネットスイッチに第２のマグネ
ットが接近するようにダイヤフラムを取り付け、マグネ
ットスイッチによってモータの運転を制御するようにし
たものである。

作 用 この構成によって第１のマグネットあるいは第２のマ
グネットの少なくとも一方が接近した場合にマグネット
スイッチがオンとなり、第１のマグネットおよび第２の
マグネットが離れるまでマグネットスイッチのオン状態
は維持され、１つのマグネットスイッチによってモータ
の制御を行なうことができる。

実施例 以下本発明の電気ポンプの一実施例について、図面を
参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例に於ける電気ポンプの制御
装置の構成を示す側断面図、第２図は同側面図である。

第１図、第２図に於て、１はケーシングであり、羽根
車を内蔵し、吸い込みフランジ２および送水フランジ３
を有している。４は圧力タンクであり、送水路５と連通
している。６は制御装置であり、送水路５の途中に設け
られている。７はフロートであり、送水路５内に突出し
た案内棒８に沿って上下に移動自在である。またフロー
ト７は上部に環状のマグネット９を有している。10はダ
イヤフラムであり、ダイヤフラム10の片面は圧力通路11
を介して送水路５の圧力を受ける。12は作動棒であり、
作動棒12の一端はダイヤフラム10の他面によって押さ
れ、作動棒12の他端はマグネット13を有している。14は
スプリングであり、作動棒12をダイヤフラム12に押し付
けている。15はマグネットスイッチである。そしてスプ
リング14によって作動棒12がダイヤフラム10を圧力通路
11側に押し付けられている時あるいはフロート７が最上
部へ押し上げられている時にマグネット13あるいはマグ
ネット９によってマグネットスイッチ15はオンとなる位
置に取り付けられている。またマグネットスイッチ15は
リレー16を介してモータ17に接続されている。

以上のように構成された本発明の電気ポンプについ
て、以下その動作を説明する。

先ず、送水フランジ３に接続された蛇口（図示せず）
を開けると送水路５内の圧力が低下し、圧力通路11内の
圧力も低下してダイヤフラム10はスプリング14の付勢力
によって圧力通路11側に押される。するとマグネット13
がマグネットスイッチ15に接近し、マグネットスイッチ
15はオンとなる。するとリレー16が動作してモータ17に
通電し、モータ17が起動して送水を開始する。この状態
になると送水路５内の水流によってフロート７は上方に
押し上げられ、マグネット９はマグネットスイッチ15に
接近する。

蛇口から吐出される水の量よりも電気ポンプの供給能
力の方が大きい場合は、送水路５内の圧力は次第に上昇
し、ダイヤフラム10は送水路５内の圧力を受けスプリン
グ14の付勢力に抗して圧力通路11に対して反対方向に移
動する。よってマグネットスイッチ15はマグネット13の
磁力を受けなくなるが、マグネット９の磁力によってオ
ンを維持する。

蛇口を閉じると送水路５内の水の流れが停止し、フロ
ート７は重力によって案内棒８に沿って降下し、マグネ
ットスイッチ15はオフとなり、モータ17は停止する。

発明の効果 以上のように本発明の電気ポンプは、水の供給路の水
流によって移動する移動体に第１のマグネットを取り付
け、供給路内の圧力に応じて偏移するダイヤフラムに第
２のマグネットを取り付け、供給路内に水流が生じた場
合にマグネットスイッチに第１のマグネットが接近する
ように移動体を取り付け、供給路内の圧力が低くなった
場合にマグネットスイッチに第２のマグネットが接近す
るようにダイヤフラムを取り付け、マグネットスイッチ
によってモータの運転を制御するようにしたもので、第
１のマグネットあるいは第２のマグネットの少なくとも
一方が接近した場合にマグネットスイッチがオンとな
り、第１のマグネットおよび第２のマグネットが離れる
までマグネットスイッチのオン状態は維持され、１つの
マグネットスイッチによってモータの運転を制御するこ
とができ、安価に構成できるという効果を奏するもので
ある。またモータの制御を行なうスイッチが１つである
ため、故障した場合に容易に修理をすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電気ポンプの一実施例に於ける要部側
断面図、第２図は同側面図、第３図は同回路図である。 １……ケーシング、２……吸い込みフランジ ３……送水フランジ、４……圧力タンク ５……送水路、６……制御装置、７……フロート ８……案内棒、９……マグネット 10……ダイヤフラム、11……圧力通路 12……作動棒、13……マグネット 14……スプリング、15……マグネットスイッチ 16……リレー、17……モータ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水の供給路の水流によって移動する移動体
   に第１のマグネットを取り付け、前記供給路内の圧力に
   応じて偏移するダイヤフラムに第２のマグネットを取り
   付け、前記供給路の付近に一つのマグネットスイッチを
   設け、前記供給路内に水流が生じた場合に前記マグネッ
   トスイッチに第１のマグネットが接近するように前記移
   動体を取り付け、前記供給路内の圧力が低くなった場合
   に前記マグネットスイッチに前記第２のマグネットが接
   近するように前記ダイヤフラムを取り付け、前記マグネ
   ットスイッチによってモータの運転を制御するようにし
   たことを特徴とする電気ポンプ。