JP2615738B2 - 角度センサ - Google Patents

角度センサ

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JP2615738B2
JP2615738B2 JP63007604A JP760488A JP2615738B2 JP 2615738 B2 JP2615738 B2 JP 2615738B2 JP 63007604 A JP63007604 A JP 63007604A JP 760488 A JP760488 A JP 760488A JP 2615738 B2 JP2615738 B2 JP 2615738B2
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正樹 永田
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日本合成ゴム株式会社
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は角度センサに関し、詳しくは、ロボットハン
ド等の関節部に取付けて関節における曲げ角度を検出す
るのに好適な角度センサに関する。
[従来の技術] ロボットハンドを遠隔操作する技術や、手足等に障害
を受けた人のためのリハビリテーションにおいては、そ
のときの動作によって発生する形状の変化を認識する必
要があり、かかる手段として例えば関節部における曲げ
角度を検出するのに角度センサがある。第8図はこのよ
うな従来の角度検出センサの一例を示す。本例はゴニオ
メータ(角度測定装置)を利用した例で、ここで、101
は回転軸102の周りに互いに回動自在としたアーム、103
はその回転部分に組込まれたポテンションメータであ
る。
このような角度検出センサを例えば膝関節に取付ける
場合は、その回転軸102を図示しない関節部における曲
げ中心を一致させるようになして、2つのアーム101;10
1をそれぞれ太腿部および下腿部に固定するが、人体や
多関節ロボットにおいては、その関節部における曲げ動
作が多軸周りの運動となるために、このような角度検出
器を取付けると、被検出体の運動が妨げられる。
そこで、かかる欠点を解消すべく、第9図に示すよう
な導電性ゴムを用いたフレキシブル角度センサが開発さ
れている(医用電子と生体光学:昭和61年6月号、183p
〜186p参照)。このフレキシブル関節角度センサは、第
9図(A)および(B)に示すようにゴム状弾性梁201
の相対する両面に導電性ゴムの帯状体202を貼設したも
ので、かかる弾性梁201を図示しない関節部に沿わせて
取付けることにより、関節部の動きにつれて、弾性梁20
1に発生する曲げ変形が導電性ゴムの帯状体202の電気抵
抗r1〜r4の変化としてその(C)に示すように構成した
ブリッジ回路を介して取出される。すなわち、本例によ
れば、前記のゴニオメータを用いた例とは異なり、多軸
周りの運動を検出することができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、第9図に示したようなフレキシブル角
度センサでは導電性ゴムの帯状体202から電気抵抗を取
出すための回路を接続するにあたり、導電性ゴムに銅線
を貫通させた上、これにリード線をはんだ付け等で接続
するように構成されているので、膝関節や腕関節のよう
に比較的大型の関節部には適用できるが、例えば指関節
等のように小型の関節部や多関節が形成される場合に
は、銅線の突出部やリード線が装着の妨げとなる。
本発明の目的は、上述したような従来の問題点に着目
し、その解決を図るべく、多関節ロボットハンドや人の
手指のように小型の複雑な関節部にも装着することがで
き、かつ全体としての曲げ角度のみならず、部分的な曲
げ角度をも検出することができ、低電圧の計測回路によ
り信号処理が可能な角度センサを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明による角度センサは、検出部と接続部とを有す
る可撓性回路基板と、この可撓性回路基板の前記検出部
に相互に相隔てて設けられた3つ以上の電極と、これら
電極にそれぞれ対応して前記可撓性回路基板の前記接続
部に設けられる3つ以上の出力端子と、前記検出部と前
記接続部とに跨がって前記可撓性回路基板に形成され、
前記電極と前記出力端子とをそれぞれ電気的に接続する
3本以上の信号線と、前記可撓性回路基板の前記検出部
に接合されて前記電極を覆った状態でこれらに導通する
導電性ゴム状弾性体とを備え、この導電性ゴム状弾性体
は、その厚み方向に配列する導電性粒子を有することを
特徴とするものである。
本発明によると、可撓性回路基板の検出部の撓み変形
に伴い、導電性ゴム状弾性体の電気抵抗が変化し、この
電気抵抗の変化を電極および信号線を介して可撓性回路
基板の接続部に設けられた出力端子から取り出す。
以下に、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
第1図(A)〜第1図(C)は本発明の一実施態様を
示す。これらの図において、1は可撓性回路基板、2は
基板1上に互いに離間して配列された電極、3は出力端
子、4は出力端子3と電極2とを接続している信号引出
線、5は基板1上の信号引出線を隔絶している絶縁膜で
ある。図1から明らかなように、出力端子3は、可撓性
回路基板1の一端側に相互に近接状態で配置され、この
可撓性回路基板1の一端部が本発明の接続部として機能
し、残りの部分が検出部として機能する。信号引出線4
は、これら検出部と接続部とに跨がって可撓性回路基板
1上に形成されており、従来のようなリード線を電極か
ら引き出す必要がなくなる。しかして、このように形成
された可撓性回路基板1上の3個以上、好ましくは5個
以上の電極2にまたがって導電性弾性体6が一体化して
構成されている。なお、この導電性弾性体6は図示のよ
うに帯状をなし、好ましくは後述するようにして絶縁性
の弾性体中に導電性磁性体粒子を導電性弾性体の面に沿
って電極2の配列された方向に配列させ、かつ電極との
接触抵抗を低減するために厚さ方向に配向して構成され
るものであり、一方、可撓性回路基板1としてはポリイ
ミド,ポリエステル,シリコンゴム等からなる基材上に
メッキ法,エッチング法,蒸着法,スパッタリング法,
印刷法,電鋳転写法等の技術により導体回路を形成し
た、好ましくは厚さ0.2〜2mm,幅1〜10mm,長さ5〜500m
m程度のものが使用される。この可撓性回路基板1上に
は電極2が、通常、5〜500mm程度の間隔で形成されて
おり、信号引出線4の間隔は通常0.1〜0.5mm程度であ
る。また、絶縁膜5の材質としては、ポリイミド,ポリ
エステル等が挙げられる。
しかして、このような可撓性回路基板1上に導電性弾
性体6を一体化して成形するにあたっては、まず、架橋
処理すると硬化して絶縁性弾性体が得られるような、例
えばシリコーンゴム等の高分子弾性体材料中に導電性磁
性体粒子を所定の体積比率、例えば好ましくは20%以
上、特に30%以上の割合で混合し、これを帯状に成形す
る。次に、このように成形したものを可撓性回路基板1
上に重ね合わせた上、磁場を作用させる磁場処理を施
し、この処理と同時もしくはこの処理後の加熱による架
橋処理によって弾性体材料を硬化させ、導電性磁性体粒
子を導電性弾性体6の厚さ方向に配向させることがで
き、それによって電極2と導電性弾性体6との間の電気
的抵抗を低減させることができる。
第2図は、上述したような磁場処理と架橋処理とを同
時に実施するための製造装置の概要を示す。ここで、11
は磁性体による金型本体、12は同じく磁性体の金型上
板、13はヒータ14を有する加熱板、15は電磁石であり、
上述したようにして可撓性回路基板1と重ね合わされた
導電性弾性体6の成形素材16を金型本体11と金型上板12
との間に挾持させるようになし、その厚さ方向に磁場を
作用させながらヒータ14により加熱することによって、
磁場処理と併行して架橋処理を達成し、導電性弾性体6
の導電性磁性体粒子の配向を構成することができる(特
公昭62−17825号公報参照)。この場合においては、第
3図に示すような磁極板21を用いて磁場処理を行うこと
が好ましい。第3図に示す磁極板21の中心部には帯状の
突出部22が形成されており、図示しない同形の磁極板21
を対向させた状態で重ね合わせると共に双方の突出部22
間に可撓性回路基板1と導電性弾性体6の成形素材16と
の積層体を挾持させ、磁場処理を行うことができ、さら
に加熱手段を併用することにより、架橋処理を同時に実
施することができる。ここで、突出部22は、可撓性回路
基板1上の電極2の配列に一致させる。この場合、成形
素材16中の導電性磁性体粒子が突出部22の位置で凝集し
て配列されるので、導電性磁性粒子を混入する体積比率
を低くすることができ、例えば4%以上であればよく、
これによって、特にすぐれた弾性を有する導電性弾性体
を得ることができ、更にこれによって初期抵抗値の低
い、角度センサを得ることが可能である。
なお、本発明に用いる導電性弾性体の厚さは、通常、
0.2〜2mm程度である。
ここで、上述した導電性磁性体粒子としては、鉄,コ
バルト,ニッケル,およびこれらの合金の金属粒子、並
びにこれらの粒子に金,銀,白金,ロジウムなど貴金属
のメッキを施したものが好適であり、一方、絶縁性弾性
体としては電気的に絶縁性があり、かつ十分大きい弾性
を具え、更にヒステリシスの小さいものが望ましく、例
えばイソプレンゴム,ブタジエンゴム,スチレン−ブタ
ジエンゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴム,エチ
レン−プロピレン−ジエン−ターポリマー,ウレタンゴ
ム,シリコーンゴム等を挙げることができ、好ましくは
シリコーンゴム,ウレタンゴム等を挙げることができ
る。
ついで、第4図に従って本発明角度センサによる抵抗
測定回路の構成について説明する。本発明においては、
可撓性回路基板1上に導電性弾性体6が配置された部分
を関節部に沿って設けるようにするもので、関節部の屈
曲に従い、導電性弾性体6中に発生する電気抵抗の変化
を各電極2および出力端子3を経て、個々に取出すこと
ができる。そこで、本例のように直列に配置された抵抗
から個々の部分の抵抗変化を求める場合、その直列の抵
抗をユニットとして考え、例えば第4図に示すように構
成する。
ここで、R1,R2およびR3は測定されるべき抵抗であ
り、S1〜S4はスイッチ素子、またR0は基準抵抗、VIN
印加電圧であって、いま、抵抗R1における抵抗変化を求
める場合は、スイッチ素子S1およびS2のみを“オン”と
すればよく、抵抗R2の場合はスイッチ素子S2およびS3
みを、また、抵抗R3の場合はスイッチ素子S3およびS4
みを“オン”とすればよい。
第5図(A)は本発明の他の実施態様を示す。本実施
態様は、可撓性回路基板1の離間して配置された複数の
電極2間に予め絶縁性弾性帯7を形成しておき、その後
に先例で説明したと同様の導電性弾性体6を形成したも
のである。また、第5図(B)に示すように、導電性弾
性体6を凹凸のある断面形状に形成し、その一部に集中
して導電部8を形成するようにしてもよい。なお、この
場合の他の構成については第1図(A)に示した例と同
様である。
第6図は本発明の更に他の実施態様を示す。本実施態
様は両面に電極2、信号引出線および出力端子3が形成
された、可撓性両面回路基板31を用いて、角度センサを
構成した例である。従って、このような可撓性両面回路
基板31の両面に沿って、離間して配列された電極2上
に、第1図(A)や第5図(A)または第5図(B)の
例にならい導電性弾性体6を一体化して成形することに
より、両面の導電性弾性体6を介して電気抵抗の変化を
取出すことができ、複雑な曲げ方向に対してもその曲げ
角度の検出が可能な角度センサを得ることができる。
なお、上記の離間して配列された複数の電極および該
複数の電極に個々に接続された出力端子並びに帯状の導
電性弾性体は、可撓性回路基板に複数組配置することが
できる。
[実施例] 実施例1 導電性磁性体粒子として金メッキされた平均粒子径が
40μmのニッケル粒子を体積分率10%および、絶縁性弾
性体として10重量%の架橋触媒を含有する室温硬化型シ
リコンゴム(信越化学社製、KE1600RTV)を体積分率90
%の割合で混合し、厚さ1mm,幅4mm,長さ100mmのシート
状の未架橋の成形素材を成形した。
次にこのような未架橋の成形素材を離間距離が100mm
の3つの電極、スルーホールを有する出力端子および前
記電極とスルーホールとを接続する信号引出線を有し、
該信号引出線と導電性弾性体とを隔絶するポリイミドフ
ィルムからなる絶縁膜を有するポリイミド製可撓性回路
基板とを前記電極を覆うように重ね合わせた上、第2図
に示した構成の製造装置により磁場強度1500ガウスで磁
場処理をすると同時に、温度80℃で1時間にわたって架
橋処理を行い、これによって幅10mm,厚さ4mm,長さ100mm
の第1図(A)に示すような形の角度センサを得ること
ができた。
しかして、このようにして得られた角度センサにより
曲げ角度と電気抵抗との関係を測定した結果、第7図に
示すように低抵抗でしかも角度変化に対応する抵抗値変
化が大きい高感度特性を有するものであることが確認で
きた。
[発明の効果] 本発明の角度センサによると、可撓性回路基板の検出
部に相隔てて設けた3つ以上の電極と、これら電極にそ
れぞれ対応して可撓性回路基板の接続部に設けた3つ以
上の出力端子とを検出部と接続部とに跨がって可撓性回
路基板に形成された3つ以上の信号線にて電気的に接続
し、電極を覆った状態でこれらに導通する導電性ゴム状
弾性体を可撓性回路基板の検出部に接合したので、極め
て薄型で軽量かつ柔軟性のある形状とすることができ
て、人の指の関節やロボットハンドの多関節等小型の関
節部に装着して曲げ角度に応じて抵抗値が増減すること
による曲げ角度の検出が容易となり、また、この場合、
曲げ以前の初期抵抗が小さく、かつ曲げに伴う抵抗値の
変化が大きいので、回路に印加する電圧が低くてすみ、
さらに全体としての曲げ角度のみならず、部分的な曲げ
角度をも検出することができ、しかも高精度の測定を実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)および第1図(B)は本発明角度センサの
構成の実施態様を示すそれぞれ断面図および上面図、 第1図(C)はその構成要素である可撓性回路基板の平
面図、 第2図は本発明角度センサの製造装置の一例を示す模式
図、 第3図は別の形態の製造装置用磁極板の一例を示す斜視
図、 第4図は本発明にかかる抵抗値検出用回路の一例を示す
回路構成図、 第5図(A)および第5図(B)は本発明の他の実施態
様のそれぞれの構成を示す断面図、 第6図は本発明の更に他の実施態様を示す断面図、 第7図は本発明による角度センサを用いて測定した抵抗
値と曲げ角度との関係を示す特性曲線図、 第8図および第9図は従来の曲げ角度検出手段の2つの
形態のそれぞれ説明図である。 1……可撓性回路基板、 2……電極、 3……出力端子、 4……信号引出線、 5……絶縁膜、 6……導電性弾性体、 7……絶縁性弾性帯、 8……導電部、 11……金型本体、 12……金型上板、 13……加熱板、 14……ヒータ、 15……電磁石、 16……導電性弾性体の成形素材、 21……磁極板、 22……突出部、 31……可撓性両面回路基板、 R1〜R4……抵抗、 S1〜S4……スイッチ素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川嶋 稔夫 北海道札幌市北区新琴似4条12丁目2番 13号 (56)参考文献 特開 昭62−245904(JP,A) 特開 昭60−219501(JP,A) 特開 昭58−139475(JP,A) 特開 昭61−106772(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出部と接続部とを有する可撓性回路基板
    と、 この可撓性回路基板の前記検出部に相互に相隔てて設け
    られた3つ以上の電極と、 これら電極にそれぞれ対応して前記可撓性回路基板の前
    記接続部に設けられる3つ以上の出力端子と、 前記検出部と前記接続部とに跨がって前記可撓性回路基
    板に形成され、前記電極と前記出力端子とをそれぞれ電
    気的に接続する3本以上の信号線と、 前記可撓性回路基板の前記検出部に接合されて前記電極
    を覆った状態でこれらに導通する導電性ゴム状弾性体と を具え、この導電性ゴム状弾性体は、その厚み方向に配
    列する導電性粒子を有することを特徴とする角度セン
    サ。
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