JP2614903B2 - アルミニウム箔付滅菌ガーゼの製造方法 - Google Patents

アルミニウム箔付滅菌ガーゼの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明はアルミニウム箔付滅菌ガーゼの製造方法に
関する。さらに創傷の治癒に好適なアルミニウム箔付滅
菌ガーゼの製造方法に関する。
(ロ)従来の技術 創傷を被覆し、保護するために一般的には通常のガー
ゼの使用がある。このような素材は創傷の滲出液を吸収
するものであるが、しばしば乾燥して、滲出液が創傷部
とガーゼ素材を一緒に固着し膠状のものを形成する。こ
れができると、その場所にある時も、また取除く時も苦
痛を伴う。この膠状のものの除去はしばしば新しくでき
た組織を破壊し、創傷にさらに外傷を加える原因とな
り、従って創傷の治癒を損なうことになる。
この点に関し、創傷部との癒着を防ぐために、上記ガ
ーゼまたは不織布に、ガーゼと創傷部との隔離層として
の多孔ポリエチレンフィルムをホットメルト法で貼合わ
せて、通常の加熱滅菌法により製造した滅菌ガーゼが提
案されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような素材では、化学合成品たる
多孔ポリエチレンフィルムに必然的に含有される薬剤
(例えばプラスチック用安定剤、充填剤など)の創傷部
への滲出が問題となり衛生上好ましくない。
この問題を避けるために、創傷部へ接触する面に上記
多孔ポリエチレンフィルムの代わりにアルミニウム箔を
ホットメルト接着剤を用いて貼合せ、これを加熱滅菌し
たガーゼが考えられる。しかし、このような貼合せガー
ゼは滅菌の際の加熱温度(通常約120℃)により、アル
ミニウム箔の剥離を生じたり、使用時に密着性の低下に
よる不都合が生じるため、実用化に至らなかった。
この発明はこのような状況下になされたものであり、
殊に実用に耐える密着強度を有するアルミニウム箔付滅
菌ガーゼを効率良く製造できる方法を提供しようとする
ものである。
(ニ)課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、アルミニウム箔の片面
に、ポリエチレン層を被覆形成した後パンチング加工に
付して得られた通気性アルミニウム積層物(A)と、片
面がポリエチレンで塗布処理されたガーゼ用不織布
(B)とを、積層物(A)のポリエチレン層面とガーゼ
用不織布(B)の塗布処理面とで重ね合わせて加熱一体
化し、得られたアルミニウム−ガーゼ積層体に、1M rad
以下の照射線量の放射線を照射して、滅菌されたガーゼ
積層体を得ることを特徴とするアルミニウム箔付滅菌ガ
ーゼの製造方法が提供される。
通気性アルミニウム積層物(A)の製造 アルミニウム箔の片面にポリエチレンの溶融液やベン
ゼン、トルエン、キシレン等の有機溶媒溶液あるいは水
性乳化液のような分散液を塗布して被覆するか、或い
は、ポリエチレンフィルムをラミネートした後、パンチ
ング加工することにより、通気性アルミニウム積層物
(A)を製造することができる。
ここに使用するアルミニウム箔は、柔軟性の点で厚み
が3〜10μmのものが適しており、好ましくは5〜7μ
mである。また、ポリエチレンは低分子量(分子量:約
500〜2000)のものを使用するのがホットメルト接着性
の点で好ましく、接着強度の点でアルミニウム箔上に厚
みが0.5〜4μm(好ましくは1〜2μm)になるよう
に被覆するのが適している。被覆の方法は、上記のごと
く塗布または望ましい厚みを有するフィルムのラミネー
トのいずれでもよい。
このようにしてポリエチレン被覆したアルミニウムを
パンチング加工する。通気性を保持し、創傷部の分泌か
ら滲出液を十分濾過させうる程度の孔(次のような大き
さ及び数を有する)をパンチングする。即ち、孔の直径
は10〜500μm、好ましくは100〜300μmで、50〜200個
/cm2、好ましくは、100個/cm2程度である。
ガーゼ用不織布のポリエチレン塗布処理 不織布の片面にポリエチレンを薄く塗布する。塗布処
理は前述したポリエチレンの溶融物、有機溶媒溶液ある
いは分散液を塗布して行うのが適している。塗布するポ
リエチレン量が多過ぎると通気性や分泌液の吸収がスム
ースに行なわれず、また少な過ぎると後記の接着に問題
を生じる。しかも全体に満遍なく塗布されるように塗布
することが必要である。適切な塗布量としては1g〜5g/m
2、好ましくは2g/m2である。かかる量の塗布により、ガ
ーゼの通気性を損なうことなく、ポリエチレンをガーゼ
表面の繊維に付着させることができる。
不織布としては、高密度または低密度のポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチエン、こ
れらのコポリマー及びブレンド、ポリエステル、多孔質
ビニルクロリドを含むポリマーの繊維状物からなるフィ
ルム状やシート状の合成繊維不織布、セルロース系の再
生又は天然繊維不織布などが挙げられる。
なお、必要があれば、予め不織布に薬剤、例えばアク
リノール、スルファダイジン銀、ポピドンヨード、クロ
ルヘキシジン塩、ベンザルコニウムクロリドなどの殺菌
剤や抗菌剤を含浸させておいてもよい。
ホットメルト及び滅菌処理 上記のように得られた通気性アルミニウム積層物
(A)とポリエチレン塗布処理されたガーゼ用不織布
(B)とを重ね合わせて加熱プレスにより接着(ホット
メルト接着)し、ついで1M rad以下の放射線を照射す
る。
加熱温度はポリエチレンの溶融温度程度で行なわれ、
通常90〜100℃が適しており、例えば低分子量ポリエチ
レン(分子量:900)の場合は、90℃である。
その際の圧力は1〜10kg/cm2、好ましくは3kg/cm2
ある。放射線としては、γ−線、α−線、電子線等があ
げられるが、電子線が好ましい。電子線照射は電子線照
射装置の照射面に上記積層物を配置することにより行な
われ、温度上昇をできるだけ抑制する点で照射線量1M r
ad以下で行なうのが適しており、0.3〜0.7M radで行な
うのが好ましい。
(ホ)作用 アルミニウム箔層だけでなく不織布層にもポリエチレ
ン塗布を行ない、両者加熱一体化したことにより密着強
度が向上すると共に、滅菌処理が放射線照射により行な
われるため、加熱滅菌とは異なり、滅菌処理時に積層物
が低温に保たれてアルミニウム箔と不織布との密着性へ
の悪影響が回避される。その結果、剥離を生じず密着
性、一体性に優れ、過度の薬剤の滲出のない、極めて衛
生的なガーゼが効率良く得られることとなる。
(ヘ)実施例 アルミニウム箔(厚み:5μm)の一面に溶融押出する
ことによって低分子量ポリエチレン(MW:900)を厚み1
μmになるように被覆した後、200μmの孔を100個/cm2
にパンチングした[第1図の(A)]。一方、ポリエチ
レンテレフタレート不織布(厚み2mm、密度0.3g/cc)の
一面に溶融塗布することによって低分子量ポリエチレン
(MW:900)を薄く塗布する(塗布量:2g/m2)、[第1図
の(B)]。
上記のようにして得られた通気性ポリエチレンアルミ
ニウム積層物(A)とポリエチレン塗布処理したポリエ
チレンテレフタレート不織布とを重ね合わせて約90℃に
加熱してプレスする。
その後、所望の大きさ(例えば10cm×10cm、8cm×8c
m、5cm×5cmなど)に裁断して包袋(例えばポリエチレ
ン紙、油紙などの袋)に入れ密封した後、電子線加速器
(750KV)で1M rad以下に照射して滅菌する。
使用時に、アルミニウム箔付滅菌ガーゼを袋から取出
して、創傷部に適用する。
ここに得られたアルミニウム箔付滅菌ガーゼはアルミ
ニウム層の剥離を生じたり、使用時に密着性の低下によ
る不都合を生じることなく使用することができた。また
表面−裏面間の通気性も良好であった。
(ト)発明の効果 この発明によれば、製造時の剥離を生じることなく、
実用に耐える密着強度を有するアルミニウム箔付滅菌ガ
ーゼを効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製造法における製造過程を説明する
ためのフローシート図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム箔の片面に、ポリエチレン層
    を被覆形成した後パンチング加工に付して得られた通気
    性アルミニウム積層物(A)と、片面がポリエチレンで
    塗布処理されたガーゼ用不織布(B)とを、積層物
    (A)のポリエチレン層面とガーゼ用不織布(B)の塗
    布処理面とで重ね合わせて加熱一体化し、得られたアル
    ミニウム−ガーゼ積層体に、1M rad以下の照射線量の放
    射線を照射して、滅菌されたガーゼ積層体を得ることを
    特徴とするアルミニウム箔付滅菌ガーゼの製造方法。
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