JP2614662B2 - 微動機構 - Google Patents
微動機構Info
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- JP2614662B2 JP2614662B2 JP1186030A JP18603089A JP2614662B2 JP 2614662 B2 JP2614662 B2 JP 2614662B2 JP 1186030 A JP1186030 A JP 1186030A JP 18603089 A JP18603089 A JP 18603089A JP 2614662 B2 JP2614662 B2 JP 2614662B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、超精密加工、半導体製造装置、電子顕微鏡
等のサブμmオーダーの調節を必要とする装置に使用さ
れる微動機構に関する。
等のサブμmオーダーの調節を必要とする装置に使用さ
れる微動機構に関する。
[従来の技術] 近年、各種技術分野においては、サブμmのオーダの
微細な変位調節が可能である装置が要望されている。そ
の典型的な例がLSI(大規模集積回路)、超LSIの製造工
程において使用されるマスクアライナ、電子線描画装置
等の半導体製造装置である。これらの装置においては、
サブμmオーダーの微細な位置決めが必要であり、位置
決めの精度が向上するにしたがつてその集積度も増大
し、高性能の製品を製造することができる。このような
微細な位置決めは上記半導体装置に限らず、電子顕微鏡
をはじめとする各種の高倍率光学装置や超精密加工装置
等においても必要であり、その精度向上により、バイオ
テクノロジ、宇宙開発等の先端技術においてもそれらの
発展に大きく寄与するものである。以下、このような微
細な位置決めを行なう微動機構を図により説明する。
微細な変位調節が可能である装置が要望されている。そ
の典型的な例がLSI(大規模集積回路)、超LSIの製造工
程において使用されるマスクアライナ、電子線描画装置
等の半導体製造装置である。これらの装置においては、
サブμmオーダーの微細な位置決めが必要であり、位置
決めの精度が向上するにしたがつてその集積度も増大
し、高性能の製品を製造することができる。このような
微細な位置決めは上記半導体装置に限らず、電子顕微鏡
をはじめとする各種の高倍率光学装置や超精密加工装置
等においても必要であり、その精度向上により、バイオ
テクノロジ、宇宙開発等の先端技術においてもそれらの
発展に大きく寄与するものである。以下、このような微
細な位置決めを行なう微動機構を図により説明する。
第6図は従来の微動機構の側面図である。図で、1は
適宜な手段で固定された固定側剛体、2は固定側剛体1
と対向する移動側剛体、3,4はそれぞれ各剛体1,2をそれ
らの左右端で連結する平板状の弾性部材である。各弾性
部材3,4は互いに平行な関係にある。5は剛体部1から
突出した突起、6は剛体部2から突出した突起、7は突
起5,6間に装着された圧電アクチユエータである。圧電
アクチユエータ7は突起5,6に例えば接着剤により固着
される。8は弾性部材4の所定個所に貼着されたひずみ
ゲージである。
適宜な手段で固定された固定側剛体、2は固定側剛体1
と対向する移動側剛体、3,4はそれぞれ各剛体1,2をそれ
らの左右端で連結する平板状の弾性部材である。各弾性
部材3,4は互いに平行な関係にある。5は剛体部1から
突出した突起、6は剛体部2から突出した突起、7は突
起5,6間に装着された圧電アクチユエータである。圧電
アクチユエータ7は突起5,6に例えば接着剤により固着
される。8は弾性部材4の所定個所に貼着されたひずみ
ゲージである。
圧電アクチユエータ7に電圧を印加すると、圧電アク
チユエータ7が伸長して突起6を押圧する。これによ
り、弾性部材3,4は破線のように変形し(弾性部材4の
変形のみ示されているが、弾性部材3にも同一の変形が
生じる。)、移動側剛体2は固定側剛体1に対して図で
左方に長さuだけ並進変位する。この変位量uは圧電ア
クチユエータ7に印加される電圧により、サブミクロン
オーダで調節することができる。又、変位量uはひずみ
ゲージ8のひずみ量により知ることができる。このよう
な微細な位置決めを行なう微動機構およびその動作の詳
細は特開昭61-209846号公報に提示されている。
チユエータ7が伸長して突起6を押圧する。これによ
り、弾性部材3,4は破線のように変形し(弾性部材4の
変形のみ示されているが、弾性部材3にも同一の変形が
生じる。)、移動側剛体2は固定側剛体1に対して図で
左方に長さuだけ並進変位する。この変位量uは圧電ア
クチユエータ7に印加される電圧により、サブミクロン
オーダで調節することができる。又、変位量uはひずみ
ゲージ8のひずみ量により知ることができる。このよう
な微細な位置決めを行なう微動機構およびその動作の詳
細は特開昭61-209846号公報に提示されている。
第7図は他の従来の微動機構の側面図である。図で、
第6図に示す部分と同一部分又は等価な部分には同一符
号が付してある。この微動機構では、第6図の微動機構
における弾性部材3,4の代りに剛体リンク10,11が用いら
れる。剛体リンク10は、剛体10a、この剛体10aと固定側
剛体1を連結する弾性ヒンジ10b、および剛体10aと移動
側剛体2を連結する弾性ヒンジ10cとで構成される。
又、剛体リンク11は、同様に剛体11a、および2つの弾
性ヒンジ11b,11cで構成される。弾性ヒンジ11b,11cは、
例えば断面径が中心に近付くにしたがつて減少してゆく
形状に構成されている。この微動機構の動作も第6図に
示す微動機構の動作と同じであり、圧電アクチユエータ
7に電圧が印加されると、剛体リンク10,11が弾性ヒン
ジの部分で変形し、移動側剛体2が固定側剛体1に対し
て図で左方に変位量uだけ変位する。
第6図に示す部分と同一部分又は等価な部分には同一符
号が付してある。この微動機構では、第6図の微動機構
における弾性部材3,4の代りに剛体リンク10,11が用いら
れる。剛体リンク10は、剛体10a、この剛体10aと固定側
剛体1を連結する弾性ヒンジ10b、および剛体10aと移動
側剛体2を連結する弾性ヒンジ10cとで構成される。
又、剛体リンク11は、同様に剛体11a、および2つの弾
性ヒンジ11b,11cで構成される。弾性ヒンジ11b,11cは、
例えば断面径が中心に近付くにしたがつて減少してゆく
形状に構成されている。この微動機構の動作も第6図に
示す微動機構の動作と同じであり、圧電アクチユエータ
7に電圧が印加されると、剛体リンク10,11が弾性ヒン
ジの部分で変形し、移動側剛体2が固定側剛体1に対し
て図で左方に変位量uだけ変位する。
ところで、上記各微動機構において、圧電アクチユエ
ータ7に電圧を印加したときの変位量uは圧電アクチユ
エータ長の1/1000程度の微量である。例えば、圧電アク
チユエータ長10〜20mmでは、発生変位量uは10〜20μm
と極めて小さく、広い範囲での位置決めを行なうことは
できない。このため、変位量を拡大する機構を備えた微
動機構が、例えば特開昭64-54515号公報で提案されてい
る。これを第8図により説明する。
ータ7に電圧を印加したときの変位量uは圧電アクチユ
エータ長の1/1000程度の微量である。例えば、圧電アク
チユエータ長10〜20mmでは、発生変位量uは10〜20μm
と極めて小さく、広い範囲での位置決めを行なうことは
できない。このため、変位量を拡大する機構を備えた微
動機構が、例えば特開昭64-54515号公報で提案されてい
る。これを第8図により説明する。
第8図は拡大機構を備えた従来の微動機構の側面図で
ある。この図で、第7図に示す部分と同一又は等価な部
分には同一符号が付してある。12aは圧電アクチュエー
タ7を突起5に連結する弾性ヒンジ、12bは圧電アクチ
ュエータ7の他端に結合された弾性ヒンジである。弾性
ヒンジ12bは剛体11aに連結されている。
ある。この図で、第7図に示す部分と同一又は等価な部
分には同一符号が付してある。12aは圧電アクチュエー
タ7を突起5に連結する弾性ヒンジ、12bは圧電アクチ
ュエータ7の他端に結合された弾性ヒンジである。弾性
ヒンジ12bは剛体11aに連結されている。
ここで、弾性ヒンジ11bの変形中心点をP、弾性ヒン
ジ11cの変形中心点をQ、弾性ヒンジ11bの変形中心点を
Aとし、点Aと点Pの垂直方向の線分の長さをa、点P
と点Qの線分の長さをbとする。
ジ11cの変形中心点をQ、弾性ヒンジ11bの変形中心点を
Aとし、点Aと点Pの垂直方向の線分の長さをa、点P
と点Qの線分の長さをbとする。
圧電アクチュエータ7に電圧が印加されると、剛体11
aが押され、点Pを中心として反時計方向へ回動し、移
動側剛体2は左方へ破線に示すように変位する。圧電ア
クチュエータ7の発生変位量をu0とすると、移動側剛体
2の変位量uは次式で表される。
aが押され、点Pを中心として反時計方向へ回動し、移
動側剛体2は左方へ破線に示すように変位する。圧電ア
クチュエータ7の発生変位量をu0とすると、移動側剛体
2の変位量uは次式で表される。
u=u0・(b/a) …(1) 即ち、圧電アクチュエータ7の発生変位量をu0は(b/
a)倍に拡大されたことになる。
a)倍に拡大されたことになる。
第8図に示す微動機構は、寸法a,bを適宜の値に選定
することにより変位を相当程度拡大することができる。
しかし、その変位の拡大には無駄が存在し、ミクロンメ
ータ又はサブミクロンメータの変位を行う微動機構にお
いては、極めて大きな問題となる。このような無駄の存
在を第9図を参照しながら説明する。
することにより変位を相当程度拡大することができる。
しかし、その変位の拡大には無駄が存在し、ミクロンメ
ータ又はサブミクロンメータの変位を行う微動機構にお
いては、極めて大きな問題となる。このような無駄の存
在を第9図を参照しながら説明する。
第9図(a)、(b)は弾性ヒンジの側面図である。
(a)はこの弾性ヒンジに力が作用していない場合の状
態、(b)は(a)に示す状態の弾性ヒンジに横方向の
力Fが作用した場合の状態を示す。このような横方向の
力Fが作用すると、弾性ヒンジは(b)に示すように変
形し、この変形に伴って変位δが発生する。
(a)はこの弾性ヒンジに力が作用していない場合の状
態、(b)は(a)に示す状態の弾性ヒンジに横方向の
力Fが作用した場合の状態を示す。このような横方向の
力Fが作用すると、弾性ヒンジは(b)に示すように変
形し、この変形に伴って変位δが発生する。
ここで、第8図において、圧電アクチュエータ7に電
圧が印加され、変位が発生したときの状態を考える。圧
電アクチュエータ7が伸長すると、剛体11aが点Pを中
心に回動する。このとき、弾性ヒンジ11bの変形中心点
Aも、点Pを中心に回動するが、変位発生時点における
点Aの変位の方向は、その回動の接線方向である図示矢
印Rの方向である。即ち、弾性ヒンジ11bは第9図
(a)に示す横方向の力Fに相当する分力を受けたこと
となり、圧電アクチュエータ7の伸長方向において変位
δだけ縮むこととなる。このように、変位発生源におい
て縮み変位δが発生するので、変位拡大率は大きく低下
する。
圧が印加され、変位が発生したときの状態を考える。圧
電アクチュエータ7が伸長すると、剛体11aが点Pを中
心に回動する。このとき、弾性ヒンジ11bの変形中心点
Aも、点Pを中心に回動するが、変位発生時点における
点Aの変位の方向は、その回動の接線方向である図示矢
印Rの方向である。即ち、弾性ヒンジ11bは第9図
(a)に示す横方向の力Fに相当する分力を受けたこと
となり、圧電アクチュエータ7の伸長方向において変位
δだけ縮むこととなる。このように、変位発生源におい
て縮み変位δが発生するので、変位拡大率は大きく低下
する。
さらに、圧電アクチュエータ7が剛体11aを押したと
き、剛体11aの剛性が低いと、発生した変位の一部が吸
収されて変位が低下する。したがって、それらの剛性は
できるだけ高くすることが必要である。ところで、剛体
11aの剛性を高くするためにその厚みを大きくすると、
回動の中心となる点Pがその分だけ外側に移行するの
で、回動の接線方向Rはさらに大きな角度となり、その
結果、横方向の力が増大して変位δが大きくなり、変位
拡大率が益々低下する。したがって、第8図に示す従来
の構成では、剛体11aの剛性を高くするには限界があ
る。
き、剛体11aの剛性が低いと、発生した変位の一部が吸
収されて変位が低下する。したがって、それらの剛性は
できるだけ高くすることが必要である。ところで、剛体
11aの剛性を高くするためにその厚みを大きくすると、
回動の中心となる点Pがその分だけ外側に移行するの
で、回動の接線方向Rはさらに大きな角度となり、その
結果、横方向の力が増大して変位δが大きくなり、変位
拡大率が益々低下する。したがって、第8図に示す従来
の構成では、剛体11aの剛性を高くするには限界があ
る。
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決
し、変位拡大率を向上させることができ、かつ、変位を
受ける剛体の剛性を大きくして変位の吸収を避けること
ができる微動機構を提供することにある。
し、変位拡大率を向上させることができ、かつ、変位を
受ける剛体の剛性を大きくして変位の吸収を避けること
ができる微動機構を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明は、2つの剛体間
に並進変位を発生させる微動機構において、固定側剛体
と、この固定側剛体と対向する移動側剛体と、前記固定
側剛体および前記移動側剛体を連結する複数の互いに平
行な変形部材と、前記固定側剛体と前記移動側剛体と前
記複数の変形部材とで囲まれる空間に配置され前記固定
側剛体と前記移動側剛体との間に並進変位を与える圧電
アクチュエータとを備え、前記変形部材の1つを、前記
固定側剛体および前記移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジ
を介して連結された他の剛体で構成し、かつ、前記圧電
アクチュエータの一端を、ほぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ
線上に位置する他の弾性ヒンジを介して前記他の剛体に
連結することにより単体の微動機構を構成し、この単体
の微動機構を2つ、それぞれの移動側剛体を共有して対
称に結合したことを特徴とする。
に並進変位を発生させる微動機構において、固定側剛体
と、この固定側剛体と対向する移動側剛体と、前記固定
側剛体および前記移動側剛体を連結する複数の互いに平
行な変形部材と、前記固定側剛体と前記移動側剛体と前
記複数の変形部材とで囲まれる空間に配置され前記固定
側剛体と前記移動側剛体との間に並進変位を与える圧電
アクチュエータとを備え、前記変形部材の1つを、前記
固定側剛体および前記移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジ
を介して連結された他の剛体で構成し、かつ、前記圧電
アクチュエータの一端を、ほぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ
線上に位置する他の弾性ヒンジを介して前記他の剛体に
連結することにより単体の微動機構を構成し、この単体
の微動機構を2つ、それぞれの移動側剛体を共有して対
称に結合したことを特徴とする。
又、本発明は、2つの剛体間に回転変位を発生させる
微動機構において、固定側剛体と、この固定側剛体と対
向する移動側剛体と、前記固定側剛体および前記移動側
剛体を所定点に関して互いに放射状に連結する複数の変
形部材と、前記固定側剛体と前記移動側剛体と前記複数
の変形部材とで囲まれる空間に配置され前記固定側剛体
と前記移動側剛体との間に回転変位を与える圧電アクチ
ュエータとを備え、前記変形部材の1つを、前記固定側
剛体および前記移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介し
て連結された他の剛体で構成し、かつ、前記圧電アクチ
ュエータの一端を、ほぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ線上に
位置する他の弾性ヒンジを介して前記他の剛体に連結す
ることにより単体の微動機構を構成し、この単体の微動
機構を2つ、それぞれの移動側剛体を共有して対称に結
合したことも特徴とする。
微動機構において、固定側剛体と、この固定側剛体と対
向する移動側剛体と、前記固定側剛体および前記移動側
剛体を所定点に関して互いに放射状に連結する複数の変
形部材と、前記固定側剛体と前記移動側剛体と前記複数
の変形部材とで囲まれる空間に配置され前記固定側剛体
と前記移動側剛体との間に回転変位を与える圧電アクチ
ュエータとを備え、前記変形部材の1つを、前記固定側
剛体および前記移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介し
て連結された他の剛体で構成し、かつ、前記圧電アクチ
ュエータの一端を、ほぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ線上に
位置する他の弾性ヒンジを介して前記他の剛体に連結す
ることにより単体の微動機構を構成し、この単体の微動
機構を2つ、それぞれの移動側剛体を共有して対称に結
合したことも特徴とする。
圧電アクチュエータを駆動すると、他の弾性ヒンジを
介して他の剛体が押され、これにより、当該他の剛体は
固定側剛体との間の弾性ヒンジを支点として回動し、他
の剛体における移動側剛体端部に拡大された並進変位又
は回転変位が現れる。この変位は、弾性ヒンジを介して
移動側剛体に伝えられる。このような動作において、圧
電アクチュエータの端部の弾性ヒンジと他の剛体との連
結位置が、ほぼ、固定側剛体および移動側剛体と他の剛
体とを連結する各弾性ヒンジを結ぶ線上にあるので、圧
電アクチュエータと他の剛体とを連結する弾性ヒンジに
は横方向の力は作用せず、変位拡大率を向上させること
ができるとともに、他の剛体の剛性を大きくすることが
できて変位の吸収を避けることができる。又、このよう
な単体の微動機構を2つ対称的に結合することにより、
干渉変位のない精度の高い変位を得ることができる。
介して他の剛体が押され、これにより、当該他の剛体は
固定側剛体との間の弾性ヒンジを支点として回動し、他
の剛体における移動側剛体端部に拡大された並進変位又
は回転変位が現れる。この変位は、弾性ヒンジを介して
移動側剛体に伝えられる。このような動作において、圧
電アクチュエータの端部の弾性ヒンジと他の剛体との連
結位置が、ほぼ、固定側剛体および移動側剛体と他の剛
体とを連結する各弾性ヒンジを結ぶ線上にあるので、圧
電アクチュエータと他の剛体とを連結する弾性ヒンジに
は横方向の力は作用せず、変位拡大率を向上させること
ができるとともに、他の剛体の剛性を大きくすることが
できて変位の吸収を避けることができる。又、このよう
な単体の微動機構を2つ対称的に結合することにより、
干渉変位のない精度の高い変位を得ることができる。
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明の第1の実施例に係る微動機構の側面
図である。本実施例では、第6図〜第8図に示されるよ
うな単体の微動機構を2つ、面対称に連結して構成され
る。第1図で、K1、K2は単体の微動機構を示し、それら
は線C−Cを通って紙面に垂直な面に対称に、移動側剛
体2を共有して結合されている。各単体の微動機構K1、
K2は同一構成であるので、一方の微動機構K1を取り出し
て第2図に示し、この微動機構K1のみについて説明す
る。
図である。本実施例では、第6図〜第8図に示されるよ
うな単体の微動機構を2つ、面対称に連結して構成され
る。第1図で、K1、K2は単体の微動機構を示し、それら
は線C−Cを通って紙面に垂直な面に対称に、移動側剛
体2を共有して結合されている。各単体の微動機構K1、
K2は同一構成であるので、一方の微動機構K1を取り出し
て第2図に示し、この微動機構K1のみについて説明す
る。
第2図で、第6図に示す部分と同一又は等価な部分に
は同一符号を付して説明を省略する。X,Y,Zは座標軸を
示す。17は圧電アクチユエータ7に結合された剛体であ
る。本実施例では、第6図に示す弾性部材4に代えて剛
体リンク18が用いられる。剛体リンク18は、剛体18a、
この剛体18aと固定側剛体1とを連結する弾性ヒンジ18
b、剛体18aと圧電アクチユエータ7に結合される剛体17
とを連結する弾性ヒンジ18c、および剛体18aと移動側剛
体2とを連結する弾性ヒンジ18dにより構成される。こ
のような剛体リンク18において、弾性ヒンジ18cは、弾
性ヒンジ18b,18dを結ぶ直線とほぼ一致する線上に位置
せしめられる。又、各弾性ヒンジ18b,18cの間隔は寸法
aで示され、各弾性ヒンジ18b,18dの間隔は寸法bで示
されている。
は同一符号を付して説明を省略する。X,Y,Zは座標軸を
示す。17は圧電アクチユエータ7に結合された剛体であ
る。本実施例では、第6図に示す弾性部材4に代えて剛
体リンク18が用いられる。剛体リンク18は、剛体18a、
この剛体18aと固定側剛体1とを連結する弾性ヒンジ18
b、剛体18aと圧電アクチユエータ7に結合される剛体17
とを連結する弾性ヒンジ18c、および剛体18aと移動側剛
体2とを連結する弾性ヒンジ18dにより構成される。こ
のような剛体リンク18において、弾性ヒンジ18cは、弾
性ヒンジ18b,18dを結ぶ直線とほぼ一致する線上に位置
せしめられる。又、各弾性ヒンジ18b,18cの間隔は寸法
aで示され、各弾性ヒンジ18b,18dの間隔は寸法bで示
されている。
圧電アクチユエータ7に電圧を印加すると、剛体17に
X線方向の力が作用し剛体18aがX軸方向に押される。
これにより剛体18aは弾性ヒンジ18bを支点として回動
し、弾性ヒンジ18dを介して移動側剛体2をX軸方向に
変位量uだけ変位させる。この変位量uは、(1)式と
同様に圧電アクチユエータ7の変位量u0のb/a倍とな
り、変位が拡大される。
X線方向の力が作用し剛体18aがX軸方向に押される。
これにより剛体18aは弾性ヒンジ18bを支点として回動
し、弾性ヒンジ18dを介して移動側剛体2をX軸方向に
変位量uだけ変位させる。この変位量uは、(1)式と
同様に圧電アクチユエータ7の変位量u0のb/a倍とな
り、変位が拡大される。
第3図は変位量の特性図であり、横軸には圧電アクチ
ユエータ7に印加される電圧vが、縦軸には変位量uが
とつてある。図中、Aは圧電アクチユエータ7の変位
量、Bは本実施例の移動側剛体2の変位量を示す。図か
ら明らかなように、第1図に示す剛体リンク18の機能に
より、変位量が大きく拡大されているのが判る。なお、
曲線A,Bとも図示のようなヒステリシス特性を有し、圧
電アクチユエータ7に電圧を印加しただけでは精度の良
い位置決めは困難であるが、ひずみゲージ8で変位量を
検出し、この検出値をフイードバツクして圧電アクチユ
エータ7への印加電圧を制御することにより、高精度の
位置決めが可能となる。
ユエータ7に印加される電圧vが、縦軸には変位量uが
とつてある。図中、Aは圧電アクチユエータ7の変位
量、Bは本実施例の移動側剛体2の変位量を示す。図か
ら明らかなように、第1図に示す剛体リンク18の機能に
より、変位量が大きく拡大されているのが判る。なお、
曲線A,Bとも図示のようなヒステリシス特性を有し、圧
電アクチユエータ7に電圧を印加しただけでは精度の良
い位置決めは困難であるが、ひずみゲージ8で変位量を
検出し、この検出値をフイードバツクして圧電アクチユ
エータ7への印加電圧を制御することにより、高精度の
位置決めが可能となる。
上記第2図に示す単体の微動機構K1およびこれと同一
構成の単体の微動機構K2とを移動側剛体2を共有して連
結することにより、第1図に示す本実施例が構成され
る。なお、第1図では、第2図に示す部分と同一部分は
同一符号で示されている。又、各単体の微動機構K1、K2
は、実際には、別体ではなく一体に構成される。
構成の単体の微動機構K2とを移動側剛体2を共有して連
結することにより、第1図に示す本実施例が構成され
る。なお、第1図では、第2図に示す部分と同一部分は
同一符号で示されている。又、各単体の微動機構K1、K2
は、実際には、別体ではなく一体に構成される。
このように、本実施例では、各単体の微動機構K1、K2
における3つの弾性ヒンジがほぼ一直線上にあるように
剛体リンクを構成したので、弾性ヒンジ18cの変位の方
向は、第8図に示す矢印Rの方向ではなく、弾性ヒンジ
18bを中心とした回転軌跡の接線方向と一致し、弾性ヒ
ンジ18cは横方向の力を受けることなく、第9図に示す
ヒンジの縮み方向の変位δは発生せず、このため、変位
拡大率を向上させることができる。
における3つの弾性ヒンジがほぼ一直線上にあるように
剛体リンクを構成したので、弾性ヒンジ18cの変位の方
向は、第8図に示す矢印Rの方向ではなく、弾性ヒンジ
18bを中心とした回転軌跡の接線方向と一致し、弾性ヒ
ンジ18cは横方向の力を受けることなく、第9図に示す
ヒンジの縮み方向の変位δは発生せず、このため、変位
拡大率を向上させることができる。
又、弾性ヒンジ18b、18dと弾性ヒンジ18cとの位置関
係は剛体18aの厚さには無関係となるので、剛体18aの厚
さを厚くして剛性を高め、剛体18aによる変位の吸収を
避けることができ、この面からも変位拡大率を向上させ
ることができる。
係は剛体18aの厚さには無関係となるので、剛体18aの厚
さを厚くして剛性を高め、剛体18aによる変位の吸収を
避けることができ、この面からも変位拡大率を向上させ
ることができる。
さらに、弾性ヒンジ18b、18dと弾性ヒンジ18cとの位
置関係により、変位発生時に変位発生素子7に傾きが生
じることはなく、このため、変位発生素子7と突起5と
は、弾性ヒンジを介さずに直接連結することもできる。
置関係により、変位発生時に変位発生素子7に傾きが生
じることはなく、このため、変位発生素子7と突起5と
は、弾性ヒンジを介さずに直接連結することもできる。
さらに又、単体の微動機構では、変位発生時に所期の
方向の変位とともに当該方向と垂直な方向の微小変位
(干渉変位)が発生し、特に、拡大機構を有するものに
おいては当該干渉変位も大きくなり、精度の高い変位を
得ることができないが、本実施例では、単体の微動機構
を対称的に連結した構成であるので、干渉変位の発生を
阻止することができ、より精度の高い変位を得ることが
でき、かつ、単体の微動機構のように片持ち梁の支持で
はないので、安定した動作を得ることができる。
方向の変位とともに当該方向と垂直な方向の微小変位
(干渉変位)が発生し、特に、拡大機構を有するものに
おいては当該干渉変位も大きくなり、精度の高い変位を
得ることができないが、本実施例では、単体の微動機構
を対称的に連結した構成であるので、干渉変位の発生を
阻止することができ、より精度の高い変位を得ることが
でき、かつ、単体の微動機構のように片持ち梁の支持で
はないので、安定した動作を得ることができる。
第4図は単体の微動機構の他の具体例を示す側面図で
ある。この図で、第2図に示す部分と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。本具体例は、第2図に示
す弾性部材3に代えて剛体リンク20を用いる構成となつ
ている。この剛体リンク20は、剛体20a、この剛体20aと
固定側剛体1とを連結する弾性ヒンジ20b、および剛体2
0aと移動側剛体2とを連結する弾性ヒンジ20cとで構成
されている。弾性ヒンジ20b,20cの外側にはひずみゲー
ジ8が貼着されている。このような単体の微動機構が移
動側剛体を共有して対称に構成される。本具体例の動作
および効果は第1図、第2図に示すものと同じである。
ある。この図で、第2図に示す部分と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。本具体例は、第2図に示
す弾性部材3に代えて剛体リンク20を用いる構成となつ
ている。この剛体リンク20は、剛体20a、この剛体20aと
固定側剛体1とを連結する弾性ヒンジ20b、および剛体2
0aと移動側剛体2とを連結する弾性ヒンジ20cとで構成
されている。弾性ヒンジ20b,20cの外側にはひずみゲー
ジ8が貼着されている。このような単体の微動機構が移
動側剛体を共有して対称に構成される。本具体例の動作
および効果は第1図、第2図に示すものと同じである。
第5図は本発明の第2の実施例に係る微動機構を構成
する単体の微動機構の側面図である。図で、第4図に示
す部分と同一又は等価な部分には同一符号が付してあ
る。18′は第4図に示す剛体リンク18と同様に剛体18
a、弾性ヒンジ18b,18c,18dより成る剛体リンクであり、
又、20′は第4図に示す剛体リンク20と同様に剛体20
a、弾性ヒンジ20b,20cより成る剛体リンクである。これ
ら剛体リンク18′,20′は、第4図に示す各剛体リンク1
8,20が互いに平行関係にあるのに対し、一点鎖線に示す
ように、点Oに関して互いに放射関係に配置されてい
る。
する単体の微動機構の側面図である。図で、第4図に示
す部分と同一又は等価な部分には同一符号が付してあ
る。18′は第4図に示す剛体リンク18と同様に剛体18
a、弾性ヒンジ18b,18c,18dより成る剛体リンクであり、
又、20′は第4図に示す剛体リンク20と同様に剛体20
a、弾性ヒンジ20b,20cより成る剛体リンクである。これ
ら剛体リンク18′,20′は、第4図に示す各剛体リンク1
8,20が互いに平行関係にあるのに対し、一点鎖線に示す
ように、点Oに関して互いに放射関係に配置されてい
る。
圧電アクチユエータ7に電圧が印加されると、その変
位量u0はb/a倍に拡大された変位量u(変位量u0,uの変
位方向は図中に矢印で示されている)となつて弾性ヒン
ジ18dに現れる。これにより、移動側剛体2は点Oを中
心に変位量uに応じた角度θだけ回転変位する。回転変
位後の状態の一部が破線で示されている。このような単
体の微動機構が2つ、移動側剛体2を共有して点Oを通
って紙面に垂直な面に対称に連結される(実際には、さ
きの実施例と同様、これら各単体の微動機構は別体では
なく一体に構成される)。このように対称に連結された
本実施例の微動機構の図示は省略する。本実施例の効果
も、さきの各実施例の効果と同じである。
位量u0はb/a倍に拡大された変位量u(変位量u0,uの変
位方向は図中に矢印で示されている)となつて弾性ヒン
ジ18dに現れる。これにより、移動側剛体2は点Oを中
心に変位量uに応じた角度θだけ回転変位する。回転変
位後の状態の一部が破線で示されている。このような単
体の微動機構が2つ、移動側剛体2を共有して点Oを通
って紙面に垂直な面に対称に連結される(実際には、さ
きの実施例と同様、これら各単体の微動機構は別体では
なく一体に構成される)。このように対称に連結された
本実施例の微動機構の図示は省略する。本実施例の効果
も、さきの各実施例の効果と同じである。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明では、変形部材の1つを固
定側剛体および移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介し
て連結された他の剛体で構成し、かつ、圧電アクチュエ
ータの一端を、ほぼ各弾性ヒンジを結ぶ線上に位置する
他の弾性ヒンジを介して上記他の剛体に連結したので、
圧電アクチュエータの駆動方向が固定側剛体の弾性ヒン
ジを中心とした回転軌跡の接線方向と一致し、上記他の
弾性ヒンジは横方向の力を受けることはなく、縮み方向
の変位は発生せず、このため、変位拡大率を向上させる
ことができる。
定側剛体および移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介し
て連結された他の剛体で構成し、かつ、圧電アクチュエ
ータの一端を、ほぼ各弾性ヒンジを結ぶ線上に位置する
他の弾性ヒンジを介して上記他の剛体に連結したので、
圧電アクチュエータの駆動方向が固定側剛体の弾性ヒン
ジを中心とした回転軌跡の接線方向と一致し、上記他の
弾性ヒンジは横方向の力を受けることはなく、縮み方向
の変位は発生せず、このため、変位拡大率を向上させる
ことができる。
又、固定側弾性ヒンジおよび移動側弾性ヒンジと、上
記他の弾性ヒンジとの位置関係は上記他の剛体の厚さに
無関係となるので、当該他の剛体の厚さを厚くして剛性
を高め、それによる変位の吸収を避けることができ、こ
の面からも変位拡大率を向上させることができる。
記他の弾性ヒンジとの位置関係は上記他の剛体の厚さに
無関係となるので、当該他の剛体の厚さを厚くして剛性
を高め、それによる変位の吸収を避けることができ、こ
の面からも変位拡大率を向上させることができる。
さらに、各弾性ヒンジの上記位置関係により、変位発
生時に圧電アクチュエータに傾きが生じることはなく、
このため、圧電アクチュエータの固定端は、弾性ヒンジ
を介さずに直接連結することができる。
生時に圧電アクチュエータに傾きが生じることはなく、
このため、圧電アクチュエータの固定端は、弾性ヒンジ
を介さずに直接連結することができる。
さらに又、上記の構成の単体の微動機構を対称的に連
結した構成であるので、変位拡大手段を有していても、
単体の微動機構に比較して変位発生時の干渉変位を阻止
することができ、精度の高い変位を得ることができ、か
つ、単体の微動機構のように片持ち梁の支持ではないの
で、安定した動作を得ることができる。
結した構成であるので、変位拡大手段を有していても、
単体の微動機構に比較して変位発生時の干渉変位を阻止
することができ、精度の高い変位を得ることができ、か
つ、単体の微動機構のように片持ち梁の支持ではないの
で、安定した動作を得ることができる。
第1図は本発明の第1の実施例に係る微動機構の側面
図、第2図は第1図に示す一方の単体の微動機構の側面
図、第3図は第2図に示す単体の微動機構の変位量の特
性図、第4図は単体の微動機構の他の具体例を示す側面
図、第5図は本発明の第2の実施例に係る微動機構の側
面図、第6図、第7図および第8図は従来の微動機構の
側面図、第9図(a)、(b)は弾性ヒンジの側面図で
ある。 K1、K2……単体の微動機構、1……固定側剛体、2……
移動側剛体、3……弾性部材、18,18′,20,20′……剛
体リンク、17,18a,20a……剛体、18b,18c,18d,20b,20c
……弾性ヒンジ。
図、第2図は第1図に示す一方の単体の微動機構の側面
図、第3図は第2図に示す単体の微動機構の変位量の特
性図、第4図は単体の微動機構の他の具体例を示す側面
図、第5図は本発明の第2の実施例に係る微動機構の側
面図、第6図、第7図および第8図は従来の微動機構の
側面図、第9図(a)、(b)は弾性ヒンジの側面図で
ある。 K1、K2……単体の微動機構、1……固定側剛体、2……
移動側剛体、3……弾性部材、18,18′,20,20′……剛
体リンク、17,18a,20a……剛体、18b,18c,18d,20b,20c
……弾性ヒンジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長澤 潔 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 星野 ▲吉▼弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭64−54515(JP,A) 特開 昭57−13301(JP,A) 特開 昭63−217985(JP,A)
Claims (6)
- 【請求項1】2つの剛体間に並進変位を発生させる微動
機構において、固定側剛体と、この固定側剛体と対向す
る移動側剛体と、前記固定側剛体および前記移動側剛体
を連結する複数の互いに平行な変形部材と、前記固定側
剛体と前記移動側剛体と前記複数の変形部材とで囲まれ
る空間に配置され前記固定側剛体と前記移動側剛体との
間に並進変位を与える圧電アクチュエータとを備え、前
記変形部材の1つを、前記固定側剛体および前記移動側
剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介して連結された他の剛体
で構成し、かつ、前記圧電アクチュエータの一端を、ほ
ぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ線上に位置する他の弾性ヒン
ジを介して前記他の剛体に連結することにより単体の微
動機構を構成し、この単体の微動機構を2つ、それぞれ
の移動側剛体を共有して対称に結合したことを特徴とす
る微動機構。 - 【請求項2】請求項(1)において、前記他の剛体を除
く変形部材は、平板状弾性部材であることを特徴とする
微動機構。 - 【請求項3】請求項(1)において、前記他の剛体を除
く変形部材は、剛体リンクであることを特徴とする微動
機構。 - 【請求項4】2つの剛体間に回転変位を発生させる微動
機構において、固定側剛体と、この固定側剛体と対向す
る移動側剛体と、前記固定側剛体および前記移動側剛体
を所定点に関して互いに放射状に連結する複数の変形部
材と、前記固定側剛体と前記移動側剛体と前記複数の変
形部材とで囲まれる空間に配置され前記固定側剛体と前
記移動側剛体との間に回転変位を与える圧電アクチュエ
ータとを備え、前記変形部材の1つを、前記固定側剛体
および前記移動側剛体にそれぞれ弾性ヒンジを介して連
結された他の剛体で構成し、かつ、前記圧電アクチュエ
ータの一端を、ほぼ前記各弾性ヒンジを結ぶ線上に位置
する他の弾性ヒンジを介して前記他の剛体に連結するこ
とにより単体の微動機構を構成し、この単体の微動機構
を2つ、それぞれの移動側剛体を共有して対称に結合し
たことを特徴とする微動機構。 - 【請求項5】請求項(4)において、前記他の剛体を除
く変形部材は、平板状弾性部材であることを特徴とする
微動機構。 - 【請求項6】請求項(4)において、前記他の剛体を除
く変形部材は、剛体リンクであることを特徴とする微動
機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186030A JP2614662B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 微動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186030A JP2614662B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 微動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0351791A JPH0351791A (ja) | 1991-03-06 |
JP2614662B2 true JP2614662B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=16181168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1186030A Expired - Fee Related JP2614662B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 微動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2614662B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210155060A (ko) * | 2020-06-15 | 2021-12-22 | 고등기술연구원연구조합 | 변위증폭구조를 이용한 초소형 광학용 미러의 팁틸트 메커니즘 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4563695B2 (ja) * | 2004-02-23 | 2010-10-13 | ボンドテック株式会社 | 加圧方法および接合装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5713301A (en) * | 1980-06-30 | 1982-01-23 | Pentel Kk | Minutely displaceable table device |
JPH071458B2 (ja) * | 1987-08-26 | 1995-01-11 | 日立建機株式会社 | 微細変位機構 |
-
1989
- 1989-07-20 JP JP1186030A patent/JP2614662B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210155060A (ko) * | 2020-06-15 | 2021-12-22 | 고등기술연구원연구조합 | 변위증폭구조를 이용한 초소형 광학용 미러의 팁틸트 메커니즘 |
KR102413742B1 (ko) | 2020-06-15 | 2022-06-28 | 고등기술연구원연구조합 | 변위증폭구조를 이용한 초소형 광학용 미러의 팁틸트 메커니즘 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0351791A (ja) | 1991-03-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |