JP2613658B2 - メタノール製造用均一触媒処方物 - Google Patents

メタノール製造用均一触媒処方物

Info

Publication number
JP2613658B2
JP2613658B2 JP1507553A JP50755389A JP2613658B2 JP 2613658 B2 JP2613658 B2 JP 2613658B2 JP 1507553 A JP1507553 A JP 1507553A JP 50755389 A JP50755389 A JP 50755389A JP 2613658 B2 JP2613658 B2 JP 2613658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methanol
catalyst
transition metal
atm
alkoxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1507553A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05504904A (ja
Inventor
デヴィンダー マハヤン
リチャード サビノ サピエンザ
ウィリアム アントニー スレジャー
トーマス エドワード オヘア
Original Assignee
アソシエイテッド ユニヴァーシティズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/141,454 external-priority patent/US4935395A/en
Application filed by アソシエイテッド ユニヴァーシティズ インコーポレイテッド filed Critical アソシエイテッド ユニヴァーシティズ インコーポレイテッド
Publication of JPH05504904A publication Critical patent/JPH05504904A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2613658B2 publication Critical patent/JP2613658B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は新規なメタノール製造用の均一な触媒処方物
に関する。これらの新規処方物は、液相性能、低温、低
圧性能、高活性、および高選択性などの多数の特徴を有
しており、1パスで90%を越える、かつ最適の条件下で
は約97%のガス転化率の達成を可能とする。この触媒系
は液相系であるので、一酸化炭素と水素とを反応させて
メタノールを形成することを可能とし、この反応は発熱
反応であるから、十分な等温条件下で進行する。逆に、
メタノール製造に使用されている伝統的なペレット化固
体触媒は反応器内にホットスポットを形成し、該ホット
スポットはこの工程を効率的に実施することを妨害す
る。更に、該触媒は溶液状態にあるので、反応熱の除去
を速度論とを分離する(decouple)ことができる。かく
して、現存の方法とは異なり、この方法を利用すること
により、化学的にも熱的にも最適な性能を、熱の除去お
よび速度論を最適化すべく設計された該製造装置の要素
とは別に、該製造装置に組み込むことができる。
本発明の均一な触媒処方物は、公知の固体相メタノー
ル合成触媒のその他の諸欠点をも解消する。典型的に
は、公知の方法は高温(250℃)および高圧(52.1atm
(765psi))を必要とし、かつ低い平衡転化率(60%)
により制限を受ける。本発明の触媒を使用すれば、メタ
ノールの製造を低温低圧の下で行い、高い平衡転化率を
達成することができる。
更に、公知の型の触媒、例えばペレット型の触媒は通
常約16〜30%/パスのガス転化率を示し、そのために該
製造装置を経済的に許容される効率の下で稼働するため
には、該供給ガスを再循環する必要がある。従って、天
然ガスの部分酸化は理想的なメタノール供給ガスを生成
するが、部分酸化は公知の触媒系用の供給ガスの製造に
利用することはできない。というのは、かかる系は極め
て低い不活性ガス、特に窒素ガス濃度を有する供給ガス
の使用を要求するからである。該循環流に補充される不
活性ガス、例えば窒素ガスは工程の効率を維持するため
には、低い値に維持する必要がある。低濃度の不活性ガ
スを含む供給ガスを生成するためには、該部分酸化では
酸素を使用して実施する必要があり、かつこの方法は該
供給ガス製造法を実施し難いものとする。本発明の触媒
系は、該合成用供給ガスの部分酸化法を利用することを
可能とする。というのは、その高い転化率が再循環流の
必要性を排除し、その結果酸素よりもむしろ空気を使用
することを可能とし、酸素生成のための多大な経費を節
減することを可能とする。1パスでの操作を可能とする
該方法の高い効率から得られるもう一つの改良点は、該
空気による部分酸化工程を介して該系に導入される大気
窒素が反応圧において反応器内に残され、かつこれが膨
張して例えば空気圧縮用のエネルギーを与えることを可
能とする点にある。
本発明は均一な触媒を提供し、該触媒は低温かつ低圧
の下で、かつ高いガス転化率で、不活性ガスを含む合成
ガス供給物からメタノールを製造することを可能とす
る。このことは、従来のメタノール触媒に比して、反応
条件および工程の効率が大幅に改善されることを意味す
る。
発明の詳細な説明 本発明は新規な均一触媒を包含し、該触媒は一酸化炭
素と水素とからメタノールを合成するのに使用すること
ができる。この均一触媒は容易に製造でき、公知のメタ
ノール触媒と比較して優れた活性を有し、反応器で低温
および低圧を使用することを可能とし、COおよびH2の他
に不活性ガスを含む供給ガスの使用を可能とし、かつこ
の触媒は高いガス転化率を与える。
本発明の均一触媒はメタノールまたはメタノールと補
助溶媒との混合物中に溶解された2種の成分を含む。こ
の2種の成分とは、遷移金属カルボニル錯体とアルコキ
シドである。該遷移金属は銅、ニッケル、パラジウム、
コバルト、ルテニウム、鉄、モリブデンおよびこれら金
属の混合物からなる群から選ばれる。好ましい遷移金属
はニッケルである。
この2成分触媒はメタノール溶液の状態にあり、メタ
ノールは該反内器内のメタノール生成物から得ることが
できる。補助溶媒を使用することもでき、該補助溶媒は
好ましくはメタノールと相溶性の有機酸素含有補助溶媒
である。適当な補助溶媒は、飽和炭化水素、アミン系溶
媒、エーテル、エステル、アルキルポリエーテルおよび
ヒドロキシアルキルポリエーテル(ここで、該炭素鎖中
には1以上のオキシ基が介在する)、およびアルコール
を包含する。好ましい補助溶媒としては、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、iso−オクタ
ン、トルエン、p−ジオキサン、t−アミルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、ポリアルコール、グリコー
ル誘導体、例えばポリエチレングリコールおよびトリグ
リム、レゾルシノールのジメチルエーテル、ジメチルオ
キサレートおよびクラウンエーテルを挙げることができ
る。
本発明の均一触媒は高い活性を有するので、一酸化炭
素と水素とからのメタノールの接触反応による製造は温
和な条件下で実施できる。この触媒は、20〜150℃、好
ましくは100〜150℃の範囲内の温度にて有効に機能す
る。同様に反応器内で有効な圧力も3.40〜20.4atm(50
〜300psi)、好ましくは6.81〜10.2atm(100〜150psi)
の範囲内であり得る。
本発明の触媒を使用したメタノールの製造用の供給ガ
スは、好ましくは天然ガスの部分酸化により製造される
合成ガスである。この供給ガスは不活性ガス、例えば窒
素およびメタンで希釈できる。この触媒は少量の硫化水
素、二酸化炭素および水を含むことができるが、殆ど無
水で二酸化炭素を含まない合成ガスを使用することが好
ましい。
殆どの均一触媒は、該触媒を調製するのに使用する該
2種の物質、即ち遷移金属物質とアルコキシド物質との
間の反応生成物である。該遷移金属物質はメタノール中
で対応する遷移金属カルボニルを生成できる物質であ
る。該遷移金属物質は金属カルボニルまたはカルボニル
プリカーサであり得る。ここで使用する「カルボニルプ
リカーサ」なる用語は、メタノールに溶解した際にその
場で遷移金属カルボニルを形成できる物質を意味する。
該遷移金属カルボニルまたは遷移金属カルボニルプリカ
ーサは単核(mononuclear)形状またはクラスタ形状で
本発明の触媒を生成するのに使用できる。好ましい遷移
金属、即ちニッケルを使用する場合には、任意の形状の
ニッケルカルボニル、例えばニッケルテトラカルボニ
ル:Ni(CO)またはメタノール溶液中で該ニッケルカ
ルボニルを生成し得る任意のカルボニルプリカーサを、
本発明の均一触媒の調製に使用できる。また、2種の遷
移金属カルボニルまたはカルボニルプリカーサの混合
物、例えばニッケルカルボニルとモリブデンカルボニル
との混合物などの二金属系を使用することもできる。二
金属系を使用するもう一つの局面では、遷移金属カルボ
ニルまたはカルボニルプリカーサ、例えばニッケルテト
ラカルボニルを、カリウムメトキシドなどのアルコキシ
ドとして寄与する物質と共に使用でき、また遷移金属ア
ルコキシド、例えば銅メトキシドも使用できる。
該遷移金属カルボニルまたはカルボニルプリカーサ物
質は、表面上に例えばニッケルカルボニルを形成する任
意の担持された種の形状で該均一触媒を調製するための
メタノール溶液に配合することもできる。このようにし
て該均一触媒をゼオライトなどの担体上に担持させて、
該系を均一または不均一のいずれかとして機能せしめる
ことができる。
本発明の均一触媒の調製に使用する第二の物質はアル
コキシド成分として寄与する物質である。この第二の反
応物質として有用な物質は任意の金属、アミンもしくは
メタノール溶媒系の存在下でアルコキシドを生成または
形成できる他の物質である。可能なアルコキシド生成物
質は第I A、II AおよびII B族金属のアルコキシドであ
り、ここで該アルコキシ基は炭素原子数1〜6のアルコ
ール起原の基であることが好ましい。好ましくは、カチ
オンがアルカリ金属、アルカリ土類金属またはその混合
物であるような脂肪族アルコラートである。より好まし
くは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
バリウムおよびカルシウムの脂肪族アルコラートであ
り、最も好ましくはカリウムメトキシドである。メタノ
ール溶液中でアルコキシドを生成できるアミンの例は1,
8−ジアゾビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ−7−エンおよび
テトラメチルアンモニウムメトキシドである。
該アルコキシドとして寄与する物質を本発明の均一触
媒の調製中に反応器に添加する場合、物理化学的相互作
用により該カチオンまたは非アルコキシドイオンを不活
性化して、溶液中のアルコキシドイオン濃度を増大する
物質を添加することも可能である。このような目的に適
した錯化および/または配位物質またはリガンドはクラ
ウンエーテル、クリプタンド、およびアルカリ金属およ
びアルカリ土類金属用の多座配位子を含む。好ましい錯
化および/または配位リガンドはナトリウムに対して2,
2−ビピリジン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルまたは15−クラウン−5、リチウムに対してテトラメ
チルエチレンジアミンまたはトリエタノールアミンおよ
びカリウムに対してジベンゾ−18−クラウン−6を含む
(Chem.Rev.,1979,79,p.415を参照のこと)。
本発明の均一触媒を調製するための方法のもう一つの
局面において、該金属並びにアルコキシド触媒成分の反
応を加速する溶媒添加物を使用することができる。一例
として、該メタノール溶液にニッケルカルボニル活性化
剤、例えば硫化ナトリウム、チオアセタミド、水銀イオ
ン、例えば硼酸由来の硼酸イオン、ボレートエステル、
およびチオアミド、例えばチオカルボン酸アミド、チオ
アゾール、チオ尿素、芥子油、チオカルバミン酸誘導
体、チウラムジスルフィド、およびローダミン酸(rhod
amic acid)などを添加することができる。
好ましい本発明の均一触媒処方物において、該遷移金
属成分はニッケルテトラカルボニルの錯体であり、該ア
ルコキシド成分はメトキシドアニオンであり、その好ま
しい対イオンはアルカリ金属(Na、K)または非アルカ
リ金属、例えばテトラメチルアンモニウムであり、これ
らの好ましいカチオンはメタノール溶媒中に溶解された
該触媒成分の溶解度を高める。本発明の触媒処方物中の
該金属およびアルコキシド成分の割合は、メタノールを
単独溶媒として使用するかあるいは補助溶媒を使用する
か否かに応じて変化する。基本的には、メタノール含有
溶媒系1中の該金属およびアルコキシドの量は、金属
化合物については約0.01〜2モルの範囲内で、またアル
コキシドについては0.01〜20モルの範囲内で変化する。
メタノール単独で溶媒として使用した場合、好ましいモ
ル比は1/100であり、一方補助溶媒としてテトラヒドロ
フランを使用した場合には、該好ましいモル比は1/0.5
である。
20.4atm/分(300psi/分)程度のバッチ式メタノール
合成における反応速度が本発明の均一触媒を使用して達
成された、この活性触媒の簡単さは、該生成物、即ちメ
タノールが溶媒として機能し、該アルコキシド成分が該
生成物から誘導され、結果として該反応系の機構を単純
化し、かつこれを経済的に魅力あるものとしていること
にある。生成物としてのメタノールは、未反応の並びに
該液相中での化学反応により生成されたCOおよびH2と共
にガスとして反応領域から除去できる。本発明の触媒は
極めて高いメタノール合成選択性を有する。94%程度の
高いメタノール転化率が一貫して達成される。COとH2
が反応する速度は補助溶媒の存在下で該反応を実施する
ことにより高めることができる。特に推奨できる補助溶
媒は、THF、2−メチルTHF、p−ジオキサン、t−アミ
ルアルコール、t−ブチルアルコール、トリグリム、お
よびPEG−200並びにPEG−400として公知のポリエチレン
グリコールである。上記の補助溶媒はメタノールと等モ
ル量もしくはほぼ等モル量で使用される。しかし、必要
ならば、より多くのまたはより少ない量を選択すること
ができる。
本発明の均一触媒により触媒される、メタノールを生
成するためのCOとH2との反応は液状反応相で起こるの
で、供給ガスを該触媒に供給して、液相/気相系操作用
に設計した任意の反応器で接触させることができる。同
様に、このメタノール製造はバッチ式、半−連続式また
は連続式反応用に設計された反応系内で実施することが
できる。
このメタノールの製造を、本発明の触媒を使用して、
かつ気/液相の良好な混合により特徴ずけられる反応器
を使用して実施することが好ましい。メタノール生成物
は、過剰の一酸化炭素および水素をまたは不活性担体ガ
ス、例えば窒素ガスを該反応器に吹き込むことにより取
り出すことができる。メタノールを気体として取り出す
ことにより、該触媒、その活性、寿命および取り扱いに
係わるこの製造工程の技術的利益が得られる。また、メ
タノールを液相として取り出して、溶解した触媒を、該
反応器からの生成物流と共に取り出すこともできる。生
成物は分離帯域において蒸発せしめ、回収した触媒を該
反応器に再循環する。
本発明の触媒により要求される低い操作温度と、極め
て短時間の接触でのその高い触媒活性との組み合わせ
は、該メタノール合成における該供給ガスの極めて高い
転化率を得ることを可能とする。100℃、10.2atm(150p
si)における、一酸化炭素1モル当たり2モルの水素を
含む合成ガス(syngas)の平衡転化率は一貫して約94%
と計算された。更に、本発明の触媒系が液状であるとい
う特徴は、高速反応のための気液接触と、COとH2との発
熱反応のために該反応器から生ずる熱の除去とを分離す
ることを可能とする。この分離は、例えば外部冷却器を
介して該触媒を循環することにより、あるいは反応器外
で凝縮し該反応器に際循環できる不活性低沸点化合物を
該触媒系に配合することにより実施できる。該工程の高
い熱力学的平衡と、速度論と熱伝達との分離能力(abil
ity to decouple)との組み合わせにより、従来の触媒
技術に課せられた反応器の設計上の制限が排除される。
本発明の一態様において、該均一触媒は、該遷移金属
カルボニルとして寄与する物質および該アルコキシドと
して寄与する物質とを、メタノールと所定の補助溶媒
と、活性化剤などを含む溶液に添加することにより、反
応器内でその場で調製される。メタノールの製造を触媒
の調製後即座に進めることができる。もう一つの方法で
は、本発明の均一触媒は予め別途調製し、必要な時点で
該反応器に投入することが出来る。
本発明の液相触媒を使用したメタノール合成の一態様
において、原料合成ガスは110℃および10.2atm(150ps
i)で稼働する反応器に投入される。その際にはガスは
該触媒溶液を通り抜けて上昇し、熱を放出しつつメタノ
ールを生成し、該熱は例えば該反応器にコイルを通して
冷媒を循環することにより除去される。この冷却系は反
応の境界条件から冷却を完全には分離しないが、該コイ
ルへの熱伝達は迅速で、かつ該反応は好ましい温度にて
本質的に等温的に進行する。というのは、ガス流により
該液体が激しく撹拌され、かつ撹乱されるからである。
結果として、一酸化炭素の転化率90%が達成できる。従
って、テールガス(tail gas)の体積は非常に小さく、
かつ冷却器、分離器および未転化ガスを再循環するため
の再循環圧縮器は、従来の不均一触媒と共に使用する同
様な成分が要求するものと比較して非常に小さい。少量
のガスでは、蒸気状のメタノールオーバーヘッド全てを
運搬するのに不十分である可能性がある。そのような場
合には、該反応から液体を抜き出す必要がある。この液
体は該分離器からの凝縮物と配合され、該分離系から流
出する粗製メタノールを構成する。該反応器から液体を
抜き出す場合、その第一の蒸溜塔は揮発性の触媒成分を
分離し、これらを該反応器に戻す。第二の蒸溜搭は蒸溜
物としてメタノール製品を生成する。この方法をメタノ
ールの調製に利用した場合、かつ該系で補助溶媒を使用
した場合、該補助溶媒はメタノールよりも高い沸点をも
つように選択され、従ってメタノールと該補助溶媒とは
該第二の蒸溜搭で分離され、該補助溶媒は液体として該
反応器に戻される。
メタノール合成反応器に一回通すだけで合成ガスを殆
ど完全にメタノールに転化することのできる、本発明の
低温液状触媒の発見により、本発明のメタノール製造法
が可能となった。この特徴は該合成ガス中での大気窒素
の使用を可能とししかも該反応器に供給されるガスの容
量を従来の合成反応器で要求するガスの体積よりも小さ
くすることを可能とする。以下の表1は本発明の方法と
従来のメタノール触媒法との比較を示す。反応条件およ
び製品収率両者において大幅な改良がみられる。
以下の実施例は本発明を更に説明するものであるが、
本発明はこれら実施例により何等制限されない。以下に
記載する実施例において、反応器の全圧力は各実験の開
始時点での約52.1atm(絶対圧)(765psia)から、反応
の終了時点における約3.40〜10.2atm(絶対圧)(50〜1
50psia)まで変化させた。該最終圧力は連続反応器の所
定の稼動圧力に等しい。
実施例1 NaH(40mM)と僅かに過剰のt−アミルアルコール(5
2mM)とを30mlのTHF中で反応させることにより調製し
た、ナトリウムt−アミルアルコキシド(40mM)を、70
mlのTHFと共に反応器に添加して、THFを全体で100mlと
した。この反応器をH2でフラッシュした。10mMのNi(C
O)を添加し、該反応器に20.4atm(ゲージ圧)(300p
sig)で合成ガス(2H2:1 CO)を圧入した。100℃まで加
熱すると、第一、第二および第三の装入(各20.4atm(3
00psi)のそれぞれに対してガス消費率はそれぞれ0.20
4、0.544、0.476atm/分(3、8、7psi/分)であった。
164mMのメタノールが生成され、これは86%のガス消費
率に相当した。
実施例2 本例は反応速度に対するアルカリ金属の作用を示す。
アルコキシドの調製および反応器の充填は、水素化ナト
リウムの代わりに水素化カリウムを使用して実施例1に
記載の手順を繰り返した。かくして、30mlのTHF中でKH
(40mM)とt−アミルアルコール(52mM)とを反応させ
ることにより40mMのK−t−アミルアルコキシドを得
た。得られた溶液を反応器に装入し、70mlのTHFを添加
した。該反応器を封止して、H2でパージし、10mMのNi
(CO)を添加した。20.4atm(300psi)の合成ガス(2
H2:1 CO)を該反応器に添加し、該反応器を100℃に加熱
した。平均ガス消費率は、それぞれ装入1(20.4atm(3
00psi))、2(20.4atm(300psi))、3(20.4atm(3
00psi))および4(51.0atm(750psi))に対してそれ
ぞれ2.18、3.40、1.50及び0.510atm/分(32、50、22及
び7.5psi/分)であった。0.35モルのメタノールが生成
した。
実施例3 本例は反応速度に対するアルコキシド濃度増大の影響
を示し、かつこの方法が塩基とニッケルにおいて真に接
触的であることを示す。K−t−アミルアルコキシドの
量を40mMから100mMに増やして実施例2の手順を繰り返
した。平均ガス消費率は、それぞれ装入1(20.4atm(3
00psi))および2、3、4および5(各51.0atm(750p
si))に対してそれぞれ3.67、18.7及び4.36atm/分(5
4、275及び64psi/分)であった。1モルのメタノールが
生成し、これはガス添加率94%に相当した。生成したメ
タノールはNiに対して少なくとも100サイクルおよび塩
基に対して10サイクルに相当し、このことは本発明の接
触的特性を立証している。
実施例4 実施例2に記載の試薬に加えて、リガンド2,2−ビピ
リジン(5mM)を含む混合物を100℃に加熱し、かつ反応
器内で撹拌して、メタノール(212mM)を生成した。圧
力降下の割合は、装入1、2および3(各20.4atm(300
psi))のそれぞれに対して6.12、1.91及び0.816atm/分
(90、28及び12psi/分)であった。メタノール単独のガ
ス消費率は82%を占めた。
実施例5 実施例2の手順を繰り返したが、反応器は通常の2H2:
1 CO混合物の代わりにN2を含む合成ガスで加圧して、メ
タノールを調製した。ガス消費率は、装入1および2
(それぞれ47.6atm(700psi);N227.2atm(400psi)お
よび2H2:1 CO合成ガス20.4atm(300psi))各々に対し
て3.13及び1.02atm/分(46及び15psi/分)であった。該
N2ガスは該触媒に影響を与えることなく、単に該反応系
を通過した。639mMのメタノールが生成され、これは全
ガス消費率の>98%と見積もられた。
実施例6 実施例2の手順を繰り返したが、通常の2H2:1 CO混合
物の代わりに84−90%のCH4を含むガス混合物を使用し
て、153mMのメタノールを調製した。これは、全ガス消
費率の>98%と見積もられ、従って該メタンは触媒活性
に何等影響を与えないことが示された。
実施例7 実施例2の手順を繰り返した。但し、該初期ガス混合
物はH2Sを含んでいた。ガス消費率は、装入1(20.4atm
(300psi);2%H2Sを含有)および2(20.4atm(300ps
i);4%H2Sを含有)各々に対して、2.25及び0.340atm/
分(33及び5psi分)であった。238mMのメタノールが生
成した。これは、全ガス消費率の>99%と見積もられ、
従って該触媒はS毒に対する高い許容度をもつことが示
された。
実施例8 アルコキシド成分の調製に対して、KHの代わりにKを
使用した場合に、転化率における僅かな改善が見られ
た。かくして、40mMのk−t−アミルアルコキシド(カ
リウム(40mM)とt−アミルアルコール(52mM)とから
調製)と、100mlのTHFと、5mMのNi(CO)とを含む溶
液を、反応器内で、20.4atm(300psi)の合成ガス(2
H2:1 CO)の存在下で100℃に加熱した。260mMのメタノ
ールが生成した。装入1、2および3(各20.4atm(300
psi))各々に対してガス消費率は1.77、3.54及び1.70a
tm/分(26、52及び25psi/分)であった。
実施例9 以下の実験を行って、メタノール合成率に及ぼす触媒
成分遷移金属カルボニルの濃度の効果を確認した。実施
例8の手順および構成を繰り返したが、ニッケルテトラ
カルボニルの濃度を変えた。装入1、2および3(各2
0.4atm(300psi))に対するガス消費率を表2に示し
た。
与えられた塩基濃度(この場合40mM)において、該消
費率は線形ではないがニッケルカルボニルの濃度の増大
に伴って増加する。いずれの場合も該製造法は真に接触
的である。
実施例10 本例は、メタノール合成に対する触媒活性が溶媒の体
積に無関係であることを示す。K−t−アミルアルコキ
シド(40mM)を20mlのTHFと共に300mlのパール(Parr)
反応器に投入した。H2でパージした後、該反応器に20.4
atm(300psi)の2H2:1 CO混合物を装入した。ガス消費
率は2.45atm/分(36psi/分)であった。装入2および3
(各20.4atm(300psi))に対しては、該ガス消費率は
それぞれ3.20及び2.04atm/分(47及び30psi/分)であっ
た。このことは、本発明の触媒が高い体積効率を与える
ことを示唆している。
実施例11 メタノール合成の速度は塩基/ニッケル比に敏感であ
る。そこで、実施例9の実験の一つを塩基/ニッケル比
=100mM/1mM(100/1比)で繰り返した。ガス消費率は装
入1、2および3(各20.4atm(300psi))に対してそ
れぞれ0.544、2.72及び3.54atm/分(8、40及び52psi/
分)であった。
実施例12 実施例8の手順を繰り返した。但しK−t−アミルア
ルコキシドを40mMのK−t−ブトキシド(Kとt−ブチ
ルアルコールとから調製)に変えた。ガス消費率は、装
入1、2および3に対してそれぞれ0.816、4.36及び2.0
4atm/分(12、64及び30psi/分)であった。ガス消費率
はアルコキシドを生成するために使用したアルコールの
性質に依存している。
実施例13 実施例8記載の実験を繰り返した。但し、40mMのカリ
ウムメトキシド(KOMe)(このアルコキシドは、3級ア
ルコールから誘導されたK−t−アミルアルコキシドお
よびK−t−ブトキシドとは違って、1級アルコールMe
OHから誘導されたものである)を使用した。ガス消費率
における大幅な改善がみられた(ガス消費率は装入1、
2および3に対してそれぞれ5.04、2.11及び1.50atm/分
(74、31及び22psi/分)であった)。303mMのMeOHが生
成され、これから合成ガスの消費率は97%と見積もられ
た。
実施例14 0.1Mのテトラメチルアンモニウムメトキシドを、50%
p−ジオキサンで希釈した100mlのメタノール中に溶解
し、5mMのNi(CO)を加えて完全な均一溶媒を得た。
反応器に54.4atm(絶対圧)(800psia)の合成ガス(2H
2:1 CO)を圧入し、120℃に加熱した。メタノールの合
成速度は0.204atm/分(3psi/分)であった。これは、同
様な条件下でKOCH3を使用して得られた結果にほぼ匹敵
した。
実施例15 実施例8に記載の手順を繰り返した。但し、補助溶媒
THFを以下の表3に記載の補助溶媒に変えた。得られた
ガス消費率の結果を以下の表3に示す。
本発明の均一触媒は、補助溶媒としてTHF、p−ジオ
キサンまたはポリエチレングリコールを使用した場合に
最も高い有効性を示した。
実施例16 ポリエチレングリコール(PEG−400)100ml中に200mM
のKOMeを溶解し、10mMのNi(CO)を添加して、完全に
均一な赤色溶液を得た。反応器に54.4atm(絶対圧)(8
00psia)の合成ガス(2H2:1 CO)を圧入し、120℃に加
熱した。メタノール合成は50℃以下で開始し、ガス消費
率は装入1および2に対してそれぞれ3.54及び2.18atm/
分(52及び32psi/分)であった。
メタノール溶媒を50%PEG−400および400mMKOMeで希
釈し、10mMのNi(CO)を添加して、暗赤色の触媒溶液
を得た。初め反応器中で55.8atm(絶対圧)(820psia)
であった合成ガス(2H2:1 CO)の圧力は40℃以下での反
応の開始に伴って3.33atm(絶対圧)(49psia)まで減
少した。メタノール合成速度は6.26atm/分(92psi/分)
であり、反応中に達した最高温度は115℃であり、意図
した温度は120℃であった。296mMのメタノールが合成さ
れ、これはメタノール選択率>98.5%に相当した。最終
溶液は赤色かつ完全に均一であり、5分以内に94%のCO
転化率が達成された。
実施例18 アルゴン雰囲気下で、40mMのK−t−アミルアルコキ
シド、100mlのTHFおよび5mMのNi(CO)を一緒に混合
して、赤色の溶液を得た。室温にて2日間放置した後
に、該赤色溶液を反応器に投入し、20.4atm(300psi)
の合成ガス(2H2:1 CO)を圧入した後、100℃に加熱し
た。該予備混合した触媒の活性は実施例8に記載の新鮮
な触媒溶液と同じであった。
実施例19 ガス消費率に及ぼすメタノールの蓄積および塩基濃度
の効果を、5mMのニッケルテトラカルボニル、補助溶媒
としてのp−ジオキサンおよびアルコキシドとしてのKO
Meを使用して、110℃および51.0atm(750psi)にて調べ
た。結果を表4に示す。
表4の結果は、与えられた塩基濃度の下では、メタノ
ールの濃度の増大に伴ってガス消費率は減少した。しか
し、塩基濃度のみを増大すると該消費率を高めることが
できる。この塩基/メタノールの比の関係を以下の実施
例で記載する。
5mMのニッケルカルボニル、100mlのメタノールおよび
カリウムメトキシドを含む溶液を、合成ガス圧51.0atm
(750psi)(2H2:1 CO)の下で110℃にて加熱した。高
い塩基濃度(>400mM)において、該ガスは所定の温度
に達する前でさえ消費された。この実験の以下のような
結果は、メタノール合成速度がKOMe/MeOH(塩基/溶
媒)比に依存することを示す。KOMe(mM) 速度(atm/分(psi/分)) 400 0.75(11) 600 >4.1 (60) 800 >>4.9 (72) 実施例21 600mMのKOMe、100mlのMeOHおよびNi(CO)を含む触
媒溶液を、合成ガス圧51.0atm(750psi)(2H2:1 CO)
の下で110℃にて加熱した。以下のデータに示されるよ
うに、反応速度はニッケルカルボニル濃度の増大に伴っ
て増大した。Ni(CO) 速度(atm/分(psi/分)) 1 1.0 (15) 5 >4.1 (60) 20 >>6.8(100) 高いNi(CO)濃度(例えば、20mM)において、該ガ
スはメタノールの生成を伴って3分以内に消費された。
実施例22 メタノール合成速度に及ぼす反応温度の効果を調べ
た。100mMのKOMeと5mMのNi(CO)とを含む100mlのp
−ジオキサンに51.0atm(750psi)の合成ガス2H2:1 CO
を圧入した場合、ガス消費率は70、77、90および100℃
それぞれにおいて、1.02、2.93、4.29及び12.2atm/分
(15、43、63及び180psi/分)であった。アレニウス(A
rrhenius)プロットはこの反応に対してEact=23.3Kcal
/モルを与えた。メタノール合成は、高い触媒濃度の下
では室温程度の低温で開始するが、この系は50〜150℃
の範囲内で首尾よく進行する。
実施例23 本発明の触媒系は、バッチ反応の速度データから明ら
かな如く、従来のメタノール合成用触媒に対して悪影響
を及ぼすいくつかの伝統的な触媒毒に対して許容度をも
つ。実施例20に記載の400mMのKOMeを含む本発明の触媒
系を使用した場合の種種の毒作用は以下の通りである。
(1)8%のCO2(残りは2H2:1 CO)を含む51.0atm(75
0psi)の合成ガスを使用した場合、20%の速度低下が観
測された。
(2)26%のN2、7.4%のCO2および2.5%のH2S(残りは
2H2:1 CO)を含む51.0atm(750psi)の合成ガスを使用
した場合、速度は50%だけ減少した。
実施例24 本発明の一態様において、3.0gの乾燥ゼオライト13X
(400℃で4時間真空下で乾燥)を、反応器への装入の
際に、400mMのKOMeの100mlメタノール溶液と共に添加し
た。この反応器に110℃にて51.0atm(750psi)の合成ガ
ス(2H2:1 CO)を圧入した。この場合の速度は、ゼオラ
イトを含まない触媒溶液を使用した場合にみられた速度
と比較して10%高かった。ゼオライトなどの遷移金属カ
ルボニル用担体を使用した場合には、以下のような利点
が得られる。
(1)通常副−生成物として少量で存在するメチルフォ
ルメートが見掛け上消失し、および (2)Ni(CO)が該ゼオライト上にの固定化される。
気相赤外測定によれば、ゼオライト担体を使用すること
により、Ni(CO)の気相濃度が減少することが示され
た。
実施例25 20例のバッチ式実験を実施して、温度、メタノール濃
度、塩基濃度、PH2、PCO、および撹拌速度の反応速度に
及ぼす影響を調べた。表5は各実験で使用した条件を示
す。全ての実験は初期Ni(CO)濃度0.05Mを使用し
た。但し、実験1および2ではその初期濃度として0.01
Mを使用した。実験21ではメタノールと共に溶媒として
メチルフォルメートを使用し、一方他の全ての実験では
溶媒として純メタノールまたはメタノール/p−ジオキサ
ン混合物を使用した。
表5に載せたメタノール、塩基、およびNi(CO)
液相濃度は、(1)p−ジオキサン、メタノールおよび
KOCH3の混合による体積変化はなくおよび(2)25℃〜
反応温度の範囲において液相の密度変化はないものと仮
定して計算した。従って、メタノール、KOCH3およびNi
(CO)の濃度は、より正確には25℃でのモル/で記
載される。
実験1および2のみはNi(CO)濃度0.01Mで実施し
た。というのは、これらの実験は反応の妥当な速度を与
えるような触媒濃度で実施されたからである。反応の妥
当な速度とは、初期圧51.0atm(ゲージ圧)(750psig)
から最終圧力6.81〜10.2atm(ゲージ圧)(100〜150psi
g)まで降下するのに、2分〜2時間を要するような速
度として定義した。実験1および2の反応速度は比較的
遅く、かつ興味ある低温では更に低下することが予想さ
れる。従って、全ての後の実験では0.05Mという高い初
期Ni(CO)濃度を使用した。Ni(CO)の濃度は、妥
当な反応速度を与えた。
実験3および5は物質移動がこれら実験における反応
速度を制限するか否かを決定するために実施した。実験
4、7、9および11はそれぞれ116、70、98および87℃
で実施し、反応速度に及ぼす温度の影響を調べた。実験
6では、より低い撹拌速度の下で実験4を繰り返し、物
質移動が反応速度を制限するか否かを調べた。しかし、
実験6は実験4の反応温度に達する前に完了した。
実験8は反応の開始時点からメタノールを存在せしめ
て実施した最初の実験であった。この実験は90℃で行っ
た。というのは、より高濃度のメタノール溶液中での反
応速度が未知であったからである。90℃での反応速度は
予想よりもおそかった。従って、反応の開始時点からメ
タノールを存在せしめて実施した後の全ての実験では、
反応温度を約110℃に維持して実施した。
実験10、12および13は反応速度に及ぼすメタノールの
影響を決定するために実施した。これらの実験で使用し
たメタノールの初期濃度はそれぞれ25、10および50容量
%であった。実験14、15および16も、異なる触媒塩基濃
度における、メタノール濃度の反応速度に及ぼす影響を
調べる目的で実施した。これらの実験はメタノールの初
期濃度それぞれ25、75および100容量%、および初期KOC
H3濃度4.0Mで実施した。
実験15を高い撹拌速度の下で繰り返した実験17では、
塩基を高濃度で含む実験において、物質移動が反応速度
に影響を与えるか否かを調べる目的で実施した。高い塩
基濃度の下で実験16を繰り返すことに対応する実験18お
よび19は100容量%メタノール溶媒中での反応速度に及
ぼす塩基濃度の影響を調べるために実施した。10容量%
のメチルフォルメート溶媒を使用して実験19を繰り返す
ことに相当する実験21はメチルフォルメートが反応速度
に影響を及ぼすか否かを調べるために実施した。
更に、一つの実験(実験18)はNi(CO)およびカリ
ウムメトキシドが該反応中に消費されずかつ触媒として
機能するか否かを調べる目的で実施した。この実験は3
日に渡り、反応が進行して圧力を13.6atm(200psi)以
下に低下する毎に繰り返し合成ガスで反応器を加圧する
ことにより行った。
実施例26 以下の例はメタノール合成における、二金属系の相乗
効果を立証する。1mMのNi(CO)、5mMの銅メトキシド
および0.6MのKOCH3を100mlのメタノールに溶解した。反
応器を合成ガス(2H2:1 CO)で加圧し、かつ120℃に加
熱した。メタノールが約0.340atm/分(5psi/分)の速度
で生成された。
実施例27 5mMのNi(CO)を、0.4MのKOMeを30%メタノール/70
%トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグリ
ム)混合物に溶解した溶液に添加し、反応器にH2/CO比
2:1を有する合成ガスを圧入した。この反応器を120℃に
加熱した際に、7.83atm/分(115psi/分)の合成ガス消
費率を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 29/157 C07C 29/157 31/04 9155−4H 31/04 (72)発明者 サピエンザ リチャード サビノ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11786 ショーハム ミラー アベニュ ー 1 (72)発明者 スレジャー ウィリアム アントニー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11946 ハンプトン ベイズ フローレ ンス ロード 7 (72)発明者 オヘア トーマス エドワード アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11746 ハンティングトン ステーショ ン ガイガー プレイス 11 (56)参考文献 特開 昭56−169634(JP,A) 特開 昭57−128642(JP,A) 特表 昭62−500867(JP,A) 米国特許4623634(US,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温かつ低圧の下で、一酸化炭素と水素と
    からメタノールを製造するための均一触媒であって、遷
    移金属カルボニル錯体とアルコキシドとを含み、該遷移
    金属がCu、Ni、Pd、Mo、Co、Ru、Feおよびその混合物か
    らなる群から選ばれ、メタノール単独または補助溶媒と
    混合したメタノール溶媒中に溶解されている上記均一触
    媒。
  2. 【請求項2】テトラヒドロフラン、p−ジオキサン、t
    −アミルアルコール、t−ブチルアルコールおよびポリ
    エチレングリコールからなる群から選ばれる補助溶媒を
    使用する請求の範囲第1項記載の触媒。
  3. 【請求項3】該アルコキシド成分が炭素原子数1〜6の
    脂肪族アルコール由来のものである請求の範囲第1項記
    載の触媒。
  4. 【請求項4】メタノール溶媒系中で、低温かつ低圧の下
    で、一酸化炭素と水素とからメタノールを製造するため
    の触媒であって、該触媒が遷移金属カルボニルまたは遷
    移金属カルボニルプリカーサもしくはそのいずれかのク
    ラスターと、該メタノール溶媒系の存在下でアルコキシ
    ドを生成する金属またはアミン化合物との反応により調
    製されることを特徴とする上記触媒。
  5. 【請求項5】該メタノール溶媒系がメタノールと補助溶
    媒とを含む請求の範囲第4項記載の触媒。
  6. 【請求項6】該遷移金属カルボニル試薬用担体を添加す
    る請求の範囲第4項記載の触媒。
  7. 【請求項7】合成ガスを、メタノールまたはメタノール
    と補助溶媒との混合物に溶解した均一触媒と接触させ
    て、該合成ガスからメタノールを製造する方法であっ
    て、該触媒が遷移金属カルボニル錯体とアルコキシドと
    を含み、該遷移金属がCu、Ni、Pd、Mo、Co、Ru、Feおよ
    びその混合物からなる群から選ばれることを特徴とする
    上記メタノールの製造法。
  8. 【請求項8】該遷移金属がニッケルであり、該アルコキ
    シドが脂肪族アルコラートであり、かつ該メタノールが
    THF、メチルTHF、p−ジオキサン、t−アミルアルコー
    ル、ポリエチレングリコールおよびその誘導体からなる
    群から選ばれる補助溶媒と共に使用される請求の範囲第
    7項記載の方法。
  9. 【請求項9】100〜150℃の範囲の低温および6.81〜10.2
    atm(100〜150psi)の範囲の低圧条件の使用を含む請求
    の範囲第7項記載の方法。
  10. 【請求項10】遷移金属カルボニル活性化剤を該反応溶
    液に添加する請求の範囲第7項記載の方法。
  11. 【請求項11】該アルコキシドと結合しているカチオン
    を不活性化する物質を該反応溶液に添加する請求の範囲
    第7項記載の方法。
  12. 【請求項12】閉じた反応器にNi(CO)とOCH3 -との
    錯体を含む均一触媒を入れ、初期圧47.6atm(700psi)
    および最終圧7.83atm(115psi)でCOとH2とを導入し、C
    H3OH用の補助溶媒としてp−ジオキサンを導入して、該
    触媒を液状化し、かつ該生成メタノールを抽出する工程
    を含むガス試薬COおよびH2からメタノールを製造する方
    法。
JP1507553A 1986-12-19 1989-06-30 メタノール製造用均一触媒処方物 Expired - Lifetime JP2613658B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US94373186A 1986-12-19 1986-12-19
US07/141,454 US4935395A (en) 1986-12-19 1988-01-07 Homogeneous catalyst formulations for methanol production
PCT/US1989/002828 WO1991000144A1 (en) 1986-12-19 1989-06-30 Homogeneous catalyst formulations for methanol production

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05504904A JPH05504904A (ja) 1993-07-29
JP2613658B2 true JP2613658B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=26839138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1507553A Expired - Lifetime JP2613658B2 (ja) 1986-12-19 1989-06-30 メタノール製造用均一触媒処方物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2613658B2 (ja)
NO (1) NO301527B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214077A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Nippon Steel Corp メタノール合成用触媒の製造方法、及びメタノールの製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2496839A1 (en) * 2004-07-19 2006-01-19 Woodland Chemical Systems Inc. Process for producing ethanol from synthesis gas rich in carbon monoxide
JP3930879B2 (ja) 2004-08-11 2007-06-13 日本ガス合成株式会社 液化石油ガスの製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4623634A (en) 1985-12-23 1986-11-18 Sapienza Richard S Low temperature catalysts for methanol production

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56169634A (en) * 1980-06-03 1981-12-26 Mitsui Petrochem Ind Ltd Synthetic method of organic compound containing oxygen
JPS57128642A (en) * 1981-02-04 1982-08-10 Mitsui Petrochem Ind Ltd Synthesis of oxygen-containing organic compound

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4623634A (en) 1985-12-23 1986-11-18 Sapienza Richard S Low temperature catalysts for methanol production

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214077A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Nippon Steel Corp メタノール合成用触媒の製造方法、及びメタノールの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
NO301527B1 (no) 1997-11-10
NO915112L (no) 1991-12-27
JPH05504904A (ja) 1993-07-29
NO915112D0 (no) 1991-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4992480A (en) Homogeneous catalyst formulations for methanol production
US6921733B2 (en) Liquid phase low temperature method for production of methanol from synthesis gas and catalyst formulations therefor
JP2613658B2 (ja) メタノール製造用均一触媒処方物
US20100228059A1 (en) Catalyst for Methanol Synthesis and Production Method Thereof, and Method for Producing Methanol
JPS6351129B2 (ja)
US4876286A (en) Process for the production of methanol and a composition suitable for use as a catalyst in said process
JP5264084B2 (ja) メタノール合成用触媒及び当該触媒の製造方法、並びにメタノールの製造方法
US6090741A (en) Catalyst combination and process for the low-temperature co-production of methanol and methyl formate in liquid phase
Mahajan et al. Homogeneous catalyst formulations for methanol production
JPS6351130B2 (ja)
JPS6121606B2 (ja)
KR102392169B1 (ko) 치환된 사이클로펜타디엔 제조방법
NZ230508A (en) Homogeneous catalyst for the production of methanol from carbon monoxide and hydrogen
JP3553740B2 (ja) メタノールの製造方法
US7049457B2 (en) Use of an ionic halide free copper catalyst for the production of dialkyl carbonates
JPS58121227A (ja) アルコ−ルの連続的製造方法
WO2006088253A1 (ja) ギ酸エステル及びメタノールの製造方法、メタノール製造用触媒、並びに当該触媒の製造方法
JP2005206498A (ja) エーテルの製造方法
JP3972153B2 (ja) 一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造方法
GB2214912A (en) Manufacture of methanol
Tierney et al. Methanol synthesis using a catalyst combination of alkali or alkaline earth salts and reduced copper chromite for methanol synthesis
JPWO2004080593A1 (ja) 固体触媒、反応器、およびメタノールの製造方法
GB2216035A (en) Process and catalyst for the preparation of formamide and N-substituted derivatives thereof
JPH09249593A (ja) メタノールの製造方法
WO1996016011A1 (fr) Procede de production de methanol