JP2612881B2 - 毛筆プリンタにおける毛筆移動方法 - Google Patents
毛筆プリンタにおける毛筆移動方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、筆字プリントを行なう毛筆プリンタにおけ
る毛筆移動方法に関する。
る毛筆移動方法に関する。
(従来技術) 従来、紙面の左右方向に対して平行なX軸方向と、紙
面の上下方向に対して平行なY軸方向と、紙面に対して
鉛直をなすZ軸方向とに自由度を持ち、それぞれの方向
に無段階に変位し得るように保持された毛筆を、予め設
定されたコントロールプログラムおよびフォントプログ
ラムに基づいて上記X,Y,Z軸方向に変位させることによ
って筆字プリントを示す毛筆プリンタが知られている。
面の上下方向に対して平行なY軸方向と、紙面に対して
鉛直をなすZ軸方向とに自由度を持ち、それぞれの方向
に無段階に変位し得るように保持された毛筆を、予め設
定されたコントロールプログラムおよびフォントプログ
ラムに基づいて上記X,Y,Z軸方向に変位させることによ
って筆字プリントを示す毛筆プリンタが知られている。
ところで、一般に、毛筆で字を書く場合、紙面に対し
て筆軸を鉛直に保持し、上記の各X,Y,Z軸方向に同時に
筆軸を移動させて文字を書く。このとき、毛筆の穂先
は、如何なる場合でも、紙面に対して鉛直に向けること
が原則であるが、人が筆字を書く場合、筆軸を常に鉛直
に保持することは極めて困難となる。このことは、筆字
に個性や味を持たせる反面、筆字の上達を阻げる要因と
もなっている。
て筆軸を鉛直に保持し、上記の各X,Y,Z軸方向に同時に
筆軸を移動させて文字を書く。このとき、毛筆の穂先
は、如何なる場合でも、紙面に対して鉛直に向けること
が原則であるが、人が筆字を書く場合、筆軸を常に鉛直
に保持することは極めて困難となる。このことは、筆字
に個性や味を持たせる反面、筆字の上達を阻げる要因と
もなっている。
その点、機械的な筆軸を保持することができる従来の
毛筆プリンタでは、紙面に対して常時鉛直に筆軸を保持
することは極めて容易にできるも、筆軸の機械的な移動
によって毛筆の損傷やコントロールプログラムおよびフ
ォントプログラムの複雑化を招く問題がある。
毛筆プリンタでは、紙面に対して常時鉛直に筆軸を保持
することは極めて容易にできるも、筆軸の機械的な移動
によって毛筆の損傷やコントロールプログラムおよびフ
ォントプログラムの複雑化を招く問題がある。
すなわち、毛筆で字を書く場合、その書き始め、つま
り毛筆の穂先と、紙との接点が重要となる。たとえば、
人が階書体の筆字を書く場合を考察してみると、まず、
書き始めの紙面に対するX,Y座標を決定して、毛筆の穂
先が紙面に接触する寸前まで紙面に穂先を近づけ、その
ポイントで紙面に対して穂先が右下がりぎみ移動するよ
うに、上記のX,Y,Z軸の各方向に向けて略同時に筆軸を
移動させながら紙面に穂先を打ち込んだのち、所定の字
画の方向に筆軸を移動させて文字の第1画を書くのが普
通である。
り毛筆の穂先と、紙との接点が重要となる。たとえば、
人が階書体の筆字を書く場合を考察してみると、まず、
書き始めの紙面に対するX,Y座標を決定して、毛筆の穂
先が紙面に接触する寸前まで紙面に穂先を近づけ、その
ポイントで紙面に対して穂先が右下がりぎみ移動するよ
うに、上記のX,Y,Z軸の各方向に向けて略同時に筆軸を
移動させながら紙面に穂先を打ち込んだのち、所定の字
画の方向に筆軸を移動させて文字の第1画を書くのが普
通である。
したがって、この様に人が、なにげなく簡単に行って
いる筆軸の移動も、これを毛筆プリンタにより機械的に
行う場合には、文字を書く前の空間での筆軸の動きも、
文字フォントとしてプログラム表現する必要があり、筆
軸のコントロールプログラムおよびフォントプログラム
が極めて複雑化する。
いる筆軸の移動も、これを毛筆プリンタにより機械的に
行う場合には、文字を書く前の空間での筆軸の動きも、
文字フォントとしてプログラム表現する必要があり、筆
軸のコントロールプログラムおよびフォントプログラム
が極めて複雑化する。
一方、こうしたプログラムを単純化させるべく、たと
えば上記X,Y軸方向の筆軸の移動を固定したまま、第8
図(a)に示す状態から上記のZ軸方向に距離αだけ筆
軸1を移動させたとすると、第8図(b)に示すよう
に、毛筆の穂先2が紙面3に対して鉛直に当接し、穂先
2が座屈して割れを生じ、毛筆の損傷や文字の墨跡に乱
れを招く。
えば上記X,Y軸方向の筆軸の移動を固定したまま、第8
図(a)に示す状態から上記のZ軸方向に距離αだけ筆
軸1を移動させたとすると、第8図(b)に示すよう
に、毛筆の穂先2が紙面3に対して鉛直に当接し、穂先
2が座屈して割れを生じ、毛筆の損傷や文字の墨跡に乱
れを招く。
このため、従来の毛筆プリンタの毛筆移動方法では、
太い文字や字画の複雑な文字のプリントができなかっ
た。
太い文字や字画の複雑な文字のプリントができなかっ
た。
(目的) 本発明の目的は、簡単なプログラムにより、毛筆のZ
軸方向への移動時における穂先の紙面への打ち込みを円
滑に行うことができ、太い文字や字画の複雑な文字をよ
り美しい墨跡でプリントすることのできる毛筆プリンタ
における毛筆移動方法を提供することにある。
軸方向への移動時における穂先の紙面への打ち込みを円
滑に行うことができ、太い文字や字画の複雑な文字をよ
り美しい墨跡でプリントすることのできる毛筆プリンタ
における毛筆移動方法を提供することにある。
(構成) 本発明による毛筆プリンタにおける毛筆移動方法は、
上記毛筆プリンタにおいて、紙面に対して常に略鉛直な
方向に穂先を向けて毛筆の筆軸を保持するとともに、上
記紙面に対して非鉛直方向をなすZ軸方向に上記筆軸を
移動させることを特徴とする。
上記毛筆プリンタにおいて、紙面に対して常に略鉛直な
方向に穂先を向けて毛筆の筆軸を保持するとともに、上
記紙面に対して非鉛直方向をなすZ軸方向に上記筆軸を
移動させることを特徴とする。
以下、本発明の実施例に図に基づいて詳細に説明す
る。
る。
第1図は、本発明の毛髪移動方法による第1の実施例
を示す。
を示す。
この実施例における毛筆は、筆軸11の穂先取付部11a
が紙面3に対して略鉛直方向となる形状に形成され、か
つ筆軸11の保持部11bが紙面3に対して非鉛直方向をな
すZ軸方向(第1図の矢印Z方向)と平行となる形状に
形成されている。すなわち、この毛髪は、筆軸11と穂先
12とが角度θの傾きを持つように形成されている。ここ
で角度θを約15゜としたときに、最も良好な結果を得ら
れることが実験により確認された。
が紙面3に対して略鉛直方向となる形状に形成され、か
つ筆軸11の保持部11bが紙面3に対して非鉛直方向をな
すZ軸方向(第1図の矢印Z方向)と平行となる形状に
形成されている。すなわち、この毛髪は、筆軸11と穂先
12とが角度θの傾きを持つように形成されている。ここ
で角度θを約15゜としたときに、最も良好な結果を得ら
れることが実験により確認された。
このように形成された毛筆は、第1図に示すように、
その筆軸11をZ軸方向に平行させて保持される。ここで
いうZ軸方向とは、座標軸でいうZ方向、すなわち紙面
3に対した鉛直な方向ではなく、紙面3に対して穂先12
を打ち込む際の筆軸11の移動方向のことで、このZ軸方
向は紙面3に対して角度θの傾きを有している。
その筆軸11をZ軸方向に平行させて保持される。ここで
いうZ軸方向とは、座標軸でいうZ方向、すなわち紙面
3に対した鉛直な方向ではなく、紙面3に対して穂先12
を打ち込む際の筆軸11の移動方向のことで、このZ軸方
向は紙面3に対して角度θの傾きを有している。
また、この実施例における筆軸11の保持移動手段は、
一対の溝付コロ13,14と、駆動コロ15とによって構成さ
れている。すなわち、筆軸11は、その保持部11bが各溝
付コロ13,14と駆動コロ15とによって弾力的に挟持され
ることによって保持される。ここで、筆軸11を弾力的に
保持する方法としては、溝付コロ13,14もしくは駆動コ
ロ15の一方もしくは相方をゴムなどの弾性体で形成する
か、あるいは各溝付コロ13,14に、駆動コロ15に対して
近接する向きの弾性力を付勢することによって行われ
る。また、各溝付コロ13,14および駆動コロ15は、筆軸1
1を保持した状態で穂先12が紙面3に対して鉛直方向を
なし、かつ、第1図の平面方向(紙面3を上方から見た
方向)における筆軸11の正射影が、紙面3の左上方から
右下方に向けて約45゜の傾斜をなす位置にそれぞれ正逆
回転自在に配設されている。さらに、駆動コロ15は、図
示しない駆動モータにより正逆回転駆動され、これによ
って筆軸11を第1図において矢印Z方向に移動するよう
に構成されている。また、各溝付コロ13,14および駆動
コロ15は、紙面3および紙面3の左右方向に対して平行
なX軸方向、および紙面3および紙面3の上下方向に対
して平行なY軸方向に自由度を持ち、それぞれの方向に
無段階に変位するキャリア25(第2図参照)上に配設さ
れてる。
一対の溝付コロ13,14と、駆動コロ15とによって構成さ
れている。すなわち、筆軸11は、その保持部11bが各溝
付コロ13,14と駆動コロ15とによって弾力的に挟持され
ることによって保持される。ここで、筆軸11を弾力的に
保持する方法としては、溝付コロ13,14もしくは駆動コ
ロ15の一方もしくは相方をゴムなどの弾性体で形成する
か、あるいは各溝付コロ13,14に、駆動コロ15に対して
近接する向きの弾性力を付勢することによって行われ
る。また、各溝付コロ13,14および駆動コロ15は、筆軸1
1を保持した状態で穂先12が紙面3に対して鉛直方向を
なし、かつ、第1図の平面方向(紙面3を上方から見た
方向)における筆軸11の正射影が、紙面3の左上方から
右下方に向けて約45゜の傾斜をなす位置にそれぞれ正逆
回転自在に配設されている。さらに、駆動コロ15は、図
示しない駆動モータにより正逆回転駆動され、これによ
って筆軸11を第1図において矢印Z方向に移動するよう
に構成されている。また、各溝付コロ13,14および駆動
コロ15は、紙面3および紙面3の左右方向に対して平行
なX軸方向、および紙面3および紙面3の上下方向に対
して平行なY軸方向に自由度を持ち、それぞれの方向に
無段階に変位するキャリア25(第2図参照)上に配設さ
れてる。
上述のように保持された毛髪の動きを説明すると、第
1図において穂先12が紙面3と接触する点をPとする
と、X,Y軸方向の動きを静止したまま、すなわちキャリ
ア25の移動を停止した状態で、駆動コロ15が反時計方向
に回転することにより、筆軸11が矢印Z方向、すなわち
毛髪の穂先12を紙面3に打ち込む方向に移動される。こ
れにより、筆軸11および穂先12は、第1図において実線
で示す位置から破線で示すように変位して、紙面3に対
して穂先12がスムーズに、すなわち、人の手で打ち込む
場合と略同様な軌跡に沿って打ち込まれる。したがっ
て、本実施例に示す毛髪移動方法によれば、第8図
(b)に示したような穂先割れなどの現象が毛髪の打ち
込み時に発生することがなく、かつこの毛髪の打ち込み
動作を筆軸11をZ軸方向の一次元方向に移動するだけの
操作で行うことができ、そのコントロールプログラムお
よびフォントプログラムも極めて簡単に組むことができ
る。また、筆軸11のZ軸方向への移動量αを変化させる
ことにより、穂先12の打ち込みの強さを調整することが
でき、文字の太さを極めて容易かつ自在に変化させるこ
とができる。これは、紙面3に対して非鉛直方向となる
Z軸方向に筆軸11を移動させることによって、結果的に
穂先12が、従来の毛筆プリンタにおけるX,Y,Z軸方向の
三次元方向に移動させたのと同じ動作が得られることに
よる。
1図において穂先12が紙面3と接触する点をPとする
と、X,Y軸方向の動きを静止したまま、すなわちキャリ
ア25の移動を停止した状態で、駆動コロ15が反時計方向
に回転することにより、筆軸11が矢印Z方向、すなわち
毛髪の穂先12を紙面3に打ち込む方向に移動される。こ
れにより、筆軸11および穂先12は、第1図において実線
で示す位置から破線で示すように変位して、紙面3に対
して穂先12がスムーズに、すなわち、人の手で打ち込む
場合と略同様な軌跡に沿って打ち込まれる。したがっ
て、本実施例に示す毛髪移動方法によれば、第8図
(b)に示したような穂先割れなどの現象が毛髪の打ち
込み時に発生することがなく、かつこの毛髪の打ち込み
動作を筆軸11をZ軸方向の一次元方向に移動するだけの
操作で行うことができ、そのコントロールプログラムお
よびフォントプログラムも極めて簡単に組むことができ
る。また、筆軸11のZ軸方向への移動量αを変化させる
ことにより、穂先12の打ち込みの強さを調整することが
でき、文字の太さを極めて容易かつ自在に変化させるこ
とができる。これは、紙面3に対して非鉛直方向となる
Z軸方向に筆軸11を移動させることによって、結果的に
穂先12が、従来の毛筆プリンタにおけるX,Y,Z軸方向の
三次元方向に移動させたのと同じ動作が得られることに
よる。
また、上記実施例では、第1図に示すように、穂先12
の打ち込み時に穂の先端の位置が、最初のP点からあま
り移動しないので、墨跡の美しい筆字を描くことができ
る。
の打ち込み時に穂の先端の位置が、最初のP点からあま
り移動しないので、墨跡の美しい筆字を描くことができ
る。
すなわち、たとえば、第2図に示すように、口(ク
チ)という文字を書く場合、筆軸11の移動軌跡としては
X,Y軸方向の単なる四角形の簡単な骨文字フォント31で
あっても、これに本実施例に示したようなZ軸方向の接
離移動を穂先12に加えるだけで、筆字特有の墨跡をなす
毛筆文字32を描くことができる。
チ)という文字を書く場合、筆軸11の移動軌跡としては
X,Y軸方向の単なる四角形の簡単な骨文字フォント31で
あっても、これに本実施例に示したようなZ軸方向の接
離移動を穂先12に加えるだけで、筆字特有の墨跡をなす
毛筆文字32を描くことができる。
第3図は、本発明の第2の実施例を示す。
この実施例における毛筆は、通常の毛筆と略同様に、
筆軸21から穂先22まで略一直線状に形成されている。こ
の毛筆は、第3図に示すように、紙面3に対して穂先22
が鉛直方向をなすように、ホルダー24によって保持され
ている。すなわち、ホルダー24は、紙面3に対して鉛直
をなすクリップ状に形成された筆軸挟持部24aを有して
おり、この筆軸挟持部24aに穿たれたスリット溝24bに、
筆軸21の周囲に形成された位置決めストッパ21cが嵌合
されることにより筆軸21が筆軸挟持部24aに弾力性に保
持される。ここで、位置決めストッパ21cは、ホルダー2
4に対する筆軸21の保持位置を容易に決定するための手
段の一例であって、その形状等は図示の例に限定され
ず、たとえば単に線状の目印を標記しただけでもよい。
筆軸21から穂先22まで略一直線状に形成されている。こ
の毛筆は、第3図に示すように、紙面3に対して穂先22
が鉛直方向をなすように、ホルダー24によって保持され
ている。すなわち、ホルダー24は、紙面3に対して鉛直
をなすクリップ状に形成された筆軸挟持部24aを有して
おり、この筆軸挟持部24aに穿たれたスリット溝24bに、
筆軸21の周囲に形成された位置決めストッパ21cが嵌合
されることにより筆軸21が筆軸挟持部24aに弾力性に保
持される。ここで、位置決めストッパ21cは、ホルダー2
4に対する筆軸21の保持位置を容易に決定するための手
段の一例であって、その形状等は図示の例に限定され
ず、たとえば単に線状の目印を標記しただけでもよい。
また、ホルダー24は、キャリヤ25にスライド自在に配
設されている。このホルダー24のキャリヤ25に対するス
ライド方向Zは、前記第1の実施例におけるZ軸方向と
略同一となるように設定されている。ここで、キャリヤ
25に対してホルダー24とスライド自在に装着する方法と
しては、たとえばテープレコーダにおけるヘッドの支持
方法と同様に構成される。また、ホルダー24の矢印Z方
向への移動手段としては、たとえば、図示しない駆動モ
ータにより正逆回転する偏心カム29が使用される。
設されている。このホルダー24のキャリヤ25に対するス
ライド方向Zは、前記第1の実施例におけるZ軸方向と
略同一となるように設定されている。ここで、キャリヤ
25に対してホルダー24とスライド自在に装着する方法と
しては、たとえばテープレコーダにおけるヘッドの支持
方法と同様に構成される。また、ホルダー24の矢印Z方
向への移動手段としては、たとえば、図示しない駆動モ
ータにより正逆回転する偏心カム29が使用される。
一方、キャリヤ25は、前記X軸方向に対して平行なガ
イド棒26および廻り止め27によって摺動自自在に支持さ
れている。ここで、キャリヤ25を前記Y軸方向に沿って
摺動自在に支持する手段は、ホルダー24、キャリヤ25、
ガイド棒26、廻り止め27および偏心カム29等を一つのユ
ニット内に配設し、このユニットをガイド棒26に対して
直交する他のガイド棒で支持することによって構成され
る。また、キャリヤ25および上記ユニットをガイド棒26
および上記他のガイド棒に沿って摺動させる手段として
は、たとえば、複写機における光学系移動手段と略同様
の駆動機構によって構成される。
イド棒26および廻り止め27によって摺動自自在に支持さ
れている。ここで、キャリヤ25を前記Y軸方向に沿って
摺動自在に支持する手段は、ホルダー24、キャリヤ25、
ガイド棒26、廻り止め27および偏心カム29等を一つのユ
ニット内に配設し、このユニットをガイド棒26に対して
直交する他のガイド棒で支持することによって構成され
る。また、キャリヤ25および上記ユニットをガイド棒26
および上記他のガイド棒に沿って摺動させる手段として
は、たとえば、複写機における光学系移動手段と略同様
の駆動機構によって構成される。
上述のように保持された毛筆は、キャリヤ25の移動を
停止した状態で、偏心カム29を回転させることにより、
キャリヤ25のスライド面28に対してホルダー24が第3図
において矢印Z方向に沿って下方に移動し、毛筆の穂先
22が紙面3に対して、前記第1の実施例の場合と同様な
軌跡に沿って打ち込まれ、墨跡の美しい毛筆文字を描く
ことができる。
停止した状態で、偏心カム29を回転させることにより、
キャリヤ25のスライド面28に対してホルダー24が第3図
において矢印Z方向に沿って下方に移動し、毛筆の穂先
22が紙面3に対して、前記第1の実施例の場合と同様な
軌跡に沿って打ち込まれ、墨跡の美しい毛筆文字を描く
ことができる。
第4図および第5図は、本発明の第3の実施例を示
す。
す。
この実施例における毛筆は、前記第2の実施例におけ
る毛筆と同様にホルダー34によって、その穂先32が紙面
3に対して鉛直方向をなすように、筆軸31が保持されて
いる。
る毛筆と同様にホルダー34によって、その穂先32が紙面
3に対して鉛直方向をなすように、筆軸31が保持されて
いる。
ホルダー34は、一対のアーム37および連接棒38とピン
接合されており、また、キャリヤ35に各アーム37の他端
部をピン接合されることにより、4節回転連鎖の一種の
等長クランクリンク機構を構成している。
接合されており、また、キャリヤ35に各アーム37の他端
部をピン接合されることにより、4節回転連鎖の一種の
等長クランクリンク機構を構成している。
アーム37は、図示しないスプリングなどにより、第4
図において常に上方へ向かう習性を与えられており、こ
のホルダー34の上方への移動は、アーム37の上面が、そ
の上方に配設された偏心カム39に当接することにより規
制されている。
図において常に上方へ向かう習性を与えられており、こ
のホルダー34の上方への移動は、アーム37の上面が、そ
の上方に配設された偏心カム39に当接することにより規
制されている。
また、アーム37は、第5図に示すように、紙面3の左
上方から右下方に向けて約45゜の傾斜をなすように、キ
ヤリヤ35に配設されている。
上方から右下方に向けて約45゜の傾斜をなすように、キ
ヤリヤ35に配設されている。
一方、キヤリヤ35は、前記第2の実施例と同様にガイ
ド棒36によって前記X軸方向に摺動自在に支持されてい
る。また、キヤリヤ35とY軸方向への移動手段も、前記
第2の実施例と同様に構成されている。
ド棒36によって前記X軸方向に摺動自在に支持されてい
る。また、キヤリヤ35とY軸方向への移動手段も、前記
第2の実施例と同様に構成されている。
上述のように保持された毛筆は、第4図において、そ
の穂先32が紙面3と接触する点をPとすると、キヤリヤ
35の移動を停止させた状態で、各アーム37が、モータ39
aに装着された偏心カム39の時計方向の回転により、キ
ヤリヤ35との接合部を中心に揺動し、筆軸31が矢印Z方
向に移動して、前記第1、第2の実施例と同様に紙面3
に対して穂先32が第4図において破線で示すようにスム
ーズに打ち込まれ、第8図(b)に示したような穂先割
れを生じることなく、毛筆文字の書き始めの墨跡が美し
く描かれる。
の穂先32が紙面3と接触する点をPとすると、キヤリヤ
35の移動を停止させた状態で、各アーム37が、モータ39
aに装着された偏心カム39の時計方向の回転により、キ
ヤリヤ35との接合部を中心に揺動し、筆軸31が矢印Z方
向に移動して、前記第1、第2の実施例と同様に紙面3
に対して穂先32が第4図において破線で示すようにスム
ーズに打ち込まれ、第8図(b)に示したような穂先割
れを生じることなく、毛筆文字の書き始めの墨跡が美し
く描かれる。
また、この実施例では、第1の実施例の場合と同様
に、穂先32の先端位置Pが穂先32の打ち込み動作によっ
てあまり移動しないので、筆軸31のX,Y軸方向への自然
な移動により、穂先32の腹の部分まで深く筆を入れるこ
とができる。これは第2図に示したように、X,Y軸方向
には、たとえば単なる四角形の簡単な骨文字フォント31
であっても、これにZ軸方向の紙面3に対する接離動を
加えるだけで、かなり自然な毛筆文字32を再現できる利
点となる。したがって、この実施例においても前述の2
例と同様、その文字フォントを簡単にすることができ、
プログラムが簡素化される。
に、穂先32の先端位置Pが穂先32の打ち込み動作によっ
てあまり移動しないので、筆軸31のX,Y軸方向への自然
な移動により、穂先32の腹の部分まで深く筆を入れるこ
とができる。これは第2図に示したように、X,Y軸方向
には、たとえば単なる四角形の簡単な骨文字フォント31
であっても、これにZ軸方向の紙面3に対する接離動を
加えるだけで、かなり自然な毛筆文字32を再現できる利
点となる。したがって、この実施例においても前述の2
例と同様、その文字フォントを簡単にすることができ、
プログラムが簡素化される。
第6図および第7図は本発明の第4の実施例を示す。
この実施例は、前記第3の実施例が、各アーム37の円
弧運動(第4図の矢印Z方向の運動)の上方の軌跡を筆
軸31のZ軸方向への移動手段として利用したのに対し、
各アーム37の円弧運動の下方の軌跡を筆軸31のZ軸方向
への移動手段として利用したことを特徴とする。また、
この実施例におけるその他の構成は、前記第3の実施例
の構成と略同様に構成されている。この実施例における
毛筆の紙面3に対する穂先32の打ち込みは、前記第3の
実施例のそれよりもよりスムーズとなる。すなわち、前
記第3の実施例では、穂先32の紙面3への打ち込み、角
度、つまりZ軸方向の筆軸31の移動角度が、各アーム37
の円弧運動の上方の軌跡を利用した関係上、穂先32が紙
面3に近づく程、紙面3に対して鉛直に近くなり、穂先
割れが生じないもその打ち込みに多少の無理がかかる
(第4図参照)。
弧運動(第4図の矢印Z方向の運動)の上方の軌跡を筆
軸31のZ軸方向への移動手段として利用したのに対し、
各アーム37の円弧運動の下方の軌跡を筆軸31のZ軸方向
への移動手段として利用したことを特徴とする。また、
この実施例におけるその他の構成は、前記第3の実施例
の構成と略同様に構成されている。この実施例における
毛筆の紙面3に対する穂先32の打ち込みは、前記第3の
実施例のそれよりもよりスムーズとなる。すなわち、前
記第3の実施例では、穂先32の紙面3への打ち込み、角
度、つまりZ軸方向の筆軸31の移動角度が、各アーム37
の円弧運動の上方の軌跡を利用した関係上、穂先32が紙
面3に近づく程、紙面3に対して鉛直に近くなり、穂先
割れが生じないもその打ち込みに多少の無理がかかる
(第4図参照)。
これに対し、この実施例では、筆軸31のZ軸方向への
移動手段として、各アーム37の円弧運動の下方の軌跡を
利用しているので、穂先32の紙面3への打ち込み角度
が、第6図の矢印Zで示すように、穂先32が紙面3に近
づく程、紙面3に対して平行するような角度となる。
移動手段として、各アーム37の円弧運動の下方の軌跡を
利用しているので、穂先32の紙面3への打ち込み角度
が、第6図の矢印Zで示すように、穂先32が紙面3に近
づく程、紙面3に対して平行するような角度となる。
したがって、この実施例では、穂先32の筆致が、人手
で書く場合の筆致により近く、また、筆軸31の鉛直方向
への移動量に比較して、X,Y軸方向への移動量を大きく
とることができ、その分穂先32の紙面3への入りをスム
ーズに行うことができる。
で書く場合の筆致により近く、また、筆軸31の鉛直方向
への移動量に比較して、X,Y軸方向への移動量を大きく
とることができ、その分穂先32の紙面3への入りをスム
ーズに行うことができる。
(効果) 以上述べたように、本発明による毛筆プリンタにおけ
る毛筆移動方法によれば、穂先の打ち込みが極めてスム
ーズで、墨跡の美しい迫力ある太い毛筆文字が書け、ま
た単純な骨文字フォントを筆字体にできるとともに、毛
筆プリンタのコントロールプログラムおよびフォントプ
ログラムの簡素化、単純化を可能にしてその筆記速度を
高めることができる。
る毛筆移動方法によれば、穂先の打ち込みが極めてスム
ーズで、墨跡の美しい迫力ある太い毛筆文字が書け、ま
た単純な骨文字フォントを筆字体にできるとともに、毛
筆プリンタのコントロールプログラムおよびフォントプ
ログラムの簡素化、単純化を可能にしてその筆記速度を
高めることができる。
第1図は本発明の一実施例の概略側面図、第2図は上記
実施例により描かれ文字の説明図、第3図は本発明の他
の実施例の概略側面図、第4図は本発明のさらに他の実
施例の概略側面図、第5図は第4図の平面図、第6図は
本発明のさらに他の実施例の概略側面図、第7図は第6
図の平面図、第8図は従来の毛筆プリンタにおける毛筆
移動方法の説明図である。 1,11,21,31……筆軸、2,12,22,32……穂先、3……紙
面、13,14……溝付コロ、15……駆動コロ、24,34……ホ
ルダー、25,35……キャリヤ、26,36……ガイド溝、29,3
9……偏心カム、37……アーム。
実施例により描かれ文字の説明図、第3図は本発明の他
の実施例の概略側面図、第4図は本発明のさらに他の実
施例の概略側面図、第5図は第4図の平面図、第6図は
本発明のさらに他の実施例の概略側面図、第7図は第6
図の平面図、第8図は従来の毛筆プリンタにおける毛筆
移動方法の説明図である。 1,11,21,31……筆軸、2,12,22,32……穂先、3……紙
面、13,14……溝付コロ、15……駆動コロ、24,34……ホ
ルダー、25,35……キャリヤ、26,36……ガイド溝、29,3
9……偏心カム、37……アーム。
Claims (1)
- 【請求項1】紙面および紙面の左右方向に対して平行な
X軸方向と、紙面および紙面の上下方向に対して平行な
Y軸方向と、紙面に対して接離するZ軸方向とに自由度
を持ち、それぞれの方向に無段階に変位し得るように保
持された毛筆を、予め設定されたコントロールプログラ
ムおよびフォントプログラムに基づいて上記X,Y,Z軸方
向に変位させることによって筆字プリントをする毛筆プ
リンタにおいて、上記紙面に対して常に略鉛直な方向に
穂先を向けて上記毛筆の筆軸を保持するとともに、上記
Z軸方向が上記紙面に対して非鉛直方向となる向きに、
上記毛筆の筆軸を移動させることを特徴とする毛筆プリ
ンタにおける毛筆移動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3691688A JP2612881B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 毛筆プリンタにおける毛筆移動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3691688A JP2612881B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 毛筆プリンタにおける毛筆移動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01210399A JPH01210399A (ja) | 1989-08-23 |
JP2612881B2 true JP2612881B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=12483093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3691688A Expired - Fee Related JP2612881B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 毛筆プリンタにおける毛筆移動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2612881B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107839387A (zh) * | 2017-10-23 | 2018-03-27 | 董国玉 | 一种数学绘图教具 |
CN112056749B (zh) * | 2020-08-05 | 2022-09-13 | 天辰兰德(山东)科技服务有限公司 | 一种毛笔杆挖口装置 |
-
1988
- 1988-02-19 JP JP3691688A patent/JP2612881B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01210399A (ja) | 1989-08-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |