JP2612373B2 - 反応性イオンエッチング方法 - Google Patents

反応性イオンエッチング方法

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JP2612373B2 JP2193949A JP19394990A JP2612373B2 JP 2612373 B2 JP2612373 B2 JP 2612373B2 JP 2193949 A JP2193949 A JP 2193949A JP 19394990 A JP19394990 A JP 19394990A JP 2612373 B2 JP2612373 B2 JP 2612373B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、反応性イオンエッチング方法に係り、より
詳細には、エッチングの高精度化が可能な、電子のサイ
クロトロン共鳴(以下ECRという)を用いた反応性イオ
ンエッチング方法に関する。
[従来の技術] 従来、例えば、GaAs,InPなどのIII−V族化合物半導
体、あるいはAlGaAs,InGaAs,InAlASなどの混晶半導体の
エッチングには、ウェットエッチングが一般的に用いら
れている。すなわち、過酸化水素の混合液、硝酸と過酸
化水素の混合液を用いたエッチングが用いられている。
しかしながら、このようなウェットエッチングは、各
方向に等しくエッチングが行われるいわゆる等方性エッ
チングであるため、アンダーカットあるいはサイドエッ
チングが生じ、また、エッチング速度の結晶方位依存性
が顕著なため、半導体の垂直加工や微細でかつ深いエッ
チング(いわゆるアスベスト比の高いエッチング)が困
難であった。
そこで、アスベスト比の高いエッチングを行うような
場合には、異方性エッチング(特定の方向のみのエッチ
ング)が可能な反応性イオンエッチングが行われる。反
応性イオンエッチングは、反応性ガス(例えばハロゲン
ガス、ハロゲン元素を含むハロゲン系ガスなど)をプラ
ズマ化し、プラズマ中にイオンとともに化学反応性の極
めて高い活性種(例えば、ラジカル)を生成させ、イオ
ンによる物理的エッチングと上記活性種による化学的エ
ッチングによりエッチングを行うものである。
とくに、この反応性エッチングを、電子サイクロトロ
ン共鳴(ECR)を利用したプラズマ発生源を用い、且つ
高周波(RF)電力を基板に印加して行う場合には、低い
圧力で高密度のプラズマを生じさせることができ、ま
た、基板に入射するイオンエネルギーを最適化すること
ができるという特徴を有している。
すなわち、この技術は、従来の平行平板型RFプラズマ
励起を用いた反応性イオンエッチング法に比べ、低いイ
オンエネルギーで高いエッチング速度が得られるという
特徴を持つ。また、ガス圧力が1×10-4〜10×10-4Torr
であり、通常の平行平板型反応性イオンエッチング法の
1/10〜1/100という低い圧力である。そのため、不揮発
性反応生成物が他の方法による場合よりも残存しにく
く、高いエッチング速度が得られるという特徴もある。
したがって、例えば、GaAsに対しては、4000Å/分以
上の高いエッチング速度が得られる。また、Inを含む、
InGaAs,InAlAs,InPに対しては、Inの塩化物の蒸気圧が
低いにもかかわらず、約400Å/分のエッチング速度を
得ることが出来る。
しかしながら、かかる技術を用いたエッチング方法に
は、例えば、次に述べるような問題がある。
以下に問題点を詳細に述べる。
近年、精力的に研究・開発がなされているヘテロ接合
型電界効果トランジスターやヘテロバイポーラートラン
ジスターにおいて、GaAs層とAlGaAs層との間のオーミッ
クコンタクト抵抗を低減するために、例えば第3図に示
すように、GaAs層32上にInGaAs層31を形成する。このよ
うな層構造を、エッチングにより分離する場合、InGaAs
のエッチング速度は、前述した通りGaAsの約1/10である
ため、InGaAs層31のエッチングを行おうとすると、GaAs
層32の過度のエッチングが生じてしまう。
すなわち、第3図に示す層構造において、InGaAs層31
の膜厚を1000Åとし、GaAs層32の膜厚を1000Åとする
と、前述した通り、InGaAsのエッチング速度は400Å/
分であるから、InGaAs層31の全てをエッチングするため
に要するエッチング時間は、2分30秒ということにな
る。しかし、層厚の面内分布等を考慮すると、確実にIn
GaAs層31を完全に除去するためには、膜厚の10%(15
秒)程度のオーバーエッチングを加えるのが普通であ
る。このとき、既にInGaAs層31がエッチングされている
ところ(すなわち、GaAs層32の表面が露出しているとこ
ろ)は、GaAs層32の表面が15秒間エッチングされること
になる。GaAsのエッチング速度が4000Å/分であること
から、このオーバーエッチングの間のGaAs層32のエッチ
ング量は1000Åとなり、GaAs層32は完全にエッチングさ
れてしまうという問題が生じる。仮に、GaAs層32の膜厚
が1000Å以下ならば、GaAs層32の下層(第3図では基板
33)もその材質いかんではエッチングされてしまうおそ
れがある。
したがって、GaAs層32のエッチング量を高精度に制御
するためには、GaAsのエッチング速度を低くする必要が
ある。しかも、重要なことは、InGaAsのエッチング速度
を低下させることなくGaAsのエッチング速度を低下させ
る必要があるということである。
しかるに、これを実現する技術は現在のところ存在し
ない。
なお、かかる問題は、InGaAsとGaAsとの間でのみ生ず
るものではなく、Inを含む材料の薄膜とInを含まない材
料の薄膜とが基板上に形成されている場合において、該
複数の薄膜のエッチング速度が異なり、一方の層のみの
エッチングを行いたい場合に頻繁に生じるところであ
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、エッチング対象とする膜のエッチング速度
を低くすることなく、他の膜のエッチング速度を低下さ
せることができる反応性イオンエッチング方法を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するための本発明の要旨は、電子のサ
イクロトロン共鳴によりガスをプラズマ化して基体上に
形成された、Inを含む材料の層とInを含まない材料の層
とを有する膜のエッチングを行う反応性イオンエッチン
グ方法において、該基体側電極に高周波電力を印加する
とともに、前記ガスとして、反応性ガス濃度が10%以下
となるように反応性ガスと不活性ガスとを混合したガス
を用いることを特徴とする反応性イオンエッチング方法
に存在する。
[作用] 以下に本発明の作用を、本発明をなすに際して得た知
見に基づき、詳細な構成とともに説明する。
なお、ここでは、InGaAsとGaAsを例にとって説明す
る。
まず、本発明者は、従来の技術において、InGaAsとGa
Asとのエッチング速度が異なるのは、それぞれ、エッチ
ング速度を律速する因子が異なっているためではないか
との着想を得た。
しかるに、ECRを用い、かつRF電力を印加する場合に
おける律速因子は従来ほとんど解明されていなかった。
そこで、本発明者は、まず、律速因子を究明するため
の手がかりとして、基板側電極に印加するRF電力を数々
変化させて、それぞれのエッチング速度に与える影響に
ついて調べた。なお、その際反応性ガスとして100%塩
素ガスを用いた。
その結果の一例を第2図に示す。
第2図に示すように、InGaAsの場合は、RF電力の増加
とともに、そのエッチング速度(線22)は増加するが、
GaAsの場合は、RF電力を増加させても50W以上ではその
エッチング速度(線21)は飽和あるいは若干減少してし
まうことがわかった。
ところで、基板側電極にRF電力を印加すると、基板表
面には自己バイアス電圧が発生する。プラズマ中のイオ
ンは電荷を有しているためこの自己バイアス電圧により
加速されて大きなエネルギーを得て基板表面に入射す
る。RF電力を大きくすると、自己バイアス電圧も大きく
なり、したがって、基板表面に入射するイオンのエネル
ギーも大きくなる。それに対し、活性種は中性であるた
め、入射エネルギーは自己バイアス電圧に左右されな
い。
したがって、第2図に示すように、GaAsのエッチング
速度(線21)が、RF電力を大きくしてもそれに相関して
大きくならないということは、GaAsのエッチング速度
(線21)がイオンエネルギーに依存せず、活性種(例え
ば、反応性ガスに塩素ガスを用いた場合は塩素及び塩素
ラジカルCl等)の供給律速になっていると考えられ
る。
それに対し、InGaAsのエッチング速度(線22)は、RF
電力とともに増加していることから、エッチング速度
(線22)はイオンの衝撃により支配されていると考えら
れ、InGaAsの場合は、イオンの供給律速になっていると
考えられる。
なにゆえに、InGaAsとGaAsとのエッチング速度を律速
する因子がこのように両者で異なるのかを考察したが、
次の理由によると考えられる。
すなわち、GaAsのエッチングの際に生ずる反応生成物
は、Gaと反応性ガスの構成元素との化合物及びAsと反応
性ガスの構成元素との化合物(反応性ガスが例えば塩素
ガスの場合は塩素化合物)と考えられる。しかし、これ
らの反応生成物の蒸気圧は高いために容易に基板表面か
ら蒸発しエッチングが進行すると考えられる。したがっ
て、GaAsのエッチング速度(線21)を主に決定している
のは、表面に入射する活性種(塩素又は塩素ラジカル
等)の数であると考えられる。
それに対し、InGaAsのエッチングの際に生ずる反応生
成物は、Gaと反応性ガスの構成元素との化合物、Asと反
応性ガスの構成元素との化合物及びInと反応性ガスの構
成元素との化合物(反応性ガスが例えば塩素ガスの場合
は塩素化合物)と考えられる。そのうちInの化合物はそ
の蒸気圧が低いため、不揮発生成物として残存し、基板
表面を覆い、エッチングを阻止してしまう。このため、
例えばInGaAsのエッチング速度(線22)はGaAsに比べ約
1/10と小さくなるものと考えられる。
表面を覆ったInの化合物の離脱は、室温においてはエ
ッチング表面へのイオン衝突によって起こると考えら
れ、したがって、InGaAsのエッチング速度(線22)を主
に決定しているのは、表面に入射するイオンの数あるい
はエネルギーと考えられる。
以上の知見を基礎として、従来の技術が有する問題の
解決手段を鋭意探究したところ、反応性ガスに不活性ガ
スを混合すると、上記問題は解決されることを見い出し
た。
一般的に考えると、反応性ガスに不活性ガスを混合す
ると、反応性ガスの分圧は当然低くなり、たとえGaAsの
エッチング速度が低下したとしてもInGaAsのエッチング
速度も低下してしまうと予想される。しかし、かかる一
般的予想に反して、GaAsのエッチング速度のみが低下し
てInGaAsのエッチング速度は低下しないことを本発明者
は見い出し、本発明をなすにいたったものである。
InGaAsのエッチング速度が低下せずに、GaAsのエッチ
ング速度のみが低下する理由は、上記知見と合せ考える
と。次の通りと推測できる。
すなわち、反応性ガスに不活性ガスを混合した混合ガ
スを用いると、プラズマ中の活性種の数は減少し、活性
種ラジカルの入射数も減少する。しかし、プラズマ中に
は、不活性ガスのイオンも生じており、結局、全体的な
イオンの数は減少していない。前述した通り、InGaAsの
場合は、イオンの供給律速と考えられるので、入射イオ
ン数が減少しなければ、InGaAsのエッチング速度の低下
は少ない。
それに対し、GaAsのエッチング速度は、反応性ガスの
濃度に比例して低下していく。したがって、反応性ガス
を不活性ガスで希釈するとGaAsのエッチング速度のみが
低下し、InGaAsのエッチング速度は変化しないことにな
るためと考えられる。
なお、以上の説明は薄膜としてInGaAsとGaAsを例にと
った説明であるが、本発明は、単に、InGaAs層とGaAs層
とが形成されている場合に適用し得るばかりでなく、蒸
気圧に差がある反応生成物を生成する層が形成されてい
る場合(従来法では、かかる場合にエッチング速度に差
が生ずる)に一般に適用することができることは前記説
明から明らかである。
例えば、InP/GaAs、InGaAs/AlGaAs、InP/AlGaAs等の
化合物半導体、混晶半導体よりなる薄膜、その他の薄膜
のエッチングにも応用できる。
なお、本発明において、反応性ガスは、エッチングす
る薄膜の材料により適宜決定すればよいが、例えば、ハ
ロンゲンガスを用いることができる。ハロゲンガスの中
でも塩素ガス、ブロムガス、ヨウ素ガスが好ましい。ま
たこれらを2種以上混合してもよい。
一方、上記反応性ガスに混合する不活性ガスとして
は、例えば、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガ
ス、クリプトンガス、キセノンガス、窒素ガス(本明細
書では窒素ガスも不活性ガスの中に含める)などがあげ
られる。なお、反応性ガスとして塩素ガスを用い、不活
性ガスとしてアルゴンガスを用いることが好ましい。
反応性ガスと不活性ガスとの混合比率は、反応性ガス
と不活性ガスとの具体的組合せにより第1図に示すよう
な反応性ガス濃度とエッチング速度との関係を求めてお
き、不揮発性反応生成物を生じない方の膜のエッチング
量がどの程度まで許容できるかなどによりその都度適宜
決定すればよく、混合比率(反応性ガス濃度)を変化さ
せることによりエッチング速度を幅広く変化させること
ができる。
なお、各種の薄膜材料につきそのエッチング速度と反
応性ガスの濃度との関係を第1図に示すように求め、そ
れぞれの線が交差する点における反応性ガス濃度以下の
濃度を選択すれば、等しいかあるいはより低いエッチン
グ速度を得ることができる。例えば、前述した、InGaAs
とGaAsの例では、直線11と直線12とは反応性ガス濃度が
約10%のところで交差しているので、反応性ガス濃度を
約10%以下とすればGaAsのエッチング速度をInGaAsのエ
ッチング速度以下とすることができる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を説明する。
(第1実施例) 第4図に、本実施例で用いたECRエッチング装置の概
念図を示す。
まず、この装置を説明する。
この装置においては、反応性ガスに不活性ガスを混合
して得られる混合ガス43をプラズマ室44に導入し、プラ
ズマ室44において高密度のプラズマ49を形成する。
このプラズマ49は、コイル42の発散磁界により、エッ
チング室45内に引き出される。エッチング室45内では、
試料台48にRF電力47が印加され、試料台48近傍の圧力に
したがって、試料台48とプラズマ49の間に自己バイアス
電圧が生じる。この自己バイアス電圧により、プラズマ
49中のイオンは試料台48に向かって加速され、試料(基
板)46表面に入射し、表面の不揮発性反応生成物をスパ
ッタすることにより、又は、気化熱に相当するエネルギ
ーを反応生成物に与え蒸発させることによりエッチング
を促進する。
一方、中性である活性種(例えば、塩素及び塩素ラジ
カル)は、エッチング圧力に従った面密度で試料46表面
に到達し、活性種との化合物を形成する。
以上述べたように、第4図に示す装置においては、活
性種とイオンの衝撃により、エッチングは進行してい
く。
この装置を用いて実際のエッチング試験を行った。
第3図に示す層構造のエッチングに先立ち、第3図に
示す各層を構成する材料に対するエッチング速度の反応
性ガス濃度依存性を求めた。
その際のエッチング条件は下記の通りである。
層構成材料…GaAs,InGaAs RF電力…50W RF周波数…13.56MHz 基板温度…室温 反応性ガス…塩素ガス 不活性ガス…アルゴンガス 反応性ガス濃度…0〜100%(分圧比) ただし、 反応性ガス濃度(%)=(反応性ガス)/(不活性ガス
+反応性ガス) である。
この試験の結果、GaAsとInGaAsのエッチング速度と塩
素ガス濃度依存性との関係につき、第1図に示す結果が
得られた。
第1図に示されるように、GaAsのエッチング速度(線
11)は、塩素ガス濃度100%では、4000Å/分である
が、塩素ガス濃度が減少するにつれ次第に減少し、例え
ば約10%では、400Å/分となっていた。
一方、InGaAsのエッチング速度(線12)は、塩素ガス
濃度が0〜約5%までは増加するが、5%以上になると
エッチング速度は400Å/分で飽和し始めた。すなわ
ち、5%〜100%までは400Å/分でほとんど変わらなか
った。
そして、線11(GaAsのエッチング速度)と線12(InGa
Asのエッチング速度)とは塩素ガス濃度約10%の点で交
差する(なお、交差点における両者のエッチング速度は
400Å/分である)。したがって、塩素ガス濃度を10%
以下(好ましくは5〜10%)としてエッチングを行えば
GaAsのエッチング速度をInGaAsのエッチング速度よりも
低くすることができることが確認された。
次に、塩素ガス濃度を10%として、第3図に示すよう
な層構造、すなわち、InGaAs層31(厚さ:1000Å)とGaA
s層32(厚さ:1000Å)が基板33上の順次積層してなる積
層構造のエッチングを行った。
なお、塩素ガス濃度以外のエッチング条件は第1図を
求めたときの条件と同じとした。
まず、InGaAs層31を2分30秒エッチングした。このと
き、GaAs層32の一部は表面に露出していた。
次いで、15秒間(InGaAs層31の膜厚10%に相当)のオ
ーバーエッチングを行った。このオーバーエッチングの
間のGaAs層32のエッチング量を調べたところエッチング
量は高々100Åに抑えられていた。すなわち、従来に比
べ約1/10に減少していた。
このように本実施例では高精度のエッチング加工が実
現された。
(第2実施例) 本例では、第1実施例におけるGaAs層32に代え、層32
をAlGaAs層とし、層31を第1実施例と同じくInGaAs層と
した。
本例においても、第1実施例と同様に、まず、AlGaAs
のエッチング速度及びInGaAsのエッチング速度と反応性
ガス濃度との関係を求めた。なお、この際のエッチング
条件は、層構成材料を除き第1実施例において第1図を
求めたときと同じ条件を用いた。
その結果、AlGaAsについては、塩素濃度100%の点
で、エッチング速度は4000Å/分でありGaAsと同じであ
ったが、塩素ガス濃度約10%の点ではエッチング速度は
500Å/分であった。
一方、InGaAsについては実施例1と同様の結果が得ら
れた。
そして、AlGaAsのエッチング速度を示す線と、InGaAs
のエッチング速度を示す線(第1図線12)とは、塩素ガ
ス濃度約8%の点(エッチング速度400Å/分)のとこ
ろで交差していた。
次に、塩素ガス濃度を8%として、第3図に示すよう
な層構造、すなわち、InGaAs層31(厚さ:1000Å)とAlG
aAs層32(厚さ:1000Å)からなる積層構造のエッチング
を行った。なお、塩素ガス濃度以外の他のエッチング条
件は第1実施例のときのエッチング条件と同じとした。
その結果第1実施例と同様の結果が得られた。すなわ
ちオーバーエッチングの間のAlGaAs層32のエッチング量
は高々100Åに抑えられていた。
このように本実施例でも高精度のエッチング加工が実
現された。
(第3実施例) 本例では、層31をInP層とし、層32をAlGaAs層とし
た。
本例においても、第1実施例と同様に、まず、AlGaAs
のエッチング速度及びInPのエッチング速度と反応性ガ
ス濃度との関係を求めた。なお、この際のエッチング条
件は、層構成材料を除き第1実施例において第1図を求
めたときと同じ条件を用いた。
その結果、AlGaAsについては、第2実施例と同じ結果
が得られた(すなわち、塩素ガス濃度100%の点で、エ
ッチング速度は4000Å/分、塩素ガス濃度10%の点では
エッチング速度は500Å/分)。
一方、InPについては、InGaAsの場合(第1図の線1
2)と同じ結果が得られた。
そして、AlGaAsのエッチング速度を示す線と、InPの
エッチング速度を示す線とは、塩素ガス濃度約8%の点
(エッチング速度400Å/分)のところで交差してい
た。
次に、塩素ガス濃度を8%として、第3図に示すよう
な層構造、すなわち、InP層31(厚さ:1000Å)とAlGaAs
層32(厚さ:1000Å)からなる積層構造のエッチングを
行った。なお、他のエッチング条件は第1実施例のとき
のエッチング条件と同じとした。
その結果第1実施例と同様の結果が得られた。すなわ
ちオーバーエッチングの間のAlGaAs層32のエッチング量
は高々100Åに抑えられていた。
このように本実施例でも高精度のエッチング加工が実
現された。
(第4実施例) 本例では、層構成材料は第1実施例と同じとした。た
だ、本例では不活性ガスとしてアルゴンガスに代え窒素
ガスを用いた。
本例でも第1実施例と同様に、まず、GaAsのエッチン
グ速度及びInGaAsのエッチング速度と反応性ガス濃度と
の関係を求めた。なお、この際のエッチング条件は、不
活性ガスを除き第1実施例で第1図を求めたときと同じ
エッチング条件を用いた。
その結果、GaAsのエッチング速度は、塩素ガス濃度10
0%では、4000Å/分であり、塩素ガス濃度が減少する
につれ次第に減少し、10%では、400Å/分となってい
た。すなわち、第1実施例と同じ結果が得られた。つま
り、GaAsのエッチング速度については、不活性ガスとし
てアルゴンガスを用いても窒素ガスを用いても変わりは
なかった。
一方、InGaAsのエッチング速度は、塩素ガス濃度が0
〜5%までは増加するが、5%からエッチング速度は30
0Å/分で飽和した。すなわち、5%〜100%までは300
Å/分でほとんど変わらなかった。結局、不活性ガスと
してアルゴンガスを用いた実施例1と比べると、飽和す
るエッチング速度が低下していた。
そして、GaAsのエッチング速度の線とInGaAsのエッチ
ング速度の線とは塩素ガス濃度8%の点で交差していた
(なお、交差点における両者のエッチング速度は300Å
/分である)。
したがって、塩素ガス濃度を8%以下(好ましくは5
〜8%)としてエッチングを行えばGaAsのエッチング速
度をInGaAsのエッチング速度よりも低くすることができ
ることが確認された。
次に、塩素濃度を8%として、第3図に示すような層
構造、すなわち、InGaAs層31(厚さ:1000Å)とGaAs層3
2(厚さ:1000Å)からなる積層構造のエッチングを行っ
た。なお、不活性ガスの種類、及び、塩素ガス濃度以外
のエッチング条件は第1実施例のときのエッチング条件
と同じとした。
まず、InGaAs層31を3分20秒エッチングした。このと
き、GaAs層32の一部は表面に露出していた。
次いで、20秒間(InGaAs層31の膜厚10%に相当)のオ
ーバーエッチングを行った。このオーバーエッチングの
間のGaAs層32のエッチング量を調べたところエッチング
量は高々100Åに抑えられていた。
このように本実施例では高精度のエッチング加工が実
現された。
なお、第1実施例から第4実施例を通して言えること
は、層構成材料、不活性ガスの種類が変わったとして
も、層構成材料につき、第1図に示すような、反応性ガ
ス濃度とエッチング速度との関係を求めておき、層構成
材料の組合せに対応する線の交差点における反応性ガス
濃度でエッチングを行えば、第3図に示す層構造の下層
(32)のエッチング量を一定(第1実施例〜第4実施例
では100Å)にすることができるということである。
[発明の効果] 本発明によれば例えば次なる効果を得ることができ
る。
従来法によればエッチング速度が異なるInを含む材料
の層とInを含まない材料の層との層のエッチングを、一
方の層のエッチング速度を低下させることなく、他方の
層のエッチング速度を任意の速度に低下させることが可
能となり、例えばその層が積層構造を有している場合、
その積層構造のエッチング精度を向上させることがで
き、かつ積層構造に対する加工上の制限が低減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Arに塩素ガスを添加した時の、エッチング速
度の塩素濃度依存性を示すグラフである。 第2図は、100%塩素ガスによる、GaAsとInGaAsのエッ
チング速度のRF電力依存性を示すグラフである。 第3図は、本発明の実施例によりエッチングしようとす
る半導体の層構成の例である。 第4図は、本発明の実施例において用いたECRエッチン
グ装置の概念図である。 (符号の説明) 11,21…GaAsのエッチング速度 12,22…InGaAsのエッチング速度 31…InGaAs層(InP層) 32…GaAs層(AlGaAs層) 33…基体(基板) 41…マイクロ波 42…コイル 43…混合ガス 44…プラズマ室 45…エッチング室 46…試料(基板) 47…RF電力 48…試料台 49…プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 邦博 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−93224(JP,A) 特開 昭62−89882(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子のサイクロトロン共鳴によりガスをプ
    ラズマ化して基体上に形成された、Inを含む材料の層と
    Inを含まない材料の層とを有する膜のエッチングを行う
    反応性イオンエッチング方法において、該基体側電極に
    高周波電力を印加するとともに、前記ガスとして、反応
    性ガス濃度が10%以下となるように反応性ガスと不活性
    ガスとを混合したガスを用いることを特徴とする反応性
    イオンエッチング方法。
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